老後への備えに?50代から始める暗号資産(仮想通貨)投資

暗号資産(仮想通貨)については、新たな投資対象として注目している人も多いでしょう。

暗号資産は、どの世代にとっても魅力的な投資対象となる可能性があります。ただし、年齢層が異なるとメリットやデメリットなども異なる場合があるため、投資を始めるにあたっては注意が必要です。

特に、50代から始める場合、その年齢層だからこそ得られるメリットもありますが、デメリットも理解しておく必要があります。

そこで今回は、50代から暗号資産の投資を始める初心者の方に向けて、

  • 暗号資産投資とは
  • 暗号資産と株の違い
  • 暗号資産投資のメリット・デメリット
  • 暗号資産取引所の選び方

などについて解説していきます。「暗号資産投資には興味があるけど、いまいちやり方がわからない」という方はぜひご覧ください。

執筆Coincheck Column編集部

Coincheck Column編集部は暗号資産の取引経験者やブロックチェーンの知見に深いメンバーで構成されています。これから暗号資産を始める方々に「暗号資産について正しく理解していただき安心して取引できる」ことを目的に執筆しています。/ 運営元:コインチェック株式会社

高まる老後への不安

ビットコイン(BTC)
老後が不安だと感じている人は、少なからずいらっしゃるかもしれません。

50代になれば、定年後の自分の処し方を真剣に考えることも多くなるはずです。50代は、勤労収入がなくなる老後に対して、特に不安を感じやすい世代だと言われています。

年々、老後を公的年金だけで過ごすのは難しくなっている状況です。全員に共通の制度である国民年金は、すでに65歳からの支給になっています。

一方、厚生年金については生年月日によっては、65歳前から受給できる人もいます。しかし、2030年度からは、厚生年金も全員65歳からの受給開始が決まっています。

そこで、老後に対する不安を解消する方法として考えられる主な対策には、貯金、継続雇用により働き続けること、そして投資の3つが挙げられます。貯金や仕事に加えて、投資も老後不安を解消する可能性のある重要な要素と言えるでしょう。

50代から始める資産形成の事例

ビットコイン(BTC)
資産形成は、若いときから始めるほうが有利だといわれることがあります。

しかし、50代から資産形成を始めても遅くはないでしょう。50代からでもできる資産形成の方法には、暗号資産以外にもいくつかの選択肢があります。

例えば、国債への投資です。国債は、国がデフォルトしなければ、満期まで保有すれば元本が戻ってくるため、比較的リスクが低いという特徴があり、元本を守りながら利息収入が得られます。

続いて、確定拠出年金です。一定の要件を満たせば、個人型確定拠出年金(iDeCo)に加入して拠出と運用を行うことで、老後資金を用意することができるかもしれません。ただし、50代からの加入の場合、受給開始年齢については注意しましょう。

他にも、NISAの活用も挙げられます。NISAをうまく活用することで、投資による利益に対する税金が非課税になるメリットがあります。NISAを活用することで、効率的に老後資金を貯められる可能性もあるでしょう。

さまざまな世代に注目される暗号資産投資

積立投資
そんな中、50代から始める投資対象としては、暗号資産も候補になります。

暗号資産とは、インターネット上にだけ存在するデジタル通貨のことです。暗号資産と呼ばれることもあります。

今では世界中に1000種類以上あると言われており、その代表的な暗号資産がビットコインです。ビットコインの特徴としては、日本円やドルなどの法定通貨と違って、中央銀行のような特定の発行主体を持たないことです。

ビットコインはあらかじめ発行上限が定められており、また、取引検証もネット上の不特定多数の人の参加により行われるため、中央銀行のような存在を必要としないのです。

さらに、ビットコインなどの暗号資産は、暗号資産の取引所で法定通貨との交換が可能で、交換レートである暗号資産の価格は、需要と供給によって決まる仕組みになっています。

暗号資産価格は変動するため、安く買って高く売ることで売買差益を得ることが可能です。

暗号資産と株の違いとは?

ビットコイン(BTC)
代表的な投資方法の1つとして、株式投資があります。株式投資と暗号資産投資の違いを理解することで、暗号資産をより深く理解することが可能です。

最低投資額

まず、最低投資額は、株式投資では一般的に10万円程度は必要になることが多いでしょう。

一方、暗号資産投資は500円からでも始めることができます。そのため、無理なく自分の余剰資金に合わせて始められることがメリットです。

取引可能時間

また、取引可能時間にも違いがあります。

株式投資は、基本的には取引可能時間は平日だけですが、暗号資産は24時間取引可能です。そのため、土日に落ち着いて取引をすることも可能です。

ストップ高・ストップ安

他にも、株式投資では、株価が高騰・急落した場合に、市場が強制的に取引をストップする、ストップ高・ストップ安という制度があります。

暗号資産市場でもこの制度を取り入れているところはありますが、基本的にはこのような制度は導入されていません。そのため、価格が上がる時は1日でどこまでも上がり、逆に下がるときはどこまでも下がるため、注意が必要です。

50代から始める暗号資産投資のメリット

ビットコイン
50代から暗号資産投資を始める主なメリットには、例えば以下が挙げられます。

1. 少額から投資が可能

1つ目は、少額からでも投資可能であるため、投資経験がない人でも始めやすいことです。

投資初心者がいきなり多額の投資を行うと、失敗するリスクが高くなります。少額から始めて、徐々に投資額を増やせることはメリットです。

2. 利益が大きくなる可能性がある

2つ目は、値動きが激しいため、うまくいけば取引による利益が大きくなる可能性があることです。

場合によっては、株価変動よりも1日で大きな変動が生じることもあり、短期間で大きな利益につながることもあります。

3. 分散投資の対象となる

3つ目は、分散投資の対象となることです。

50代になると、すでに投資をしている人もいるでしょう。そういった人は、暗号資産投資を始めることで、分散投資先を増やしてリスク分散を図ることが可能です。

暗号資産投資のデメリット

デメリット
50代から暗号資産投資を始める場合は、デメリットも理解しておくことが大切です。主なデメリットには、例えば以下が挙げられます。

1. 法規制が発展途上

1つ目は、法規制が発展途上であり、未整備の部分が残っていることです。

ただし、法整備について日本は進んでおり、改正資金決済法により暗号資産の定義や、暗号資産交換業者の登録制度などは整っています。今では金融庁に登録された暗号資産交換業者でなければ、暗号資産交換業を営めなくなっています。

2. 価値の保証がない

2つ目は、価値の保証がないことです。日本円1円は、いつでも1円の価値を保っています。

一方、暗号資産は、突然無価値になる可能性もゼロではありません。将来的に暗号資産がより世界中に普及することで、その価値がさらに上昇する可能性もありますが、逆に価値が下がってしまう可能性もあることは認識しておきましょう。

3. 税金

3つ目は、株や投資信託などの金融商品に比べて、所得がもともと高い方の場合は、税負担が重くなる場合があることです。

暗号資産の利益は、今後変わるかもしれませんが、2018年時点では雑所得に該当し、総合課税となります。そのため、利益が多額になった場合は、税負担も重くなりますので、注意が必要です。

暗号資産取引所の選び方

チャート
暗号資産取引を始める場合は、まず、金融庁に登録された暗号資産交換業者が運営している、暗号資産取引所で口座開設をする必要があります。

日本には暗号資産の取引所は複数あるため、自分に適した取引所を選ぶことも大切です。取引所を選ぶ場合に注目すると良い観点には、例えば以下が挙げられます。

1. 使いやすさ

1つ目は、使いやすさです。取引画面の見やすさや操作性に注目しましょう。

使いやすくない場合は、注文ミスなどをしてしまう可能性もありますので、操作が容易であることは大切です。

2. セキュリティの高さ

2つ目は、セキュリティの高さです。顧客資産の分別管理や、ネットと切り離しての保管、ログイン時の2段階認証などを確認します。

3. 手数料

3つ目は、手数料の安さです。取引や入出金、送金などにかかる手数料は、投資の純利益額に影響を与えます。

4. サーバーの安定性料

4つ目は、サーバーの安定性です。肝心なときにサーバーがダウンする取引所は避けましょう。

5. 流動性の高さ

5つ目は、流動性の高さです。取引量の多い取引所を選べば、合理的な価格で取引が成立しやすくなります。

暗号資産の選び方

暗号資産の選び方
暗号資産には、いくつもの種類が存在します。50代投資家として暗号資産を選ぶ場合は、以下のような点に着目して決めるのも良いでしょう。

1. 時価総額や取引量

1つ目は、時価総額や取引量の大きい暗号資産を選ぶことです。

ビットコインなどの時価総額や取引量が多い通貨は、時価総額が低くマイナーな暗号資産よりも取引が安定して行われます。そのため、価格がマイナーな暗号資産よりは、乱高下するリスクが少なくなります。

2. 価格水準が割安

2つ目は、価格水準が割安と思われる暗号資産を選ぶことです。

安く買って高く売ることが、投資の基本になります。チャートなどを確認して、過去の価格推移などを参考に、割安と思われる通貨を見つけましょう。

3. 金融庁登録済の暗号資産取引所の取り扱い通貨

3つ目は、金融庁登録済の取引所の取り扱い通貨から選ぶことです。

金融庁の公式サイトには、金融庁登録済の暗号資産交換業者について一覧にした書類が掲載されており、そこには、各取引所が扱う暗号資産の種類も記載されています。

暗号資産の中には、残念ながら詐欺のようなコインも存在します。ですので、そのような詐欺コインを誤って購入しないためには、きちんと金融庁に登録された暗号資産交換業者が取り扱う暗号資産を購入された方が良いでしょう。

少額投資から暗号資産を始めてみては?

暗号資産の少額投資
暗号資産市場は、まだまだ発展途上な市場です。ただし、未成熟な面がある反面、成長余地があるともいえます。

今後、市場が成長するに伴って、通貨価値が上昇する暗号資産も出てくるでしょう。そういった暗号資産を見つけて投資すれば、老後を支える資産を築ける可能性があります。

また、暗号資産投資は少額からでも投資でき、分散投資の対象にもなるため、老後不安の解消対策の1つになるかもしれません。暗号資産投資は、50代から始めても遅くはありません。

公的年金を補完する一材料になるかもしれませんので、興味を持った方は、まずは金融庁登録済の暗号資産取引所であるCoincheckに、口座開設を検討してみてはいかがでしょうか。