【今後の予測付き】ビットコインバブルが起こった背景と崩壊の理由

ビットコイン(BTC)のバブル崩壊は、2017年11月頃から2018年1月にかけて起こりました。
ビットコインバブル時のチャート推移
出典:coinmarketcap

上記のチャートを見れば分かるように、2017年12月にビットコイン取引で史上最高価格である2,350,517円を一時記録。

しかし、2018年に入ると急落し、1月16日には2017年最高値の40%以下まで暴落してしまったのです。たった2ヶ月の間にどのようなことが起こったのか気になりますよね。

今年でビットコイン取引がスタートし11年となりますがまだまだ歴史が浅いからこそ今までの事例をしっかりと理解し、今後のビットコイン取引に活かしましょう。


そこでこの記事では

  • 2017年にビットコインバブルが起こった背景
  • ビットコインのバブルが崩壊した理由
  • 2020年にビットコインバブルは再来するのか!?

というところまで詳しく解説をします。

「これからビットコインを始めたいから、ビットコインについて知りたい」

「ビットコインバブル崩壊の原因を知って、今後の分析に活かしたい」

という人は、ぜひこの記事をチェックしてビットコインのバブル崩壊時にはどのようなことが起こったのか把握してみてください。

そして、「今後のビットコインバブルは到来するのか!?」という予想にも役立ててみましょう。

【ビットコインの半減期については以下の記事をご覧ください】

2017年のビットコイン(BTC)バブルとは?歴史から紐解くと分かりやすい

ビットコイン(BTC)のバブルとは、2017年11月ごろから2018年1月までに起きたビットコインの急激な高騰と暴落のことです。

下記のチャートを見ると分かるように2017年11頃から価格が高騰し、12月にはビットコイン取引で史上最高価格である2,350,517円を一時記録。
ビットコインバブル時のチャート推移
出典:coinmarketcap

しかし、2018年に入ると急落し1月16日には、2017年最高値の40%以下まで暴落しています。



2009年1月に初めてビットコインでの取引が行われてから現在までの下記の年表を見ても分かるように、2017年と2018年は激しい価格変動があったことが一目瞭然です。

ビットコインの歴史
ビットコインの歴史
ビットコインの歴史

参考:coinmarketcap

なぜ、このような急激な高騰と暴落が2ヶ月の間で起こったのか、次の章から詳しく説明します。

ビットコイン(BTC)のバブルが起こった背景

ビットコインバブルが起こった背景

ビットコイン(BTC)バブルが起こった背景としてさまざまな憶測がされています。ここではとくに大きな要因となった



①ビットコインの分裂を期待し買い手が増えた

②2017年は仮想通貨を扱うベースが整った



という2点について詳しくご紹介します。

ビットコインの分裂を期待した

ビットコインの分裂とはビットコインの根幹となっているブロックチェーンの仕様変更をするときに「今までの通貨」と「新しい通貨」に分かれることです。

2017年8月にビットコインの機能改善を目的として、意図的なビットコインの分裂が引き起こされました。

実はこのときに、額にバラつきがあるものの資産が増えるという事態が実際に起こっていたようです。

「資産が増えた」という声は一気に広がり、次のビットコインの分裂が注目されるように。

そこで「次は11月にビットコインの分裂が起こる」と予想されていたため、11月に買い手が集中し価格が高騰したのです。



では、ビットコインの分裂により資産が増えるとはどのようなことなのでしょうか?

ビットコインが分裂すると下記の図のように、2つの通貨が生まれます。分裂した新しい通貨の価値はそのときにより大きく異なります。

ビットコインの分裂

2017年8月に分裂をしたときには、新しい通貨として「ビットコインキャッシュ」が誕生しました。ビットコインキャッシュはすぐに1ビットコインキャッシュ300ドルほどの価格がつき3週間後には約3倍にまで跳ね上がったため「ビットコインが分裂すると資産が増える」と捉えてしまう人が多かったのです。

また、2017年8月時点ではビットコインの分裂に対する技術が整っていなかったので、エラーのようなことが起こっていたとの見解もあります。


このように2017年8月のビットコインの分裂で得をした人がいるという情報が引き金となり、2017年に起こると予想されたビットコインの分裂に期待が高まっていたことがバブルの一因となっています。

ビットコイン分裂について詳しく知りたい人は、下記の記事も参考にしてみてください。

仮想通貨が注目を集めていた年でもあった

2017年は仮想通貨が注目を集めた年でもありました。

それまでは「仮想通貨は危険なもの」だと敬遠していた人たちが「やってみようかな」と思える環境が整い、メディアや書籍が多く発行され仮想通貨という言葉が目に入るようになったのもバブルを引き起こした要因です。

それを象徴するのが2017年4月に施行された「改正資金決済法」。この法律では仮想通貨から暗号資産へと名称が変更され、仮想通貨と呼ばれていたものが資産として価値を認められたことになりました。

同法律では、仮想通貨の取引所が登録制になる、口座開設には本人確認書類が必要など、安心して扱えるような基盤が整えられています。

これにより「仮想通貨やビットコインは危険なもの」という考え方が和らぎ、扱いやすくなったと考えられます。

ビットコイン(BTC)のバブルが崩壊した2つの理由

なぜビットコイン(BTC)は短期間でバブル崩壊に至ったのか、さまざまな見解があります。ここではとくに重要視されている下記2つの理由をご紹介します。

ビットコインバブル崩壊の原因

理由①2017年12月に先物取引がスタートした

2017年12月10日に世界有数の取引を誇る「シカゴ・オプション取引所」でビットコインの先物取引がスタート、12月18日には北米最大の取引所「シカゴ・マーカンタイル取引所」でも先物取引がスタートしました。

大規模な先物取引市場で売買ができるようになったのは、ビットコインにとって大きな変化です。

先物取引では、将来のある時点において売買する仮想通貨の価格や数量を、現時点で決めて取引をするため専門的な知識が必要です。

そのため、今までのような憶測や根拠のない噂での価格変動がなくなり、正しい情報を基に今後の見通しが立てやすくなりました。

先物取引がスタートするとすぐにビットコインに対して弱気な見通しが立ち、これが不安を仰ぐ結果となりバブル崩壊へと繋がることになったのです。

下記の表は先物取引がスタートしてからのビットコインの下落を表したものです。

先物取引がスタートしてからのビットコインの下落

参考:書籍:「仮想通貨はどうなるか?」図4-1

先物価格に引きずられるように、現物価格も下落していることが分かるでしょう。正確な数値や情報がなかったからこそ、先物取引の見解が重要な指標とみなされたようです。

サンフランシスコ連銀も同じ指摘をしており「楽観的な解釈で価格高騰した後、市場が整備されそれによってバブルが崩壊したメカニズムだろう」と解釈しています。

理由②中国と韓国が仮想通貨の取締強化に乗り出した

2018年に入ると、海外で仮想通貨への取り締まりを強化する動きが見られるようになりました。

ビットコインの下落が始まっている中で、先が見えなくなる不安な情報が拍車をかけたこともバブル崩壊を後押ししたと考えられています。

中国はもともと仮想通貨に否定的な見解を示していましたが、2018年1月に中国人民銀行の副総裁が仮想通貨の取引所や個人、企業が提している仮想通貨関連サービスを禁止すべきとの意見を述べました。

また、2018年1月には、韓国でも仮想通貨の取り締まりを強化。無記名預金口座の使用を禁止し、入金時には取引所で本人確認が必要に。

中国と韓国が揃って仮想通貨の取り締まりを強化したことで、不安視をする人が増えたのも事実でしょう。

<参考>

韓国当局、仮想通貨規制を強化 無記名口座の利用禁止へ

中国、仮想通貨取引を禁止すべき─人民銀副総裁=会議メモ

2020年に「ビットコイン(BTC)バブル」が再来する?

2020年はビットコインバブルが再来する?

2018年のバブル崩壊時に比べ、値を取り戻しつつあるビットコイン。

一部では2020年にビットコイン(BTC)バブルが再来するのではという見解があります。その理由としては次のようなことが考えられます。

仮想通貨で決済ができるようになる

アメリカに本部を置くインターコンチネンタル取引所の子会社であるBakkt社が、消費者向けの仮想通貨決済アプリと商用ポータルを2020年上半期に発表するそうです。

参考:Bakktの仮想通貨決済アプリ「20年上半期に公開」 NY証券取引所の親会社が発表

スターバックスをテスト企業として挙げており、消費者が手軽に仮想通貨で決済できる日がそこまで来ているとのこと。

仮想通貨が身近に感じられるシステムが導入されることで、2017年のように今まで仮想通貨と縁が遠かった人たちにも仮想通貨という存在が知られるようになります。

そして、再びビットコインも注目されるようになるのでは?と考えられています。

決済手数料無料、銀行や企業発行の仮想通貨が出始めている

仮想通貨を利用したビジネスが新たな局面を迎えており、今までビットコインや仮想通貨とは疎遠だった人たちが仮想通貨に興味関心を持つようになるのではと考えられています。

仮想通貨に注目が集まり、ビットコインを始め仮想通貨の取引が活発になれば市場が盛り上がってくるため、バブルの再来も夢ではありません。

2019年には、Facebookが仮想通貨「リブラ」の発行計画を発表 三菱UFJフィナンシャル・グループも「MUFGコイン」を実用化する方針を発表し、話題を集めました。


また、ドイツでは2020年より銀行での仮想通貨管理サービスが可能になったそうです。

国内外問わず仮想通貨の価値やサービスを見直すようになってきているところも、今後のチャートに少なからず影響を与えるでしょう。

参考:銀行が仮想通貨を管理可能に 独金融庁に40社から強い関心

ビットコインバブルの歴史は今後に活かせる

いかがでしたか?

2017年にどうしてビットコイン(BTC)バブルが起こり、そして短期間で崩壊したのか理解できたかと思います。

それでは、最後にこの記事の内容をまとめてみると

2017年にビットコインがバブルになった理由は次の2つ

  1. ビットコインの分裂が起こるかもしれないという予想から、分裂時に資産が増えると考えられていた
  2. 2017年は仮想通貨が注目を集めた時期でもあった

その後、ビットコインのバブルが崩壊した理由として考えられるのは次の3つ

  1. 世界を代表するシカゴの2つの取引所が2017年12月に先物取引を開始。ここで弱気な見通しが出たため 市場がひっくり返った
  2. 2018年1月に中国と韓国が仮想通貨の取り締まりを強化し、今後の仮想通貨市場が不安視されるようになった

最後に、2020年にビットコインバブルが再来すると言われる背景は次の2つ

  1. Bakkt社が消費者向けの仮想通貨決済アプリを発表することで、仮想通貨が身近なものとなる
  2. 銀行や企業が発行する仮想通貨が誕生しており、新たな局面を迎えている

2017年に起こったビットコインバブルとバブル崩壊の様子が理解できたことで、今後のビットコイン取引に活かせることを願っています。