
仮想通貨に興味がある人は、まずその種類の多さに戸惑うかもしれません。
それぞれの通貨は異なる特徴を持っているため、投資対象として仮想通貨を選ぶ際は事前に各通貨の特徴を把握しておくことが重要です。
また、ハッキングや盗難防止のために、購入した通貨を安全に保管する方法も知っておくと良いでしょう。
日本で購入できる仮想通貨のひとつであるファクトム(FCT)は、ブロックチェーン技術を仮想通貨システムとしてだけでなく、多様な用途に応用していくことを目的として開発されました。ここでは、ファクトムの特徴と保管方法などについて解説します。
ファクトム(Factom/FCT)が持つ仮想通貨としての目的と特徴
ファクトムは、「ビットコイン2.0」とも呼ばれる、次世代の仮想通貨として期待されています。
ファクトムの主な開発目的は、ブロックチェーン上で書類などのデータを保管・管理できるシステムを構築することです。ブロックチェーン技術には、改ざんがしにくく匿名性が担保されるという特徴があります。
その特徴を、書類などのデータの保管や管理に活かそうということです。ブロックチェーン技術を使えば、特定の書類などのデータが特定の時刻に存在したことを証明する機能を持たせることができます。
ファクトムは、Fact(事実)という言葉がもとになっています。そのため、特定の事実を公証する登記や住民票などの公文書管理などにも役立つと期待されています。
また、売買契約の信頼性を担保するシステムにも活用できるため、不動産売買などの分野において仲介料の自動支払いなどへの応用が可能かもしれません。そのため、不動産取引にかかるコストの削減にもつながる技術としても注目されています。
詳しくはこちら:詳しくはこちら:仮想通貨ファクトム(FCT)とは?特徴を初心者にもわかりやすく解説
ファクトム(Factom/FCT)を管理できるウォレットの種類
購入したファクトムは、安全に保管・管理しておく必要があります。
仮想通貨の保管には、ウォレットと呼ばれるものを使うのが一般的です。ウォレットとは、仮想通貨の電子財布だと理解すればよいでしょう。
ウォレットのタイプには、いくつか種類があります。
1. オンラインウォレット
1つ目は、オンラインウォレットです。
クラウド上で仮想通貨を管理するイメージのウォレットであり、保管している状態ですぐに取引できるメリットがあります。ただし、常にネット接続しているためハッキングリスクがあることは認識しておきましょう。
2. ソフトウェアウォレット
2つ目は、ソフトウェアウォレットです。
デスクトップウォレットとも呼ばれており、パソコン上で管理するタイプです。パソコンがネットに接続しているときは、ハッキングリスクがあります。
3. ハードウェアウォレット
3つ目は、ハードウェアウォレットです。
USB形状のデバイスなどで保管します。USBがPCなどに接続されていない時は、秘密鍵をオフラインで管理できる点が特徴です。
4. ペーパーウォレット
4つ目は、ペーパーウォレットです。
紙に取引に必要な秘密鍵などの情報を印字して保管します。ハードウェアウォレットとペーパーウォレットは、ハッキングリスクが低いことが特徴です。
ただし、ペーパーウォレットは紙が破損したり盗まれたりすると、仮想通貨は失われてしまいます。それぞれのウォレットの特徴を踏まえて、賢く使い分けることが重要です。
インターネット上で管理をすることができるオンラインウォレット
仮想通貨取引を行うにあたっては、仮想通貨の取引所に口座を開設することになります。
仮想通貨の取引所でファクトムを購入した場合は、ファクトムを取引所で安全に保管・管理することが重要です。仮想通貨の取引所で口座を開設すると、オンラインウォレットが自動的に提供されます。
このオンラインウォレットを利用して、取得したファクトムを保管します。オンラインウォレットを利用すれば、インターネット上でファクトムの管理が簡単に可能です。
オンラインウォレットに保管してあるファクトムは、特別な操作をしなくても、そのまま取引を行うことができます。しかし、常にネットと接続されている状態であるため、ハッキングリスクには注意しましょう。
ハッキングに対する有効なセキュリティ対策としては、二段階認証を設定することや複雑なパスワードを使用することなどがあげられます。
ファクトム(FCT)取引の口座開設から購入方法についてはこちら
ファクトム(Factom/FCT)の発行元が提供するソフトウェアウォレットとペーパーウォレット
ファクトムの発行元からも、ファクトムを保管するウォレットが提供されています。「エンタープライズウォレット」は、ファクトム専用のソフトウェアウォレットです。
発行元の公式ホームページからソフトウェアをダウンロードし、パソコンにインストールして使用します。スマートフォンからのアクセスはできないことに注意しましょう。
ファクトムの発行元は、「ファクトイドペーパーミル」というペーパーウォレット作成ソフトも提供しています。ファクトイドペーパーミルをインストールしてソフトを起動すると、取引に必要な秘密鍵とファクトイドアドレスが生成される仕組みです。
日常的に使用する分はエンタープライズウォレットに保管し、それ以外はファクトイドペーパーミルを使って管理するなど、2つのソフトは用途別に併用できます。
セキュリティ面で優れているハードウェアウォレット
ファクトムなどの仮想通貨を保管する場合に注意しなければならないポイントは、ハッキングや盗難のリスクです。
オンラインウォレットは常にネットに接続しており、ソフトウェアウォレットも多くの場合ネットに接続しています。そのため、ハッキングリスクについて十分注意することが必要です。
一方、ハードウェアウォレットは、USB形状のデバイスをパソコンなどから切り離すことで、秘密鍵をネット接続せずに保管することが可能です。ネット接続していない状態であれば、ハッキングリスクはなくなります。
ただし、ハードウェアウォレットはセキュリティ面で優れていますが、コストがかかるというデメリットがあります。ハードウェアウォレットの価格は1万円程度と、同じサイズの一般的なUSBメモリーと比較すると、何倍もの価格です。
ハードウェアウォレットでセキュリティを確保するためには、一定のコストを支払う必要があることを知っておきましょう。
セキュリティ面で優れているペーパーウォレット
ハッキングリスクをゼロにしたい場合は、ペーパーウォレットを使用して仮想通貨を保管する方法が有効です。
ハードウェアウォレットは、ネット接続しているパソコンにつないだ状態にしておくと、ハッキングリスクが高まります。つまり、セキュリティの高いハードウェアウォレットでも、ハッキングリスクはゼロではないということです。
一方、ペーパーウォレットは、取引に必要な秘密鍵などの情報を紙に印刷して保管する方法です。紙の状態で保管しておけば、ハッキングリスクを回避可能です。
ただし、ペーパーウォレットを使用する場合は、紙の保存に細心の注意を払う必要があります。盗難や経年劣化によるインクの退色、紙の汚損、紛失や消失などが生じれば、仮想通貨を復元するための情報は完全に失われてしまうからです。
長期保有予定ならCoincheckの貸仮想通貨サービスを利用してみる
ファクトムを購入したあとは、購入時よりも価格が上がったときに売れば売却益を得ることができます。
しかし、ファクトムの将来性を期待して、長期的に保有を続けるという選択肢もあります。ただし、仮想通貨を継続して保有しても、利息や配当などが得られるわけではありません。
そこで、長期で保有する場合は、Coincheckの貸仮想通貨サービスを利用するのもよいでしょう。Coincheckは、貸仮想通貨サービスを提供しています。
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自分に合ったファクトム(Factom/FCT)の保管方法を見つけて安全に管理する
ファクトムを購入したあとは、安全に保管することが大切です。
仮想通貨はその性質上、ハッキングリスクがあります。リスクを最小限に抑えながら、仮想通貨を安全に管理するようにしましょう。
仮想通貨の保管にはウォレットを利用しますが、ファクトムを保管できるウォレットにはいくつか種類があり、それぞれ特徴やメリット・デメリットが異なります。自分に合った保管方法を見つけて、ファクトムを安全に管理するようにしましょう。