
仮想通貨で取引をしているトレーダーにとって、仮想通貨で買い物などの支払いをしたいと考える人もいるのではないでしょうか。
仮想通貨をチャージして買い物などに利用できるのは、プリペイドカードです。仮想通貨を利用したプリペイドカードにはいくつか種類があり、それぞれに特徴や利用するメリットなどは異なります。
この記事では、それぞれどのような特徴があるのかをわかりやすくご紹介します。
仮想通貨のプリペイドカードとは?
一般的なプリペイドカードとは、あらかじめカードに現金をチャージしておくことで、その範囲内でVisaやMastercardなどの加盟店で利用できるカードです。
クレジットカードの場合は、後日利用額が銀行口座から引き落とされますが、プリペイドカードの場合は、前払いでカードに現金をチャージしておく形となります。
ビットコイン(BTC)などの仮想通貨を使ったプリペイドカードにはいくつか種類があり、例えば日本のバンドルカードや海外のTenXカードなどが挙げられます。
それぞれのカードは特徴が異なるため、内容を把握したうえでニーズに合ったカードを選ぶと良いでしょう。
仮想通貨のプリペイドカードを使うメリット
仮想通貨のなかでもビットコイン(BTC)は代表的ですが、ビットコイン決済に対応している店舗は限られています。
しかし、ビットコイン(BTC)のチャージに対応しているプリペイドカードを利用することで、より多くの店舗で決済することができるようになります。
また、仮想通貨のプリペイドカードの中には、利用額に応じて仮想通貨が還元されるカードなども存在しています。
さらに、海外でカードを利用すると、仮想通貨のプリペイドカードのほうが、一般的なクレジットカードやデビットカードよりも、手数料を抑えられる場合もあります。
仮想通貨のプリペイドカードの中には、海外利用でも決済手数料がかからないカードもあるため、海外へ行く機会が多い人が所有すると、便利なカードとなる場合もあるでしょう。
1. バンドルカードとは?(日本のプリペイドカード)
画像出典:https://vandle.jp/
※現在、Coincheckからバンドルカードへのチャージは一時停止中です。
バンドルカードには、リアルカードとリアルカードプラスの2種類があります。発行手数料は、リアルカードなら300円・リアルカードプラスなら600円です。
年間維持費用は基本的にどちらも無料であり、チャージ手数料・支払い手数料も無料です。以前は未利用日数に応じて口座維持費が発生していましたが、2018年7月23日より無料になりました。
1回あたりのチャージ上限金額はリアルカードなら3万円、バンドルカードリアルプラスなら10万円であるため、高額の買い物などに利用したい人にはバンドルカードリアルプラスが向いています。
月間のチャージ上限額はリアルカードなら12万円、バンドルカードリアルプラスなら200万円となります。バンドルカードは全国のVisa加盟店で利用することが可能であるため、多くの店舗で利用できるといえるでしょう。
2. TenXカードとは?(海外のプリペイドカード)
TenXカードは、仮想通貨のウォレットに紐づいたカードです。
発行手数料は15ドルかかり、年間維持費は条件付きで無料です。条件付きというのは、1年で1,000ドル使わない場合は、10ドルかかります。
1回あたりのチャージ上限額はなく、チャージ手数料・支払い手数料は無料です。TenXカードはチャージする必要がなく利用できることが特徴だといえます。
最初は利用上限額が2,500ドルに設定されていますが、本人確認をすることで上限はなくなります。
また、TenXカードでは買い物などで決済をするまで、仮想通貨は法定通貨に変わることなく保管されています。
決済をする瞬間に、初めて仮想通貨は法定通貨となるため、頻繁に取引をしているトレーダーにとってはメリットがあるカードだといえるでしょう。
海外の仮想通貨のデビットカードの特徴や種類は?
仮想通貨を使ったカードとしては、プリペイドカードの他にも、デビットカードもあります。海外の仮想通貨のデビットカードは、2018年8月時点では日本国内で利用できない状況です。
2017年10月15日にデビットカードを発行しているWavecrest社というカード発行会社が、ヨーロッパ居住者以外へのサービスを停止しました。これは、会社の買収が影響しています。
なお、海外の仮想通貨デビットカードで代表的なカードには、例えばwirexカード・xapoカード・shiftカードなどが挙げられます。
wirexカードはイギリスの会社が経営しており、世界的に発行枚数が多いことが特徴です。ドル・ポンド・ユーロで利用することができ、送金コストを抑えられることがメリットです。
xapoカードは、セキュリティ面が強いことがメリットではありますが、購入上限があるなどのデメリットもあるカードです。
shiftカードはアメリカ初のビットコイン(BTC)のデビットカードと言われており、手数料が安いことがメリットです。
ただし、ビットコイン(BTC)を使うには米国大手取引所のCoinbaseのアカウントかが必要であったり、利用がアメリカ国民のみに限られていたりするなどのデメリットもあります。
以上のように、海外の仮想通貨のデビットカードもメリットがあれば、デメリットもあるのが一般的です。
仮想通貨のプリペイドカードを使うには仮想通貨の保有が必要
仮想通貨の取引をしているトレーダーにとって、自身が得た利益をカードで利用できるというのは、日本では税金面の問題はありますが、便利な決済方法だともいえるでしょう。
ただし、現状スマホアプリに対応しているのはバンドルカードのみであったりしますので、カードを利用する前には、それぞれのカードにどのような特徴があるかを理解しておくことも大切です。
それぞれの種類のカードのメリットなどを理解し、使い勝手の良さや利用目的、ライフスタイルなどに合わせて、使用するカードを選択するのが良いでしょう。
なお、クレジットカードは翌月に借金をする仕組みですが、プリペイドカードの場合は、事前に仮想通貨を購入してチャージをしておく必要があります。
そのため、まだ仮想通貨を保有されていない方は、まずは仮想通貨の取引所に口座を開設し、仮想通貨を購入するところから始めてみてはいかがでしょうか。