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仮想通貨の規制とは?日本や中国などの海外の状況も解説

2019-05-14 仮想通貨の法律

仮想通貨の流通にともない、仮想通貨を規制して、管理しようとする動きも出てきています。

ここで言う「仮想通貨の規制」とは、どのようなものをさすのでしょうか。購入や売買するにあたって、注意するべきことはあるのでしょうか。ここでは、日本や世界が発表している仮想通貨の規制内容について、わかりやすく解説しています。

仮想通貨にはどのような規制が生じているのか、購入や売買における規制はあるのかなど、初心者向けに基本情報をご紹介します(※2019年4月末時点の情報です)。

仮想通貨の規制ってどんなもの?

仮想通貨の規制とは
まずは、仮想通貨の規制のうち、主だった内容について見てみましょう。

仮想通貨の流通拡大にともない、規制の声が高まっている

2017年頃から、仮想通貨の流通は一気に拡大しました。

それまで一部のユーザーの間でだけ取引されていた仮想通貨が、価格の上昇などに伴い、一般の人々へと知名度を一気に広げることとなったためです。仮想通貨の流通が広がれば、仮想通貨を売買できる仮想通貨の販売所や取引所も増えます。

仮想通貨を活用したサービスや、新しい仮想通貨の発行なども同様です。こうした動きのほとんどは、「既存のサービスや経済をよりよくするため」という目的で開発が進められています。

仮想通貨に関する犯罪が発生

しかし、中には仮想通貨の仕組みを悪用しようと企んだり、実際に犯罪の手口に利用するケースも出てきました。仮想通貨に限ったことではありませんが、流通が増えると悪用されるリスクが大きくなるのは世の常です。

そうした事情を受け、仮想通貨に関わるさまざまな問題を未然に防止するため、規制に向けた動きが活発になってきています。

仮想通貨の取引に対する規制

規制
仮想通貨の規制は、日本国内では販売する側の規制がメインとなっています。

個人で仮想通貨を購入したり、売買することに関しては、いまのところ大きな規制はありません。販売する側の規制としては、例えば以下のようなものが挙げられます。

ICOに対する規制

ICOの規制
ICOとは、イニシャルコインオファリング(Initial Coin Offering)の頭文字をとったものです。

日本語では「新規仮想通貨公開」とも訳されています。簡単にご紹介すると、新規にビジネスや事業を立ち上げようとする企業や団体などが、その資金調達のツールとして仮想通貨を発行し公開することです。

ここで公開される仮想通貨は、企業が開発した独自の仮想通貨となります。仮想通貨を公開株式のようにして、事業を運営するための投資を募る手法です。

真剣に事業を開発しようとしている団体がある一方で、構想だけで実体のないものや、悪徳な業者が関わっているものもあり、現状のICOは玉石混交の状態となっています。こういったICOの新規発行について、規制や管理を強めて消費者を守ろうとしているのが世界的な流れです。

匿名通貨に対する規制

ICOだけでなく、匿名通貨に対する規制も強化に向けて進んでいます。

匿名通貨とは、送金する際の情報について、匿名性を保持できる仮想通貨のことです。ビットコインなどの仮想通貨では、送金元の情報がすべてブロックチェーン上に記録され、誰でも見ることができるよう公開されています。

取引の透明性が高く、第三者の監視がきく状態です。この透明性の高さから、銀行などの管理母体を必要とすることなく、通貨としての取引が成り立っています。

しかし、ある意味ではプライバシーが確保されないシステムであるとも言えるでしょう。これに対して、匿名通貨は送金時の情報が暗号化され、情報がわからないような仕組みとなっています。

「いつ誰がどこにどれだけ送ったのか」という履歴を隠せるため、プライバシーを保護することが可能です。匿名通貨はプライバシーが守れる反面、違法な取引に悪用されやすい側面があります。

このため、今のところは日本では匿名通貨についても、新規発行や取引の規制対象となりつつあります。

仮想通貨取引所・販売所に対する規制

各取引所の規制
仮想通貨の売買ができる仮想通貨の取引所や販売所についても、近年では、世界的に規制が進んできています。日本国内で仮想通貨の売買や交換を行う業者は、すべて金融庁への登録制となっており、アカウント作成時も本人確認が必要です。

仮想通貨の取引所・販売所で口座開設するまでの流れはこちら

しかし、インターネットとパソコンがあれば、海外の仮想通貨の取引所を経由して仮想通貨を購入することが可能です。このときに、国から承認されていない仮想通貨の取引所や、身分証明などが必要なく、アカウントを作れてしまう取引所もあります。

こういった取引所では、送金元や受け取ったウォレットの所持者の詳細情報が把握できず、犯罪の温床となる可能性が高いのです。仮想通貨を取り扱う業者には、セキュリティや運営資金に加え、犯罪へ加担しないためのシステムに対するリスク管理能力などが必要です。

こうした基準は、国が統一して審査や規制を行うのが望ましく、世界でも規制の動きが強まっています。その他の仮想通貨購入や、個人的な売買については、日本ではいまのところ容認の方向となっています。

しかし、国によっては、ビットコインなどの仮想通貨購入や、取引そのものを規制しようとする動きもあるのです。海外での仮想通貨における規制は、どのようになっているのでしょうか。

海外における仮想通貨の規制状況の事例

海外の仮想通貨の規制
海外における仮想通貨の規制状況については、以下のようになっています。

欧米の規制状況

アメリカでは州によって法律が違うため、厳しいところとそうでないところに分かれています。

国としては、2018年に販売所や取引所について、日本と同様に登録制とするよう発表しています。今後も課税面などで更なる規制が生まれる可能性もありますが、日本と同様、仮想通貨取引については、おおむね容認する方向です。

ヨーロッパでは、ドイツやフランスに、国としての規制をもうける動きが出ています。ドイツでは決済など、仮想通貨の利用方法によっては課税が減免されたり、フランスでは仮想通貨の先物取引が規制対象となっています。

欧米の傾向としては、「仮想通貨を正しく流通させるための前向きな規制」と捉えられそうです。

アジアの規制状況

アジアでは、国によって仮想通貨の規制に大きな差が見られます。

たとえば、韓国やタイ、台湾などでは、日本と同様に「容認しつつも適宜規制する」という姿勢です。韓国では、一時全面的に仮想通貨取引の規制を強化していましたが、2019年に入って一部緩和され、交換や売買は現在も継続して行われています。

アジアの中でもIT先進国であるインドでは、当初全面禁止の方向でしたが、インドの財務省にあたる機関は禁止を否定しており、現在は容認に転じつつあるようです。

中国の規制状況

一方、中国では仮想通貨取引は全面的に禁止する方向です。これには、中国政府が推進している事業へ投資を限定したいという意向もあるのかもしれません。

ただし、実際には個人間での取引には規制があるものの、中国は仮想通貨のマイニング大国として知られています。しかし、2019年4月に入って中国政府がマイニングの禁止を検討しているなどのニュースも流れており、今後の動向には注視する必要があります。

ロシアの規制状況

ロシアでは、当初仮想通貨の取り扱いについて強い規制を打ち出す姿勢を見せていました。

2018年5月に1度法案が可決されましたが、その後マイニングに関する規制を削除したり、仮想通貨を「デジタルライト」という用語へ変更したりといった修正が見られ、現時点で大きく決まった枠組みはないようです。

プーチン大統領は、2019年中に仮想通貨について何らかの規制を進める方針であるとしており、世界情勢や仮想通貨の流通状況などを見ながら、適宜整備していくものと予想されます。

南米やアフリカなどのその他の国の規制状況

先進各国が国を挙げて、仮想通貨の規制を進める中、南米やアフリカなどのいわゆる途上国では、国による規制の進捗は遅めです。

特にアフリカ諸国では、自国の法定通貨が安定していない国が多く、仮想通貨の比ではないほど、法定通貨の価格上下が激しい国もあります。銀行や物流面で信頼に足る企業も少ないため、アフリカ国内では仮想通貨の取引が活発になりつつあるようです。

本来仮想通貨は、そのような途上国が、安定して取引できるツールとして利用されるべきとの声もあります。ただ、そういった地域ほどマフィアや犯罪と繋がりやすく、不正利用が蔓延する懸念もあります。

こうした途上国にこそ、早期の規制を敷き、法整備によって正しく活用されることが望まれるでしょう。こうしてみても、仮想通貨は世界的な規制が進みつつあることがわかります。

規制と言っても、仮想通貨を廃止する動きではなく、安全で安定した取引を継続するための前向きな規制が多くなっています。その中でも、とりわけ日本では、仮想通貨の規制がかなり進んでいます。

世界基準で見ても、日本の仮想通貨に対する法整備や管理体制は整っていると言えるでしょう。

日本国内における仮想通貨の規制状況

国内の仮想通貨の規制
次に、日本国内の規制状況について、更に詳しく見てみましょう。

仮想通貨による収益に対する課税の規制

日本で仮想通貨を売買した際、もっとも頭に入れておきたいのが課税についての規制です。

国税庁では、仮想通貨によって得られる収益を「雑所得」として扱う旨をさだめています。雑所得とは、事業によって得たものではない所得とみなされる利益のことです。

雑所得は他の損失と差し引いたり、次年度へ繰り越すことができません。同じ雑所得に該当するものとして、株やFXなどの金融取引が挙げられます。

しかし、株やFXには「租税特別措置法」と呼ばれる特例があり、一定の税率軽減や3年間の損失繰越などが認められています。仮想通貨にはこの特例がないため、最高で55%の税率が科される可能性があります。

仮想通貨を購入し、持っているだけでは課税対象となりません。仮想通貨を売却して日本円に換金したり、仮想通貨で別の仮想通貨を購入した場合には、課税対象となるので注意が必要です。

仮想通貨で課税対象となる売買を行った場合は、給与所得者であってもかならず確定申告をするようにしましょう。

詳しくはこちら:仮想通貨にかかる税金とは?計算方法から確定申告のやり方まで解説

※税金等の詳細につきましては管轄の税務署や税理士等にお訊ねいただくか、または国税庁タックスアンサーをご参照ください。

仮想通貨交換業者に対する規制

日本国内では、仮想通貨の販売所や取引所にも厳しい規制がもうけられています。

日本国内で仮想通貨の交換や売買を行う事業者は、「仮想通貨交換業者」として、金融庁への登録が義務づけられています。2017年頃までは、金融庁への登録申請中のまま取引が行える「みなし業者」という設定がありましたが、現在ではみなし業者に対する審査もかなり厳しくなっています。

販売所への規制は、そこで仮想通貨の購入や売買をする消費者を守るための規制でもあります。仮想通貨を始めるなら、管理方法や匿名通貨の取り扱いといった規制をクリアし、仮想通貨交換業者の承認を受けた販売所、取引所で購入するのがよいでしょう。

新規ICOに対する規制が強化される

ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)など、現在広く流通している仮想通貨は、価格の乱高下はあるものの、暗号資産としてその価値は認められています。

これとは別に、新規にICOで発行されている仮想通貨を購入する場合は注意が必要です。ICOには、将来性が期待されるものがあるのも事実です。

その反面、犯罪者集団が資金調達を目的として発行していたり、実際に開発できる予定がないものも含まれており、玉石混合の状態となっています。こうしたICOについては、世界中で厳しく規制していく動きです。

日本国内でも同様に、指針や審査基準などをさだめる流れとなっています。とはいえ、具体的な内容はまだ詳細には決まっておらず、これからの動向が注目されます。

仮想通貨の規制に関するまとめ

ポイント
2019年4月末時点において、仮想通貨は世界的に認知されるとともに、国ごとに規制が進んでいます。

一部の国では全面禁止の措置を取っているところもありますが、おおむね仮想通貨の流通については前向きです。仮想通貨が正しく使われ、悪用されないための前向きな規制が整備されようとしています。

これは消費者にとってもメリットのあることで、その中でも日本はかなり具体的な規制が行われており「仮想通貨先進国」であるとも言えるでしょう。仮想通貨のシステム自体は、有用性や将来性が大きく期待できるものです。

だからこそ、多くの国々が規制をしつつ、容認する方向で動いています。「規制されているから大丈夫」と安易に考えるのはおすすめしませんが、仮想通貨の取引を行う際には、金融庁の認可を受けた日本国内の仮想通貨の取引所・販売所で行うようにしましょう。

仮想通貨のチャートは、世界情勢によっても大きく変化していきます。売買時の課税についても念頭に置きつつ、規制情報については、常に最新の情報に触れていくことが大切です。

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