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Coincheckで取り扱っている暗号資産(仮想通貨)の今後や将来性を予想した記事を紹介しています。ビットコイン(BTC)、リップル(XRP)、イーサリアム(ETH)、モナコイン(MONA)、ビットコインキャッシュ(BCH)を始め、多くのアルトコインが対象。将来性を見極める事は購入の判断材料にもなるので、「どの通貨を買おうか」お悩みの方はぜひご覧ください。

カテゴリー: 暗号資産の今後・予想・将来性

 この週末に4回目となるビットコインの半減期が訪れます。暗号資産界隈では約4年に1度の一大イベントをお祝いするカウントダウンパーティーが企画されるなど、市場関係者の注目度の高さがうかがえます。簡単におさらいすると、半減期とはビットコインのマイニングあたりの報酬=新規発行量が半分に減少するタイミングを指します。仕組みの詳細や過去の値動きについてはコインチェックコラムの記事を参照いただきたいですが、過去3回では半減期の翌年末にかけて暗号資産のブル相場が起きており、今回も2025年末にかけてビットコインの価格が大きく上昇することが期待されています。  そこで今回は半減期を通過した後のビットコインの相場展開を予想します。 ※本レポートの記述は2024年4月19日公開日時点のものです Coincheckの無料登録はこちら 目次 ビットコインの半減期アノマリーとは?2025年の目標価格は控えめに見ても10万ドル以上 ビットコインの半減期後の相場を占うポイント ①米国の利下げ開始とソフトランディングへの期待 ②米国大統領選挙の行方 ③ビットコイン現物ETFへの資金流入 ④RWAトークンの拡大 ビットコインの半減期アノマリーとは?2025年の目標価格は控えめに見ても10万ドル以上 図1:ビットコインの半減期と価格動向(出所:Glassnodeよりマネックス証券作成)  図1はこれまでのビットコインの半減期ごとに半減期時点の価格からその後の高騰暴落までの価格動向を整理したものです。冒頭で述べたように、過去3回とも半減期の翌年末にかけてビットコインが大きく上昇していることがわかります。一方で、半減期の2年後には大きなハッキング事件や企業破綻が起こり、それらをきっかけに暴落が繰り返されています。このような半減期アノマリーに従い、今回もビットコインは2025年に最高値を記録し、その後2026年に暴落を引き起こす事件が起こるのではないかと言われているのです。  実際にどのような値動きになるのでしょうか。半減期時点のビットコインの価格を60,000ドルと仮定した場合、翌年の2025年末にかけては上昇率200%と控えめに予想しても120,000ドルまで高騰することになります。これが300%ならば180,000ドル、それ以上なら200,000ドルを超える可能性もあります。2024年は米国でビットコインの現物ETFが承認されたメモリアルイヤーでもあり、承認後にはビットコインがゴールド(金)と同じように上昇することが期待されています。ゴールド(金)は2004年に現物ETFが承認されてから10年以上かけて数倍の成長を遂げましたが、ビットコインはその成長を半減期後のわずか1年で達成する可能性があります。  一方で、ビットコインは半減期後に最高値を記録してから約80%前後暴落する傾向があります。今回もビットコインが2025年に200,000ドルの史上最高値を記録した場合、最大で40,000ドル付近まで暴落するリスクを警戒しなければなりません。何が暴落の引き金になるかは明言が難しいですが、現物ETFによって金融市場からより多くのお金が暗号資産市場へ流入するため、次のショックはこれまでよりも大規模な事件になる可能性があります。今ではグローバルの大手金融機関がデジタルアセット事業へ参入し、米国債や不動産、ファンドなどの金融資産をトークンとして流通させる取り組みも進んでいます。それらのトークンが分散型金融(DeFi)サービスに取り込まれることで暗号資産の売買が活発になることが予想されますが、その分、金融市場にも影響が及ぶシステマチックリスクが高まるでしょう。  半減期後のビットコインの暴落リスクを指摘しましたが、過去3回とも底値が半減期時点の価格より高い水準に留まっていることには注目です。次の4年間を考えた時に現在のビットコインの価格が最も低い水準である可能性があるというのは驚きでしょう。そのため、半減期後の調整局面を待っていると買い時を逃してしまう恐れがあり、例えば今から積み立て投資を始める方が価格の下落リスクも抑えながら中期的に大きなリターンが得られる期待が大きいでしょう。コインチェックつみたてサービスでは毎月1万円から積み立てすることができるのでぜひ活用を検討してみてください。 ビットコインの半減期後の相場を占うポイント  さて、市場はビットコインの半減期アノマリーが継続するかどうかを注目しているわけですが、半減期を通過した後の相場を占うポイントを挙げましょう。 ①米国の利下げ開始とソフトランディングへの期待  一つ目は米国の金融政策と景気動向です。米国では経済指標が予想以上に強い結果となっており、利下げ開始時期が不透明な状況になっています。当初は年内2回の利下げが予想されていましたが、今ではその数が1回に減り、年内据え置きの可能性も出ています。たとえ利下げ開始時期が後ろ倒しになっても当局の利下げ方針がブレない限りは株式とともにビットコインの買いが継続すると予想します。量的引き締めの終了に向けた議論も始まっており、このような金融緩和への転換と米国経済のソフトランディングへの期待次第で上昇トレンドが継続するでしょう。  一方、米国のインフレが長期化し、追加利上げの議論に至った場合は相場全体が崩れる恐れがあります。 ②米国大統領選挙の行方  初めて気づく人もいるかもしれませんが、ビットコインの半減期の年は同じく4年に1度の米国大統領選挙と重なっています。2024年も選挙イヤーとなっており、支持率の低迷するバイデン民主党政権からの政権交代への期待によって株式とともにビットコインが堅調な値動きになる可能性があります。果たしてトランプ前大統領の再選によってトランプラリーと呼ばれる上昇トレンドが再び訪れるのかが注目されます。  米国大統領選挙は証券取引委員会(SEC)の体制が見直されるという意味でも重要です。これまでゲンスラーSEC委員長が暗号資産に対して厳しい姿勢を示してきましたが、共和党の勝利でその姿勢が変化し、暗号資産関連企業の訴訟問題も落ち着く可能性があります。トランプ前大統領はもともと暗号資産に対して否定的な見方をしていましたが、今回はビットコインやNFTへの理解も示しており、暗号資産市場の発展に向けた規制改革を推し進める期待があります。 ③ビットコイン現物ETFへの資金流入  米国ではブラックロックやフィデリティなどのビットコイン現物ETFへの資金流入が続いています。新しく現物ETFのオプション取引を申請する動きもあり、ビットコインが既存のデリバティブ取引に組み込まれることでより幅広い投資家が取引しやすくなるでしょう。また、今月15日には香港でビットコインおよびイーサリアムの現物ETFが承認され、5月には英国での承認を控えるなど、現物ETFのトレンドが米国外にも波及しています。このように現物ETFへの資金流入がグローバルに広がれば、より多くのお金が暗号資産市場へ流入し、ビットコインの相場はさらに上昇するでしょう。  しかし、ビットコイン現物ETFへの資金流入は株式の上昇があって初めて加速することに注意が必要です。一部ではビットコインを金に代わるデジタルゴールドとして購入する投資家もいますが、多くの投資家はビットコインを株式に並ぶリスク資産として購入します。そのため米国経済の見通しが崩れて株式が大きく下落した時は、現物ETFからの資金流出によって下落するリスクが高いでしょう。 ④RWAトークンの拡大  2023年以降はビットコイン中心の相場が続いていますが、暗号資産市場が盛り上がるためにはビットコイン以外の投資先が増える必要があります。最近では先述した金融機関によるデジタルアセット事業、すなわち米国債や不動産、ファンドなどの金融資産をトークン化する「現実資産(RWA)」という分野が注目されています。この分野においてもブラックロックは先行してファンドトークン「BUIDL」を発表し、ブロックチェーン上でステーブルコインを活用した決済も可能にしています。この動きにJPモルガンやUBS、シティグループなど大手金融機関が追随し、今後はあらゆる金融資産がトークンとして取引されるようになるでしょう。さらにはRWAトークンがDeFiをはじめとするブロックチェーン上のサービスに組み込まれることで暗号資産市場が拡大することが予想されます。  一方で、米国ではSECがイーサリアム財団やユニスワップなど暗号資産プロジェクトの取り締まりに動いています。DeFiは依然として無法地帯で詐欺やハッキング事件も度々起きているため、数年のうちに規制整備が進む可能性が高いです。DeFi規制の整備が先か、RWAトークンの取引本格化が先か、どちらにしても規制強化にともなう下落には警戒が必要でしょう。  最後に、2024年は現物ETFを中心に金融市場からより多くのお金が暗号資産市場へ流入する年になり、半減期アノマリーへの期待で2025年にかけても上昇相場が継続することが期待されます。しかし、価格が高騰しブル相場が再び訪れた後には大きな暴落が起こりうることにも注意が必要です。だからこそ目先の値動きに振り回されず中長期的な成長を見越して投資戦略を立てることが重要になるでしょう。

まもなく到来するビットコイン半減期に寄せて、ブロックチェーン/暗号資産/web3領域をリードする方々からメッセージをご寄稿いただきました。 業界のリーダーたちが4回目のビットコイン半減期にどのようなことを考えているのか、示唆にあふれるメッセージをぜひご一読ください。 ※寄稿者の所属・役職およびコメントは2024年4月18日公開日時点のものです 寄稿者(50音順、カッコ内はご所属および役職) 圷 健太さん(Bunzz pte ltd, CEO)   石川裕也さん(株式会社Gaudiy代表)   石濵嵩博さん(Yay! ファウンダー)   小笠原啓祐さん(有限責任監査法人トーマツ監査アドバイザリー事業部ビジネスアシュアランス部シニアマネジャー)   木村 優さん (Sunrise / Gluon co-founder)   熊谷祐二さん(Emoote(エムート)ジェネラル・パートナー)   坂井豊貴さん(慶応義塾大学経済学部教授)   澤村周平(当社執行役員 Crypto Asset事業本部長)   内藤裕紀さん(株式会社ドリコム 代表取締役社長)   中野泰輔さん(株式会社woorth 代表取締役)   長瀬威志さん(弁護士 アンダーソン・毛利・友常法律事務所外国法共同事業)   沼澤健人さん(株式会社Aerial Partners 代表取締役)   畑 圭輔さん(株式会社スクウェア・エニックス インキュベーションセンター ブロックチェーン・エンタテインメントディビジョン ディレクター)   馬場功淳さん(株式会社Brilliantcrypto代表取締役社長 / 株式会社コロプラ 代表取締役会長チーフクリエイター)   房安陽平さん(株式会社Ginco 取締役副社長)   藤本真衣さん(Japan Blockchain Week / INTMAX 創業者)   松本 大さん(マネックスグループ株式会社代表執行役会長 / 当社取締役会長 )   ヨーロピアンさん(クリプト投資家) 圷 健太さん(Bunzz pte ltd, CEO)   寄稿者圷 健太さん(Bunzz pte ltd, CEO)   2017年からWeb3領域に携わり始めてから、これが私にとって2回目のBTC半減期です。前回と大きく異なる点は、業界がもはや単に「Web3に閉じたもの」ではなくなったということです。BTCのETF承認は、単なる流動性増加の意味を超え、伝統的な金融市場と暗号技術によるプロトコルとの融合が加速する新たな金融の歴史のフェーズと見ることができます。Bunzzは、Web3領域への参入を目指す方々をサポートする開発インフラとして、新たな時代を切り拓くためのテクノロジー、そしてセキュリティを今後も提供して参ります。 Bunzz:https://www.bunzz.dev/audit   石川裕也さん(株式会社Gaudiy CEO)   寄稿者石川裕也さん(株式会社Gaudiy CEO)   ビットコインの半減期に際して、価格の大幅な変動が見られることは過去にもありました。このような状況下で、しばしばWeb3の未来について議論が交わされます。個人的には、価格変動とWeb3の未来は直接的な関係はないと考えています。この点は、株式市場においても同様です。仮想通貨の価格が上昇している現在において、Web3業界全体が価格の動向と連動して盛り上がっているわけではありません。実際に業界が活気づくのは、NFTやPlay to Earn、DeFiなど、サービス面で新たな波が到来した時に感じられる熱量の高まりからです。そのことからもweb3の価格に注目するのでなく、web3で解決される課題や新しい価値を踏み出すことに僕らはフォーカスするべきだと個人的には考えています。 X:@yuya_gaudiy note:https://note.com/yuyasan   石濵嵩博さん(Yay! Founder)   寄稿者石濵嵩博さん(Yay! Founder)   アメリカにてビットコインのETF登録がなされ、既存金融からの大規模な資金流入が続いています。更に半減期を迎えるとマイナーの売り圧が半減するために、ビットコインの需給バランスが再調整されるに当たって価格が大きく上昇すると過去の事例から予想できます。ビットコインに一度集中した資金は、価格が落ち着いたあとETHやSolanaなどに移行し、それぞれのチェーン上に存在しているアルトコインにまで行き渡ることで、web3領域が一回り進捗することが期待できます。 特に先進国では少子高齢化が進み、政府は国家の維持のために大量の紙幣を発行し市中投下をし続けています。昨今、日本では円安や物価高が話題ですが、単年で解決する問題ではなく、今後何十年にもわたって複利で衰退を続ける可能性があります。現状のビットコインは4年周期でとても大きなボラティリティがありますが、今後は政府が無限に発行し続ける法定通貨のヘッジとして一般的に利用されるようになれば、ボラティリティも徐々に落ち着き、金のような安定資産になっていくと信じています。 X:@takachan114   小笠原啓祐さん(有限責任監査法人トーマツ監査アドバイザリー事業部ビジネスアシュアランス部シニアマネジャー)   寄稿者小笠原啓祐さん(有限責任監査法人トーマツ監査アドバイザリー事業部ビジネスアシュアランス部シニアマネジャー)   ビットコインの半減期は約4年に1回で、前回のビットコイン半減期は2020年5月12日でした。当時のメールを改めて振り返ってみたところ、JVCEAから公表された「暗号資産取引業における主要な経理処理例示」(2020年6月12日公表)に基づいた会計整理に勤しんでいたようです。それ以来、4年間でweb3.0分野に関して企業会計基準委員会から3つの公表物(注1)、日本公認会計士協会から2つの公表物(注2)が公開され、会計・監査の分野でも地道ながらもweb3.0ビジネスを前に進めていく取り組みが続けられてきています。 4年間を一つの周期の節目と考えたうえで今後のweb3.0業界全体に目を向けると、個人的には今後の4年間で、日本特有のIEO制度の利用拡大に大きく期待しています。明確な法規制に基づいたトークン発行が、web3.0ビジネスの健全な成長を大きく牽引していく可能性を感じています。ただし、この分野もより一層の会計・監査の実務慣行の積み上げ・整理が急務です。web3.0業界のインフラ整備の歩みが止まらないように、粉骨砕身の覚悟で邁進したいと思っています。 ※執筆者の私見であり、有限責任監査法人トーマツの公式見解ではないことにご留意ください。 ブロックチェーンアドバイザリーサービス|監査アドバイザリー|デロイト トーマツ グループ|Deloitte 注1 2022年3月15日 「資金決済法上の暗号資産又は金融商品取引法上の電子記録移転権利に該当するICOトークンの発行及び保有に係る会計処理に関する論点の整理」
2022年8月26日 実務対応報告第43号 「電子記録移転有価証券表示利等の発行及び保有の会計処理及び開示に関する取扱い」
2023年11月17日 実務対応報告第45号「資金決済法における特定の電子決済手段の会計処理及び開示に関する当面の取扱い」 注2 2021年4月23日 保証業務実務指針3701「非パブリック型のブロックチェーンを活用した受託業務に係る内部統制の保証報告書に関する実務指針」 2023年11月20日 業種別委員会研究資料第2号「Web3.0関連企業における監査受嘱上の課題に関する研究資料」   木村 優さん( Sunrise / Gluon co-founder)   寄稿者木村 優さん( Sunrise / Gluon co-founder)   ビットコインはこれまでの複数回の半減期において、暗号資産相場の熱に影響を与えているものであると多くの人に考えられています。それにより今回の半減期でも相場に期待感をもたらしていますが、それらの相場の熱は毎回とも単なるバブルにとどまらず、ハッキングによる各種プロトコルの資産流出といった痛みを伴いながらも、ブロックチェーン関連技術の発展に大きく寄与してきました。ビットコインがデジタルゴールドとしてのポジションを一定確保するだけでなく、この業界の技術発展に投資が流入することで、これまでのウェブ技術だけではなし得ない自立分散駆動のエコシステムが各種生まれてきたと考えられます。 最近は、ステーキング、リステーキングといった技術がトレンドの一つになっており、ビットコインはより広範な分散型アプリのエコシステムのセキュリティを支える有限資源になる可能性があります。 デジタルゴールド、ETF承認によるより広く受け入れられるアセットクラスを経て、次のビットコインの受容のされ方に目が離せません。 X:@KimuraYu45z   熊谷祐二さん(Emoote(エムート)ジェネラル・パートナー)   寄稿者熊谷祐二さん(Emoote(エムート)ジェネラル・パートナー)   恒例イベントの半減期に加えて、ビットコインETFによってクリプトへの更なる資金流入は必至。 個人、機関投資家ともに長期を見据えたお金が業界を下支えすることは大きなプラス。主要通貨はもちろん、アルトコインやNFTまで徐々にエコシステムが潤っていく。 RWAs(実物資産のトークン化)は次なる大きな波で、クリプト先進国の規制策定をきっかけに機関投資家マネー流入が期待される。 2024年になってもミームコインが話題になってることから目を背けることができない。クリプト、そして人間の本質。 2025年までの潤ったエコシステムから、本質を捉えたイノベーションがエンターテイメント、ライフスタイル分野から生まれるか否かが業界の大きな分岐点になる。 X:@yujikumagai_    坂井豊貴さん(慶応義塾大学経済学部教授)   寄稿者坂井豊貴さん(慶応義塾大学経済学部教授)   金とビットコインの差異について 金とビットコインの最高値更新が止まりません。市中に増え続ける法定通貨に見切りをつけ、「価値の保存」を求める人類のニーズは高まる一方だということです。金とビットコインの特徴は、誰も発行の上限値を変えられないこと。金は自然が、ビットコインはプログラムが上限値を定めています。 とはいえ金は活発に採掘がなされており、少なくとも当面、産出量が減る様子はありません。一方ビットコインはこの春、どれだけ採掘をしても、産出量が半減することが確定しています。持ち運びと保管についていうと、ビットコインは金よりはるかに簡単です。 現在、金の時価総額は2,200兆円ほど、ビットコインは200兆円ほどです。金には目を奪われる煌めきが、ビットコインには心を奪われるサトシの神話があります。どちらがより優れているというつもりはありません。ただ、ビットコインはまだ随分と過小評価されているように思います。 ビットコインの最高値が更新されると、よくホルダーは「ビットコインおめでとう」と言います。金でそんな言い方は聞いたことがない。目を奪う美と、心を奪う美の違いによるのだと思っています。 X:https://twitter.com/toyotaka_sakai ONGAESHI:https://www.ongaeshi-pj.com/ Chainsight:https://chainsight.network/   澤村周平(当社執行役員 Crypto Asset事業本部長)   寄稿者澤村周平(当社執行役員 Crypto Asset事業本部長)   今回の半減期企画では、複数の業界・お立場の方から、それぞれ個性豊かなコメントをいただくことができ、業界の変化に感慨深い気持ちをいだいています。 私がクリプトに初めて触ったのは、2017年です。今回コメントを寄稿いただいた皆様のお顔ぶれを見ると、様々な時期にクリプト業界に参入された方がいらっしゃる中で、共通の話題としてビットコインの半減期をこうして語り合えることを、嬉しく思います。 プロジェクトに資金を提供する投資家、技術者を始めとするプロジェクトに直接関与する人々、個人向けまたは事業者向けのサービスを提供する事業者、市場に流動性をもたらす投機家など、様々な立場や思想の人々のインセンティブを適切に設計し、目的とすることを持続可能な形で、分散化された仕組みの中で達成するというのが、クリプトの重要な発想のひとつです。その始祖たるビットコインの半減期が来るたびに、そのような仕組みが成り立ちうることを証明し続けてくれていると感じます。 次回の半減期には、さらに多様な業界の方が、クリプトに関わるようになっているのでしょうが、想像を超える未来の到来にワクワクしつつ、皆様それぞれの挑戦が実り多きものとなるようお祈りし、コインチェック、そして私自身も挑戦を続けていきたいと思います。   内藤裕紀さん(株式会社ドリコム 代表取締役社長)   寄稿者内藤裕紀さん(株式会社ドリコム代表取締役社長)   2016年、2020年の半減期の経験から、今回の半減期はちょっと違うなと思っています。 前の2回は半減期後、半年ぐらいから価格が上昇トレンドになり、そのさらに半年後ぐらいにピークになって大きく下落していきましたが、今回は半減期の1年前ぐらいから上昇トレンドに転換して、すでに過去最高価格を超えています。 ここから期待したいのは、いよいよクリプト業界がBTCの半減期というビッグイベントからデペッグして、半減期の大きなボラティリティの影響が少なくなり、金融以外の様々な事業がやりやすくなっていくことです。 大きなボラは金融ビジネスにとってはチャンスですが、他の事業からすると厄介な面も大きいため、ボラが減ることでさまざまなクリプトサービスが浸透していくことを期待しています。   中野泰輔さん(株式会社woorth 代表取締役)   寄稿者中野泰輔さん(株式会社woorth 代表取締役)   これまでのビットコインの歴史を振り返って、この半減期までの4年間が最も多くの出来事があり、色濃い期間になったと思います。特に、今年初めにSECが承認したビットコインの現物ETFの暗号資産市場への影響は大きく、この出来事が市場への資金流入を加速させた上に、アセットクラスとしての存在感を高めました。一方で、未だクリプトのマスアダプションのためには、課題が山積みです。 半減期前後に、クリプト系プロダクトのリリースが相次いでいることから分かるように、来たる半減期に向けてプロダクトを仕込んでいた企業やチームは非常に多いです。今回の半減期後のトレンドを作るのは、こういったプロダクトであると感じています。ベアマーケットを耐え凌いだ人々が生み出すプロダクトや、大きな仕組みの改善が、クリプトのマスアダプションとブロックチェーン本来の良さを活かしたイノベーションを加速させ、半減期後の市場を明るいものとしていくことを期待しています。 X:@ta1suke    長瀬威志さん(弁護士 アンダーソン・毛利・友常法律事務所外国法共同事業)   寄稿者長瀬威志さん(弁護士 アンダーソン・毛利・友常法律事務所外国法共同事業)   まもなく半減期を迎えるビットコインを中心に多くの暗号資産の高騰が続いていますが、ビットコインの最大の魅力は「すべては相対的なもの」であることを世に知らしめたことではないかと思います。 私が初めてビットコインの存在を知ったのは金融庁出向時代の2013年でしたが、当時はもちろん、私がブロックチェーン分野に専念しようと決意した2017年においても、法定通貨こそが唯一絶対であり、発明者の正体すら不明なデジタルデータはお金にはなり得ない、と繰り返し言われてきました。 しかし、世界的なインフレ・急激な円安が進んだ現在、政府・中央銀行がコントロールする法定通貨と比べて、供給量に上限がありブロックチェーン技術に立脚したビットコインに対する信用が増してきており、それが市場価格にも反映されているように見えます。法定通貨もビットコインも形は違えどその価値は「信用」を裏付けとするものです。ビットコインは法定通貨に対する盲目的な「信用」に対する健全な猜疑心の象徴として、さらに魅力を増していくことでしょう。   沼澤健人さん(株式会社Aerial Partners 代表取締役)   寄稿者沼澤健人さん(株式会社Aerial Partners 代表取締役)   その誕生からおよそ15年、サトシの思想に自由主義をみた分散型コミュニティの中で成長を遂げたビットコインは、今や200兆円の時価総額を超え、現物ETFの承認によって伝統的金融の枠組みにも含まれるアセットクラスの一つになりました。 今日、全世界的に起こっているビットコインの価値に関する議論や、web3を取り巻くイノベーションのすべてが、サトシの一本の論文と、そのメカニズムデザインの美しさに端を発しているのです。 私たちは、直前に迫る半減期や、ビットコイン・ピザ・デー等を「おめでとう!」と祝福します。 ビットコインに魅せられる私たち一人ひとりの胸の中で、価値革命を告げる鐘の音が鳴り響いているのかもしれません。 株式会社Aerial Partners:https://www.aerial-p.com/   畑 圭輔さん(株式会社スクウェア・エニックス インキュベーションセンター ブロックチェーン・エンタテインメントディビジョン ディレクター)   寄稿者畑 圭輔さん(株式会社スクウェア・エニックス インキュベーションセンター ブロックチェーン・エンタテインメントディビジョン ディレクター)   2024年のWeb3事業はどう変化していくか? ブロックチェーンを活用したエンターテインメントは、デジタル資産であるNFTを保有するオーナーシップの概念があるからこそ、その価値醸成、愛着を増すための仕組みを提供できると考え、我々もその思想のもとプロダクトをリリースし、そのニーズや手応えを感じてきました。 ブロックチェーン上に刻まれるデータは、発行から償却、マーケットを通じた取引等に至るまで記録の透明性があります。こうしたユーザーによるデータの操作が可視化されることで、価値が醸成されていく様子はこれまでにない体験であり、ユーザーの新しいエンゲージメントになっています。そうしたデジタル時代の新しい推し活として様々なものが今後生まれていくと考えています。   馬場功淳さん(株式会社Brilliantcrypto代表取締役社長 / 株式会社コロプラ代表取締役会長 チーフクリエイター)   寄稿者馬場功淳さん(株式会社Brilliantcrypto代表取締役社長 / 株式会社コロプラ代表取締役会長 チーフクリエイター)   『Brilliantcrypto』はビットコインの「Proof of Work」から着想を得た「Proof of Gaming」という新しいコンセプトで開発をスタートしました。 4年に一度の半減期の年に『Brillinatcyrpto』のリリース、IEOを迎える予定であることを運命的に感じております。 いまやデジタルゴールドと呼ばれるようになったビットコインのように、『Brilliantcrypto』で創出される本物のデジタル宝石が、世界中の人々に受け入れられるよう全力で頑張ってまいります。 ゲーム公式サイト:https://brilliantcrypto.net/jp/ Discord:https://discord.gg/brilliantcrypto X:https://twitter.com/Brypto_Official X[日本語]:https://twitter.com/Brypto_JP YouTube:https://www.youtube.com/@Brilliantcrypto Medium:https://brilliantcryptoblog.medium.com/   房安陽平さん(株式会社Ginco 取締役副社長)   寄稿者房安陽平さん(株式会社Ginco 取締役副社長)   RWA(現実資産)のトークン化市場は現在の約1160億ドルから今後10年で10兆ドルに達すると言われています。年初に米国で承認されたビットコイン現物ETFは、歴史上最も速く成長したETFとなりました。このようにWeb3の経済圏は既存金融に広がり、急拡大を遂げています。半減期は一つの節目に過ぎませんが、節目を意識して市場参加者が増えることは過去の経緯を見ても概ね確実と言ってよいでしょう。この節目に合わせ、企業も様々なプロダクトを投入するかと思います。暗号資産の法整備が高度に進んだ日本は、制約はあれど、この分野で世界でトップに躍り出るまたとない好機です。そのために一緒に業界を盛り上げていきたいと強く思っています。   藤本真衣さん(Japan Blockchain Week / INTMAX 創業者 )   寄稿者藤本真衣さん(Japan Blockchain Week / INTMAX 創業者 )   マイニングの設計は、芸術的な美しさにさえ感じます。初期段階のBitcoinは世界の誰でも自分の家のパソコンからマイニングに参加できました。殆どの人が「おもちゃだ!」と馬鹿にして笑っている間に、ひっそりと始まり、地球が破滅しない限りもう誰にも止められない分散した土台を作りました。その後、Bitcoinの可能性に多くの人が気づき、マイニングの参加者がどんどん増えより堅牢なネットワークになりました。最初から全員が注目していたら、絶対に政府や既得権益者に止められていたでしょう。何よりもハッシュパワーを占領の問題も見越して、誰かが占領するとBitcoinの信頼性も落ちて価格も下がるから誰もそんな事をしないという設計になっている。悪い人はこの世から居なくならない。だから悪い事をするインセンティブさえ無くしてしまう設計も素晴らしいです。この半減期の機会に改めてSatoshiが作ったBitcoinの美しさに浸りたいです。   松本 大(マネックスグループ株式会社代表執行役会長 / 当社取締役会長 )   寄稿者松本 大(マネックスグループ株式会社代表執行役会長 / 当社取締役会長 )   ビットコイン(BTC)は半減期を迎える中で価格を大きく上げてきた。しかし本当の因果関係は、個人か機関かに関わらず投資家が買ってきたからだ。なぜか?BTCは現代に於いて極めて重要な資産クラスだからだ。天然ダイアモンドと同等かそれ以上のダイアがラボで作れる現代、中央銀行が貨幣を大量に発行し続ける現代、世界一フェイクが作りにくく、かつ発行量に上限があるBTCが、特別な資産価値を持つのは当然だ。私が持つ様々な資産の中で、一番最後まで持ち続ける資産はBTCと決まっている。ビバ・ビットコイン!   ヨーロピアンさん(クリプト投資家)   寄稿者ヨーロピアンさん(クリプト投資家)   あらためてビットコインの魅力や存在価値について ビットコインの最大の魅力は国境の存在しないボーダーレスな資産であることです。 誰にも支配されない民主的な資産であり続けたからこそ人々は安心してお金を投じてきましたし、総供給量が不変であることから金になぞらえて「デジタルゴールド」と呼ばれ資産クラスとしての地位を確立してきました。 ビットコインの設計は極めて堅牢です。誕生当初の思想を変えることなくそのまま受け継いだまま、現在も小さな進化を積み重ねています。 半減期は今回で4度目となり、繰り返してきた歴史を再確認するイベントでもあります。 直近では現物ETFが承認されたことで大相場を形成していますが、変わったのはあくまでビットコインに対する人々の認識であり、ビットコイン自身が大きく姿を変えたわけではありません。そしてそれこそが変わらないビットコインの価値であると考えています。 X:@sen_axis  

2023年6月28日から30日の3日間、国内外の起業家や投資家などが集う日本最大級のスタートアップカンファレンス「IVS 2023 KYOTO / IVS Crypto 2023 KYOTO」が京都市勧業館「みやこめっせ」やロームシアター京都で開催されました。 当社からはCoincheck Labsのメンバーがカンファレンスに参加しました。今回のカンファレンスの様子は、昨年のIVSと比較すると、大企業や海外からの参加者、学生など参加者の属性に広がりが見られました。特に海外参加者はクリプト関係者が多く、日本のWeb3市場が注目されていることが肌で感じられました。 本記事では、Coincheck Labsメンバーが「IVS Crypto 2023 KYOTO」での交流で感じた様々な視点からの「国内Web3市場への今後の見解」をイベントレポートとして紹介していきます。 Coincheckの無料登録はこちら   寄稿者Coincheck Labs   Coincheck Labsは、コインチェック株式会社が運営する、Web3スタートアップの支援プログラムです。Web3に関する次の活動を行なっています。①スタートアップ支援 ②リサーチ・情報発信 ③株式・トークン投資   目次 IVS 2023 CRYPTO KYOTOの概要 各事業会社からみた国内Web3市場への見解 【大手上場企業】自社ビジネスとの親和性を模索中 国内大手製造企業 国内大手サービス関連企業 【ゲーム関連企業】Web3業界への参入に意欲的かつ積極的 【VC(Venture Capital)】起業家や開発者は増えたのの投資対象としては消極的 【海外事業会社】日本Web3市場に対して大きな期待 IVS 2023 Crypto KYOTOを終えて   IVS 2023 Crypto KYOTOの概要 2023年6月28日から3日間にかけて開催された「IVS Crypto 2023 KYOTO」は、世界中のWeb3起業家、投資家、開発者、メディア、政府機関、そしてWeb3の世界に踏み込みたい人にとって最高峰のイベントです。2000名が集まったIVS Crypto 2022 NAHAの成功を受けて、今年のIVS Cryptoは、豊かな歴史とグローバルな人気がある京都で開催されました。 今回のカンファレンスでは、250にもおよぶトークセッションの他、参加者や企業、自治体が主導するサイドイベントも100件近く開催され、会場の周りは日夜問わず大きな盛り上がりを見せていました。 各事業会社からみた国内Web3市場への見解 ここからは、Coincheck Labsメンバーが「IVS Crypto 2023 KYOTO」での交流で感じた様々な視点からの「国内Web3市場への今後の見解」をイベントレポートとして紹介していきます。 【大手上場企業】自社ビジネスとの親和性を模索中 大手上場企業はWeb3の可能性に対して懐疑的な様子で、かなり慎重な姿勢を見せていました。特にWeb3と自社ビジネスとの親和性に関して、具体的な意義を見出せていない状況でした。 国内大手製造企業 ある国内大手製造企業はWeb3を活かした事業を模索中との見解を示していました。相対的に参入しやすいNFTを中心に参入を考えているものの、予算が少なく各事業体でWeb3の取り組みを担当者ベースで行っていることから、本腰を入れての参入は難しいという状況にあるようです。 また、Web3企業及び市場への投資に対しても消極的であり、リード投資家としてではなく、必ずフォロワーとして入り静観するという姿勢であることが多いです。 さらに現場レベルでは、ブロックチェーン技術を用いた物流の改善へのニーズはほぼ無いという現状があります。物流の改善という観点ではWMS(倉庫管理システム)を中心としたWeb2とAIを駆使したニーズが高く、大手のみならず製造業全体として、Web3技術を活かした市場参入へは一定の時間がかかることが明らかになりました。 国内大手サービス関連企業 次に、国内大手サービス関連企業は、Web3技術を活かした事業を具体的に検討していました。しかしながら、そのアプローチの仕方は模索中であり、特定の答えを見つけられている企業は現状なかった印象を受けました。 特に、NFTマーケットプレイスを利用した自社NFTへの興味は高いものの、①「付与するユーテリティのコンセプトが定まらないこと」、②「クリプトユーザーの年齢層と自社顧客がマッチしていないこと」からターゲットユーザーと市場が定まりづらく、自社の強みをどのように活かせるのかに対して苦慮している様子が伺えました。 【ゲーム関連企業】Web3業界への参入に意欲的かつ積極的 一部の事業会社、特にゲーム関連企業がWeb3業界への参入に意欲的かつ積極的である印象を受けました。特に、Oasysエコシステムのステークホルダーが増えているなど、ゲームを中心に国内Web3市場が発展する兆しが見られました。 そのためCoincheck Labsでは、2023-24年には国内ゲームのトークン発行・IEO・新規上場の増加が見込まれると予想しています。 【VC(Venture Capital)】起業家や開発者は増えたのの投資対象としては消極的 国内スタートアップでは、昨年の那覇で開催されたIVSと比較して起業家が増えた印象を受けました。昨年のIVS以降、数多くのハッカソンやETH Global Tokyoが開催された影響もあり、日本人の開発者が着実に増えていると見られます。 また、Web3企業への投資に対しては、やや消極的な態度でした。その理由は、大きく分けて2つあります。 1つ目の理由は「投資先が見つからない」という点です。 その背景として、昨年度のFTX問題、昨今のコインベースおよびBinanceの訴訟以降、Web3起業家の資金調達が難しくなっている現状があります。そのため、エッジの効いたサービスを展開している企業が減少しており、投資先が見つからず投資を実行できていないというのが理由として挙げられます。 2つ目の理由は「Web3の技術を活かした企業が少ない」という点です。 現状として、Web3企業としてマネタイズができている企業は純粋なWeb3企業ではなく、Web2.5のようなSaaS型ビジネスが主流となっています。そのため、本質的にWeb3の技術を活かした企業が少ないことも理由として挙げられている。 【海外事業会社】日本Web3市場に対して大きな期待 日本での海外クリプト企業は、日本クリプト市場に対してかなり明るい未来を描いている様子でした。 彼らが共通して日本クリプト市場に参入したい理由として挙げていたのが「日本の持つ文化とWeb3の親和性の高さ」でした。 日本は、原宿のストリート文化、京都の伝統的文化、秋葉原のアニメ文化など、世界的に著名で多種多様なIP(知的財産)を保持しています。世界中を見渡しても、これだけのIPを保有している国はありません。 そしてこのような日本の持つ文化は、NFT及びメタバースとの相性が極めて高いです。そして彼らは「今後、技術的なブレイクスルーや規制緩和などが起これば、これら(NFT及びメタバース)を起点とした取引所の活性化、およびARやVR市場の拡大まで見込まれる」という見解を持っていました。 そのため、海外クリプト企業のIVS京都2023への参加目的は、足元低迷しているグローバルなクリプト市場に対して、日本進出をきっかけに打開していき企業としてのプレゼンスを高めるため、日本人起業家及び日本の大手Web3企業とのリレーションを作ることでした。 特に、ドイツや韓国のWeb3企業の日本市場への熱量は非常に大きく、すぐにでも日本市場へ参入できるよう業界問わず精力的に国内Web3企業にアプローチを行っていた印象を受けました。 IVS 2023 Crypto KYOTOを終えて 暗号資産の相場は昨年と比較して落ち着いているものの、本イベントは昨年以上に参加者の熱気が感じられました。海外参加者の多くはクリプト企業であり、規制やIP・ゲームなどの文脈から日本市場が注目されていることを実感しました。各参加者の意見は総じて、日本のWeb3市場に期待が持てるものが多かったと思います。また、IVS全体では約1万人が参加しており、Web3に限らず日本のスタートアップシーンにとって象徴的なイベントとなったことは間違いありません。

2023年3月10日、アメリカのテクノロジー企業への融資で知られ、米西海岸シリコンバレーのエコシステムの中核を担ってきたシリコンバレー銀行(SVB)が経営破綻し、米連邦預金保険公社(FDIC)の管理下に入りました。 今回のシリコンバレー銀行の閉鎖およびシグネチャー銀行・シルバーゲート銀行の事業停止により、既存の金融システムが暗号資産市場に対しても大きな影響をもたらしていることが明らかとなりました。 一方で既存の金融システムに対する信用不安から、ビットコイン(BTC)へ資金が流入する動きも出てきています。 そこで今回の記事では、そもそもなぜシリコンバレー銀行は破綻してしまったのか、そして今回の破綻が暗号資産(仮想通貨)市場にどのような影響を及ぼすと考えられるのかについて解説します。 この記事でわかること シリコンバレー銀行(SVB)とは シリコンバレー銀行(SVB)はなぜ破綻してしまったのか シリコンバレー銀行(SVB)破綻による暗号資産市場への影響 Coincheckの無料登録はこちら   寄稿者Coincheck Labs   Coincheck Labsは、コインチェック株式会社が運営する、Web3スタートアップの支援プログラムです。Web3に関する次の活動を行なっています。①スタートアップ支援 ②リサーチ・情報発信 ③株式・トークン投資   目次 シリコンバレー銀行(SVB)とは シリコンバレー銀行(SVB)の破綻と連鎖的影響 なぜシリコンバレー銀行(SVB)は破綻したのか 要因①:急激なインフレから引き起された利上げによる影響 要因②:SNSを中心とした取り付け騒ぎの発生 シリコンバレー銀行(SVB)の破綻で暗号資産市場はどのような影響を受けたのか シリコンバレー銀行(SVB)の破綻による暗号資産市場への短期的な影響 短期的影響①:ステーブルコイン全体への信用不安 短期的影響②:DEX(分散型取引所)の取引高増加 短期的影響③:ステーブルコインからビットコイン(BTC)への資金流入 シリコンバレー銀行(SVB)の破綻による暗号資産市場への長期的な影響 長期的影響①:暗号資産企業の資金調達が厳しくなる可能性がある 長期的影響②:暗号資産関連企業が利用するサービス変更によるビジネスの停滞 長期的影響③:金融システム全体の信用不安によりビットコイン(BTC)への資金流入 まとめ シリコンバレー銀行(SVB)とは シリコンバレー銀行(SVB)とはアメリカ合衆国カリフォルニア州に本社を置く銀行であり、主にテクノロジー業界のスタートアップやVC(ベンチャーキャピタル)を取引先として金融サービスを提供していました。 米連邦準備制度理事会(FRB)によると、2022年末時点でのシリコンバレーバンクの総資産は約2,090億ドル(約28兆円)であり、資産額で比較すると全米で16番目に大きい銀行となっています。 シリコンバレー銀行(SVB)の破綻と連鎖的影響 2023年3月10日、スタートアップ・VCを主な取引先としていたシリコンバレー銀行が破綻しました。それに加え、連鎖的に暗号資産関連企業を主な取引先としていたシグネチャー銀行とシルバーゲート銀行の事業停止が発生しました。 ここでは、発生した事象について時系列順にまとめています。 日付 事象 2023/3/8 シリコンバレー銀行が債券ポートフォリオを売却。 シルバーゲート銀行が、銀行業務の縮小および任意清算することを発表。預金は全額返済される予定。 2023/3/9 シリコンバレー銀行が、債券ポートフォリオの210億ドル(約2兆8,275億円)の売却を完了し、18億ドル(約2,423億円)の損失を計上したことを発表。 同社はこの損失をカバーするため、22.5億ドル(約3,037億円)の公募増資を行うと発表。 信用不安から取り付け騒ぎが発生。420億ドル(約5.7兆円)の預金解約が行われる。 2023/3/10 シリコンバレー銀行の株価は、3月9日の取引開始から10日までの間に86%下落し、取引停止を発表。 シリコンバレー銀行がカリフォルニア州金融保護当局に閉鎖され、米預金保険公社(FDIC)の管理下に入る。 2023/3/12 ニューヨーク州金融監督当局が、シグネチャー銀行の事業停止を発表。 米財務省と米連邦準備理事会(FRB)、米連邦預金保険公社(FDIC)は、シリコンバレー、シグネチャーの預金者を完全に保護すると共同声明を発表。 「銀行タームファンディングプログラム(BTFP)」を導入。米国債や住宅ローン担保証券を担保として、最長1年の融資をする。政府の基金から最大250億ドルを利用できるようにする。 2023/3/13 英 HSBCがシリコンバレー銀行の英国部門を1ポンドで買収。 シリコンバレー銀行, シグネチャー銀行の預金者は、完全に資金へのアクセスが可能に。 2023/3/19 NYCB傘下のフラッグスターがシグネチャーを買収することで合意。FDICが発表。 2023/3/27 ファーストシチズンズ・バンクシェアーズは、シリコンバレー銀行を買収することで合意。 シリコンバレー銀行の全預金とローンを引き継ぐ。シリコンバレー銀行の資産約720億ドル相当を、165億ドルのディスカウントで取得。 2023/4/3 FDICがシグネチャーの融資債権(約600億ドル)の売却手続きを進めることを発表。 なぜシリコンバレー銀行(SVB)は破綻したのか シリコンバレー銀行が破綻したのは、大きく分けて以下の2つの要因が考えられます。 急激なインフレと利上げによる影響 SNSを中心とした取り付け騒ぎの発生 以下で詳しく解説していきます。 要因①:急激なインフレから引き起された利上げによる影響 1つ目の要因は「急激なインフレから引き起こされた利上げによる影響」です。 近年、シリコンバレー銀行は、コロナ禍の金融緩和の影響からスタートアップの資金調達増加に伴い、預金残高が大きく増えていました。そのためシリコンバレー銀行は一定の利息を得るために、800億ドル以上(約1兆円以上) の不動産担保証券(MBS)を購入していました。その後、2022年に連邦準備理事会(FRB)が利上げを実施したことでMBSの価値が急落しました。 また、この金利上昇から派生する債権価格の下落による影響は、今回破綻した銀行に限らず、多くの銀行において発生しています。 要因②:SNSを中心とした取り付け騒ぎの発生 2つ目の要因は「SNSを中心として取り付け騒ぎが発生したこと」です。 シリコンバレー銀行は、米国のスタートアップやVC(ベンチャーキャピタル)を主な取引先としていました。そしていくつかのVCは投資先企業に対して、シリコンバレー銀行は1口座25万ドルまでしか預金保険でカバーされないため、預金を引き出すように提言しました。 ピーター・ティール氏をはじめとする著名な投資家が呼びかけたことにより、SNSでも不安が広がり預金の引き出しが相次いだと見られています。その結果シリコンバレー銀行は、預金の流出に対応して債券を売却する必要が発生し、それまで含み損であった債券の損失が確定しました。 シリコンバレー銀行の破綻で暗号資産市場はどのような影響を受けたのか シリコンバレー銀行の破綻によって、暗号資産市場にも大きな影響を受けることになりました。ここでは、暗号資産市場で発生した事象について時系列順にまとめています。 日付 事象 2023/3/9 JP MorganがGeminiとの業務関係を終了との報道。Geminiは否定している。 2023/3/10 Circle社が発行するUSDCの準備金約400億ドル(約5兆4,000億円)のうち、33億ドル(約4,455億円)がシリコンバレー銀行に預金されていたことを発表。 2023/3/11 信用不安によりUSDCのデペッグが発生。3/11時点で一時0.87ドルまで下落。 (※)DAIが0.897ドルまでデペッグ。暗号資産担保型ステーブルコインDAIの担保のうち、USDCは51.87%を占め44.2億ドルに相当する。 USDDは0.925ドル、FRAXは0.85ドルまで下落。 Uniswapの24時間取引高が120億ドル(約1兆6,200億円)、Curveの24時間取引高が70億ドル(約9,500億円)となり過去最大となった。 CoinbaseはUSDC:USD の両替を一時的に停止。銀行営業時間内に清算される銀行からの米ドル送金に依存するためであり、月曜日に再開予定と発表。 2023/3/12 Binanceが、2022年9月に停止していたUSDCペアの取り扱いを一部再開。 Circle社は、引き続きUSDC:米ドルが1:1で償還できると発表。Circleの準備金のうち、シリコンバレー銀行預金以外の現金54億ドルは、BNYメロン銀行に移された。 Circle社の発表後、USDCのペグが回復。DAI, USDD, FRAXなどもペグを回復。 2023/3/13 CoinbaseがUSDC:USDの両替を再開。 Binanceが10億ドル(約1,343億円)相当のBUSDを、BTC, ETH, BNBに交換していくことを発表。 2023/3/14 MakerDAOにて、USDCの担保を減らす提案が可決。USDC担保DAIの1日の上限を9億5,000万DAIから2億5,000万DAIに引き下げた。 2023/3/17 銀行大手のState StreetがCopperとの業務関係を終了。 2023/3/21 Coinbaseは、シグネチャー銀行のSignetのサポート終了を顧客に通知。 ※Dai(DAI)は1DAI = 1米ドルを目標価格として設定しています。実際にダイ(DAI)は1米ドル付近で価格が推移していることから、暗号資産(仮想通貨)型ステーブルコインと認識されていますが、1DAI = 1米ドルの価値を保証するための原資産が確保されているものではなく、相場の変動等により目標価格に対して大きく下落する可能性があります。 暗号資産(仮想通貨)ダイ(DAI)とは?他のステーブルコインとの違いや特徴を解説! Coincheck シリコンバレー銀行(SVB)の破綻による暗号資産市場への短期的な影響 シリコンバレー銀行破綻による暗号資産市場への影響は、短期的には大きく分けて3つ発生しました。 ステーブルコイン全体への信用不安 DEX(分散型取引所)の取引高増加 ステーブルコインからビットコイン(BTC)への資金流入 以下で解説していきます。 短期的影響①:ステーブルコイン全体への信用不安 1つ目の短期的影響は「ステーブルコイン全体への信用不安」です。 2023年3月11日、USDCを手掛けるCircle社が、破綻したシリコンバレー銀行(SVB)にUSDCの準備金の8%にあたる33億ドルが未処理のまま滞留していることを発表しました。その結果、USDCは一時デペッグし、1USD付近から大きく価格乖離しました。 ※デペッグとは、ステーブルコインと、米ドルなど特定の通貨とのレートが一定に保てず、乖離してしまった状態のこと このUSDCのデペッグに伴い、ステーブルコイン全体への信用不安が広がり、他のステーブルコインもデペッグが発生しました。 短期的影響②:DEX(分散型取引所)の取引高増加 2つ目の短期的影響は「DEX(分散型取引所)の取引高増加」です。 DEXとはブロックチェーンを活用することで、管理者を介さずにユーザー同士で直接暗号資産の取引を行うことができる取引所のことです。 ステーブルコインの信用不安により売却が進んだことで、UniswapやCurveなどのDEXでの取引が増え、過去最高の24時間取引高を記録しました。さらにこの際、CEX(中央集権型取引所)からDEXへの暗号資産の流出が起きたことも指摘されています。 短期的影響③:ステーブルコインからビットコイン(BTC)への資金流入 3つ目の短期的影響は「ステーブルコインからビットコイン(BTC)への資金流入」です。 シリコンバレー銀行が破綻したあとビットコイン(BTC)の価格は上昇し、3月10日から3月13日までの3日間で18%以上も上昇しました。その後もビットコインの価格は上昇し、4月11日にはビットコインの価格は400万円(3万ドル)を超えました。 このビットコイン価格が上昇した背景には、ステーブルコインへの信用不安から資産の保全手段としてビットコインへ資金が流入したことも一因として推察されます。 また、Binanceなどの海外取引所やDeFiにおいては、ステーブルコインと法定通貨の取引ペアがないため、相対的に安全な資産としてビットコインが選ばれたという可能性も考えられます。 シリコンバレー銀行(SVB)の破綻による暗号資産市場への長期的な影響 シリコンバレー銀行の破綻によって今後起こり得る暗号資産市場への長期的な影響としては、次の3つが考えられます。 暗号資産企業の資金調達が厳しくなる可能性がある 暗号資産関連企業が利用するサービス変更によるビジネスの停滞 金融システム全体の信用不安によりビットコイン(BTC)への資金流入 以下で解説していきます。 長期的影響①:暗号資産企業の資金調達が厳しくなる可能性がある 1つ目の長期的影響は「暗号資産企業の資金調達が厳しくなる可能性がある」という点です。 今回のシリコンバレー銀行の破綻に連鎖して、暗号資産関連企業が主に利用しているシルバーゲート銀行やシグネチャー銀行も事業停止しました。そのため今後、長期的に暗号資産関連企業の資金調達が厳しくなる可能性があります。 長期的影響②:暗号資産関連企業が利用するサービス変更によるビジネスの停滞 2つ目の長期的影響は「暗号資産関連企業が利用するサービス変更による、ビジネスの停滞」です。 シルバーゲート銀行の事業停止に伴い、独自の暗号資産決済ネットワークである「SEN(シルバーゲート・エクスチェンジ・ネットワーク)」も停止されました。これによって、暗号資産関連企業の取引に時間がかかり、業界の成長性が一時的に損なわれることが考えられます。 さらに今回破綻した3つの銀行の代役として、クロスリバー銀行と新たにパートナーシップを契約する暗号資産関連企業も増えてきています。例えば、USDCを手がけるCircle社のジェレミー・アレール(Jeremy Allaire)CEOは、3月12日に自動決済のためにクロス・リバー銀行と新たにパートナーシップを結んだと発表しました。 同様に、暗号資産関連企業が別銀行に取引先を変更するなど、利用するサービスや銀行の変更を余儀なくされる可能性があります。 長期的影響③:金融システム全体の信用不安によりビットコイン(BTC)への資金流入 3つ目の長期的影響は「金融システム全体の信用不安によるビットコインへの資金流入」です。 シリコンバレー銀行の破綻が起きたのと同じ月に、クレディ・スイス銀行の経営危機及びUBSによる買収が起こりました。このような一連の銀行の破綻及び経営危機により、既存の金融システム全体への信用不安が広がりました。 そのため、既存の金融システムに依存しない金や、デジタルゴールドとも呼ばれるビットコイン(BTC)へ長期的に資金流入する可能性があると考えられます。 まとめ 今回の記事では、なぜシリコンバレー銀行は破綻してしまったのか、そして今回の破綻が暗号資産(仮想通貨)市場にどのような影響を及ぼすと考えられるのかについて解説しました。 2023年3月に起こったシリコンバレー銀行の破綻は金融市場だけではなく、暗号資産市場にも多大な影響を与えました。そして、今後もその影響は長期的に続いていくものだと考えられます。 今回のシリコンバレー銀行の破綻では、既存の金融システムに対する不安から、金やデジタルゴールドと呼ばれるビットコイン(BTC)ヘの資金流入をもたらしました。今後、同様の金融システムの不安が強まる事象が起こったとき、暗号資産市場にはどのような影響がもたらされるのか、引き続きチェックしていきたいです。

高度な自然言語処理を行うことができるChatGPT。その万能性や利用可能性から大きな話題を呼んでいる生成系AIですが、ChatGPTでは実際に何ができるのでしょうか。 本記事では実際にChatGPTを使いながら、ChatGPTのできることや活用事例、利用の基礎知識、注意点、できないことを解説していきます。 この記事でわかること ChatGPTの基礎知識「プロンプト」とは ChatGPTでできること ChatGPTではできないことや苦手なこと、注意点 Coincheckの無料登録はこちら 目次 ChatGPTとは ChatGPTの基礎知識「プロンプト」や「呪文」とは ChatGPTではできないことや苦手なこと、注意点 ChatGPTでできること 会話 翻訳 原稿作成 文章要約 プログラミング 楽譜作成 ChatGPTの活用事例 まとめ Chat GPTとは ChatGPTとは、文章生成系・自然言語処理系のAIです。アメリカのOpenAI社により開発・提供されている、チャットを通して会話形式でAIが利用できるサービスです。 ChatGPTは2023年4月18日時点で、OpenAIのアカウントを開設していれば無料で利用することができます。有料版のChatGPT Plusというサービスも存在し、無料版と比較して高性能な学習モデルのAIを使うことができます。無料版はGPT-3という学習モデル、有料版はGPT-4という学習モデルを用いており、GPT-4では画像処理を行うことが可能です。 なお、2023年4月18日時点、ChatGPTでは画像処理機能は提供されていません。 参考:OpenAI GPT-4 ChatGPTは生成系AIの中でも特に話題を集めていながら、各国の法整備などが追い付いていないため、国により対応や姿勢が異なります。 たとえば、イタリアでは2023年3月31日時点でChatGPTの利用を一時的に停止していますが、反対に日本ではOpenAI社のCEOサム・アルトマン氏が首相の岸田文雄氏と面会を行ったことが報じられ話題になってています。 ChatGPTの始め方・使い方とは 登録やログイン方法などを解説 料金や日本語対応などの注意点は? Coincheck ChatGPTの基礎知識「プロンプト」や「呪文」とは ChatGPTほか、「Midjourney(ミッドジャーニー)」や「Stable Diffusion」、「Nobel AI」などの生成系AIを利用する際に、我々ユーザーが打ち込む文を「プロンプト」や「呪文」と呼びます。 ChatGPTでの生成は、プロンプトの質が生成物の質に直結するため、望む結果を得るために適切なプロンプトを入力する必要があります。 記事執筆時である2023年4月18日時点では、「プロンプト」という呼称のほうが浸透しているように伺えますが、2022年8月ごろの「Midjourney」の登場による生成系AI流行の発端では、「呪文」という言葉が浸透していました。また、「呪文」はサブカルチャー方面でのAI生成でよく使われている言葉でもあります。 プロンプトの情報を調べる際には、生成したいものにあわせて「プロンプト」と「呪文」を使い分けましょう。 ChatGPTでは、まず「プロンプト」として調べることをおすすめします。本記事内でも、指示文に関しては「プロンプト」と表記します。 ChatGPTでプロンプトを使う際は、他のユーザーの入力方法を参考にしたり、直接ChatGPTに聞いてみたりすると、より良質なプロンプトが作れる傾向にあります。たとえば、「このプロンプトにより正確な指示を追加してください」や「このプロンプトに足りない指示を教えてください」のように入力することで、プロンプト自体の情報量を増大させることができ、より望んだ結果に繋がりやすくなります。 また、ChatGPTの活用方法やプロンプトの解説と称した高額の情報商材も見受けられますが、広告としている映像や成果物が実際にAIで生成したものではない著作物だったり、中身が伴っていなかったりするケースが散見されます。 安易なプロンプト情報への課金は避けたほうが良いかもしれません。 ChatGPTではできないことや苦手なこと、注意点 ChatGPTを利用する上で、いくつかの注意点があります。 まず、ChatGPTは正確な情報を生成するとは限りません。あくまでも自然言語処理になるため、それっぽい回答を行うことに長けています。 また、リアルタイムの情報を扱うことができず、学習データも2021年までとなっているため、最新情報やリアルタイム情報は扱えません。そのため、「現在の渋谷の天気を教えて?」などのプロンプトは、正確な結果を得られません。 入力内容はChatGPTのトレーナーにより閲覧可能であるため、機密情報や秘密情報の入力も避けるべきです。 詳しくはこちらの記事内をご覧ください。 ChatGPTを利用する上での注意点 Coincheck ChatGPTでできること ChatGPTでは、テキストボックスに入力可能な文章や言語であれば、基本的には何でもできると言えるでしょう。 リアルタイム処理や正確性の担保、機密情報などの扱いはできませんが、それ以外のことはユーザーの想像力や、プロンプトの入力制度によって実現可能でしょう。想像次第で可能性が無限大であるということが、ChatGPTの熱狂を引き起こしているように見えます。 会話 ChatGPTは役割を理解させ、ロールプレイ的な会話ができます。 今回は、ChatGPTに「あなたはピザ屋の愉快な店主です。客とのやり取りを行い、ピザの注文を受け、会計を行ってください」と設定し、会話を行ってもらいました。 筆者は自分が客になる想定でしたが、ChatGPTが会話形式の文章を生成しました。 想定とは異なるものが生成されましたが、出来は良いでしょう。 プロンプトを改め、再度挑戦します。会話形式で修正が行えることも、ChatGPTの強みの一つです。 再び客になれなかったため、一度生成を停止し再度プロンプトを入力したところ、会話ができました。 現在利用しているGPT-3では、税金を含む会計は少々難しかったようですが、会話機能は満足できるクオリティのように見えます。 もっとも、税の対応は専門資格が設けられるレベルですから、自然言語処理としては及第点ではないでしょうか。 次に、GPT-4を用いて同様のやりとりを行いました。 GPT-4の出力結果はGPT-3と比べても詳細かつ具体的であり、消費税の計算も正しくできていました。 翻訳 学習モデルには日本語が含まれているため、ChatGPTでの処理・生成は行えますが、 ChatGPTはOpenAIのWEBページを含め、日本語に対応していません。 そこで、ChatGPTのページに記載されているChatGPTの説明・イントロダクションを翻訳してもらいました。 グローバル企業が扱う英語はわかりやすいためか、ChatGPTでも綺麗に翻訳することができました。 原稿作成 原稿作成の実験として、日本での自動車運転免許の取得方法を400文字程度で執筆してもらいました。 内容に若干の不足がありますが、文章としては成立しており、破綻も見られません。 具体的に不足や構成の不備を指摘するとなると、指定自動車教習所に通学すると技能試験が免除されるという制度があるため、こちらを先に記述しておくべきでしょう。 文章要約 前項で生成した400文字程度の原稿を、100文字程度に要約してみましょう。 前項で生成した文章を要約しているため内容の不足等はありますが、必要な情報は残っており、要約内容も概ね満足するクオリティでしょう。 一般に400文字から100文字への要約は、重要情報の抽出や取捨選択にある程度の労力がかかります。 生成にかかった時間も10秒程度であったため、要約は一般的な人間よりも優秀であるように見えます。AIと要約力を競ってみたい方は、同じテーマで戦ってみても面白いかもしれませんね。 プログラミング ChatGPTでは、プログラムを生成したり、プログラミングのミス・バグを修正したりすることが可能です。 ChatGPTをプログラミングへ活用した事例は多く存在します。ルールに準拠して記述するプログラミング言語は自然言語に比べて機械学習との相性が良いとも言われており、プログラミングへの活用は多く試みられ、成果が出ているようです。 楽譜生成 エレキギターの譜面を生成してもらいました。 それっぽいものは生成できていますが、指定した通りにはできていません。 コードの押さえ方はしっかりと生成できていました。 GPT-4だと、特定のアーティストの雰囲気を指定し、楽譜を生成できるとの情報もあるため、音楽理論に則った楽譜や、譜面を大量に出しているアーティストへの活用はできそうです。 ChatGPTの活用事例 ChatGPTは、日本の中央省庁での活用が前向きに検討されており、今後行政サービスや省庁内業務内での活用が行われる可能性があります。 農林水産省では、既存情報の簡略化や更新作業などに利活用する検討を進めていることを公表しています。ChatGPTは仕様上、入力した秘密情報の流出リスクがあるため、秘密情報を扱う分野での利活用は、検討段階ではないとみられます。 参考:農林水産省 野村農林水産大臣記者会見概要 要約すると、農水省では単純な言語処理としての利用は検討中と言えるでしょう。 日本の省庁では、すでにMicrosoft製品を多数導入しているため、Microsoft社とのパートナーシップ関係にあるOpenAI社のChatGPTは、導入の意思決定において有利に働くのかもしれませんね。 まとめ 生成系AIとして大きな話題を呼んでいるChatGPT。すでに中央省庁での利用が検討されていることから、このようなAIが社会にインパクトを与えることは確実視する声があります。 ChatGPTの学習データは2021年のものまでですが、よく考えてみると日々の生活には最新情報はあまり必要なく、意図的に情報取得を試みない限りは不要なものともいえるかもしれません。 一般のWEBユーザーは検索を自然言語的に行う人も多いため、機械語的に「検索」を行うよりも、AIに「対話」してしまったほうが都合がよい事態は想像に容易いでしょう。 そのため、現在のWEBにおける検索エンジンが対話型AIに置き換わるといった事態も起こりえる可能性も論じられます。 ITにかかわる人たち以外も、AIによる社会の変化に対応できる柔軟な姿勢が、未来の明暗を分けるかもしれませんね。

話題沸騰中の自然言語処理・テキスト生成系AIの「ChatGPT」。 ChatGPTはOpnenAI社が開発・発表したアプリケーションですが、どのような活用方法があるのでしょうか。 本記事では、ChatGPTの特徴や機能を解説しながら、始め方や注意点、利用方法などをご紹介します。 この記事でわかること ChatGPTの特徴 ChatGPTを使い始める手順 ChatGPTを利用する上での注意点 Coincheckの無料登録はこちら 目次 ChatGPTとは ChatGPTの特徴 BingGPTとの違い 自身でデータセットを用意する必要はない 課金プランあるが、料金は無料で利用可能 GPT-3を超えた言語モデルGPT-4とは ChatGPTを使い始める手順 Open AIにアカウントを登録する ChatGPTにログインする AIとチャットしてみる ChatGPTを利用する上での注意点 機密情報を載せない 最新のデータがない 日本語版がない Google翻訳などのブラウザ翻訳機能を使うとエラー 文章が途中で切れることがある ChatGPTを謡った詐欺コインが多数 まとめ ChatGPTとは ChatGPTとは、OpenAI社が手掛ける自然言語処理系のチャットボットAIです。 2023年3月15日時点では、無料アカウントではGPT-3という言語の学習モデルをもとにしており、利用者とチャット形式で会話することができます。 利用者はChatGPTに対し、質問形式や支持形式などで動作・生成文章を制御することができ、単純な会話だけではなく、文章生成や質疑応答、文章添削、プラグラミングのコード生成などが可能です。 ChatGPTはインターネットにアップロードされた文章をもとに学習しているため、インターネットの集合知を取り出せるツールと例えられるでしょう。 なお、ChatGPTにより生成されている文章は、もっともらしい表現になりますが、内容が正確であるとは限らないため、利用方法には注意が必要です。 ChatGPTの特徴 ChatGPTの特徴は、LINEやMessengerのようなチャットアプリのように利用できることです。利用者はあたかもチャットの相手が人間であるかのような感覚になるでしょう。 また、ChatGPTは無料で利用することが可能であり、手軽に高性能なAIを試すことができます。 BingGPTとの違い 同じような自然言語処理AIとして、「BingGPT」というものが存在します。BingAIはMicrosoftが開発しており、同社が提供するWEBブラウザ「Microsoft Edge」のチャット機能に組み込まれています。 チャット機能のほか、メール用やブログ投稿用に文章生成や添削を行う機能などが標準で搭載されています。 こういった機能は、ChatGPTでは自身が指示文内で指定しなければならないため、便利さではBingAIに軍配が上がるでしょう。 また、BingAIの学習モデルは「GPT-4」と呼ばれるもので、無料版のChatGPT用いている「GPT-3」の次世代となっています。(有料版はGPT-4になっています。) GPT-3と比較すると学習量が膨大であるため、学習モデル自体はBingAIのほうが優秀であると言えるでしょう。 自身でデータセットを用意する必要はない ChatGPTは、先述の通りGPT-3という学習モデルを使っており、ユーザーが学習モデル自体を変更することはできません。そのため、自身で学習済みのデータセットを用意したり、特定の生成に特化するための学習をさせたりする必要はありません。 文章は基本的にルールに則って記述するため、画像生成などに比べてベーシックな学習モデルで幅広く対応が可能なのでしょう。 なお、自身で環境構築をして利用するAIでは、特定の分野に特化した学習済みのデータを用意すると生成データの質がよくなる傾向があります。 たとえば、Stable Diffusionというテキストから画像を生成するAIでは、生成したいものに合わせた学習データを用意する動きが活発です。 課金プランあるが、料金は無料で利用可能 ChatGPTは非常に高性能なテキスト生成AIですが、2023年3月15日時点では無料で利用することが可能です。BingAIは無料であるものの、一日当たりの利用可能回数が決まっているため、無料で何度でも利用可能というのはユーザーにとっては嬉しいポイントですよね。 なお、「ChatGPT plus」という有料プランもあります。 有料プランでは、学習データがGPT-4という無料版のChatGPTよりも高性能なものを使用しています。そのため、より質の高い文章の生成が可能になっており、さらに長い文章の生成、素早い生成などが可能になっています。 GPT-3を超えた言語モデルGPT-4とは OpenAIは、2023年3月14日にGPT-4という言語モデルを公開しました。 GPT-4は、GPT-3やGPT-3.5と違い、画像の処理も可能です。 なお、2023年3月30日時点では、ChatGPT上では画像処理を行うことはできません。データモデルとしては画像処理機能が備わっているため、ChatGPTでの画像処理は実装を待つことになります。 開発元のOpenAIからは詳細な性能や学習モデル数、学習方法などは公表されていませんが、ベンチマークテストでは性能が高く、ユーザーの満足度も向上しているように伺えます。OpenAIは、これまでのモデルなどはオープンソース的な運用をしていましたが、GPT-4では従来型のクロードな運用を行っています。 GPT-4は、人間用の試験やテストでも高い得点を出せる性能であり、司法試験や医師試験でも優秀なスコアが出せるとの報告があります。 なお、GPT-4もGPT-3などに引き続き、回答が正確である確証はないため、利用には知識が必要です。 2023年3月29日時点では、GPT-4を使うにはBingAIか、ChatGPTの有料版が必要になります。 ChatGPTを使い始める手順 ChatGPTは、提供元のOpenAIにアカウント登録をすれば無料で利用することができます。 ただし、OpenAIは日本語に対応していないため、英語に不慣れな方などはこの記事を参考にしてみてください。 Open AIにアカウントを登録する 出典:ChatGPT OpenAIにアクセスし、「Try ChatGPT」を選択します。 出典:ChatGPT Welcome to ChatGPT Log in with your OpenAI account to continue という画面で、アカウントを所有していない場合はSign UPを選択します。 出典:ChatGPT メールアドレスとパスワードを入力し、Continueを選択します。 出典:ChatGPT 出典:ChatGPT 認証メールが届き、メール内の「Verify email address」を選択すると、ユーザー名の登録と、電話番号の認証になります。 出典:ChatGPT SMSが届かない場合はスパムフォルダを確認しましょう。(筆者は電話認証の際にSMSがスパム扱いされていました。) ChatGPTにログインする 出典:ChatGPT OpenAIへアカウント開設が完了すると、Try ChatGPTからChatGPTの利用が可能になります。時間が経つとログアウトされてしまうため、その場合はログインしておきましょう。 出典:ChatGPT AIとチャットしてみる ChatGPTと実際に話してみましょう。今回は、ChatGPTにChatGPTの使い方を聞いてみました。 出典:ChatGPT トークボックスにチャットを入力するだけで気軽に利用できます。 ChatGPTを利用する上での注意点 ChatGPTを利用する上で、機密情報や翻訳機能の扱いなど注意するポイントがあります。 利用時に注意事項は表示されますが、詳しくは下記を参考にしてください。 機密情報を載せない ChatGPTでは、機密情報を入力しないようにしましょう。会話自体が直接学習されることはありませんが、会話内容をOpenAIのAIトレーナーが会話を閲覧することが可能です。 また、他の自然言語処理系の翻訳AI「Deep L」では、無料アカウントだと入力内容を学習しているため、同様のサービスでも機密情報の入力は避けるべきです。 以下原文 Conversations may be reviewed by our AI trainers to improve our systems. Please don't share any sensitive information in your conversations. 最新のデータがない 2021年9月までのデータを学習データとして使用しているため、2021年以降の出来事や世界への知識がありません。 そのため、最新の事項については対応することが困難となっています。 以下原文 Limited knowledge of world and events after 2021 日本語版がない ChatGPTには日本語版が存在しません。学習モデルでは日本語やその他言語も学習しているため日本語での利用は可能です。しかし、OpenAIのアカウント解説や、ChatGPTの操作で日本語は扱えないため注意が必要です。 Google翻訳などのブラウザ翻訳機能を使うとエラー ChatGPTには日本語版が存在しませんが、ブラウザの翻訳機能を使いながらChatGPTを利用するとエラーが発生します、利用時には、ブラウザの翻訳機能はオフにしましょう。 文章が途中で切れることがある ChatGPTは、生成した文章が途中で切れることがあります。無料アカウントでは生成可能な文字数が制限されていますが、「続き」と言えば続きを生成してくれることがあるようです。 ChatGPTを謡った詐欺コインが多数 あたかもChatGPTやOpenAIに関連しているかのような詐欺トークンが多数確認されています。ChatGPTやOpenAI自体が発行・開発している暗号資産(仮想通貨)は、2023年3月16日時点では存在しないため、投資の際には注意が必要です。 なお、OpenAIとの関連性はないですが、OpenAIの創業者、サム・アルトマン氏は共同で「Worldcoin」という暗号資産プロジェクトを立ち上げています。AI関連で大きな成果を上げた起業家が舵取りをするプロジェクトには、今後の注目を集めるかもしれませんね。 詐欺コインのような暗号資産への投資を避けるには、金融庁へ暗号資産交換業者登録を行っているCoincheckのような取引所を利用すると安心かもしれませんね。 仮想通貨詐欺に注意!手を出すと危険な詐欺コインの見分け方 Coincheck まとめ 序盤でチャット系AIは「知ったふり」をしているというような記述をしましたが、人類も「知ったふり」をして会話をしていることは少なくありませんよね。 AIが発展・台頭してくることにより、人間としての魅力や能力を再考・再発見しなければならない時代に突入していくのかもしれませんね。

ソラナ(SOL)は、DApps(分散型アプリ)の開発環境を提供することを目的に開発されたブロックチェーン・プラットフォームです。 高速・低コストで利用できるソラナはすでに多くの企業・エンジニアから利用されており、NFTやDeFi、DAOなどの分野で実用化が進んでいます。また、ソラナのブロックチェーン上で使用される暗号資産「SOL(ソル)」も時価総額で12位(※)にランクインするなど、投資家の間で高い人気を誇っています。 この記事では、ソラナの特徴・メリット、過去の価格推移、将来性、購入できる取引所などについて初心者の方に向けて解説していきます。 ※2023年2月20日時点、CoinGecko調べ Coincheckの無料登録はこちら 目次 ソラナ(Solana/SOL)とは ソラナ(Solana/SOL)の特徴・メリット 処理速度が速く、取引コストが低い DApps(分散型アプリ)開発のプラットフォーム 発行上限がない 他のブロックチェーンと相互運用が可能 ステーキング報酬を得られる ソラナ(Solana/SOL)のこれまでの価格推移 2023年の価格推移 ソラナ(Solana/SOL)の将来性・今後の動向 ソラナを基盤としたDAppsの増加 多くの有名企業と提携を結んでいる NFT、DeFiなどの分野で実用化が進んでいる Neon EVMによりイーサリアムのDAppsを使用できる 【2023年】ソラナ(Solana/SOL)の価格予想 ソラナ(Solana/SOL)を購入できる暗号資産取引所 ソラナ(Solana/SOL)に関するQ&A まとめ ソラナ(Solana/SOL)とは ソラナは、DApps(分散型アプリ)の開発環境を提供することを目的に開発されたブロックチェーン・プラットフォームです。2017年にロシアのコンピューターエンジニアであるAnatoly Yakovenko氏によって考案されました。 そして、プラットフォーム内で使用される暗号資産を「SOL(ソル)」と言います。SOLは、ソラナブロックチェーン上での手数料の支払いやステーキングなどで使用されます。 通貨名 ソラナ(Solana) ティッカーシンボル SOL 発行上限枚数 なし リリース 2020年3月 用途 ソラナブロックチェーンの基軸通貨 コンセンサスアルゴリズム PoS(Proof of Stake)、PoH(Proof of History)、Tower BFT 価格(2023年2月20日時点) 約3,300円 時価総額ランキング(2023年2月20日時点) 12位 ※CoinGecko調べ 過去最高値 29,483円(2021年11月 )※CoinGecko調べ 公式サイト https://solana.com/ja ソラナ(Solana/SOL)の特徴・メリット ソラナ(SOL)の特徴・メリットとしては、主に次の5つが挙げられます。 処理速度が速く、取引コストが低いDApps(分散型アプリ)開発のプラットフォーム発行上限がない他のブロックチェーンと相互運用が可能ステーキング報酬を得られる どのような内容なのか、順番に解説していきます。 処理速度が速く、取引コストが低い 1つ目の特徴は、「処理速度が速く、取引コストが低い」点です。 トランザクションの混雑状況により多少変動はしますが、ソラナは1秒につき3,000〜5,000件程度の取引を処理することが可能です。ビットコインが1秒あたり6件、イーサリアムが1秒あたり15件程度の処理速度だと言われていることを考えると、いかにソラナの処理能力が優れているかがわかります。 さらに、ソラナはこのような高速な取引を1件につき0.00025ドルという安い手数料で処理することが可能です。このような高い処理性能を持つことから、ソラナはDApps(分散型アプリ)だけでなく決済分野での活用も期待されています。 1秒あたりの取引処理数 ブロック生成速度 ソラナ 3,000〜5,000件程度 約0.4秒 ビットコイン 6件程度 約600秒 イーサリアム 15件程度 約15秒 参考:Solana | Web3 Infrastructure for Everyone DApps(分散型アプリ)開発のプラットフォーム 2つ目の特徴は、「DApps開発のプラットフォーム」である点です。 ソラナはイーサリアムと同じように、人の手を介さずに自動で契約内容を実行できるスマートコントラクト機能を搭載しています。そのため、ブロックチェーン技術が使われた分散型アプリケーション「DApps(Decentralized Applications)」の開発プラットフォームとして、多くのエンジニアから利用されています。 発行上限がない 3つ目の特徴は、「発行上限がない」点です。 多くの暗号資産では、発行数量に上限を設定しています。例えばビットコイン(BTC)の場合には、2,100万枚という発行上限が設定されています。 これは通貨が市場に流通しすぎて希少性が下がり、価値が下落するのを防ぐためです。そのためビットコインなどの発行上限がある通貨では、一定のペースで上限に到達するようにインフレ率(新規通貨の増加率)がプログラムで設定されています。 その点、ソラナには発行上限がないため、際限なく発行してしまうと通貨の価値が下がってしまうという問題を抱えています。この問題を解消するため、ソラナではインフレ率を毎年一定の割合で低下させるという対策を講じています。つまり、新規の発行数を制限することで、通貨の価値が下落するのを防いでいるのです。 以下は、ソラナのインフレスケジュールを表したグラフです。リリース初年度の8%から徐々にインフレ率は低下していき、10年目からは1.5%で固定されるように設計されています。 引用:Solana's Proposed Inflation Schedule 他のブロックチェーンと相互運用が可能 4つ目の特徴は、「他のブロックチェーンと相互運用が可能」な点です。 ビットコインなどの独立したブロックチェーンの場合、異なるブロックチェーンとの相互運用性がないため、チェーン間で通貨を交換するには取引所を仲介する必要があります。 その点、ソラナには他のブロックチェーンとの相互運用性があるため、チェーン同士でダイレクトに通貨の交換を行うことが可能です。例えばイーサリアムとは、「Wormhole」と呼ばれるブリッジ機能を使うことでチェーン間でトークンを往来させることが可能です。 ブロックチェーンとは?特徴やメリット・デメリットを基礎からわかりやすく解説 Coincheck ステーキング報酬を得られる 5つ目の特徴は、「ステーキング報酬を得られる」点です。 ソラナは、コンセンサスアルゴリズムの1つにPoS(Proof of Stake)を採用しています。PoSでは、トークンの保有量によってトランザクションのバリデーター(承認者)が決定します。そして、バリデーターには取引の検証・承認のインセンティブとしてステーキング報酬が与えられます。 暗号資産取引所の中には、この仕組みを利用してステーキングサービスを行っているところがあります。ユーザーは自身が保有するソラナを取引所に預け入れ、取引所はそれを利用してバリデーターになります。そして後日、獲得したステーキング報酬を預け入れた数量に応じてユーザーに分配するのです。 こうしたサービスに参加することで、トークンの保有量が少ないユーザーでもステーキング報酬を受け取ることができます。 ステーキングとは?利益を得られる仕組みとリスク(Lisk)ステーキングサービスについて Coincheck ソラナ(Solana/SOL)のこれまでの価格推移 引用:CoinGecko 上の画像は、リリース当初(2020年4月)から現在(2023年2月下旬)に至るまでのソラナ(SOL)のチャートです。 リリースから2020年12月まで60円〜100円台で推移していたソラナは、2021年に入ると大きく上昇し、同年4月には5,000円を記録します。その後一旦価格は下落しますが、8月になると再び高騰し、一気に10,000円を突破します。 そして、同年11月にはこれまでの最高値である29,483円を記録します。2021年末に約150円だったソラナは、11ヶ月間で約200倍も価格が上昇したことになります。 なおこの時期における高騰は、主要各国がコロナ対策の一環として大規模な金融緩和を実施したことにより過剰流動性が生まれ、その資金の一部が暗号資産市場にも流入したことが要因とされています。また、ソラナのブロックチェーン上で多くのDAppsが開発されたことも、価格上昇に大きな影響を与えたと考えられます。 しかし、2022年になるとロシアによるウクライナ侵攻などにより資源価格が高騰し、インフレ懸念が台頭してきます。そして、これを受けて各国政府が金融引き締め政策に転じたことにより、金融市場は一気に冷え込み始めます。 この影響により、2022年の1月初旬に約20,000円だったソラナは、同年末には1,000円台まで下落します。 2023年の価格推移 引用:CoinGecko 2023年に入ると、市場全体が回復基調に転じたことも手伝い、ソラナの価格は緩やかに上昇していきます。そして、2022年12月末に約1,300円だったソラナの価格は、2023年2月下旬現在は約3,200円まで回復しています。 「ソラナの価格は今後どうなっていくのか?」 次の章では、ソラナーの今後を左右する重要なポイントについて解説していきます。 ソラナ(Solana/SOL)の将来性・今後の動向 ソラナ(SOL)の将来性を占う上で重要なポイントとしては、以下の4つがあります。 ソラナを基盤としたDAppsの増加多くの有名企業と提携を結んでいるNFT、DeFiなどの分野で実用化が進んでいるNeon EVMによりイーサリアムのDAppsを使用できる それぞれ詳しく見ていきましょう。 ソラナを基盤としたDAppsの増加 1つ目のポイントは、「ソラナを基盤としたDAppsの増加」です。 処理速度が速く手数料が安いソラナは、DApps(分散型アプリ)開発のプラットフォームとしてすでに多くのエンジニアから利用されています。今後さらにソラナ上で開発・運営されるDAppsの数が増えていけば、それに伴いDAppsの決済やネットワーク手数料の支払いなどで使用されるソラナ(SOL)の需要も上昇していくことが考えられます。 なお、ソラナを基盤として開発されたDAppsには次のようなものがあります(2023年2月時点)。 ・STEPN(NFTゲーム) ・Magic Eden(NFTマーケットプレイス) ・Raydium(分散型取引所) ・Tap Fantasy(NFTゲーム) ・MeanFi(DeFiプロジェクト)など 多くの有名企業と提携を結んでいる 2つ目のポイントは、「多くの有名企業と提携を結んでいる」点です。 2023年2月の時点で、ソラナは以下のような企業と提携を結んでいます。 Google Meta Brave CIRCLE Discord Jump Crypto このように複数の世界的企業と提携を結んでいることからも、ソラナの将来性の高さをうかがい知ることができます。今後さらに多くの企業と提携を結ぶことができれば、ソラナの需要や知名度がより高まることが考えられます。 NFT、DeFiなどの分野で実用化が進んでいる 3つ目のポイントは、「NFT、DeFiなどの分野で実用化が進んでいる」点です。 ブロックチェーンとして高い性能を持つソラナは、DAppsの開発プラットフォームとしてNFTやDeFi、DAOなどさまざまな分野での実用化が進んでいます。 NFT 2023年2月24日の時点で、ソラナ上で展開されているNFTプロジェクトは506個あり、トータルで2,000万点以上のNFTが発行されています。さらに、Magic EdenやSolSea、Solanartなど、ソラナを基盤として開発されたNFTマーケットプレイスも複数存在します。 ソラナを基盤に開発されたNFTプロジェクトには、以下のようなものがあります。 ・STEPN ・Degenerate Ape Academy ・CryptoKickers ・Solana Monkey Business ・Star Atlas など 【初心者向け】NFTアートとは?作り方や販売・購入方法を解説 Coincheck DeFi 2023年2月24日の時点で、ソラナ上で展開されているDeFiプロジェクトは167個あり、トータルで110億ドル以上の資金が預け入れられています。 ソラナを基盤に開発されたDeFiプロジェクトには、以下のようなものがあります。 ・Orca ・Drift Protocol ・Jupiter Aggregator ・Raydium ・Mango Markets など このように、ソラナはNFTとDeFiを中心にさまざまなプロジェクトに利用されています。こうした実用性の高さも、ソラナの需要を高めている要因と言えるでしょう。 DeFiとは?注目を集めている2つの理由と購入するメリット・デメリット Coincheck Neon EVMによりイーサリアムのDAppsを使用できる 4つ目のポイントは、「Neon EVMによりイーサリアムのDAppsを使用できる」です。 Neon EVMとは、ソラナにEVM(イーサリアム仮想マシン)との互換性を持たせるための機能のことで、2022年の12月にローンチされました。Neon EVMが誕生したことにより、イーサリアムのDApps(分散型アプリ)をソラナのブロックチェーン上でも利用できるようになりました。 ブロックチェーンの中でも、展開されているDAppsの数がもっとも多いイーサリアムとの互換性ができたことにより、ソラナの利便性は大幅に向上しました。 【2023年】ソラナ(Solana/SOL)の価格予想 ソラナ(SOL)に興味をお持ちの方は、今後ソラナの価格がどのように変化していくのかに関心があるのではないでしょうか。 暗号資産の価格予想を行っている海外のサイトでは、2023年のソラナの価格を以下のように予想しています。 ・Price Prediction → 最低価格 = 36.74ドル(約4,923円)、最高価格 = 42.84ドル(約5,740円) ・DigitalCoinPrice → 最低価格 = 23.6ドル(約3,162円)、最高価格 = 57.69ドル(約7,730円) ・TechNewsLeader → 最低価格 = 32.91ドル(約4,409円)、最高価格 = 38.86ドル(約5,207円) ※2023年2月21日の為替レートで計算 現在(2023年2月21日)、ソラナの価格は約3,540円です。海外サイトの多くは、ソラナは2023年中に最大で5,000円〜8,000円程度まで上昇すると考えているようです。 ※本記事はソラナ(SOL)の価格上昇を保証するものではありません。予想に反して損失を被る可能性もあるため、投資はご自身の判断と責任において行ってください。 ソラナ(Solana/SOL)を購入できる暗号資産取引所 ソラナ(SOL)を取り扱っている取引所としては、主に以下が挙げられます(2023年2月20日時点)。 【国内】 GMOコイン SBI VCトレード 【海外】 Binance Coinbase Upbit KuCoin DigiFinex など ※2023年2月20日現在、Coincheckではソラナ(SOL)を取り扱っていません。 ソラナ(Solana/SOL)に関するQ&A ソラナ(SOL)に関するよくある疑問を、Q&A形式でご紹介します。 Q.ソラナ(SOL)とは何ですか? ソラナは、DApps(分散型アプリ)の開発環境を提供することを目的に開発されたブロックチェーン・プラットフォームです。 そして、プラットフォーム内で使用される暗号資産を「SOL(ソル)」と言います。SOLは、ソラナブロックチェーン上での手数料の支払いやステーキングなどで使用されます。 Q.ソラナ(SOL)の過去最高値はいくらですか? ソラナの過去最高値は、29,483円です(2021年11月 ※CoinGecko調べ)。 Q.ソラナ(SOL)にはどんな特徴がありますか? ソラナの特徴としては、主に次の5つが挙げられます。 処理速度が速く、取引コストが低い DApps(分散型アプリ)開発のプラットフォーム 発行上限がない 他のブロックチェーンと相互運用が可能 ステーキング報酬を得られる Q.ソラナ(SOL)の将来性について教えてください。 ソラナの将来性を占う上でのポイントとしては、主に以下の4つがあります。 ソラナを基盤としたDAppsの増加 多くの有名企業と提携を結んでいる NFT、DeFなどの分野で実用化が進んでいる Neon EVMによりイーサリアムのDAppsを使用できる まとめ ソラナ(SOL)の特徴、価格推移、将来性などについて解説してきましたが、いかがだったでしょうか。 高速・低コストで利用できるソラナは、DApps(分散型アプリ)開発のプラットフォームとして多くの企業・エンジニアから利用されています。ソラナはすでにNFTやDeFi、DAOなどの分野で活用されており、その高い機能性が評価されGoogleやMetaなどの有名企業と提携を結んでいます。 今後ソラナがさらに成長していけるかどうかは、ブロックチェーンとしての性能や利便性を向上させ、需要を拡大できるかにかかってきます。具体的には、ソラナ上で展開されるDAppsの増加や、Neon EVMなどの機能を増やして他のブロックチェーンとの互換性を向上させていけるかがポイントになるでしょう。 ※本記事はソラナ(SOL)の価格上昇を保証するものではありません。予想に反して損失を被る可能性もあるため、投資はご自身の判断と責任において行ってください。

暗号資産アスター(Astar/ASTR)は、2022年1月にローンチした日本発のブロックチェーン「Astar Network」のガバナンストークンです。 日本人起業家の渡辺創太氏がCEOを務めるStake Technologiesによって開発・運営されているAstar Networkは、DApps(分散型アプリ)の開発プラットフォームとして多くのエンジニアたちから利用されています。 この記事では、すでにBinanceやKuCoinなどの大手取引所に上場しており、世界中の投資家から注目を集めているアスター(Astar/ASTR)と、日本発のブロックチェーンとして将来を期待されているAstar Networkについて解説していきます。 Coincheckの無料登録はこちら 目次 【2023年最新】アスター(Astar / ASTR)の最新ニュース JR九州のNFT販売サイト、アスターネットワークを採用 渡辺氏率いるStartale Labs、ソニー子会社と資本提携 アスター(Astar / ASTR)とは アスター(Astar / ASTR)の5つの特徴 ポルカドットのパラチェーンの1つ DApps開発のプラットフォーム 国内発のブロックチェーン・プロジェクト EVMとWASM、2つの仮想マシンに対応 DAppsステーキング(Build2Earn) アスター(Astar / ASTR)の価格推移【チャート解説】 2023年になってから価格は緩やかな上昇傾向に アスター(Astar / ASTR)の将来性・今後の動向 豊富な出資・提携実績 Astar Network上のDAppsの増加 DeFi(分散型金融)の普及 ポルカドットの発展 アスター(Astar / ASTR)はいくらまで上がる?海外サイトの価格予想 アスター(Astar / ASTR)を購入できる取引所 アスター(Astar / ASTR)に関するQ&A まとめ 【2023年最新】アスター(Astar / ASTR)の最新ニュース 2023年のアスター(Astar/ASTR)に関する最新情報をご紹介します。 JR九州のNFT販売サイト、アスターネットワークを採用 2023年7月19日、JR九州は独自のNFT販売サイト「JR九州NFT」をローンチしました。 JR九州NFTは、NFTを活用することで利用者との多様な接点を築きながら九州の新しい魅力を提案することを目指しており、基盤となるブロックチェーンにアスターネットワークを採用しています。 第1弾の販売商品である「かもめシリーズ」は、最新の西九州新幹線かもめから国鉄色485系まで、1976年以降に九州で運行している列車の中から6種類が商品化され、動画形式のNFTとして各3,300円、各100個限定で販売されています。 参考:「JR九州NFT」プロジェクト 独自のマーケットプレイスにてNFTを販売開始! 渡辺氏率いるStartale Labs、ソニー子会社と資本提携 2023年6月28日、アスター創設者の渡辺創太氏が率いるStartale Labs(スターテイル・ラボ)は、ソニー子会社のソニーネットワークコミュニケーションズと資本提携を行い、約5億円の資金調達を実施したことを発表しました。 シンガポールを拠点とするStartale Labsは、アジアにおけるWeb3の普及を目的として設立された、アプリやインフラ開発に特化したテック企業です。 両者は今回の提携を通じて、Web3のグローバル化に必要となるインフラの確立に取り組んでいくとしています。なお、渡辺氏はSNSのX(旧Twitter)上で、「協業についてすでに議論を開始しており、日本から世界をとるプロダクトを作っていく」と意気込みを述べています。 引用:X(@Sota_Web3) アスター(Astar / ASTR)とは 引用:Astar Network アスター(Astar/ASTR)は、2022年1月にローンチした日本発のブロックチェーンである「Astar Network」のガバナンストークンです。 人の手を介さずに契約内容を自動で実行できるスマートコントラクト機能を実装していることから、DApps(分散型アプリ)を開発するためのプラットフォームとして多くのエンジニアから利用されています。 Astar Networkのガバナンストークンであるアスターは、ネットワーク内における取引手数料の支払いやステーキング報酬、運営の方針を決めるための投票権を得る手段などに使用されます。 通貨名 アスター(Astar) ティッカーシンボル ASTR 発行上限枚数 7,000,000,000 枚 リリース 2022年1月 運営会社 STAKE TECHNOLOGIES PTE. LTD. コンセンサスアルゴリズム NPoS(Nominated Proof-of-Stake) 価格(2023年9月21日時点) 約8.5円 時価総額ランキング(2023年9月21日時点) 105位 ※CoinGecko調べ 過去最高値 44.23円(2022年1月)※CoinGecko調べ 公式サイト https://astar.network/ アスター(Astar / ASTR)の5つの特徴 Astar Networkおよびアスター(Astar/ASTR)には、主に以下の5つの特徴があります。 ポルカドットのパラチェーンの1つDApps開発のプラットフォーム国内発のブロックチェーン・プロジェクトEVMとWASM、2つの仮想マシンに対応DAppsステーキング(Build2Earn) それぞれ詳しく見ていきましょう。 ポルカドットのパラチェーンの1つ Astar Networkの1つ目の特徴は、「ポルカドットのパラチェーンの1つである」という点です。 ポルカドットとは、異なるブロックチェーン同士を接続して相互運用することを目的としたプロジェクトで、「リレーチェーン」と「パラチェーン」という2種類のブロックチェーンによって構成されています。 メインチェーンである「リレーチェーン」は、ポルカドットネットワーク全体のセキュリティ維持などを目的としています。 一方の「パラチェーン」は、リレーチェーンに接続されたレイヤー1ブロックチェーンです。リレーチェーンに接続されていることで、メインネット同様のセキュリティの担保が可能で、カスタムによって目的に応じた独自のトークン・経済圏を構築することができます。 また、「ブリッジ」という機能を使うことで、ビットコインやイーサリアムといった外部のブロックチェーンとパラチェーンを接続することも可能です。 引用:Polkdot Whitepaper アスター(Astar / ASTR)はオークションでパラチェーン枠を獲得 ポルカドットのパラチェーンのスロット(枠)には100個という上限があり、希望者はオークションに参加してスロットに接続する権利を獲得する必要があります。 Astar Networkは、2021年12月に行われた第一弾オークションでスロットに接続する権利を獲得し、ポルカドットのリレーチェーンに接続されるパラチェーンとなりました。 ポルカドットのパラチェーンとなったことで、Astar Networkはメインチェーンと同様の高いセキュリティを享受しながら、他のパラチェーンや外部のブロックチェーンとも相互運用することが可能になりました。 暗号資産ポルカドット(DOT)とは?Web3.0実現を目指すプラットフォームのトークンの特徴や将来性を解説 Coincheck DApps開発のプラットフォーム 2つ目の特徴は、「DApps開発のプラットフォーム」であることです。 Astar Networkには、事前に設定しておいたルールに従って契約や取引を自動で実行できる「スマートコントラクト機能」が備わっています。そのため、多くのエンジニアがAstar Network上でDApps(分散型アプリ)の開発を行なっています。 以下は、Astar Network上で展開されている主なDAppsです。 ・Starlay Finance ・ArthSwap ・Kagla Finance ・Astar Exchange ・Algem など 国内発のブロックチェーン・プロジェクト 3つ目の特徴は、「国内発のブロックチェーン・プロジェクト」であることです。 Astar Networkおよび暗号資産アスターは、起業家の渡辺創太氏がCEOを務めるStake Technologiesによって運営されています。渡辺氏はWeb3.0の普及活動を牽引する人物として、ForbesやYahoo!Financeなどの海外メディアでも紹介されるほど注目を集めています。 なお、Stake Technologies社は現在シンガポールを拠点としています。 引用:Yahoo Finance EVMとWASM、2つの仮想マシンに対応 4つ目の特徴は、「EVMとWASMという2つの仮想マシンに対応している」点です。 EVM(Ethereum Virtual Machine:イーサリアム仮想マシン)は、イーサリアムの構成要素の1つで、スマートコントラクトを実行する際に必要となる機能を指します。Astar NetworkはEVMに対応しているため、いつでもイーサリアムのスマートコントラクト機能を利用することができます。 一方のWASM(WebAssembly)は、さまざまなプログラミング言語をサポートするアセンブリ言語のことを指します。Astar NetworkはWASMにも対応しているため、エンジニアはC++、Rust、Go、Pythonなどさまざまな言語を用いてDAppsを開発することが可能です。 このように、Astar NetworkはEVMとWASMの2つの仮想マシンに対応しており、さまざまな機能やプログラミング言語を用いてDAppsの開発を行うことができます。開発環境が整っていることで多くのエンジニアがAstar Networkを利用し、結果的にプラットフォームの成長にも繋がるという相乗効果が生まれているのです。 DAppsステーキング(Build2Earn) 5つ目の特徴は、「DAppsステーキングを採用している」点です。 DAppsステーキングとは、Astar Network上でDApps(分散型アプリ)の開発を行うエンジニアに報酬を与えるための仕組みです。DAppのエンジニアは、Astar Network上で開発を行うことで継続的な収入(ステーキング報酬)が得られるので、金銭面の心配をせずに開発に専念することができます。 また、エンジニアでない一般のアスター保有者も、自身が保有するアスターを希望するDAppsプロジェクトにステーキングすることで、一定期間が経過した後に報酬を得ることが可能です。 このように、Astar Networkではエンジニアに継続的な収入を提供する「Build2Earn(開発して利益を出す)」モデルを採用しています。こうした配慮も、多くのエンジニアがAstar Networkを選ぶ動機となっているようです。 ステーキングとは?利益を得られる仕組みとリスク(Lisk)ステーキングサービスについて Coincheck アスター(Astar / ASTR)の価格推移【チャート解説】 引用:CoinGecko 上の画像は、リリース(2022年1月)から現在(2023年2月中旬)に至るまでのアスター(Astar / ASTR)のチャートです。 2022年1月17日にリリースされたアスターは、リリース直後に約33円という値をつけます。しかし、数日と経たないうちに急落し、同月25日には10円台まで下落します。 その後2か月ほど10円台前半で推移していたアスターは、2021年3月下旬になると一転して急騰し、4月10日にはこれまでの最高値となる44円台を記録します。なお、この時の高騰はAatar Network上で新規のDappsが数多くリリースされ、それを市場が好意的に受け取ったことが原因と見られます。 しかし、その後価格は再び下落し、2022年12月まで5円〜7円のレンジで軟調に推移していきます。 2023年になってから価格は緩やかな上昇傾向に 引用:CoinGecko 2023年に入ると、市場全体が回復基調に転じたことも手伝い、アスターの価格は緩やかに上昇していきます。そして、2022年12月末に約5円だったアスターの価格は、2023年1月末には約7.5円まで回復します。 さらに、2月9日には韓国の大手取引所「Upbit」に上場することが発表されたことを受け、アスターは一時約12円まで急騰します。その後はやや落ち着き、記事執筆時の2023年2月中旬の価格は約10円となっています。 「アスターの価格は今後どうなっていくのか?」 次の章では、アスターの今後を左右する重要なポイントについて解説していきます。 アスター(Astar / ASTR)の将来性・今後の動向 Astar Networkおよびアスター(Astar / ASTR)の将来性を占う上でのポイントとしては、主に以下の4つがあります。 豊富な出資・提携実績Astar Network上のDAppsの増加DeFi(分散型金融)の普及ポルカドットの発展 どのような内容なのか、順番に解説していきます。 豊富な出資・提携実績 1つ目は「豊富な出資・提携実績」です。 Astar Networkは、その将来性の高さからさまざまな企業や個人投資家から出資を受けています。 【Astar Networkの主な出資者】 Coinbase Crypto.com Capital Alchemy Ventures ギャビン・ウッド(イーサリアム共同創設者、ポルカドット創設者) 本田圭佑 コインチェック など 参考:Web3.0時代を牽引する暗号資産・NFT関連のスタートアップを 支援する「Coincheck Labs」始動 また出資だけでなく、Astar Networkはさまざまな企業との提携も積極的に進めています。 【Astar Networkが提携している主な企業】 Microsoft Amazon Web Services(AWS) NTTドコモ SMBC日興証券 博報堂 など このような出資・提携実績から、Astar Networkが多くの企業から将来性を高く評価されていることがわかります。 Astar Network上のDAppsの増加 2つ目は「Astar Network上のDAppsの増加」です。 Astar Networkは、DApps開発のプラットフォームとして多くのエンジニアに利用されています。 2023年2月現在、Astar Network上で運営されているDAppsの数は50を超えています。今後さらにネットワーク上でDAppsの数が増えていけば、それに伴いAstar Networkの知名度も上昇していくことが考えられます。 DeFi(分散型金融)の普及 3つ目は、「DeFi(分散型金融)の普及」です。 Astar Network上で開発・運営されているDAppsは、DeFi(分散型金融)に関連したプロジェクトが中心となっています。 DAppsに関するさまざまなデータを提供している「DappRadar」で、Astar NetworkのDApps取引量ランキング(2023年2月14日時点)を見ても、DeFi関連のアプリが多くランクインし、ネットワークの主力となっていることがわかります。 引用:Top Astar Dapps | DappRadar ポルカドットの発展 4つ目は、「ポルカドットの発展」です。 前述したように、Astar Networkはポルカドットにパラチェーン接続しているため、ポルカドットのセキュリティ性能を享受しながら、他のパラチェーンの機能も利用することが可能です。 そのため、今後ポルカドットの開発が進み性能が向上したり、ポルカドットに接続されるブロックチェーンが増えたりすることがあれば、それに伴いAstar Networkの利便性や需要も高まっていくことが考えられます。 アスター(Astar / ASTR)はいくらまで上がる?海外サイトの価格予想 アスター(Astar / ASTR)に興味をお持ちの方は、今後アスターの価格がどのように変化していくのかに関心があるのではないでしょうか。 暗号資産関連のニュースの掲載や価格予想を行っている海外のサイトでは、2023年のアスターの価格を以下のように予想しています。 ・Price Prediction → 最低価格 = 0.079ドル(約10.3円)、最高価格 = 0.092ドル(約12円) ・BitcoinWisdom → 最低価格 = 0.068181ドル(約9円)、最高価格 = 0.085226ドル(約11円) ・DigitalCoinPrice → 最低価格 = 0.0785ドル(約10.3円)、最高価格 = 0.19ドル(約25円) ※2023年2月9日の為替レートで計算 現在(2023年2月9日)、アスターの価格は約9円です。海外の価格予想サイトの多くは、現時点の価格が2023年の最低ラインだと考えているようです。 ※本記事はアスター(Astar/ASTR)の価格上昇を保証するものではありません。予想に反して損失を被る可能性もあるため、投資はご自身の判断と責任において行ってください。 アスター(Astar / ASTR)を購入できる取引所 アスター(Astar / ASTR)を取り扱っている取引所としては、主に以下が挙げられます(2023年2月9日時点)。 (国内) ・bitbank (海外) ・Binance ・Gate.io ・KuCoin ・BKEX など ※2023年2月9日現在、Coincheckではアスター(Astar / ASTR)を取り扱っていません。 アスター(Astar / ASTR)に関するQ&A アスター(Astar/ASTR)に関するよくある疑問を、Q&A形式でご紹介します。 Q.アスター(Astar/ASTR)とは何ですか? アスターは、2022年1月にローンチした日本発のブロックチェーンである「Astar Network」のガバナンストークンです。Astar Network内における取引手数料の支払いやステーキング報酬、運営の方針を決めるための投票権を得る手段などに使用されます。 Q.アスター(Astar/ASTR)にはどんな特徴がありますか? アスターには、主に以下の5つの特徴があります。 ポルカドットのパラチェーンの1つ DApps開発のプラットフォーム 国内発のブロックチェーン・プロジェクト EVMとWASM、2つの仮想マシンに対応 DAppsステーキング(Build2Earn) Q.アスター(Astar/ASTR)の過去最高値はいくらですか? アスターの過去最高値は、44.23円です(2022年1月)。 Q.アスター(Astar/ASTR)の将来性について教えてください。 アスターの将来性を占う上でのポイントとしては、主に以下の4つがあります。 豊富な出資・提携実績 Astar Network上のDAppsの増加 DeFi(分散型金融)の普及 ポルカドットの発展 まとめ アスター(Astar/ASTR)の特徴、価格推移、将来性などについて解説してきましたが、いかがだったでしょうか。 日本発のブロックチェーンでスマートコントラクトを実装しているAstar Networkは、DApps(分散型アプリ)を開発するためのプラットフォームとしてすでに多くのエンジニアから利用されています。 また、Astar Networkのガバナンストークンであるアスター(Astar/ASTR)も、BinanceやKuCoinなどの大手取引所に上場されており、将来性のある暗号資産として多くの投資家から注目されています。 今後、Astar Networkおよびアスターがさらに成長していけるかどうかは、Astar Network上で開発・運営されるDAppsの増加や、DeFi(分散型金融)の発展・普及などに影響を受ける可能性が高いでしょう。 ※本記事はアスター(Astar/ASTR)の価格上昇を保証するものではありません。予想に反して損失を被る可能性もあるため、投資はご自身の判断と責任において行ってください。

チリーズ(Chiliz)は、プロスポーツクラブの公式ファントークンを取引できる「Socios.com」や「Chiliz Exchange」などのサービスを提供しているブロックチェーンプラットフォームです。 そして、上記のプラットフォームを利用する際に使用されるのが暗号資産の「CHZトークン」です。CHZは、「Socios.com」や「Chiliz Exchange」でファントークンを購入する際などに使用されます。 この記事では、2023年4月26日にCoincheckで取り扱いが開始されたチリーズ(CHZ)について解説していきます。暗号資産チリーズ(CHZ)の取引に興味をお持ちの方は、ぜひご覧ください。 Coincheckの無料登録はこちら 目次 チリーズ(Chiliz/CHZ)とは ファントークンとは Socios.comとは Chiliz Exchangeとは チリーズ(Chiliz/CHZ)の4つの特徴・メリット ファントークンの購入に使用できる 「トークンハント」で暗号資産を増やせる クレジットカードで購入できる 環境に優しい「PoA(Proof of Authority)」を採用している チリーズ(Chiliz/CHZ)の価格推移【チャート解説】 【2021年3月】取引所上場&アメリカ進出報道で一時95円まで急騰 【2021年11月】NFL、MLS所属チームと提携で60円台まで回復 【2022年〜2023年3月】市場低迷で10円台まで下落 チリーズ(Chiliz/CHZ)の将来性・今後の動向 提携先チームの拡大による知名度の上昇 アメリカ市場への進出 楽天ヨーロッパとの提携 Coincheckでチリーズ(Chiliz/CHZ)を購入する方法 スマホアプリでチリーズ(CHZ)を購入する方法 パソコンでチリーズ(CHZ)を購入する方法 取引所でチリーズ(CHZ)を購入する方法 チリーズ(Chiliz/CHZ)に関するQ&A まとめ チリーズ(Chiliz/CHZ)とは チリーズ(Chiliz)は、プロスポーツチームがファントークンの発行と販売ができるプラットフォーム「Socios.com」や、スポーツクラブのファントークンを取引できる「Chiliz Exchange」などのサービスを提供しているブロックチェーンプラットフォームです。 そして、ユーザーがチリーズのエコシステムを利用する際に使用されるのが、暗号資産の「CHZトークン」です。CHZは、Socios.comやChiliz Exchangeでのファントークンの購入に唯一使用できる暗号資産です。 通貨名 チリーズ(Chiliz) ティッカーシンボル CHZ 発行上限枚数 8,888,888,888 枚 コンセンサスアルゴリズム PoA(Proof of Authority) 価格(2023年3月29日時点) 約15円 時価総額ランキング(2023年3月29日時点) 61位 ※CoinMarketCap調べ ICO価格 約3.5円 過去最高値 95.77円(2021年3月) 公式サイト https://www.chiliz.com/ ファントークンとは ファントークンとは、各スポーツチームが「Socios.com」などを通じて独自に発行・販売するトークンです。 例えばサッカーのラ・リーガ(スペイン)に所属するFCバルセロナの場合、「BAR(FC Barcelona Fan Token)」というファントークンを発行しており、ユーザーはSocios.comやChiliz Exchangeを通じてBARを購入することができます。 引用:Socios.com ユーザーはファントークンを購入することで、チームの運営に関わる投票(ユニフォームのデザインを決める投票、試合中に流れる曲を決める投票など)や、ファン向け機能の使用権利などを得ることができます。 また、ファントークンはChilizチェーン上に構築されたデジタル資産であり、マーケットプレイスでの需給関係によって日々価格が変動します。なお、購入したファントークンはSocios.comやChiliz Exchangeを通じていつでもチリーズ(CHZ)と交換することが可能です。 なお2023年3月時点では、Socios.comとChiliz Exchangeでは、イタリアのセリエAやイギリスのプレミアリーグ、スペインのラ・リーガなど、ヨーロッパのプロサッカーチームのファントークンを中心に取り扱っています。 Socios.comとは 引用:Socios.com Socios.comは、ブロックチェーンを活用することでプロスポーツチームがファントークンを発行し、ユーザーに販売できるプラットフォームです。 ユーザーはアプリをダウンロードし、アプリ内でチリーズ(CHZ)を購入することで、CHZを希望するチームのファントークンと交換することができます。なお、Socios.comでCHZを購入する際には、VisaやMasterCardなどのクレジットカードやApple Payなどの決済サービスを使用することができます。 2023年3月時点では、Socios.comではFCバルセロナ、パリ・サンジェルマン、ACミラン、マンチェスター・シティなど世界中の70以上のクラブチームのファントークンを取り扱っています。 Chiliz Exchangeとは 引用:Chiliz.net Chiliz Exchangeは、暗号資産の取引所と同じようにファントークンの売買ができるサービスです。Socios.comと同様に、ファントークンの取引にはチリーズトークン(CHZ)が使用されます。 ユーザーはまず、ビットコイン(BTC)やステーブルコインのテザー(USDT)を使ってCHZを購入します。そして、購入したいファントークンをCHZと交換します。2023年3月時点では、Chiliz Exchangeでは73のクラブチームのファントークンを取引することができます。 チリーズ(Chiliz/CHZ)の4つの特徴・メリット チリーズの特徴・メリットとしては、以下の4つが挙げられます。 ファントークンの購入に使用できる「トークンハント」で暗号資産を増やせるクレジットカードで購入できる環境に優しい「PoA(Proof of Authority)」を採用している それぞれ詳しく見ていきましょう。 ファントークンの購入に使用できる 前述したように、チリーズはスポーツクラブのファントークンを取引できる「Socios.com」と「Chiliz Exchange」という2つのサービスを展開しています。 そして、チリーズトークン(CHZ)は両サービスにおけるファントークンの購入に唯一使用できる暗号資産となっています。Socios.comとChiliz Exchangeを利用するユーザーはまずCHZを購入し、それを希望するファントークンと交換する形で取引を行います。つまり、両サービスを利用するユーザーが増えるほど、プラットフォーム内で使用されるCHZの需要も高まるという仕組みになっているのです。 まず、この唯一性をCHZのメリットとして挙げることができます。 「トークンハント」で暗号資産を増やせる 引用:Socios.com トークンハントは、Socios.comアプリで利用することができるAR(拡張現実)を用いたサービスです。ユーザーはトークンハントを使うことで、チリーズ(CHZ)とファントークンを無料で獲得することができます。 トークンハントを起動すると、位置情報技術によりスマホ画面に今自分がいる周辺のマップと、いくつかのマークが表示されます。ユーザーはゲーム感覚でそのマークをタップすることで、CHZやファントークンを獲得することができます。 クレジットカードで購入できる チリーズが運営するSocios.comでは、VisaやMasterCardなどのクレジットカードやApple Payなどの決済サービスを利用してCHZを購入することができます。 ビットコイン(BTC)などの暗号資産と交換する必要がなく、オンラインショップで買い物をするようにクレジットカードでCHZを購入できるので、Socios.comのユーザーは暗号資産取引所に口座を開設せずにCHZやファントークンの取引ができます。 環境に優しい「PoA(Proof of Authority)」を採用している チリーズは、コンセンサスアルゴリズムに「PoA(Proof of Authority)」を採用しています。 「権威による証明」を意味するPoAは、ビットコインなどが採用しているPoW(Proof of Work)のようにマイニングを必要としません。大量の電力を必要とするPoWは地球温暖化を促進するため、環境面を問題視する声が各方面から上がっています。 その点、マイニングを必要としないPoAを採用しているチリーズは、環境に配慮した取り組みを重視する現代のトレンドに合ったプラットフォームと言えるでしょう。 チリーズ(Chiliz/CHZ)の価格推移【チャート解説】 チリーズ(CHZ)のICO価格は、約3.5円でした。2023年3月29日時点の価格は約15円なので、わずか数年でチリーズは4倍以上も値上がりしていることになります。なお、2021年3月にはこれまでの最高値である95.77円を記録しています。 ここでは、これまでのチリーズの価格推移をチャート画像とともに振り返っていきます。 【2021年3月】取引所上場&アメリカ進出報道で一時95円まで急騰 引用:CoinGecko リリースされたばかりの2019年〜2021年初旬までは、チリーズの価格は常に1円〜2円程度で推移していました。 しかし、2021年3月に以下の2つの出来事があり、チリーズの価格は高騰します。 ①複数の取引所に上場②アメリカ市場への進出を発表 まず①に関しては、3月1日にHitBTC、Changelly、Bitcoin.com Exchangeに新規上場したことで通貨としての流動性が増し、これまで以上に多くのユーザーがチリーズを取引できるようになりました。 また②に関しては、それまでヨーロッパ市場で事業を展開していたチリーズがニューヨークにオフィスを新設し、アメリカ市場への進出を計画していることが3月2日のロイターの報道によって明らかになりました。 これらの出来事が価格に対してプラスに働き、2月28日に5円台だったチリーズは、3月4日には一気に9円台まで上昇します。3月13日にはそれからさらに急騰し、これまでの最高値である95.77円を記録します。 【2021年11月】NFL、MLS所属チームと提携で60円台まで回復 引用:CoinGecko アメリカ進出の発表などで大幅に値上がりしたチリーズでしたが、2021年の5月下旬になると一転して価格が下落し始めます。そのまま回復することなく同年10月まで20円〜30円台を往来していたチリーズは、11月になると再び高騰します。 11月半ばには、Socios.comがNFLに所属する「ニューイングランド・ペイトリオッツ」と、MLSに所属する「ニューイングランド・レボリューション」の2チームとパートナーシップを締結したことを発表します。 引用:Twitter(@socios) このニュースを受けて、10月後半に30円台だったチリーズの価格は、11月15日には63円台まで上昇します。 【2022年〜2023年3月】市場低迷で10円台まで下落 引用:CoinGecko 2022年になると、市場全体の低迷に影響を受ける形でチリーズの価格も下落し、2022年8月まで10円台前半〜30円台のレンジで軟調に推移していきます。 9月になるとDMM Bitcoinが国内初となる取り扱いを開始したことなどもあり、チリーズの価格は40円台手前まで回復します。しかし、11月下旬になると再び暗転し、年末には13円台まで下落します。 2023年になっても好材料がない状態は続き、10円台の壁をなかなか突破することができないチリーズの価格は、2023年3月29日時点で、約15円となっています。 「チリーズの価格は今後どうなっていくのか?」 次の章では、チリーズの将来性・今後を左右する重要なポイントについて解説していきます。 チリーズ(Chiliz/CHZ)の将来性・今後の動向 チリーズの将来性を占う上で重要なポイントとしては、主に以下の3つがあります。 提携先チームの拡大による知名度の上昇アメリカ市場への進出楽天ヨーロッパとの提携 それぞれ詳しく見ていきましょう。 提携先チームの拡大による知名度の上昇 1つ目のポイントは、「提携先チームの拡大によってChilizの知名度が上昇する可能性がある」です。 チリーズは、スポーツクラブのファントークンの発行・販売を主軸とするプラットフォームです。したがって、チリーズの将来性については、Chilizプラットフォームに参入するスポーツチームの増減に影響を受けることになります。 2023年3月時点で、チリーズは150以上のスポーツチームと提携しています。今後チリーズがより多くのチームと提携をしていけば、各チームのサポーターがファントークンを買うためにChilizプラットフォームを利用し、それに伴いネイティブトークンである「CHZ」の需要も高まることが考えられます。 【チリーズが提携している主なスポーツチーム(2023年3月時点)】 サッカー(ヨーロッパリーグ) FCバルセロナ、パリ・サンジェルマンFC、ユヴェントスFC など バスケットボール(NBA) フィラデルフィア・セブンティシクサーズ、ボストン・セルティックス、オーランド・マジック など アメリカンフットボール(NFL) アトランタ・ファルコンズ、ボルチモア・レイブンズ など アイスホッケー(NHL) ニューヨーク・アイランダース、ワシントン・キャピタルズ など 格闘技(総合格闘技団体) UFC、PFL ゲーム(eスポーツチーム) Natus Vincere、Team Vitality など アメリカ市場への進出 2つ目のポイントは、「アメリカ市場への進出」です。 2021年3月、それまでヨーロッパのマーケットを主戦場としていたチリーズが、アメリカ市場への進出を計画していることがロイターの報道によって明らかになりました。 具体的な内容としては、チリーズがニューヨークにオフィスを設立し、アメリカの5大スポーツリーグに関連したファントークンをリリースするために、5,000万ドルの投資を行うというものでした。 そしてこの活動が功を奏して、チリーズはNBA、NFL、NHL、MLSなどのアメリカのプロスポーツリーグに所属する複数のチームと提携することに成功しました。今後さらに他のチームとも提携を重ねていき、取り扱うファントークンの種類が増えれば、各チームのサポーターが新たな購入者となり、プラットフォームを利用するユーザーが増加することが予想されます。 参考:Soccer-Blockchain sports firm Chiliz to invest $50 million in U.S expansion | Reuters 楽天ヨーロッパとの提携 3つ目のポイントは、「楽天ヨーロッパとの提携」です。 2021年4月、チリーズは楽天ヨーロッパと事業提携を締結したことを発表しました。 これによりイギリス、ドイツ、スペインの居住者は、チリーズが取り扱う一部のファントークンを楽天ポイントを使用して購入することが可能になりました。 こうした提携を重ねてプラットフォームとしての利便性を向上させていくことは、新規ユーザーを獲得するための重要な施策と言えるでしょう。 ※本記事はチリーズ(CHZ)の価格上昇を保証するものではありません。投資はご自身の判断と責任において行ってください。 Coincheckでチリーズ(Chiliz/CHZ)を購入する方法 Coincheckでは、2023年4月26日よりチリーズ(CHZ)の取り扱いを開始しました。 Coincheckでチリーズを購入する方法には、以下の2種類があります。 スマホアプリで購入するパソコンで購入する 以下で、それぞれの購入方法をご紹介します。 Coincheckアプリを無料ダウンロードする スマホアプリでチリーズ(CHZ)を購入する方法 最初に、Coincheckのスマホアプリを使ってチリーズ(CHZ)を購入する方法を紹介します。具体的な手順は以下の通りです。 1.画面下メニューの「販売所」をタップする2.表示されたコインの中から「CHZ(チリーズ)」をタップする3.「購入」をタップする4.購入金額を入力し、「日本円でCHZを購入」→「購入」をタップする スマホアプリを使えば、時間や場所を問わずわずかこれだけの操作で取引ができます。 ※Coincheckアプリのダウンロードはこちらから。 パソコンでチリーズ(CHZ)を購入する方法 パソコンでチリーズ(CHZ)を購入する際の手順は、以下の通りです。 1.Coincheckにログインし、販売所(購入)ページに移動する2.画面に表示されている銘柄の中から「CHZ」を選択する3.購入する数量を入力し、交換する通貨を選択する4.購入金額を確認し、「購入する」をクリックする パソコンを使う場合でも、スマホアプリと同じく簡単な操作で取引をすることができます。パソコンはスマホよりも画面が大きく、見やすいのが魅力です。 ※なお、当社にチリーズ(CHZ)を入金・送金される場合は、Ethereumネットワーク上のERC20をご利用ください。異なるネットワークから送られた場合は通貨が失われる可能性がありますのでご注意ください。 詳しくはこちらをご参照ください。 取引所でチリーズ(CHZ)を購入する方法 Coincheck取引所での売買は、ブラウザから利用することができます。取引所での購入方法は以下の記事で詳しく解説しているので、興味がある方はぜひご覧ください。 ※チリーズ(CHZ)の取引所での取扱い開始予定は10月下旬です。 Coincheck取引所の使い方!パレットトークン(PLT)の売買方法を解説! Coincheck チリーズ(Chiliz/CHZ)に関するQ&A チリーズ(CHZ)に関するよくある疑問を、Q&A形式でご紹介します。 Q.チリーズとは何ですか? チリーズ(Chiliz)は、プロスポーツクラブの公式ファントークンを取引できる「Socios.com」や「Chiliz Exchange」などのサービスを提供しているブロックチェーンプラットフォームです。 そして、上記のプラットフォームを利用する際に使用されるのが暗号資産の「CHZトークン」です。CHZは、Socios.comやChiliz Exchangeでのファントークンの購入に唯一使用できる暗号資産です。 Q.チリーズの特徴・メリットを教えてください。 チリーズの特徴・メリットとしては、以下の4つが挙げられます。 ファントークンの購入に使用できる 「トークンハント」で暗号資産を増やせる クレジットカードで購入できる 環境に優しい「PoA(Proof of Authority)」を採用している Q.チリーズのICO価格と過去最高値はいくらですか? ICO価格は約3.5円、過去最高値は95.77円(2021年3月)です。 まとめ チリーズの特徴、価格推移、買い方などについて解説してきましたが、いかがだったでしょうか。 チリーズは、スポーツクラブのファントークンの発行・販売をメインに行っており、チリーズおよび暗号資産CHZの将来性は、プラットフォームを利用するユーザー数の増減に大きく左右されます。 そのため、チリーズが今後さらに成長していけるかどうかは、どれだけ多くのチームと提携を結び、ファントークンの種類を増やせていけるかが重要なポイントになります。 2023年3月時点で、チリーズは日本のプロスポーツチームのファントークンを取り扱っていません。今後、日本をはじめアジア圏のスポーツチームとも提携を結び、トークン販売を展開していければ、アジアという巨大なマーケットを通じてさらに多くのユーザーを獲得し、プラットフォームとして成長していく可能性は十分あるでしょう。 ※本記事はチリーズ(CHZ)の価格上昇を保証するものではありません。投資はご自身の判断と責任において行ってください。

暗号資産、NFT、メタバース、DAOといった、様々なバズワードが生み出されている昨今のブロックチェーン業界。 しかしながら、そのような言葉を凌駕する勢いで業界内外に認知を得ている言葉があります。それが『Web3.0』です。Web3.0とは、ブロックチェーンやその応用技術によって実現する「次世代の分散型インターネット」のことです。  このような情勢において、Web3.0に関連する銘柄を探し投資をしようという動機が生まれるのは自然な流れでしょう。 本記事では今注目すべき暗号資産(仮想通貨)のWeb3.0関連銘柄について、その一般的な特徴や将来性、具体的な銘柄リストまでを紹介していきます。 Coincheckの無料登録はこちら 目次 Web3.0とは Web3.0とWeb2.0 Web3.0と暗号資産の関係性 Web3.0銘柄の特徴 プラットフォームにおける取引手数料の支払手段 プロジェクトが提供しているサービスや機能の利用 プロジェクトの運営方針の決定に関与する権利 ステーキングの利用 Web3.0銘柄の選び方 プロジェクトの注目度 銘柄の時価総額 有名企業との提携 開発陣の経歴 ホワイトペーパーの充実度 トークンエコノミクスの妥当性 Web3.0銘柄 BAT DOT ENS IOST ETH ASTR FIL JASMY Web3.0銘柄の将来性 政府による推進 大手企業によるWeb3.0事業の推進 Web3.0銘柄の購入方法 ステップ①Coincheckへの口座開設を行う ステップ②日本円を入金する ステップ③投資したいWeb3.0銘柄を選び、購入する まとめ Web3.0とは 具体的な解説に入る前に、Web3.0という概念について軽くおさらいしましょう。 端的に言うとWeb3.0とは、ブロックチェーンやP2P(Peer to Peer)などの技術を活用することで、現在のインターネットを中央集権的な環境から分散的な環境へ昇華すること、またはそのような昇華を実現しようとする気運を指す言葉です。 Web3.0の概念は発展途上であるため、今後の技術進歩によってはWeb3.0の概念が変わる可能性があります。そのため、Web3.0を深く理解するためには、NFTやDAOといったのWeb3.0における重要キーワードの最新情報を常に仕入れ、知識をアップデートし続ける姿勢が重要です。 WEB3.0とは?暗号資産の関係と銘柄やメリット・デメリットを解説 Coincheck Web3.0とWeb2.0 現在私たちが使用しているインターネットは、GoogleやAmazonを代表とするアメリカの巨大IT企業群が多くの領域を占めている状況にあります。 そのため、サイトの閲覧履歴や商品の購入情報といった一部個人情報にあたるデータがプラットフォームを提供している企業に集まり、サイバー攻撃を受けた際の流出リスクやセキュリティ問題、個人情報を含むデータの適性利用への疑念などが発生しています。 他にも、サービス利用時や決済時に発生するプラットフォーム、あるいは決済代行会社への手数料など、Web2.0と言われる現在では、巨大企業であるプラットフォーマーが実質的にあらゆる面で優遇される仕組みが構築されています。 Web3.0の推進は、このような巨大企業による中央集権的な支配を打破すべく運動が進められている側面もあります。 加えて、上述したようなこれまでのインターネットの環境を『Web2.0』として、Web3.0と比較する事例もあります。 引用:note - Web3.0を理解するために vol.1 上の画像は、Web1.0からWeb3.0までのインターネットの変遷を描いたものです。 上図ではWeb2.0とWeb3.0の相違点として、信頼(trust)の有無が挙げられています。Web2.0はインターネットのあらゆる場面において(企業による)信頼が必要でしたが、Web3.0は『信頼が検証可能である』(trust verifiable)ということです。 『検証可能である』とは、確認しようと思えば誰もが(データや取引の正当性を)確認可能であるということを意味します。 Web3.0の文脈における分散化についての議論は多種多様ですが、ブロックチェーンの技術的な側面から考えると『分散化とはインターネットの参加者全員が検証可能性を持つこと』、言い換えるならば、『インターネットにおける秘匿されたシステムや機構(ブラックボックス)を限りなく減らしていく運動』と言えるでしょう。 以上、Web3.0とWeb2.0について叙述してきましたが、全体観としては『Web2.0の世界観において一部の巨大IT企業に一極集中で管理されていたデータや取引を、Web3.0の世界観の下に、インターネットを利用しているユーザー全員で分散的に管理しましょう。』という方向を目指し、技術進歩している段階であるということを認識いただければ問題ないと思います。 Web3.0と暗号資産の関係性 Web3.0の世界観を構築するためには、トークン(暗号資産)が必要です。なぜならば、トークンを用いてエコシステムを構築することが、プロジェクトの恒久的な運営や維持、方向性の決定に繋がるからです。 トークンには代替性トークン(Fungible Token、いわゆる仮想通貨)と、非代替性トークン(Non-Fungible Token、いわゆるNFT)という2種類のトークンが存在します。ちなみに、代替性トークンはファンジブルトークンもしくはFTと略して呼ばれることが多いです。 Web3.0のプロジェクトは、主に運営維持のためのインセンティブとしてFTを発行し、当該プロジェクトのユーザーやコミュニティに配布します。 FTは主にガバナンスへの参加権としての使用や、プロジェクトが提供するサービスへの支払い手段として利用されることが多いです。さらに、そのような決済や送金の際にFTを用いることで、いままで銀行や巨大IT企業に支払っていた中間マージンの圧縮を狙っています。 NFTに関しては、プロジェクトの特色によってインセンティブとして発行されるケースとされないケースがあります。 FTとNFTは、当該プロジェクトのトークン設計(トークンエコノミクス)によって具体的な使用用途が異なっています。本記事においても、Web3.0銘柄の選ぶ際の指標としてトークンエコノミクスを挙げておりますので、詳細が知りたいかたはコチラをご覧いただけますと幸いです。 なお、プロジェクトの発展や将来の期待感に繋がる情報(ファンダメンタルズ)が、トークン(FTおよびNFT)の価格変動に寄与する可能性があるので、投資目的でFTやNFTの購入を行う場合は将来性なども十分に考慮したほうが良いでしょう。 Web3.0銘柄の特徴 Web3.0銘柄の大まかな特徴としては、主に以下の4点が挙げられます。 プラットフォームにおける取引手数料の支払手段 プロジェクトが提供しているサービスや機能の利用 プロジェクトの運営方針の決定に関与する権利 ステーキングの利用 以下より、それぞれの特徴について解説していきます。 プラットフォームにおける取引手数料の支払手段 Web3.0銘柄の最も一般的な特徴として挙げられるのは、プラットフォームやブロックチェーンを利用する際の手数料の支払手段として存在している点です。 ブロックチェーンを利用する際には、多くの場合取引手数料(トランザクション手数料とも呼ばれます)を支払わなければなりません。 プロジェクトが提供しているサービスや機能の利用 Web3.0銘柄は特定のサービスや機能を利用する際にも使用することが可能です。 具体例として挙げられるのは、BATとFILというトークンです。 BAT(Basic Attention Token)は、分散型のWebブラウザである『brave』で利用されるネイティブトークンであり、Braveブラウザ上で表示される広告を閲覧することで獲得できます。BATは投げ銭に使用することができ、BATを通してWebサイトの運営者やクリエイターに対する支援活動を行うことができます。 FILは、Filecoin(ファイルコイン)という分散型データストレージプラットフォーム上で使用されるトークンです。FILを使用することで、分散型データストレージへのデータの保存および取り出しが可能となっています。 プロジェクトの運営方針の決定に関与する権利 Web3.0関連のプロジェクト(プロトコル)やDAO(分散型自律組織)における運営方針の決定は、往々にしてトークンを用いて行われます。このような意思決定プロセスのことを総称してガバナンスと呼びます。 一般的には、Web3.0プロジェクトが開発・運営するプラットフォームにまつわる何らかのアップデート内容について、トークン保有量に応じてガバナンスへの影響力が強まっていく仕組みになっています。 現実世界における株式会社のように、一定数以上の株式を保有している人に対して株主総会の場で議決権を与える仕組みだと認識すると分かりやすいと思います。 なお銘柄によっては、ガバナンスへの参加機能とプラットフォームにおける取引手数料の支払手段の機能を兼任している銘柄も存在しています。(イーサリアムのETHやPolkadotのDOTはこの例に当てはまります) ステーキングの利用 特定のWeb3.0銘柄に関連するプロジェクトでは、ステーキング機能を提供している場合があります。 こういった場合は、Web3.0銘柄(トークン)をステーキングしておくことで、当該トークンの保有量を少しずつ増やしていくことが可能です。 具体例としては、イーサリアムが提供しているステーキング機能が挙げられます。 イーサリアムでは32ETH(2022年12月時点で約500万円)を所有している個人あるいは団体が、所有しているETHをステーキングすることで報酬を獲得できる機能があります。 また、32ETH未満でも暗号資産取引所が提供しているステーキングサービス、およびDeFi(分散型金融)プラットフォームなどが提供している流動性ステーキングの機能を活用することでETHの保有量を増やすことが可能です。 参考:イーサリアム公式サイト - ETHのステーキング方法 Web3.0銘柄の選び方 Web3.0銘柄に投資をすることを決めたら、次に銘柄の選定基準を意識しなければなりません。本項では、投資を行う際に考慮すべき要素をお伝えいたします。 その要素とは主に以下の6点です。 プロジェクトの注目度 銘柄の時価総額 有名企業との提携 開発陣の経歴 ホワイトペーパーの充実度 トークンエコノミクスの妥当性 以下より、各要素に関する詳細を解説していきます。 プロジェクトの注目度 最も重要な指標は、投資を検討しているWeb3.0銘柄に関連するプロジェクトの注目度です。 投資を検討しているプロジェクトの世間的な注目度を見ておくことで、投資に値するプロジェクトなのかどうかを感覚的に判断できると思います。 注目度を観測する手法は枚挙にいとまがなく、具体的にはDiscordコミュニティの盛り上がり具合や、Twitter上で当該プロジェクトについて言及している人がいるか、英語以外のコミュニティ(日本公式Twitterやアンバサダー)が存在しているか、などが挙げられます プロジェクトが積極的にマーケティング戦略を打ち出しているかどうかも考慮すると良いでしょう。具体的な例としては、後述する分散型のウェブブラウザであるBraveが挙げられます。 Braveは2020年9月に、YouTubeおよびテレビで放送するCMを発表しています。 引用元:YouTube - 【公式】自分で選べるブラウザ Brave | 次世代高速ブラウザBrave TV CM動画 銘柄の時価総額 Web3.0銘柄を選ぶ際の指標として、トークンの時価総額を挙げることができます。 トークンの時価総額とは、「トークンの総発行量 × 1トークンの値段」で計算される指標です。 ざっくりとした認識として、時価総額が大きいトークンほど安全性が高く有名、時価総額が小さいトークンほど安全性に懸念があり有名ではない、と言えます。 初めてWeb3.0銘柄を購入する場合は時価総額が大きいトークンを購入し、ある程度の目利きができるようになったら時価総額が小さいトークンにもチャレンジしてみる、という流れがよいかと思います。 有名企業との提携 有名企業との提携事例が多いプロジェクトは有望であると言えます。 なぜならば、提携事例が多いということはそれだけ多くの企業にとって当該プロジェクトとの提携が魅力的に映ったという事実の裏返しだと考えられるからです。 Web3.0と既存ビジネスとの親和性は意見の分かれる議論ではあります。しかしながら事実として、IT企業を始め数多くの業態の企業とWeb3.0関連のプロジェクトが提携を結んでいる傾向にあるのは確かです。 以下に主要なWeb3.0プロジェクトと、その提携先を列挙した表を示しました。 Web3.0関連のプロジェクト名 提携先企業 Brave Binance、Gemini、bitFlyer Astar Network 日本マイクロソフト、NTTドコモ、博報堂、SMBC日興証券、アクセンチュア Filecoin EY、AMD 特に日本発のパブリックブロックチェーンの構築を掲げているAstar Networkは、数多くの日系大手企業との提携を推し進めています。 開発陣の経歴 Web3.0関係のプロジェクトを評価する際に最重要項目の一つとなるのは、当該プロジェクトに参画している開発陣の経歴だと考えられます。 プロジェクトの代表やエンジニア、デザイナー陣の経歴や実績を十分にチェックし、総合的に信頼に足るプロジェクトだと思えた段階で投資を行うとよいでしょう。 プロジェクトの開発陣の経歴は、当該プロジェクトの公式ホームページまたはホワイトペーパーに記載されていることが多いです。 ちなみに、分散型ウェブブラウザであるBraveの発起人はブレンダン・アイク氏という方で、世界的に著名なプログラミング言語であるJavaScriptの開発者として知られています。 以下はBrave公式サイトのメンバー紹介の項目ですが、一番左にブレンダン・アイク氏(Brendan Eich)が創設者&CEOとして紹介されていますね。 引用:Brave公式サイト - Braveについて このような経歴でなくとも、チームメンバーに有名企業での実務経験がある人がいれば信頼感が増すと言えます。 ホワイトペーパーの充実度 ホワイトペーパーを一言で説明するならば、暗号資産またはWeb3.0関連のプロジェクトの設計書である、と表すことが可能です。 ホワイトペーパーには、主に以下のような内容が盛り込まれています。 当該プロジェクトを通してどのような課題を解決するのか(当該プロジェクトの意義) どのようなエコシステムを構築してプロジェクトを成り立たせるのか 開発チームの経歴などの諸情報 株式を購入する際にはその株式を発行している会社のことを良く調べると思います。同じようにWeb3.0銘柄を購入する際には、当該プロジェクトのホワイトペーパーを読み込んでプロジェクトの概要を掴むことをおすすめします。 ただしホワイトペーパーは基本的に英語で書かれていて、かつ技術的な内容も含みます。英語がある程度読める自負のある人でなければ、読解する難易度は高いでしょう。 そのような時は、日本語のホワイトペーパーがあるか探してみるとよいでしょう。有志の方が日本語に翻訳したホワイトペーパーを公開している場合があります。 具体的には、イーサリアムのホワイトペーパーを日本語訳したものが挙げられます。 トークンエコノミクスの妥当性 トークンエコノミクスとは暗号資産業界における専門用語です。 トークンの作成と配布方法、需要と供給の関係性、ステークホルダーへのトークン配布割合、トークン量の削減(バーン)計画などをひっくるめた広義語です。 具体例として以下に、Astar Networkのトークン『ASTR』のステークホルダー別トークン配布割合をご紹介します。なお、このようなトークンの配布割合のことをトークンアロケーション(Token Allocation)と呼びます。 引用:Speaker Deck - [JP/日本語] Astar Introduction Slide 8ページ トークンエコノミクス全体の妥当性を評価するのは中級者以上でなければ中々難しいので、最初の内はトークンアロケーションを眺めてみるだけで良いと思います。 企業の財務諸表を比較するのと似たイメージで、似たようなコンセプトのWeb3.0プロジェクトをいくつかピックアップし、複数のプロジェクトのトークンアロケーションを比較してみるのが良いでしょう。 機関投資家や運営メンバー(上図では、『Institutional Investors』と『Team』)にどのくらいのトークンが渡っているのか、コミュニティにはどの程度トークンが流通しているのか(上図では、『Existing Users』や『Parachain Auctions』など)をざっくりと認識することで、プロジェクトとしてのトークンエコノミクス構築のスタンスが見えてくることがあります。 Web3.0銘柄 ここまでの解説で、おおまかなWeb3.0銘柄の特徴や選び方について理解いただけたと思います。 ここからは具体的にどんなWeb3.0銘柄が存在しているのかについて、当該Web3.0関連プロジェクトの特徴を交えながらトークンの特徴を解説していきたいと思います。 BAT 引用:Brave公式サイト - Brave Branding Assets ネイティブトークンの名前 BAT(Basic Attention Token) トークンの参考価格(2022年12月時点) 1BAT = 約20円 トークンの最大供給量 15億 BAT トークンの時価総額ランキング(2022年12月時点) 約80~100位 現在対応しているブロックチェーン イーサリアム、BNB Smart Chain、Gnosis Chain、Avalanche C-Chain、Solana ホワイトペーパー https://basicattentiontoken.org/static-assets/documents/BasicAttentionTokenWhitePaper-4.pdf 公式HP https://basicattentiontoken.org/ja/ BAT(Basic Attention Token)は、分散型のWebブラウザである『brave』で利用されるネイティブトークンです。 BraveはGoogle ChromeやFirefoxと同様のWebブラウザの一種です。広告ブロックやプライバシー保護機能の搭載によって注目を集めています。 BraveとBATには従来のネット広告ビジネスの在り方を変革する仕組みが施されており、ユーザーと広告主双方のメリットの拡大を実現しています。 BATはBrave上で広告を閲覧することで獲得可能であり、既存の広告モデルの問題を解決するためのトークンと説明されています。 ※なお、当社にBATを入金・送金される場合は、Ethereumネットワーク上のERC20をご利用ください。異なるネットワークから送られた場合は通貨が失われる可能性がありますのでご注意ください。 詳しくはこちらをご参照ください。 暗号資産が貯まるBraveブラウザの使い方や特徴、危険性の有無を解説 Coincheck 仮想通貨BAT(ベーシックアテンショントークン)とは?特徴や今後の将来性、購入方法を解説! Coincheck DOT 引用:Polkadot公式サイト - Brand Assets ネイティブトークンの名前 DOT(Polkadot) トークンの参考価格(2022年12月時点) 1DOT = 約600円 トークンの最大供給量 - トークンの時価総額ランキング(2022年12月時点) 約10~15位 現在対応しているブロックチェーン Polkadot (Relay-Chain)、BNB Smart Chain、HECO ホワイトペーパー https://polkadot.network/PolkaDotPaper.pdf 公式HP https://polkadot.network/ DOT(Polkadot、ポルカドット)は、Web3財団が開発を行っているPoS(Proof-of-Stake)系ブロックチェーンプロジェクトのネイティブトークンです。 Web3財団は、イーサリアムの共同創設者兼元CTOのGavin Wood氏を中心に結成されたWeb3.0の構築および推進を行っている団体です。 Polkadotは異なるブロックチェーン同士をつなぐことでブロックチェーンの世界を円滑化すること(相互運用性の向上)を目的として開発されています。 DOTはPolkadotというマルチチェーンプラットフォームのセキュリティを担保するためのトークンとなっています。 ※なお、当社にDOTを入金・送金される場合は、Polkadotネットワークをご利用ください。異なるネットワークから送られた場合は通貨が失われる可能性がありますのでご注意ください。 詳しくはこちらをご参照ください。 暗号資産ポルカドット(DOT)とは?Web3.0実現を目指すプラットフォームのトークンの特徴や将来性を解説 Coincheck ENS 引用:ENS公式サイト ネイティブトークンの名前 ENS(Ethereum Name Service) トークンの参考価格(2022年12月時点) 1ENS = 約1500円 トークンの最大供給量 1億ENS トークンの時価総額ランキング(2022年12月時点) 約100~150位 現在対応しているブロックチェーン イーサリアム、Solana ホワイトペーパー https://docs.ens.domains/ 公式HP https://ens.domains/ja/ ENSは、Ethereum Name Service(イーサリアム・ネーム・サービス)というサービスのガバナンストークンです。 Ethereum Name Serviceを簡単に言うと、自分のウォレット名を人間でも認識しやすいように加工してくれるサービスです。 イーサリアムは、通常0xから始まる42桁の英数字で構成されたアドレスを用いています。たとえば、0x1234abcdef……といったようなアドレスです。 このアドレスはETHの送金時やNFTの売買を行う際に使用しますが、42桁の英数字からなるアドレスを常時記憶しておくことは大変面倒だと思います。 ENSを使えば、42桁の英数字であるイーサリアムのアドレスを自分の好きな文字列に変換することが可能となります。 これがENSというサービスであり、そのガバナンストークンであるENSを用いることで、ENSというサービスの運営方針の決定に関与することが可能となります。 なお、ENSは自ら名付けたイーサリアムアドレスをNFTとして保存します。 ENS(Ethereum Name Service)がCoincheck NFTで取扱い開始! ドメイン取得方法や特徴は? Coincheck IOST 引用:PRTIMES - IOST/IOS Foundation Ltd. ネイティブトークンの名前 IOST トークンの参考価格(2022年12月時点) 1IOST = 約1円 トークンの最大供給量 900億IOST トークンの時価総額ランキング(2022年12月時点) 約100~150位 現在対応しているブロックチェーン IOST ホワイトペーパー https://www.securities.io/wp-content/uploads/2022/05/IOST.pdf 公式HP https://iost.io/ IOSTはInternet of Services Token(インターネット・オブ・サービス・トークン)の略称です。 IOSTは2018年1月にシンガポールのIOST財団によって立ち上げられ、ブロックチェーン技術が様々なサービスで活用されることを目指して開発が続けられています。 IOSTのユースケースとしては、主にIOSTブロックチェーンを利用する際のガス代が挙げられます。 イメージ的には、イーサリアムブロックチェーンにおけるETH(イーサ)がIOSTブロックチェーンにおけるIOSTと認識いただいて問題ありません。 2022年6月にIOST財団はWeb3.0ビジネスに特化したマーケティング会社『DeNet』と提携を発表し、DeNetが提供するサービスにIOSTを導入することが決定しました。 ※なお、当社にIOSTを入金・送金される場合は、IOSTネットワークをご利用ください。異なるネットワークから送られた場合は通貨が失われる可能性がありますのでご注意ください。 詳しくはこちらをご参照ください。 IOSTとは?メリットと購入方法、今後の将来性を解説! Coincheck ETH 引用:イーサリアム公式サイト ネイティブトークンの名前 ETH(イーサ) トークンの参考価格(2022年12月時点) 1ETH = 約160,000円 トークンの最大供給量 - トークンの時価総額ランキング(2022年12月時点) 2位 現在対応しているブロックチェーン イーサリアム、BNB Smart Chain、Solana、その他EVM対応チェーン ホワイトペーパー https://github.com/ethereum/wiki/wiki/White-Paper 公式HP https://ethereum.org/en/ ETH(イーサ、Ether)は、イーサリアムというブロックチェーンで使われるネイティブトークンです。 イーサリアムは2015年7月にリリースされたブロックチェーンで、Web3.0の文脈で議論されているDApps(分散型アプリケーション)やDeFi(分散型金融)の基盤となったブロックチェーンです。 イーサリアムはスマートコントラクトという機能を搭載することで、決済や価値の移動に特化したブロックチェーンであるBitcoinのブロックチェーンを進化させる形で開発されました。 ETHはイーサリアムのブロックチェーン上で何らかの取引を行う際に必要なトークンであり、主に取引手数料の支払いやNFTの購入の際に使用されます。 【初心者向け】イーサリアムとは?仕組みをわかりやすく解説! Coincheck ASTR 引用:Astar Network公式サイト ネイティブトークンの名前 ASTR(アスター) トークンの参考価格(2022年12月時点) 1ASTR = 約5円 トークンの最大供給量 - トークンの時価総額ランキング(2022年12月時点) 約100-150位 現在対応しているブロックチェーン Astar Network ホワイトペーパー https://docs.astar.network/ 公式HP https://astar.network/ ASTRとは、日本発のパブリックブロックチェーンであるAstar network(アスター・ネットワーク)上で使用されるネイティブトークンです。 Astar Networkは、Polkadot上に構築されたイーサリアムとの互換性を持つブロックチェーン(EVM互換のブロックチェーン)です。Astar Network上でDeFiやNFTプロジェクト、DAO(分散型自律組織)の構築が可能となっています。 Astar NetworkはBinance(バイナンス)やPolychain Capital(ポリチェーン・キャピタル)といったグローバル規模の暗号資産取引所およびベンチャーキャピタルから出資を受けているため、暗号資産やブロックチェーンの専門家から高く評価されていることが伺えます。 ASTRはAstar Network上で行われる取引に使用されるトークンです。イーサリアムブロックチェーンにおけるETH(イーサ)がAstar NetworkにおけるASTRと認識いただいて問題ありません。 FIL 引用:Filecoin公式サイト - Introducing the Filecoin Virtual Machine ネイティブトークンの名前 FIL(Filecoin) トークンの参考価格(2022年12月時点) 1FIL = 約400円 トークンの最大供給量 - トークンの時価総額ランキング(2022年12月時点) 約30-50位 現在対応しているブロックチェーン Filecoin network、BNB Smart Chain、HECO、Hoo Smart Chain ホワイトペーパー https://docs.filecoin.io/ 公式HP https://filecoin.io/ FILは、Filecoin(ファイルコイン)という分散型データストレージプラットフォーム上で使用されるトークンです。 Filecoinは、誰でも自分のコンピュータの空きストレージスペースを貸し出すことができるプラットフォームです。逆に、誰かが貸し出しているスペースを借りることも可能となっています。 FilecoinはWeb2.0時代の中央集権的なデータ(ファイル)の保存は不健全であり、全てのデータはより分散的かつ効率的に保存されるべきという哲学を掲げています。また、Filecoinというプラットフォーム上にファイルの長期保存を実現するための経済的インセンティブが組み込まれているのです。 引用:Filecoin公式サイト - What is Filecoin FILは分散的なデータ(ファイル)保存を実現するエコシステム構築のための要素として存在しています。主なユースケースは、分散型データストレージへのデータの保存および取り出しの際の手数料となっています。 Filecoinの開発および運営を行っているProtocol Labs(プロトコル・ラボ)は、既存のWeb2.0企業に対してWeb3.0への移行を支援する活動を行っています。 この活動にはグローバルで会計やコンサルティング事業を展開しているEYや大手半導体メーカーのAMDなどが参画しており、将来的なFilecoinの普及推進にも関わってくる可能性があります。 引用元:Filecoin公式サイト - Introducing the Decentralized Storage Alliance JASMY 引用:Binance Research - JasmyCoin (JASMY) ネイティブトークンの名前 JASMY(JasmyCoin) トークンの参考価格(2022年12月時点) 1JASMY = 約0.4円 トークンの最大供給量 500億JASMY トークンの時価総額ランキング(2022年12月時点) 約100-150位 現在対応しているブロックチェーン イーサリアム ホワイトペーパー https://www.jasmy.co.jp/images/whitepaper.pdf 公式HP https://www.jasmy.co.jp/index.html JASMY(JasmyCoin)は、Jasmy(ジャスミー)というプラットフォーム内において決済通貨の役割を持つ銘柄です。 JasmyはユーザーがIoTデバイスから生成したデータを様々な企業に販売することができるデータの市場となっており、トークンであるJasmyCoinを使用することでその市場内にあるデータを売買できます。 従来のインターネットではGoogleやAmazonといった巨大IT企業に対して無料で自らのデータを提供していましたが、Jasmyを利用することで個人の利用データの提供で報酬を受け取ることが可能となります。 Jasmyを運営するジャスミー株式会社は、総合電機メーカーであるソニーの元社長である安藤国威氏によって設立されています。 Web3.0銘柄の将来性 この項目では、Web3.0の将来性について解説していきます。 Web3.0の概念はグローバルで広がりを見せており、主に新しい形のビジネスを創出する機会として起業家層から注目されています。 日本の起業家コミュニティからもそのような側面で認識されつつあり、加えて政府機関や日系大手企業のWeb3.0領域への進出も起こっています。 Web3.0銘柄への投資を検討する際には、こういった動向にも目を光らせておく必要があるでしょう。 政府による推進 Web3.0に対する政府による関与が増えてきたのは、将来性に期待できる根拠の一つとなるでしょう。 例えば経済産業省は、『大臣官房Web3.0政策推進室』という組織を組成し、ブロックチェーンを基盤としたWeb3.0関連ビジネスの環境整備の検討を進めていくことを発表しました。 経済産業省が行っている産業構造審議会においても、税や会計、法制度を整備する必要性について提言がされており、Web3.0ビジネスの勃興を受けた政府による改革が検討されていることが伺えます。 参考:経済産業省 - 省内横断組織として「大臣官房Web3.0政策推進室」を設置しました 参考:経済産業省 - 経済秩序の激動期における経済産業政策の方向性 大手企業によるWeb3.0事業の推進 大手企業によるWeb3.0事業の推進も目立っています。 企業の具体例としては、NTTドコモが挙げられます。日本の大手通信会社であるNTTドコモは2022年11月、Web3.0事業への6000億円の投資を今後5〜6年に渡って実施すると発表しています。同社は総合コンサルティング会社であるアクセンチュアおよび日本発のパブリックブロックチェーンの開発を手掛けているAstar Networkとの提携も発表しており、同社のWeb3.0事業をグローバルに展開する計画を立てています。 他の例としては、バンダイナムコホールディングスが挙げられます。ゲームなどのエンターテインメント領域を主軸に事業を展開しているバンダイナムコホールディングスは、2022年4月に30億円規模の投資ファンドを立ち上げています。当該ファンドの投資対象は、ブロックチェーンやVR、ARなどを活用したエンターテインメント関連プロダクトおよびサービスに限定されています。 当該ファンドの投資活動は既に開始されており、2022年12月時点ではブロックチェーン技術を活用したファンエコノミー事業を展開する『Gaudiy』、ソーシャルゲームの開発・運営を行うイギリスの企業『Gangbusters Ltd.』、スマートフォン向けゲーム配信プラットフォームを開発・運営する『株式会社ミラティブ』への投資を行っています。 参考:NTT docomo公式サイト - NTTドコモとアクセンチュア、Web3の普及および社会実装の加速に向けた連携に合意 参考:BANDAI NAMCO公式サイト - 「IPメタバース」の構築および新たなエンターテインメントの創出を目指したスタートアップ投資ファンドを新たに立ち上げ『Bandai Namco Entertainment 021 Fund』 Web3.0銘柄の購入方法 Web3.0銘柄の暗号資産を購入するためには、暗号資産取引所の口座開設をする必要があります。 今回はCoincheckの口座を開設する方法と、実際に暗号資産を購入するまでの手続きについて解説していきます。 2023年1月時点において、Coincheckで取り扱いのあるWeb3.0銘柄は、BAT、DOT、IOST、ETHが挙げられます。 ※Coincheckにおいて、FT(いわゆる仮想通貨)としてのENSの取り扱いはございません。NFTとしてのENSはCoincheck NFTにて取り扱っておりますので、もしご関心がありましたらCoincheck NFTにアクセスいただければ幸いです。 下記より、口座の開設方法とETHの購入例をご紹介いたします。 ステップ①Coincheckへの口座開設を行う Coincheckでは、以下の3ステップで簡単に口座開設が可能となっています。 1.アプリのダウンロード(スマートフォンで開設する場合) 2.アカウント作成 3.本人確認 口座開設はスマートフォンのアプリまたはパソコンのブラウザから行うことができます。 詳細な口座開設方法は、コチラの記事で画像・動画付きで詳しく紹介しています。まだ口座開設がお済みでない方は、記事を参考にして登録を行ってください。 ステップ②日本円を入金する 口座開設が終わったら、次は日本円の入金を行いましょう。 Coincheckでは、アプリかWEB(ブラウザ)のどちらかで入金することができます。 アプリ及びWEB(ブラウザ)での入金方法については、コチラの記事で画像付きで解説しております。まだ入金がお済みでない方は、当該記事を参考に操作いただけるとスムーズかと思います。 ステップ③投資したいWeb3.0銘柄を選び、購入する 入金が完了したら、いよいよWeb3.0銘柄の暗号資産を購入していきましょう。 暗号資産の購入はアプリとWEB(ブラウザ)のどちらからでも可能となっております。 アプリ及びWEB(ブラウザ)での暗号資産の購入方法については、コチラの記事で画像付きで解説しております。 まとめ 本記事では、Web3.0銘柄の特徴や将来性、具体的な銘柄名を紹介してきました。 Web3.0銘柄と一言で表しても、そのユースケースや種類は多様であることが理解いただけたと思います。 Web3.0はある意味、ブロックチェーンやメタバース、NFTといった関連する概念の集合体であると言えます。今後関連サービスの発展することで、、Web3.0の普及も進む可能性が高いと言えます。 今後の発展に備えてWeb3.0に関する出来事をより身近に感じるためにも、少額からでも何かしらのWeb3.0銘柄を保有してみてはいかがでしょうか。 本記事の内容をWeb3.0銘柄に投資するかどうかの判断材料に活用していただければ幸いです。 もしWeb3.0銘柄への投資を始めたいと思った方には、投資への足掛かりとしてCoincheckの口座開設から始めていただければ幸いです。 ※本記事はWeb3.0関連銘柄(暗号資産)について各銘柄を紹介したものであり、価格上昇を保証するものではありません。投資はご自身の判断で行ってください。