【2020年最新】中国の仮想通貨市場とこれまでの流れを解説

本記事では、中国の仮想通貨市場について解説していきます。2019年10月に中国で成立した「暗号法」は、2020年元日に満を持して施行されました。

また、同法の成立した時期に、習近平国家主席がブロックチェーンを推し進める意向を表明。

ビットコイン(BTC)が一時高騰するなど、仮想通貨の流れに大きな影響を与えたのです。仮想通貨の取引をするなら大市場である中国の動向、及び仮想通貨に与える影響は把握しておくことが大切でしょう。

【2020年現在】中国の仮想通貨市場はどんな状況?

ビットコイン(BTC)

2019年7月18日に行われた裁判ではビットコイン(BTC)について仮想財産であると認定する判決を下しています。そのため、一時禁止されていたビットコイン(BTC)のマイニングは解禁されています。

2019年11月に中国人民銀行は上海での仮想通貨取引を取締まる新たな規制を開始しました。

2020年1月11日には、北京市の金融監督管理局の霍学文局長が、中国で仮想通貨の取引は認められないと発言し、仮想通貨市場に波紋が広がりつつあります。

2020年1月時点では中国国内の取引所は運営を停止していますが、海外に取引所の拠点を置いて継続して取引を行っているものもあります。

依然として仮想通貨関連の企業への取り締まりは強化されているものの、実は中国で仮想通貨を所持することは違法ではありません。

中国の仮想通貨市場これまでの流れ

仮想通貨
中国の仮想通貨はなぜ規制されたのか、規制されるに至った2019年までの中国国内の仮想通貨市場の流れを順に紹介していきます。

2017年9月にICOとビットコイン取引所の運営を規制

中国政府は2017年9月に仮想通貨の流通を防ぐべく、仮想通貨の取引所や仮想通貨を集めるための資金調達源であるICOを禁止しました。中国政府が仮想通貨の取引を禁止した背景には、仮想通貨の取引が増えても中国には旨味がないという原因があります。


そもそも、中国国内では、仮想通貨の取引が規制される前から資本管理が行われていました。中国の資金流出が相次ぎ人民元安が止まらなくなったことをうけて、2017年2月に資本管理に乗り出したのです。

中国は急速に経済大国へと発展しましたが、それもあって中国国内で企業を継続するには人件費が高くなり過ぎてしまいました。


当然ながら、中国国内に工場を構えていた企業は、より安く人材を募集できる海外へ拠点を移してしまいます。人民元は国外へと流出し、人民元安に歯止めがかからなくなってしまったのです。

そうして、資本管理をする中で現れたのが、仮想通貨の流通です。仮想通貨の取引は、人民元を売却し仮想通貨を購入するというもので、マイニングをしても中国国外に利益が移ってしまうのでほぼ意味がありません。


中国の経済にとってプラスにはならないと判断され、仮想通貨の締め出しに乗り出しているのです。そのため、仮想通貨の取引所の規制から逃れようと、「Huobi(フォビ)」や「OKEx(オーケーイーエックス)」などの中国取引所は海外に本社を移しています。

2019年10月に「ブロックチェーンを中国がリードする」と表明

2019年10月には、習近平中国国家主席がブロックチェーン技術に力を入れていくと発言しました。ブロックチェーンとは仮想通貨に用いられている基盤技術のことで、仮想通貨の取引を規制している政府としては真逆の発言のようにも見えます。


ただし、これには中国政府の思惑があり、今後中国政府は人民元をデジタル化しようと動いているのです。中国政府はFacebook社が作成する仮想通貨に危機感を抱いており、それに対抗する措置としてブロックチェーンの推進を打ち出したと考えられています。


Facebook社のザッカーバーグ氏も、中国政府の動きには注目しています。
上記の中国政府の発言をうけて、2019年11月に一時ビットコイン(BTC)急騰しました。

2019年10月に「暗号法」可決!2020年元日に施行

中国では2019年10月に「暗号法」が可決され、2020年元日から施行されました。暗号法は、暗号変換された情報を中国政府が保護することが目的とされています。

仮想通貨などの暗号ビジネス、暗号で守られたインターネットセキュリティなども暗号法の保護対象となりはます。つまり、中国政府が、暗号化ビジネスやサービスの取引情報を逐一確認できるというものです。


この法案は実は海外からは問題視されており、中国国内に進出している海外企業の情報を保護できなくなってしまうのではないかとみられています。

しかし、一方で暗号法により、中国国内で暗号をかけた情報は全て政府が確認することができるようになるため、不正取引などを防止できる効果も期待されています。

この暗号法は、ブロックチェーン技術を後押しするためのものであり、後にデジタル人民元をメインにしようとする政府の思惑が見え隠れているのです。

2019年8月に表明されたデジタル人民元とは?

人民元とBTC
上記でも取り上げているデジタル人民元とは、中国政府が流通させようとしている貨幣のことです。そのため、中央銀行が発行予定の仮想通貨となります。

2019年8月に中国人民銀行の決済局次官が完成間近であると発言していますが、2020年までに発行されるのではないかとみられています。まだ、詳細は明らかになっていないものの、中国政府は流通の多いドルに代わる貨幣として普及させようとしているのです。


人民銀行デジタル通貨研究所は、商業銀行、国内オンライン決済サービスの大手であるアントフィナンシャルなどで流通させる見通しを示しました。実は、国の通貨のデジタル化は、いち早く地盤固めをしていった中国が世界初となる可能性が高いとみられています。

世界各国でもデジタル通貨への関心は高まっており様々な研究が行われてなされていますが、経済大国である中国が真っ先に行動へと移したのです。


もし、デジタル人民元が発行されれば、現行のドルの優位性が揺らぐ可能性は十分にあり得ます。専門家の間では、デジタル人民元は途上国でも流通するのではないかとみられています。

ブロックチェーンや暗号化など、世界で注目されている技術に乗り遅れている日本としては、今後中国の言動を注視する必要があるでしょう。

中国発祥の仮想通貨取引所

チャート

中国三大取引所と呼ばれていた仮想通貨は、『Huobi(フォビ)』、『OKEx(オーケーイーエックス)』、『BTCC(BTCChina)』の3つです。

フォビは、2013年9月に創業されてから世界各国に進出し、多額の取引量を有していた仮想通貨の取引所です。世界130カ国で展開中の大きな取引所ですが、中国国内の規制を受け香港とシンガポールに取引所を移しています。


日本のSBIホールディングスと提携を組むといわれていましたが、日本国内の仮想通貨市場の取引規制が強化されたことから白紙となっています。日本への進出が白紙撤回となったこともあり、2019年現在は日本居住者へのサービス提供を停止中です。

続いて、オーケーイーエックスですが、こちらも中国大手の仮想通貨取引所でしたが、規制を受け香港へ取引所を移しました。その後、2019年現在ではイタリアの南に位置するマルタで取引所を開設しています。日本円での取引は行っていないため、国内の仮想通貨取引所を通す必要があるでしょう。


そして、最後にBTCCですが、2011年に設立の仮想通貨の中では歴史ある取引所でしたが、中国国内の規制を受けて一旦2017年に取引を停止しています。その後、2018年6月から再度取引を開始し、現在はイギリスに取引所を移しています。

中国の仮想通貨市場に今後も注目してみよう

中国は仮想通貨を規制しているものの、ブロックチェーン技術を推進しています。さらには、2020年以降にデジタル人民元の発行も考えており、世界中で流通する可能性があります。

今後中国の動きは仮想通貨市場に影響を及ぼす可能性が高く、ますます中国の動向から目が離せません。そのため、仮想通貨の厳重な規制、あるいは仮想通貨の解禁といった法制度が変わることもあり得なくはないので、動向に注意していく必要があるでしょう。