仮想通貨市場に大口の取引があると、相場が急激に変動する場合もあります。一般の個人投資家は、大口投資家の今後の動きや影響について、警戒していることでしょう。
この記事では、大口投資家とは何か、大口投資家の取引を監視するシステムも含めて紹介します。また、大口投資をする方法についても解説していきます。
また、自分も大口取引をしたいと検討している人にやり方を案内していきます。
目次
2020年は大口投資家がさらに仮想通貨に投資する?
アメリカの大手信託銀行ステート・ストリート社は、2020年には大口投資家のデジタル資産への投資が高まると顧客情報を元に予想しています。これには、仮想通貨も含まれています。
2020年に大口投資家が投資を強化するという予想が正しければ、個人投資家は注視が必要かもしれません。なぜなら、巨額のお金が市場に投入されると、仮想通貨の価格が急激に変動する可能性が高いためです。
世間の状況に気を配っていても、驚くような価格変動が起きることもあります。仮想通貨投資では、リアルタイムに大口投資家の取引情報を仕入れ、素早く行動することが重要といえるでしょう。
大口送金を追跡するbotとは?
bot(ボット)とは、インターネット上の情報をもとに、自動的にタスクをこなすアプリケーションを指します。仮想通貨の大口取引を追跡するbotがあるのを聞いたことがあるでしょうか。
例えば、「Bitcoin Block Bot(ビットコインブロックボット)」や「Whale Alert(ホエールアラート)」などが挙げられます。これらは、大口投資家の取引を検知し、アラートとして通知するTwitterアカウントです。
botを利用する3つのメリット
botを利用するメリットには、三つが挙げられるでしょう。
一つ目は、情報をリアルタイムにキャッチしやすいことです。すぐに大口取引の情報を得られれば、投資家は速やかに行動を起こせます。アラートが損切りの判断を下すきっかけになり、大損を避けるのに役立つでしょう。
二つ目は、登録が簡単なことです。スマートフォン(スマホ)アプリのアラートもありますが、インストールに手間がかかるでしょう。一方、Twitterアカウントはフォローさえすれば、自動的にアラートを受け取れます。
三つ目に、知識が増えることも挙げられるでしょう。あらゆる仮想通貨の動向を通知してくれるので、仮想通貨に詳しくなるでしょう。また、相場観を養うのにも役立つと考えられます。一方、アラートには誤報もあるため、そちらにも注意しなければなりません。アラートに表示されるリンク先を開くと、取引が「無効」となっている場合があります。アラートの内容を注意深く確認し、誤報を見分けましょう。
ビットコイン(BTC)大量保有者「クジラ」とは?
ビットコイン関連で「クジラ」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。クジラについて説明していきます。
増加傾向にあるクジラとは?
「クジラ」とは、ビットコイン(BTC)を大量に保有している人たちを指します。もとは経済用語として使われ、株式投資で有名なウォーレン・バフェット(Warren Buffett)氏などが挙げられます。ロックフェラー(Rockefeller)やロスチャイルド(Rothschild)など巨額な資産をもつ財閥も、クジラの一例といえるでしょう。なお、国内でクジラというと、日銀や共済年金が挙げられます。
2019年12月に、アメリカのブルームバーグ(Bloomberg)は、ビットコインを保有する投資家が増えていると報告しました。1000~100万BTCを保有している投資家の割合は、2017年と比較して大きく増加しているそうで、その増加割合は40%ほどともいわれます。大口投資家が増えることによる仮想通貨市場への影響を、懸念する人は多いでしょう。
クジラの影響とは?価格の操作が容易!?
仮想通貨の一つビットコインは、総発行枚数の4割を1000人ほどが保有するといわれています。これら大口投資家(クジラ)の取引が集中すると、相場に大きな影響を与えるでしょう。とはいえ、大口投資家の動きと相場の動きには、必ずしも因果関係があるとはいえません。
大口投資家の一部が仮想通貨を売却しても、相場に影響しない場合も多々あるのです。また、複数の大口投資家が結託し、価格をコントロールするとも考えにくいでしょう。大口投資家の取引は、深く気にする必要はないかもしれません。しかしながら、相場への影響はゼロとも言い切れないので、用心に越したことはないでしょう。
仮想通貨で大口取引をしたいなら「OTC」
ここからは、大口取引を検討している人に向けて、OTC(オーバーザカウンター)について説明していきます。
取引所を通さず直接売買すること
OTC取引とは、取引所を通さずに仮想通貨を直接売買することです。「個人との取引」と「販売所との取引」の2種類に分けられるので、特徴を確認しておきましょう。
個人との取引は、実際に会ったり、インターネット上で連絡を取り合ったりして取引するものです。
販売所との取引は、「金額指定」か「数量指定」を選べば済み、仕組みが簡単という人もいます。
OTC取引では、取引所にまつわるさまざまなリスクがありません。リスクとしては、例えば、カウンターパーティリスク、システムメンテナンスやサーバーダウン、ハッキングなどのセキュリティリスクなどが挙げられます。さらに、合意さえあれば相場に左右されずに売買できるのも、特徴といえるでしょう。
OTCのメリットと注意点
OTC取引のメリットには、主に二つが挙げられます。
一つ目は、取引量の制限がないことです。取引所を介した取引では、一度に取引できる仮想通貨に制限があります。一方、OTC取引では、取引する当事者の合意さえあれば、いくら取引しても問題ありません。
二つ目は、大量に取引をしても市場を混乱させないことが挙げられます。大きなお金が絡む取引がひとたび行われると、他の投資家も、同じような注文をすることがあります。結果的に、仮想通貨の価格が暴落したり、あるいは急騰したりする場合もあるでしょう。OTC取引は市場以外での取引になるので、相場への影響を最小限に抑えられます。
リスクを避けるために、メリットだけではなく注意点も把握しておくことが重要です。OTC取引の注意点としては、詐欺に遭う可能性があるということです。取引所の監視がないので、取引はお互いの信頼無くては成立しません。相手が詐欺師である場合もあるので、気をつけましょう。
Coincheck(コインチェック )の大口OTC取引サービスとは
OTC取引は、取引所が仲介するサービスを利用して行われることが多いです。取引所を介することで、詐欺に遭うリスクを避けられます。信用面の不安が解消されるので、OTC取引をためらっていた人でも、始めやすいでしょう。
Coincheckでも、OTC取引を受け付けています。最初はビットコインに限っていたサービスですが、2020年1月末からほかのコインも取引可能となりました。
新しく加わったのは、イーサリアム(ETH)、リップル(XRP)ビットコインキャッシュ(BCH)とライトコイン(LTC)の4種類です。Coincheckの大口OTC取引は、「スプレッドの安い販売所バージョンの取引」とも表現できるでしょう。個人間のOTC取引との違いであり、差別化するポイントといえます。
大口取引なら取引所の仲介サービスが安心
大口取引を行うためOTC取引を利用する場合は、相手の信用がネックとなるでしょう。大きなお金が動くため、心配するのは当然のことです。詐欺やトラブルを防止するためにも、取引所の仲介サービスがおすすめです。CoincheckのOTC取引サービスは、ビットコインを含め5種類の仮想通貨を扱えます。利用を始める際は、Coincheckでの口座開設から始めましょう。
Coincheckではアプリからの取引がおすすめ
Coincheckアプリで大口取引を始める方法を解説します。
①アプリ画面下にあるメニューの一番右にある「アカウント」をクリック。
②「大口OTC取引」をクリック。
③購入もしくは売却したい通貨を選択。
④購入数量を入力。※ビットコインの場合は10BTC〜300BTCの範囲で売買が可能です。
⑤交換する通貨を選択。
⑥レート取得ボタンをクリックして取引開始。