Doodles(ドゥードゥルズ)とは、カラフルでポップなデザインが特徴的なPFPタイプのNFTコレクションです。2021年10月17日に正式リリースを迎え、わずか5分で計10,000体のNFTが全て完売となり、大きな話題となりました。
Doodles(ドゥードゥルズ)は、NBA Top Shotを手掛けるDapper LabsやCryptoKitties出身のメンバー、そして著名なアニメクリエイターが加わったチームから生まれ、リリース前から大きな注目を集めた数少ないコレクションとして、いわゆる“ブルーチップNFT”と呼ばれるプロジェクトの評価を得ています。
この記事では、話題のNFTプロジェクトDoodles(ドゥードゥルズ)をピックアップし、NFTの特徴や今後の将来性、そしてここまで人気を集めている理由について解説していきます。
この記事でわかること
目次
Doodles(ドゥードゥルズ)の概要
引用:OpenSea
Doodles(ドゥードゥルズ)とは、カラフルでポップなデザインが特徴的なPFP(※)タイプのNFTコレクションです。
※PFP(Profile Picture)…ツイッターやTikTokなどで使用するプロフィール画像のこと。
プロジェクト名
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Doodles(ドゥードゥルズ)
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リリース日 | 2021年10月 |
発行数 | 10,000体 |
トークン規格 | ERC-721 |
発行元 | Larva Labs |
プロアプライス | 2.19ETH(2023年5月22日現在) |
公式サイト | Doodles |
Doodlesは、NBA Top Shotを手がけたDapper Labsのメンバーであり過去にはCryptokitties開発を中心となって進めたevan(@evankeast)やpoopie(@poopie)、さらには著名なアニメーターであるburnt toast(@burnttoast)が中心となって生み出したプロジェクトです。
また、Doodlesは著名なアーティストと開発者のチームによって作成されることで、リリース前から大きな注目を集めた数少ないコレクションの1つで、いわゆるブルーチップと呼ばれるNFTプロジェクトとして評価されています。
2021年10月17日に正式リリースを迎え、わずか5分で計10,000体のNFTが全て完売。リリース当時は、1体あたり0.123ETH(当時の日本円で約6万円)で販売されていましたが、現在はDoodles1体あたりフロア価格2.19
ETH(約54万円)で取引されています。
Doodles(ドゥードゥルズ)の4つの特徴
この章では、Doodles(ドゥードゥルズ)の特徴について以下の4つにまとめて解説していきます。
- 限定10,000体|コミュニティ主導のコレクティブNFT
- SNSのプロフィール画像(PFP)として使用できる
- コミュニティメンバーとしてDoodles DAOの意思決定に関われる
- 新NFTプロジェクト「Doodles2」を発表
それでは、詳しく見ていきましょう。
特徴①:限定10,000体|コミュニティ主導のコレクティブNFT
引用:Doodles
Doodlesは、2021年10月にリリースされたコミュニティ主導を掲げるコレクティブNFTです。
Burnt Toast氏(@burnttoast)によって描かれた何百通りもの外見的特性(目・髪型・服装など)をプログラムによって自動で組み合わせることで、同じものが1つとして存在しないコレクションです。
また、Doodlesはリリース当初からコミュニティ主導のDAOを構築することをビジョンの1つとしており、多くのプロジェクトがロードマップの一部にDAOの構築を掲げるなか、Doodlesは最初からDAOとしてスタートした珍しいプロジェクトになります。
特徴②:SNSのプロフィール画像(PFP)として使用できる
DoodlesはPFP(Profile Picture)タイプのNFTであるため、TwitterやTikTokなどSNSのプロフィール画像として使用することができます。
現時点では、TwitterでNFTアートをプロフィール画像に設定するにはTwitterが提供するサブスクリプションサービス「Twitter Blue」に登録する必要があります。
Twitter Blueに登録後、NFTアートを保管している暗号資産ウォレットを接続することでプロフィール画像にNFTを表示させることができます。
PFPタイプのNFTをTwitterのプロフィール画像にする流れは、2017年にリリースされた『CryptoPunks』から始まりました。当時は他人のNFTの画像をスクリーンショットでコピーし、プロフィール画像に設定するという蛮行が多く目立ちました。しかし現在では、ウォレットからNFTの画像データを取得したプロフィールのみ六角形で表示されることから、従来と比較してNFTを自分のアイデンティティとして表現しやすくなり、他人によりアピールすることができる環境になりました。
特徴③:コミュニティメンバーとしてDoodles DAOの意思決定に関われる
引用:Doodles
多くのNFTプロジェクトがロードマップの一部にDAOの構築を掲げるなか、Doodlesはリリース当初からDAOとしてスタートした珍しいプロジェクトです。
Doodlesを保有するユーザーなら、誰でもDoodles DAOへの参加を通じてコミュニティにおける意思決定の投票権を得ることが可能です。またホルダーは、コミュニティにアイデアを投稿することもでき、他のメンバーからの賛成が集まればDoodlesbankというコミュニティ資金によって活動が支援され、そのアイデアを実現することも可能です。
実際にDoodles DAOメンバーの中には、コミュニティから活動資金だけでなく、報酬を受け取りながらDoodlesを活用したレーシングゲームを開発している人物がいるそうです。
このようにホルダーの努力は直接的な報酬という形だけでなく、NFTのフロア価格上昇という形でもユーザーに還元されていきます。Doodles DAOのメンバーはプロジェクトの成長と発展に一人一人が不可欠な役割を果たし、Doodlesの未来を築いていくことができるのです。
特徴④:新NFTプロジェクト「Doodles2」を発表
引用:Doodles
Doodlesは2023年1月25日、Dapper Labsが開発するブロックチェーン「Flow(フロウ)」上で、新NFTコレクション『Doodles 2(ドゥードゥルズ 2)』をローンチすることを発表しました。
Doodles 2はカスタマイズが可能なNFTであり、ホルダーは髪型、洋服、アクセサリー、ガジェットなどのウェアラブルNFTによってDoodlesをオリジナルにスタイリングすることができます。
引用:Twitter
そしてDoodles 2と共に、『Genesis Box』と『Dooplicator』の2種類の新しいNFTについて、詳細が明らかにされました。
Genesis Boxとは
引用:Doodles
まず1つ目が、『Genesis Box』というNFTです。
この『Genesis Box』では、Doodle 2でDoodleに着せ替えができるウェアラブルNFTが同包されており、ユーザーはこの『Genesis Box』を開封することで衣服や帽子、アクセサリーなどのNFTアイテムをランダムで入手することができます。
『Genesis Box』は全部で24,000個あり、そのうちの4,000個はNFT.NYC2022に参加したDoodlesホルダーとゲストに送られ、残りの20,000個はオークション形式で販売されました。
Dooplicatorとは
引用:Doodles
そして2つ目が、『Dooplicator』です。
『Dooplicator』とは、「Duplicator(和訳:複写機)」「Doodles」から成る造語で、主に以下の2つの使い方ができます。
- Doodles NFTからウェアラブルNFTを複製する
- Doodles 2 への早期アクセスキーとしてβパスを受け取る
引用:Doodles
『Dooplicator』はそもそも、Doodlesホルダーに対して公式からサイレントで配布されたNFTでした。Doodlesホルダーは『Dooplicator』 を使用することで、所有しているDoodlesからオリジナルのウェアラブルNFTを複製することができます。加えて『Dooplicator』を使用すると、Doodles 2への早期アクセスキーも同時に入手することが可能です。
なぜ人気が続くのか?Doodles(ドゥードゥルズ)が注目を集める3つの理由
Doodlesが注目を集めている理由としては、主に以下の3つが挙げられます。
- 著名な海外セレブも所有しているほどの注目度の高さ
- ホルダーを飽きさせないイベントの多さ
- ロードマップが存在しない!?徹底したコミュニティ主導
それでは詳しく見ていきましょう。
理由①:著名な海外セレブも所有しているほどの注目度の高さ
1つ目の理由として、著名な有名人や海外セレブなどもDoodlesを保有するほどの注目度の高さが挙げられます。特に、Snoop Dogg(スヌープ・ドッグ)やSteve Aoki(スティーブ・アオキ)といった世界的な有名な海外セレブもDoodlesを保有していることを発表し、大きな注目を集めました。
引用:Twitter
こういった海外セレブがDoodlesのNFTを購入したことも、Doodlesが大きな注目を集め続ける大きな要因と言えるでしょう。
理由②:ホルダーを飽きさせないイベントの多さ
2つ目の理由は、ホルダーを飽きさせない多くのイベントが開催されていることが挙げられます。
Doodlesのコミュニティは、アートやエンターテイメントに対する情熱と創造性に溢れており、ホルダー達のエンゲージメントを高めるために、Doodlesでは様々なIRL(In Real Life)イベントが継続的に開催されています。
Doodlesで開催された複数イベントの中では、音楽LIVEやパーティー形式だけでなく「DoodlePutt」というゴルフイベントなどのスポーツ大会形式で行われたものもあります。
このようなイベントの開催においても、コミュニティ主導で行われています。Doodlesはホルダーを飽きさせないために多様なイベントを提供しています。ホルダーたちは創造的なチャレンジ、コミュニティの交流などを通じて、継続的な興味とエンゲージメントを保つことができます。Doodlesのコミュニティ主導のアプローチとイベントの豊富さは、その人気が持続する要因の一つと言えるでしょう。
理由③:ロードマップが存在しない!?徹底したコミュニティ主導
3つ目の理由はロードマップが存在せず、徹底したコミュニティ主導がなされていることが挙げられます。
Doodlesには明文化されたロードマップはありません。
それは徹底的なコミュニティ主導からきているもので、Doodlesの今後や将来については全てコミュニティの意思決定に基づいています。
そのルールは、Doodlesのプロジェクト創設者であっても同様に適用されるようで、Doodlebankに提案を出して、コミュニティのOKをもらって初めて活動ができます。
ではこれまでどのようなプロジェクトがDoodlesのコミュニティから生まれたのでしょうか。以下では代表的な2つのプロジェクトの例を紹介していきます。
派生プロジェクト①「Noodles」
引用:OpenSea
Noodlesは、麺をモチーフにしたジェネラティブNFTです。
Noodlesとは、元となるプロジェクトであるDoodlesとモチーフである麺という意味のNoodleを組み合わせた造語です。
Doodlesをそのまま細長くしたようなデザインになっています。執筆時点ではNoodlesを保有することによる特典やユーティリティは発表されていませんが、それらについても今後コミュニティが主導となって何かしらのアクションがあるかもしれないので、もし興味がある方はOpenSeaやNoodlesの公式サイトをチェックしてみると良いでしょう。
派生プロジェクト②「Pukenza」
引用:OpenSea
Pukenzaとは、Doodles NFTから1/1で生成されたNFTアートです。
デザインは有名はNFTである「Fidenza」と、DoodlesのRainbowPuke(和訳:虹色の嘔吐物)の特徴が合わさったようなものになっています。なので、名前もそれぞれの名称の一部をとって「Pukenza」となっているようです。
Pukenzaは、「Doodlesホルダーに対する小さなご褒美」という名目で作成されており、Doodlesのホルダーに対して無料で配布されました。セカンダリーマーケットで取引された際には価格の7.5%がDoodles Bankへと還元される仕組みが取られています。
Doodles(ドゥードゥルズ)の価格推移
引用:CoinGekko
上のグラフは、Doodlesのこれまでのフロアプライス(価格)の推移を表したものです(2021年10月〜2023年5月)。Doodles(ドゥードゥルズ)は2021年10月17日に正式リリースされ、当初は1体わずか0.123ETHの価格で販売されています。
OpenSeaの過去最高値のフロアプライスでは約24ETHを記録しましたが、暗号資産市場が低迷し、相場が落ち着いた現在では、3ETH付近の比較的安価な価格帯を推移しています。
今後もポジティブなニュースなどが発表されることで、Doodlesの価格が上昇する可能性は十分に考えられるでしょう。
Doodles(ドゥードゥルズ)の今後の展望
次にDoodlesの今後の展望に焦点を当てて、以下の2点について解説していきます。
- アニメーションスタジオのGolden Wolfを買収
- ファレル・ウィリアムスがCBOに就任
それでは、それぞれみていきましょう。
アニメーションスタジオのGolden Wolfを買収
2023年1月23日、NFTプロジェクトのDoodlesでは、アニメーションスタジオであるGolden Wolfを買収することに合意したことを発表しました。
Goledn Wolfは2013年に設立されたアニメーションスタジオで、過去にはリーバイスとミニオンズのアニメーションやDoodlesのアニメーションも制作しています。
この買収により、DoodlesはGolden Wolfのクリエイティブなチームとともに、さらなるアニメーション制作を展開することができるでしょう。
ファレル・ウィリアムスがCBOに就任
また、 Doodles は、過去にグラミー賞を 13 回受賞したファレル・ウィリアムスをCBO(最高ブランド責任者)として迎え入れたことを発表しました。
ファレル・ウィリアムス氏は音楽プロデューサーとしてだけではなく、人気アパレルブランド「BBC ICECREAM」を設立したことでも有名あり、実際にアメリカ合衆国バージニア州バージニアビーチで開催された「SOMETHING IN THE WATER」ではDoodlesのイラストとBBC ICECREAMがコラボしたグッズが販売されました。
このコラボレーションとSOMETHING IN THE WATERへの出展は、Pharrell Williams(ファレルウィリアムス)がDoodlesの最高ブランド責任者となっていることから、実現した企画と考えられます。
今後、音楽家だけでなくアパレルデザイナーとしての顔をもつファレル・ウィリアムスがDoodlesにどのような影響を与えていくのか引き続き注目が集まっており、認知が拡大していくことでフロア価格が上昇していくことが大きく期待できるでしょう。
Doodles(ドゥードゥルズ)を購入する際に必要なもの
引用:OpenSea
Doodlesは、OpenSeaで購入することが可能です。また、Doodlesを購入する際には、以下の2点が必要になります。
- イーサリアム(ETH)
- MetaMask(メタマスク)などのウォレット
もし、まだウォレットが用意できていない方や方法がわからない方がいれば、以下の記事を参考にウォレットの準備を進めてみると良いでしょう
まとめ
Doodles(ドゥードゥルズ)は、NBA Top Shotを手掛けるDapper LabsやCryptoKitties出身のメンバー、そして著名なアニメクリエイターが加わったチームから生まれたNFTコレクションです。
Doodlesはユーザー中心のコミュニティ主導のNFTプロジェクトであり、独自のアート作品やオフラインイベントを通じてユーザーに驚きと喜びをもたらしています。今もなお新しいイベントやDoodlesから派生するプロジェクトがそのホルダーコミュニティが中心となり誕生していく中で、今後もDoodlesは成長し続け、エンターテイメントの世界によりNFTの新たな価値を提供し続けてくれるでしょう。