
イーロン・マスク氏は、アメリカの実業家で世界有数の富豪として知られています。
暗号資産の価値にいち早く気づいた人物であり、ビットコインをはじめ暗号資産関連のニュースにて、何かと名前を目にする機会が多いのではないでしょうか。
暗号資産を語るうえで、マスク氏の存在は無視できません。
本記事では、マスク氏と暗号資産の関係について解説します。
目次
イーロン・マスク氏とは
引用:Elon Musk 公式Xより
イーロン・マスク氏は、南アフリカ共和国出身の実業家です。
現在はトランプ政権のもと、アメリカ合衆国特別政府職員という肩書も持っています。
1998年には、大手オンライン決済サービス「PayPal」の前身となる、「X.com」というオンライン銀行を立ち上げました。
その後は、電気自動車や宇宙事業などのビジネスを手掛け、さまざまな分野でカリスマ的な経営手腕をみせています。
イーロン・マスク氏が経営に関わる代表的な企業
引用:テスラ公式HPより
イーロン・マスク氏が関わる代表的な企業を4つ紹介します。
イーロン・マスク氏が関わる代表的な企業
- テスラ【電気自動車事業】
- スペースX【宇宙事業】
- X(旧Twitter)【SNS事業】
- ニューラリンク(創業者)【ブレイン・マシン・インタフェース開発事業】
各事業におけるマスク氏の理念を知ることで、マスク氏と暗号資産を取り巻く環境についての理解が深まるでしょう。
テスラ【電気自動車事業】
イーロン・マスク氏は大手自動車メーカー「テスラ」の共同創業者兼CEO(最高経営責任者)として、電気自動車やバッテリー関連製品などの製品設計等、製品に関わる業務をけん引しています。
2003年の創業以来、2019年までは赤字を出していましたが、2020年に新型モデルEV車の需要が増加したことで売上が伸び、経営が改善されました。
その結果、テスラの株価は急騰し、自動車メーカーにおける時価総額は今やトヨタを抜いて1位となっています。
スペースX【宇宙事業】
スペース・エクスプロレーション・テクノロジーズ(英: Space Exploration Technologies Corp.)、通称「スペースX」は、イーロン・マスク氏によって2002年に設立されました。
スペースXは、ロケットや宇宙船の設計・製造・打ち上げなどの宇宙輸送事業を展開するほか、人工衛星による宇宙インターネット接続サービスを提供しています。
2020年には、民間企業で初めて国際宇宙ステーションへの有人飛行を実現させることに成功しました。
火星への移住や民間人の宇宙旅行の実現など、今後の展望に期待が集まる企業です。
X(旧Twitter)【SNS事業】
イーロン・マスク氏が「言論の自由」を掲げTwitter社を買収し、SNSサービスの名称をTwitterから「X」へと改めたのは2022年のことでした。
買収によって、X上ではさまざまな改革がなされています。
改革のなかでとりわけ大きく報道されたのは、Twitter社に勤める社員の大量解雇です。
そのほかにも、Xにおける新機能の追加やアルゴリズムの可視化などをおこなうことで、Xにおけるイノベーション推進を図っています。
ニューラリンク(創業者)【ブレイン・マシン・インタフェース開発事業】
イーロン・マスク氏が2016年に共同創業者となったニューラリンクは、ブレイン・マシン・インターフェース(BMI)の技術開発をおこなっている会社です。
BMIとは、脳(ブレイン)と機械(マシン)を接続し、直接脳波や神経信号を読み取らせることで、身体をうまく動かせない方でも機械を動かすことができるようになる技術のことです。
ニューラリンクが開発しているのは「Link」と呼ばれる脳に埋め込むタイプの電子チップです。身体に重度麻痺を抱える患者など、意思疎通が困難な状況の方がコミュニケーションを取りやすくなることを目標に、現在も開発や臨床試験をおこなっています。
イーロン・マスク氏と暗号資産・仮想通貨とのかかわり
ここでは、イーロン・マスク氏と暗号資産との関わりについて次の4つの視点から解説します。
イーロン・マスク氏が関わる代表的な企業
- テスラでビットコイン決済の導入
- テスラでのドージコイン決済の導入
- テスラでビットコインの大量保有
- X(旧Twitter)では暗号資産決済の導入がうわさされる
- イーロン・マスク氏本人のX(旧Twitter)でドージコインを宣伝
- 暗号資産CAWとのかかわりが噂される
影響力のあるイーロン・マスク氏が、ビットコイン(BTC)をはじめとする暗号資産へどのように関わっているかを理解することで、今後の値動きへのヒントを得られる可能性があります。
テスラでビットコイン決済の導入(現在は停止)
2021年3月ごろ、イーロン・マスク氏はテスラの車をビットコインで購入することが可能となったことを自身のSNSで公表しました。これを受けてビットコインの市場価格は急騰し、一時盛り上がりを見せました。
しかし導入からわずか二ヶ月後には、環境への影響を考慮して、ビットコイン決済を取り止めることとなります。ビットコインを取引する際に不可欠なマイニング作業では、化石燃料で発電した電力が大量に消費される恐れがあるためです。
ビットコイン支払いの受付は現在に至るまで停止しています。
テスラでドージコイン決済の導入(現在受付中)
電気事業製造・販売事業を手掛けるテスラでは、一部商品においてドージコイン(DOGE)での決済が可能です。
テスラの公式WEBサイトでは、DOGE決済に対応している製品で「注文」ボタンの横にDogecoinシンボルが表示されます。
イーロン・マスク氏は、自身が関わるプロジェクト・プロダクトなどに、他の自身が関わっているものを導入したり、名前を絡ませたりしています。
様々な業界で横展開的に「DOGE」や「X」など、自身が推し進めたい名称が登場することが予想されるでしょう。
テスラでビットコインの大量保有
同社は2021年に、約15億ドル相当のビットコインを大量購入したことでも話題を集めました。
その後も購入と売却を繰り返しながら、2025年1月30日の決算では、約10億ドルのビットコインを継続保有していることを明らかにしています。
X(旧Twitter)では暗号資産決済の導入がうわさされる
2025年1月、イーロン・マスク氏率いるXは、送金プラットフォーム「Xマネー」の導入にあたって、アメリカ大手決済サービスVisaと提携したことを明らかにしました。
利用者はXのデジタルウォレットを使用することで、個人間でのオンライン送金やデビットカードを用いた即時決済が可能となります。
現時点では法定通貨のみの送金を対象としており、暗号資産の取り扱いについては言及されていません。
しかし、暗号資産に関わりのあるイーロン・マスク氏が手掛けているプロジェクトだからこそ、将来的には暗号資産での決済が可能になるのではないかとうわさされています。
イーロン・マスク氏本人のX(旧Twitter)でドージコインを宣伝
ドージコインとは、2013年にビリー・マーカス氏らによって開発された暗号資産の一種です。ドージコインのアイコンには、当時インターネット・ミームとなっていた柴犬の画像が使用されています。
イーロン・マスク氏は、テスラやスペースXの決済に、ドージコインを導入することを匂わせるような発言を度々しており、その度にドージコインの市場価格が上昇してきました。
暗号資産CAWとのかかわりが噂される
ミームコインである暗号資産CAW (A Hunter's Dream)にも、イーロン・マスク氏の関連が噂されています。
CAWはイーサリアム上で発行できるERC-20トークンであり、2022年4月に発行されました。
最大発行枚数は666,666,666,666,666枚で、非常にミームコインらしい特性を持っています。
Coingeckoによると、CAWはSHIBのデベロッパーにより開発されたとされており、分散型の「Social Clearing House(ソーシャル クリアリング ハウス)」として開発されました。
参考:https://www.coingecko.com/en/coins/a-hunters-dream
CAWの注意点として、イーロン・マスク氏の関連は噂されているものの、公式に関連していることを言及していないことです。
ミームコインの相場は、流行が非常に影響を与えるため、情報精査には細心の注意を払いましょう。
イーロン・マスク氏と暗号資産の動静における注意点
イーロン・マスク氏は、ビットコインをはじめとする暗号資産にかなりの影響力を持っています。暗号資産に投資する場合、彼の動向には注意しておいたほうがよいでしょう。
ここでは、イーロン・マスク氏と暗号資産の動静における注意点について解説します。
投資が熱狂的になっている可能性がある
現在の暗号資産市場は投資が過熱化し、本来の価値以上に高い価格がついている可能性があります。
明確な裏付けなく価格が上がっているものは、何かのきっかけで簡単に売られてしまいます。
結果的に大きく値崩れしてしまう原因となりかねないため、新たに投資する場合は注意が必要です。
イーロン・マスク氏の発言で相場が乱高下する
マスク氏が宣伝したことによる期待感だけでドージコインが買われ、価格が高騰してしまったのがよい例です。
暗号資産市場に大きな影響力を持つ彼の発言によって、相場が乱高下してしまうことは念頭に置いておく必要があります。
ドージコインと政府効率化省(DOGE)は別物である
政府効率化省(Department of Government Efficiency、DOGE)は、規制緩和や歳出削減、省庁再編などについて米連邦政府機関に助言をすることを目的とした組織です。
ドナルド・トランプ氏によって2025年1月に設置されました。
イーロン・マスク氏はDOGEのトップとして、連邦職員の人員削減などに励んでいます。
DOGEとドージコインは別物ですが、DOGEという名称はマスク氏が名づけたものであり、自身の支持するドージコインが由来です。
DOGEにおけるイーロン・マスク氏の行動が、ドージコインの値動きに影響する可能性は十分にあると言えます。
Coincheckでドージコイン(DOGE)を購入する方法
Coincheckでは、イーロンマスク氏に関係が深いドージコイン(DOGE)をかんたんに購入できます。ドージコイン(DOGE)を購入する方法には、以下の3種類があります。
- スマホアプリで購入する
- パソコンで購入する
- 取引所で購入する
以下で、それぞれの購入方法をご紹介します。
スマホアプリでドージコイン(DOGE)を購入する方法
最初に、Coincheckのスマホアプリを使ってドージコイン(DOGE)を購入する方法を紹介します。具体的な手順は以下の通りです。
- 1.画面下メニューの「販売所」をタップする
- 2.表示されたコインの中から「DOGE(ドージコイン)」をタップする
- 3.「購入」をタップする
- 4.購入金額を入力し、「日本円でDOGEを購入」→「購入」をタップする
スマホアプリを使えば、時間や場所を問わずわずかこれだけの操作で取引ができます。
※Coincheckアプリのダウンロードはこちらから。
パソコンでドージコイン(DOGE)を購入する方法
パソコンでドージコイン(DOGE)を購入する際の手順は、以下の通りです。
- 1.Coincheckにログインし、販売所(購入)ページに移動する
- 2.画面に表示されている銘柄の中から「DOGE」を選択する
- 3.購入する数量を入力し、交換する通貨を選択する
- 4.購入金額を確認し、「購入する」をクリックする
パソコンを使う場合でも、スマホアプリと同じく簡単な操作で取引をすることができます。パソコンはスマホよりも画面が大きく、見やすいのが魅力です。
※なお、当社にドージコイン(DOGE)を入金・送金される場合は、Dogecoinネットワークをご利用ください。異なるネットワークから送られた場合は通貨が失われる可能性がありますのでご注意ください。
詳しくはこちらをご参照ください。
取引所でドージコイン(DOGE)を購入する方法
Coincheck取引所での売買は、ブラウザから利用することができます。取引所での購入方法は以下の記事で詳しく解説しているので、興味がある方はぜひご覧ください。
まとめ
本記事では、イーロン・マスク氏と暗号資産の関係を詳しく解説しました。
イーロン・マスク氏は、宇宙開発やBMIの技術開発など、先進的な分野の事業に積極的に取り組んでいるアグレッシブな実業家です。
ビジネスにおいて先見の明を持つイーロン・マスク氏が、暗号資産に対して好意的な態度を見せていることは、投資家にとって安心材料と感じることもあるでしょう。
しかし、要人の発言は、時に相場を不安定な状態に陥らせる可能性があることを常に考慮しておかなければなりません。
イーロン・マスク氏の動向に注意しながら、投資対象を冷静に見極める必要があります。