「仮想通貨を始めたいけど失敗するのが怖い」「仮想通貨で失敗しない方法を知りたい」
仮想通貨をこれから始めようと考えている方には、このような悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。
今回は、仮想通貨で失敗しそうで怖いという人に向け、仮想通貨のよくある失敗事例と失敗しないためのアドバイスを解説します。
目次
そもそも仮想通貨とは
はじめに仮想通貨の基礎知識とメリット・デメリットを紹介します。
仮想通貨の基礎知識
仮想通貨とはインターネット上でしか取引ができないデジタルな通貨です。硬貨や紙幣のように手に取ることもできませんが、仮想通貨を使って買い物をしたり、円やドルに交換することができます。
つまり、その価値を認める人たちが一定数いるかぎり、仮想通貨は広い意味でお金と同じなのです。
仮想通貨の大きな特徴のひとつは、法定通貨と異なり仮想通貨を管理する特定の国家や銀行が存在しないことです。
買いたい人と売りたい人の需給が一致した価格が、その仮想通貨の価値を決まるのです。もちろんこれは、FXにおけるドル円などと似たようなマーケットの仕組みといえます。
しかし、たとえば日銀が介入するような影響は受けず、完全に独立したマーケットになっているのがポイントです。
こうしたことから仮想通貨は、法定通貨では難しい使い方も可能です。その使い方を次で解説します。
仮想通貨のメリット
仮想通貨を使う具体的なメリットには、例えば以下4つが挙げられます。
1. 高額な手数料がかからない
現金の場合、ATMから引き出したり送金したりするだけでも手数料がかかります。一方、通貨の種類によっては送金手数料がほぼゼロのものもあります。
2. 送金する時間がかからない
ボタン一つで地球の裏側の取引相手に送金することもできます。例えばビットコインの送金にかかる時間は約10分です。また、海外送金で換金する手間や銀行の営業開始などを待つこともなく取引が可能です。
3. 24時間365日取引が可能
株の証券取引所などは、基本的には平日の昼間しか取引ができません。したがって、休日に大きな災害や重要な政策決定などがあっても、どうすることもできません。一方、仮想通貨はこうした時間の制約がないため、システムのメンテナンス時間などを除いて、基本的に24時間365日取引が可能です。
4. グローバルビジネスに向いている
国境がない仮想通貨は世界中で使えます。なので近い将来、国際送金などの銀行ビジネスが消滅するのではないか、と予測する人もいます。
仮想通貨のデメリット
ここでは仮想通貨の主なデメリットを3つ挙げます。
1. 投資対象としてリスクが高い
価格の変動幅が大きいため、リスクも大きいといえるでしょう。市場参加者が少ないなどの理由もあって、機関投資家などの行動で価格が変動しやすいのです。
2. マネーロンダリングに使われるリスクがある
2つ目はマネーロンダリングに使われるリスクがあることです。国や銀行などの監視がない仮想通貨の移動は、パスポートなしで世界中を渡航できるようなものです。便利な反面、悪用しやすいともいえるでしょう。
3. 仮想通貨の取引によって多額の税金がかかる
仮想通貨を売買して得た所得は、日本では雑所得に分類されます。雑所得は総合課税なので、給与所得などと合わせると税率が上がる可能性に気を付けましょう。
仮想通貨のよくある失敗事例5つ
仮想通貨にまつわるよくある失敗事例を紹介します。
1. 取引所と販売所を間違える
取引所は利用者同士で仮想通貨を売買する場所、販売所は販売企業が仮想通貨を売買する場所です。大きな違いはスプレッドで、取引所の方がスプレッドが狭いです。
2. 送金先を間違える
現金の場合、レジの店員ではなく他の客に手渡しをしてしまうことはないでしょう。しかし、送金先を文字列で指定する仮想通貨では、このようなことが簡単に起きてしまうのです。
1文字でも間違えれば、違うところに送られてしまいます。仮想通貨ごとに使用されるアドレスが違うことも知っておきましょう。表記が似た仮想通貨は間違えやすいので要注意です。
3. 狼狽売りで損をする
「狼狽売り」とは一時的に価格が下落したときに動揺して仮想通貨を売ってしまうことです。狼狽売りをしやすいのは、価格が上昇している途中で買い直後に急落したときといえます。
仮想通貨市場はまだ成長段階です。そのため機関投資家の売買などにより、急激に価格が変動しやすい特徴があります。
経験の少ない人にとっては、狼狽売りをしてしまいやすい市場といえるでしょう。小規模な損失であっても繰り返せば資金を大幅に減らしてしまうため注意が必要です。
4. 確定申告を忘れる
仮想通貨の利益は雑所得として扱われます。その雑所得が20万円を超えると確定申告しなければなりません。毎年1月1日~12月31日までに得た利益を計算し、国に支払う税金を申告しましょう。確定申告を忘れると脱税の罪に問われてしまいます。
5. イナゴ買いで損をする
「イナゴ買い」とは、すでに価格がかなり上昇した後で買ってしまうことです。トレンドに飛びついて大衆が買う様子から、この名前が付けられています。もちろん、そのまま価格が上昇を続け、利益が出ることもあるでしょう。
しかし、予想よりトレンドが弱いと、やがて下落してしまいます。いわば「バブルに踊らされた」といったパターンになりやすいので注意が必要です。
仮想通貨で失敗しない2つの方法
ここでは、仮想通貨で失敗しないためのアドバイスを2つ紹介します。
アドバイス1. 勉強はしっかりと
仮想通貨で失敗しないためには、取引のコツを自分でしっかり勉強することが大事です。自分で正しい知識を身に着け、有益な情報を得る努力を惜しんではいけません。
しっかりとした知識を身に付ければ、仮想通貨の使用や運用で失敗しにくくなります。また、詐欺の被害などにも遭いにくくなるはずです。
アドバイス2. 自分のトレードルールを決める
仮想通貨の取引で重要なのは、自分なりのルールを作ることです。例えば「いくらまで下落したら損切りするか」といった損切りルールは重要です。
ルールがないと、調子に乗ってギャンブルのような売買を繰り返してしまうでしょう。あるいは、損を確定させるのが嫌で、そのまま放置してしまうかもれません。
ルールを作ることで感情に左右されることなく取引ができる可能性が高まります。
自分の資産は自分で守ろう!
仮想通貨の基礎知識やメリット・デメリットは理解できましたでしょうか。
最後に仮想通貨のよくある失敗事をまとめます。
- 取引所と販売所を間違える
- 送金先を間違える
- 狼狽売りで損をする
- 確定申告を忘れる
- イナゴ買いで損をする
失敗例を学んで、自分が同じことをしないようにするのも大切です。仮想通貨はリスクもありますが、そのぶんメリットも大きい通貨です。仮想通貨をビジネスに活用したり、投資で利益を上げたりもできます。
しかし、仮想通貨は個人の責任で取引しなければなりません。まずは仮想通貨の仕組みを学び、自分の身は自分で守っていきましょう。