暗号資産(仮想通貨)のFOMOとは? 注意点や対処方法を解説

暗号資産の世界でよく見かけるFOMOという単語は、暗号資産の取引において不安や恐怖といった感情を表す言葉であり、ネガティブな意味合いで使われることが多い言葉です。

暗号資産を取引するうえで、思わぬ損失を被らないためには、FOMOに振り回されないようにして、感情に支配されないトレードを心掛けることが必要となります。

本記事では、FOMOの定義やFOMOによってどのような影響が出るのかなど、詳しく解説します。

FOMOの定義について

FOMOの定義について

FOMOとは、「Fear Of Missing Out(取り残されることへの恐怖)」の略であり、「取引の決断が遅れることによって、本来であれば得られたはずの利益を取り逃すかもしれない」という不安やネガティブな感情を表す言葉です。

SNSでもよく見かけるFOMOというワードですが、もともと投資の世界に限らず、欲望と恐怖を表す言葉として日常的に使用されている背景があります。

暗号資産(仮想通貨)におけるFOMOとは

暗号資産(仮想通貨)におけるFOMOとは

暗号資産におけるFOMOはネガティブなニュアンスで使われがちです。

株取引の世界でよく耳にする「機会損失」からくる不安といえば、ピンとくる方も多いのではないでしょうか。

例えば、自分が所有していない暗号資産がある日突然急騰したとして、「ここで買い逃してしまうともう手の届かない価格になってしまうかもしれない」という恐怖を感じるとします。

悩んでいるうちにますます上昇していくチャートを見ながらパニックに陥り、冷静なリスク判断を欠いたエントリーをしてしまうことこそが、FOMOに陥ってしまったときの恐ろしいポイントです。

タイミングによってはピーク部分でエントリーすることとなり、その後の価格調整で慌てて損切りすることになるなど、莫大な損失につながることも。

そのため、暗号資産投資で損をしないためには、FOMOに対する正しい理解を持つことが重要となります。

FOMOにより受ける影響

FOMOは暗号資産の市場や取引にどのような影響を与えるのでしょうか。
ここでは、FOMOが市場や取引に与える影響について、

  • 値動き(ボラティリティ)が激しくなる
  • 取引高の増加
  • 偽情報・フェイクニュース等の流布
  • 短期目線の投資家の増加

の4つの視点から解説していきます。FOMOと市場の極端な値動きの関係性を理解しておくことで、冷静に投資判断することが可能となります。

値動き(ボラティリティ)が激しくなる

暗号資産に限らず、金融資産市場は常に「誰かが損をする一方で、誰かが得をする」世界です。

市場参加者の「損をしたくない」という心理やFOMOを利用して、巨額の資金を動かす力のある集団が市場価格の操作を仕掛ける可能性があります。

そのような集団は、暗号資産の価格を高騰させたところで、恐怖や欲望に駆られた未経験・初心者投資家に高値で購入させます。

結果として、初心者だけが損をしてしまうことは珍しくありません。

値動き(ボラティリティ)の激しい銘柄の裏には、このような押し付け合いがあることを理解しておく必要があり、投資するかどうかを冷静に判断する力が求められます。

取引高の増加

FOMOに駆られた投資家は、頭では冷静になるべきだと理解していても、非合理的思考に支配されてしまい、短期間で大量の取引を行ってしまうことがあります。

取引をすればするほど取引手数料は嵩んでしまうため、その分資金を減らしてしまうことにつながるのです。

取引する回数を増やして細かい利益を確実に積み上げることができればよいですが、ネガティブな感情を抱えているときの取引は過熱しがちで、気づかないうちに大きな損失を抱えてしまうことも少なくありません。

偽情報・フェイクニュース等の流布

暗号資産市場はこれからの発展や盛り上がりが期待されている分野です。

そのため、新規プロジェクトの発足や実サービスへの導入など、まだまだポジティブなニュースが出やすく、将来への期待感から過剰に資金が流入することもあります。

暗号資産は、常に最新の情報を取引の判断材料にする必要があります。だからこそ、価格を操縦するために偽の情報やフェイクニュースを流布し、不当に価格を吊り上げられる価格操縦の標的になりやすい対象であることは理解しておきましょう。

偽情報やフェイクニュースに騙されないためにも、常に「情報源(ソース)はどこか」をチェックする癖を付けておくと安心です。

短期目線の投資家の増加

将来性に期待されて長期保有目的で買われることも多い暗号資産ですが、投機対象として短期目線で購入する投資家ももちろん少なくありません。

暗号資産に対するポジティブなニュースが出た場合、このような投資家が利益を得ようと売買し始めるため、価格が高騰しやすく、特に投資初心者はFOMOに陥りやすいです。

短期目線の投資家はより短い期間で利益を上げることが目的であるため、大きな資金の流入があってもすぐに流出してしまいます。

「値上がりに取り残されないように」と焦って購入しても、その価格が最高値だったということも少なくなく、大きな損失を抱えてしまう可能性があります。

FOMOのリスクと危険性の対処方法

FOMOのリスクと危険性の対処方法

FOMOについて理解できたとしても、お金が絡んでいる以上、投資には不安が付きまとうものです。

したがって、FOMOに陥ったとしても、その感情と正しく向き合うことが暗号資産投資で損をしないためのポイントとなります。

ここでは、FOMOのリスクと危険性の対処方法として、

  • 情報精査を行う
  • SNSやメディアから距離を置く
  • インフルエンサーに影響されすぎない
  • 長期的な投資目標を設定する

以上の4つの観点から解説します。

情報精査を行う

先述した通り、暗号資産に限らず投資の分野では、虚偽の情報を流すことで市場操作をし、不当に儲けようとする集団がいます。

情報源を精査しないまま、チャートの上昇に焦って購入してしまうと、思わぬ損失を招いてしまうことも。

SNSやニュースで手軽に情報にアクセスできてしまうからこそ、情報ソースについての裏どりをしっかり行い、その情報が正しいものかどうか判断する力を付ける必要があります。

SNSやメディアから距離を置く

SNSやメディアから距離を置くことも、FOMOに駆られないために有効な手段です。

特にSNSは、「誰もがいつでも簡単に有益な情報を拾える点」がメリットですが、これは言い換えれば「誰でもが無責任に情報を発信できてしまう」というデメリットにもなります。

投資家心理を利用して売買を煽るような発信も少なくなく、不安が不安を呼び、それが価格の高騰や暴落を引き起こす要因となることも。

影響されやすい方は初めからSNSやメディアから距離を置き、公式の発表のみを参考にするなどの心掛けが重要です。

インフルエンサーに影響されすぎない

最近のSNSでは、投資に関するインフルエンサーの発言が注目されやすい傾向があります。

有益な情報も多いため、インフルエンサーの発信を参考に、投資対象を決めている方も少なくないでしょう。

信頼のあるインフルエンサーの発言には好意的なコメントが寄せられやすいこともあり、「自分だけが損をするかもしれない」というFOMOを感じやすいポイントです。

しかし、このような発言は、自身がすでに投資対象を買い集めたあとに大衆に買わせ、価格を吊り上げさせる、いわゆる「ポジショントーク」である可能性もあり、注意が必要です。
実際に、SNSやインフルエンサーの発信を意思決定の要素としている暗号資産投資家が、感情でトレードしてしまい、自身のポートフォリオに悪影響を及ぼしたことも多く語られています。

損をしないためには、インフルエンサーの発信は参考までに留めておき、影響されすぎないことが重要であると言えるでしょう。

長期的な投資目標を設定する

FOMOで損しないためには、短期での値動きに惑わされないようにしなければなりません。

暗号資産はまだまだ発展余地を残した領域であり、その将来性を見込んで投資している人も多くいるため、FOMOを避ける手段として、長期的な投資目標を設定するのも有効です。

自身が長期的な利益を狙って投資しているのであれば、短期での激しい値動きに一喜一憂しないことが大切です。

FOMOを避けやすい方法とは

FOMOを避けやすい方法とは

頭で理解していても実際に自分のお金を投じて運用するとなると、冷静になれずにFOMOを抱えてしまうものです。

ここでは、FOMOを避けるために有効な方法として、

  • ドルコスト平均法を用いた長期運用を行う
  • つみたて等のサービスを利用する

についてご紹介します。

ドルコスト平均法を用いた長期運用を行う

ドルコスト平均法とは、価格が変動する金融商品を毎月・毎週・毎日など日を分けながら、定期的に一定の金額で買い続ける投資手法のことです。

この手法では、価格が高いときは購入量が少なく、価格が安いときは購入量が多くなるため、平均購入単価を低く抑えられるというメリットがあります。

価格が大きく下落した際でも多く買い付けしないという機会損失はありますが、長期的な運用を行う場合に利益を狙いやすい手堅い投資手法と言えるでしょう。


つみたて等のサービスを利用する

証券会社や銀行のつみたて等のサービスを利用することも、FOMOを避けるために有効な手段です。

つみたてする日程と金額さえ設定すれば、毎回自動で買い付けを行ってくれるため、価格変動を気にする必要がなく、不安に陥ることを避けられます。

つみたて投資では、リスク変動を抑えられるドルコスト平均法が投資手段として用いられることが多いため、価格の変動が激しい局面でも安定した投資を行うことも可能です。

Coincheckでは、暗号資産を定期的に自動購入することができるつみたてサービスを展開しています。
利用をご検討する方は、下記ページをご参照ください。


FOMOに関するまとめ

暗号資産をはじめ、投資に触れている人は誰しも「自分だけが損をしてしまうかもしれない」という恐怖、つまりFOMOに支配されることがあるでしょう。

暗号資産投資におけるFOMOは、基本的にネガティブな意味合いで使用され、ときには思わぬ損失を生み出してしまう要因となる厄介な感情です。

FOMOが市場や取引に及ぼす影響や、その恐怖心を利用した詐欺について正しく理解することで、ボラティリティが激しい相場でも冷静な判断のもと投資をすることができます。

周囲が積極的に取引して価格が高騰しているときこそ、一歩引いた視点で見ることを心掛け、丁寧に時間をかけて投資をするかどうか判断するとよいでしょう。