近年「仮想通貨(暗号資産)」という言葉をよく耳にしますが、仮想通貨とは一体どこで使われていて、一体どのようなものなのでしょうか。
リスクが高いと言われる仮想通貨は、パチンコやスロットなどと似ている部分があると思われがちですが、しっかり勉強して中身を知ることが出来れば、将来的に資産増加に繋げられることも不可能ではありません。
また、「そもそも資金を持っていなければ売買も出来ないのでは?」とハードルが高いイメージを持たれている方もいるかもしれませんが、そんなことはなく、実は仮想通貨はお小遣い程度の少額からでも購入することが可能です。
仮想通貨のことを全く知らない初心者でも始めやすいように、仮想通貨の仕組みや身の丈にあった売買の仕方を考察してみましょう。
目次
投資とギャンブルの違いとは?
投資で多額の金額を失ったという話も、決して珍しい話ではありません。投資というとギャンブルのイメージを持たれている方も少なくないのではないでしょうか?
ですが、結論から言いますと、投資とギャンブルには大きな違いがあります。具体的に何が違うのか紐解いていきましょう。
投資とはどういうことなのか
まず、投資とは、様々な分野で幅広くありますが、「現在の資本を投じ、将来的にその資本を増加させる」という行為です。もっとわかりやすく言ってしまえば「安く買って高くなったところで売る」ということです。
例えば、金の価格が1グラム4,900円の時に将来1グラム10,000円になると予測して購入し、実際に数ヶ月後にその価格をつけた時に売却をすれば、1グラム当たり5100円の利益が出るということです。
もちろん予測ですので金の価格が自分の購入した価格より下回れば、その差額が損益(損失)になります。
ただ単に買えば良い訳でもなく「どこで買って、どこで売るか」という自分なりの予測が必要です。その予測をするには金の価値を調べたり市場の動向を探る必要性はあります。
このように投資したからと言って、必ずしも利益が出るとは限りません。
金融商品以外への投資も存在する
投資については、金融商品への投資だけでなく、例えば人材投資や設備投資などというものもあります。
人材投資
人材投資とは、例えば時間とお金をかけて人を育てることです。
A社がBさんに毎月30万円の給料を支払ったとしても、Bさんが会社の為に毎月40万円の利益を出すことが出来る人に成長すれば、会社的には毎月10万円の利益が出るということです。
ただし上述の金のように、給料よりも利益が出せない人の場合は、会社的には損失となってしまうと言うこともできますので、その人にかけた時間やコストが無駄となってしまう可能性はあります。
設備投資
また設備投資とは、例えば会社に必要な建物や機械などを整えることです。
オフィスに投資をすることで作業効率がよくなったり、人材コストを削減できたりして、会社の利益を伸ばすことが出来る可能性があるということです。
ギャンブルとはどういうことなのか
ギャンブルとは「胴元が居て、自分の勘や偶然性でお金を賭けて目先のお金(利益)を得ようとする行為」です。
一般的にギャンブルと言われがちなパチンコやスロット、日本ではまだ設営されていませんがカジノなどは、大衆が集まりやすく目先のお金を求めてやっている人が多いと言われています。
ギャンブルをしている人の中には、借金をしたり、無理して生活費などをつぎ込む人などもいるので、お金だけでなく人生そのものが狂ってしまうこともあるようです。
また、遊技場によってはイカサマやインチキ、詐欺行為などを行っているところもあるので注意しましょう。
仮想通貨はなぜギャンブルと言われることがあるのか
仮想通貨は、FXや株、先物取引などと同じように金融商品の一種と言われることもあれば、なかでもギャンブル性が高いものと言われることもあります。
それでは一体なぜそのように言われているのでしょうか?
法定通貨と違って現物がないから
仮想通貨は、円やドルなどの法定通貨と違って現物自体がありません。
ネットワーク上で電子的な決済や電子データをやり取りするもので、インターネット上でのみ流通している公的金融機関を媒介しない通貨です。
仮想通貨は中央銀行(日銀など) や国家が発行しているものではなく、また、多くの仮想通貨には中央に管理者が存在しません。
そのような背景もあってか、値動きが激しくなり、通貨価値が安定していないことが多く、人々からギャンブルのように思われることもあります。
仮想通貨は国家主体で守られていないから
仮想通貨は、仮想通貨の取引所と呼ばれるところで購入や売却が可能で、現金を仮想通貨に、仮想通貨を現金に換えることが出来ます。
ただし、仮想通貨は国家によって守られている訳ではないので、例えばハッキングなどによって盗まれてしまっても、自己責任となってしまいます。
そのため、セキュリティ面がしっかりしていない取引所で取引をしてしまうと、ハッキングのリスクも抱えますので注意が必要です。
仮想通貨はボラティリティが高いから
ボラティリティとは、簡単にいうと価格変動の激しさのことを言います。
法定通貨は余程のことが無い限り、ある一定の値幅内で変動をしています。一方、仮想通貨の場合は、まだ歴史が浅いこともあってか、1日で数十%の価格変動も珍しくなく、ボラティリティが非常に高いことからギャンブル性が高いと言われています。
仮想通貨はボラティリティが高いがゆえに、一気に利益を出そうと身の丈に合わない金額を投じてしまうと、せっかく築き上げた資産を短期間で失い兼ねません。このような行為は、確かに投資ではなくギャンブルと言えるかもしれません。
自己資金以上の取引ができてしまうから
また、仮想通貨は「現物取引」だけでなく、「レバレッジ取引」をすることも可能です。
※Coincheckでは、2020年3月13日をもちまして、レバレッジ取引のサービス提供を終了いたしました。
レバレッジ取引とは、いわゆる「てこの原理」を使った手法で、外国為替証拠金取引(FX)と同様に自分の資金の数倍以上の金額の取引が出来ます。
そしてこのレバレッジ取引が、ギャンブル性を上げていると言われることもあります。
普通は物を持っていなければ売ることもできませんが、レバレッジ取引の場合は、現物取引とは違って「売り」から入ることも可能です。
例えば、10万円しか持っていなくても、レバレッジ5倍の設定をすることによって、50万円分の売り買いの取引が出来るようになるのです。
しかし、上述のように仮想通貨はボラティリティが高いので、ギャンブル感覚で自己資金以上の無理した取引をしてしまうと、暴落や暴騰により大きな損失を出しかねませんので、レバレッジ取引を行う際には注意が必要です。
投資をすれば誰でも気軽に稼げる?
「投資 = 楽をして稼ぐ」というイメージを持たれることもありますが、資金を投じれば放置しておくだけで利益が出すことできるほど、投資は簡単ではありません。
「投資は楽して稼げる」「投資もギャンブルも変わらない」などと言ったことを耳にしたことがあるかもしれませんが、ギャンブルと違って、投資は運任せでするものではありません。
投資判断となる材料を集めて分析する
例えば、きちんと投資を行うためには、まずは投資判断となる材料を集めたり、市場の動向の調査などを行う必要があります。それから自分なりに分析し、投資するのかどうかを判断するのです。
投資を行うにはこのようなプロセスも必要になってきますので、単に何も考えずにとりあえず資金を投じて、放っておいても楽に利益を出せるという訳ではありません。
投資をするには精神的な強さも必要
また、投資のみで利益を得ている人(投資家やトレーダー)の中には、自分の分析や予測に反した動きがあった場合、予期しない含み損を抱えて金銭面や精神面がやられ、体調を崩してしまったりする人もいるようです。
もちろん利益が出ている時は良いかもしれませんが、損失が出ていて精神的に不安であっても、リアルタイムで分析や調査をして、今後どうするべきなのか自分で決断し臨機応変に対応しなければならないのです。
このように投資は一見楽して稼げるように思いがちですが、それだけで生きていこうとすると、それなりの下調べや分析・時間が必要であり、リスクも付き物です。また、精神的に強くなければ正しい判断が出来なくなる場合もあることでしょう。
仮想通貨についてのまとめ
投資とは、将来の資金(資産)増加を見込んで資金を投じることです。
仮想通貨に関しても、将来性のある新しい技術であり、今後普及が進むと思えるならば、購入する価値は十分あると言えるでしょう。
ただし、仮想通貨の中には怪しい詐欺のようなコインもありますので、仮想通貨を購入する際には、信頼できる仮想通貨の取引所から購入するようにしましょう。
また、生活費や手を付けてはいけないお金までつぎ込んでしまうと、金銭面だけではなく精神面でも参ってしまい、心に余裕がなくなって正しい判断が出来なくなってしまいがちです。
一気に大金を稼ごうとするような行為や目先のお金に囚われず、自分自身でしっかり判断し、無理のない身の丈にあった資金で取引を行うことが大切です。