3つの仮想通貨トレード手法と初心者が覚えておくべきコツ

株や投資信託、FX(外国為替証拠金取引)など、投資にはいくつかの種類がありますが、近年では仮想通貨も投資対象として人気が高くなっています。

ビットコイン(BTC)などの仮想通貨は価格変動が激しいことから取引する人が増えていますが、初めて取引する前に押さえておいた方が良いポイントがあります。

そこで今回は、仮想通貨でトレードする前に知っておきたい、メリットとデメリットについて紹介します。仮想通貨の性質や特徴をよく理解して、賢く取引しましょう。

執筆Coincheck Column編集部

Coincheck Column編集部は仮想通貨の取引経験者やブロックチェーンの知見に深いメンバーで構成されています。これから仮想通貨を始める方々に「仮想通貨について正しく理解していただき安心して取引できる」ことを目的に執筆しています。/ 運営元:コインチェック株式会社

目次

  • 取引方法によってメリット・デメリットは違う
  • 仮想通貨で覚えておくべき3つのトレード方法

    ビットコイン取引
    トレードとは利益を出すための取引のことです。

    一般的には、価格が安いときに購入し、高いときに売却することによってその差益を得ることで儲けます。

    仮想通貨のトレード方法にはいくつかの種類がありますが、代表的な用語「デイトレード」「レバレッジトレード」「アービトラージ」の3つを紹介します。

    方法①デイトレード

    1つ目が「デイトレード」です。

    FXなどでもよく耳にしますが、1日のうちに取引を終了させる方法です。仮想通貨は1日の中でも価格変動が激しいものなので、タイミングをうまくつかめば利益を上げやすいのが特徴です。

    方法②レバレッジトレード

    2つ目が「レバレッジトレード」です。

    こちらもFXで使用されている用語ですが、レバレッジ(てこの原理)を設定して、用意した資金以上の取引を行うトレード方法です。

    レバレッジ倍率は取引所によって異なります。資金の数倍の取引ができるため、価格変動によって大きな利益を獲得できる反面、大きなリスクも伴います。

    そのためレバレッジトレードを利用する際には、注意が必要です。

    方法③アービトラージ

    3つ目が「アービトラージ」です。

    アービトラージとは裁定取引ともいわれ、取引所での価格差を利用した取引方法です。仮想通貨は、取引所によって価格が異なることが多いです。

    そのため、価格が安い取引所で購入して、別の価格が高い取引所に送金し、売却することでその利ザヤを稼ぐ方法があり、この取引をアービトラージと呼びます。

    仮想通貨をトレードする4つのメリット

    メリットとデメリット
    株や投資信託など他の金融商品と比較して、仮想通貨をトレードするメリットは何でしょうか。

    大きく分けて4つのメリットが挙げられます。

    メリット1. 24時間365日取引可能

    1つ目が「24時間365日取引可能」な点です。

    株式取引であれば基本的には月曜日から金曜日の日中、FXであれば平日などというように、多くの金融商品は取引できる時間に制約があります。

    一方、仮想通貨は取引所のメンテナンス時間などを除いて、24時間365日取引が可能なため、土日でも取引が可能です。

    メリット2. 少額から取引可能

    2つ目が「少額から取引可能」な点です。

    仮想通貨は、たとえば500円などの少額から取引が可能なため、資金がそう多くなくても始めることができます。

    また、毎日コツコツと少額ずつ積み立てていく投資方法も可能ですので、誰でも柔軟に取引することができます。

    メリット3. 通貨のインフレリスクを分散できる

    3つ目が「通貨のインフレリスクを分散できる」点です。

    法定通貨の一部を仮想通貨に換えておくことで、万が一、法定通貨の価値が下落するようなインフレが生じた場合、リスクを分散することができます。

    メリット4. 個人間送金に対応している取引所がある

    4つ目が「個人間送金に対応している取引所がある」点です。

    仮想通貨の多くは、低コストかつスピーディに送金できることを強みとしています。個人間でも送金できる取引所があるため、割り勘などのお金の融通に役立てることができます。

    仮想通貨をトレードする3つのデメリット

    セキュリティ
    メリットがある一方で、仮想通貨をトレードするデメリットも大きく分けて3つあります。

    デメリット1. 手数料が高い場合がある

    1つ目が「手数料が高い場合がある」点です。

    取引所によって取引手数料が決められていますが、売買する時にかかる手数料やスプレッドが高い場合があるので注意しましょう。特に頻繁に取引する場合、手数料は大きな負担となる可能性があります。

    デメリット2. 取引所が破綻する可能性がある

    2つ目が「取引所が破綻する可能性がある」点です。

    たとえば、預金なら銀行、株なら証券会社が破綻した場合、一定金額までは補償される国の制度があります。

    しかし、仮想通貨の場合はまだ法整備が十分ではなく、仮に破綻したとしても預けていた資金が戻ってくる保障はありません。

    特に仮想通貨はその性質上、ハッキングリスクなどもあるため、仮想通貨の取引を始める前に、その危険性については理解しておきましょう。

    デメリット3. 相続できない可能性がある

    3つ目が「相続できない可能性がある」点です。

    こちらも法整備次第ですが、株などと違って、仮想通貨は本人以外が引き出すことが難しい場合もあります。

    そのため、保有者が死亡したときに相続できない危険性もありますので、このような点についても事前に認識しておきましょう。

    仮想通貨を短期トレードをするメリットとデメリット

    仮想通貨の短期トレード

    投資には大まかに「短期」と「長期」のトレードの仕方があります。

    まずは仮想通貨を短期でトレードするメリットとデメリットについて紹介します。短期トレードのメリットとしては、以下の3つが挙げられます。

    短期トレードのメリット1. 短期でも大きな利益を狙える

    1つ目が「短期でも大きな利益を狙える」点です。

    価格変動が激しい仮想通貨は、短期でも大きな利益を狙うことができます。

    短期トレードのメリット2. 取引所のリスクを回避しやすい

    2つ目が「取引所のリスクを回避しやすい」点です。

    トレードする期間が短い場合、取引所の問題などで一時的に取引ができなくなったり、資産が凍結されるなどのリスクを回避しやすくなります。

    短期トレードのメリット3. さまざまな通貨に手を出しやすい

    3つ目が「さまざまな通貨に手を出しやすい」点です。

    短期トレードでは通貨の成長性よりも、瞬間での価格上昇を狙うため、いろいろな種類の通貨に投資することが可能になります。

    一方で、デメリットとしては以下の3つが挙げられます。

    短期トレードのデメリット1. 失敗が続けば損失が膨らむ

    1つ目が「失敗が続けば損失が膨らむ」点です。

    短期トレードの場合は、損切りが大事にはなるものの、毎回予想と反した取引になれば損失は膨らむことになります。

    短期トレードのデメリット2. 時間と体力が必要な取引方法である

    2つ目が「時間と体力が必要な取引方法である」点です。

    短期トレードをするためには、常にチャートを見ている時間と体力が必要になります。

    短期トレードのデメリット3. メンタル的に消耗しやすい

    3つ目が「メンタル的に消耗しやすい」点です。

    FXなどと同じで、短期トレードは精神的に消耗しやすい取引方法でもあります。自分の性格や向き不向きに合わせて、投資スタイルは選択すると良いでしょう。

    仮想通貨を長期トレードをするメリットとデメリット

    ビットコイン(BTC)
    次に仮想通貨を長期でトレードするメリットとデメリットについて紹介します。

    長期トレードのメリットとしては、以下の2つが挙げられます。

    長期トレードのメリット1. マイペースでゆっくりと取引が可能

    1つ目が「マイペースでゆっくりと取引が可能」な点です。

    短期トレードのように、短時間で変わる値動きに一喜一憂する必要がないため、自分のペースで取引することができます。

    急いで判断することが少なく、ミスなども軽減することができるため、取引に慣れていない初心者にはおすすめの方法です。

    長期トレードのメリット2. 手数料を抑えられる

    2つ目が「手数料を抑えられる」点です。

    短期に頻繁に売買するとその都度手数料が発生しますが、長期トレードであれば売買の回数が少なくて済むため、手数料も抑えることができます。

    一方で、デメリットは2つ挙げられます。

    長期トレードのデメリット1. 売り時・買い時のタイミングを逃しやすい

    1つ目が「売り時・買い時のタイミングを逃しやすい」点です。

    長期トレードの場合、利確や損切りを頻繁にしないため、思わぬ価格になるまで塩漬けしてしまうこともあります。

    長期トレードの場合は、売り時や買い時のタイミングを逃すことも少なくないので、その点には注意しましょう。

    長期トレードのデメリット2. 必ずしも大きな利益とはならない

    2つ目が「必ずしも大きな利益とはならない」点です。

    こまめに利確する短期トレードに比べ、長期で保有したからといって、利益が増えるかどうかは分かりません。

    仮想通貨は誕生から今に至るまで大きく成長しているものの、誕生から価値を下げた銘柄もあります。

    そのため、必ずしも長期保有によって利益が得られるとは限らないことを念頭に置いておきましょう。

    取引所で仮想通貨のトレードをするときのポイント2つ

    仮想通貨のトレードのポイント
    取引所で仮想通貨のトレードをするときのポイントとして、特に重要なことが2つあります。

    ポイント1. 売り板と買い板をチェックし、条件の合った注文を行う

    1つ目が「売り板と買い板をチェックし、条件の合った注文を行う」ことです。

    取引所でトレードを行う場合は、自分が取引したい価格を指定できる指値注文を有効活用し、タイミングや条件を意識して取引しましょう。

    ポイント2. チャートを読み込み、相場の流れを覚える

    2つ目が「チャートを読み込み、相場の流れを覚える」ことです。

    ほかの金融商品にもいえることですが、チャートを理解することは投資の第一歩といえます。理解しているチャートの種類を増やしたり、チャートの相場の流れを覚えることは、賢い取引につながります。

    取引方法によってメリット・デメリットは違う

    メリット・デメリットの違い
    仮想通貨のトレードは、他の金融商品に比べてメリットがある反面、当然デメリットも存在します。

    仮想通貨のトレードは大きく利益をあげることができる可能性がある反面、くわしく理解しないまま始めてしまうと、損をすることもありますので、注意しましょう。

    また、短期トレードや長期トレードなど、取引方法によっても特徴が異なるので、それぞれのパターンをよく理解したうえで取引することをおすすめします。