柴犬コイン(SHIB)は、2020年に「Ryoshi」と呼ばれる匿名の開発者によって生まれた暗号資産です。
「ミームコイン」として誕生しましたが、現在では分散型取引所「ShibaSwap」やNFT、メタバースなど多面的なプロジェクトを展開し、世界中に熱狂的なファンコミュニティ「ShibArmy」を持っています。
2021年には爆発的な人気で高騰したあとは、2023年には時価総額ランキング上位に食い込むなど、その影響力は無視できないものとなりました。
現在は、ガス代の削減や取引効率を高める独自レイヤー2ネットワーク「Shibarium」の稼働により、柴犬コインは「ミームから実用へ」と進化を遂げつつあります。
本記事では、そんな柴犬コインの特徴や将来性、注目の独自レイヤー2であるShibariumについて、詳しく解説します。
柴犬コインの基本的な特徴や購入方法については、柴犬コインとは記事で詳しく解説しています。
※現在の価格を確認したい方はこちら:柴犬コイン(SHIB)リアルタイムチャート
この記事でわかること
目次
柴犬コイン(SHIB)の概要

柴犬コイン(SHIB)は、2020年に「Ryoshi」と名乗る匿名開発者によって誕生した柴犬のイラストが特徴の暗号資産です。
ミームコインとして人気を博したドージコイン(DOGE)から派生した犬系コインの一つで、イーサリアム(Ethereum)ブロックチェーン上で発行されています。
当初はジョーク的な存在として発行された柴犬コインですが、現在では分散型取引所やNFTなどの開発が進められているほか、SNSを介して展開される世界的なコミュニティ「ShibArmy(柴アーミー)」を形成しています。
柴犬コインの基本的な特徴や購入方法については、以下の記事で詳しく解説しています。
柴犬コイン(SHIB)の将来性を左右する4つの要素

2021年に熱狂的な人気ぶりで高騰したことでも知られる柴犬コインですが、その後の価格推移は比較的落ち着きを見せています。
しかし、柴犬コインは単なるミームコインにとどまらず、実用性を伴ったエコシステム構築を着々と進めており、今後の動向に注目が集まっています。
ここでは、将来性を支える以下の4つの要素を紹介します。
- 積極的なBurn(バーン・焼却)を行っている
- ドージコイン(DOGE)を代表に犬系コインはイーロン・マスクの影響を受ける
- 犬系コインの中で時価総額が大きい
- 独自のレイヤー2をイーサリアム上に展開している
ぜひ参考にしてください。
積極的なBurn(バーン・焼却)を行っている
柴犬コインは、コミュニティ・ShibArmy主導のもと、定期的にトークンをBurn(バーン・焼却)しています。
これは、イーサリアムの共同創業者であるヴィタリック・ブテリン氏が保有していた大量の柴犬コインを焼却し、さらに慈善団体への寄付まで行った一連の動きに影響を受けて派生したものです。
また、コミュニティによるものだけでなく、「Shibarium」の利用にかかる手数料の一部もBurnしており、コミュニティの動向だけでなく、仕組み的にBurnも行っています。
トークンをBurnすることによって、市場に出回る柴犬コインの総量が減らされるため、長期的に柴犬コインの価値や希少性を高めることができます。
犬系コインはイーロン・マスク氏の発言に影響を受けやすい
ドージコインに代表される犬系コインは、X(旧Twitter)などでのイーロン・マスク氏の発言によって価格が大きく動くことがあります。
柴犬コインも例外ではありません。そもそも、ミーム文化は著名人の影響力によって注目度が一気に高まる特性を持っています。
イーロン・マスク氏がXにて愛犬である柴犬・フロキの写真を投稿したり、旧Twitterのアイコンを青い鳥からドージコインの柴犬へと変更したりするたびに、市場では柴犬コインの取引量が急増し、価格が上昇しました。
今後、柴犬コインの取引を考えている方は、要人の発言によって価格が上下する可能性があることを常に念頭に置いておく必要があるでしょう。
犬系コインの中で時価総額が大きい
現在、暗号資産市場で取引されている犬系コインには、ドージコイン(DOGE)やボンク(BONK)、フロキ(FLOKI)、dogwifhat(WIF)などがあります。
柴犬コインは、これらの犬系コインのなかでも時価総額が大きく、犬系コイン時価総額1位のドージコインに次ぐ2位の規模を誇ります。
2025年現在、世界の様々な取引所で取り扱いされており、Coincheckでも購入可能です。
高い知名度と流動性があることによって、将来にわたり安定的に取引がしやすい点も評価されるポイントの一つと言えるでしょう。
独自のレイヤー2をイーサリアム上に展開している
独自のレイヤー2をイーサリアム上に展開しているのも、柴犬コインの特徴です。
レイヤー2とは、ビットコインやイーサリアムなどのメインチェーン(レイヤー1)の外側に、取引を処理するための別のレイヤーを設けて、取引の結果のみをメインチェーンに戻す仕組みです。
これによって、取引の高速化や取引手数料の低下といった恩恵を受けることができます。
独自のレイヤー2である「Shibarium(シバリウム)」は、2023年8月に正式ローンチされたネットワークです。
Shibariumは既存のイーサリアムブロックチェーン上に構築されており、取引手数料の一部を自動的にSHIBのバーン(焼却)に回す仕組みを備えています。
これにより、高速かつ低コストの取引処理を実現しながら、トークンの希少性向上にも寄与しています。
柴犬コイン(SHIB)のレイヤー2「Shibarium」とは
前述の通り、柴犬コインはイーサリアムのブロックチェーン上で構築されている暗号資産です。
そのため、「いつ誰がどの程度取引したのか」や「誰がどのくらいの枚数持っているか」という情報はすべてイーサリアム上に記録されています。
同様に、取引自体もイーサリアム上で行われるため、取引に必要なガス代(取引手数料)も当然イーサリアム(ETH)で支払う必要がありました。
柴犬コインがローンチされた2020年は、イーサリアムの取引量自体が増えていたことや、イーサリアムブロックチェーン上に構築されたほかの暗号資産が多くあったことから、取引が混雑しやすく、それに伴ってガス代が高騰しやすい環境でした。
初心者にとってガス代の高騰は参入障壁になりやすく、市場の盛り上がりを停滞させる原因になり得るとして、この課題を解決するべく、レイヤー2・Shibariumを導入。その結果、ガス代を低く抑えることに成功しました。
さらにShibariumでは、取引時に発生するガス代の一部を、自動的に柴犬コインのBurnに充てる仕組みを導入。
トランザクション(取引)の増加がそのまま柴犬コインの供給減少につながり、その価値を高める構造となっています。
Shibariumのガバナンストークン「BONE」について
Shibariumでは、ガバナンストークンとして「BONE」という暗号資産が存在します。BONEというトークンがガス代(手数料)およびガバナンス権限の両方を担っているという特徴があります。
レイヤー2の重要性について
レイヤー2は、ビットコインやイーサリアムのような代表的なブロックチェーンが抱える「処理の遅さ」と「高い手数料」という課題を解決するための重要な技術です。
柴犬コイン独自のレイヤー2・Shibariumも、レイヤー2技術を活用することで利便性と流動性の確保を実現しています。
レイヤー2の仕組みやメリット、特徴については、こちらの記事で詳しく解説しています。
Shibariumがもたらすメリット・将来性について

ここでは、Shibariumがもたらすメリット・将来性について、以下の4つの観点から解説していきます。
- 柴犬コイン(SHIB)のスケーラビリティ向上
- 柴犬コイン(SHIB)の利用拡大
- NFT取引の活発化
- メタバースプロジェクト「SHIB : The Metaverse」の展開
Shibariumの登場は、単なるトランザクション処理の効率化や手数料の低コスト化にとどまらず、柴犬コインのエコシステム全体を成長させる起点となっています。
柴犬コイン(SHIB)のスケーラビリティ向上
Shibariumが導入された目的の一つがスケーラビリティ(処理能力)の向上であることは、前述した通りです。
柴犬コインでは、取引をレイヤー2(Shibarium)上でまとめて処理し、その結果をイーサリアムに記録する仕組みを採用することで、取引スピードの大幅向上とガス代削減を実現しています。
これまでコストがネックとなっていた小規模取引やマイクロペイメントも実現可能となり、柴犬コインを実際に活用できる環境が整いつつあります。
柴犬コイン(SHIB)の利用拡大
柴犬コインはミームコインの一種として誕生しましたが、実用性や持続性を意識した様々なプロジェクトが進行している点で、ほかのミームコインとは一線を画しているといえるでしょう。
現在、柴犬コインは様々なプロジェクトを手掛けており、エコシステムの拡張を続けています。
Shibariumでは、発生する手数料の一部が柴犬コインのBurnに回る仕組みが導入されているため、柴犬コインの利用が拡大されることで、「エコシステムの成長がトークンの希少性向上に直結する」という好循環を生み出す可能性があります。
NFT取引の活発化

Shibariumは、NFTの取引活性化にも貢献する可能性があります。
従来、NFTの取引主体であったイーサリアムでは、NFTの発行や取引時に発生するガス代が高額になり、ユーザーの新規参入を阻むという問題がありました。
Shibarium上では、低コストでNFTを発行・取引できるため、クリエイターや購入者がより気軽にNFT市場へと参加できるようになります。
また、柴犬コイン独自のNFTコレクション「THE SHIBOSHIS」も展開しており、将来的には自身の所有しているNFTを、ブロックチェーン内のゲームにて使用できるようになる予定です。
参考・出典:https://shiboshis.shibaswap.com/#/
メタバースプロジェクト「SHIB : The Metaverse」の展開

柴犬コインの開発チームは現在、独自のメタバースである「SHIB : The Metaverse」を開発しています。
SHIB : The Metaverseは、柴犬コインのレイヤー2ネットワーク・Shibarium上で構築されているメタバースのことです。
現在、SHIB : The MetaverseはWindowsでダウンロードして利用可能であり、メタバース活動のほか、2025年に新リリースされた「Lap Dogs」という犬のレースゲームを体験することができます。
参考・出典:https://shibthemetaverse.io/ja
柴犬コイン(SHIB)のメタバース「SHIB : The Metaverse」とは
柴犬コインのメタバースであるSHIB : The Metaverseは、リアルで美しいグラフィックの仮想空間が特徴的であり、この空間内では、暗号資産であるSHIBやBONEが使われ、THE SHIBOSHISなどの柴犬をモチーフとしたNFTアートが使用される予定です。
また、本メタバースで展開される土地(LAND)は、すでにNFTとしてマーケットプレイス「OpenSea」にて販売されています。
ユーザーはその土地を購入・保有することで、メタバース上で店舗を建てたり、ビジネスモデルを構築したりすることが可能となります。
柴犬コイン(SHIB)はCoincheckで購入できる

柴犬コインは現在、Coincheckにて購入することができます。
具体的な購入方法については、以下の記事にて詳しく解説しています。興味のある方はぜひご一読ください。
柴犬コイン(SHIB)の注意点・リスク

柴犬コインには少なからず注意点やリスクもあります。
ここでは、以下の3つの注意点・リスクを紹介します。
- ミームコインは流行り廃りが激しい
- 暗号資産の下落傾向時には下落幅が大きい
- システム・エコシステムの安定的な稼働が必要<
ミームコインは流行り廃りが激しい
多くのミームコインの特徴として、流行り廃りが激しいことが注意点として挙げられます。
これは、ドージコインや柴犬コインがファンの支持によって需要を維持しているという特性を持っているためです。
イーロン・マスク氏などの著名人や資産家の一言によってその価格は乱高下しやすく、一過性の人気となってしまう可能性があります。
柴犬コインを保有する際には、イーロン・マスク氏をはじめとする要人の発言に目を光らせておく必要があるでしょう。
暗号資産の下落傾向時には下落幅が大きい
暗号資産市場全体が下落傾向を示している際には、柴犬コインも同様に下落します。
しかし、その下落幅はビットコインやイーサリアムといった主要な暗号資産と比較すると大きくなりやすいです。
その理由として、柴犬コインが投機的側面を持っており、短期目線で売買を行う投資家が多いことが挙げられます。
そのため、市場の下落傾向時には資金が流出しやすく、下落が下落を呼ぶ形でボラティリティが大きくなりやすいです。
システム・エコシステムの安定的な稼働が必要
将来にわたって柴犬コインが盛り上がるためには、エコシステムの安定的な稼働が必須になってきます。
現在、開発チームも積極的に関連プロジェクトを推し進めていることもあり、今後柴犬コインの活躍・利用の場が増えれば、価値が再び評価される可能性があります。
まとめ
柴犬コイン(SHIB)は、2020年に「Ryoshi」と呼ばれる匿名の開発者によって生まれた暗号資産です。
発行当初はジョーク通貨として取り扱われていましたが、知名度が上がった現在は数ある暗号資産のなかで一定の地位を築き上げています。
NFTやメタバースプロジェクトへの参入も積極的に行っており、これらの開発が進んで多くのユーザーが参入するようになれば、将来的な価値の向上が期待されます。