みんなのチケット(旧楽天NFT)は、楽天が運営するNFT技術を用いた、チケットリセール特化のマーケットプレイスです。楽天アカウントがあれば誰でも気軽に利用できるため、初心者も利用しやすいサービスです。
しかし、NFTに馴染みがないため、利用するのが不安な方も多いのではないでしょうか。本記事では、みんなのチケットの特徴やNFTの探し方、購入方法を解説します。ぜひ、利用を検討する際の参考にしてみてください。
目次
みんなのチケット(旧楽天NFT)とは

「みんなのチケット」は、楽天グループ株式会社が運営する、ブロックチェーン技術を活用したチケットの売買に特化したオンラインプラットフォームです。
元々は、NFTの知識が少ない一般ユーザーでも扱えるよう、2022年2月25日に「Rakuten NFT」というNFTマーケットプレイスを提供していましたが、一部機能がリニューアルされ、チケットのリセール(二次流通)に特化したサービスとなりました。
2025年9月30日には、NFT技術を活用したチケットリセールプラットフォーム「みんなのチケット」にサービスが刷新されています。
アイテムは動画や画像などのNFTコンテンツのことを指し、シリアル番号毎の所有権を表す「トークン」がアイテム1つひとつに付与されます。一方で、パックは1つまたは複数のNFTアイテムをパッケージ化したもののことを指し、一次流通でのみ取り扱われます。
みんなのチケット(旧楽天NFT)の特徴・メリット

みんなのチケットの特徴やメリットを3つ紹介します。
楽天アカウントがあれば利用できる
みんなのチケットは、楽天アカウントがあれば専門知識がなくても利用可能です。有効なメールアドレスがあればアカウントは簡単に作成が可能なため、サービス利用のハードルが低いマーケットプレイスであるといえます。
他のNFTマーケットプレイスでは、専用アカウントの作成が必要な場合もあります。専用のアカウントがなくても簡単に始められる点は、初心者にとって嬉しいポイントです。
クレジットカード決済に対応している
みんなのチケットはクレジットカード決済に対応しています。
暗号資産の口座の作成・登録を行わずに利用できる点も、みんなのチケットのメリットです。なお、みんなのチケットでは以下のクレジットカードが利用可能です。
- 楽天カードで発行されたすべてのクレジットカード
- 楽天カード以外で発行されたVISA、Mastercard、JCB、American Express、Diners Clubの提携カード
楽天の他サービスとも連携している
みんなのチケットは、楽天グループの他サービスとも連携しています。
クレジットカード決済時には楽天のアカウント(ID)を使用でき、購入金額100円ごとに楽天ポイントが1ポイント加算されるほか、使うことも可能です。
多方面に事業を展開する楽天グループのサービスならではの強みを活かした、NFTをより身近に感じられるサービスである点も特徴です。
取り扱われるNFTの例

みんなのチケットでは、以下のようなNFTが取り扱われています。
スポーツ観戦チケット

楽天グループ株式会社はヴィッセル神戸のオフィシャルパートナーを務めており、東北楽天ゴールデンイーグルスには100%株式出資を行っています。
そのため、みんなのチケットではこれらのチームのスポーツ観戦チケットが販売されています。チケットは座席エリアごとに販売されているため、お好みの座席エリアのチケットを購入可能です。
アニメの本編制作素材

みんなのチケットでは、アニメやマンガ、音楽など、さまざまなジャンルのNFTが販売されています。
バンダイナムコピクチャーズは、人気アニメ『TIGER&BUNNY 2』の本編で使用された制作素材をNFT化したアイテムを販売しています。希少性のあるアイテムが販売されている点も、みんなのチケットの特徴です。
みんなのチケット(旧楽天NFT)でのNFTの探し方
みんなのチケットでは、「NFTチケット」と「デジタルコンテンツ」の2つのルートからNFTを探すことができます。
NFTチケット

「NFTチケット」では、東北楽天ゴールデンイーグルスやヴィッセル神戸の試合の観戦チケットが販売されています。どちらかのチームを選択し、購入したいNFTチケットを探しましょう。NFTの検索では、試合の開催月別による絞り込み検索が可能です。
デジタルコンテンツ

「デジタルコンテンツ」では、アニメやマンガ、ゲームなど、幅広いジャンルのNFTが取り扱われています。
切手の原画やアイドルの撮りおろし写真など、アイテムの種類も多岐にわたります。カテゴリーや価格帯、出品者などによる絞り込み検索を活用し、購入したいNFTを見つけましょう。
いずれの場合も、下記に示す画面上部の虫眼鏡アイコンから、キーワード検索を行うことも可能です。

みんなのチケット(旧楽天NFT)でアカウントを登録する方法
みんなのチケットでアカウントを登録する方法を解説します。
①楽天会員の登録を行う
まだ楽天会員の登録を行っていない場合は、はじめに楽天会員の登録を行います。すでに楽天会員の登録が済んでいる場合は、次のステップに進みましょう。
トップ画面右上の「ログイン・会員登録」をクリックします。

クリックすると、楽天会員のログイン・会員登録画面が表示されます。下の方までスクロールして、「楽天会員登録(無料)」ボタンをクリックします。

メールアドレスを入力し、「認証コードを送信する」ボタンをクリックしましょう。クリックすると、入力したメールアドレス宛てに、認証コードが書かれたメールが送信されます。

メールが届いたら認証コードを入力し、「認証する」をクリックします。

認証コードによる認証が完了したら、パスワードや名前、誕生日などの情報を登録します。すべての欄の入力が完了したら「確認に進む」をクリックして、入力内容の確認に進みます。



確認画面に進んだら、これまでの入力内容を確認しましょう。
入力内容に誤りがなければ、「楽天会員登録を完了する」ボタンをクリックして、楽天会員の登録は完了です。


②みんなのチケットにログインする
楽天会員のアカウント(ID)を使用して、みんなのチケットにログインします。トップ画面右上の「ログイン・会員登録」をクリックしましょう。

クリックすると電話番号認証画面が表示されます。表示された電話番号に発信し、電話認証を行いましょう。

③ニックネームを設定し、各種書面に同意する
電話番号認証に成功しログインできたら、ニックネームを登録します。ニックネームは一度内容を決定したら変更できないため、注意が必要です。

ニックネームを入力したら、ユーザー利用規約と個人情報保護方針をよく読んで同意し、「決定する」ボタンを押したらアカウント登録は完了です。


みんなのチケット(旧楽天NFT)でNFTを購入する方法
ここでは、みんなのチケットでNFTを購入する方法を解説します。
①個人間マーケットプレイスに移動する
トップ画面から、「個人間マーケットプレイス」に移動します。

②検索機能で購入したいNFTを探す


NFTチケットまたはデジタルコンテンツのタブを選択し、必要に応じて絞り込み検索を行って購入したいNFTを探します。
③NFTを選択し、トークンを選択する

購入したいNFTが見つかったら、クリックして商品ページに進みます。

商品ページに移動したら下へスクロールして、「選択して購入する」ボタンをクリックします。

「選択して購入する」ボタンをクリックすると、トークン(シリアル番号)選択画面が表示されます。
トークンと価格を確認しながら、希望のトークンを選択して「買い物かごに入れる」をクリックしましょう。
④購入手続きを行う

購入したいNFTを買い物かごに入れたら、画面右上のカートのアイコンに選択したNFTの個数が表示されます。
NFTの選択が完了したら、カートのアイコンをクリックしましょう。

選択内容を確認し、誤りがなければ「購入手続きへ」をクリックして、購入手続きに進みます。

「購入手続きへ」をクリックすると、注文確認画面が表示されます。
支払い方法を選択し、必要な情報を入力したら、右側の「注文を確定する」をクリックして購入完了です。
みんなのチケット(旧楽天NFT)でNFTを出品する方法
ここでは、みんなのチケットでNFTを出品する方法を解説します。
①マイコレクションページに移動する

トップ画面上部の「マイコレクション」をクリックし、マイコレクションページに移動します。
②出品したいアイテムを選択

マイコレクションページに移動すると、過去に購入したNFTが画面右側に表示されます。アイテムを選択したら、出品したいトークンの右側に表示される「出品する」をクリックして出品情報を登録しましょう。
トークンを選択したら価格を設定し、内容を確認して「出品する」ボタンをクリックしたら出品完了です。
みんなのチケット(旧楽天NFT)に関する注意点
ここでは、みんなのチケットを利用する際の注意点を3つ紹介します。
みんなのチケット(旧楽天NFT)で購入したNFTはみんなのチケット(旧楽天NFT)内でのみ出品可能
みんなのチケットでは、みんなのチケット内で購入したNFTのみ売却可能です。そのため、自分で作成したNFTをみんなのチケットで販売することはできません。
みんなのチケット内で購入したNFTを他のマーケットプレイスで売却することもできないため、NFTの取り扱いに注意しましょう。
手数料がやや高い
みんなのチケットでNFTを売却する際、商品価格の14%が販売手数料として差し引かれます。
国内NFTマーケットプレイスであるCoincheck NFTやメルカリNFTの販売手数料は、販売価格の10%です。また、ブロックチェーンを活用したチケットリセールサイトであるTicketMe(チケミー)は5%です。そのため、みんなのチケットの販売手数料は、他のマーケットプレイスと比較してやや高いと言えます。
また、楽天銀行以外の口座に出金する場合、210円の出金手数料も発生します。楽天銀行の口座に出金する場合でも、出金額が9,999円以下の場合は100円の出金手数料が発生するため、注意が必要です。
暗号資産決済はパック購入時のみ利用可能
みんなのチケットで暗号資産決済を利用できるのは、パックを購入する場合のみです。パックは「NFTチケット」で取り扱われ、もともと楽天NFTであった「個人間マーケットプレイス」では取り扱われません。
みんなのチケットを利用する場合は、暗号資産決済が利用できるのは楽天チケットでパックを購入する際のみである点を把握しておきましょう。
まとめ
みんなのチケットは、楽天グループ株式会社が運営する、旧楽天NFTを基盤にチケットリセールに特化した形で刷新されたマーケットプレイスです。楽天アカウントがあれば利用でき、クレジットカード決済にも対応しているため、初心者に優しいサービスです。
また、決済に楽天カードを利用すると楽天ポイントが付与されるという、グループ会社ならではの強みをもつサービスでもあります。興味を持った方は、ぜひみんなのチケットの利用を検討してみてはいかがでしょうか。
著者神崎なつめ
1996年生まれ。Web3.0、仮想通貨、買取などの記事を執筆。雑誌『アルトコインナビVol.2』(双葉社)などを手掛けた。また、一般社団法人古物査定士認定協会の広報として、アート・骨董品・お酒などの分野で監修をしている。