暗号資産(仮想通貨)のメリット6つとデメリット5つを初心者向けに解説

暗号資産(仮想通貨)の主なメリットは、「24時間いつでも取引できる」「ワンコインの少額から始められる」「海外送金が安く・速い」「ブロックチェーンで取引が透明」「銀行口座がなくても持てる」「インフレ対策になり得る」の6つです。

一方で、価格の上下が大きいことや、税金の仕組みが複雑といった注意点もあります。本記事では、ビットコイン(BTC)など暗号資産のメリット・デメリットを、株式やNISAなど身近な金融商品と比較しながら整理します。

そもそも暗号資産って何?という方は、暗号資産(仮想通貨)とは?もあわせてご覧ください。

暗号資産(仮想通貨)の主なメリット6つ

暗号資産(仮想通貨)のメリット

暗号資産には、株式やNISAなど従来の金融商品にはない、次の6つのメリットがあります。順番に見ていきましょう。

メリット 比較対象 キーポイント
①24時間365日いつでも取引できる 株式(平日9:00〜15:30)・FX(平日のみ) 仕事や家事の合間でも売買・送金ができる
②少額から始められる 単元株(数万円〜数十万円) 500円程度のワンコイン感覚で購入可
③海外送金が安く・速い 銀行国際送金(数千円〜・数営業日) 数十円〜数百円・数分〜数十分で着金
④ブロックチェーンで取引が透明 証券会社・ほふり等が一括管理 世界中のコンピュータで共有・改ざんが困難
⑤銀行口座がなくても保有・送金できる 株式・投資信託(証券口座+銀行口座が前提) ウォレットだけで保有・送金が可能
⑥資産分散・インフレヘッジになり得る 株式・債券・預金 別の値動き+発行上限のある通貨も存在

①24時間365日いつでも取引できる

暗号資産は、平日も休日も、昼でも夜中でも、24時間365日いつでも売買できます

株式の場合、東京証券取引所が動いているのは平日の9:00〜15:30だけ。米国株は日本時間の夜中しか取引できず、FXも平日のみで土日は止まります。仕事帰りや週末にゆっくり相場を見たい人にとって、取引時間の制約は意外と大きな壁です。

暗号資産はこの制約がないため、平日の夜や土日にもその場で売買・送金ができます。本業や家事の合間など、自分の生活リズムに合わせて取引できる手軽さが魅力です。

②少額から始められる

暗号資産は、500円程度のお小遣い感覚で始められます。ビットコインのように1枚あたり数百万円〜数千万円する通貨でも、小数点以下の細かい単位で買えるため、大きなお金を用意する必要はありません。

株式は通常100株まとめて買う「単元株」が基本で、銘柄によっては1回の購入に数万円〜数十万円の資金が必要です。NISAでも個別株を買う場合は同じルールで、ある程度まとまったお金が前提になりがちです。

暗号資産ならワンコイン感覚から始められるので、投資が初めての方や、株式と並行して少しずつ買ってみたい方にぴったりです。毎月決まった金額を自動で買い続ける「積立」にも対応しています。詳しくは暗号資産(仮想通貨)の積立とは?をご覧ください。

③海外送金が安く・速い

暗号資産は、銀行を通さずに国境をまたいで直接送れるため、海外送金の費用が安く、相手に届くまでの時間も短く済みます

銀行を使った海外送金は、為替手数料や送金手数料、間に入る銀行の手数料などを合わせると数千円〜の負担になり、相手に届くまで数営業日かかるのが一般的です。そもそも株式や債券は海外の家族や友人に直接送ることができません。

一方、暗号資産なら通貨やネットワークによっては手数料が数十円〜数百円、送金にかかる時間も数分〜数十分で完了します。留学・出張・海外への仕送りなど、国を越えてお金を動かしたい場面では大きな魅力です。

④ブロックチェーンで取引が透明・改ざんされにくい

暗号資産の取引履歴は「ブロックチェーン」という台帳に記録され、世界中のたくさんのコンピュータで共有・チェックされています。誰でも取引履歴を見ることができ、特定の人や会社が後から書き換えることはほぼ不可能な仕組みです。

株式や債券などの従来の金融商品は、証券会社・取引所・証券保管振替機構(ほふり)といった特定の機関がまとめて記録・管理しています。利用者は「その機関がきちんと管理してくれている」ことを信頼する前提で成り立っています。

これに対し暗号資産は、特定の管理者がいなくても、コンピュータ同士で取引の正しさを確認し合える点が、従来の金融商品にはない大きな特徴です。

⑤銀行口座がなくても保有・送金できる

暗号資産は、インターネットとウォレット(暗号資産専用のお財布アプリ)さえあれば、銀行口座を持っていない人でも保有・送金が可能です。

株式・投資信託・NISAなどは、証券口座と本人名義の銀行口座を紐付けるのが基本で、入出金にも必ず銀行を通します。一方、暗号資産は自分専用の「秘密鍵」というパスワードでウォレットを管理する仕組みなので、銀行口座がなくても持ったり送ったり受け取ったりできます。

世界には、収入や身分証の問題で銀行口座を持てない人が約14億人いると言われています。こうした人たちにも金融サービスを届けられる点は、暗号資産の社会的な意義の1つです。

※ ただし、Coincheckなど日本の取引所で日本円を入出金して暗号資産を売買する場合は、本人名義の銀行口座が必要です。「銀行口座がなくても扱える」というのは、ウォレットだけで保有・送受信が完結する暗号資産そのものの仕組みを指します。

⑥資産分散・インフレヘッジになり得る

暗号資産は、株式・債券・預金とは違う値動きをすることが多いため、資産を分散させる選択肢の1つになります。

すでにNISAなどで株式や投資信託を持っている方にとって、暗号資産は株式市場の動きにつられにくい「別の値動きをする資産」として、資産全体の偏りをやわらげる役割を持つ可能性があります。

また、ビットコインは発行上限が2,100万枚と決まっており、円やドルのように中央銀行の判断で新たに発行されることはありません。そのため、物価が上がってお金の価値が下がる局面(インフレ)で、価値を保ちやすい資産、いわゆる「インフレヘッジ」として注目されることがあります。

暗号資産(仮想通貨)のデメリット・注意点5つ

暗号資産(仮想通貨)のデメリット

暗号資産にはメリットがある一方で、始める前に知っておきたい注意点もあります。株式やNISAなど身近な金融商品と比べながら、代表的な5つを見ていきましょう。

デメリット 比較対象 キーポイント
①価格変動が大きく値幅制限がない 株式(ストップ高・ストップ安あり) 1日で10〜20%以上動くことも珍しくない
②税制が複雑で最大55%・確定申告が必要 株式・投資信託(約20.315%)/NISA(非課税) 雑所得・累進課税で自分で申告が必要
③秘密鍵管理や送金ミスは自己責任 証券会社の保管・投資者保護基金 補償や取り消しの仕組みが基本的にない
④詐欺・規制変更による価格急落リスク 金融商品取引法で長年整備された株式市場 規制変更や投資詐欺の手口に注意
⑤決済手段としての利用範囲はまだ限定的 法定通貨・電子マネー 当面は投資・資産形成・海外送金が現実的

①価格変動が大きく値幅制限がない

暗号資産は短い期間で価格が大きく動きやすく、1日で10〜20%以上動くことも珍しくありません

株式市場には、1日あたりの値動きの幅を制限する「ストップ高・ストップ安」というブレーキの仕組みがあります。一方の暗号資産にはこうしたブレーキがなく、ニュース・規制の動き・SNSでの発言などの影響をそのまま価格が受けてしまいます。

さらに、少ない元手で大きな取引ができるレバレッジ取引では、ほんの少しの価格変動でも自動的に決済される「強制ロスカット」が発動し、預けたお金を一気に失う可能性もあります。投資は使う予定のない余剰資金で、長期保有や積立で値動きをならしながら付き合うのが基本です。

②税制が複雑で最大55%・確定申告が必要

暗号資産の利益は、原則として「雑所得」というグループに分類され、給与など他の所得と合算して税金が計算されます。所得が増えるほど税率が高くなる累進課税が適用されるため、住民税と合わせて最大で約55%まで税率が上がる可能性があります。

株式や投資信託の利益は「申告分離課税」と呼ばれる別ルールで計算され、税率は所得税15%・住民税5%・復興特別所得税を合わせて約20.315%に固定されています。証券会社の特定口座(源泉徴収あり)を使えば、税金は証券会社が自動で差し引いて納めてくれますし、NISA口座であれば利益はそもそも非課税です。

項目 暗号資産 株式・投資信託 NISA
課税方式 雑所得(総合課税) 申告分離課税 非課税
税率 最大約55%(累進課税) 約20.315%(固定) 0%
源泉徴収 なし 特定口座(源泉徴収あり)で自動 不要
確定申告 年間20万円超の利益で必要 特定口座(源泉徴収あり)なら原則不要 不要
損益通算 雑所得内のみ可 上場株式等と通算可 不可
損失繰越 不可 最大3年間繰越可 不可

一方、暗号資産は税金を自動で差し引く仕組みがなく、給与をもらっている方でも年間20万円を超える利益が出たら自分で確定申告をする必要があります。取引回数が多くなるほど損益の計算は大変になるため、専用の損益計算ツールを使ったり、税理士に相談したりするのも1つの方法です。詳しい申告手順は仮想通貨の確定申告をわかりやすく解説をご覧ください。

③秘密鍵管理や送金ミスは自己責任

暗号資産はデジタル上の資産なので、ウォレットやアカウントの管理は基本的にすべて自分の責任で行います。「秘密鍵」と呼ばれる暗号資産専用のパスワードをなくしたり、送金先のアドレスを1文字でも間違えたりすると、資産は戻ってきません。クレジットカードの「チャージバック」のような取り消しの仕組みもありません。

株式・投資信託は証券会社が保管・管理してくれます。万が一その証券会社が経営破綻しても、「投資者保護基金」という仕組みで1人あたり最大1,000万円まで補償されます。銀行振込なら、誤って送ってしまったときに「組戻し」というお金を戻してもらう手続きを銀行に頼めることもあります。

暗号資産にはこうした補償や取り戻しの仕組みが基本的にありません。だからこそ、金融庁に登録された国内の取引所を使う・二段階認証を必ず設定する・送金前にアドレスを必ず見直す、といった基本の対策を徹底することがとても大切です。

④詐欺・規制変更による価格急落リスク

暗号資産は登場してまだ十数年と歴史が浅いため、各国のルール変更によって価格が大きく動くことがあります。「ある通貨が突然取り扱い停止になる」「税制が見直される」といったニュース1つで、相場が大きく揺れる場面も少なくありません。

株式や投資信託は、金融商品取引法という法律のもとで長年ルールが整備されてきており、規制の安定感という点では暗号資産よりも一日の長があります。

また、SNSやマッチングアプリで「必ず儲かる」「特別な投資情報がある」と持ちかけてくる投資詐欺の被害も増えています。利用するのは金融庁・財務局に登録された暗号資産交換業者だけにする・知らない人からの儲け話には乗らない、という2つを徹底するだけでも被害を大きく減らせます。

⑤決済手段としての利用範囲はまだ限定的

暗号資産は「通貨」と呼ばれることもありますが、円やドルのような法定通貨と違い、日常的に支払いに使えるお店やサービスはまだ多くありません

株式や投資信託も日常の支払いには使えませんが、これらはそもそも投資商品なので違和感はありません。一方、暗号資産は「通貨」というイメージが先行しやすく、「日常の支払いにも使えるはず」と思って始めると、ギャップを感じやすい点には注意しましょう。

当面は日常の決済手段ではなく、投資・資産形成・海外送金などの用途で活用するのが現実的です。

暗号資産(仮想通貨)のメリット・デメリットに関するよくある質問

Q. 仮想通貨の1番のメリットは何ですか?

A. 何を重視するかによって変わります。

「24時間いつでも取引できる」「ワンコインの少額から始められる」「海外送金が安く・速い」の3つは、従来の金融商品にはない代表的なメリットです。資産運用が目的なら値動きの大きさを活かしたリターン、海外送金や国際的なやり取りが目的なら手数料の安さとスピードが大きな魅力になります。

Q. 仮想通貨はいくらから始められますか?

A. Coincheckなら500円から購入できます。

ビットコインのように1枚の価格が高い通貨でも、1枚単位ではなく小数点以下の細かい単位から買えるので、初心者の方でも無理のない金額から始められます。

Q. 仮想通貨はインフレ対策になりますか?

A. 発行上限がある暗号資産はインフレ対策の選択肢になり得ます。

ビットコインのように発行枚数の上限が決まっている暗号資産は、円やドルのように増発されることがないため、お金の価値が下がるインフレ局面で「価値を保ちやすい資産」として注目されることがあります。ただし価格の上下が大きく、必ずインフレ対策になるとは限らないため、あくまで資産の分散先の1つとして、余剰資金の範囲で持つのがおすすめです。

Q. 仮想通貨のデメリットを抑える方法はありますか?

A. 余剰資金・少額・分散・長期保有を基本にすれば、デメリットはぐっと抑えやすくなります。

具体的には、余剰資金で少額から始める/主要な通貨を中心に分散して持つ/長期保有や積立を基本にする/金融庁に登録された国内取引所を使う、といった工夫が効きます。代表的な失敗パターンと対策は仮想通貨でよくある失敗事例と対策もあわせてご覧ください。

まとめ:暗号資産(仮想通貨)はメリットを活かしつつ注意点を理解して始めよう

暗号資産(仮想通貨)には、24時間いつでも取引できる・ワンコインの少額から始められる・海外送金が安く速い・ブロックチェーンで取引が透明・銀行口座がなくても持てる・インフレ対策になり得るといった、従来の金融商品にはないメリットがあります。

一方で、価格の上下が大きいこと・秘密鍵などの自己管理が必要なこと・税金の仕組みが複雑なことなど、知っておきたい注意点もあります。

メリットを活かしつつリスクを抑えるコツは、「余剰資金で」「少額から」「長期・分散で」付き合うことです。

Coincheckとしても、いきなりまとまった金額を投じるよりも、500円からの少額購入や、月1万円から自動で積み立てができるCoincheckつみたてのように、家計に無理のないペースで始める方法をおすすめしています。これから始める方は、暗号資産(仮想通貨)の始め方もあわせてご覧ください。