仮想通貨/ビットコインETFとは?国内の状況と上場が却下された理由とは?

仮想通貨を利用したいトレーダーは、ETFの状況について把握しておいた方が良いでしょう。

ただし、仮想通貨初心者にとっては、ETFという用語が耳慣れない人もいるかもしれません。仮想通貨の取引をするうえで、ETFを理解しておくことで税制上のメリットが得られるケースもあります。

2018年12月時点にては、ビットコイン(BTC)はETFの承認がなされていませんが、その理由が気になる人もいるでしょう。この記事では、ETFの内容やメリットについて詳しく説明します。

ビットコイン(BTC)取引の口座開設から購入方法についてはこちら

そもそもETFってどういうものなの?

ETF
ETFとはExchange Traded Fundの略称であり、取引所で取引される投資信託(上場投資信託)のことを指します。上場投資信託とは証券取引所に上場している投資信託を意味し、特定の指数(日経平均株価など)に連動する仕組みです。

ETFは日銀(日本銀行)が日本のデフレ脱却を目指し、金融緩和のため2013年4月から開始しました。ETFはさまざまな種類から選ぶことができ、商品の性格上、自然に分散投資されるという特徴があります。

ETFは主に、REIT(不動産投資信託)・コモディティ(先物)・レバレッジ型(ブル型)・インバース型(ベア型)と呼ばれる種類があります。

ETFは通常の株式と同様に市場でいつでも売買することができ、信用取引も可能です。売り買いの価格は、取引所で買い手と売り手の需給によって決定されています。

株式投資と投資信託のそれぞれの特徴を合わせ持っており、一般の人でも気軽に売買できることが、ETFのメリットだといえるでしょう。

ビットコインETFのメリットは何?

メリット
ビットコインETFの主なメリットには、例えば下記の点が挙げられます。

1. 仮想通貨の信用が高まる

1つ目は、仮想通貨の信用が高まる可能性があることです。

ビットコインETFが証券取引所に上場されるためには、取引所の厳しい審査に合格する必要があります。取引の透明性やセキュリティ確保など、投資家保護が一定レベルを超えていないと申請は通らない仕組みです。

そのためビットコインETFの上場が認められれば、投資対象として適正だと取引所が認めたことになるため、信用が高まるとも言えるでしょう。

2. 機関投資家による資金が流入する

2つ目は、機関投資家による投資資金が流入する可能性があることです。

機関投資家は、預かった資金を安全に運用する義務があります。そのため、投資家保護が十分でないものには投資できないのです。

仮想通貨の取引所でビットコイン(BTC)を購入することができなくても、ビットコインETFが上場を果たせば、そちらは投資対象に加えることができます。

その結果、ビットコイン(BTC)に資金が流入し、価格上昇などが期待できると言われています。

3. 信用取引ができる

3つ目は、信用取引ができることです。ETFは、売りから入ることもできます。

価格下落局面でも取引が成立しやすくなり、取引がより活発になる可能性があります。

4. 税金面

4つ目は、場合によっては税負担が減少する可能性があることです。

ビットコイン(BTC)の売却益は、雑所得として総合課税の対象とされています。総合課税の場合、所得が高いほど税率が高くなる仕組みです。

一方、ビットコインETFは、金融商品として申告分離課税の対象となります。申告分離課税の場合は、税率は一定です。そのため、非常に大きな利益を手にしたときに、税負担が少なくなるメリットがあります。

ビットコインETFの申請と却下の経緯

不安
ビットコインETFは、上場申請が行われていますが、未だ米証券取引委員会(SEC)から承認されたものは1つもない状況です(2019年1月時点)。申請が行われてから、却下され、再審査中という状態にあります。

ウィンクルボス兄弟の申請

まず、2017年3月に、ウィンクルボス兄弟がビットコインETFの申請を行い、SEC(米国証券取引委員会)に却下されるということがありました。

その後、2017年12月には、CBOE(シカゴ・オプション取引所)にビットコイン先物取引が上場を果たします。先物取引が承認されれば、ビットコインETFも上場が認められるのではないかと期待が高まりました。

しかし、2018年1月、SECがビットコインへの懸念点を発表します。それを受けて、ビットコインETFを申請していた4つのファンドによる申請取消が行われました。上場が認められる条件を満たさないと自主的に判断し、出直すために申請取消を行ったのです。

CBOE(シカゴ・オプション取引所)による申請

2018年3月には、CBOEがSECにビットコインETFの承認を要請するに至り、いくつかのファンドも続いて申請を行います。ただし、ビットコインETFの上場は厳しく、2018年8月に、SECは9つのビットコインETFの承認拒否を行ったのです。

その後、2018年8月に、SECの上級幹部によるビットコインETF再審査開始の発表が行われます。2018年10月には、SECが再審査中のビットコインETFに修正箇条を提出し、市場では承認の可能性が出てきたという観測が出ている状況です。

なぜビットコインETFはなかなか承認されないのか?

疑問
ビットコインETFがなかなか承認されない主な理由には、例えば下記が挙げられます。

1. 公正な価値評価が難しい

1つ目は、ビットコイン(BTC)の公正な価値評価が難しいことです。

ビットコイン(BTC)は、金や原油と異なり実態がないため、適正な価値を評価しにくいという特徴があります。

このことが、金融商品として取引される対象としてふさわしくないと判断される原因の1つとしてあげられます。

2. 流動性の確保の問題

2つ目は、十分な流動性を確保できないことです。

流動性とは換金しやすさのことで、いつでも売買できる状態であることをいいます。ビットコインは、発行量が限られていることなどが問題視されています。

3. 管理者が不在

3つ目は、ビットコイン(BTC)には中央に管理者がいないことです。

管理者不在の資産は、システムに問題が生じた場合の対処が難しいと見られていることも、承認されない理由の1つとされています。

ただし、中央に管理者がおらず、分散型のシステムであるがゆえに不正が起きにくいなどののメリットもあるため、一概に中央管理者が不在なことがデメリットであるとは言い切れないでしょう。

4. 詐欺や価格操作の危険性

4つ目は、詐欺や価格操作の危険性です。

ビットコイン(BTC)は、誕生してから間もない資産であり、各国の取引所に対する法的規制が十分整備されていないケースもあります。

そのため価格操作や詐欺が起こる可能性があることなども、承認拒否理由の1つと言われています。

審査をしているSEC(米証券取引委員会)はどういう機関?


ビットコインETFの上場申請があった場合における承認可否のための審査については、SEC(エスイーシイー)が行っています。SECは、Securities and Exchange Commissionの頭文字をとった略語です。

日本語にすると米国証券取引委員会のことで、投資家保護を目的として設立されました。主な機能は、市場における証券取引で違法行為が行われていないかどうかの監視などを通じて、投資家保護を実現することです。

SECは、アメリカの連邦政府機関で、日本の証券取引等監視委員会とほとんど同じ機能を果たしています。アメリカにも、日本における金融商品取引法と同じような法律である証券取引法があり、その法律に基づいて活動をしている点が特徴です。

市場の監視や証券会社の管理などを行うことによって、投資家が損害を受けないように日々活動しています。ビットコインETFの承認可否判断についても、投資家保護の観点から問題がないかどうかが焦点です。

ビットコイン(BTC)のETFが上場却下される理由

ETF
アメリカの証券取引委員会(SEC)は、ビットコイン(BTC)のETF上場申請を過去に却下しています。

却下された理由はビットコイン(BTC)が資産としての位置付けであるが、値動きが大きく、資産保全が難しいとされているためです。

また、ビットコイン(BTC)に纏わるフェイク・ニュースが多いというのも、懸念点として挙げられるでしょう。

2017年には、仮想通貨によって億単位の資産を築いた「億り人」が大量に誕生し、大きな利益を得たトレーダー達による、根拠のない値上がりを煽るような話題も頻繁に目にするようになりました。

このような背景などが、仮想通貨がギャンブル要素があるものとして認識される要因の一つだといえるでしょう。

ビットコイン(BTC)のETFに関連するフェイク・ニュースとは?

ビットコイン(BTC)
ビットコイン(BTC)のETF申請や上場却下に関連・影響しているニュースとして、「ETF承認がされなかった」というニュースが報じられました。ですが実際には、一部のETF申請が通らなかっただけです。

フェイク・ニュースのなかでも、ゴールドマン・サックス社CFOの仮想通貨取引デスク中止に関しては、大きく報道されました。このニュースの影響により、ビットコイン(BTC)は一時的に暴落しました。

ですが実際には、ビットコイン(BTC)のデリバティブ(金融派生商品)の開発を進めており、仮想通貨トレーディングデスクに関しても中止していないのが現状です。

また、米大手取引所のコインベースは、世界でも大手の資産運用会社のブラックロックと協力し、仮想通貨ETFを検討しているというニュースが流れたことがありました。

これに関しても、実際には具体的な内容は決定されておらずフェイク・ニュースであるといわれています。しかし、ブラックロックの運用資産は6兆ドルにも上り、これが実現した場合は有力なETF候補になるだろうと期待を寄せられています。

ビットコインETFのニュースが与えるチャートや値動きへの影響は?

ビットコインETFのニュースが与える影響
ビットコインETFの動向を伝えるニュースは、ビットコイン価格に影響を与えてきました。たとえば、ウィンクルボス兄弟が行ったビットコインETF申請がSECに却下されたときに発生したのは、ビットコイン価格の急落です。

申請却下が発表される前までは、承認によって機関投資家が参入し、ビットコイン(BTC)の取引量が増加すると市場は期待していました。そのため、ビットコイン価格は急騰していたのです。

しかし、申請却下によりその期待は失望に変わり、ビットコイン価格の暴落を引き起こしました。

ビットコイン(BTC)のETF承認は要チェック!

要チェック
ビットコイン(BTC)は、SECから厳しい対応を受けています。

しかし、ETFの承認を簡易にする提案が出されているなど、今後は状況が変化することで、2019年にはSECから承認される可能性もあります。

仮想通貨の市場が今後さらに拡大し安定することで、ビットコイン(BTC)のETFが承認される可能性も十分あり得るでしょう。ビットコイン(BTC)のETFをSECが承認するということは、機関投資家が安心して投資できる商品だということを認めることを意味します。

機関投資家が仮想通貨市場に参入することで、仮想通貨市場のさらなる発展や、相場の高騰なども期待されています。ETFの承認がされるかどうか、今後も状況をこまめにチェックしておきましょう。