暗号資産投資に興味を持っている人のなかには、今から始めるのでは遅いのではないかと心配している人もいるかもしれません。
そこで、暗号資産(仮想通貨)への投資を今から始めるのは遅いのかどうかや、始める際の注意点などについて解説します。
※仮想通貨の税金については、2024年2月13日時点の情報となります。
目次
暗号資産を今から始めるのは遅い?
暗号資産投資を今から始めるのでは遅いのではないかと心配している人は、暗号資産を取り巻く環境を冷静に分析することが大切です。
暗号資産投資開始の判断を行うためには、特に暗号資産市場の状況を把握することが重要になります。暗号資産の価格は、2017年の後半に大幅な上昇を見せました。その後、2018年に入ってからは爆発的な勢いが衰え、落ち着いた状況になっています。
投資はご自身が始めたいと思うタイミングから始めるのが一番なので、いつでも暗号資産投資を始めることができます。爆発的な勢いが衰えたとはいえボラティリティが大きく動く場面もありますから、今から始めることを考えてみても遅くはありません。
また、日本では暗号資産の流出事件などに対する反省から、暗号資産交換業者に対する規制が厳しくなっています。法規制や顧客保護体制の整備が進んでいることも、これから暗号資産投資を始める人にとっては、プラスといえるでしょう。
ただし、規制が厳しくなった分、ビットコインが大流行した2017年のようなブームはすぐには再来しない可能性もあることは認識しておく必要があります。
暗号資産の今後はどうなる?
暗号資産を取り巻く環境は、今後も変化していくでしょう。変化が予想されるポイントは3つあります。
1. 暗号資産に関する法整備が整っていく
1つ目は、暗号資産に関する法整備が整っていくことです。
暗号資産の取引所を運営している会社を暗号資産交換業者といいます。暗号資産交換業者は、金融庁の登録を受けることが必要です。
登録を受けるにあたっては、経営管理体制やセキュリティレベルなどの顧客保護整備に関して金融庁のチェックを受けることになります。チェックは厳しくなっているため、顧客保護体制の整備は進むでしょう。
ただし、利用者にとっては口座開設要件や取引条件などが厳しくなる可能性はあります。
2. 暗号資産を活用した新サービスの登場
2つ目は、暗号資産を活用した新サービスの登場が期待できることです。暗号資産は、投資対象としてだけでなく、決済や送金などにも使えます。
さらに、自動契約などの機能を持っている暗号資産を使った新しいサービスが導入される可能性もあるでしょう。暗号資産を活用した新サービスが広がっていく余地は大きいといわれています。
3. 暗号資産の普及に関して
3つ目は、暗号資産の普及に関しては不透明な部分もあることです。多くの人が暗号資産を使うような状況になるかどうかは、誰にも確定的な予測はできません。
また、長期的には時価総額の大きな暗号資産だけが生き残るのかどうかなどもわかっていません。普及するか衰退するかに関して、不確実性があることを踏まえて投資をする必要があるでしょう。
時価総額の高い暗号資産の銘柄とは
暗号資産投資を始めるにあたっては、どの通貨に投資するかを検討することも大切です。
暗号資産は、代表的なビットコインだけでなく、アルトコインと呼ばれる多数の通貨が存在しています。時価総額が大きい主なアルトコインは、イーサリアム(ETH)やリップル(XRP)、ビットコインキャッシュ(BCH)などです。
イーサリアムとは
イーサリアム(ETH)は、分散型のアプリケーションで、スマートコントラクトと呼ばれる機能があります。
スマートコントラクトとは、取引結果に応じて一定の行為を自動実行するプログラムが働く機能のことです。イーサリアムは、ビットコインとは異なる機能を持つプラットフォームとして注目されています。
詳しくはこちら:イーサリアム(ETH)とは何か?
イーサリアム(ETH)取引の口座開設から購入方法についてはこちら
リップルとは
リップル(XRP)は、国境や金融機関の違いを意識しない国際送金実現を目的とした暗号資産送金システムです。
リップル社が管理しており、世界中の金融機関と提携を進めています。送金処理スピードが速いことも特徴です。
詳しくはこちら:リップル(XRP)の特徴とは?
ビットコインキャッシュとは
ビットコインキャッシュ(BCH)は、2017年8月1日にビットコインから分裂して生まれた暗号資産です。
ビットコインと似た性質を持っていますが、通貨システムの一部を改善しています。
詳しくはこちら:ビットコインキャッシュ(BCH)の特徴とは?ビットコイン(BTC)との違いを徹底解説
ビットコインキャッシュ(BCH)取引の口座開設から購入方法はこちら
暗号資産への投資方法の種類
暗号資産に投資をする場合、投資方法にも複数の選択肢があることを認識しておくことが重要です。主な投資方法は3つあります。
1. 暗号資産の現物取引
1つ目は、国内の暗号資産取引所で通貨の現物を購入する方法です。
現物を手に入れれば、暗号資産で買い物をしたり、送金したりできます。暗号資産初心者は、まず現物投資から始めるのがよいでしょう。
2. 暗号資産のレバレッジ取引
2つ目は、レバレッジ取引です。外国通貨の証拠金取引をFX(Foreing Exchange)といいます。暗号資産を対象としたFX取引などを行うこともできます。
レバレッジとは、てこの原理のことです。少額の自己資金でその何倍もの取引ができることが魅力です。ただし、レバレッジ取引は、売り買いセットで取引を完了させることを前提としています。
通貨の現物を手に入れる取引ではないことに注意が必要です。効率的に売買差益を狙いたい人は、暗号資産FXに挑戦するのもよいでしょう。
※Coincheckでは、2020年3月13日をもちまして、レバレッジ取引のサービス提供を終了いたしました。
3. ICO(Initial Coin Offering)
3つ目は、ICO(Initial Coin Offering)投資です。クラウドセールやトークンセールとも呼ばれています。
特定の企業などがサービス提供などを受ける権利がある通貨(トークン)を発行し、そのトークンを購入するという投資手法です。トークンを発行した企業などは事業資金が手に入ります。
気長に待つ投資スタイルが初心者には向いている?
暗号資産投資を行う場合はどのような投資スタイルで行うかも重要です。投資スタイルは取引を行う頻度で分類されることが多いです。
スイングトレード
数日から数週間のスパンで中期的な価格変動による利益を狙うスタイルは、スイングトレードと呼ばれています。
デイトレード
また、1日のスパンで売買を完結するスタイルは、デイトレードです。
スキャルピングトレード
さらに、数秒から数分のスパンで売買を繰り返すスタイルは、スキャルピングトレードといいます。
短期トレードであるデイトレードやスキャルピングトレードは、常に市場を見ていないといけないなどストレスも大きいです。
そのため、投資初心者の場合は国内の暗号資産取引所で購入できるメジャーな通貨を対象にして、中長期投資スタイルで始めてみることをおすすめします。
初めて暗号資産取引をする時に知っておきたいこと
初めて暗号資産取引を行う場合には、知っておきたいポイントが2つあります。
1. 余裕資金の範囲内で投資を行う
1つ目は、余裕資金の範囲内で投資を行うことです。
間違っても全財産を投じることはやめておきましょう。暗号資産の価格は予想外に大きく変動することもあります。大きな損失を被るリスクがあることを常に意識して、失っても生活に影響がない範囲の資金で投資することが大切です。
2. 暗号資産関連のニュースに注意を払う
2つ目は、暗号資産関連のニュースに注意を払うことです。
暗号資産流出事件の発生や金融庁の業務改善命令、証券市場への上場判断などさまざまなことが起こります。それぞれのニュースに反応して暗号資産価格が大きく変動することも珍しくありません。常に情報収集を怠らないことがポイントです。
今から暗号資産を始める時には銘柄を見極めよう
暗号資産投資を始めるのは今からでも決して遅くはないでしょう。将来的に人気が出そうな通貨を見極めて先回りして投資すれば、大きな利益が得られる可能性もあります。
これから投資を始める人は、自分に合った投資スタイルを慎重に見定め、今後に期待できる暗号資産を選んで始めてみてはいかがでしょうか。