暗号資産(仮想通貨)のアービトラージのやり方4ステップと失敗しないコツ

「アービトラージって何?」「アービトラージの仕組みとやり方を知りたい」

このような疑問を解決できる記事となっています。

暗号資産(仮想通貨)の一つの手法として覚えておくのも損はありません。

アービトラージのメリット・デメリットや注意点、具体的なやり方などについて解説していきます。

暗号資産のアービトラージとは

ビットコイン(BTC)
アービトラージとは、数多くある証券会社や暗号資産取引所で生じる価格差を利用して、利益をあげる投資方法です。日本語でいう「裁定取引」にあたるもので、省略して「アビトラ」と呼ばれることもあり、比較的リスクが低いという特徴があります。

暗号資産の場合は、各取引所の価格差が大きいほど利益が出やすいため、複数の口座を開設するのが基本となっています。

アービトラージの仕組みはとてもシンプル

アービトラージの仕組み
アービトラージの仕組み自体はとても単純で、安い取引所で暗号資産を購入し、高い取引所で売却するという流れです。仕組みはシンプルであるがゆえにリスクは少ないものの、儲けるコツを正しく把握しておかなければ利益につなげることは難しいという側面もあります。

アービトラージのメリット3つ

アビトラのメリット
実際に行動に移す前に、アービトラージのメリットについて正しく把握しておくことが大切です。ここからは、アービトラージのメリットについて3つ見ていきましょう。

  1. 知識が少なくてもできる
  2. 価格差さえあれば24時間取引できる
  3. ローリスク

1. 知識が少なくてもできる

アービトラージは、暗号資産の知識が少ない人でも気軽に取り組める点が大きなメリットです。暗号資産について勉強するときには、さまざまな専門用語が出てきて覚えるのに苦労しがちですが、アービトラージの場合は、取引所のチャート表をチェックするのが基本の作業です。

チャートを確認して価格差を発見するとそれが直接利益につながります。そのため、暗号資産初心者であっても、参加するハードルは低いといえるでしょう。

2. 価格差さえあれば24時間取引できる

アービトラージなら24時間いつでも取引が可能です。短時間のうちに価格が乱高下する特徴があるので、自分の都合が良いときにトレードをして、どこにいても利益を生み出すことができます。加えて、アービトラージのやり方は非常にシンプルで、「価格が安いときに購入して、高く売却する」という単純なものです。稼ぎたいと思うなら、取引所の価格差を常にチェックしておくことが重要です。

3. ローリスク

アービトラージは、価格差を利用して利益をあげていくので、数あるトレード手法の中では比較的ローリスクな部類の手法です。価格の乱高下による影響をあまり受けることなく取引ができます。

また、先述した通りアービトラージのやり方はとてもシンプルですので、忙しい人でもリスクを最小限に抑えて儲けを出せるというメリットがあります。

アービトラージのデメリット3つ

アビトラのデメリット
次にアービトラージのデメリットについて紹介します。

  1. ローリターン
  2. 「待ち」による時間的拘束
  3. 売却までの価格変動リスク

1.ローリターン

アービトラージはローリターンです。

価格差が常に大きく開いているわけではありません。「一度取引をしただけで莫大な利益を生み出すことは難しい」ということを意味しているのです。

たとえば、ビットコイン(BTC)などは価格変動が大きいため、ハイリスクではあるものの、ハイリターンというメリットがあります。ただし、アービトラージの場合は、ローリスク・ローリターンです。そのため、回数をこなさなければ利益をあげることは難しいといえるでしょう。

2. 「待ち」による時間的拘束

時間的な拘束があります。

取引所の相場は24時間いつでも変動しています。そのため、適切な売却のタイミングを待つことが欠かせません。良いタイミングで取引を行おうとした場合、さまざまな手段によって価格の変動をチェックし続けることが求められます。

ただし、1日の多くの時間をチャートの確認にあてるのは、誰にでもできることではありません。時間的に拘束される可能性があるという点は、アービトラージのデメリットといえます。

3. 売却までの価格変動リスク

ビットコインの場合、送金には最低でも約10分かかるという特徴があります。この10分の間に価格が急落する可能性もあるため、この点はリスクといわざるを得ません。

売却までの時間は、場合によっては1時間程度かかることもあるため、送金にかかる時間をしっかりと考慮しておくことが大切です。

アービトラージのやり方4ステップ

BTC投資
アービトラージで稼ぎたいなら、具体的なやり方について把握しておく必要があります。ここからは、アービトラージの流れを4ステップにわけて見ていきましょう。

STEP1. 取引所への口座開設

アービトラージを始める際、まずは取引所への口座開設を行います。利益を生み出しやすくするためにも、口座はできるだけ多く開設することがポイントです。

最低でも3~4つほど口座を開設しておけばその分取引所の選択肢も増えるので、利益が出やすくなるのです。国内の取引所については可能な限り口座開設をしておき、チャンスを増やしていきましょう。

STEP2. 実際の日本金による入金

それぞれの取引所への登録が済んだら、実際に日本円を入金します。利益を出すためにはできるだけ多く投資することがポイントです。

多くの入金があれば、手数料負けするのを減らせるという点もメリットといえるでしょう。

さらに、効率良く利益を生み出していくためにも、入金はネット銀行を利用するとスムーズです。ネット銀行を活用するのであれば、クイック入金対応をしている取引所を選ぶようにしましょう。

Coincheckではクイック入金サービスも提供しています。

STEP3. 相場のチェック

入金が完了したら、各取引所での価格差をチェックしていきましょう。取引所数の目安は4~5つです。

ただし、相場をチェックするときに、それぞれの取引所のサイトを開いて価格差を確認するというやり方をすると、時間ばかりがかかってしまいます。効率良く価格差を把握するためには、複数の取引所のビットコイン価格を一覧で表示してくれるアプリなどを使ったほうがスムーズです。

STEP4. 他の取引所に送金

相場のチェックを行っているときに価格差を確認することができたら、他の取引所へ送金します。予め登録している全ての取引所にビットコインを置いておき、スムーズなスタートができるよう準備をしておきましょう。送金されたら通貨を売却します。

暗号資産のアービトラージで失敗しない2つのコツ

失敗しないコツ
アービトラージの特徴を掴むことによって見えてくる、取引で失敗しないコツについて見ていきましょう。

コツ①「値動き」が大きいタイミングを狙う

アービトラージで稼ぐ場合、値動きが大きいときが最適なタイミングと判断できます。取引所の価格差が発生しやすくなるときというのは、暗号資産の値動きも激しくなっています。タイミングを見極めるためにも、相場の動きをこまめにチェックしておきましょう。

コツ②ビットコインを各取引所に置いておく

暗号資産によるアービトラージを行う際は、それぞれの取引所にビットコイン(BTC)と現金を置いておくようにしましょう。取引所にビットコイン(BTC)がないときには、その都度送金しなければならなくなります。

すると、手数料だけでなく着金するまでに価格が変動するという問題が起こる可能性があるのです。

スムーズに取引を進めていくためにも事前にある程度の資金は用意しておき、各取引所にはビットコイン(BTC)・現金の両方を置いておくことが欠かせません。

暗号資産アービトラージに関するQ&A

疑問
アービトラージにまつわるよくある疑問点と、その答えについてまとめていきます。

Q. アービトラージとはなんですか?

A.数多くある証券会社や暗号資産取引所で生じる価格差を利用して、利益をあげる投資方法です。

日本語でいう「裁定取引」にあたるもので、省略して「アビトラ」と呼ばれることもあり、比較的リスクが低いという特徴があります。

Q. アービトラージは海外取引所でもできますか?

A.できます。

ただし、海外の取引所に関しては日本語表記ではないので、多くの日本人が「わかりにくい」と感じる可能性があるでしょう。加えて、基本的には日本円での取引が行えません。

さらに、口座の開設が匿名でできるという例もあるなど、海外の取引所に登録する場合は、セキュリティ面での不安も残ります。現代では、海外の取引所で暗号資産の取引を行う場合は、日本の金融庁から許可を受けていることが条件です。

Q. 自動売買やbotを使うことはできますか?

A. できます。

それぞれの取引所の価格差を常にチェックするのは大きな手間と莫大な時間がかかります。そのため、自身が設定したタイミングで自動的に取引が行えるという、「bot」と呼ばれる自動売買のシステムを利用するという方法もあります。

大きな利益を望む場合、リスクを恐れるあまり「自分の目でしっかりと確認したうえで取引を行いたい」という人もいるでしょう。

しかし、自動売買システムを活用したほうが、取引の効率化を実現することができます。ツールを利用するのであれば、ツールの使用料金や利益の不確実性に注意したうえで導入しましょう。

Q. なぜ取引所ごとに価格差が生まれるのですか?

A. ユーザーの需給のバランスが違うためです。

高額の売り注文が入ったときには価格が下落し、高額の買い注文が入るとその分価格は上昇します。そのため、取引所によって価格差が生まれるのです。

しかし、実際のところはそれほど大きな価格差が生じるケースはほとんどありません。ただし、規模が小さい取引所を利用している場合は、ほかと比較すると価格も不安定になりやすい傾向にあるといえるでしょう。

暗号資産でアービトラージに挑戦!

暗号資産のアービトラージについて、ご理解いただけましたでしょうか。

もう一度アービトラージのメリットとデメリットを振り返ってみましょう。

メリット
- 知識が少なくてもできる
- 価格差さえあれば24時間取引できる
- ローリスク

デメリット
- ローリターン
- 「待ち」による時間的拘束
- 売却までの価格変動リスク

現時点でのアービトラージの認知度はそれほど高くはないものの、取り立てて大きなリスクもありません。そのため、資金が余っている初心者の場合も、比較的簡単に始めることができます。興味があるのであれば、ぜひこの機会にアービトラージを始めてみてくださいね。