「ビットコインとブロックチェーンの関係性は? どういう仕組みなの?」
最近、暗号資産取引を始めた方や、興味をお持ちになった方の中には、そのような疑問を覚えた方もいるのではないでしょうか。
この記事では、ビットコインとブロックチェーンの関係性に焦点を当て、両者の違いと仕組みを基礎からわかりやすく解説します。
目次
ブロックチェーンとは
ブロックチェーンとは、情報を「ブロック」という単位で鎖状に分散して保管・管理する技術のことです。日本語では「分散型台帳技術」とも呼ばれ、次世代のインターネットのあり方を指す「Web3.0」という考え方の根幹となっています。
ブロックチェーンは、ノードと呼ばれる多くのネットワーク参加者が、同じ台帳を分散して保存し、相互に検証し合う仕組みを持っています。
ブロックチェーンの特徴のひとつとして、高度な暗号化技術が使われている点が挙げられます。それにより、これまでの帳簿管理では難しかったことが実現できるようになり、NFTやステーブルコインといった、ブロックチェーンを土台とした新しいデジタル資産が生まれています。
ブロックチェーンとビットコインの意味の違い
ブロックチェーンとビットコインは、同じ文脈で語られることの多い言葉ですが、意味としてはまったく別のものです。
ブロックチェーンは、さきほど説明したとおり「情報を分散して管理する技術」のことです。一方、ビットコインはその技術を活用した暗号資産を指します。
ビットコインを意識した狭義のブロックチェーンについて
一般社団法人日本ブロックチェーン協会は、ブロックチェーンという言葉が広く使われ始めた2006年に、その定義を「広義」と「狭義」の2つに分けて提示しました。
広義のブロックチェーンは、「電子署名とハッシュポインタを使用し改竄(かいざん)検出が容易なデータ構造を持ち、かつ、当該データをネットワーク上に分散する多数のノードに保持させることで、高可用性及びデータ同一性等を実現する技術」というものです。これは、今説明しているような「技術としてのブロックチェーン全般」を指します。
一方、狭義のブロックチェーンは「ビザンチン障害を含む不特定多数のノードを用い、時間の経過とともにその時点の合意が覆る確率が0へ収束するプロトコル、またはその実装」とされています。
この表現だとかなり難しく感じますが、実はこの狭義の定義は、「ビットコインのためにつくられた元祖ブロックチェーンそのもの」を指しているのです。これには、ブロックチェーンの歴史が関係しています。
ブロックチェーン技術は、Satoshi Nakamoto氏の論文が誕生のきっかけです。Satoshi Nakamoto氏が考えたブロックチェーンのアイデアは、「パブリックであること」「無許可で参加できること」などを前提として設計されていました。その思想をそのまま形にしたのがまさにビットコインなのです。
その後、アイデアの「核」だけを受け継ぎながら、用途や仕組みを変えた派生技術が増えていき、現在の「広義のブロックチェーン」につながっています。
今ではブロックチェーンというと広義の意味で使われることが多いですが、ビットコインが原点であることを示すために、オリジナル寄りの定義として「狭義のブロックチェーン」も残されている、というわけです。
ブロックチェーンとビットコインの関係性
ビットコインはブロックチェーンという技術の上に成り立っている暗号資産です。
これはイーサリアムなどの他の暗号資産でも同じですが、ビットコインは「ブロックチェーン」という概念そのものが生まれるきっかけとなった存在であり、歴史的にも中心的な位置づけにある特別な暗号資産だといえます。
ビットコイン開始以降のすべての取引を記録してきたブロックチェーン
ビットコインは2009年の誕生以来、すべての取引がブロックと呼ばれる単位にまとめられ、連続的にチェーンにつながれてきました。この「途切れずに積み上がる仕組み」そのものが、ビットコインの正当性や信頼性を支える土台です。
ブロックチェーンの暗号理論について
ブロックチェーンでは、ハッシュ化や電子署名など複数の暗号技術が使われています。その中でも、改ざん耐性の中核となるのがハッシュ化です。
詳しくはこちらの記事で解説していますが、ブロックをつくる際にはデータ全体をハッシュ化し、そのハッシュ値を次のブロックにも含める構造になっています。
ひとつ前のブロックの要素が次のブロックにも埋め込まれるため、どこか一部でも書き換えると連鎖的に不整合が起き、すぐに見破られてしまうのです。このブロックをつなげる作業にはPoWと呼ばれる仕組みも使われており、ネットワーク全体で正しいブロックを選び取る役割を果たしています。
こうした暗号技術の組み合わせによって、ビットコインのブロックチェーンは長期間にわたり高い安全性を維持しています。
ブロックチェーン技術とビットコインのこれから
この記事では、ビットコインはブロックチェーンという技術が生まれる起点となった暗号資産であり、両者は強く結びつきながらも別のものである点を整理してきました。では、これからブロックチェーン技術とビットコインはどのように進んでいくのでしょうか。
ビットコインは、記事執筆時点(2025年11月)において、直近の2025年10月にも市場最高値を更新するなど、高い関心を集め続けています。PoWをはじめとする強固なセキュリティや長い運用実績から、暗号資産の中でも特に存在感のあるプロジェクトとして位置づけられています。
一方で、ブロックチェーン技術そのものは暗号資産の枠を越えて応用が進んでおり、さまざまな分野で実証実験や事業化が行われています。しかし、ブロックチェーンを使ったサービスがすべてうまくいくわけではありません。特に日本国内では、話題性の高いブロックチェーンゲームが相次いでサービス終了を発表するなど、新しいモデルならではの難しさも明らかになっています。取引手数料やUX面の課題、「遊んで稼ぐ」という概念の扱い方など、一般のゲームとは異なる考慮点の多さが背景にあります。
このように、ビットコインは「もっとも堅牢なブロックチェーン」として独自の進化を続けながら、ブロックチェーン技術全体は用途ごとに枝分かれしつつ発展しています。今後は、両者がそれぞれの強みと役割を持ち成長していく流れが続いていくでしょう。