ビットコインとイーサリアムの長所を取り入れて作られた、暗号資産(仮想通貨)のクアンタム(Quantum / QTUM)。2021年1月、日本に上陸したことで手軽に売買ができるようになりました。
この記事では、さまざまなメリットを持ち将来性が期待されている、クアンタムの特徴を解説していきます。
国内外から期待と信頼の高いクアンタム、その魅力について迫っていきます。
クアンタム(QTUM)とはどんな暗号資産(仮想通貨)なのか?

世界には実に多くの暗号資産(仮想通貨)があります。その多くがオープンソースです。オープンソースとは、つまりプログラムが公開されており、改変や再配布が自由にできるということです。そのため、既存のプログラムに改変を加えて生まれた暗号資産は数多くあります。
たとえば、日本生まれの暗号資産として知られるモナコインは、ビットコインを改変して作られたものです。こうして生まれた暗号資産は、ベースとなった暗号資産と共通する仕組みを持つため、よく似た特徴を持つ傾向があります。
しかし、中には際だった特徴を持つものもあります。2016年に登場したクアンタムは、その一つといえるでしょう。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 通貨名 | クアンタム |
| 通貨単位 | QTUM |
| 誕生 | 2016年 |
| 価格(2026年1月19日時点) | 約213円 |
| 時価総額(2026年1月19日時点) | 約225億円 |
| 発行上限枚数 | 1億QTUM(1億発行後、毎年1%ずつ増加) |
| コンセンサスアルゴリズム | PoS(Proof of Stake) |
| ホワイトペーパー | Qtum New Whitepaper |
| 公式サイト | qtum.org |
ビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)の「いいとこ取り」
クアンタムは「ビットコインとイーサリアムの長所を併わせ持っている」といわれます。
ビットコインは、ブロックチェーンを用いた世界初の暗号資産であり、高い匿名性を維持できる仕組みから、その後の暗号資産に大きな影響を与えました。また、オープンソースであったことから、ビットコインから派生して生まれた暗号資産は数多くあります。
イーサリアムは、「スマートコントラクト」の機能を備え、こちらもその後の多くの暗号資産に影響を与えています。
クアンタムは、これら二つの暗号資産が持つ長所をうまく融合させ、一つのコインで実現することに成功しています。
クアンタム(QTUM)の持つ6つの特徴

ビットコインの高い匿名性とイーサリアムのスマートコントラクト。この二つを両立させることは、実は技術的に難しいことでした。これらの特徴がどのようにクアンタムで実現されているのか、解説していきます。
特徴① UTXOを使った高い匿名性
クアンタムでは残高管理の方法として、ビットコインと同様の「UTXO」という仕組みが採用されています。暗号資産は法定通貨のように、実物があるわけではありません。銀行預金と似たようなもので、「誰の口座にどの通貨がいくらあるか」が記録されているだけです。
しかし、ビットコインやクアンタムの場合、ウォレットに残高の数値そのものが記録されているわけではなく、UTXOで管理されています。UTXOとは「ユーザーに紐づけられた分割不可能なコインの塊」で、この塊がどのように取引されたかを追跡して、現在の残高を割り出しているのです。
例えば、あなたが1BTCを持っていて、店舗で0.4BTCの買い物をしたとしましょう。当然、残りは0.6BTCです。しかし、UTXOは分割できませんから、一度店舗に1BTCを渡し、お釣りとして0.6BTCを受け取るという取引を行います。このとき、お釣りを受け取るための新たなアドレスが作られ、0.6BTCはそこに紐づけられる仕組みとなっています。
ビットコインやクアンタムは、こうした複雑な構造をとっているため、第三者からの追跡が困難になり、高い匿名性を維持できているのです。
特徴② スマートコントラクトを実装
イーサリアムが持つスマートコントラクトという機能を、クアンタムでも実装しています。スマートコントラクトとは、事前に定義しておいた条件が満たされると、契約と価値移転が自動的に行われる仕組みです。これにより、不動産や自動車の販売など、仲介者が不可欠だった取引を当事者間のみで行うことができます。
クアンタムは、ビジネス向けを想定して開発されていますから、当然な特徴かもしれません。
特徴③ 匿名性と自動化を両立させるアカウントアブストラクトレイヤ
クアンタムは匿名性を担保しながら、自動契約履行を実現していますが、スマートコントラクトを動かすためには、多くの情報を書き込まなければいけません。そうすると、取引のたびに複雑な残高管理を行うUTXOとは、相性がよくありません。
そこで、クアンタムが採用したのが、UTXOとスマートコントラクトの橋渡しが行える「アカウントアブストラクトレイヤ(AAL)」という技術です。AALは、クアンタムが独自開発したもので、UTXOをベースにしたブロックチェーンのシステム上にバーチャルマシンを構築し、そこでスマートコントラクトを動かす仕組みとなっています。
AALによってビットコインが持つ安全性や匿名性、データ容量の軽さを維持しながら、複雑な処理を自動化するスマートコントラクトを実現することができました。
特徴④ ライトウォレットで動きが軽い
AALの搭載で必要なデータ容量が軽くなったことから、クアンタムは「ライトウォレット」を採用しています。ライトウォレットはブロックチェーン上のすべてのデータ(フルノード)ではなく、自分が必要な部分のデータだけをダウンロードします。
イーサリアムではフルノードのデータが必要でしたが、それを文字どおりライトに収めることができるため、データのダウンロードは速く、動作が軽くなり、しかもストレージ容量の節約ができます。
特徴⑤ マイニングで報酬を得られやすい
マイニングは、「世界中で行われている暗号資産の取引を、パソコンで処理することで報酬を得る」ものですが、暗号資産ごとに決まったルールがあります。
ビットコインが採用しているPoW(プルーフオブワーク:Proof of Work)は、一番早く計算処理を終えた人に報酬が与えられます。そのため、最高レベルの計算能力を持つマシンを大量にそろえられる、資金力のあるマイナーでないと、なかなか報酬をもらえません。
一方、クアンタムが採用するPoS(プルーフオブステーク:Proof of Stake)は、計算能力だけでなく、クアンタムの保有量や保有している時間によって優先度が変わります。つまり、多くのクアンタムを長く持ち続けている人ほど、マイニング報酬を得やすいという仕組みです。
力技でのマイニングであるPoWは多くの暗号資産に採用されていますが、資金力のある大規模なマイナーに偏向してしまうことや、大電力を消費するため環境への負荷が重いことなどが指摘されています。
なお、当初はPoWであったイーサリアムでは、PoWからPoSへの移行が行われました。
特徴⑥ ビットコインとイーサリアムの影響を受けやすい
クアンタムは、ビットコインとイーサリアムの値動きによる影響を受けやすいといわれます。同じ特徴を持っていますから、ある程度価格が連動してしまうことはあるでしょう。クアンタムを売買する場合、同時にビットコインやイーサリアムの値動きをチェックしつつ、判断するといいかもしれません。
クアンタム(QTUM)の将来性は?

クアンタムは、将来性を大いに期待されています。匿名性が高く、スマートコントラクトを備えていますので、ビジネスで活用できる可能性があります。2026年1月の前半の時点では、1QTUMあたり約230円前後の値動きとなっていますが、用途が広がっていけば、長期的に大きな値上がりも期待できるかもしれません。
また、クアンタムは開発力の高さでも知られています。その中心にいる創業者パトリック・ダイ(Patrick Dai)氏は、アリババ(Alibaba)のリード開発者も務めた若きエンジニアであり、フォーブス誌の「30歳以下の若手起業家30組」にも選ばれています。
クアンタムに関するFAQ
Q. クアンタムとはどのような暗号資産ですか?
A.クアンタムは(QTUM)「ビットコインとイーサリアムの良いとこ取りをした暗号資産」といわれています。
高い匿名性とともにスマートコントラクトを実装しています。
詳しくはこちらをご覧ください。
Q. クアンタムの特徴を教えてください。
A. クアンタムには、主に以下の6つの特徴があります。
- UTXOを使った高い匿名性
- スマートコントラクトを実装
- 匿名性と自動化を両立させるアカウントアブストラクトレイヤ
- ライトウォレットで動きが軽い
- マイニングで報酬を得られやすい
- ビットコインとイーサリアムの影響を受けやすい
各内容の詳細につきましては、こちらをご覧ください。
Q.クアンタムの将来性を教えてください。
A. クアンタムは開発力の高さでも知られています。その中心にいる創業者パトリック・ダイ(Patrick Dai)氏は、アリババ(Alibaba)のリード開発者も務めた若きエンジニアであり、フォーブス誌の「30歳以下の若手起業家30組」にも選ばれています。
詳しくはこちらをご覧ください。
まとめ

この記事で解説したクアンタムの特徴6つを振り返りましょう。
- UTXOを使った高い匿名性
- スマートコントラクトを実装
- 匿名性と自動化を両立させるアカウントアブストラクトレイヤ
- ライトウォレットで動きが軽い
- マイニングで報酬を得られやすい
- ビットコインとイーサリアムの影響を受けやすい
Coincheckではクアンタム(QTUM)の取り扱いを終了していますが、他の暗号資産は引き続き取り扱っています。
スマートコントラクトを主な機能としている暗号資産は、比較的銘柄のトレンド推移が早い傾向にあります。日々、より効率的と掲げるスマートコントラクト系暗号資産が登場したり、主要な暗号資産がアップデートを行うことがあったりするため、情報収集は欠かさず行うようにしましょう。