エンジンコイン(ENJ)は、EnjinのエコシステムでNFTやゲーム内アイテムの発行・管理に使われる暗号資産です。
特徴や使われ方を整理して理解したい方も多いのではないでしょうか。
将来性は価格を断定せず、開発やアップデートの継続状況や利用場面の広がりなど、確認できる事実をもとに判断することが重要です。本記事では、ENJの特徴と仕組み、メリットと注意点、将来性の見方、価格推移を整理します。
この記事でわかることは、次のとおりです。
エンジンコインの概要と、将来性を考えるときの見方を知りたい方は、ぜひ参考にしてください。
Coincheckではエンジンコイン(ENJ)の取扱いを終了しています。エンジンコイン(ENJ)取扱い終了のお知らせ
目次
エンジンコイン(ENJ)とは
エンジンコインとは、2009年シンガポールで創業したEnjin(エンジン)が、同年に立ち上げたブロックチェーン資産発行プラットフォーム「Enjin Platform」内で使用される暗号資産です。
エンジンコイン自体は2017年7月に発表され、2018年6月にはEthereumメインネット上でローンチされました。
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ティッカーシンボル
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ENJ
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| 価格(2026年2月9日時点) | 約4円 |
| 時価総額(2026年2月9日時点) | 約70億円 |
| 時価総額ランキング(2026年2月9日時点) | 491位(CoinGecko) |
| 開発元 | Enjin Pte. Ltd. |
| コンセンサスアルゴリズム | Proof of Stake |
| 公式サイト | https://ja.enjin.io/ |
| ホワイトペーパー | https://cdn.enjin.io/downloads/whitepapers/enjin-coin/en.pdf |
エンジンコインを扱う上で知りたい「Enjin Platform」について

Enjin Platformは、イーサリアム(ETH)のERC-1155トークン規格を用いた、ブロックチェーン資産発行プラットフォームです。開発者は同サービスを使用して、単一のスマートコントラクトでファンジブルトークン、およびNFTを発行することができます。
Enjin Platformでは、ブロックチェーンゲームの開発やローンチに必要な、一般的なインフラの構築や維持に伴う複雑な作業をする必要がありません。そのため、ブロックチェーンの知識がない人でも、通常の開発言語を利用してブロックチェーンゲームの作成や管理を行うことができます。
さらにEnjin Platformでは、NFTを活用することでゲーム内で使用されるアイテムやキャラクターに資産価値を持たせることも可能です。その際、発行されるアイテム(NFT)の価値の裏付けとなるのがエンジンコイン(ENJ)です。
また、ゲームユーザーは対象となる複数のブロックチェーンゲーム内で、同一のアイテム(NFT)を使ってプレイすることができます。アイテムはNFTマーケットプレイスでエンジンコインやイーサリアムを使って購入できるほか、ゲーム内の宝箱からも取得することができます。
不要になった資産はNFTマーケットプレイスで売却したり、資産をメルティング(溶解)してエンジンコインを取り出すことも可能です。
エンジンコイン5つのメリット

ここでは、エンジンコインのメリットである以下5つの項目について解説します。
- 1. 2,000万人のEnjinゲーマーと500万ENJ分のアイテム
- 2. NFTの発行・販売が簡単にできる
- 3. Microsoftやサムスンといった有名企業との提携実績
- 4. ゲームのプレイで稼ぐことができる
- 5. メルティングで不要なNFTをエンジンコインに戻せる
2,000万人のEnjinゲーマーと500万ENJ分のアイテム
2020年時点で、Enjin Platformを利用しているユーザーは全世界に2,000万人以上存在し、500万ENJ分のアイテムが取引されています。
既に確立したプラットフォームがあり、2,000万人以上のユーザーにアプローチできることは大きなアドバンテージと言えるでしょう。
一方で、取引所の取扱い状況や市場環境によって、流動性や注目度は変化します。最新の状況は、プロジェクトの発表や市場データもあわせて確認するとよいでしょう。
NFTの発行・販売が簡単にできる
Enjin Platformでは、エンジンコインを注入したブロックチェーン資産を作成することが可能です。この機能を「ミンティング(鋳造)」といい、アート、音楽、スポーツなどさまざまな分野のNFTを発行する際に使用されます。
Enjin Platformには、ブロックチェーンなどの専門知識がなくてもNFTの発行ができるというメリットがあります。そして、発行されたNFTはNFTマーケットプレイスなどを通じて販売することが可能です。

Enjinが運営するマーケットプレイスでは、300万点以上のデジタルアイテムが取引されており、日々たくさんのユーザーに利用されています。今後もEnjin PlatformでNFTを発行する人が増えれば、NFTを発行する際に使用されるエンジンコインの需要も拡大していくことが予想されます。
Microsoftやサムスンといった有名企業との提携実績
エンジンコインはMicrosoftやサムスンといった、世界的に有名な企業と提携し、製品の開発を行っています。
2019年2月下旬、スペインで行われたモバイル関連のカンファレンスで発表されたサムスンの新型のスマホ「Galaxy S10」に内蔵されている仮想通貨ウォレットの対応リストに、ビットコイン(BTC)イーサリアム(ETH)といったメジャーなコインと並び、エンジンコインがラインナップしていることが分かると、同通貨の値段は前月比で最大約800%を記録しました。
このように、今後も有名企業との提携が行われれば、エンジンコインの価格変動に影響を及ぼす可能性があります。
ゲームのプレイで稼ぐことができる
Enjin Platformで展開されているNFTゲームには、「ゲーム内で使用するアイテムをNFTマーケットプレイスで販売することができる」という特徴があります。
こうしたゲームで稼げる仕組み(Play to Earn)は、ゲームユーザーがゲームを継続してプレイするモチベーションとなります。
このように、ゲーム内アイテムの売買や、異なるゲーム間での使用が可能といった新たな体験を提供できることも、今後エンジンコインの利用増加や価値向上に寄与する可能性があります。
メルティングで不要なNFTをエンジンコインに戻せる
Enjin Platformには、ミンティング(鋳造)のほかに「メルティング(溶解)」と呼ばれる機能があります。
これはブロックチェーン資産を破壊して、内部のエンジンコインを取り出す機能を指します。つまり、Enjin Platformで発行されたNFTは、メルティングによって不要になった際に再びエンジンコインに戻すことができるのです。
NFTの中には需要があって高値で取引されるものもありますが、中には買い手がなく価値がつかないものもあります。その点、Enjin Platformにはメルティング機能があるため、たとえ価値のないNFTを保有していても、再びエンジンコインに戻すことができるのです。そして、そのようにして戻したエンジンコインは、別のNFTの発行や他の資産との換金などに使うことができます。
ただし、メルティングには手数料がかかります。取り出したエンジンコインの0%〜50%が手数料として徴収されるので、あらかじめ留意しておきましょう。
エンジンコインのデメリット

エンジンコインの主な用途がゲーム関連に特化しているため、該当のジャンルに関心がない層や、対応しているゲームタイトルが伸びない場合、普及に時間がかかることが想定されます。
エンジンコインの将来性・今後の展望

エンジンコイン(ENJ)に興味をお持ちの方の中には、「エンジンコインの将来性や今後の展望が気になる」という人が多いのではないでしょうか?
将来性は価格の断定ではなく、次のような事実をもとに判断すると整理しやすくなります。
- 開発・アップデートが継続しているか
- NFT/ゲーム領域での利用事例が増えているか
- 提携やエコシステムの広がりがあるか
エンジンコインの将来性を占う出来事としては、主に以下の3つがあります。
- Enjin Platform上での人気ゲームのリリース
- 有名企業との提携
- 独自ブロックチェーン「Efinity」の普及
それぞれ詳しく見ていきましょう。
Enjin Platform上での人気ゲームのリリース
前述したように、Enjin Platformは主にゲームの開発者とユーザーによって利用されています。そのため、プラットフォーム上で人気のあるゲームがリリースされれば、それによってユーザー数が増えてエンジンコインの注目度も上がる可能性が高まります。
Enjin Platformでリリースされたゲームの中で特に人気を集めたのが、世界中で大ヒットを記録した「マインクラフト」のブロックチェーン版である「EnjinCraft(エンジンクラフト)」です。
EnjinCraftは、Enjinの仕組みを外部ゲームと連携させる事例として知られています。
正確にはEnjinCraftはゲーム名ではなく、Enjinのブロックチェーンをマインクラフトのサーバーと連携させるためのプラグインを指します。ユーザーはEnjinCraftを利用することで、ブロックチェーン上でマインクラフトを楽しむことができます。
EnjinCraftはブロックチェーンを活用しているので、ゲーム内で獲得した土地やアイテムをNFT化して、マーケットプレイスなどを通じて販売することが可能です。
マインクラフトは世界に1億人以上のユーザーがいることから、EnjinCraftを使ってブロックチェーン上でマインクラフトをプレイする人が増えれば、ゲーム内で使用されるエンジンコインの需要も拡大することが予想されます。
有名企業との提携
Enjinは、これまで数多くの有名企業と業務提携を結んできました。
2022年10月時点で発表されている提携先としては、主に以下の企業が挙げられます。
- Microsoft
- サムスン電子
- エイベックス・テクノロジーズ
- Health Hero
- スクウェア・エニックス
2022年7月、Enjinは独自ブロックチェーン「Efinity」を利用して、スクウェア・エニックスの『FINAL FANTASY VII』の25周年記念カードとフィギュアのデジタルコレクションを発売することを発表しました。
大手企業との提携はEnjinの企業価値の上昇につながり、エンジンコインの価格にもポジティブな影響を与えます。今後もEnjinが有名企業との提携を広めていけば、それに伴いエンジンコインの価格に影響する要因の一つになり得ます。
独自ブロックチェーン「Efinity」の普及
Enjinは、「Efinity」と呼ばれるNFTに特化したブロックチェーンを開発しています。
PolkadotのパラチェーンであるEfinityは、従来のEthereumブロックチェーンで構築されているNFTが抱えている相互運用性のないエコシステムや高額な手数料、スケーラビリティの問題などを解決するために開発されました。
利便性の高いEfinityは、さまざまな業界から注目を集めています。前述の『FINAL FANTASY VII』のデジタルコレクションでも、Efinityが利用されました。今後もスクウェア・エニックスのようにEfinityを採用する企業が増えてくれば、開発元であるEnjinの注目度もさらに高まるでしょう。
エンジンコインのこれまでの価格推移

これまで、エンジンコインの価格はどのように推移していったのでしょうか。ここでは、特に大きな値動きがあった時期をピックアップして紹介していきます。
2020年5月に『EnjinCraft』のリリースで20円を突破

引用:CoinGecko
2020年1月に8円〜10円で推移していたエンジンコインは、3月になると一時5円台まで急落。しかし、同年5月に『EnjinCraft(エンジンクラフト)』がリリースされたことで注目を集め、価格は20円台まで上昇しました。
2021年11月に最高値540円を記録

引用:CoinGecko
翌年の2021年1月には暗号資産市場全体が盛況だったことなどを背景に、1ENJ=300円まで急騰します。
その後もNFTブームなどが後押しする形で順調に価格は上昇していき、2021年11月には過去最高値である540円を記録します。
2022年10月は60円台で推移

引用:CoinGecko
2022年に入ると、世界的な金融引き締めやロシアのウクライナ侵攻などを受けて市場全体が低迷していきます。
さらに、5月9日にはアルゴリズム型ステーブルコインのUST(TerraUSD)が「1ドル=1UST」の価格を維持できなくなるという問題が起き、ほぼすべての銘柄の暗号資産が暴落します。これを受けて、エンジンコインも「125円→75円」まで急落します。
その後も軟調に推移して7月前半には65円まで下落しますが、同月下旬にスクウェア・エニックスとの提携が発表されるとエンジンコインの価格は95円まで回復します。
しかし、その後は市場の動向に合わせて再び下落。2022年10月25日時点のエンジンコインの価格は、約63円となっています。
【補足】
UST(TerraUSD)は、テラ(LUNA)のブロックチェーン上で稼働する暗号資産(仮想通貨)です。
※UST(TerraUSD)は1UST=1米ドルを目標価格として設計しており、実際に1米ドル付近で価格が推移していることから、アルゴリズム型ステーブルコインと認識されていますが、1UST=1米ドルの価値を保証するための原資産が確保されているものではなく、相場の変動等により目標価格に対して大きく下落する可能性があります。
2023年は40〜50円台となる場面も
2023年は、40〜50円台となる場面も見られました。市場全体の地合いやNFT関連の動向により、上値が重い局面もありました。
2024年3月は95円付近まで上昇する場面も
2024年3月は上昇する場面も見られました。市場の回復基調や関連プロジェクトへの期待が重なった時期といえます。
2025年は1年を通して10円前後で推移
2025年は、エンジンコインが10円前後で推移する期間が続きました。出来高や流動性の変化も含め、落ち着いた値動きが中心となっています。
2026年2月は3円台で推移
2026年2月は、エンジンコインの価格は3円台で推移しています。NFT需要の低下などを要因とし、エンジンコイン(ENJ)は流動性が低下しています。
国内ではCoincheckでも過去に取扱いがありましたが、2026年2月9日に取扱いが廃止されています。
エンジンコインに関するFAQ
Q. エンジンコインとはどのような暗号資産ですか?
A. エンジンコインとは、2009年シンガポールで創業したEnjin(エンジン)が、同年に立ち上げたブロックチェーン資産発行プラットフォーム「Enjin Platform」内で使用される暗号資産です。
詳しくはこちらをご覧ください。
Q. エンジンコインのメリットを教えてください。
A. エンジンコインのメリットには、主に以下の5つがあります。
- 2,000万人のEnjinゲーマーと500万ENJ分のアイテム
- NFTの発行・販売が簡単にできる
- Microsoftやサムスンといった有名企業との提携実績
- ゲームのプレイで稼ぐことができる
- メルティングで不要なNFTをエンジンコインに戻せる
各内容の詳細につきましては、こちらをご覧ください。
Q. エンジンコイン(ENJ)はいくらですか?
A. 価格は市場の需給で常に変動します。最新の価格は、外部の価格情報サイトなどでご確認ください。
Q. エンジンコインが高騰する(高騰した)理由は何ですか?
A. 一般に、暗号資産の価格は「市場全体の地合い」「関連サービスの注目」「提携・利用拡大の期待」などが重なると大きく動くことがあります。個別材料だけでなく、市場全体の影響もあわせて確認することが重要です。
Q. エンジンコインはどうなった?
A. ENJはNFTやゲーム領域と結びつきの強い暗号資産として知られますが、市場環境によって価格や流動性は変動します。直近の状況は、プロジェクトの発表や市場データもあわせて確認してください。
Q. エンジンコインの特徴は?
A. Enjinのエコシステム上で、NFTやゲーム内アイテムの発行・管理と関わる点が特徴です。記事内「特徴や仕組み」で具体的に解説しています。
エンジンコインのまとめ

本記事では、ENJの特徴や仕組み、メリットと注意点、将来性の見方を整理しました。ENJの価値を判断する際は、価格だけでなく、開発やアップデートの継続、NFT・ゲーム領域での利用事例、エコシステムの広がりといった事実を丁寧に確認することが重要だと考えています。
より理解を深めたい方は、NFTとは?仮想通貨との違いや利益を出す方法、最新の活用例を紹介や、NFTゲームの解説もあわせてご覧ください。