暗号資産のエアドロップとは?特徴・注意点・参加方法を解説

「暗号資産(仮想通貨)のエアドロップって、どういうもの?」

「暗号資産のエアドロップに参加したいけど、どうやったらいいのかわからない…」

暗号資産の取引をしていると、よく目にする「エアドロップ」という言葉。暗号資産投資を始めたばかりの方の中には、上記のような疑問や悩みをお持ちの人もいらっしゃるのではないでしょうか。

暗号資産(仮想通貨)のエアドロップとは、取引所や通貨を発行する企業が設定した条件をクリアすることで、暗号資産やNFTを無料でもらえるイベントを指します。

この記事ではエアドロップに興味をお持ちの方に向けて、以下の7つの項目について解説していきます。

この記事でわかること

  • 暗号資産のエアドロップとは
  • エアドロップのメリット
  • エアドロップの安全性・注意点
  • 【2023年最新】暗号資産エアドロップ情報
  • 過去に実施された暗号資産・NFTのエアドロップ
  • エアドロップに参加する方法
  • エアドロップの情報収集方法

暗号資産のエアドロップとは

エアドロップ

エアドロップとは、企業や取引所が設定した条件をクリアすることで、暗号資産やNFTを無料でもらえるイベントのことです。

新しく発行する暗号資産やNFTの知名度を上げるために、発行体である企業や取引所がマーケティング戦略の一環としてエアドロップを実施するケースが多くなっています。

また、ハードフォークによってブロックチェーンが分岐し、新しい暗号資産が誕生した際にもエアドロップが行われることがあります。例えば、2017年にビットコイン(BTC)のハードフォークでビットコインキャッシュ(BCH)が誕生した際には、BTCの所有枚数と同量のBCHがユーザーに無料配布されました。

エアドロップの参加条件

エアドロップの代表的な参加条件としては、以下の3つが挙げられます。

  • ①スナップショットが行われる期間内に対象通貨・NFTを保有している
  • ②SNSで指定された投稿を行う
  • ③一定期間内に特定の取引所やサービスを利用する

上記の中でも、特に①をエアドロップの参加条件として採用する発行体が多いようです。

スナップショット(Snapshot)とは

スナップショットとは、特定の時点でのブロックチェーン台帳の内容を記録する行為のことです。スナップショットを行うことで、実行者はブロックチェーンに格納されている既存のすべてのアドレスとそれに関連するデータ(トランザクション、手数料、メタデータなど)を閲覧することができます。

エアドロップの主催者は、参加条件となっている通貨の保有状況をチェックするためにスナップショットを行います。

例えば、エアドロップの参加条件が「8/10の12時の時点で、Aという暗号資産を100枚以上保有していること」というものだったとしたら、「8/10の12時」にスナップショットが行われることを意味します。

この時点でAを100枚以上持っていれば、そのユーザーは参加条件を満たしていると見なされます。そして後日、取引所や発行体によって決められた枚数のトークンが個人用のウォレットに配布されます。

Giveaway(ギブアウェイ)との違い

暗号資産の世界では、エアドロップと似た意味をもつ言葉として「Giveaway」という用語があります。

Giveawayは「無料で与える」という意味をもち、エアドロップとほぼ同じ使われ方をします。発行体によってエアドロップという言葉を使うところと、Giveawayという言葉を使うところが分かれるようですが、意味としては両者に大差はありません。

特に外国の企業や取引所が主催者の場合、AirdropではなくGiveawayが使われることがよくあります。

Binance

引用:Twitter(@binance)

暗号資産エアドロップのメリット

エアドロップのメリット

エアドロップのメリットとしては、主に以下の2つが挙げられます。

  • 無料で暗号資産やNFTをもらえる
  • 対象の暗号資産の価格が高騰する可能性がある

それぞれ詳しく見ていきましょう。

無料で暗号資産やNFTをもらえる

エアドロップの最大のメリットは、暗号資産やNFTを無料で受け取れることです。

読者の方の中には、そもそも無料で暗号資産を受け取ることに対して疑問や不安を抱く方もいらっしゃるかもしれません。「そんなことをして、主催者側にとって何のメリットがあるのか?」と。

先ほども軽く触れましたが、エアドロップには対象となる暗号資産の知名度アップや市場での流動性の向上、ユーザー数の増加などの目的があり、実施する企業にとっては宣伝効果が期待できるというメリットがあります。そして、そのメリットを享受するために、暗号資産を無料で配布しているのです。

一般的な企業が商品広告を出したり、キャンペーンをしたりして自社の商品を宣伝するのと同じように、エアドロップを利用して暗号資産やNFTの宣伝活動をしていると考えるとわかりやすいかもしれません。

対象の暗号資産の価格が高騰する可能性がある

エアドロップの参加条件が「特定の暗号資産を保有していること」だった場合、エアドロップを受ける目的で対象通貨を購入する人が増えて、一時的に通貨の価格が高騰することがあります。

ただしこのケースでは、スナップショットが行われるまでに価格が高騰して、スナップショットが終わると一気に価格が下がることが往々にしてあります。つまり、スナップショットを終えエアドロップの権利を得た時点で、対象通貨を売却する人が一定数いるということです。

またそれとは別のパターンとして、エアドロップで受け取った暗号資産が将来的に値上がりして利益を得られるケースもあります。エアドロップされた時点では無名だったとしても、取引所への上場や有名企業との提携などで知名度が上がれば、通貨としての価値が飛躍的に上昇する可能性があります。

エアドロップ参加者の中には、対象通貨を受け取っても知名度が上がるまで保有しておき、価格が上がった時点で売却するという人もいるようです。

エアドロップの安全性は?注意すべきポイント

エアドロップのメリット

エアドロップに参加する際には、以下の3点に注意する必要があります。

  • 詐欺に遭うリスクがある
  • 価値が付かない可能性がある
  • 原則課税対象となる

どのような内容なのか、順番に解説していきます。

詐欺に遭うリスクがある

エアドロップに参加する際に、最も気をつけなくてはいけないのは「詐欺に遭うリスクがある」ということです。

これまで、詐欺を目的にエアドロップを利用する犯罪がいくつも起こっています。例えば、個人情報を悪用するためにメールアドレスの入力を求めたり、エアドロップの参加者からウォレットのパスワードを聞き出して、保管していた暗号資産を盗み取ったりするなど、さまざまな詐欺の手口があります。

また、エアドロップに参加した覚えがないのに、突然ウォレットに知らない暗号資産が送られてくるケースもあります。これもエアドロップを装った詐欺の一種で、送られてきた通貨を取引所で売ろうと試み、ウォレットと取引所の接続を行うと、ウォレットの中身をすべて抜き取られてしまう仕組みになっています。

フィッシング詐欺に注意

フィッシング詐欺とは、送信者を詐称した電子メールを送りつけたり、偽の電子メールから偽のホームページに接続させたりするなどの方法で、クレジットカード番号、アカウント情報(ユーザID、パスワードなど)といった重要な個人情報を盗み出す行為のことを言います。なお、フィッシングはphishingという綴りで、魚釣り(fishing)と洗練(sophisticated)から作られた造語であると言われています。

引用:総務省「フィッシング詐欺に注意|基本的な対策」

エアドロップでよく見られるフィッシング詐欺の手口としては、実在する企業や取引所の公式サイトを装った偽サイトへユーザーを誘導し、サイト上でウォレットや取引所のパスワードを入力させて情報を抜き取り、保管している暗号資産を盗み出すというやり方があります。

この手口の場合、下の例のようにURLの文字を一文字だけ変えて、よく注意して見ないと偽物のサイトだとわからないように偽装して、ユーザーを偽のホームページにアクセスさせるやり方が一般的なようです。

(本物)coincheck.com → (偽物)coinchéck.com

※「e→é」になっている

このような手口でフィッシング詐欺に遭わないためにも、エアドロップに参加する際にはサイトのURLが正式なものなのかを確認してからアクセスするようにしましょう。

ウォレットのパスワードは絶対に教えない

暗号資産のエアドロップを実施する際には、受取側のウォレットのパスワード情報は必要ありません。つまり、エアドロップの受取に際して運営者がウォレットのパスワードや秘密鍵を聞いてきた場合は、詐欺の可能性が高いと考えてよいでしょう。

ウォレットのパスワードを第三者に教えてしまうと、保管している暗号資産やNFTを盗まれてしまう危険があるため、絶対に教えないように気をつけましょう。

価値が付かない可能性がある

エアドロップで暗号資産を受け取ったとしても、その通貨に価値がなければ利益を得ることはできません。例えば、Aという暗号資産を1,000枚受け取ったとしても、Aの価格が1枚0.1円だったとしたら、すべて売却しても100円の利益しか得られないことになります。

元々無料でもらったものなので、金銭的にマイナスになることは基本的にはありません。ただし、エアドロップに参加するために対象の暗号資産を購入した場合は、エアドロップ後に価格が下がると”含み損”を抱えてしまうので注意が必要です。

原則課税対象となる

暗号資産をエアドロップによって取得すると、原則課税対象となります。詳細については最寄りの税務署や国税庁にご確認いただくか、税理士の方にご相談ください。

【2023年最新】暗号資産エアドロップ情報

エアドロップ

2023年に予定されているエアドロップとして、ここでは特に注目度の高い以下の2つをご紹介します。

Flare(FLR/旧Spark)

Flare(FLR/旧称:Spark)は、Flare Network上で利用できるネイティブトークンです。

Flareは、2020年12月12日に実施されたスナップショット時点でXRPを保有していたウォレットに対し、エアドロップされた暗号資産です。

Flare Networksのトークン配布イベントは2023年1月9日に実施されました。そして、この日から2週間以内にFLRを顧客に配布することに同意した取引所では、対象ユーザーに対して配布が行われました。

なお、Coincheckから対象となるお客様へのFlare付与は、2023年1月19日に実施されました。

通貨単位 FLR
発行可能上限数 なし(初期発行1,000億 FLR)
価格(2023年1月16日時点) 5.54円
時価総額ランキング(2023年1月16日時点) 82位
公式サイト https://flare.network/

APENFT(NFT)

こちらは、NFTの取引をメインに行うプロジェクト「APENFT」によるエアドロップです。

毎月10日に実施されるスナップショット時に、100枚以上のTRON(TRX)を保有しているユーザーに対し、「APENFT」のガバナンストークンであるAPENFTトークンが配布されます。

なお、こちらのトークン配布イベントは2023年6月10日まで実施される予定です。

通貨単位 NFT
発行可能上限数 999,990,000,000,000
価格(2023年1月16日時点) 0.00005972円
時価総額ランキング(2023年1月16日時点) 210位
公式サイト https://apenft.io/

過去に実施された暗号資産・NFTのエアドロップ

続いて、過去に実施されたエアドロップとして以下の6点について解説していきます。

Boba Network(BOBA)

Boba Network

引用:Boba Network

Boba Networkは、イーサリアムの課題である「スケーラビリティ問題」などを解決するために誕生したプロジェクトです。

2021年にオーエムジー(OMG)の基盤であるOMG NetworkのシステムがBoba Networkへ移行したことにより、Boba NetworkのガバナンストークンであるBOBAがOMG保有者に1:1の割合でエアドロップされました。

通貨単位 BOBA
リリース 2021年11月
発行可能上限数 500,000,000
価格(2023年1月16日時点) 26.14円
時価総額ランキング(2023年1月16日時点) 345位
公式サイト https://boba.network/

Symbol(XYM)

Symbol(XYM)は、シンボル(Symbol)ブロックチェーンで利用されるネイティブトークンです。

シンボルブロックチェーンとは、もともとネム(NEM/XEM)のブロックチェーンのアップデート案であるカタパルト(Catapault)として構想されていましたが、ユーザー投票によって「シンボル(Symbol)」へと改称されました。

2022年2月、ネム(NEM/XEM)のアップデートとして誕生したSymbol(XYM)のエアドロップが行われ、ネム(NEM/XEM)の保有者に対して1:1の割合でSymbol(XYM)が付与されました。

通貨単位 XYM
リリース 2021年3月
発行可能上限数 8,999,999,999
価格(2023年1月16日時点) 4.8円
時価総額ランキング(2023年1月16日時点) 134位
公式サイト https://docs.symbol.dev/

BAKC、MAYC

BAKC(Bored Ape Kennel Club)とMAYC(Mutant Ape Yacht Club)は、猿をモチーフにした人気NFT『BAYC(Bored Ape Yacht Club)』から派生したNFTコレクションです。

BAKC(Bored Ape Kennel Club)

BAKC(Bored Ape Kennel Club)

引用:OpenSea

BAKCは、2021年6月にリリースされた犬をモチーフにしたNFTコレクションです。「BAYC(猿)の相棒の犬」というコンセプトで展開されています。

プロジェクト名 Bored Ape Kennel Club(ボアード・エイプ・ケンネル・クラブ)
リリース 2021年6月
発行数 9,602
トークン規格 ERC-721
フロアプライス(2023年1月17日時点) 8.41 ETH(約170万円)
公式サイト https://boredapeyachtclub.com/#/kennel-club

BAKCは、2021年6月にBAYCの所有者にエアドロップされました。もともと無料で配られたNFTにも関わらず、2023年1月17日時点のBAKCの最低価格は8.41ETH(約170万円)とかなり高額になっています。爆発的な人気を誇るBAYCの派生コレクションというのが、BAKCが高額で取引されている理由と言えるでしょう。

MAYC(Mutant Ape Yacht Club)

MAYC(Mutant Ape Yacht Club)

引用:OpenSea

MAYC(メイシ―)は2021年8月に誕生したNFTで、BAYCが「Serum」と呼ばれる血清を投与されたことで、「突然変異体(ミュータント)の猿(エイプ)」になったというコンセプトで展開されています。

プロジェクト名 Mutant Ape Yacht Club(ミュータント・エイプ・ヨット・クラブ)
リリース 2021年8月
発行数 20,000
トークン規格 ERC-721
フロアプライス(2023年1月17日時点) 15.69 ETH(約316万円)
公式サイト https://boredapeyachtclub.com/#/mayc

MAYCが誕生したきっかけとなったのは、2021年8月にBAYCの所有者全員に「Serum(血清)」と呼ばれるNFTがエアドロップされたことでした。

BAYCの保有者は、自身が所有するBAYCにSerumを投与することで、「突然変異した猿=MAYC」を作成することができます。BAYCにSerumを投与すると、皮膚がただれたり、目が飛び出したりしたゾンビのような見た目の猿(MAYC)が生成されます。

BAYCにSerumを使用するとMAYCが生成されますが、元のBAYCは消失せずそのまま残ります。つまり、所有者は元々持っていたBAYCに加え、新たにMAYCを獲得することができるのです。なお、Serum(血清)は一度使用するとバーン(焼却)され、二度と使うことはできません。

ApeCoin(APE)

BAKC(Bored Ape Kennel Club)

引用:ApeCoin

エイプコイン(APE)は、ApeCoin DAOと呼ばれるDAO(分散型自律組織)によって運営されている暗号資産です。

2022年3月17日、BAYCおよびMAYCのガバナンストークンであるエイプコイン(APE)がリリースされ、それに合わせて両コレクションの保有者に対してAPEのエアドロップが実施されました。

配布枚数は、BAYCのホルダーには1人につき10,094枚、MAYCのホルダーには2,042枚が配布されました。APEは現在(2023年1月16日)644円なので、BAYCのホルダーはエアドロップだけで「10,094 × 644 = 6,500,536円」もの利益を得ていることになります。

通貨単位 APE
リリース 2022年3月
発行可能上限数 1,000,000,000
価格(2023年1月16日時点) 644円
時価総額ランキング(2023年1月16日時点) 33位
公式サイト https://apecoin.com/

ENS(Ethereum Name Service)

ENSとは、Ethereum Name Service(イーサリアム・ネーム・サービス)というサービスの略称です。

イーサリアムは、通常0xから始まる42桁の英数字で構成されたアドレスを用いています。たとえば、0x1234abcdef……といったようなアドレスになります。

このアドレスは、イーサリアムの送金時や、トークン、NFTの売買・交換・受渡時などに使うことになりますが、42桁の英数字を記憶しておくことは困難を極めることでしょう。ENSは、そんなイーサリアムのアドレスに自分の好きな文字列を名付け、紐づけることができるサービスです。

2021年11月には、ENSの利用者にむけてENSトークンがエアドロップされました。このエアドロップでは、ENSの契約期間や利用期間が長いユーザーに多く配布されました。

通貨単位 ENS
リリース 2021年11月
発行可能上限数 100,000,000
価格(2023年1月16日時点) 1,887円
時価総額ランキング(2023年1月16日時点) 100位
公式サイト https://ens.domains/ja/

3D Generativemasks

3D Generativemasks

引用:OpenSea

Generativemasksは、2021年8月にクリエイティブコーダーの高尾俊介氏らが開始したジェネラティブアートのNFTプロジェクトです。アルゴリズムによって、リロードするたびに配色の異なるマスクが自動的に生成される仕組みが特徴的なNFTです。

3D Generativemasksとは、Generativemasksの画像を3D化したNFTで、Generativemasksの1周年を記念して保有者全員にエアドロップされました。

エアドロップに参加する方法

エアドロップ

記事の前半でも軽く触れましたが、エアドロップの参加条件としては主に以下の3つがあります。

  • ①スナップショット期間中に対象通貨・NFTを保有している
  • ②SNSで指定された投稿を行う
  • ③一定期間内に特定の取引所やサービスを利用する

それぞれ詳しく見ていきましょう。

①スナップショット期間中に対象通貨・NFTを保有している

1つ目は、スナップショット期間中に対象となる暗号資産やNFTを保有していることです。

スナップショットとは、特定の時点でのブロックチェーン台帳の内容を記録する行為を指します。スナップショットを行うことで、実行者はブロックチェーンに格納されている既存のすべてのアドレスとそれに関連するデータを閲覧することができます。

エアドロップの主催者は、参加条件となっている通貨の保有状況をチェックするためにスナップショットを行います。

下の画像は、2021年にオーエムジー(OMG)保有者を対象にエアドロップされたBOBAトークンの運営が、スナップショットの日時を告知する際に使用した画像です。

BOBAトークン

引用:Boba Network

この時は、「11月12日 00:00 UTC」がスナップショットの実施日時でした。エアドロップ参加者はこの日時までにOMGを保有していると、それと同じ枚数のBOBAトークンを無料で受け取ることができました。

②SNSで指定された投稿を行う

2つ目は、SNSで指定された投稿を行うことです。

下の画像は、暗号資産取引所のBinanceがTwitterを利用してエアドロップを実施した時のものです。この時は、BinanceのTwitterアカウントをフォローする、当該ツイートをリツイートするなどの条件のもと、抽選で10名に100ドル相当のBNBトークンが配布されました。

引用:Twitter(@binance)

このやり方は、取引所や暗号資産の発行体が知名度の向上やSNSのフォロワー数増加を目的として利用するケースが多いようです。

③一定期間内に特定の取引所やサービスを利用する

3つ目は、特定の取引所やサービスを決められた期間内に利用することです。

2020年9月、分散型取引所(DEX)のUniswapはそれまでUniswapを利用したことがあるすべてのユーザーに対して、400UNI(当時のレートで約1,200ドル相当)をエアドロップしました。

このエアドロップの参加条件には回数制限などは設けられず、過去に1回でもUniswapを利用したことがあるユーザーも配布対象となったことから、非常に好条件なエアドロップとして話題となりました。

Uniswap

引用:UNISWAP HELP CENTER「How do I claim the Uniswap UNI Token Airdrop?」

このタイプのエアドロップは、企業やサービスに対して顧客が抱く愛着や信頼を向上させるだけでなく、メディア露出や口コミなどによる宣伝効果により新規ユーザーを獲得できるというメリットもあります。

エアドロップの情報収集方法

エアドロップ

エアドロップに関する情報源としては、主に以下の4つがあります。

  • 公式サイト
  • Twitter
  • Telegram、Discord
  • CoinMarketCap、CoinGecko、Airdrops.ioなどの情報サイト

それぞれ詳しく見ていきましょう。

公式サイト

エアドロップの実施が決まると、日程や参加条件、トークンの受け取り方などの詳細が取引所や通貨の発行体の公式サイトに掲載されます。公式サイトだけあって、情報の正確性が高いというメリットがあります。

ただし、取引所や通貨の発行元である企業のサイトを日常的にチェックする人はそれほど多くないでしょう。情報収集の手順としては、TwitterなどのSNSでエアドロップが実施されるという情報を得てから、詳細を公式サイトに確認しにいくというのが一般的です。

Twitter

取引所や通貨の発行体はエアドロップの実施が決まると、TwitterなどのSNSでも告知します。Twitterを利用している人は、取引所や気になる暗号資産(運営企業)のアカウントをフォローしておくと、エアドロップが実施される際に情報を入手しやすくなるのでおすすめです。

Telegram、Discord

TelegramやDiscordなどのチャットサービスを利用して、エアドロップの情報収集をする方法もあります。

取引所やトークンの発行体によっては、TelegramやDiscordでチャンネルやコミュニティを運営しているところもあります。それらに参加することで、最新の情報をゲットできるだけでなく、わからないことがある時には運営者や他の一般ユーザーに質問することもできます。

A:「4月に◯◯トークンのエアドロップが行われると聞いたんだけど、実施日は決まっていますか?」
B:「4月15日だよ」

このように、疑問があるとすぐに他のメンバーに質問できる点がTelegramやDiscordの良さと言えるでしょう。

CoinMarketCap、CoinGecko、Airdrops.ioなどの情報サイト

暗号資産関連のニュースを扱っている情報サイトを利用して、エアドロップの情報収集をする方法もあります。

CoinMarketCapとCoinGeckoは、暗号資産の価格や時価総額などがまとめられたサイトですが、エアドロップに関する情報も扱っています。

CoinGecko

引用:CoinGecko

また、Airdrops.ioやAirdrop Alertなどのように、エアドロップに関する情報だけを専門に扱っているサイトも存在します。

Airdrop Alertでは、暗号資産(トークン)だけでなくNFTのエアドロップ情報も閲覧することができます。

Airdrop Alert

引用:Airdrop Alert

エアドロップに関するQ&A

エアドロップに関するよくある疑問を、Q&A形式でご紹介します。

暗号資産のエアドロップとは何ですか?

エアドロップとは、企業や取引所が設定した条件をクリアすることで、暗号資産やNFTを無料でもらえるイベントのことです。

新しく発行する暗号資産やNFTの知名度を上げるために、発行体である企業や取引所がマーケティング戦略の一環としてエアドロップを実施するケースが多くなっています。

エアドロップの注意点は何ですか?

エアドロップに参加する際には、以下の3点に注意する必要があります。

  • 詐欺に遭うリスクがある
  • 価値が付かない可能性がある
  • 原則課税対象となる

エアドロップに参加する方法を教えてください。

エアドロップの参加条件としては、主に以下の3つがあります。

  • スナップショット期間中に対象通貨・NFTを保有している
  • SNSで指定された投稿を行う
  • 一定期間内に特定の取引所やサービスを利用する

エアドロップに関する情報はどこで集めたらいいですか?

エアドロップに関する情報源としては、主に以下の4つがあります。

  • 公式サイト
  • Twitter
  • Telegram、Discord
  • CoinMarketCap、CoinGecko、Airdrops.ioなどの情報サイト