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カテゴリー: 暗号資産を知る

2026-01-17 ・暗号資産を知る

USDT(Tether/テザー)とは、米ドルに1:1で連動するステーブルコインで「1USDT = 1ドル」を保つように設計されています。 ビットコイン(BTC)をはじめとする暗号資産は価格の変動幅(ボラティリティ)が大きく、決済手段としての実用性・安定性に課題があります。 その点、米ドルと連動しボラティリティが小さいUSDTは、決済や資金の一時退避、取引所間の資金移動などで広く利用されています。 この記事では、USDTの特徴、メリット・デメリット、今後の動向、購入時の注意点についてわかりやすく解説します。 Coincheckの無料登録はこちら 目次 USDT(Tether/テザー)とは USDTの特徴 米ドルと連動するステーブルコイン 複数のブロックチェーンに対応している 海外取引所で基軸通貨として使用されている 時価総額がステーブルコインの中で一番大きい USDTのメリット 価格が安定している 世界各国の取引所で幅広く利用されている DEXで流動性マイニングに活用できる USDTの注意点・危険性・デメリット カウンターパーティー・リスクが高い ステーブルコインに対する規制が強化される可能性がある USDTの最新動向と今後の展望 最近の動きと注目ポイント(2024〜2025年) 今後の展望 USDTの購入方法 USDTに関するQ&A USDTは安全ですか? 日本でUSDTは使えますか? USDTはどのネットワーク(TRC20・ERC20・TON)を使えばいいですか? USDTが凍結されることはありますか? USDTに税金はかかりますか? USDT(Tether/テザー)とは 引用:Tether 値動きの大きい暗号資産の中で、USDT(テザー)は「ほぼ1ドル」を目安に推移するステーブルコインです。香港を拠点(※)としていた Tether Limited社が 2014年に発行を開始。主な対応ネットワークはTRONとEthereum、2024年にはTONにも対応しました。 ※2025年にエルサルバドルへの本社移転を発表(ただし主要な親会社は英領バージン諸島登録) 項目 内容 通貨名 Tether(テザー) ティッカーシンボル USDT 発行枚数 供給量:約1,800億USDT(2025年10月現在)/ 発行上限:なし コンセンサスアルゴリズム 各チェーンに依存(Ethereum:PoS/TRON:DPoS/TON:PoS) 時価総額ランキング(2025年10月現在 CoinMarketCapより) 3位 発行元 Tether Limited 公式サイト https://tether.to/en/ USDTの特徴 USDT(テザー)には、主に以下の4つの特徴があります。 米ドルと連動するステーブルコイン 複数のブロックチェーンに対応している 海外取引所で基軸通貨として使用されている 時価総額がステーブルコインの中で一番大きい それぞれ詳しく見ていきましょう。 米ドルと連動するステーブルコイン 1つ目の特徴は、「米ドルと連動するステーブルコイン」である点です。 ステーブルコインにはたくさんの種類が存在しますが、価値を安定させる仕組みの違いによって以下の4種類に分類することができます。 名称 特徴 該当する通貨 法定通貨担保型 米ドルや円などの法定通貨・国債などを担保に発行される。発行体が準備資産を保有し、価値を1通貨=1ドル前後に保つ。 USDT(Tether)USDC(USD Coin)FDUSD(First Digital USD) 暗号資産担保型(※) ビットコインやイーサリアムなどの暗号資産を担保に発行される。担保の価格が下がると清算されるリスクがある。 DAIsUSD アルゴリズム型(無担保型)(※) 需給バランスを調整する仕組みで価格を一定に保つ。担保資産がないため、相場次第で価格が崩れることもある。 USTC(旧TerraUSD) コモディティ担保型(※) 金などの実物資産(コモディティ)に価値を裏付ける。原資産の価格が下がると価値も変動する。 Paxos Gold(PAXG)ジパングコイン(ZPG) 上記のうち、米ドルに連動するUSDTは「法定通貨担保型」に分類されます。 法定通貨担保型ステーブルコインが法定通貨の価値に連動するのは、発行体が十分な裏付け資産を保有し、1枚あたりの価値が法定通貨と等価だと認められているためです。 USDT(テザー)も、Tether社が保有する米ドルや短期国債などの資産を裏付けに発行されており、発行量と準備資産のバランスによって価値を維持しています。 また、準備資産の状況は外部会計事務所(BDO)による四半期ごとの報告書で開示され、透明性が保たれています。 ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)などの暗号資産は価格変動が大きく、法定通貨にはない利便性を持つ一方で、決済手段としての安定性には課題があります。 その点、米ドルと連動して価格が安定しているUSDTは、資金の一時退避や取引所間の送金手段として広く活用されています。 (※)暗号資産型、アルゴリズム型、コモディティ型ステーブルコインは、設定された価値を保証するための原資産が確保されているものではなく、相場の変動等により目標価格を保てなくなる可能性があります。 ステーブルコインとは?特徴や仕組みと種類、規制と最新動向・将来性を解説 Coincheck 複数のブロックチェーンに対応している 2つ目の特徴は、「複数のブロックチェーンに対応している」点です。 多くの暗号資産は1つのブロックチェーン上でのみ発行されていますが、USDT(テザー)は複数のネットワークを基盤に発行・流通しています。 2025年時点で主に利用されているのは、以下のネットワークです。 TRON(TRC20) Ethereum(ERC20) TON(The Open Network) Polygon Solana Avalanche Algorand※ EOS※ ※Algorand と EOS は2024年に新規発行が停止され、2025年9月以降は発行・償還は停止、転送のみ限定的に継続という運用方針に変更されています。 このように複数のネットワークに対応していることで、USDTは決済・送金・DeFi(分散型金融)・取引所間の資金移動など、幅広い用途で利用されています。 とくにTRONは手数料(ガス代)が安く、送金速度が速いことから、日常的な送金や海外取引所間の資金移動に多く使われています。一方、EthereumはDeFiやNFTなどのWeb3サービスでの利用が中心です。 ネットワークによって送金手数料や対応サービスが異なるため、送金先がどのネットワークをサポートしているかを事前に確認しておくことが重要です。 海外取引所で基軸通貨として使用されている 3つ目の特徴は、「海外取引所で基軸通貨として使用されている」点です。 USDTは、日本の取引所ではまだ取扱いがありませんが、海外の主要取引所や分散型取引所(DEX)では基軸通貨として定着しています。たとえば、BinanceやBybit、OKXなどの大手海外取引所では、ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)などの多くの通貨ペアがUSDT建てで取引されています。 これは、価格の安定したステーブルコインであるUSDTが、相場の急変時に一時的な資金退避先として機能するためです。暗号資産が値上がりしたタイミングでUSDTに換えておけば、価格変動の影響を受けずに資産の価値を保つことができます。また、他の取引所へ送金したり、DeFi(分散型金融)などのサービスに活用したりする際にも、USDTは中継通貨として利用されています。 時価総額がステーブルコインの中で一番大きい 引用:CoinGecko 4つ目の特徴は、「時価総額がステーブルコインの中で一番大きい」点です。 USDTは数ある暗号資産の中でも、ビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)に次ぐ第3位の時価総額を維持しています(2025年10月時点)。 発行残高はおよそ1,800億USDT(約1,800億ドル相当)に達しており、ステーブルコインの中では圧倒的な規模です。 また、USDTは1日の取引高でも全ステーブルコインの中でトップに位置しています。 時価総額と取引量がともに大きいことは、それだけ市場での需要が高く、流動性が安定していることを意味します。この流通量と取引の多さこそが、世界中の取引所やサービスでUSDTが基軸通貨として利用され続けている理由のひとつです。 USDTのメリット USDT(テザー)には、主に次のような3つのメリットがあります。 価格が安定している 海外取引所で基軸通貨として利用されている DEX(分散型取引所)で流動性マイニングに活用できる それぞれの特徴を詳しく見ていきましょう。 価格が安定している 1つ目のメリットは、「価格が安定している」点です。 USDTは米ドルと連動しており、「1USDT=1ドル前後」の価格を維持するよう設計されています。 ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)などの暗号資産は値動きが大きく、短期間で価格が大きく上下することもあります。そのため、日常の決済や一時的な資産保有には不向きな面もあります。 一方、米ドルに連動するUSDTはボラティリティが小さく、価格の変動が限定的です。 その安定性から、決済や送金、他通貨の取引ペアとしても広く利用されています。 世界各国の取引所で幅広く利用されている 2つ目のメリットは、「海外取引所で基軸通貨として利用されている」点です。 USDTは、Binance(バイナンス)やBybit(バイビット)などの海外大手取引所で主要な取引ペアとして採用されています。これにより、投資家はボラティリティの大きい暗号資産をUSDTに換えることで、一時的に価格変動の影響を避けつつ資産を保持できます。 また、取引所間の送金やDeFi(分散型金融)サービスへの入出金にも活用されており、世界的な流通性の高さがUSDTの大きな強みといえるでしょう。 DEXで流動性マイニングに活用できる 3つ目のメリットは、「DEXで流動性マイニングに活用できる」点です。 DEX(分散型取引所)とは、ブロックチェーン上でユーザー同士が直接取引できる取引所のことです。代表的な例として、Uniswap、PancakeSwap、SushiSwapなどがあります。 これらのDEXでは、ユーザーがトークンを預けて流動性を提供することで、手数料や報酬を得る仕組み(=流動性マイニング、またはイールドファーミング)が存在します。この際に価格変動の影響を受けるリスク(インパーマネントロス)を抑えるため、価格の安定したUSDTが頻繁に利用されています。 USDTの注意点・危険性・デメリット 前述したようなメリットがある一方で、USDT(テザー)には次のようなデメリットもあります。 カウンターパーティー・リスクが高い ステーブルコインに対する規制が強化される可能性がある それぞれ詳しく見ていきましょう。 カウンターパーティー・リスクが高い 1つ目のデメリットは、「カウンターパーティー・リスクが高い」点です。 カウンターパーティー・リスクとは、金融取引の相手方が破綻や不正などにより、契約どおりの履行ができず損失を被る可能性を指します。 USDTは「1USDT=1ドル」の価値を保つために、発行元であるTether Limited社が中央集権的に運用しています。そのため、もしTether社が経営破綻したり、資産運用に不正があった場合には、USDTの信頼が失われ、通貨としての価値が下落するおそれがあります。 この点は、ビットコインのように分散管理される暗号資産とは異なり、 発行体の信用に依存するステーブルコイン特有のリスクといえるでしょう。 ステーブルコインに対する規制が強化される可能性がある 2つ目のデメリットは、「ステーブルコインに対する規制が強化される可能性がある」点です。 2022年に起きたステーブルコイン TerraUSD(UST) の価格乖離(ディペッグ)をきっかけに、世界各国でステーブルコインの健全性や発行体の透明性を求める動きが強まりました。 日本では、2023年6月に改正資金決済法が施行され、ステーブルコインが「電子決済手段(EPI)」として制度上に位置づけられました。これにより、ステーブルコインを発行・取り扱う事業者は金融庁の登録や監督の対象となっています。 こうした制度整備は、投資家保護やマネーロンダリング防止の観点では前進といえますが、 一方で、過度な規制が市場の成長や技術革新の妨げになる懸念も指摘されています。 また、2025年時点ではUSDTは日本国内の暗号資産交換業者(Coincheckを含む)では取り扱いがありません。取引を行う場合は、海外取引所または自己管理型ウォレット(DeFi)などを利用する形となります。 今後も国際的なルール整備が進む見込みのため、USDTを保有・利用する際は、各国の規制動向や制度改正のニュースを確認しておくことが重要です。 USDTの最新動向と今後の展望 USDT(テザー)は、2025年時点でも世界最大のステーブルコインとして高いシェアを維持しています。市場の変化や各国の規制に対応しながら、Tether社は運用の透明性を高め、ネットワーク構成の見直しを進めています。 ここでは、2024年から2025年にかけての主な動きと、今後注目されるポイントを整理します。 最近の動きと注目ポイント(2024〜2025年) 2024年4月:USDTがTONで稼働開始。TelegramのエコシステムでP2P送金などの実需が広がる足場に。 2024年〜2025年夏:利用が少ない旧ネットワーク(Omni/BCH-SLP/Kusama/EOS/Algorand)のサポート縮小を発表 → 2025年9月1日をもって5つのレガシーチェーン(Omni/BCH-SLP/Kusama/EOS/Algorand)でのサポートを終了し、運用資源を主要チェーンへ集中 四半期ごと(継続):準備資産のアテステーション(BDO)を継続公開。2025年Q2の報告も公表済み。 2025年9月:米国市場向けの新トークン構想「USA₮(USAT)」を発表。米国内規制準拠型のドル建てステーブルコインとして別ラインを計画 今後の展望 送金・決済や取引の“基盤通貨”としての役割は当面継続。一方で、チェーンの集約や米国向けトークンの並行展開など、規制対応と透明性の強化に舵を切る動きが続きそうです。主要ネットワーク(TRON/Ethereum/TON)を中心に運用が整理される一方、地域規制に応じたプロダクト分化(例:USA₮)にも注目しておくと安心です。 USDTの購入方法 USDT(テザー)は世界的に最も取引量の多いステーブルコインのひとつですが、2025年時点では日本国内の暗号資産交換業者(Coincheckを含む)では取り扱いがありません。 そのため、USDTを取得したい場合は、国内取引所で暗号資産を購入し、それを海外取引所や分散型取引所(DEX)へ送金して交換する必要があります。 具体的な手順は以下の通りです。 国内の暗号資産取引所で口座開設をする 取引所に日本円を入金する 取引所で暗号資産を購入する 購入した暗号資産を海外取引所に送金する USDTを購入する 暗号資産を購入するには、まず国内取引所で口座を開設する必要があります。 Coincheckでは、以下の3ステップで簡単に手続きが完了します。 アプリをダウンロードする(スマートフォンで口座開設する場合) アカウントを作成する 本人確認を行う スマートフォンアプリを使えば、口座開設手続きはインターネット上で完結し、最短5分で申し込みを完了できます。口座開設後は、日本円を入金してビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)などの暗号資産を購入し、それを海外取引所または分散型取引所(DEX)に送金してUSDTを取得します。 なお、送金時にはネットワーク(TRON/Ethereum/TONなど)の選択に注意が必要です。誤ったネットワークを指定すると、送金した資産を失う可能性があります。 Coincheck(コインチェック)の口座開設方法を解説 Coincheck USDTに関するQ&A USDTに関してよく寄せられる質問を、基本的なポイントに絞って紹介します。 仕組みや安全性、利用範囲などを確認しておきましょう。 USDTは安全ですか? USDTは、米ドルや短期米国債などの資産を裏付けとして発行されているステーブルコインです。発行元のTether社は、保有する準備資産の内訳を外部会計事務所(BDO)による四半期ごとの報告書で公開しており、一定の透明性が確保されています。 ただし、USDTは中央集権的に管理されている通貨であり、Tether社の運営体制や規制対応に依存している点には注意が必要です。また、報告書は「監査」ではなくアテステーション(保証報告)形式で行われており、完全な会計監査とは異なります。 したがって、一般的な利用において大きなリスクは高くありませんが、民間企業による発行である以上、100%の安全が保証されているわけではない点を理解しておくことが重要です。 日本でUSDTは使えますか? 2025年時点では、日本国内の暗号資産交換業者(Coincheckを含む)ではUSDTの取り扱いはありません。そのため、国内でUSDTを直接購入したり、送金や決済に利用したりすることはできません。 USDTを保有したい場合は、海外の暗号資産取引所や分散型取引所(DEX)を通じて取得する必要があります。ただし、海外取引所の利用には日本の法制度の保護が及ばないリスクもあるため、送金や管理を行う際は十分に注意しましょう。 USDTはどのネットワーク(TRC20・ERC20・TON)を使えばいいですか? USDTは、複数のブロックチェーン上で発行されています。代表的なネットワークには、TRON(トロン)、Ethereum(イーサリアム)、TON(テレグラム・オープン・ネットワーク) などがあります。 それぞれのネットワークには、送金手数料(ガス代)や速度、互換性に違いがあります。たとえば、TRON版のUSDT(USDT-TRC20)は手数料が安く、取引所間の送金などによく使われます。一方、Ethereum版(USDT-ERC20)はDeFi(分散型金融)サービスでの利用が多く、対応範囲が広いのが特徴です。 ただし、送金時に異なるネットワークを選ぶと資産を失う恐れがあるため、送付先の取引所やウォレットがどのネットワークに対応しているかを必ず確認しましょう。 USDTが凍結されることはありますか? USDT(テザー)は、Tether社によって中央集権的に管理されており、不正取引やマネーロンダリングなどの疑いがある場合、特定のウォレットアドレスが凍結(ブロック)されることがあります。 実際に、Tether社は過去に司法当局の要請を受け、不正に取得された資金やハッキング関連アドレスを凍結した事例を公表しています。こうした対応は、利用者保護や法令遵守の観点から行われており、一般の正規ユーザーが通常の取引を行っている限り、アカウントが凍結される可能性は極めて低いとされています。 USDTを利用する際は、信頼できる取引所やウォレットを利用し、送金先アドレスを慎重に確認することが重要です。 USDTに税金はかかりますか? USDT(テザー)を含む暗号資産は、売却や他の暗号資産との交換などで利益が確定した時点で課税対象となります。日本では、暗号資産で得た利益は「雑所得」に区分され、総合課税として所得税および住民税が課されます。たとえば、次のようなケースでは課税対象となります。 USDTを日本円に換金した場合 USDTで他の暗号資産を購入した場合 USDTを使って商品やサービスを購入した場合 一方、USDTを保有しているだけでは課税されません。取引履歴や価格データを正確に記録し、確定申告の際に正しく申告できるよう準備しておきましょう。 ※本記事は一般的な情報提供を目的としており、特定の税務アドバイスや投資勧誘を行うものではありません。税制は改正される可能性があります。具体的な税務については、必ず税理士にご相談ください。 暗号資産の取引は価格変動リスクなどを伴います。取引を行う際は、リスクを十分にご理解の上、自己の判断と責任において行ってください。 Coincheck(コインチェック)で税金はかかる?知っておきたい仮想通貨にかかる税金 Coincheck

2025-08-07 ・暗号資産を知る

ワールドコイン(Worldcoin/WLD)とは、ChatGPTを提供するOpenAI社CEO、サム・アルトマン氏が手がけた暗号資産(仮想通貨)です。 ChatGPTを謳った実際はOpenAIなどと全く関係のない暗号資産が蔓延るなか、ワールドコイン(WLD)は満を持してローンチされました。 ワールドコイン(WLD)はOpenAI社やChatGPTと直接関係はありません。しかし同社CEOが開発・ローンチに携わっており、AIが発展する社会の中で活用が期待できるプロダクトになることが予想されています。 この記事でわかること ワールドコイン(WLD)の特徴 ワールドコイン(WLD)の将来性 ワールドコイン(WLD)の買い方 Coincheckの無料登録はこちら 目次 ワールドコイン(WLD)とは ワールドコイン(WLD)の特徴 ChatGPTを開発したOpenAIのサム・アルトマン氏が携わる ヒトの瞳(虹彩)で個人を認証する ワールドコイン(WLD)の価格 ワールドコイン(WLD)の将来性 ワールドコイン(WLD)の注意点・リスク ワールドコイン(WLD)の買い方 Coincheckで口座開設をする方法 ワールドコイン(WLD)とは ワールドコイン(Worldcoin/WLD)は、国や人のバックグラウンドに関係なく、世界の経済への普遍的なアクセスを確立することを目標に開発されている暗号資産(仮想通貨)です。 AI時代において、地球上すべての人々が恩恵を受ける場所を確立するというビジョンを掲げています。 ユニバーサルベーシックインカム(UBI)に基づいた思想であり、全地球的にAIによる資金提供が行われるベーシックインカムを導入することで、人々に自由で平等な機会を提供し、新たな経済活動・未来を作り出す可能性を示唆しています。 ワールドコイン(WLD)は、本人証明に基づいて構築されたプライバシー保護デジタルIDネットワーク「World ID」と、提供する地域での法律が認めている場合、デジタル通貨の「ワールドコイン(WLD)」で構成されます。 AIが進歩する時代において、インターネット上の本人確認は困難を極めており、未解決の問題と言われることがあります。オンラインでの投票や資金・価値の給付が難しくなっています。より強力なAIやBotが出現すると、人間と区別する難易度が上昇します。 World IDでは本人確認を生体認証での実現を目指しており、Orbと呼ばれる生体認証デバイスを使うことで、プライバシーを維持しながらオンラインで個人認証を行います。 Orbは2023年7月25日に東京国際フォーラムで行われたWeb3カンファレンス「WebX」にて、実証実験が行われました。 ワールドコイン(WLD)特徴 ワールドコイン(WLD)の立ち上げには、ChatGPTを開発したOpenAIのサム・アルトマン氏が携わっています。 ワールドコイン(WLD)自体はオープンソースなプロトコルですが、コミュニティが自律的に活動するまでWorldcoin財団がサポートを行います。 ワールドコイン(WLD)のメインネットは、2023年7月23日にローンチし、海外の暗号資産取引所大手である、Binanceなどで取り扱いが開始されました。 ChatGPTを開発したOpenAIのサム・アルトマン氏が携わる OpenAI社が提供する「ChatGPT」は、2023年上半期のIT業界のトレンドで独走状態になったと評しても過言ではないでしょう。 サム・アルトマン氏はトレンドを独占したOpenAIのCEOで、同氏が立ち上げに携わった暗号資産プロジェクトであるワールドコイン(WLD)も注目を集めています。 サム・アルトマン氏は、ワールドコイン(WLD)の立ち上げに貢献している、「Tools for Humanity」という会社の共同創業者です。同社は2020年に設立され、2023年8月21日現在では、財団およびWorld Appにおいて運営者アドバイザーを務めています。 ChatGPT (チャットGPT)でできることは?活用事例とできないことをまとめて解説 Coincheck ヒトの瞳(虹彩)で個人を認証する World IDでの個人認証は、ヒトの瞳の虹彩パターンで行います。 World IDを取得するには、Orbで虹彩を登録する必要があります。2023年8月21日時点で、日本国内では3カ所で登録できます。World IDを管理するスマホアプリ「World App」から設置個所を確認できるため、興味がある方はチェックしてみてください。 ワールドコイン(WLD)価格 ワールドコイン(WLD)のメインネットは2023年7月23日にローンチし、海外の暗号資産取引所大手であるBinanceなどで取り扱いが開始されました。 上場直後は400円程度で取引されたあと徐々に価格は下落し、2023年8月21日時点では210円前後で取引されています。 まだローンチしたての暗号資産であるため、今後の動向に注視しましょう。 ワールドコイン(WLD)将来性 ワールドコイン(WLD)は、すでに生体認証を行うデバイス「Orb」の実証実験も行っているため、一向にプロダクトが出てこない暗号資産プロジェクトに比べると、将来性があると言えます。 先述の通り、Orbは東京都内などで体験できるため、利用してみると未来が体感できるでしょう。 AIやBot耐性を持つ機械的な本人確認手段はまだ少ないため、OrbやWoeld IDが公共機関などに活用され、ワールドコイン(WLD)に注目が集まることがあるかもしれません。 ワールドコイン(WLD)の注意点・リスク ワールドコイン(WLD)の注意点やリスクとしては、虹彩認証が個人情報収集にあたるため、政府機関などにより規制が行われる可能性があることです。また、プライバシー保護には「Orbで収集した画像と虹彩パターンは、サインアップした時点で永久に削除される」などの対策が盛り込まれていますが、万が一の流出の可能性はゼロとは言えないでしょう。 主にプライバシー保護やクラッキング、法的規制のリスクが考えられます。 また、提供する地域の法律によってはワールドコイン(WLD)を活用できないため、個人認証としてはサービスが利用されても、思っているより暗号資産のほうが使われないといった場面も想定できます。 しかし現実世界で活用が期待できるプロジェクトを、机上の空論ではなく実際にOrbというデバイスを展開しているワールドコインでは、ビジネスが企画倒れするようなリスクは少ないかもしれませんね。 ワールドコイン(WLD)買い方 ワールドコイン(WLD)は日本国内の暗号資産取引所では取り扱いがないため、日本の暗号資産取引所でビットコインなどの暗号資産を購入したあとに海外取引所へ送金し、海外取引でWLDを購入する必要があります。 また、同名コインが存在するため、購入時に「ワールドコイン(Worldcoin/WLD)」であるかを確認しましょう。 本記事では、Coincheckで暗号資産を購入し、海外取引所などに送金してワールドコイン(WLD)を購入する方法を解説します。 ワールドコイン(WLD)を扱っている取引所はいくつかありますが、なるべく自身で調べて、信頼できそうな取引所を選んでください。取引所は、CoinMarketCapなどで調べられます。 https://coinmarketcap.com/ja/currencies/worldcoin-org/ Coincheckで口座開設をする方法 Coincheckでは、以下の3ステップで簡単に口座開設ができます。 1.アプリのダウンロード(スマートフォンで開設する場合) 2.アカウント作成 3.本人確認 口座開設はスマートフォンのアプリまたはパソコンのブラウザから行えます。 ここでは、Coincheckアプリで口座開設する手順をご説明します。 ※Web(公式サイト)から口座開設する方法はこちらをご覧ください。 Coincheckの無料登録はこちら 詳細な口座開設のやり方については、以下の記事で詳しく解説しています。 Coincheck(コインチェック)の口座開設方法を解説【動画付き】 Coincheck Coincheckの無料登録はこちら 1.アプリのダウンロード 最初に、Coincheckアプリをダウンロードします。アプリは以下からダウンロードできます。 Coincheckアプリを無料ダウンロードする 2.アカウント作成 ダウンロードしたアプリを開き、「会員登録」タブからメールアドレスを登録してアカウントを作成します。 3. 本人確認を行う Coincheckでの本人確認は『iOS/Androidアプリからでのお申し込み』と『Webからのお申し込み』の2種類があり、それぞれ確認方法が少し異なります。 Webからのお申し込みは当社審査後、ハガキの受け取りで完了となりますが、アプリからのお申し込みは「かんたん本人確認」で、審査が完了すればすぐにご利用可能になります。 「かんたん本人確認」とは、スマートフォンアプリで本人確認書類と顔の写真・動画を撮影、送信することで、インターネットで口座開設の手続きが完結するサービスです。 ※現在お住いの住所が記載されている本人確認書類が必要です。 当社からご登録住所へ本人確認ハガキの郵送は不要で、審査完了後、すぐにご利用が可能となります。 参考:「かんたん本人確認」とは iOS/Androidアプリからの本人確認 アカウント登録が完了した後は、本人確認を行います。 本人確認申請の受け付けは、次の条件にあてはまる方のみとさせていただきます。 居住国が日本 18歳以上74歳以下 本人確認は以下の手順で行ってください。 (1)アプリを開き「本人確認をする」をタップして基本情報入力を開始 (2) 各種重要事項を確認して「同意する」をタップ (3)電話番号を入力してSMSに送信された6桁の認証コードを入力 基本情報の入力 (4)氏名、生年月日、性別、職業、住所などを入力 (5)利用目的、取引経験を入力して、外国PEPsに該当しない場合はチェック (6)基本情報にお間違いがないかを確認して「確認」をタップ 本人確認書類の提出 (7)STEP3の「本人確認書類」をタップ (8)現在お持ちの本人確認書類を選択してください 本人確認書類と顔の撮影 (9)最後に本人確認書類と顔の撮影を行います <本人確認書類の撮影> 「表面」の撮影 「表面・斜め上から」の撮影 「裏面」の撮影 <顔の撮影> 「顔正面」の撮影 「首振り」の撮影 撮影の詳しいやり方については、以下の動画をご覧ください。 撮影完了後、「次へ」をタップしたら、お客様の本人確認手続きは終了です。審査完了までしばらくお待ちください。 参考:Coincheckのはじめ方 口座開設を行ったあと、購入した暗号資産をCoincheckで送金をする方法はこちらをご覧ください。 Coincheckでのパスキー認証設定方法 Coincheckでは、アプリやスマートフォンブラウザ、パソコンブラウザからパスキーの設定が可能です。ただし、複数端末でご利用いただく際は、ひとつ目の設定をスマートフォンでおこなっていただくことを推奨しております。この記事では、Coincheckアプリでの設定方法を紹介します。 まずは、設定をおこなう前にCoincheckアプリのバージョンが最新になっているかを確認しましょう。以下のバージョンがパスキーに対応しています。 iOSアプリ:4.14.0 以降 Androidアプリ:4.14.0 以降 準備が整ったらアプリを開いて画面下部の「ウォレット」を選択し、右上の人型アイコンをタップします。 次に、画面を下にスクロールして「パスキー認証」を選択してください。 「登録する」ボタンをタップすると、登録のメールアドレスに認証コードが送信されます。メールを確認して認証コードをアプリ画面で入力してください。認証コードの有効期限は発行から5分以内なので注意しましょう。 最後に、画面の案内に沿って生体認証をおこないます。あとは登録したパスキーがパスキー認証画面に追加されたら設定完了です。登録メールアドレス宛にパスキーの登録完了メールが送信されますので、そちらもあわせて確認してください。 詳細は、下記のFAQページをご確認ください。 参考:https://faq.coincheck.com/s/article/setup-passkey?language=ja パスキー認証とは? 仕組みとメリット・Coincheckの設定方法を解説 Coincheck

歩くことでビットコインを獲得できるポイ活アプリのBitWalk(ビットウォーク)。 本記事では、BitWalk(ビットウォーク)の始め方や使い方、使用の上での注意点を解説しています。 無料で暗号資産(仮想通貨)を獲得できることで注目が集まっているアプリですが、おさえておきたいポイントを意識しておくと、より快適に使えることでしょう。 この記事でわかること BitWalk(ビットウォーク)の始め方・使い方 BitWalk(ビットウォーク)での出金・換金方法 Coincheckなどに登録しないと出金・換金できない Coincheckの無料登録はこちら 目次 BitWalk(ビットウォーク)とは BitWalk(ビットウォーク)の始め方・使い方 アプリインストール BitWalk(ビットウォーク)での出金・換金方法 BitWalk(ビットウォーク)のその他の機能 XRP(エックスアールピー)が貯まるXRP Walkというアプリがある BitWalk(ビットウォーク)の注意点 Coincheckなどに登録しないと出金・換金できない 有効期限がある 広告を見る回数 まとめ BitWalk(ビットウォーク)とは BitWalk(ビットウォーク)とは、株式会社Paddleが提供する、歩くことでビットコインを貯められるポイ活・ヘルスケア系のスマートフォン向けアプリです。 スマートフォンの歩数計に連動して500歩ごとにスタンプを獲得でき、1日で20,000歩相当の最大40個までスタンプを貯めることができます。 このスタンプは1つでおよそ0.05円前後のビットコインが獲得できると言われており、獲得時に10秒から1分程度の広告を閲覧すると獲得量が5倍になります。 純粋に歩くだけでもビットコインを獲得することができますが、ポイ活が目的のユーザーは広告を閲覧しています。 BitWalk(ビットウォーク)はSTEPNのようなブロックチェーンゲームやNFTゲームの一種ではなく、一般的なポイ活アプリです。 歩くことでビットコインを貯めることができる性質上、Move To Earn系のブロックチェーンゲーム・NFTゲームに似ているように見えますが、BitWalk(ビットウォーク)でのビットコイン獲得には、ブロックチェーンの関係がありません。単純に広告収益をユーザーで分配しているサービスです。 ビットコインは気になるけれど、まずは無料で手に入れてみたいという方にもオススメのアプリでしょう。 BitWalk(ビットウォーク)の始め方・使い方 BitWalk(ビットウォーク)を始めるには、アプリのインストールとビットコインを受け取るために暗号資産取引所の口座開設が必要になります。 口座開設には数日程度時間を要することもあるため、まだ暗号資産取引所の口座をお持ちでない場合は、早めに口座を開設しておきましょう。 暗号資産取引所のCoincheckでは、最短1日で取引が行えます。口座開設をご検討の方は、ぜひCoincheckをご利用ください。 Coincheckの無料登録はこちら アプリインストール BitWalk(ビットウォーク)を始めるには、まずスマートフォンにアプリをインストールしましょう。iOSはApp Storeから、AndroidではGoogle Playからダウンロードできます。 また、歩いてポイントを獲得するという性質上、スマートフォンには歩数計機能が必要になります。 iPhoneにはヘルスケアAppが搭載されているため、BitWalkのインストール後に連携をしておきましょう。 AndroidにはデフォルトでGoogle Fitなどの歩数計アプリがインストールされていない場合があるため、必要に応じてGoogle Fitをインストールしましょう。 アプリの設定が終わったら、歩いてスタンプを貯められます。 また、会員登録を行っておくと、機種変更時や誤ってアプリを削除したときに安心です。 BitWalk(ビットウォーク)での出金・換金方法 BitWalk(ビットウォーク)で貯めたビットコインを出金・換金するためには、先述の暗号資産取引所の口座開設をする必要があるほか、最低出金金額が設定されています。 最低出金金額には0.2mBTC、つまり0.0002BTCが必要になります。0.2mBTCは、2023年7月24日時点のレート(1BTC=約420万円)で、850円相当です。 送金時には受け取り用のビットコインアドレスが必要です。Coincheckではアプリからかんたんに受け取ることができます。詳細な方法は、こちらからご確認ください。 h2 BitWalk(ビットウォーク)のその他の機能 BitWalk(ビットウォーク)は、歩いてビットコインを貯める以外にも、ビットコインの相場を見る機能や、相場予想でビットコインが獲得できる機能、CMを見てガチャを回せる機能があります。 XRP(エックスアールピー)が貯まるXRP Walkというアプリがある BitWalk(ビットウォーク)の姉妹アプリに、同じような機能でXRP(エックスアールピー)を獲得することができるXRP Walkというアプリがあります。 提供会社は同じ株式会社Paddleで、同様に換金では暗号資産取引所の口座が必要です。 XRP Walkも含めて、多くの歩いてポイントを獲得するタイプのアプリは、同一端末なら同じ歩数計を参照しています。そのため、複数のアプリをインストールし、それぞれのアプリから報酬を獲得しているユーザーがいます。 BitWalk(ビットウォーク)の注意点 BitWalkを利用する上で、いくつか覚えておきたいポイントがあります。うっかりすると獲得したスタンプやビットコインを任意のタイミングで獲得できない場合があるため、予め注意しましょう。 Coincheckなどに登録しないと出金・換金できない BitWalkのアプリ単体では、日本円に換金することができません。換金を行うには、出金先の暗号資産取引所でビットコインを売却し、その取引所から銀行口座に出金する必要があります。 また、一般に暗号資産取引所は口座開設には数日の時間がかかります。そのため、ビットウォークで貯めたビットコインをすぐに換金したい場合には、貯まる前に口座開設を行っておくとスムーズです。 有効期限がある 貯めたスタンプには有効期限が存在します。貯まったスタンプは午前3時までにビットコインに交換しないと有効期限が切れてしまうため、毎日スタンプをビットコインに交換する必要があります。 スタンプをビットコインに交換するためには、1スタンプごとにそのままビットコインを獲得するか、動画を見て5倍獲得するかを選択する必要があります。そのため、有効期限ギリギリの時間で広告を見ると、スタンプを失う可能性があるため、時間に余裕を持ってビットコインに交換するとよいです。 広告を見る回数 前項の通り、ビットコインを獲得する際に、スタンプごとに広告を閲覧して5倍で獲得するかを選択する必要があります。 そのため、一日の最大獲得量である40個のスタンプを5倍で獲得するには、それだけ多くの広告を閲覧しなければいけません。 ビットウォークはアプリの性質上、広告を見ることでポイントを獲得するタイプのアプリといえます。広告は見るものと考えてサービスを利用すると考えるとよいかもしれません。 なお、5倍にしないでビットコインは獲得できますが、貯まる量がそれだけ減るということも覚えておきましょう。自分の生活スタイルや時間の余裕に合わせた利用をオススメします。 Coincheckの無料登録はこちら まとめ 広告を見ることでビットコインを獲得できるBitWalk(ビットウォーク)は、無料で暗号資産取引を始めたい方に向いているサービスです。 日々の移動で暗号資産を手に入れることができるため歩くことにインセンティブができ、運動不足と言われている現代では、健康の維持管理でも役に立つアプリかもしれませんね。

2025-03-25 ・暗号資産を知る

P2P(ピアツーピア)とは、サーバーを介さずに端末同士で直接データのやり取りを行う通信方式のことです。 LINEやビットコイン、ファイル共有ソフトなどに活用されているP2Pは、新たな通信方式としてさまざまな業界から注目されており、活用の幅は今度ますます拡大していくと言われています。 この記事では、P2Pの仕組みや従来のクライアントサーバー方式との違い、メリット・デメリット、活用事例などについて解説していきます。 Coincheckの無料登録はこちら 目次 P2P(ピアツーピア)とは クライアントサーバー方式との違い P2P(ピアツーピア)の種類 ピュアP2P ハイブリッドP2P スーパーノード型P2P P2P(ピアツーピア)のメリット 通信環境が安定している 匿名性が高い 低コストでシステムを構築できる P2P(ピアツーピア)のデメリット ウイルスが拡散しやすい ネットワーク帯域が圧迫されやすい P2P(ピアツーピア)の活用事例 ビットコイン LINE ファイル共有ソフト(Winnyなど) P2P(ピアツーピア)に関するQ&A まとめ P2P(ピアツーピア)とは P2Pとは「Peer to Peer」の略称のことで、サーバーを介さずに端末(PC、スマホなど)同士で直接データのやり取りを行う通信方式のことを指します。 Peerには、「(地位・能力などが)同等の人、同僚、仲間」などの意味があり、ネットワークに接続している端末のことを、“ピア”もしくは“ノード”と呼びます。そして、P2P技術を用いてピア(ノード)同士が接続されているネットワークのことを、「P2Pネットワーク」といいます。 クライアントサーバー方式との違い ネットワークの通信方式には、P2P方式の他に従来型の「クライアントサーバー方式」があります。 両者の最も大きな違いとしては、中央集権的なサーバーの有無が挙げられます。一般的な通信方式として知られるクライアントサーバー方式では、利用者が操作するクライアント(端末)からの要求に基づいて、サーバーがデータの提供を行います。私たちが普段インターネットでアクセスするサイトは、主にこちらの方式を採用しています。 一方、P2P方式では情報を一元管理するサーバーが存在せず、ネットワークに接続している端末同士で直接データの検索や転送を行います。P2Pでは、1つの端末がクライアントとサーバーの両方の役割を担っています。具体的には、情報を所持している端末がサーバーの役割をするのに対して、情報を必要としている端末がクライアントとなり、サーバー役の端末に対してデータの検索要求を行います。 なお、P2Pの技術はLINEやビットコインに代表される暗号資産、ファイル共有ソフトなどで活用されています。 P2P(ピアツーピア)の種類 P2Pには、以下の3つの種類があります。 ピュアP2PハイブリッドP2Pスーパーノード型P2P それぞれ詳しく見ていきましょう。 ピュアP2P 「ピュアP2P」とは、中央サーバーを設置せずに各ノード間で直接ファイルの検索と転送を行う一般的なP2Pの方式のことを指します。対等の立場と機能を持った端末同士で、直接通信を行います。 サーバーを利用しないピュアP2Pでは、端末同士でデータや情報を分散して持ち合い、不足しているデータを補い合いながら情報ネットワークを構築しています。具体的には、情報を必要としている端末がクライアントとなり、情報を所持している他の端末に対して検索要求を行うことで情報を取得する仕組みとなっています。 ハイブリッドP2P 「ハイブリッドP2P」とは、従来のP2Pネットワークにサーバーを用いる通信方式のことを指します。 ハイブリッドP2Pでは、「どのノードがどんな情報を持っているか」というインデックス情報の管理をサーバーが行い、実際のデータのやり取りはノード間で直接行います。この通信方法は、クライアントサーバー方式とP2P方式を組み合わせていることから、“ハイブリッド方式”と呼ばれています。 スーパーノード型P2P 「スーパーノード型P2P」とは、ノードのインデックス情報を“スーパーノード”と呼ばれる特別な端末が管理する方式のことです。 スーパーノードには、優れた処理能力を持っていて通信回線が安定している端末が複数選ばれます。スーパーノードとして選ばれた端末は、ネットワークに参加しているノードの情報を管理し、各ノードからの要求に応じて必要な情報の検索を行います。 P2P(ピアツーピア)のメリット P2Pには、主に以下の3つのメリットがあります。 通信環境が安定している匿名性が高い低コストでシステムを構築できる どのような内容なのか、順番に解説していきます。 通信環境が安定している 1つ目のメリットは、「通信環境が安定している」点です。 1つのサーバーで情報の管理と処理を行う従来のクライアントサーバー方式では、アクセスが集中してサーバーがダウンしてしまうと、クライアントは情報を受け取ることができません。このように、サーバーダウンによりネットワーク全体が停止してしまうことを「ダウンタイム」といいます。 それに対して、P2P方式では複数の端末でデータを分散管理することで回線にかかる負荷を軽減し、クライアントサーバー方式よりも高速な通信を行うことができます。また、特定のクライアントが停止しても残りのアクティブな端末同士で通信を継続できるため、ネットワークが停止することがない「ゼロダウンタイム」を実現することも可能です。 匿名性が高い 2つ目のメリットは、「匿名性が高い」点です。 P2Pではデータがネットワーク上に分散されるため、すべてのノードの情報が把握されにくく匿名性が確保されやすい仕組みになっています。プライバシーを守られながら通信できる点は、ネットワーク参加者にとって大きな利点と言えるでしょう。 低コストでシステムを構築できる 3つ目のメリットは、「低コストでシステムを構築できる」点です。 特定の中央サーバーによってデータの管理を行うクライアントサーバー方式では、膨大な情報の処理ができる高性能なサーバーを用意する必要があります。それに加えて、サーバーの保守・運用費などのランニングコストもかかるため、システムの構築・維持に高額な費用がかかります。 一方、P2Pではサーバーを用意する必要がないため、クライアントサーバー方式に比べて低コストでシステムを構築することができます。 P2P(ピアツーピア)のデメリット 先ほど紹介したようなメリットがある一方で、P2Pには次のようなデメリットもあります。 ウイルスが拡散しやすいネットワーク帯域が圧迫されやすい 各内容について、以下で解説していきます。 ウイルスが拡散しやすい 1つ目のデメリットは、「ウイルスが拡散しやすい」点です。 P2Pでは、サーバーを介さずに端末同士で直接データをやり取りするため、接続先にセキュリティ上の問題があると通信中に被害を受けてしまう可能性があります。 また、網の目のように無数のPCが接続されているので、ウイルスがネットワーク全体に拡散しやすいことや、感染源を特定するのが困難な点もデメリットとして挙げることができます。 例えば、2000年代初頭に流行したファイル共有ソフトの「Winny」もP2Pを利用していたことから、一時期「暴露ウイルス」と呼ばれる情報漏洩系のウイルスに感染するユーザーが続出し、社会問題にまで発展しました。 ネットワーク帯域が圧迫されやすい 2つ目のデメリットは、「ネットワーク帯域が圧迫されやすい」点です。 P2Pではデータの送受信を断続的に行うため、ネットワーク帯域が圧迫されやすくなります。そのため、P2Pを利用したアプリケーションを使用している間は、他のアプリケーションの通信環境に影響を与えることがあります。 Coincheckの無料登録はこちら P2P(ピアツーピア)の活用事例 続いて、P2Pの活用事例についてご紹介します。P2Pの技術は、主に次のようなアプリやサービスなどに利用されています。 ビットコインLINEファイル共有ソフト(Winnyなど) それぞれ詳しく見ていきましょう。 ビットコイン ビットコイン(BTC)に代表される暗号資産では、P2Pの通信方式が使われています。 ビットコインでは、銀行などの管理者を介することなく、ユーザー間で直接資金のやり取りが行われるシステム(P2Pネットワーク)を採用しています。そして、過去の取引情報はブロックチェーンと呼ばれるデジタル台帳にすべて記録されており、誰でも自由に閲覧することができます。 このブロックチェーンは、P2Pネットワークに参加しているノードによって分散管理されているため、一部のコンピューターが故障したりハッキングなどにあっても、システムダウンすることなく安定的にネットワークを運営することができます。 また、多数の端末でデータを共有しているため、悪意を持ったユーザーがデータを改ざんしようとしてもすぐに発見することができ、ハッキングを防止することもできます。 LINE 無料通信アプリとして日本で圧倒的なシェアを誇る「LINE」でも、P2Pの技術が活用されています。 LINEでは、ユーザーIDなどのアカウント情報はサーバーで一元管理されていますが、チャット上で送信される画像や動画はP2Pで共有されています。 P2Pを利用することで、大規模なサーバーを用意しないでもサービスの提供が行えるため、運営コストの節約につながり、それが結果的にLINEが無料で使用できる要因の1つとなっていると言われています。 ファイル共有ソフト(Winnyなど) WinnyやBitTorrentなどのファイル共有ソフトでも、P2Pは活用されています。 ファイル共有ソフトとは、インターネット上で不特定多数のユーザーとファイルを交換するためのソフトのことで、WinnyやBitTorrentの他にもNapster、WinMX、Shareなどさまざまな種類が開発されました。 しかし、交換されるファイルの大半がゲームや音楽、漫画、映画などから違法に複製されたものだったことから、ファイル共有ソフトの使用をめぐっては著作権法違反の容疑で逮捕・起訴される利用者が続出しました。 Winny(ウィニー)とは?仕組みや開発者・金子勇氏について解説 Coincheck P2P(ピアツーピア)に関するQ&A P2Pに関するよくある疑問を、Q&A形式でご紹介します。 P2Pとは何ですか? P2Pとは「Peer to Peer」の略称のことで、サーバーを介さずに端末(PC、スマホなど)同士で直接ファイルのやり取りを行う通信方式のことを指します。 クライアントサーバー方式とP2P方式の違いは? 両者の最も大きな違いとしては、中央集権的なサーバーの有無が挙げられます。クライアントサーバー方式では、利用者が操作するクライアント(端末)からの要求に基づいて、サーバーがデータの提供を行います。 一方、P2P方式では情報を一元管理するサーバーが存在せず、ネットワークに接続している端末同士で直接データの検索や転送を行います。 P2Pにはどんな種類がありますか? P2Pには、以下の3つの種類があります。 ピュアP2P ハイブリッドP2P スーパーノード型P2P P2Pのメリットを教えてください。 P2Pには、主に以下の3つのメリットがあります。 通信環境が安定している 匿名性が高い 低コストでシステムを構築できる Coincheckの無料登録はこちら まとめ P2Pの仕組みや種類、メリット・デメリット、活用事例などについて解説してきました。 サーバーを介さずに端末同士で直接ファイルのやり取りを行うP2Pには、サーバーダウンのリスクがなく安定して通信できたり、低コストでネットワークシステムを構築したりできるメリットがあります。 すでにLINEやビットコインなどに活用されているP2Pは、新たな通信方式としてさまざまな業界から注目されており、活用事例は今後さらに増えていくことが予想されます。

2025-03-25 ・暗号資産を知る

Winnyとは、2002年に日本で登場したWindows向けのファイル共有ソフトです。Peer to Peer(ピアツーピア:P2P)と呼ばれる通信方式を利用することで、サーバーを介さずにユーザー同士で直接データのやり取りを行います。 Winnyの使用をめぐっては、著作権侵害や情報漏洩を起こす利用者が続出したことで、社会問題にまで発展しました。そして、違法アップロードを行い逮捕されるユーザーが出てくる中で、捜査の手は開発者の金子勇氏にまで及ぶようになります。 この記事では、日本中で物議を醸し、2023年には映画化までされたWinnyの仕組みや問題点、金子氏が逮捕・起訴されてから無罪を勝ち取るまでの軌跡(通称「Winny事件」)などについて解説していきます。 Coincheckの無料登録はこちら 目次 Winny(ウィニー)とは P2P技術を利用してファイルの共有を行う Winny(ウィニー)が問題視された理由 違法なファイルのやり取り(著作権侵害問題) 「暴露ウイルス」感染による情報流出 Winny(ウィニー)事件とは?誕生までの経緯と開発者・金子勇氏が逮捕された理由 2ちゃんねるの神「47氏」によって開発されたWinny 続出する著作権侵害 金子氏はなぜ逮捕された?「Winny事件」の経緯・争点 【2023年】Winny事件をテーマにした映画が公開 Winny(ウィニー)以外のファイル共有ソフト Napster(ナップスター) WinMX(ウィンエムエックス) Share(シェア) BitTorrent(ビットトレント) パソコンからの情報流出を防ぐ方法 セキュリティソフトを導入する ファイル共有ソフトをインストールしない PCのアップデートをこまめに行う Winny(ウィニー)に関するQ&A まとめ Winny(ウィニー)とは Winnyとは、2002年に日本で登場したWindows向けのファイル共有ソフトです。巨大掲示板の2ちゃんねる上で「47氏」と呼ばれていた、プログラマーの金子勇氏によって開発されました。金子氏は当時、東京大学の大学院で特任助手を務めていました。 ファイル共有ソフトとは、インターネット上で不特定多数のユーザーとファイルを交換するためのソフトのことで、Winnyの他にもNapster、WinMX、Shareなどさまざまな種類が開発されました。 しかし、交換されるファイルの大半がゲームや音楽、漫画、映画などから違法に複製されたものだったことから、ファイル共有ソフトの使用をめぐっては著作権法違反の容疑で逮捕・起訴される利用者が続出しました。 そしてWinnyに関しては、使用者だけでなく開発者の金子氏も逮捕される事態に発展したため、他のソフトに比べて話題性が高く、金子氏の裁判の経緯はメディアでも度々取り上げられました。 P2P技術を利用してファイルの共有を行う Winnyでは「Peer to Peer(ピアツーピア:P2P)」と呼ばれる技術を利用して、ユーザー間でファイルの共有を行います。 P2Pとは、不特定多数の端末(PC、スマホなど)がサーバーを経由せずに、端末同士で直接ファイルのやり取りを行う通信方式を指します。なお、P2Pネットワークに接続している端末のことを、“ピア”もしくは“ノード”と呼びます。 クライアントサーバー方式とP2P方式の違い ネットワークの通信方式には、P2P方式の他に従来型の「クライアントサーバー方式」があります。 両者の最も大きな違いとしては、中央集権的なサーバーの有無が挙げられます。一般的な通信方式として知られるクライアントサーバー方式では、利用者が操作するクライアント(端末)からの要求に基づいて、サーバーがデータの提供を行います。私たちが普段インターネットでアクセスするサイトは、主にこちらの方式を採用しています。 一方、P2P方式では情報を一元管理するサーバーが存在せず、ネットワークに接続している端末同士で直接データの検索や送受信を行います。P2Pでは特定のサーバーに処理が集中しないため、クライアントサーバー方式に比べて回線が軽く、処理速度が速いという特長があります。また、高価なサーバーを用意する必要がない分、低コストで通信システムを構築できる点もメリットとして挙げられます。 なお、P2Pの技術はWinnyなどのファイル共有ソフトの他にも、LINEやビットコインに代表される暗号資産にも活用されています。 Winny(ウィニー)が問題視された理由 Winnyの利用に関する問題点としては、主に以下の2つが挙げられます。 違法なファイルのやり取り(著作権侵害問題)「暴露ウイルス」感染による情報流出 それぞれ詳しく見ていきましょう。 違法なファイルのやり取り(著作権侵害問題) 前述したように、Winnyの使用をめぐっては法的な面からさまざまな問題が起こりました。Winnyを介してやり取りされるファイルの大半が、市販されている漫画やゲーム、音楽やビジネスソフトなどから違法に複製されたものだったため、著作権を侵害する利用者が続出し、深刻な社会的被害をもたらしたのです。 2003年11月には、任天堂の『スーパーマリオアドバンス』などのゲームソフトをWinny 上に違法アップロードした19歳の男性と、『ビューティフル・マインド』などの映画を違法アップロードした41歳の男性が著作権法違反の疑いで逮捕されました。 なお、著作権法第119条第1項の規定によると、違法アップロードによって著作権や出版権を侵害した場合には、10年以下の懲役もしくは1,000千万円以下の罰金、またはこれらが併科されます。 「暴露ウイルス」感染による情報流出 ファイル共有ソフトを使ってダウンロードしたファイルの中には、「暴露ウイルス」と呼ばれるマルウェアが仕込まれていることがあります。 暴露ウイルスとは、PCに保存されている情報を外部に漏洩させる機能をもつコンピュータウイルスのことです。Winnyでは、「Antinny」や「山田オルタナティブ」などの暴露ウイルスが登場し、感染した利用者の個人情報の流出が問題になりました。 2006年2月には、海上自衛隊に所属する通信員の私物PCから、海上自衛隊の機密情報がWinnyを通じて流出するという事件が起こりました。続く2007年3月には、生命保険会社が管理する顧客情報など1,501件の個人情報がWinnyを通じて流出しました。さらに、同年6月には同じくWinnyのウイルスに感染した警察官の私物PCから、1万件を超える警察庁の内部情報が流出する事件が起こり、データを流出させた巡査長が懲戒免職になりました。 いずれのケースも、関係者のPCが暴露ウイルスに感染していたことが情報漏洩の原因だったことから、Winnyの使用は重大なセキュリティリスクとして認識されるようになります。そして、多くの企業や官公庁が社員や職員に対してWinnyなどのファイル共有ソフトの使用を禁止にする措置を講じて、情報漏洩の防止に努めるようになりました。 Winny(ウィニー)事件とは?誕生までの経緯と開発者・金子勇氏が逮捕された理由 多発する著作権侵害が社会問題化する中で、Winnyをめぐる騒動は開発者の金子氏も巻き込んで法定闘争へと発展しました。 2004年に「著作権法違反ほう助」の疑いで逮捕・起訴された金子氏は、それから7年をかけて自らの無罪を証明するために闘います。この一連の法廷闘争は通称「Winny事件」と呼ばれ、裁判の経緯や争点がこれまでさまざまなメディアで取り上げられてきました。2023年には事件をテーマにした映画も公開されるなど、Winny事件は今もなお多くの人々の関心を集めています。 ここでは、Winnyが誕生してからWinny事件が終結するまでの経緯を解説していきます。 2ちゃんねるの神「47氏」によって開発されたWinny Winnyの開発者である金子氏には、「47氏」という別の呼び名がありました。 2002年4月1日、2ちゃんねるの「MXの次はなんなんだ?」というスレッド上で、Windows向けの新たなファイル共有ソフトの開発を示唆する書き込みがありました。そして、その書き込み番号が47番だったことから、この投稿者は「47氏」や「47さん」、あるいは「47神」などと呼ばれるようになりました。 当時、ファイル共有ソフトとしてはWinMXが主流でした。しかし、ユーザーごとにIPが表示されるWinMXには匿名性の低さや、ウイルスが仕込まれているファイルが多いなどの問題があったため、利用者の間で代替ソフトの開発を望む声が多く上がっていました。そうした声に応えるように登場したのが、47氏でした。 そして、2ちゃんねるに書き込みがあった1ヶ月後の2002年5月6日、47氏によってWinnyのベータ版が公開されました。ネット上に公開されると瞬く間にユーザーが増えていき、ピーク時には200万以上の人が利用していたと言われるほどの人気をWinnyは獲得していきます。 続出する著作権侵害 Winnyの爆発的な流行とともに、著作権者の許諾を受けずに漫画や音楽などを違法にアップロードする利用者が急増しました。そして、著作権侵害の温床となったWinnyは、次第に取り締まりの対象となっていきます。 そして前述したように、2003年11月にはゲームソフトや映画などをWinny上に違法アップロードしたとして、41歳と19歳の男性が逮捕されました。 Winnyが登場してからしばらくの間は、ファイルを違法にアップロードした利用者のみが処罰の対象となっていましたが、2010年1月1日からは違法ファイルと知りながらダウンロードする行為も違法となりました。 金子氏はなぜ逮捕された?「Winny事件」の経緯・争点 Winnyによる著作権侵害が社会問題化していく中で、警察による捜査の手はついに開発者の金子氏にまで及ぶようになります。そして、ベータ版が公開されてから2年後の2004年5月10日、金子氏は著作権法違反ほう助の疑いにより京都府警に逮捕され、同年5月31日に起訴されます。 裁判では、「Winnyの使用をめぐる著作権侵害の責任は誰にあるのか?」という点が争点となりました。具体的には、検察側が使用者だけでなくソフト開発者の金子氏にも責任があると主張したのに対して、弁護側はソフトそのものに違法性はなく、違法行為があるとすればそれはソフトを使った者の問題であるという主張を繰り広げました。 また、もう1つの争点として、「金子氏がどのような意図をもってWinnyを開発・配布したのか?」という点も審理されました。この点に関しては、検察側がWinnyのもつ犯罪性を認識しながら開発したと主張したのに対して、弁護側は優れたソフトを作りたいという開発者としての純粋な向上心が動機だったと反論しました。 その結果、2006年12月、一審の京都地裁はWinnyが違法だと知りながらソフトの開発を続けたとして、罰金150万円の有罪判決を金子氏に下しました。これに対して、弁護側は判決を不服として控訴します。 そして、二審の大阪地裁は2009年10月、金子氏には犯意がなかったとして一審判決を破棄し、金子氏に対して無罪判決を言い渡しました。それに対して検察は上告しましたが、最高裁により棄却され、これにより金子氏の無罪が確定しました。 【2023年】Winny事件をテーマにした映画が公開 引用:ナカチカピクチャーズ「映画『Winny』予告編」 2023年3月には、Winny事件を題材にした映画『Winny』が公開されました。 同作では2004年に金子氏が逮捕・起訴されてから、7年をかけて無罪判決を勝ち取るまでの軌跡を軸に、Winnyの情報流出により明らかになった愛媛県警による「裏金問題」なども絡む迫真のドラマが展開されます。 なお、映画『Winny』では以下のようなキャッチコピーが使われており、ソフトの開発者と(違法)使用者の帰責性について一考を投じる内容が描かれています。 殺人に使われた包丁をつくった職人は逮捕されるのか─。 技術者の未来と権利を守るため、権力やメディアと戦った男たちの真実の物語。 引用:映画『Winny』 Coincheckの無料登録はこちら Winny(ウィニー)以外のファイル共有ソフト P2P型のファイル共有ソフトには、Winnyの他にも次のようなものがあります。 NapsterWinMXShareBitTorrent それぞれ詳しく見ていきましょう。 Napster(ナップスター) Napsterは1999年、当時米ノース・イースタン大学の学生だったショーン・ファニングによって開発・公開されたP2P方式のファイル共有ソフトです。 Napsterでは、「どのノードがどんな情報を持っているか」というインデックス情報の管理を中央サーバーが行い、実際のファイルの転送はノード間で直接行われる仕組み(ハイブリッドP2P)を採用していました。 元々大学の仲間内でMP3などの音楽ファイルを共有する目的で開発されたNapsterは、瞬く間に世界中で流行するようになり、公開から1年後の2000年7月には約490万人ものユーザーを抱えるまで成長しました。 しかし、やり取りされるコンテンツの大半が音楽CDから違法に複製されたものだったことから、Napsterは著作権侵害で全米レコード協会(RIAA)から提訴され敗訴し、2001年7月にサービスを停止しました。 WinMX(ウィンエムエックス) WinMXは、2001年にFrontcode Technologies社が開発したハイブリッド型のファイル共有ソフトです。 チャット機能が搭載されていたWinMXは、ファイルの交換だけでなくコミュニケーションツールとしても活用されていました。Napsterが浸透しなかった日本でファイル共有ソフトを利用する人が増えたのは、WinMXがきっかけになったと言われています。 またWinny同様、WinMXでも音楽や映画、ソフトウェアなどの違法ファイルの交換を行うユーザーが増加する問題が起こりました。そして2001年11月、日本において当時19歳と20歳だった2人の学生が著作権侵害容疑で逮捕されました。ちなみにこの事件は、ファイル共有ソフトの使用で刑事摘発された世界初の事例と言われています。 著作権侵害の問題はその後も解消されず、ついに2005年9月、アメリカ最高裁の判決によりWinMXの公式サーバーは閉鎖されました。 Share(シェア) Shareは、2004年に日本で公開されたWindows用のファイル共有ソフトです。 NapsterやWinMXなどのハイブリッド型とは異なり、「ピュアP2P」と呼ばれるネットワーク方式を採用しているShareでは、中央集権的なサーバーを設置せずに各ノード間で直接ファイルの検索と送受信を行います。 不特定多数のノード間でファイルをやり取りすることに加えて、拡散アップロードなどの機能があるShareは、1対1で通信するWinMXなどと比べて匿名性が高いという評価を受けてきました。 しかし、さまざまな解析が進み特定が可能になったことから、次第にShareにおいても著作権法違反で逮捕される利用者が出てきます。2011年には漫画やゲーム、ビジネスソフトなどを違法アップロードした疑いで、国内在住の6名が逮捕されました。 BitTorrent(ビットトレント) BitTorrentは、2001年に米国人プログラマーのブラム・コーエン氏によって開発されたファイル共有ソフトです。 BitTorrentでは、ファイルの送受信はピア同士で行いますが、ファイルの提供者のリスト管理及び検索は“トラッカー”と呼ばれるサーバー上で行われます。つまり、中央集権的なサーバーを使用するBitTorrentはハイブリッドP2Pに分類されます。 BitTorrentではファイルをネットワーク上に分散させているので、容量の大きなファイルも高速でダウンロードすることができます。また、プロトコルなどの仕様が公開されているため、BitCometやμTorrentなどの互換ソフトが多く存在するのも特徴的です。 パソコンからの情報流出を防ぐ方法 前述したように、ファイル共有ソフトを使ってダウンロードしたファイルの中には、「暴露ウイルス」と呼ばれるコンピュータウイルスが仕込まれていることがあります。 Winnyで問題となった暴露ウイルスとしては、「Antinny」やその亜種(山田オルタナティブなど)が挙げられます。これらのウイルスに感染したコンピュータは、個人のプライベート写真や個人情報などがWinny上に勝手に公開されてしまいます。 このような情報流出を防ぐ方法としては、主に以下の3つがあります。 セキュリティソフトを導入するファイル共有ソフトをインストールしないPCのアップデートをこまめに行う どのような方法なのか、順番に見ていきましょう。 セキュリティソフトを導入する パソコンにセキュリティソフトをインストールしておくと、ダウンロードする前にウイルスを発見して警告を出してくれたり、マルウェアが機密情報にアクセスするのを防いだりしてくれます。 また、万が一ウイルスに感染したとしても、セキュリティソフトがネットワーク遮断を行い、個人情報が外部に流出するのを防止してくれます。 ファイル共有ソフトをインストールしない 暴露ウイルスに感染しないための最もシンプルな方法としては、「そもそもファイル共有ソフトを使用しない」ということが挙げられます。 特に、自営業などで仕事とプライベートの用途を分けずに1台のパソコンで兼用している場合には、ファイル共有ソフトの使用は厳禁です。ウイルスに感染して顧客情報などが流出した際には、社会的信用を失うだけでなく、訴訟などの重大な問題に発展する可能性もあります。 PCのアップデートをこまめに行う WindowsやMacには、OSに標準搭載されているセキュリティソフトや機能があります。パソコンを定期的にアップデートすることで、OSに搭載されているセキュリティ機能も最新の状態に更新されます。 またアップデートだけでなく、マルウェア削除ツール(MSRT、MRT)を使用して、悪質なマルウェアの検出・削除を行うことも情報流出の対策として効果的です。 Coincheckの無料登録はこちら Winny(ウィニー)に関するQ&A Winnyに関するよくある疑問を、Q&A形式でご紹介します。 Winnyとは何ですか? Winnyとは、2002年に日本で登場したWindows向けのファイル共有ソフトです。Peer to Peer(ピアツーピア:P2P)と呼ばれる通信方式を利用することで、サーバーを介さずにユーザー間でファイルの送受信を行います。 Winnyを開発したのは誰ですか? Winnyは、2ちゃんねる上で「47氏」と呼ばれていたプログラマーの金子勇氏によって開発されました。当時、金子氏は東京大学の大学院で特任助手を務めていました。 Winny事件とはどのような事件ですか? Winny開発者の金子勇氏が、2004年に「著作権法違反ほう助」の疑いで逮捕・起訴されてから、2011年に無罪判決を勝ち取るまでの過程を通称「Winny事件」といいます。 ファイル共有ソフトにはWinnyの他にどのようなものがありますか? ファイル共有ソフトとしては、Winnyの他にも以下のようなものが開発されました。 Napster WinMX Share BitTorrent まとめ Winnyの仕組みや問題点、開発者・金子勇氏の法廷闘争(Winny事件)などについて解説してきましたが、いかがだったでしょうか。 Winnyに関しては、著作権侵害や情報流出といったネガティブな面ばかりが取り上げられる傾向があります。しかし、そこで使用されているP2Pが有用な技術であることや、ファイル共有ソフト自体が優れた発明であることは、これまでの活用事例を見ればすでに証明されていると言っても問題ないでしょう。 Winnyが開発されてから、金子氏が逮捕・起訴された後に無罪を勝ち取るまでの軌跡は、映画『Winny』で詳しく描かれています。濃厚なドラマを楽しみながらWinnyについて学ぶことができるので、興味がある方はぜひご覧になってみてください。

2025-03-25 ・暗号資産を知る

デジタル技術が発展し、世の中に流通するあらゆる物やサービスがデータ化される中、中央銀行が発行する「CBDC(中央銀行デジタル通貨)」に注目が集まっています。 「CBDCって最近よく聞くけど、どういうものなの?」 「電子マネーや暗号資産と何が違うの?」 この記事ではそのような疑問をお持ちの方に向けて、CBDCの特徴や電子マネー・暗号資産との違い、メリット・デメリット、導入に向けた各国の取り組み状況などについて解説していきます。 Coincheckの無料登録はこちら 目次 CBDC(中央銀行デジタル通貨)とは CBDCの定義 CBDCが注目を集めるようになった背景 CBDCと電子マネー、暗号資産の違い CBDCと電子マネーの違い CBDCと暗号資産(仮想通貨)の違い CBDCのメリット 決済システムの効率化 コスト削減 デジタル環境への適応 マネーロンダリングや脱税の防止 金融包摂の促進 CBDCの課題・デメリット 民間銀行の金融仲介機能の低下 デジタル取付けのリスク プライバシー保護の問題 サイバー攻撃・災害に対する脆弱性 各国のCBDCに関する取り組み 中国 アメリカ スウェーデン バハマ、ナイジェリア EU(欧州連合) 日本のCBDCに関する取り組み CBDCに関するQ&A まとめ CBDC(中央銀行デジタル通貨)とは CBDC(中央銀行デジタル通貨)とは、Central Bank Digital Currencyの頭文字を取ったもので、「中央銀行が発行するデジタル通貨」のことです。現在、私たちが日常的に使用している現金(硬貨、紙幣)をデジタル化したもので、現金と同じように法定通貨として扱われます。 CBDCの定義 日本の中央銀行である日本銀行では、CBDCを以下の3つの条件を満たすものと定義しています。 デジタル化されていること 円などの法定通貨建てであること 中央銀行の債務として発行されること 引用:中央銀行デジタル通貨とは何ですか? : 日本銀行 Bank of Japan 各国の中央銀行は、分散型台帳技術(DLT:Distributed Ledger Technology)と呼ばれる技術を用いることで、CBDCの開発を進めています。 分散型台帳技術とは、ネットワークの参加者が同じ台帳を管理・共有することができる技術です。なお、暗号資産の発行・管理に利用されているブロックチェーンは、分散型台帳技術を代表する技術の1つです。 CBDCが注目を集めるようになった背景 各国がCBDCの開発を本格的に始めるようになった背景には、2019年6月にフェイスブック(現Meta)が発表した暗号資産「リブラ(Libra)」の存在があると言われています。 当時、全世界で24億人5,000万人(2019年9月時点)もの月間ユーザーを抱えていたフェイスブックが、国家を超えてボーダレスに使用できる暗号資産の開発を発表したことで、各国の金融当局が通貨主権を脅かされることに対して危機感を持ち始めた──。メディアの多くは、このことが各国において法定通貨のデジタル化を推進させる要因になったと報じています。 CBDCと電子マネー、暗号資産の違い CBDCと同じデジタル通貨としては、電子マネーと暗号資産(仮想通貨)があります。三者の特徴を表にまとめてみました。 電子マネー 暗号資産(仮想通貨) CBDC 発行・管理 民間企業 民間企業・組織、個人 国家(中央銀行) 通貨としての特徴 法定通貨基準の決済手段 法定通貨を基準としない独自通貨 法定通貨そのものをデジタル化 強制通用力 なし なし あり 例 Suica、PayPay、iD など ビットコイン、イーサリアム、リップル など デジタル円、デジタル人民元(中国)、e-クローナ(スウェーデン)など CBDCと電子マネーの違い CBDCと電子マネーのもっとも大きな違いとしては、発行および管理を行う主体が挙げられます。電子マネーが民間の企業によって発行されるのに対して、CBDCは国の機関である中央銀行によって発行されます。 民間企業が運営する電子マネーでは、サービスを使用できる範囲が決済業者と契約を結んでいる店舗に限られるのに対して、CBDCは個人・店舗を問わず誰に対しても使用することが可能です。つまり、現金と同じ法定通貨扱いとなるCBDCには「強制通用力(※)」があることになります。 また、電子マネーがシステム利用料として2〜5%程度の決済手数料が店舗にかかるのに対して、公共財であるCBDCは手数料無料で使用できる可能性が高いと言われています。 (※)法律上、決済手段として通用する効力。強制通用力がある支払手段で支払いが行われた際には、受取人は拒否することができない。 CBDCと暗号資産(仮想通貨)の違い 暗号資産とCBDCに関しても、発行主体や強制通用力などの点で違いがあります。 民間の組織によって発行されている暗号資産は、Coincheckなどの暗号資産取引所における需給関係によって日々価格が変動します。また、そのようにして価格形成がされる暗号資産には、ボラティリティが高い(=価格の変動幅が大きい)という特徴があります。 それに対して、公共財であるCBDCは国家が価値を保証しており、大きな価格の変動が起こりにくいという特徴があります。 また支払手段としても、原則どこの店舗でも使用できるCBDCに対して、暗号資産はビットコイン(BTC)決済などを採用している一部の店舗に限定されます。価格の変動が大きい暗号資産は、決済手段というより「金融商品」という扱われ方をされているのが現状です。 Coincheckの無料登録はこちら CBDCのメリット CBDCには、主に次のようなメリットがあります。 決済システムの効率化コスト削減デジタル環境への適応マネーロンダリングや脱税の防止金融包摂の促進 それぞれ詳しく見ていきましょう。 決済システムの効率化 1つ目のメリットは、「決済システムの効率化」です。 CBDCを導入し法定通貨をデジタル化することで、普段の買い物の決済が効率化されることに加えて、国際送金の手順が簡略化されたり、納税の手続きが楽になるなどの効果が期待できます。 実際に、決済システムが未整備である一部の発展途上国では、CBDCを導入することでスマートフォンを使ったデジタル決済を普及させようとする動きがすでに起こり始めています。バハマやナイジェリアが世界に先駆けてCBDCを導入したのも、このようなメリットを期待してのことでした。 コスト削減 2つ目のメリットは、「コスト削減」です。 現在使用されている硬貨や紙幣を発行する際には、製造、輸送、保管などさまざまな面でコストがかかります。財務省が発表している「貨幣の製造に必要な経費」によると、令和4年度における貨幣の製造に必要な予算は約170億円でした。 CBDCを導入し貨幣をデジタル化することで、こうしたコストの削減が期待できます。 デジタル環境への適応 3つ目のメリットは、「デジタル環境に適応できるようになる」ことです。 eコマースが普及しデジタル決済が一般化している国では、相対的に現金の流通量が低下しており、以前のように簡単に現金を入手できないという問題が発生しています。 例えば、キャッシュレス先進国で「現金が消えた国」と言われるスウェーデンでは、現金を入手するのに困っている人たちに対して代替手段を提供する必要が生じており、そうした問題を解決するためにCBDCの開発を進めています。 マネーロンダリングや脱税の防止 4つ目のメリットは、「マネーロンダリングや脱税が防止できる」ことです。 CBDCはデジタル通貨のため、「いつ・誰が・どこで」使用したのかといった情報を記録することが可能です。そのため、匿名性の高い現金で起こりやすいマネーロンダリングや脱税、犯罪組織への資金流入などの不正行為を防止することができます。 金融包摂の促進 5つ目のメリットは、「金融包摂の促進ができる」点です。 金融包摂とは、「経済活動に必要な金融サービスを、すべての人々が利用できるようにする取り組み」のことです。発展途上国には銀行口座を持てないという理由で、銀行から融資を受ける、送金をする、ケガや病気に備えて保険に入るといった基本的な金融サービスが受けられない人々がたくさんいます。 CBDCが普及することで、そのような人たちに対しても金融サービスを提供できるようになることが期待されています。 CBDCの課題・デメリット 先ほど紹介したようなメリットがある一方で、CBDCには次のような課題・デメリットもあります。 民間銀行の金融仲介機能の低下デジタル取付けのリスクプライバシー保護の問題サイバー攻撃・災害に対する脆弱性 どのような内容なのか、順番に解説していきます。 民間銀行の金融仲介機能の低下 1つ目の課題は、「民間銀行の金融仲介機能の低下」です。 CBDCは、現金だけでなく銀行預金も代替していくと言われています。もしそうなれば、銀行の預金・貸付業務が縮小して“ナローバンク化”していき、信用創造機能が失われるという問題が生じてくることが考えられます。 また銀行だけでなく、CBDCの誕生は現存するキャッシュレス業者の事業も圧迫する可能性があります。前述したように、現在使用されている電子マネーは2〜5%程度の決済手数料を店舗から徴収していますが、公共財であるCBDCは手数料無料で使えるようになると言われており、導入する店舗にとっても大きなメリットがあります。 このことは、電子マネーの競争力と需要の低下、ひいてはキャッシュレス業者の存在意義そのものが疑問視される事態に発展する可能性を秘めています。 デジタル取付けのリスク 2つ目の課題は、「デジタル取付けのリスク」です。 「取付け」とは、銀行が経営破綻するなどの噂や報道があった際に、預金者が銀行の窓口やATMに預金引き出しを求めて殺到することを指します。2008年に米国の投資銀行大手リーマン・ブラザーズが破綻した際には、リーマン・ブラザーズと取引があった世界中の銀行で取り付け騒ぎが起こりました。 現行の金融システムでも取付けは起こりますが、デジタル化されたCBDCが導入されると物理的に現金を引き出す必要がなくなる分、取付けに要する時間が短縮されます。その結果、銀行が流動性不足で機能不全に陥りやすくなり、金融危機に発展するリスクも高まることが考えられます。 プライバシー保護の問題 3つ目の課題は、「プライバシー保護の問題」です。 前述したように、すべての取引履歴が記録されるCBDCには、マネーロンダリングや脱税といった違法行為を防止できるという利点があります。しかしその一方で、通貨を管理する中央銀行に決済履歴や預金の取引履歴などの情報を管理されることが、「プライバシーの侵害に当たるのではないか」と懸念する声も上がっています。 「犯罪防止」と「プライバシー保護」の両立をいかに実現するかが、CBDC導入における重大な課題となっています。 サイバー攻撃・災害に対する脆弱性 4つ目の課題は、「サイバー攻撃・災害に対する脆弱性」です。 デジタル通貨であるCBDCは、すべての取引がインターネットを介して行われるため、現金と比べてサイバー攻撃に遭う可能性が高くなります。 また、地震などの災害によりシステムが停止してしまった場合に備えて、オフライン時の対応策も用意しておく必要があります。 各国のCBDCに関する取り組み 続いて、CBDC導入に関する各国の取り組みについてご紹介します。 中国 2014年、中国は世界に先駆けてデジタル人民元(e-CNY)の研究を開始しました。 財務省が発表しているCBDCに関するレポートによると、中国は2019年末からデジタル人民元の実証実験を始めています。具体的には、2023年4月時点で17省にまたがる26地点(北京市、上海市、広東省など)でパイロット事件が実施されているとのことです。 現在のところまだCBDCの正式な導入には至っていませんが、2022年の北京冬季オリンピックの際には外国人向けのデジタル人民元が発行されるなど、デジタル通貨の導入に向けて積極的に実験を進めています。 なお、デジタル人民元の累計での取引回数は約3.6億回、取引金額は約1,000億元(約1.9兆円)(2022年8月末時点)に上っています。 参考:中央銀⾏デジタル通貨(CBDC)に 関する⽇本銀⾏の取り組み アメリカ アメリカは、2022年からCBDC「デジタルドル」の取り組みを本格的に始めています。 まず、2022年1月にFRB(連邦準備制度理事会)が「中央銀行発行によるデジタル通貨についての報告書」を公表し、CBDCの特徴、メリット、課題・リスクなどを示しました。 続く2022年3月には、バイデン大統領が「デジタル資産に関する⼤統領令」を発出し、CBDCの研究・開発を政権の最優先課題に位置付けました。 ただアメリカも中国と同じように、まだCBDCの正式な導入には至っていません。なお、FRBのパウエル議長は2022年9月に、「CBDCを導入するには政府と議会の両方からの承認が必要で、それには少なくとも数年はかかるだろう」と述べています。 FRB議長のこうした発言を考慮すると、アメリカがデジタルドルを導入するにはまだしばらく時間がかかることが予想されます。 参考:Money and Payments: The U.S. Dollar in the Age of Digital Transformation スウェーデン IT先進国として知られ、早くからキャッシュレス化が進んでいたスウェーデンでは以前から現金不足が問題視されており、その解決策としてCBDCの導入が検討されてきました。 そして2017年、同国の中央銀行であるリクスバンク(Sveriges Riksbank)は、法定通貨“クローナ”のデジタル版である「e-クローナ」の開発に着手し、2020年から実証実験を開始しました。 スウェーデンも米中と同様に、CBDCを正式に導入するかどうかの決定はまだされていません。ただ研究自体は着実に進んでおり、2023年4月の時点では実証実験のフェーズ3まで完了しています。 参考:E-krona | Sveriges Riksbank バハマ、ナイジェリア バハマとナイジェリアは、世界で最も早くCBDCを導入した国として知られています。 IMF(国際通貨基金)によると、2022年7月時点で研究開発段階にあるCBDCは全部で97あり、その中で正式に導入されたものは、2020年10月に発行されたバハマの「サンドダラー」と、2021年10月に発行されたナイジェリアの「e-ナイラ」の2つだけとされています。 引用:IMF「CBDCの台頭」 多くの国々が検討段階にある中、両国がCBDCを導入するに至った要因には、決済システムの効率化と金融包摂の促進が挙げられます。 バハマの場合、30を超える島で銀行口座を持たない人たちがおり、そうした人々に金融サービスを提供するためにCBDCが導入されました。またナイジェリアにおいても、成人の約36%が銀行口座を持っていないという同様の問題に対処するために、e-ナイラが発行されています。 参考:IMF「CBDCの台頭」 EU(欧州連合) EUでCBDCが注目されるようになったのは、2020年10月に欧州中央銀行(ECB)がデジタルユーロの発行目的やメリット、法律上の懸念点などをまとめた「Report on Digital Euro」というレポートを公表したことがきっかけでした。 そして2021年7月、ECBはデジタルユーロの発行に向けて本格的に調査を始めることを発表しました。具体的には、2年をかけてさまざまなステークホルダーの協力を得ながら検証を進めていくとしています。 なお、ファビオ・パネッタECB議長が、「調査期間が終了してから3年後を目処にCBDCの導入を目指す」という見解を示していることから、EUがデジタルユーロを発行するのは2026年以降になると言われています。 日本のCBDCに関する取り組み 日本銀行は、2020年10月に「中央銀行デジタル通貨に関する日本銀行の取り組み方針」を発表し、2021年4月からCBDCの実証実験を始めています。 以下は、日本銀行が公表している実証実験のスケジュールです。 引用:中央銀行デジタル通貨に関する 日本銀行の取り組み 2021年4月から2022年3月の間で実施された「概念実証フェーズ1」では、CBDCシステムの基盤となる「CBDC台帳」の基本機能に関する実証実験が行われました。 続く2022年4月から2023年3月の間に実施された「概念実証フェーズ2」では、フェーズ1で検証したCBDC台帳に追加機能を付加した上で、処理性能や技術的な実現可能性が検証されました。 他の国々と同様に、日本においてもCBDCを導入するかどうかの判断は保留されています。現在は導入すると決まった場合に備えて、日本銀行が実証実験を進めているという状況です。 参考:中央銀行デジタル通貨に関する実証実験 「概念実証フェーズ 2」結果報告書 CBDCに関するQ&A CBDCに関するよくある疑問を、Q&A形式でご紹介します。 CBDC(中央銀行デジタル通貨)とは何ですか? CBDCとは、Central Bank Digital Currencyの頭文字を取ったもので、「中央銀行が発行するデジタル通貨」のことです。 現在、私たちが日常的に使用している現金(硬貨、紙幣)をデジタル化したもので、現金と同じように法定通貨として扱われます。 CBDCと電子マネー、暗号資産との違いは何ですか? CBDCと電子マネー、暗号資産の大きな違いとしては、発行および管理を行う主体が挙げられます。電子マネーや暗号資産が民間の企業や組織によって発行されるのに対して、CBDCは国の機関である中央銀行によって発行されます。 また、電子マネーと暗号資産が決済に対応している店舗でしか使えないのに対して、CBDCはどの店舗でも使用することが可能です。 CBDCのメリットは何ですか? CBDCには、主に次のようなメリットがあります。 決済システムの効率化 コスト削減 デジタル環境への適応 マネーロンダリングや脱税の防止 金融包摂の促進 CBDCの課題・デメリットは何ですか? CBDCには次のような課題・デメリットがあります。 民間銀行の金融仲介機能の低下 デジタル取付けのリスク プライバシー保護の問題 サイバー攻撃・災害に対する脆弱性 Coincheckの無料登録はこちら まとめ CBDCの特徴、メリット・デメリット、各国の取り組み状況などについて解説してきましたが、いかがだったでしょうか。 2023年4月時点でCBDCを導入しているのは、バハマやナイジェリアなどの一部の国に限られています。そうした国では銀行口座を持っていない人々が多く存在するため、金融サービスにアクセスできる人たちを増やすためにCBDCを発行しています。 またアメリカや中国、日本などの先進国においても、決済システムの効率化やマネーロンダリングなどの犯罪防止、通貨主権の確保などを目的に、CBDCの研究開発が着実に進められています。 ただ、CBDCを導入することで顕在化する問題(既存の金融機関の機能低下、サイバー攻撃の発生、プライバシーの侵害)もあるため、各国ともに実証実験は進めながらも、正式な導入には慎重な姿勢をとっているのが現状です。 今後、官民一体となって更なる議論と実験を重ね、懸念されている問題をクリアし、安全かつ安定的に運用できると判断された時点で、正式にCBDCを導入する国が増えてくることが予想されます。

2025-03-25 ・暗号資産を知る

DeFi(Decentralized Finance)とは、ブロックチェーン上に構築される金融サービスやエコシステムの総称で、日本語では「分散型金融」といいます。 しかし「DeFi」という言葉は聞いたことがあっても、具体的にどんなサービスがあるのか知らない方も多いのではないでしょうか。 本記事では、DeFiの代表的な種類・分類およびサービスの事例についてまとめています。これからDeFiを使ってみたい方の参考となれば幸いです。DeFiについての基本的な解説は、こちらの記事をご覧ください。 DeFiとは?注目を集めている2つの理由と購入するメリット・デメリット Coincheck この記事でわかること DeFiの代表的な種類や分類がわかる DeFiの仕組みや特徴がわかる DeFiの代表的なサービスがわかる Coincheckの無料登録はこちら   執筆者Coincheck Labs   Coincheck Labsは、コインチェック株式会社が運営する、Web3スタートアップの支援プログラムです。Web3に関する次の活動を行なっています。 ①スタートアップ支援 ②リサーチ・情報発信 ③株式・トークン投資   目次 DeFiの主な種類 1. DEX(分散型取引所) 2. レンディング 3. リキッドステーキング 4. ステーブルコイン 暗号資産担保型ステーブルコイン アルゴリズム型ステーブルコイン 5.ブリッジ 6. デリバティブ 7. イールドアグリゲーター まとめ DeFiの主な種類 そもそもDeFiには、どのような分類ができるのでしょうか。 ここではDeFiのデータ分析サイトであるDeFi Llamaを参考に、DeFiの代表的な7つのカテゴリを解説します。他にも細かい分類は存在しますが、2023年時点でTVL(Total Value Locked ※)が大きいカテゴリを中心に作成しました。 ※DeFiにおいてはTVL(Total Value Locked)という指標が用いられることが多い。TVLは、各サービスにおいて預けられている暗号資産の金額を示し、サービスの規模を表す。 【DeFiの主な種類】 DEX(分散型取引所) レンディング リキッドステーキング ステーブルコイン ブリッジ デリバティブ イールドアグリゲーター 以下で、それぞれについて詳しく解説していきます。 1. DEX(分散型取引所) DEXとは、Decentralized Exchangeの略であり、分散型取引所を指します。Coincheckのような取引所はCEX(Centralized Exchange)、中央集権型取引所と呼ばれます。 CEXでは、オーダーブック形式を採用しています。オーダーブック形式とは、ユーザーの売買注文をマッチングさせ、取引を約定する方法です。 一方で、DEXは多くの場合、AMM(Automated Market Maker)型を採用しています。AMM型では、参加者は流動性提供者(LP)と交換したいユーザーに分けられます。流動性提供者(LP)は、交換される2つのトークンをペアとして流動性プールに預け入れます。 例えば、WETHとUSDCを預け入れた場合を想定します。これら2つのトークンを預け入れることにより、WETHとUSDCを交換するための流動性プールができます。交換のレートは数式によって計算されており、プールの在庫量に従って、価格が変動します。 トークンを交換したいユーザーは、流動性プール内のトークンを元に交換することができます。LPはトークンを預け入れる代わりに、利回りを得ることができる仕組みとなっています。 CEXの場合、取引はオフチェーンで処理されますが、DEXではブロックチェーン上で処理されることが特徴です。また、CEXは法定通貨/暗号資産間、および暗号資産同士の交換が可能ですが、DEXでは暗号資産同士のみであり、法定通貨/暗号資産間の交換はできません。 CEXは企業が主体となっているため、ユーザーの本人確認が必要であり、カスタマーサポートなどを提供しています。一方で、DEXは本人確認は不要ですが、カスタマーサポートなどはありません。 【DEXの代表的なサービス】 Curve、Uniswap、PancakeSwapなど Coincheckの無料登録はこちら 2. レンディング レンディングとは、暗号資産の貸し借りができるサービスです。貸し手は暗号資産を貸し出し利回りを得ることができ、借り手は暗号資産を担保に暗号資産を借りることができます。借り手が期限までに返済ができない場合、担保に入っている暗号資産が清算されます。 また、ブロックチェーンの同一トランザクション内で暗号資産の貸借を行うことで、担保なしで暗号資産を借りられる「フラッシュローン」と呼ばれる仕組みも登場しています。 【レンディングの代表的なサービス】 Coincheck貸暗号資産サービス、AAVE、Compound Financeなど 仮想通貨レンディングの始め方と知っておくべき3つの注意点 Coincheck 3. リキッドステーキング リキッドステーキングとは、ステーキング可能な暗号資産において、暗号資産をDeFiに預け入れてロックする代わりに、代替となるトークンを受け取ることができるサービスです。 EthereumをはじめとするPoSチェーンでは、暗号資産をステークすることでユーザーはステーキング報酬を得ることができます。しかしながら、ステーキングをした分はチェーン上にロックされ取引できないため、資産の流動性が低下するという課題がありました。そこで開発されたのが、リキッドステーキングのサービスです。 例えばLido Financeを使ってETHをステーキングすると、代替トークンであるstETHを受け取ることができます。stETHはDeFiで取引することができるため、ユーザーは流動性を確保したままステーキング報酬を得られる仕組みとなっています。 【リキッドステーキングの代表的なサービス】 Lido ステーキングとは?利益を得られる仕組みとリスク(Lisk)ステーキングサービスについて Coincheck 4. ステーブルコイン ステーブルコイン(Stablecoin)とは、法定通貨や※コモディティなど特定の資産価格と連動することを目的に設計された暗号資産の一種です。ステーブルコインの全体像は、以下の記事をご覧ください。この章ではDeFiで発行されている、2種類のステーブルコインについて解説します。 (※)暗号資産担保型、アルゴリズム型、コモディティ型ステーブルコインは、設定された価値を保証するための原資産が確保されているものではなく、相場の変動等により目標価格に対して大きく下落する可能性があります。 ステーブルコインとは?その仕組みと種類、取り巻く規制と最新動向を解説 Coincheck 暗号資産担保型ステーブルコイン 暗号資産担保型ステーブルコインとは、暗号資産を裏付けとして発行され、価格が米ドルなどの法定通貨をはじめとする特定の資産価格に連動することを目指したトークンを指します。 USDTやUSDCは法定通貨担保型ステーブルコインであり、米ドルを裏付けとして発行されています。これらはDeFi上で取引されることが多いものの、企業が主体となって発行しているためDeFiには含まれません。 暗号資産担保型の代表例であるMakerDAOでは、ETHをはじめとする暗号資産を担保とし、ステーブルコインDAIを発行することができます。DAIの担保価値が、DAIの価値よりも高くなるよう、最低担保率が設定されています。担保としている暗号資産の価格が下がり最低担保率を下回った場合、担保は清算されます。発行者は追加で暗号資産を預け入れることで、清算を防ぐこともできます。 【暗号資産担保型ステーブルコインの代表的な事例】 MakerDAO 【補足】 Dai(DAI)とはイーサリアムブロックチェーン上で稼働する暗号資産(仮想通貨)です。 ※Dai(DAI)は1DAI = 1米ドルを目標価格として設定しています。実際にダイ(DAI)は1米ドル付近で価格が推移していることから、暗号資産(仮想通貨)型ステーブルコインと認識されていますが、1DAI = 1米ドルの価値を保証するための原資産が確保されているものではなく、相場の変動等により目標価格に対して大きく下落する可能性があります。 暗号資産(仮想通貨)ダイ(DAI)とは?他のステーブルコインとの違いや特徴を解説! Coincheck アルゴリズム型ステーブルコイン アルゴリズム型ステーブルコインは、暗号資産などの裏付けはなく、アルゴリズムによって特定の資産価格に連動することを目指したトークンです。様々なアルゴリズムがあり、市場の需給をコントロールすることで、価格を一定に保とうとする仕組みが導入されています。 【アルゴリズム型ステーブルコインの代表的な事例】 Frax Finance ※アルゴリズム型ステーブルコインは、設定された価値を保証するための原資産が確保されているものではなく、相場の変動等により目標価格に対して大きく下落する可能性があります。 5.ブリッジ ブリッジとは、暗号資産やNFTをあるネットワークから他のネットワークで使えるようにするサービスです。例えば、Ethereumネットワーク上のUSDCを、Polygonネットワーク上で利用可能にするといったことができます。 実際には暗号資産を移動させるのではなく、あるネットワークから別のネットワークにリンクしています。 例えば、Ethererumネットワーク上のUSDCをPolygonネットワークにブリッジする場合を考えます。このとき、Ethereum上のUSDCはロックされ、Polygon側に通知されます。次に、ロックされた分のUSDCを表すトークンが、Polygon上で生成されます。これをWrapped Tokenと呼びます。その後、所有者のアドレスにWrapped Token(Polygon USDC)が送られます。 PolygonネットワークからEthereumネットワークに戻す場合は、Wrapped Tokenがburn(破棄)され、Ethereum上のUSDCのロックが解除されます。 【ブリッジの代表的なサービス】 AnySwap、cBridge 6. デリバティブ デリバティブとは、金融派生商品とも呼ばれ、通貨、債券、株式などの金融商品から派生した取引を指します。デリバティブの種類には、先物取引やオプション取引、スワップ取引などがあります。 DeFiにおけるデリバティブとは、暗号資産から派生した取引であり、ブロックチェーンを用いて構築されています。 例えばdYdXでは、パーペチュアルと呼ばれる、無期限先物取引を行うことができます。最大20倍のレバレッジで証拠金取引をすることが可能です。 【デリバティブの代表的なサービス】 dYdX、GMX 7. イールドアグリゲーター イールドアグリゲーターは、トークンを預けると、複数のDeFiを用いて自動で運用してくれるサービスです。 前述したDEXの流動性提供やレンディングでは、サービスやトークンの種類によって、利回りが変動します。数多くある運用先の中から手動で運用することは、ユーザーにとって手間ですが、イールドアグリゲータを用いることで自動で効率的に運用することができます。 【イールドアグリゲーターの代表的なサービス】 Convex Finance、Yearn Financeなど Coincheckの無料登録はこちら まとめ 本記事ではDeFiのカテゴリと、代表的なサービス事例についてまとめました。上記以外にも、保険や予測市場など、DeFiサービスはまだ数多く存在します。暗号資産市場の発展とともに新しいDeFiが開発されており、今後さらなるユースケースが広がることが期待されます。 ※本記事はDeFiの利用を推奨するものではありません。予想に反して損失を被る可能性もあるため、投資はご自身の判断と責任において行ってください。

2026-08-28 ・暗号資産を知る

DEX(分散型取引所)とは、ブロックチェーン技術を活用したスマートコントラクトと呼ばれる機能を利用することで、第三者を介さずにユーザー同士で直接暗号資産の取引をすることができる取引所のことです。 2020年頃からUniswapやPancakeSwap、Curve、SushiSwapなどのDEXプロジェクトが次々とローンチされ、それから数年を経て、いまやDEXは取引量において従来の暗号資産取引所(CEX)に匹敵するほどの成長を見せています。 この記事では、話題のDEXの特徴やCEXとの違い、メリット・デメリット、おすすめのプロジェクトなどについて解説していきます。DEXでの取引に興味がある方は、ぜひご覧ください。 Coincheckの無料登録はこちら 目次 DEX(分散型取引所)とは? CEXとDEXの違い DEXはDeFiサービスの1つ DEX(分散型取引所)のメリット 口座開設が不要 グローバルに利用できる 取扱銘柄が多い ハッキングのリスクを軽減できる 流動性を提供することで報酬が得られる DEX(分散型取引所)のデメリット 投資家保護の仕組みがない 日本語・日本円に対応していない カスタマーサポートが受けられない 詐欺コインが上場しやすい おすすめのDEX(分散型取引所)4選 Uniswap(ユニスワップ) PancakeSwap(パンケーキスワップ) Curve(カーブ) SushiSwap(スシスワップ) DEX(分散型取引所)の始め方・使い方 ①国内の取引所で暗号資産を購入する ②ウォレットを用意する ③暗号資産をウォレットに送金する ④ウォレットをDEXに接続する DEX(分散型取引所)に関するQ&A まとめ DEX(分散型取引所)とは? DEX(Decentralized Exchange:分散型取引所)とは、ブロックチェーンを活用することで、管理者を介さずにユーザー同士で直接暗号資産の取引を行うことができる取引所のことです。 DEXでは、ある条件を満たすと事前に設定しておいた契約内容に基づき自動的に取引が行われる「スマートコントラクト」という機能を用いることで、管理者がいなくても不正のない取引が成立する金融システムを構築しています。 なお、代表的なDEXとしてはUniswap、PancakeSwap、SushiSwap、Curveなどがあります。 CEXとDEXの違い 暗号資産取引所には、CEX(Centralized Exchange:中央集権型取引所)とDEX(分散型取引所)の2つのタイプがあります。 従来型であるCEX(CoincheckやBinanceなど)では、オーダーブック形式を採用しています。オーダーブック形式とは、オーダーブック(板)と呼ばれる機能を使ってユーザーの売買注文をマッチングさせ、取引を約定する方法です。 一方で、DEXは多くの場合、AMM型(Automated Market Maker:自動マーケットメイカー方式)を採用しています。AMM型では、参加者はLP(Liquidity Provider:流動性提供者)とトークンを交換したいユーザーに分けられます。LPは、交換される2つのトークンをペアとして流動性プールに預け入れます。 例えば、WETHとUSDCを預け入れた場合を想定します。これら2つのトークンを預け入れることにより、WETHとUSDCを交換するための流動性プールができます。交換のレートは数式によって計算されており、プールの在庫量に従って、価格が変動します。 トークンを交換したいユーザーは、流動性プール内のトークンを元に交換することができます。LPはトークンを預け入れる代わりに、報酬として利回りを得ることができます。この仕組みのことを、「流動性マイニング」もしくは「イールドファーミング」と呼びます。 なおCEXの場合、取引はオフチェーンで処理されますが、DEXではブロックチェーン上で処理されることが特徴です。また、CEXは法定通貨/暗号資産間、および暗号資産同士の交換が可能ですが、DEXでは暗号資産同士の交換だけが可能で、法定通貨/暗号資産間の交換はできません。 DEXはDeFiサービスの1つ DeFi(Decentralized Finance)とは、ブロックチェーン上に構築される金融サービスやエコシステムの総称で、日本語では「分散型金融」といいます。そして、DEXはDeFiの中の1つのサービスとして分類されています。 DeFiには、主に次のようなサービスがあります。 DEX(分散型取引所) レンディング リキッドステーキング ステーブルコイン ブリッジ デリバティブ イールドアグリゲーター 各サービスの内容については、以下の記事で詳しく解説しています。興味がある方はぜひご覧ください。 DeFiの主な種類は?知っておきたい7つの分類とサービス事例まとめ Coincheck Coincheckの無料登録はこちら DEX(分散型取引所)のメリット DEXには、主に以下の5つのメリットがあります。 口座開設が不要グローバルに利用できる取扱銘柄が多いハッキングのリスクを軽減できる流動性を提供することで報酬が得られる それぞれ詳しく見ていきましょう。 口座開設が不要 1つ目のメリットは、「口座開設が不要」な点です。 DEXでは一般的なCEX(中央集権型取引所)で必要となる口座開設が不要で、MetaMaskなどのウォレットに接続するだけですぐに利用することができます。氏名や住所などの個人情報を提供することなく誰でも即時に利用できる点は、DEXの大きなメリットと言えるでしょう。 グローバルに利用できる 2つ目は、「グローバルに利用できる」点です。 特定の国や地域でしか利用できない場合があるCEXとは異なり、DEXはスマートフォンとインターネット環境さえあれば海外にいても利用することが可能です。 取扱銘柄が多い 3つ目は、「取引銘柄が多い」点です。 通常、DEXには通貨の上場審査がないため、CEXでは取り扱っていないマイナーな銘柄を取引できるというメリットがあります。例えば、DEXの代表格であるUniswapでは1,500種類以上という膨大な数のトークンを取り扱っています。 ハッキングのリスクを軽減できる 4つ目は、「ハッキングのリスクを軽減できる」点です。 顧客のウォレットの秘密鍵を運営会社が管理しているCEXに対して、DEXではユーザー自身が秘密鍵を管理するため、ハッキングに遭うリスクを分散・軽減することができます。 流動性を提供することで報酬が得られる 5つ目は、「流動性を提供することで報酬が得られる」点です。 DEXでは、スワップに用いる暗号資産をユーザー同士で特定のプールに蓄えておき、スワップする際にはプールに預けられているトークンを使用することで取引を行います。このような仕様にすることで、運営会社などの第三者を介さずにユーザー同士で取引を行うことができるのです。 DEXでは、プールにトークンを預けて流動性を高める貢献をしたユーザーに対して報酬が与えられます。この仕組みのことを、「流動性マイニング」もしくは「イールドファーミング」と呼びます。 トークンを保有していれば誰でも参加できることに加えて、保有している通貨を失うことなく安定して利益を出せることから、流動性マイニングは低リスクな投資方法として多くの投資家から注目を集めています。 DEX(分散型取引所)のデメリット 前述したようなメリットがある一方で、DEXには次のようなデメリットもあります。 投資家保護の仕組みがない日本語・日本円に対応していないカスタマーサポートが受けられない詐欺コインが上場しやすい どのような内容なのか、順番に解説していきます。 投資家保護の仕組みがない 1つ目のデメリットは、「投資家保護の仕組みがない」点です。 日本の一般的な取引所(Coincheckなど)の場合、暗号資産交換業を行うための金融庁の登録審査を受けており、法律で制定されている利用者保護のルールに従うことも義務付けられています。 それに対して、海外を拠点にサービスを提供しているDEXは日本の法律の適用外であり、利用者保護のための厳しいルールも存在しません。そのため、もしDEX側の責任でユーザーに損失が生じるようなことがあっても、日本の法律に頼って賠償を求めるようなことは原則できません。 日本語・日本円に対応していない 2つ目は、「日本語・日本円に対応していない」点です。 Uniswapなどの一部の取引所を除いて、多くのDEXは日本語に対応していないため、ユーザーは英語表記の画面を見ながら取引をする必要があります。そのため、英語に不慣れな人にとっては利用しづらいというデメリットがあります。 引用:Curve また、国内の暗号資産取引所では日本円を使用して暗号資産を購入することができますが、DEXは暗号資産同士をスワップ(交換)するシステムのため、法定通貨を使って暗号資産を購入することができません。 そのためDEXを利用する際には、事前に国内の取引所でスワップの元手となる暗号資産を購入しておく必要があります。 カスタマーサポートが受けられない 3つ目は、「カスタマーサポートが受けられない」点です。 企業が運営しているCEXでは、取引に際して不明点があればカスタマーサポートに問い合わせて問題を解決することができます。しかし、中央集権的な管理者が存在しないDEXでは、そのようなサポートを受けることは基本的にできません。 DEXの利用時には、暗号資産についてある程度詳しくないとわからない用語を目にすることが多いのですが、カスタマーサポートのないDEXでは自分で用語の意味を調べる必要があります。そうした点を考慮すると、取引を始めたばかりの初心者にとっては、サポート体制が整っていないDEXはハードルが高いと言えるでしょう。 詐欺コインが上場しやすい 4つ目は、「詐欺コインが上場しやすい」点です。 通常、DEXには通貨の上場審査がなく、ERC-20やBEP-20などの規格に準じていれば、誰でも独自トークンを作成して上場させることが可能です。そのため、DEXではユーザーの金銭を騙し取る目的で発行された“詐欺コイン”が上場しやすいというデメリットがあります。 暗号資産(仮想通貨)詐欺に注意!手を出すと危険な詐欺コインの見分け方 Coincheck おすすめのDEX(分散型取引所)4選 続いて、取引量が多く特に知名度の高い以下の4つのDEXについて解説していきます。 Uniswap(ユニスワップ)PancakeSwap(パンケーキスワップ)Curve(カーブ)SushiSwap(スシスワップ) Uniswap(ユニスワップ) 引用:Uniswap Uniswapは、2018年にローンチされたイーサリアムなどのブロックチェーンを利用したDEXです。2023年4月現在、数あるDEXの中でトップの取引高を誇ります。 Uniswapでは、イーサリアムの「ERC-20規格」に準じて発行された1,500種類以上の暗号資産を取り扱っており、ユーザーは専用のインターフェースを通じて24時間取引することが可能です。 また、自身が保有する暗号資産を一定期間預ける(流動性を提供する)ことで、利息として独自トークンの「UNI」が受け取れる「流動性マイニング」というサービスも提供しています。 なお、Uniswapは以下の6つのブロックチェーンに対応しています(2023年4月時点)。 イーサリアム Polygon Optimism Arbitrum Celo BNB Chain Uniswap(ユニスワップ)とは?使い方や特徴を徹底解説! Coincheck PancakeSwap(パンケーキスワップ) 引用:PancakeSwap PancakeSwapは、大手暗号資産取引所のBinanceが開発したブロックチェーンである「BNB Chain」を基盤として、2020年にローンチされたDEXです。 BNB Chainには、他のブロックチェーンと比べてガス代(手数料)が安いという特徴があります。そのため、BNB ChainをベースにしているPancakeSwapも、他のDEXよりも低コストで取引することが可能です。 また、Uniswapと同じようにプールに流動性を提供することで、ガバナンストークンの「CAKE」を獲得することもできます。 なお、PancakeSwapはBNB Chainの他に、イーサリアムとAptosのブロックチェーンにも対応しています。 Curve(カーブ) 引用:Curve 2020年にローンチしたCurveは、USDTやUSDCなどのステーブルコインの取引を効率的に行えるDEXです。 ステーブルコイン(Stablecoin)とは、米ドル等の法定通貨や※コモディティなど特定の資産価格と連動することを目的に設計された暗号資産の一種です。 Curveではステーブルコインの取引をした際に、他のDEXよりもスリットページ(注文した価格と実際に約定した価格の差)が小さくなるような仕組みが実装されており、手数料も低く設定されています。 また、イーサリアムやAvalanche、Polygon、Fantom、Celoなど計11種類のブロックチェーンに対応している点も特徴的です(2023年4月時点)。 (※)暗号資産担保型、アルゴリズム型、コモディティ型ステーブルコインは、設定された価値を保証するための原資産が確保されているものではなく、相場の変動等により目標価格に対して大きく下落する可能性があります。 ステーブルコインとは?その仕組みと種類、取り巻く規制と最新動向を解説 Coincheck SushiSwap(スシスワップ) 引用:Sushi SushiSwapは、2020年にエンジニアのChef Nomi氏と0xMaki氏により、Uniswapのフォーク版(コピー版)としてローンチされたDEXです。 Sushiswapでは、他のDEXと同様にスワップや流動性マイニングなどのサービスを提供しています。独自のガバナンストークン「SUSHI」は、取引所の方針を決める際の投票や流動性マイニングの報酬などに使用されます。 Sushiswapが他のDEXと大きく異なる点としては、クレジットカードやGoogle Payなどを利用することで、ドルや日本円などの法定通貨でトークンを購入できる点が挙げられます。 また、イーサリアム、Polygon、Fantomなど計20種類のブロックチェーンに対応している点も特徴的です(2023年4月時点)。 DEX(分散型取引所)の始め方・使い方 続いて、実際にDEXを使う方法について見ていきましょう。 DEXは、以下の手順で始めるのが一般的です。 ①国内の取引所で暗号資産を購入する②ウォレットを用意する③暗号資産をウォレットに送金する④ウォレットをDEXに接続する それぞれ詳しく見ていきましょう。 ①国内の取引所で暗号資産を購入する DEXは暗号資産同士をスワップ(交換)するシステムとなっており、日本円などの法定通貨を使って取引することはできません。そのためDEXを利用する際には、事前に国内の暗号資産取引所で元手となる暗号資産を購入しておく必要があります。 例えばDEXの代表格であるUniswapでは、イーサリアム(ETH)やポリゴン(POL)などのブロックチェーンに対応しているため、利用者は事前に取引所でこれらの通貨をスワップの元手として購入しておく必要があります。 Uniswapに限らず、代表的なDEXはすべてイーサリアムのブロックチェーンに対応しているので、初心者の方はとりあえずイーサリアムを購入しておけば問題ないでしょう。 取引所で暗号資産を購入するには、口座開設をする必要があります。Coincheckの口座開設のやり方は、以下の記事をご覧ください。 Coincheck(コインチェック)の口座開設方法を解説 Coincheck ②ウォレットを用意する 次に、購入した暗号資産を取引所の外で保管するためのウォレットを用意します。 DEXでスワップを行う際には、まずDEXとウォレットを接続します。そして、ウォレットに保管されている通貨をDEXにプールされているトークンと交換する形で取引を行います。 暗号資産のウォレットにはさまざまな種類があり、使用できるウォレットはDEXによって異なります。例えばUniswapでは、以下の3つのウォレットに対応しています。 MetaMask WalletConnect Coinbase Wallet 3つのうちで特におすすめなのが、暗号資産ウォレットの代表格である「MetaMask」です。スマホアプリやChromeの拡張機能として利用できるMetaMaskは、Uniswap以外のDEXやNFTマーケットプレイスなどでも利用できる汎用性の高さが魅力です。 MetaMask(メタマスク)とは?スマホ・PCでの使い方を解説 Coincheck ③暗号資産をウォレットに送金する 続いて、先ほど用意したウォレットに暗号資産を送金します。 暗号資産の送金は、取引所の送金ページで行います。なお、送金時には送金先となるウォレットのアドレスを入力する必要があります。 Coincheckで暗号資産を送金する方法については、こちらをご覧ください。 ④ウォレットをDEXに接続する 最後に、利用したいDEXとウォレットを接続します。 DEXの取引画面の右上にある「Connect Wallet」をクリックして、自分が使用しているウォレットを選択します。そして、ウォレットのパスワードを入力してDEXと接続させます。 引用:SushiSwap 以上がDEXの始め方になります。以降は、ウォレットに保管されている暗号資産を使用して、トークンのスワップや流動性マイニングなどを行います。 スワップのやり方などは、利用するDEXによって微妙に異なります。以下の記事では、DEXの代表格であるUniswapでのスワップや流動性マイニングのやり方などを解説しています。興味のある方はぜひご覧ください。 Uniswap(ユニスワップ)とは?使い方や特徴を徹底解説! Coincheck Coincheckの無料登録はこちら DEX(分散型取引所)に関するQ&A DEXに関するよくある疑問を、Q&A形式でご紹介します。 DEXとは何ですか? DEX(Decentralized Exchange:分散型取引所)とは、ブロックチェーンを活用することで、管理者を介さずにユーザー同士で直接暗号資産の取引を行うことができる取引所のことです。 代表的なDEXとしてはUniswap、PancakeSwap、SushiSwap、Curveなどがあります。 CEXとDEXの違いは? CEXでは企業が取引所の運営を行っているのに対して、DEXではスマートコントラクトを使ってユーザー同士で取引を行います。 また、CEXでは株取引でも使用されている「板」を利用して取引を行う「オーダーブック形式」を採用していますが、DEXでは流動性プールを利用した「AMM型(自動マーケットメイカー方式)」を採用しています。 DEXはどんな人におすすめですか? DEXの利用時には、暗号資産について詳しくないとわからない用語を目にすることが多くあります。また、一部の取引所を除いて、多くのDEXは日本語に対応していません。そのため、DEXはある程度暗号資産のトレード経験がある中上級者向けのサービスと言えるでしょう。 DEXを利用する際の注意点は? DEXには、主に次のようなデメリットがあります。 投資家保護の仕組みがない 日本語・日本円に対応していない カスタマーサポートが受けられない 詐欺コインが上場しやすい まとめ DEX(分散型取引所)について解説してきましたが、いかがだったでしょうか。 企業が運営する一般的な取引所とは異なり、中央集権的な管理者がいないDEXには口座開設をせずに誰でも利用できるなどのメリットがある反面、投資家保護の仕組みがない、詐欺コインが流通しやすいなどのデメリットもあります。 また、取引に際して暗号資産についてある程度の知識がないとわからないような用語を目にすることが多い点や、一部のDEXを除いて日本語に対応していないなどの点も考慮すると、DEXは暗号資産の取引に慣れている中上級者向けのサービスと言えるでしょう。 初めて暗号資産の取引をする方は、カスタマーサポートが充実していて、日本語表記のユーザーインターフェースで取引ができる国内の取引所でトレードに慣れてから、DEXを利用することをおすすめします。

2026-08-28 ・暗号資産を知る

Uniswap(ユニスワップ)は、2018年11月にローンチされたDEX(分散型取引所)です。 企業が運営している一般的な取引所(CEX)とは異なり、DEXではスマートコントラクトを使用することで、人の手を介さずに暗号資産やNFTの取引を自動で行うことができます。 また、CEXでは取引を開始する前に口座を開設する必要があるのに対して、DEXでは暗号資産とウォレットがあればすぐに取引を始めることが可能です。そして、DEXにはCEXと比べて取り扱っている通貨の種類が多いという特徴もあります。 今回は、そんなDEXの代表的な存在であるUniswapの特徴、使い方、利用する際の注意点などについて解説していきます。 Coincheckの無料登録はこちら 目次 Uniswap(ユニスワップ)とは 中央集権型取引所(CEX)と分散型取引所(DEX)の違い Uniswap(ユニスワップ)の特徴・仕組み DEXの中でトップの取引高を誇る AMM型のDEX 独自トークン「UNI」を発行 トークンの上場審査がない 複数のブロックチェーンを採用している Uniswap(ユニスワップ)で出来ること 暗号資産のスワップ(交換) NFTのトレード 流動性マイニング Uniswap(ユニスワップ)の始め方・用意するもの ①国内の暗号資産取引所でイーサリアム(ETH)を購入 ②ウォレットを用意する ③イーサリアム(ETH)をウォレットに送金する Uniswap(ユニスワップ)の使い方 スワップのやり方 流動性マイニングのやり方 Uniswap(ユニスワップ)のメリット 口座開設が不要 グローバルに利用できる 取引できる銘柄が多い 流動性を提供することで報酬が得られる Uniswap(ユニスワップ)の注意点 投資家保護の仕組みがない 詐欺コインが上場しやすい Uniswap(ユニスワップ)に関するQ&A まとめ Uniswap(ユニスワップ)とは Uniswap(ユニスワップ)は、2018年にローンチされたイーサリアムなどのブロックチェーンを利用したDEX(分散型取引所)です。 Uniswapでは、イーサリアムの「ERC-20規格」に準じて発行された1,500種類以上の暗号資産を取り扱っており、ユーザーは専用のインターフェースを通じて24時間取引することが可能です。 また、自身が保有する暗号資産を一定期間預けることで、報酬として独自トークン「UNI」を受け取れる「流動性マイニング」というサービスも提供しています。 名称 Uniswap(ユニスワップ) ローンチ 2018年11月 用途 ・暗号資産のスワップ(交換) ・NFTの取引 ・流動性マイニング など 開発・創業者 Hayden Adam 基軸通貨 UNI 対応しているブロックチェーン ・イーサリアム ・Polygon ・Optimism ・Arbitrum ・Celo ・BNB Chain 対応しているウォレット ・MetaMask ・WalletConnect ・Coinbase Wallet 公式サイト https://uniswap.org/ 中央集権型取引所(CEX)と分散型取引所(DEX)の違い 暗号資産の取引所には、中央集権型取引所(CEX)と分散型取引所(DEX)の2つのタイプがあります。 タイプ 特徴 主な取引所 中央集権型取引所(CEX) ・企業が取引所の運営を行っている ・取扱銘柄や手数料などは運営企業が決める Coincheck、Binance、Coinbase など 分散型取引所(DEX) ・中央管理者が存在せず、スマートコントラクトを使って取引をする ・運営方針はコミュニティ投票によって決める Uniswap、Sushiswap、Pancakeswap、Curve など 通常、CEXでは株取引でも使用されている「板(オーダーブック)」を利用して取引を行います。一方、中央管理者のいないDEXの場合には、ある一定の条件を満たすと自動で取引が成立する スマートコントラクトという仕組みを用いて取引を行うのが一般的です。 また、顧客のウォレットの秘密鍵を運営会社が管理しているCEXに対して、DEXではユーザー自身が秘密鍵を管理します。秘密鍵を取引を行う個人がそれぞれ管理するDEXには、ハッキングのリスクを分散できるというメリットがある反面、秘密鍵を紛失してしまうと資産を損失してしまうというリスクもあります。 なお、DEXにはUniswap以外にもSushiswapやPancakeswap、Curveなどがあります。 Uniswap(ユニスワップ)の特徴・仕組み Uniswapには、主に以下の5つの特徴があります。 DEXの中でトップの取引高を誇るAMM型のDEX独自トークン「UNI」を発行トークンの上場審査がない複数のブロックチェーンを採用している どのような内容なのか、順番に解説していきます。 DEXの中でトップの取引高を誇る 1つ目の特徴は、「DEXの中でトップの取引高を誇っている」ことです。 下の画像は、暗号資産に関するさまざまなデータを分析している「Dune」が公表している、DEX(分散型取引所)の取引高ランキング(画像左)とマーケットシェア(画像右)を表したものです(週間、2023年3月15日時点)。 UniswapはすべてのDEXの中でトップの取引高を誇り、マーケットシェアも56.7%と2位のCurve(23.4%)の2倍以上の大きさとなっています。 引用:hagaetc / DEX metrics AMM型のDEX 2つ目は、「AMM型のDEX」であることです。 一般的に、暗号資産取引所は「従来型(オーダーブック方式)」と「AMM型(自動マーケットメイカー方式)」の2種類に分類されます。 従来型のオーダーブック方式とは、中央集権取引所(例:Coincheck)で採用されているシステムであり、売り手が売りたい値段を提示し、それに買い手が応じることで取引が成立します。 一方、Uniswapが採用しているAMM型(自動マーケットメーカー方式)とは、スマートコントラクト機能を用いることで、人の手を介さずに自動で取引を行うことができるシステムを指します。 AMMではオーダーブックを使って取引をするのではなく、流動性プールを利用してトークンのスワップ(交換)やNFTの売買などを行います。スワップに用いる暗号資産をユーザー同士で特定のプールに蓄えておき、スワップする際にはプールに預けられているトークンを使用することで、第三者を介さずに取引を行うことができるのです。 なおUniswapでは、プールにトークンを預けて流動性を高める貢献をしたユーザーに対して、報酬が与えられます。具体的には、流動性を提供している通貨の取引がUniswapで発生した際に、取引手数料の一部がガバナンストークンの「UNI」で還元されます。この仕組みのことを、「流動性マイニング」もしくは「イールドファーミング」と呼びます。 独自トークン「UNI」を発行 3つ目の特徴は、「独自トークンのUNIを発行している」点です。 UNIはUniswapのガバナンストークンです。Uniswap内のさまざまな運営方針を決める投票や、流動性マイニングの報酬などで利用されます。他の暗号資産と同じように取引所にも上場しており、時価総額で19位(2023年3月16日時点、CoinGecko調べ)にランクインするほどの高い人気を誇っています。 通貨名 Uniswap(ユニスワップ) ティッカーシンボル UNI 発行上限枚数 1,000,000,000 UNI リリース 2018年11月 価格(2023年3月16日時点) 約785円 時価総額ランキング(2023年3月16日時点) 19位 ※CoinGecko調べ 過去最高値 4,923円(2021年5月)※CoinGecko調べ 過去最低値 108円(2020年9月)※CoinGecko調べ 取り扱っている取引所 Uniswap、Binance、DigiFinex など トークンの上場審査がない 4つ目は、「トークンの上場審査がない」点です。 Uniswapでは、中央集権型取引所(CEX)が行なっているような暗号資産の上場審査がなく、ERC-20トークンであればどのような通貨でも上場することが可能です。 そのため、Uniswapでは1,500種類以上というCEXでは考えられないような膨大な数のトークンを取り扱っています。 複数のブロックチェーンを採用している 5つ目の特徴は、「複数のブロックチェーンを採用している」点です。 リリース当初、Uniswapはイーサリアムのブロックチェーン上でのみ稼働していました。しかし、取引の一極集中によるガス代の高騰や取引処理の遅延などの問題発生を受け、その解決策として2021年からOptimismやPolygonなどのブロックチェーン上でもサービスの提供を始めました。 2023年3月現在、Uniswapは以下の6つのブロックチェーンに対応しています。 イーサリアム Polygon Optimism Arbitrum Celo BNB Chain ブロックチェーンとは?特徴やメリット・デメリットを基礎からわかりやすく解説 Coincheck Uniswap(ユニスワップ)で出来ること Uniswapでは、主に以下の3つのサービスを提供しています。 暗号資産のスワップ(交換)NFTのトレード流動性マイニング それぞれ詳しく見ていきましょう。 暗号資産のスワップ(交換) 引用:Uniswap Uniswapの代表的なサービスとしては、「暗号資産のスワップ」が挙げられます。 Uniswapでは、ユーザーはネットワーク手数料を支払うことで、自身が保有するERC-20トークンを他のトークンと交換することができます。なお、スワップ時の交換比率はその時の相場に応じて自動的に計算されます。 NFTのトレード 引用:Uniswap Uniswapでは、暗号資産だけでなく「NFTの売買」を行うことも可能です。 2023年3月現在、Uniswapでは以下のようなNFTタイトルを取り扱っています。 CryptoPunks BAYC(Bored Ape Yacht Club) MAYC(Mutant Ape Yacht Club) Doodles Otherdeed for Otherside Moonbirds Azuki など NFTの購入方法/始め方!NFT投資で利益をあげるには? Coincheck 流動性マイニング Uniswapでは保有するトークンを一定期間預け、流動性を提供することで独自トークン「UNI」を受け取れる「流動性マイニング」というサービスも提供しています。 一般的な中央集権型の取引所ではオーダーブックを利用して取引を行うのに対して、Uniswapでは流動性プールを利用してトークンのスワップを行います。スワップに用いる暗号資産はユーザー同士で特定のプールに蓄えておき、スワップ時には必要な数量だけそこから引き出す形で取引を行います。 そしてUniswapでは、プールにトークンを預けて流動性を高める貢献をしたユーザーに対して、取引手数料の一部が「UNI」で還元されます。この仕組みのことを、「流動性マイニング」または「イールドファーミング」と呼びます。 報酬として手に入れたUNIはUniswapはもちろん、Binanceなどの外部の取引所でも他のトークンと交換したり、売却したりすることができます。 Uniswap(ユニスワップ)の始め方・用意するもの 初めてUniswapを利用する際には、以下の手順に従って必要なものを用意しましょう。 ①国内の暗号資産取引所でイーサリアム(ETH)を購入②ウォレットを用意する③イーサリアム(ETH)をウォレットに送金する 1つずつ内容を確認していきましょう。 ①国内の暗号資産取引所でイーサリアム(ETH)を購入 Uniswapでトークンをスワップするには、元手となる暗号資産が必要になります。そのため、まず国内の暗号資産取引所で元手となる暗号資産を購入しましょう。 Uniswapでは、イーサリアム(ETH)やポリゴン(POL)などのブロックチェーンに対応しており、これらの通貨をスワップの元手として使用することができます。イーサリアムであれば基本的にどの取引所でも取り扱っているので、初心者の方はとりあえずイーサリアムを購入しておけば問題ないでしょう。 取引所で暗号資産を購入するには、事前に口座開設を完了させておく必要があります。 Coincheckでは、以下の3ステップで簡単に口座開設ができます。 1.アプリのダウンロード(スマートフォンで開設する場合)2.アカウント作成3.本人確認 スマートフォンアプリを使えば、口座開設手続きがインターネット上だけで完結し、最短5分で申し込みをすることが可能です。Coincheckでの口座開設の詳しいやり方は、以下の記事をご覧ください。 Coincheck(コインチェック)の口座開設方法を解説 Coincheck ②ウォレットを用意する 次に、購入した暗号資産を取引所の外で保管するためのウォレットを用意します。 Uniswapでスワップを行う際には、まずUniswapとウォレットを接続します。そして、ウォレットに保管されている通貨とUniswapにプールされているトークンを交換する形で取引を行います。 なお、Uniswapでは以下の3つのウォレットを使用することができます。 MetaMask WalletConnect Coinbase Wallet 3つのうちで特におすすめなのが、暗号資産ウォレットの代表格である「MetaMask」です。スマホアプリやChromeの拡張機能として利用できるMetaMaskは、Uniswap以外のDEXやNFTマーケットプレイスなどでも利用できる汎用性の高さが魅力です。 MetaMask(メタマスク)とは?スマホ・PCでの使い方を解説 Coincheck ③イーサリアム(ETH)をウォレットに送金する 最後に、先ほど用意したウォレットにイーサリアムを送金します。 暗号資産の送金は、取引所の送金ページで行います。なお、送金時には送金先となるウォレットのアドレスを入力する必要があります。 Coincheckで暗号資産を送金する方法については、こちらをご覧ください。 Uniswap(ユニスワップ)の使い方 続いて、Uniswapの使い方について見ていきましょう。ここでは、Uniswapが提供する代表的なサービスである以下の2つのやり方について解説していきます。 スワップ流動性マイニング スワップのやり方 スワップとは、自身の保有するトークンを取引所が扱っているトークンと交換することを意味します。 ここでは、イーサリアム(ETH)を使用してトークンをスワップする方法をご紹介します。 1.Uniswapとウォレットを接続する まず、Uniswapのスワップページにアクセスし、画面右上の「接続」をクリックします。するとウォレットの選択画面が表示されるので、自身が使用しているウォレットを選択し、ウォレットのパスワードを入力してUniswapと同期させます。 引用:Uniswap 2.スワップしたいトークンを選ぶ 次に、自分が保有している暗号資産を選択してから(画像①)、「トークンを選択」をクリックして(画像②)、スワップしたいトークンを選びます。 引用:Uniswap 3.トークンをスワップする 交換したい数量を入力すると(画像①)、その時の相場に応じて自動的に交換可能な数量が表示されます(画像②)。 下の画像の場合、自分が保有している0.01ETHを、Uniswapにプールされている151.101CHZと交換することを意味します。 引用:Uniswap 問題がなければ「スワップ」をクリックします。すると下の画像のような確認画面が表示されるので、ネットワーク手数料などを確認し、「スワップの確認」をクリックします。 引用:Uniswap 以上でトークンのスワップは完了です。 流動性マイニングのやり方 続いて、流動性マイニングのやり方をご紹介します。 流動性マイニングとは、自身が保有するトークンをUniswapに一定期間預けることで、報酬としてガバナンストークンの「UNI」を受け取れる仕組みのことです。 1.プールに預ける通貨ペアを選択する まずUniswapのプール画面にアクセスし、「+ 新しいポジション」をクリックします。 引用:Uniswap すると以下のような画面が表示されるので、預け入れる通貨ペアを選択します。 Uniswapの流動性マイニングでは、等価となる2種類の通貨を預け入れる必要があります。例えばETHとUSDTのペアを選択した場合、ETHとUSDTの両方を等価になるように預け入れなくてはなりません。 引用:Uniswap 2.手数料率を選択する 次に、手数料率を選択します。 プールに通貨を預け入れたユーザーには、流動性を提供した通貨ペアの取引が発生した際に手数料の一部が支払われます。 手数料率は0.01%、0.05%、0.3%、1%の4つから選択することができます。 引用:Uniswap 3.価格範囲を設定する 次に、流動性を提供する価格範囲を設定します。 下の画像の場合、1ETHの価格が914.21〜3,655.5 USDTの範囲にある場合に、流動性を提供することを意味します。 引用:Uniswap 現在の価格がここで設定した範囲外になると、そのユーザーは流動性を提供しないこととなり、再び指定した価格に戻るまで手数料収益を得ることができなくなります。 一方で、価格範囲を広げ過ぎた場合も、価格帯を絞って設定した場合に比べて収益率が大幅に低くなるという問題が発生します。そのため、価格帯を設定する際には、流動性を提供する通貨の価格がどの程度変動するかを予測してから決める必要があります。 4.預け入れる数量を入力する プールに預け入れる数量を入力します。ペアのうちどちらか一方の数量を入力すると、もう片方は等価になるように自動的に入力されます。 引用:Uniswap 5.トランザクションを承認する 最後に、トランザクションを承認すれば手続きは完了です。先ほど設定した数量のトークンの提供が開始され、一定期間を経たのちに報酬が振り込まれます。 なお、流動性を提供している通貨の種類と数量は、Uniswapのプールページから確認することができます。 引用:How to provide liquidity on Uniswap V3 Coincheckの無料登録はこちら Uniswap(ユニスワップ)のメリット Uniswapには、主に次の4つのメリットがあります。 口座開設が不要グローバルに利用できる取引できる銘柄が多い流動性を提供することで報酬が得られる ひとつずつ内容を確認していきましょう。 口座開設が不要 1つ目のメリットは、「口座開設が不要」な点です。 Uniswapは、一般的なCEX(中央集権型取引所)で必要となる口座開設が不要で、MetaMaskなどのウォレットに接続するだけですぐに利用することができます。氏名や住所などの個人情報を提供することなく誰でも即時に利用できる点は、Uniswapのメリットと言えるでしょう。 グローバルに利用できる 2つ目は、「グローバルに利用できる」点です。 特定の国や地域でしか利用できない場合があるCEXとは異なり、Uniswapはインターネット環境さえあれば海外にいても利用することが可能です。 取引できる銘柄が多い 3つ目は、「取引できる銘柄が多い」点です。 Uniswapには通貨が上場する際の審査がないため、CEXでは取り扱っていないようなマイナーなトークンを取引することができます。このような環境下にあるため、Uniswapでは1,500種類以上という膨大な数のトークンを取り扱っています。 流動性を提供することで報酬が得られる 4つ目は、「流動性を提供することで報酬が得られる」点です。 前述したように、Uniswapでは流動性を提供することで独自トークン「UNI」を受け取れる「流動性マイニング」というサービスを提供しています。 トークンを保有していれば誰でも参加できることに加えて、保有している通貨を失うことなく安定して利益を出せることから、流動性マイニングは低リスクな投資方法として多くの投資家から注目を集めています。 Uniswap(ユニスワップ)の注意点 反対に、Uniswapには以下のようなデメリットもあります。 投資家保護の仕組みがない詐欺コインが上場しやすい それぞれ詳しく見ていきましょう。 投資家保護の仕組みがない 1つ目は、「投資家保護の仕組みがない」点です。 日本の一般的な取引所(Coincheckなど)の場合、暗号資産交換業を行うための金融庁の登録審査を受けており、法律で制定されている利用者保護のルールに従うことも義務付けられています。 それに対して、Uniswapは日本の法律の適用外であり、利用者保護のための厳しいルールも存在しません。そのため、もしUniswap側の責任でユーザーに損失が生じるようなことがあっても、日本の法律に頼って賠償を求めるようなことはできません。 詐欺コインが上場しやすい 2つ目は、「詐欺コインが上場しやすい」点です。 Uniswapでは通貨の上場審査がなく、ERC-20規格に準じていれば誰でも独自トークンを作成して上場させることが可能です。そのため、Uniswapではユーザーの金銭を騙し取る目的で発行された“詐欺コイン”が上場しやすいというデメリットがあります。 Uniswap(ユニスワップ)に関するQ&A Uniswapに関するよくある疑問を、Q&A形式でご紹介します。 Uniswapとは何ですか? Uniswapは、2018年にローンチされたイーサリアムなどのブロックチェーンを利用したDEX(分散型取引所)です。 Uniswapでは、イーサリアムの「ERC-20規格」に準じて発行された1,500種類以上の暗号資産を取り扱っており、ユーザーは専用のインターフェースを通じて24時間取引することが可能です。 Uniswapでは何ができますか? Uniswapでは、主に以下の3つのサービスを提供しています。 暗号資産のスワップ(交換) NFTのトレード 流動性マイニング Uniswapの特徴を教えてください。 Uniswapには、主に以下の5つの特徴があります。 DEXの中でトップの取引高を誇る AMM型のDEX 独自トークン「UNI」を発行 トークンの上場審査がない 複数のブロックチェーンを採用している Uniswapのデメリットは何ですか? Uniswapには、以下のようなデメリットがあります。 投資家保護の仕組みがない 詐欺コインが上場しやすい Coincheckの無料登録はこちら まとめ Uniswapの特徴や使い方などについて解説してきましたが、いかがだったでしょうか。 Uniswapは、口座開設が不要でいつ・どこにいても取引が開始できる利便性と、1,500種類以上という豊富な取扱銘柄が魅力のDEX(分散型取引所)です。また通貨の取引だけでなく、流動性マイニングを利用すれば暗号資産を稼ぐことも可能です。 一方で、投資家保護の仕組みがないことや、上場のための審査がないので詐欺コインが流通しやすいなどのデメリットもあるため、利用する際には十分な注意が必要です。 Uniswapを利用するには、事前に国内の暗号資産取引所でイーサリアム(ETH)などの暗号資産を購入し、ウォレットに送金しておく必要があります。Coincheckなら、スマホアプリから最短5分で口座開設の申し込みができ、通貨の購入もアプリから簡単に行うことが可能です。 Coincheckの口座開設方法については、こちらをご覧ください。

2025-03-25 ・暗号資産を知る

法定通貨などを価値の担保とすることで、価格が法定通貨とほぼ等価となるステーブルコインは、暗号資産の取引において欠かせないものと言えます。しかし、普段何気なく使っていても、その仕組みやメリットが良くわからないといった人も少なくありません。 この記事では、ステーブルコインの特徴や種類、メリットなどを解説し、ステーブルコインがどのようなもので、どのような使い方ができ、利益を上げられるかを解説します。 Coincheckの無料登録はこちら 目次 ステーブルコインとは 暗号資産やビットコインとの違い ステーブルコインの目的と注目を集める理由 ステーブルコインは投資の対象として利益をあげることはできるのか 外貨預金 レンディング ステーキング DeFi アービトラージ・裁定取引 ステーブルコインの銘柄一覧 Tether (USDT) USDコイン (USDC) TrueUSD (TUSD) ダイ (DAI) Tether Gold (XAUT) Binance USD (BUSD) ステーブルコインの注意点・デメリット ステーブルコインとは ステーブルコインとは暗号資産の一種で、価格が安定するように設計されたものを指します。 主に、円やドルなどの法定通貨と等価になるように作られており、価格の維持・価値の担保の方法はコインによって様々です。 たとえば、発行量と同価以上の米ドルや円などの法定通貨を持つことで、法定通貨とステーブルコインの交換比率を固定化して価値を担保するような方式があります。 そのほかにも、金などのコモディティ商品と値動きを一致させるもの、別の暗号資産を担保とするもの、アルゴリズムで値段を一定に保つものなどがあります。 ステーブルコインは、主に暗号資産を取引する際に円や米ドルなどの法定通貨の代用として使われ、暗号資産取引での価値保存の役割を担っているケースが多く見られます。 (※)暗号資産担保型、アルゴリズム型、コモディティ型ステーブルコインは、設定された価値を保証するための原資産が確保されているものではなく、相場の変動等により目標価格に対して大きく下落する可能性があります。 暗号資産やビットコインとの違い ステーブルコインは価格が一定の範囲内で安定するように設計されているため、ボラティリティ(価格変動)が小さくなっています。 一方で、ビットコインなどの暗号資産は値動き(ボラティリティ)が大きく、投機性が高いものが多いです。また、スケーラビリティやガバナンスなどの問題も抱えており、支払い手段や価値保存手段としての信頼性が疑問視されていました。 暗号資産・ビットコインは一般にボラティリティが大きい金融商品とされていますが、ステーブルコインはこれに当てはまりません。 ステーブルコインは暗号資産の抱える問題を解決できるよう、支払い手段や価値保存手段として使うことに特化されたものが多いです。 暗号資産・ビットコインは、プロジェクトの進捗や取引所での上場などにより価格が変動しますが、基本的にステーブルコインは大きな価格変動が起こりません。 ステーブルコインの用途は、円やドルなどの法定通貨と(ほぼ)同じ価格を保ち、円滑で自由な暗号資産取引や決済を行うためのものです。 そのため、ステーブルコインでは、大きな価格変動はステーブルコインの価値・機能を損なうため、大きな価格変動で信用が失墜し、そのまま再起不能になることもあります。 ステーブルコインの目的と注目を集める理由 ステーブルコインは価格安定を目的に、ボラティリティが低くなるように設計されています。 ビットコインなどの暗号資産はボラティリティが大きく、価値保存や決済といった実用面に難があります。しかし、暗号資産・ブロックチェーンは法定通貨にはない、メリットを持っています。高速な送金スピードや安価な送金手数料、プログラム可能といった、デジタル資産としての側面に大きなメリットを有しています。 そのため、ボラティリティがない暗号資産、つまりステーブルコインを作ることにより、ブロックチェーンの良い性質を享受し、新たな外貨預金や外貨送金、決済などに利用する狙いがあります。また、暗号資産の市況が悪い場合の退避先としても利用することができるため、暗号資産の円滑な取引にも貢献しています。 Coincheckの無料登録はこちら ステーブルコインは投資の対象として利益をあげることはできるのか ステーブルコインは法定通貨と等価なものが多く、価格の変動も起きにくいため、トレードでの利益は望めないと言えるでしょう。むしろ、単純にステーブルコインを大量に保有することは、ハッキングや法規制などのデメリットを被るリスクがあるため、円やドルなどの法定通貨で保有したほうがいいと言える場合もあります。 しかし、以下の方法を活用することで、トレード以外の方法で利益を上げることが望めます。 外貨預金 ステーブルコインを外貨預金として扱うことができます。 日本円をドルを裏付け資産としたステーブルコインに変えて保有していれば、ドル高局面の際、為替変動により利益を望むことができます。 しかし、外貨預金をスワップポイント(金利差)目的で行う場合には注意が必要です。ステーブルコインにスワップポイントが設定されているケースは少なく、トルコリラに投資するような金利目的での投資には適していません。 レンディング 自身が所有するステーブルコインを貸し出し、その貸出料を受け取るレンディングで利益を上げる方法があります。 レンディングはステーブルコイン以外の暗号資産でも広く利用されている方法で、ビットコインなどでも行われています。 Coincheckでも貸暗号資産サービスを提供しており、ビットコインやイーサリアム、XRP(エックスアールピー)など、取り扱いのある多くの銘柄で利用できます。Coincheckではステーブルコインの取り扱いはないため、Coincheckの貸暗号資産サービスでステーブルコインは扱えません。 なお、レンディング中は自身の暗号資産を売却することはできないため、価格の変動リスクやエアドロップなどには注意する必要があります。 ステーキング ステーブルコインではステーキングが可能です。ステーキングとはいうものの、ネットワーク・ガバナンス貢献によるPoSのステーキングとは違い、実質的にはレンディングと同じです。 保有しているステーブルコインを貸し出すことで、その貸出料を取得することができます。 DeFi DeFi、とくにDEXの分野では、流動性を供給する流動性プール(Liquidity Pool)といった仕組みが採用されています。DEXでは、誰でも流動性を供給することができ、その貢献の対価として暗号資産を得ることができます。 DeFiとは?注目を集めている2つの理由と購入するメリット・デメリット Coincheck アービトラージ・裁定取引 発行体により交換性・兌換性が担保されているステーブルコインは、アービトラージ・裁定取引で利益を生み出すことが可能です。 アービトラージとは、市場間の価格差や金利差を狙った取引です。ステーブルコインを利用したアービトラージとしては、たとえば1コイン=1ドルとしての交換が担保されているコインを、どこかの市場で1コイン=0.9ドルで仕入れ、それを発行体に売却するといった方法が考えられます。 何らかの理由でステーブルコインの価格差が生まれた際に、そのサヤ取りをすることで利益が狙えます。 ステーブルコインの銘柄一覧 ステーブルコインには、価値を保つ方法と管理主体がいくつか存在しています。 本記事では、時価総額が大きく、ある程度知名度のあるステーブルコインを紹介します。 Tether (USDT) USDTはTetherが発行するステーブルコインです。多くの取引所で使われているステーブルコインで、暗号資産の時価総額でも上位に位置しています。 発行体 Tether Operations 裏付け資産 法定通貨  トークンを引き換えるのに必要な金額と同等以上を保有 通貨発行量 約657.9億 USDT USDコイン (USDC) 米国の暗号資産取引所であるCoinbaseとCircleが発行しているUSDC。USDCは価値の担保として米ドルだけでなく短期の米国債も用いています。1USDCは1USDと交換することが可能です。 発行体 Centre 裏付け資産 米ドル 1TUSD=1USDと交換可能 通貨発行量 約7.6億 TUSD TrueUSD (TUSD) TUSDは、複数の信託銀行に米ドルを預け、それを担保として発行しているステーブルコインです。TUSDのトークン量と保有している米ドルの量は1:1を保つように設計されており、適宜発行とBURNを繰り返しています。 発行体 TrustToken 裏付け資産 米ドル TUSD 1=1USDと交換可能 通貨発行量 約7.6億 TUSD ダイ (DAI) DAIはイーサリアムを担保として発行しているステーブルコインです。DAIはMakerDAOという分散金融プロジェクトにより管理されています。 発行体 MakerDAO 裏付け資産 イーサリアムの信用担保 通貨発行量 約49億DAI ※Dai(DAI)は1DAI = 1米ドルを目標価格として設定しており、実際に1米ドル付近で価格が推移していることから、暗号資産(仮想通貨)型ステーブルコインと認識されていますが、1DAI = 1米ドルの価値を保証するための原資産が確保されているものではなく、相場の変動等により目標価格に対して大きく下落する可能性があります。 暗号資産(仮想通貨)ダイ(DAI)とは?他のステーブルコインとの違いや特徴を解説! Coincheck Tether Gold (XAUT) Tether Goldは、USDTを発行しているTetherが扱う、金を裏付けとするステーブルコインです。1XAUTは金1トロイオンス分の金として保管されています。 発行体 Tether 裏付け資産 金 1XAUT=金1トロイオンス スイスの金庫に保管 通貨発行量 約24万XAUT ※金や原油といった現物資産により価値が裏付けられるコモディティ型ステーブルコインは、設定された価値を保証するための原資産が確保されているものではなく、相場の変動等により目標価格に対して大きく下落する可能性があります。 Binance USD (BUSD) BUSDは暗号資産取引所大手であるBinanceが発行するステーブルコインで、価値の裏付けとなる米ドルはアメリカ ニューヨーク州の金融局により承認・規制されています。 2022年12月時点では、Binanceの取引所トークンであるBNBに次ぐ時価総額を誇っています。 発行体 Binance 裏付け資産 米ドル ニューヨーク州金融局によって承認・規制 通貨発行量 約188億USD Coincheckの無料登録はこちら ステーブルコインの注意点・デメリット ステーブルコインは、価格を一定に保つことが目的であるため、その価値を棄損するようなことが起こると通貨危機のような状態となり、価格が暴落していきます。 通貨危機となる大きな原因は、価値の裏付けとなっている資産の信用堕落が挙げられます。また、価値を一定に保つアルゴリズムの崩壊でも価値の担保がなくなることもあります。 つまり、ステーブルコインは、銘柄によって価値の担保方法が異なりますが、その担保が崩壊することで通貨の価値が暴落するということです。ステーブルコインを利用する際は、価値の担保を知り、それを注意深く監視しておく必要があるのです。 実際に、LUNA・USTでステーブルコインが崩壊した例があります。USTというステーブルコインは、LUNAを担保に発行されていたのですが、取付騒ぎが起き、結果崩壊しました。 加えて、ステーブルコインはマネーロンダリング対策などの国による規制を受けるリスクがあります。 日本ではステーブルコインは価値の担保の方法や流通方法によって法規制が異なる場合があり、さらに国内外で規制状況がことなるといった事態もあります。そのため、発行体の置かれている国の規制動向に注視しなければなりません。