ビットコイン(BTC)を代表とする暗号資産(仮想通貨)の中でも、注目されているアルトコインの1つがリップルです。リップル(XRP)は、国際送金に強みを持つ暗号資産で、金融機関での採用など今後の実用化が期待されています。
暗号資産の取引所によっては、リップル(XRP)は法人口座でも取引が可能です。法人口座での取引には、さまざまなメリットもあります。そこで今回は、法人口座の開設方法と法人口座での取引が可能なCoincheckについて合わせて紹介します。
目次
リップル(Ripple/XRP)取引で法人口座を作る理由とメリット
リップル(XRP)の取引で法人口座を作った場合のメリットには、さまざまなものが挙げられます。
特に、高い利益を得られた場合などは、税金面でのメリットが享受できたりすることもあるため、リップル(XRP)を取引して多くの利益を得た人は法人口座を検討する人も多いようです。
なお、法人口座にするデメリットも少なからずあるので、自分の利益に合わせて選択することが大切です。
基本的には金額が少ないケースなどは個人で充分かもしれませんが、多くの利益が生じるケースは法人口座の利用を検討されても良いでしょう。
法人口座のメリット1:税制が異なる
法人口座のメリットとして、税制が異なる点が挙げられます。
暗号資産で利益を上げた場合、税制上、雑所得の扱いとなっています。雑所得の場合、総合課税となっており、給与所得などの他の所得と合算して税金が課されます。
たとえば、所得の累計が4,000万以上の場合、45%の課税となります。所得税と住民税を合わせると最高55%にもなります。一方で法人の場合、最大でも約37%となっています。
また、法人にすると、経費を計上することができます。例えば、暗号資産を購入するにあたってかかった経費を、利益から差し引くことができます。
暗号資産を事業として取引する場合、その年に損失が出ても、次の年に繰り越しできる点などもメリットとしてあげられるでしょう。
取引による利益がかなり大きく、税金がたくさん課されることが予想される場合には、法人口座の開設を検討するのも良いでしょう。
※税金の詳細につきましては、管轄の税務署や税理士にお尋ねいただくか、国税庁の「タックスアンサー(よくある税の質問)」のページをご参照ください。
法人口座のメリット2:財務が明確になる
法人口座を使用する場合には、財務を明確にすることは必須となっています。そのため「お金の流れが分かりやすくなる」というのも法人口座のメリットです。
当然、法人口座を使っての暗号資産のやり取りも明確にする必要がありますので、損益もはっきりします。
特に金額が大きくなる場合には、法人と個人の口座を分けることも大切です。法人と個人の口座を一緒にしたりしてしまうと、脱税を疑われるケースもあります。
法人口座で取引する際には、個人口座と混同しないようにし、取引の流れを明確にしておくことが大切といえます。
法人口座を作る3つのデメリット
メリットもある法人口座のデメリットとして、「コストがかかる」点が挙げられます。具体的には、大きく3つのコストがかかるといえます。
デメリット1. 法人設立の際のコスト
1つ目が、法人設立の際のコストです。
法人を設立するためには、登記費用など、最初に数十万円程度の費用がかかるといわれています。法人に必要な手続きなど、さまざまなコストが発生します。
デメリット2. 決算書の作成コスト
2つ目が、決算書作成のコストです。
決算書を作成するためには、多くの手間がかかります。また、専門家に任せる場合などは、委託費用もかかります。
デメリット3. 税理士の契約コスト
3つ目が、税理士の契約コストです。
暗号資産を取引するうえで、計算がややこしいのが税金です。税理士に任せる場合、契約のコストが発生することになります。
法人を設立する場合には、これらのコストを合わせて検討しておくことが大切でしょう。
リップル(Ripple/XRP)購入の取引所を決めるポイント
暗号資産の中でも注目されているリップル(XRP)を、法人口座で取引したいと思ったら、まずは取引所の選択から始めましょう。
すべての取引所がリップル(XRP)を取り扱っているわけではなく、特に国内の取引所で見ていくとリップル(XRP)を取り扱っているところは多くありません。また、取引所によっては法人口座を開設できない場合もあります。
そこでまずは、リップル(XRP)を扱っているかどうか、そして、法人口座を作れるかどうかを合わせて確認するようにしましょう。リップル(XRP)を取り扱っており、法人口座を作れる取引所を見つけたら、次の4つのポイントも確認すると良いでしょう。
1. セキュリティ面
1つ目が「セキュリティ面」です。
暗号資産はまだ法整備が十分ではなく、ハッキングなどのリスクもゼロとはいえません。コールドウォレットやマルチシグなど、なるべくセキュリティに力を入れている取引所を選ぶことで、リスクを抑えることができるでしょう。
2. チャートの見やすさ
2つ目が「チャートは見やすいかどうか」です。
チャートの見やすさは取引をするうえで重要です。自分にとって使いやすいところにすると良いでしょう。
3. サイトやアプリの使いやすさ
3つ目が「サイトやアプリは使いやすいかどうか」です。
チャートと同じく、使い勝手が良いほど取引の利便性が向上します。まずはアカウントを登録して試しに使ってみて、良さそうなら口座開設するのも良いでしょう。
4. 他のサービスの充実度
4つ目が「他のサービスや取り扱い通貨数などは充実しているかどうか」です。
リップル以外にも暗号資産を取引したい人は、取り扱い通貨数もチェックしておきましょう。また、取引だけでなく、暗号資産の貸出などのサービスが充実している取引所もあるので、自分に合った取引所を選ぶことが大切です。
Coincheckで法人口座を作る方法
国内の大手暗号資産の取引所の一つであるCoincheckでも、法人口座を開設することができます。Coincheckは、アプリの使い勝手に定評があり、初心者でも使いやすい国内の取引所です。
Coincheckで法人口座を作る手順は、以下の通りです。
1. Coincheckのホームページから登録する
まずはCoincheckのホームページへ行き、法人アカウントの登録を始めます。
続いて法人の本人確認書類を用意して、SMS認証や情報の登録を行います。個人のアカウント開設と同じ流れです。
2. 必要書類を提出する
登記事項証明書などの必要書類を提出する必要があります。個人の開設よりも必要な書類が多いので、事前にCoincheckのホームページで確認して、準備しておきましょう。
3. ハガキを受け取れば完了
認証が終わると、法人の住所と担当者に2通のはがきが書留で届きます。入力した情報や提出した書類に不備がなければ、スムーズに口座開設は完了します。
詳しくはこちら:仮想通貨取引・購入のための法人口座開設の流れ
利益が大きくなってきたら法人口座の開設の検討を
今後の実用化が期待されるリップル(XRP)を取引して、得た利益が少ないうちは、個人の方が税率は低いです。しかし、一定金額以上を稼げるようになると、法人の方が利点もあります。
法人口座では、税金面だけでなく、お金の流れが分かりやすくなるなどのメリットもあります。法人口座を開設する際には、リップル(XRP)を取り扱っているか、セキュリティやサービス面はどうなのかなどのポイントに注意すると良いでしょう。
法人口座の開設には、個人に比べて必要書類は多いもの、そこまで口座開設の手続き自体は難しくありません。リップル(XRP)の取引で利益が大きくなってきたら、法人口座の開設を検討しても良いでしょう。