エイプコイン(APE)は、人気NFTプロジェクト『BAYC(Bored Ape Yacht Club)』の関連銘柄として知られる暗号資産(仮想通貨)です。イーサリアムのブロックチェーン上で発行されており、「ApeCoin DAO」と呼ばれる組織によって運営されています。
2022年3月にリリースされたエイプコインは、ローンチ直後からBinanceやCoinbaseなどの大手取引所に立て続けに上場され、投資家たちから多くの注目を集めました。
この記事では、2023年9月21日よりCoincheckで取り扱いが開始されたのエイプコイン(APE)について解説していきます。暗号資産APEに興味をお持ちの方は、ぜひご覧ください。
目次
エイプコイン(ApeCoin/APE)とは
エイプコイン(APE)は、ApeCoin DAOと呼ばれるDAO(分散型自律組織)によって運営されている暗号資産です。イーサリアムのブロックチェーン上で発行されており、「ERC-20」規格を採用しています。
2022年3月にリリースされたエイプコインは、BinanceやCoinbaseなどの大手取引所に立て続けに上場し、多くの投資家から高い注目を集めました。
通貨名 | ApeCoin(エイプコイン) |
ティッカーシンボル | APE |
ローンチ | 2022年3月17日 |
発行上限数 | 10億APE |
コンセンサスアルゴリズム | PoS(Proof of Stake) |
用途 | ガバナンス、決済、ステーキング |
発行元 | APE Foundation |
価格(2023年7月28日時点) | 約275円 |
時価総額ランキング(2023年8月14日時点) | 53位 ※CoinMarketCap調べ |
公式サイト | https://apecoin.com |
公式サイトではエイプコインの発行目的について、「アート、ゲームといった文化をメタバースへと前進させるために構築された分散型コミュニティに力を与えるため」と説明しています。つまり、アートやゲームなどの分野でメタバースやWeb3を推進しているコミュニティに対して、サポートを行うためのトークンと言えます。
エイプコイン(ApeCoin/APE)の特徴・メリット
エイプコインには、主に次の4つの特徴・メリットがあります。
- ApeCoin DAOのガバナンストークン
- Yuga LabsのNFTプロジェクトと関係が深い
- GucciやTAG Heuerなどが決済手段として採用している
- ステーキングができる
それぞれ詳しく見ていきましょう。
ApeCoin DAOのガバナンストークン
1つ目の特徴としては、「ApeCoin DAOのガバナンストークン」である点が挙げられます。
エイプコインは、ApeCoin DAOと呼ばれるコミュニティを運営していくためのガバナンストークンとしての役割を持ちます。ガバナンストークンとは、DAOと呼ばれる非中央集権的な組織を運営するための暗号資産のことです。
ApeCoin DAOは、エイプコインの運営における意思決定を担っており、エイプコインの保有者であれば誰でも加入できます。DAOでは、エイプコインの保有数に応じて投票数が与えられます。つまり、コインを多く持っている人ほど投票数が多く与えられ、意見が尊重されやすいシステムになっているのです。
なお、ApeCoin DAOのガバナンス投票では、コミュニティ内のルールの制定や資金配分先の決定、パートナーシップの締結などに関する採決が行われます。
Yuga LabsのNFTプロジェクトと関係が深い
2つ目の特徴としては、「Yuga LabsのNFTプロジェクトと関係が深い」点が挙げられます。
エイプコインには、BAYC(Bored Ape Yacht Club)やOthersideといったYuga Labs社が手がけるNFTプロジェクトと関係が深いという特徴があります。
Yuga Labsは公式サイト上で、「各プロジェクトの主要トークンとしてエイプコインを使用していく」と説明しており、エイプコインの普及を後押ししていく姿勢を明らかにしています。実際に、メタバースプロジェクトのOthersideでは、仮想土地「Otherdeed」の決済通貨としてエイプコインが使用されました。
BAYCなどのNFT保有者に対して、1.5億枚のエイプコイン(APE)がエアドロップされた
引用:BAYC
また、BAYCとその派生プロジェクトであるMAYC(Mutant Ape Yacht Club)、BAKC(Bored Ape Kennel Club)のNFT保有者に対しては、エイプコインのエアドロップが行われました。
このエアドロップでは、エイプコインの総供給量である10億枚のうち、1.5億枚が対象者に配布されました。エアドロップの内訳は以下の通りです。
保有しているNFTの種類 | エアドロップされたAPEの枚数 |
---|---|
BAYC | 10,094枚 |
MAYC | 2,042枚 |
BAYC + BAKC | 10,950枚 |
MAYC + BAKC | 2,898枚 |
表からもわかるように、もっとも多くエアドロップされたのはBAYCとBAKCの両方を保有しているユーザーで、10,950枚が配布されました。
2023年7月28日時点の価格(1APE=約275円)で計算すると、このエアドロップだけで上記のユーザーは300万円以上の資産を手に入れたことになります。
GucciやTAG Heuerなどが決済手段として採用している
3つ目の特徴としては、「GucciやTAG Heuerなどが決済手段として採用している」点が挙げられます。
2022年8月2日、高級ファッションブランドのGucci(グッチ)は、米国の一部店舗でエイプコインを決済手段として導入したことを発表しました。
また、同日にはスイスの高級時計メーカー「TAG Heuer(タグ・ホイヤー)」も、一部の店舗でエイプコインによる決済を導入することを明かしました。
ガバナンストークンだけでなく、決済としての用途もあるということは、通貨としての性能の高さが認められている証拠と言えるでしょう。
ステーキングができる
4つ目の特徴としては、「ステーキングができる」点が挙げられます。
2022年12月、ApeCoin DAOはエイプコインのステーキングサービス「ApeStake」を開始しました。
引用:ApeStake.io
ApeStakeの利用者は、自身が保有するエイプコインをステーキングすることで報酬を受け取れます。また、BAYC、MAYC、BAKCなどのNFTステーキング機能も備わっており、該当するNFTの保有者は自身のNFTを特定のプールに預け入れることで、報酬としてエイプコインを獲得できます。
エイプコイン(ApeCoin/APE)の価格推移
ここでは、2022年3月のリリース時から2023年8月に至るまでのエイプコインの価格推移を、チャート画像とともに振り返っていきます。
リリース直後(2022年3月)〜2022年12月の価格推移
引用:ApeCoin Price: APE Live Price Chart & News | CoinGecko
上のチャートは、リリース時(2022年3月)から2022年末までのエイプコイン(APE)の価格推移を表したものです。
超人気NFTプロジェクト『BAYC(Bored Ape Yacht Club)』の関連銘柄という触れ込みが話題性を生み、エイプコインはローンチ前から多くのトレーダーから注目を集めていました。そして、2022年3月17日にローンチされると、すぐにAPEの価格は高騰します。17日に800円台だったエイプコインは、翌日の18日には一時2,000円まで上昇しました。
その後も順調に価格は上昇していき、2022年4月末に『Otherside』のランドセールが行われた際には、エイプコインの価格はこれまでの最高値である3,494円まで高騰しました。しかし、ランドセールの終了後は需要が激減し、5月の中旬には一時700円台までエイプコインの価格は下落してしまいます。
続く5月には、ステーブルコインのUST(TerraUSD)のディペッグ騒動が起こり、暗号資産市場全体が下落トレンドに突入していきます。それに伴いエイプコインの価格も下落していき、2022年末の時点で400円台まで値下がりしました。
2023年の価格推移
引用:ApeCoin Price: APE Live Price Chart & News | CoinGecko
上のチャートは、2023年1月から2023年8月までのエイプコイン(APE)の価格推移を表したものです。
2023年に入ると市場全体が上昇基調に転じたことを受けて、エイプコインの価格も上昇します。2022年末に400円だった価格は、2023年1月下旬には800円台まで回復しました。
しかし、その後は相場を反応させるだけの好材料を投入できず、5月頃から価格は徐々に下落していきます。さらにその後も軟調に推移していったエイプコインの価格は、2023年8月2日時点で約265円となっています。
「エイプコインの価格は今後どうなっていくのか?」
次の章では、エイプコインの将来性・今後を左右する重要なポイントについて解説していきます。
エイプコイン(ApeCoin/APE)の将来性・今後の動向
エイプコインの将来性を占う上で重要なポイントとしては、主に以下の3つがあります。
- Yuga Labsの動向に影響を受ける可能性が高い
- 用途の拡大
- 独自チェーンへの移行
どのような内容なのか、順番に見ていきましょう。
Yuga Labsの動向に影響を受ける可能性が高い
1つ目のポイントは、「Yuga Labsの動向に影響を受ける可能性が高い」点です。
前述したように、エイプコイン(APE)はYuga Labsおよび同社が手がけるNFTプロジェクトと関係が深い暗号資産です。2022年にリリースされた際には、Yuga Labsに対して1.5億枚のエイプコインが配布され、BAYCやMAYCなどのNFT保有者に対しても同量のトークンがエアドロップされました。
さらに、2022年11月にはBAYC、MAYC、BAKC、OthesideなどのNFTの売買が行える独自のマーケットプレイスも、ApeCoin DAOによってローンチされています。
こうした点を見ると、エイプコインがいかにYuga Labsと繋がりが深いかがよくわかります。まだリリースはされていませんが、Othersideがローンチ(ローンチ日は未定)される際には、エイプコインがプロジェクト内の基軸通貨として使用されることも期待されています。
両者の密接な関係を見る限り、今後、BAYCやOthersideなどのYuga Labs関連のNFTの人気が高まれば、それに連動してエイプコインの需要も高まる可能性があります。
用途の拡大
2つ目のポイントは、「用途の拡大」です。
一般的に、暗号資産の需要は通貨としての用途の多さによって決まる傾向があります。使い道の多い通貨ほど多くの人から必要とされ、需要が高くなりやすいのです。
2023年8月時点、エイプコインには主に次のような用途があります。
エイプコインの用途
- ApeCoin DAOのガバナンストークン
- エコシステム内の決済手段
- Gucci、TAG Heuerなどの一部店舗における決済手段
- 米ニュースマガジン「TIMES(デジタル版)」の決済手段
今後さらに用途が拡大していけば、それに伴いエイプコインの需要や価値も高まっていくことが考えられます。
独自チェーンへの移行
3つ目のポイントは、「独自チェーンへの移行」です。
エイプコインは、イーサリアムのブロックチェーン上で発行されている暗号資産です。イーサリアムチェーンは非常に多くのプロジェクトで利用されているため、ネットワークが混雑しやすく、取引の遅延やガス代の高騰などを起こしやすいという問題があります。
実際、2022年4月にYuga LabsがOthersideのランド(NFT)を販売した際には、トランザクションが大量に発生し、取引が遅延しガス代が高騰するという出来事がありました。
今後、エイプコインがイーサリアムから他のブロックチェーンへと移行することがあれば、上記のような取引時の問題が改善され、より需要が高まる可能性があります。
Coincheckでエイプコイン(ApeCoin/APE)を購入する方法
Coincheckでは、2023年9月21日よりエイプコイン(APE)の取り扱いを開始しました。
Coincheckでエイプコインを購入する方法には、以下の2種類があります。
- スマホアプリで購入する
- パソコンで購入する
以下で、それぞれの購入方法をご紹介します。
※Coincheckで暗号資産を購入するには、事前に口座開設を完了させておく必要があります。口座開設の詳しいやり方は、以下の記事をご覧ください。
スマホアプリでエイプコイン(APE)を購入する方法
最初に、Coincheckのスマホアプリを使ってエイプコイン(APE)を購入する方法を紹介します。具体的な手順は以下の通りです。
- 1.画面下メニューの「販売所」をタップする
- 2.表示されたコインの中から「APE(エイプコイン)」をタップする
- 3.「購入」をタップする
- 4.購入金額を入力し、「日本円でAPEを購入」→「購入」をタップする
スマホアプリを使えば、時間や場所を問わずわずかこれだけの操作で取引ができます。
※Coincheckアプリのダウンロードはこちらから。
パソコンでエイプコイン(APE)を購入する方法
パソコンでエイプコイン(APE)を購入する際の手順は、以下の通りです。
- 1.Coincheckにログインし、販売所(購入)ページに移動する
- 2.画面に表示されている銘柄の中から「APE」を選択する
- 3.購入する数量を入力し、交換する通貨を選択する
- 4.購入金額を確認し、「購入する」をクリックする
パソコンを使う場合でも、スマホアプリと同じく簡単な操作で取引をすることができます。パソコンはスマホよりも画面が大きく、見やすいのが魅力です。
エイプコイン(ApeCoin/APE)に関するQ&A
エイプコイン(APE)に関するよくある疑問を、Q&A形式でご紹介します。
エイプコインはどのような暗号資産ですか?
エイプコイン(APE)は、ApeCoin DAOと呼ばれるDAO(分散型自律組織)によって運営されている暗号資産です。イーサリアムのブロックチェーン上で発行されており、「ERC-20」規格を採用しています。
2022年3月にリリースされたエイプコインは、BinanceやCoinbaseなどの大手取引所に立て続けに上場し、多くの投資家から高い注目を集めました。
エイプコインの特徴・メリットについて教えてください。
エイプコインには、主に次の4つの特徴・メリットがあります。
- ApeCoin DAOのガバナンストークン
- Yuga LabsのNFTプロジェクトと関係が深い
- GucciやTAG Heuerなどが決済手段として採用している
- ステーキングができる
エイプコインと関係のあるNFTタイトルは?
エイプコインは、Yuga Labs社が手がけるNFTプロジェクト(BAYC、MAYC、BAKC、Othersideなど)と深い関係があります。
エイプコインの過去最高値はいくらですか?
エイプコインの過去最高値は3,494円(2022年4月、CoinGecko調べ)です。
エイプコインの将来性について教えてください。
エイプコインの将来性を占う上で重要なポイントとしては、主に以下の3つがあります。
- Yuga Labsの動向に影響を受ける可能性が高い
- 用途の拡大
- 独自チェーンへの移行
まとめ
エイプコインの特徴、価格推移、将来性などについて解説してきましたが、いかがでしたか。
ApeCoin DAOと呼ばれるコミュニティによって運営されているエイプコインは、BAYCやOthersideといったYuga Labsが手がけるNFTプロジェクトと非常に深い関係があります。そのため、エイプコインの将来性について知るためには、Yuga Labsの動向をこまめにチェックすることが重要になります。
Coincheckでは、2023年9月21日よりエイプコイン(APE)の取り扱いを開始しました。この記事を読んでエイプコインに興味を持った方は、ぜひCoincheckでのお取引をご検討ください。
Coincheckで暗号資産を取引するには、事前に口座開設を行う必要があります。口座開設の詳しいやり方については、こちらの記事をご覧ください。
※本記事はエイプコイン(APE)の価格上昇を保証するものではありません。投資はご自身の判断と責任において行ってください。