Net Assets
Net Assets
Show in header
 Net Assets
¥ {{ $filters.cut_decimal_zero($filters.number(balance.net_assets.jpy, 1)) }}

Available

In Use

{{ cur.toUpperCase() }}
¥ {{ $filters.cut_decimal_zero($filters.number(balance.coincheck.available[cur])) }}
¥ {{ $filters.cut_decimal_zero($filters.number(balance.coincheck.in_use[cur])) }}
Net Assets
Show in header
 Net Assets
¥ {{ $filters.cut_decimal_zero($filters.number(balance.net_assets.jpy, 1)) }}

Available

In Use

{{ cur.toUpperCase() }}
¥ {{ $filters.cut_decimal_zero($filters.number(balance.coincheck.available[cur])) }}
¥ {{ $filters.cut_decimal_zero($filters.number(balance.coincheck.in_use[cur])) }}

Coincheck Column
コインチェックコラム

法定通貨などを価値の担保とすることで、価格が法定通貨とほぼ等価となるステーブルコインは、暗号資産の取引において欠かせないものと言えます。しかし、普段何気なく使っていても、その仕組みやメリットが良くわからないといった人も少なくありません。 この記事では、ステーブルコインの特徴や種類、メリットなどを解説し、ステーブルコインがどのようなもので、どのような使い方ができ、利益を上げられるかを解説します。 Coincheckの無料登録はこちら 目次 ステーブルコインとは 暗号資産やビットコインとの違い ステーブルコインの目的と注目を集める理由 ステーブルコインは投資の対象として利益をあげることはできるのか 外貨預金 レンディング ステーキング DeFi アービトラージ・裁定取引 ステーブルコインの銘柄一覧 Tether (USDT) USDコイン (USDC) TrueUSD (TUSD) ダイ (DAI) Tether Gold (XAUT) Binance USD (BUSD) ステーブルコインの注意点・デメリット ステーブルコインとは ステーブルコインとは暗号資産の一種で、価格が安定するように設計されたものを指します。 主に、円やドルなどの法定通貨と等価になるように作られており、価格の維持・価値の担保の方法はコインによって様々です。 たとえば、発行量と同価以上の米ドルや円などの法定通貨を持つことで、法定通貨とステーブルコインの交換比率を固定化して価値を担保するような方式があります。 そのほかにも、金などのコモディティ商品と値動きを一致させるもの、別の暗号資産を担保とするもの、アルゴリズムで値段を一定に保つものなどがあります。 ステーブルコインは、主に暗号資産を取引する際に円や米ドルなどの法定通貨の代用として使われ、暗号資産取引での価値保存の役割を担っているケースが多く見られます。 (※)暗号資産担保型、アルゴリズム型、コモディティ型ステーブルコインは、設定された価値を保証するための原資産が確保されているものではなく、相場の変動等により目標価格に対して大きく下落する可能性があります。 暗号資産やビットコインとの違い ステーブルコインは価格が一定の範囲内で安定するように設計されているため、ボラティリティ(価格変動)が小さくなっています。 一方で、ビットコインなどの暗号資産は値動き(ボラティリティ)が大きく、投機性が高いものが多いです。また、スケーラビリティやガバナンスなどの問題も抱えており、支払い手段や価値保存手段としての信頼性が疑問視されていました。 暗号資産・ビットコインは一般にボラティリティが大きい金融商品とされていますが、ステーブルコインはこれに当てはまりません。 ステーブルコインは暗号資産の抱える問題を解決できるよう、支払い手段や価値保存手段として使うことに特化されたものが多いです。 暗号資産・ビットコインは、プロジェクトの進捗や取引所での上場などにより価格が変動しますが、基本的にステーブルコインは大きな価格変動が起こりません。 ステーブルコインの用途は、円やドルなどの法定通貨と(ほぼ)同じ価格を保ち、円滑で自由な暗号資産取引や決済を行うためのものです。 そのため、ステーブルコインでは、大きな価格変動はステーブルコインの価値・機能を損なうため、大きな価格変動で信用が失墜し、そのまま再起不能になることもあります。 ステーブルコインの目的と注目を集める理由 ステーブルコインは価格安定を目的に、ボラティリティが低くなるように設計されています。 ビットコインなどの暗号資産はボラティリティが大きく、価値保存や決済といった実用面に難があります。しかし、暗号資産・ブロックチェーンは法定通貨にはない、メリットを持っています。高速な送金スピードや安価な送金手数料、プログラム可能といった、デジタル資産としての側面に大きなメリットを有しています。 そのため、ボラティリティがない暗号資産、つまりステーブルコインを作ることにより、ブロックチェーンの良い性質を享受し、新たな外貨預金や外貨送金、決済などに利用する狙いがあります。また、暗号資産の市況が悪い場合の退避先としても利用することができるため、暗号資産の円滑な取引にも貢献しています。 ステーブルコインは投資の対象として利益をあげることはできるのか ステーブルコインは法定通貨と等価なものが多く、価格の変動も起きにくいため、トレードでの利益は望めないと言えるでしょう。むしろ、単純にステーブルコインを大量に保有することは、ハッキングや法規制などのデメリットを被るリスクがあるため、円やドルなどの法定通貨で保有したほうがいいと言える場合もあります。 しかし、以下の方法を活用することで、トレード以外の方法で利益を上げることが望めます。 外貨預金 ステーブルコインを外貨預金として扱うことができます。 日本円をドルを裏付け資産としたステーブルコインに変えて保有していれば、ドル高局面の際、為替変動により利益を望むことができます。 しかし、外貨預金をスワップポイント(金利差)目的で行う場合には注意が必要です。ステーブルコインにスワップポイントが設定されているケースは少なく、トルコリラに投資するような金利目的での投資には適していません。 レンディング 自身が所有するステーブルコインを貸し出し、その貸出料を受け取るレンディングで利益を上げる方法があります。 レンディングはステーブルコイン以外の暗号資産でも広く利用されている方法で、ビットコインなどでも行われています。 Coincheckでも貸暗号資産サービスを提供しており、ビットコインやイーサリアム、リップルなど、取り扱いのある多くの銘柄で利用できます。Coincheckではステーブルコインの取り扱いはないため、Coincheckの貸暗号資産サービスでステーブルコインは扱えません。 なお、レンディング中は自身の暗号資産を売却することはできないため、価格の変動リスクやエアドロップなどには注意する必要があります。 ステーキング ステーブルコインではステーキングが可能です。ステーキングとはいうものの、ネットワーク・ガバナンス貢献によるPoSのステーキングとは違い、実質的にはレンディングと同じです。 保有しているステーブルコインを貸し出すことで、その貸出料を取得することができます。 DeFi DeFi、とくにDEXの分野では、流動性を供給する流動性プール(Liquidity Pool)といった仕組みが採用されています。DEXでは、誰でも流動性を供給することができ、その貢献の対価として暗号資産を得ることができます。 DeFiとは?注目を集めている2つの理由と購入するメリット・デメリット Coincheck アービトラージ・裁定取引 発行体により交換性・兌換性が担保されているステーブルコインは、アービトラージ・裁定取引で利益を生み出すことが可能です。 アービトラージとは、市場間の価格差や金利差を狙った取引です。ステーブルコインを利用したアービトラージとしては、たとえば1コイン=1ドルとしての交換が担保されているコインを、どこかの市場で1コイン=0.9ドルで仕入れ、それを発行体に売却するといった方法が考えられます。 何らかの理由でステーブルコインの価格差が生まれた際に、そのサヤ取りをすることで利益が狙えます。 ステーブルコインの銘柄一覧 ステーブルコインには、価値を保つ方法と管理主体がいくつか存在しています。 本記事では、時価総額が大きく、ある程度知名度のあるステーブルコインを紹介します。 Tether (USDT) USDTはTetherが発行するステーブルコインです。多くの取引所で使われているステーブルコインで、暗号資産の時価総額でも上位に位置しています。 発行体 Tether Operations 裏付け資産 法定通貨  トークンを引き換えるのに必要な金額と同等以上を保有 通貨発行量 約657.9億 USDT USDコイン (USDC) 米国の暗号資産取引所であるCoinbaseとCircleが発行しているUSDC。USDCは価値の担保として米ドルだけでなく短期の米国債も用いています。1USDCは1USDと交換することが可能です。 発行体 Centre 裏付け資産 米ドル 1TUSD=1USDと交換可能 通貨発行量 約7.6億 TUSD TrueUSD (TUSD) TUSDは、複数の信託銀行に米ドルを預け、それを担保として発行しているステーブルコインです。TUSDのトークン量と保有している米ドルの量は1:1を保つように設計されており、適宜発行とBURNを繰り返しています。 発行体 TrustToken 裏付け資産 米ドル TUSD 1=1USDと交換可能 通貨発行量 約7.6億 TUSD ダイ (DAI) DAIはイーサリアムを担保として発行しているステーブルコインです。DAIはMakerDAOという分散金融プロジェクトにより管理されています。 発行体 MakerDAO 裏付け資産 イーサリアムの信用担保 通貨発行量 約49億DAI ※Dai(DAI)は1DAI = 1米ドルを目標価格として設定しており、実際に1米ドル付近で価格が推移していることから、暗号資産(仮想通貨)型ステーブルコインと認識されていますが、1DAI = 1米ドルの価値を保証するための原資産が確保されているものではなく、相場の変動等により目標価格に対して大きく下落する可能性があります。 暗号資産(仮想通貨)ダイ(DAI)とは?他のステーブルコインとの違いや特徴を解説! Coincheck Tether Gold (XAUT) Tether Goldは、USDTを発行しているTetherが扱う、金を裏付けとするステーブルコインです。1XAUTは金1トロイオンス分の金として保管されています。 発行体 Tether 裏付け資産 金 1XAUT=金1トロイオンス スイスの金庫に保管 通貨発行量 約24万XAUT ※金や原油といった現物資産により価値が裏付けられるコモディティ型ステーブルコインは、設定された価値を保証するための原資産が確保されているものではなく、相場の変動等により目標価格に対して大きく下落する可能性があります。 Binance USD (BUSD) BUSDは暗号資産取引所大手であるBinanceが発行するステーブルコインで、価値の裏付けとなる米ドルはアメリカ ニューヨーク州の金融局により承認・規制されています。 2022年12月時点では、Binanceの取引所トークンであるBNBに次ぐ時価総額を誇っています。 発行体 Binance 裏付け資産 米ドル ニューヨーク州金融局によって承認・規制 通貨発行量 約188億USD ステーブルコインの注意点・デメリット ステーブルコインは、価格を一定に保つことが目的であるため、その価値を棄損するようなことが起こると通貨危機のような状態となり、価格が暴落していきます。 通貨危機となる大きな原因は、価値の裏付けとなっている資産の信用堕落が挙げられます。また、価値を一定に保つアルゴリズムの崩壊でも価値の担保がなくなることもあります。 つまり、ステーブルコインは、銘柄によって価値の担保方法が異なりますが、その担保が崩壊することで通貨の価値が暴落するということです。ステーブルコインを利用する際は、価値の担保を知り、それを注意深く監視しておく必要があるのです。 実際に、LUNA・USTでステーブルコインが崩壊した例があります。USTというステーブルコインは、LUNAを担保に発行されていたのですが、取付騒ぎが起き、結果崩壊しました。 加えて、ステーブルコインはマネーロンダリング対策などの国による規制を受けるリスクがあります。 日本ではステーブルコインは価値の担保の方法や流通方法によって法規制が異なる場合があり、さらに国内外で規制状況がことなるといった事態もあります。そのため、発行体の置かれている国の規制動向に注視しなければなりません。

2022年12月23日、令和5年(2023年)度「税制改正の大綱」が閣議決定されました。この「税制改正の大綱」とは、簡単に言えば「翌年度以降の税制改正の方針」であり、令和5年度「税制改正の大綱」には暗号資産(仮想通貨)関連の税制の見直しも盛り込まれました。 また、令和5年度「税制改正の大綱」においては、2022年7月に一般社団法人日本暗号資産ビジネス協会(JCBA)が一般社団法人日本暗号資産等取引業協会(JVCEA)と共同で金融庁に提出した「暗号資産に係る2023年度税制改正要望書」の内容も一部反映されています。 この記事では2023年の改正で暗号資産の税制がどのように変わるのか、そして要望書において何が反映されて何が反映されなかったのかについて、2022年12月1日にオンラインにて開催された「2022年暗号資産の今を知る〜税制改正に向けた現状〜」(コインチェック株式会社×クリプタクト共催)の内容も踏まえて解説していきます。 セミナー動画 この記事でわかること 2023年の改正で暗号資産の税制がどのように変わるのか 2022年度時点での暗号資産の税制はどうなっているか 2023年度の暗号資産税制改正要望の概要 2023年以降の税制改正に向けた活動予定 ※【パートナーを募集中】 コインチェックでは、NFTやメタバースの活用を考えている企業・団体を募集しています。 https://forms.gle/LgmP9GjQgke8RYHn6 Coincheckの無料登録はこちら   監修竹ケ原 圭吾   2012年11月 大学在学中に公認会計士試験2次試験に合格。大学卒業後、有限責任監査法人トーマツに入社。幅広い業種の監査及び上場支援業務、財務DD等の関連業務に従事。その後、2018年11月にコインチェック株式会社入社。経理財務部門の責任者として、暗号資産交換業という新たな事業分野における会計の要件定義や内部統制構築等に加え、財務会計・管理会計・税務業務に従事する。その他、日本暗号資産ビジネス協会(JCBA)において、税制検討部会の副部会長を務め、暗号資産に関連する自主規制の各種ルールメイキングにも関与する。2020年9月に執行役員、2022年6月に常務執行役員に就任。   目次 2023年度税制改正で暗号資産の税制はどう変わる? ポイント①:法人が保有している暗号資産への課税が一部緩和された ポイント②:暗号資産の分離課税は大綱への記載なし ポイント③:暗号資産の資産税についても大綱への記載なし  暗号資産の税制改正 〜2022年度時点の現状〜 セミナー登壇者紹介 暗号資産の税制改正要望で押さえておきたい要点 要点①:分離課税について  要点②:法人税について 要点③:資産税について 暗号資産の税制改正が急がれる背景 背景①:暗号資産市場の大幅な拡大・成長 背景②:NFTやメタバースなど新たな利活用の拡大 背景③:Web3.0推進が日本の成長戦略に 税制改正要望書はどのようにして作られるのか? ステップ①:要望の洗い出し/リサーチ ステップ②:他業界団体へのすり合わせ ステップ③:投資家アンケート/リサーチ 税制改正要望書提出後の活動について 活動①:各項目への省庁とのすり合わせ 活動②:各省から財務省への要望 活動③:税制改正大綱に盛り込まれるための啓蒙  2023年以降の税制改正に向けた活動予定 2023年度税制改正で暗号資産の税制はどう変わる? 2023年度の税制は、令和5年度「税制改正の大綱」を大きな方針として改正が進んでいきます。今回閣議決定された暗号資産関連の税制について、押さえておきたいポイントは次の3つです。 ポイント①:法人が保有している暗号資産への課税が一部緩和されたポイント②:暗号資産の分離課税については大綱への記載なしポイント③:暗号資産の資産税についても大綱への記載なし ポイント①:法人が保有している暗号資産への課税が一部緩和された 1つ目のポイントは「法人が保有している暗号資産への課税が一部緩和された」ことです。 現行の税制では法人が期末時点で暗号資産を保有していた場合、含み益があれば、実現されているものとみなし、課税されていました。これを期末評価課税と言います。 売却して利益が出たならば課税する、というのは税金に詳しくない方でも感覚として理解できると思いますが、期末評価課税は、いつでもその時点の時価で売却できる状態だから、期末時の時価で利益が実現しているものと考えて計算しよう、という考え方に基づいています。 そして暗号資産は、その保有目的に関わらず、期末時価評価が必要とされているため、仮に長期保有を前提にすぐ売れない場合にも、期末時に含み益がある場合には納税しなければならないということは、従来より課題となっていました。 暗号資産を自ら発行し保有する法人についても、同様に時価評価されるおそれがあり、この税制課題により発行体が海外に流出するということが多くありました。例えば日本発のパブリックブロックチェーン「Astar Network(ASTR)」を開発するStake Technologies株式会社の渡辺創太CEOは、noteにて『もしAstarを日本でやっていてトークンを日本で発行した場合、2022年に我々が納めなければならない税金は約200億円』であり、この多額の税金を納めるために自社トークンを大量に現金化してしまうと、トークンのマーケット価格の崩壊やプロジェクトの停滞を招きかねないと指摘しています。 一般社団法人日本暗号資産ビジネス協会(JCBA)の調査でも海外に流出したweb3スタートアップは数十社あるとされています。 今回閣議決定された令和5年度税制改正の大綱では「暗号資産を発行している企業の自社保有分について一定の要件を満たすものは、期末評価課税の対象外とする」ことが記載されています。つまり海外流出の主な課題であった部分が解消される、ということになりました。 暗号資産に関する税制改正は2017年の消費税改正以降、6年ぶりとなります。 上記の改正が大綱に盛り込まれるにあたり、業界団体の要望がどうなっていたかというところですが、、2022年7月に一般社団法人日本暗号資産ビジネス協会(JCBA)が一般社団法人日本暗号資産等取引業協会(JVCEA)と共同で金融庁に提出した「暗号資産に係る2023年度税制改正要望書」において、主に「①期末評価課税の対象を短期売買目的に限定すること」と「②自社発行分の暗号資産を期末評価課税対象から除外すること」を要望していました。今回はこのうち②の部分が盛り込まれたということになります。 ポイント②:暗号資産の分離課税について大綱への記載なし 2つ目のポイントは「暗号資産の分離課税について大綱への記載がなかった」ことです。 現状では暗号資産で得た所得は「雑所得」に分類され、給与所得など他の所得と合算して所得税額を計算します。このような課税区分のことを「総合課税」といいます。総合課税では、税率は課税所得が多いほど高くなる累進課税方式が採用されているので、合計した所得が多ければそれだけ税額も多くなります。 一方で株の売買で得た所得は「譲渡所得」に区分され、他の所得金額と合算せずに個別に税額を計算します。このような課税区分のことを「分離課税」と言います。 分離課税における総合課税と比較したメリットは、所得計算が分離される分、税金が抑えられる可能性が高いことです。 収入が多くなるほど所得税が高くなる累進課税と違い、分離課税では税率が一定です。そのため、分離課税で得た収入は所得が高い方にとって負担軽減となるでしょう。それに加え、上場株式等の譲渡所得については損失分を3年の間繰り越すことのできる「繰越控除」が認められています。 このように暗号資産は上場株式等の金融商品に比べ、税制面で不利であるのが現状です。そのためJCBAが毎年提出している税制改正要望書では、昨今の法令上の暗号資産の位置付けの整理や諸外国の税制を比較分析した上で、上場株式等の金融商品と同様に「20%の申告分離課税」や「3年間の損失繰越控除の適用」を要望しています。しかしながら、2023年度の「税制改正の大綱」にはこれらの項目は反映されませんでした。 ポイント③:暗号資産の資産税についても大綱への記載なし 3つ目のポイントは「暗号資産の資産税についても大綱への記載がなかった」ことです。 JCBAが金融庁に提出した2023年度の税制改正要望書では、「相続した暗号資産の譲渡による所得を取得費加算の特例対象とすること」と「相続財産評価に過去3ヶ月の平均時価の最低額を選択可とすること」を要望していました。これは暗号資産の急激な値上がりによっては、相続をする際に多額の相続税がかかってしまうケースがあるためです。しかしながら、2023年度の「税制改正の大綱」にはこれらの項目は反映されませんでした。 暗号資産の税制改正 〜2022年度時点の現状〜 ここからはJCBAが提出した2023年度の税制改正要望について、2022年12月1日にオンラインにて開催された「2022年暗号資産の今を知る〜税制改正に向けた現状〜」(コインチェック株式会社×クリプタクト共催)の内容をもとに解説していきます。 ※令和5年(2023年)度「税制改正の大綱」が発表される前に実施されたセミナーとなります。 ※アーカイブ動画はこちら セミナー登壇者紹介 竹ケ原 圭吾(Keigo Takegahara) コインチェック株式会社 常務執行役員 公認会計士 斎藤 岳(Gaku Saito) 株式会社pafin 代表取締役 日本暗号資産ビジネス協会(JCBA)税制検討部会長 兼 アドバイザー コインチェック株式会社 ※詳しくはこちら クリプタクト ※詳しくはこちら 暗号資産の税制改正要望で押さえておきたい要点 要点① 分離課税について要点② 所得税について要点③ 資産税について 要点①:分離課税について 引用:JCBA「2023年度税制改正に関する要望書 添付1」 斎藤:1つ目の要点は「分離課税」についてです。特に分離課税は個人の税制にも直接関わってきますので、今回セミナーに参加された皆様にとっても一番興味があるトピックではないかと考えております。ここでの要望を一言で表現するなら「暗号資産の税制も、上場株式等と同じような税制にしてほしい」ということになります。 具体的には一般的な上場株式等の金融商品と同様に「20%の申告分離課税」や「3年間の損失繰越控除の適用」を要望しています。そして暗号資産デリバティブ取引についても同様の税制を適用するように要望を提出しております。 要点②:法人税について 引用:JCBA「2023年度税制改正に関する要望書 添付1」 斎藤:2つ目の要点は「法人税」についてです。ここでの要望内容を簡単に申し上げると「法人が保有している暗号資産の含み益に対する課税を一部緩和してほしい」ということになります。 ※含み益とは取得価格が時価よりも安い場合の差額のこと。例えば過去に購入した100万円分のビットコインの時価が250万円だった場合、取得価格と時価の差額である150万円が含み益です。 従来の税制では法人が期末時点で暗号資産を保有していた場合、含み益があれば課税されていました(期末評価課税)。そこで今回の要望書では法人が保有している暗号資産に対する期末評価課税の一部緩和を要望しています。具体的に「期末評価課税の対象を短期売買目的に限定すること」と「少なくともまずは自社発行分の暗号資産を期末評価課税対象から除外すること」を要望しています。 要点③:資産税について 引用:JCBA「2023年度税制改正に関する要望書 添付1」 斎藤:3つ目の要点は「資産税」についてです。ここでの要望内容を簡単に申し上げると「暗号資産にかかる相続税の一部を軽減してほしい」ということになります。暗号資産の価格は時期によって急激に値上がりすることもあるため、相続をする際に多額の相続税がかかってしまう場合があります。さらに相続税に加え、暗号資産を売却する際にも所得税等の税金がかかる場合もあるため、相続税と売却時にかかる税金の合計が相続した暗号資産の売却時の値段を上回ってしまうケースもあります。 そこで今回の要望書では「相続した暗号資産の譲渡による所得を取得費加算の特例対象とすること」と「相続財産評価に過去3ヶ月の平均時価の最低額を選択可とすること」を要望しています。 また「要点①分離課税について」は例年の要望書に毎年記載している内容ですが、「要点② 法人税について」と「要点③ 資産税について」は今回の税制改正要望書で初めて記載した内容となっています。 暗号資産の税制改正が急がれる背景 竹ケ原:では、なぜ暗号資産税制は改正が必要だと考えられているのでしょうか。結論を申し上げると「Web3.0市場やWeb3.0企業の育成、海外競争力の強化のためには暗号資産税制の改正が不可欠だから」だと私は考えています。 ここでは、暗号資産税制の改正が急がれている背景を3つ紹介します。 背景① 暗号資産市場の大幅な拡大・成長背景② NFTやメタバースなど新たな利活用の拡大 背景③ Web3.0推進が日本の成長戦略に 背景①:暗号資産市場の大幅な拡大・成長 参考:JCBA「2023年度税制改正に関する要望書」よりコラム編集部作成 竹ケ原:1つ目の背景は「暗号資産市場の大幅な拡大・成長」です。 ビットコイン市場は、国内外合わせ、2017年に時価総額及び取引金額が大きく増加しました。その後、2018年に入って減少傾向となったものの、2019年4月以降は増加傾向を示しています。なお直近の2022年3月現在においては、市場価格の影響もあり、時価総額で約105兆円に落ち着いています。 参考:JCBA「2023年度税制改正に関する要望書」よりコラム編集部作成 竹ケ原:また、ビットコインの取引金額は2019年には約1兆円であったものが、2022年3月には1日平均 で約3.1兆円と大幅に増加しています。 参考:JCBA「2023年度税制改正に関する要望書」よりコラム編集部作成 竹ケ原:さらに2018年以降、利用者口座の数は着実に増加をしており、2022年3月には約585万口座となっています。これに加え2022年は国内で暗号資産取引業を提供している業者が30社を超え、今後も一層の口座増加が見込まれます。なお、この585万という口座数は、店頭FXの税制改正が行われた2011年当時のFX取引口座数を既に超えており、普及度において既に暗号資産はFXと同程度以上の水準に達しているとみることができます。 背景②:NFTやメタバースなど新たな利活用の拡大 竹ケ原:2つ目の背景は「NFTやメタバースなど新たな利活用の拡大」です。 2021年はNFT元年とも呼ばれ、さまざまな分野での暗号資産技術の利活用が拡大しています。 例えばスポーツ分野では、NBAのハイライトシーンをNFT化した「NBA Top Shot」が2021年5月時点で取引高7億ドルとユーザー数100万人に到達しました。同サービスはNFTを交換する際に手数料を設けており、そこで発生した収益はNBAチームやその選手にも分配されるため、スポーツ産業にとって新たな収益源となっています。 またゲーム分野では、Axie Infinityの推定時価総額が一時300億ドルとなり、2021年10月時点でゲーム企業の中で世界5位となりました。同ゲームはプレイすることで「暗号資産」を稼得することができるため、フィリピンでは生活費としてAxie Infinity上で稼得する層が一定存在するほどに経済圏が拡大しています。 さらにメタバース分野では、NIKEがゲームプラットフォーム上におけるバーチャル空間「NIKELAND」のオープンや、 スニーカーNFT企業の買収など積極的な姿勢を見せています。ゲームを通じた顧客とブランドと の密接なつながりの構築や、スニーカーNFTという次世代のコレクターアイテムの提供など、NFT・メタバース分野をファッション業界の利益につなげようとしていることが窺えます。 背景③:Web3.0推進が日本の成長戦略に 竹ケ原:3つ目の背景は「Web3.0推進が日本の成長戦略に組み込まれたこと」です。 2022年6月、岸田内閣は「経済財政運営と改革の基本方針2022(骨太方針2022)」 において、政府主導でWeb3.0推進に向けた環境整備を進めていく姿勢を明らかにしました。これは、過去数年のWeb3.0推進の流れとしても大きな意味を持つものであると考えています。 竹ケ原:このスライドでは、Web3.0戦略における暗号資産の重要性について図を用いて説明しています。 Web3.0を推進することによって、暗号資産を利用する方が増え、Web3.0の市場も育成されていきます。この流れが何度も循環することで結果として経済が潤い、税収も増えて国が豊かになるというのが理想的なWeb3.0戦略のかたちです。 また、そのプロセスを経るためにどのような税の体制が望ましいのかという点に関して、具体的な案を要望書に記載しています。ご興味がある方はぜひご覧ください。 参考:JCBA「News-2023年税制改正に関する要望書の公表」 斎藤:今回「Web3.0」という言葉が骨太方針2022年に組み込まれたという事実は、我々税制改正に向けて動いている団体としては非常に意味のある出来事であったと感じます。 単に税制改正のお願いを政府に提出するだけではなく、我々が「Web3.0を成長戦略にするのであれば、現状の税制を変えていかなければいけない」という説得力のある理由付けができるようになったということは、かなり大きな違いだと思っております。 税制改正要望書はどのようにして作られるのか? 竹ケ原:ここでは税制改正要望書がそもそも、どのようなプロセスを経て作られるのか説明していきます。税制改正要望書は「①要望の洗い出し/リサーチ」「②他業界団体とのすり合わせ」「③投資家アンケートの情報収集」の3つのステップを経て作成されます。 ステップ①:要望の洗い出し/リサーチ 竹ケ原:1つ目のステップは「要望の洗い出し/リサーチ」です。まずは税の現場は特にどこで困ってるのか?ということを洗い出していきます。 例えば、2023年度の税制改正要望に記載した所得税と法人税などの問題点は制度的にすぐに気が付く部分です。 一方で相続税に関しては、会員である現場の税理士の方からお声をいただき反映させたもので、現場に入っていかないとわかりづらい論点でもあると思います。そういったものも丁寧に協会がハブ機能として拾い上げて、そこから、なぜこれが良くないのか?これは例外的な事象なのか?それとも税制度の問題なのか?というところや、あるいは他のアセットクラスだとどうなっているのか?という事象に対してのリサーチもしていきます。 ステップ②:他業界団体へのすり合わせ 竹ケ原:それが終われば、2つ目のステップである「他業界団体へのすり合わせ」へと進みます。 現在クリプト業界は複数の業界団体が存在しますが、言ってることがそれぞれ異なっていると、取りまとめる各省庁も苦労しますね。各省庁の目線に立った上で、先に業界団体としても他の団体との歩調を合わせるといいますか、表現を合わせるということをやったほうが税制改正は最終的に通りやすいので、このステップ2のプロセスを踏んでいきます。 ステップ③:投資家アンケート/リサーチ 竹ケ原:そして最後のステップは「投資家アンケート/リサーチ」です。 これは要望書を出すまでの間に行うもので、要望はどれくらいの声の大きさなのかを計測する、いわゆる署名活動みたいなものです。今回我々JCBA としても、主にTwitterを中心に暗号資産投資家に対してアンケートをさせていただきました。今年は結構力を入れたと思っていますが、大体2万6000件のお声をいただいて、やはり改めてこちらも頑張らなくては、という気持ちになりました。 この他にも、公表する手前のタイミングで、議員の方に対して啓蒙活動を行ったり、事前にコミュニケーションを取るなどをしています。 税制改正要望書提出後の活動について 竹ケ原:次に税制改正要望書を提出した後、我々が具体的にどのような活動を行っているのか説明していきます。税制改正要望書の公表後は「①各項目への省庁とのすり合わせ」「②省庁から財務省への要望」「③税制改正大綱に盛り込まれるための啓蒙」を主な活動として行っています。 活動①:各項目への省庁とのすり合わせ 竹ケ原:要望書を提出後、「各項目への省庁とのすり合わせ」を行います。 暗号資産は資金決済法で定められていますので、基本的な管轄は金融庁です。また、産業政策的な観点で言えば経産省です。実際の要望書も、今回は経産省と金融庁の共同での要望という形で出されており、主にその二省庁と協議をさせていただいています。 所得税、法人税、資産税の中で、特に各省庁の視点は基本的に我々と同じです。やはり産業の成長の目線が合って、そこに対して阻害要因がどの税のどこの部分になっているのか?影響度がどれくらいあるのか?ということに対して、優先順位付けをしていきます。そして、その順番にリソースを張っていくという点では同じだと思います。 ただし所得税になると、非常に多くの個人のユーザーの方々に対して影響を与えるため、考えなければいけないことが非常に膨大であり、ものすごく重いプロセスがあります。その重さは、当然ながらたくさんのユーザーが影響を受ける所得税から重くなっていき、次は恐らく法人税になります。相続税になるとそこまでではないかもしれませんが、やはりこの重さは、非常に気になるところです。それによって戦略的というか、どういう流れの中でコンセンサスを取っていくか?というところの目標も定まり時間軸も定まります。 2022年も昨年以上に、各省庁とのコミュニケーションが、体感で言えば5倍以上に増えたと思っております。その中では非常に具体的で率直なご意見もいただき、とてもありがたい気持ちになりました。我々も会員に対して、あるいはユーザーの皆様に対して、この温度感や期待値をお伝えしなくてはいけないところがあると思いますが、そこがすり合ってる状態になっているなと感じています。 ここから先、各省庁と具体的な税制改正の案について、さらに深ぼっていくプロセスをしております。各省庁で取りまとめて財務省に対して要望を提出し、財務省は与党の税制調査会とコミュニケーションをとった上で、最終的に税制改正大綱として大体毎年12月に盛り込まれて、国会に通していくというプロセスを経ていきます。 斎藤:この公表後の活動に関しては、2022年に初めて行ったと言っていいと思います。これまでは毎年要望書を出して、お疲れ様でした、みたいな感じでした。結局、出した瞬間に「いや、もうこれは今年は無理ですよ」みたいなコミュニケーションが最初からありまして、年末の税制改正大綱に、乗るか乗らないかの議論、また載せるために何をしていくか?どう決めていくか?のような議論は全くなかったです。2022年はそれをやっているという意味では、かなり前進しているとは思ってます。 活動②:各省から財務省への要望 斎藤:次のステップでは「各省から財務省への要望」を行います。 要望している内容というのは分離課税以外にも、法人税などを書きましたが、全部が全部同時並行で議論できているかというと、そうではなく、まずは通しやすいところから通していこうとしています。 具体的には、法人税の議論が詰めやすいところなので、まずはここから落としていこうと動いています。基本的には法人税周りの改正というところに関しては我々がコミュニケーションさせていただいてる省庁には、ご理解をいただいています。今までは、我々が出した先にこの要望を理解してもらって、改正に向けて「一緒に動いてください。お願いします」と言っていましたが、それに対して「ノー」というのがこれまででしたが、今年に関しては「そうですね。一緒にやりましょう」となりました。 したがって、具体的には各省庁とワンチームになって、財務省に説明していくという動きになっていると思っています。仕事にはウェットな世界もあると思いますが、こういった経験が、例えば2023年もさらに残っている要望内容を出していく際にプラスに効いてくるのではないかと思っています。 金融庁というと、業界に規制ばかりしているようなイメージを持たれている方も多いと思いますが、必ずしもそうではありません。むしろ前向きに改正していくことに一緒に汗をかいてもらっている。まさに、財務省の説得も金融庁にしていただいて、その説得材料を我々が一生懸命に用意して、「これどうでしょう?」みたいな形でやっている感じですね。 活動③:税制改正大綱に盛り込まれるための啓蒙 斎藤:最後のステップでは「税制改正大綱に盛り込まれるための啓蒙」を行います。税制改正大綱に関しては、毎年12月中に公表されます。したがって、今がまさに瀬戸際なところです(2022年12月1日現在)。 税制改正大綱に盛り込まれる前に自民党の税制大綱にも乗らなくてはいけません。与党、自民党の税制調査会のメンバーにお会いして、この大切さを説明させていただくなどの活動を日々行っています。 2023年以降の税制改正に向けた活動予定 竹ケ原:最後になりますが、2023年以降の活動としては「まずは変えられそうな、改正したときの影響が大きい税制に絞って議論を進めていきたい」と考えています。要望書を出すタイミングだけの活動ではなくて、通年を通した活動になりますので、今は斎藤さんと私と結構少数のメンバーで業界団体のメンバーでやっていますが、そろそろきつくなってきたのでちゃんとチームを作って輪を広げて活動していきたいと思いますので、そういう意味では組織作りも2023年は注力していきたいと思います。興味のある方がいればぜひ声を掛けてください。 斎藤:そうですね。2022年から税の要望書を出した後の行動というのが始まりましたが、残念ながら要望書の全部が議論に上がってるわけではなく、どうしても順番ができてしまうので残ってる議題もまだまだたくさんあります。それらをこなすにも我々スタッフィングもそうですが、なるべく時間をとって、官僚の方や、国会議員の方とも向かい合って、説得していくための時間を作ることが必要かと思っています。これからも輪を広げて真面目に取り組んでいきたいと思っておりますので、何卒よろしくお願いします。 ※本記事は暗号資産の投資を推奨する意図は一切ありません。 ※本記事は脱税を推奨するものではありません。また税対策の効果を保証するものではありませんので、お取引につきましてはご自身の責任のもと行ってください。 ※暗号資産の税制については、2023年1月13日時点の情報となります。 ※本記事は個人の暗号資産における税金についての内容であり、法人の場合は異なります。 ※税金の詳細につきましては、管轄 の税務署や税理士にお尋ねいただくか、国税庁の「タックスアンサー(よくある税の質問)」のページをご参照ください。

2023-10-12NFT

KIRIYA PICTURESとは、『GOEMON』や『ラスト・ナイツ』などの作品を手掛けてきた紀里谷和明監督が率いる映画制作会社です。2023年春には、新作映画『世界の終わりから』が公開される予定です。 コインチェックとKIRIYA PICTURESは、NFTを活用したファン拡大施策を検討するとともに、クリエイターの自由な発想による制作活動や収益機会の多様化の実現を目指すために、NFT事業において連携をしています。 今回の記事では、Coincheck NFTでの独占販売となるNFT「SEKAINOOWARIKARA」の詳細や購入方法、作品について詳しく解説していきます。 「SEKAINOOWARIKARA」の購入はこちら 目次 NFT「SEKAINOOWARIKARA」とは 購入特典はエンドロールクレジットへの掲載! 映画「世界の終わりから」のあらすじ 作品概要 INTRODUCTION STORY 公式サイト/公式SNSアカウント 「SEKAINOOWARIKARA」を購入する方法 購入方法 出庫方法 NFT「SEKAINOOWARIKARA」とは NFT「SEKAINOOWARIKARA」とは、2023年春公開予定の紀里谷和明監督の最新作となる映画「世界の終わりから」の撮影素材から1,000枚の写真を作りNFT化したものです。(以下は、6枚のNFTを一枚の画像にまとめたものです) 「SEKAINOOWARIKARA」は、Coincheck NFTで独占販売いたします。プライマリー販売の詳細はこちら。 販売点数 970点 販売開始 2023年2月6日 販売価格 0.33ETH(※) ※ 今回の販売はETH(イーサリアム)建での販売となります。暗号資産ETH(イーサリアム)はこちらからご購入いただけます。なお、ETH建販売価格については、暗号資産ETHの価格変動に応じて、発行元より適宜変更される場合がございますのでご了承ください。 購入特典はエンドロールクレジットへの掲載! 「SEKAINOOWARIKARA」の購入特典として、映画「世界の終わりから」のエンドロールクレジットへの掲載があります。エンドロールクレジットには任意の名前が掲載されるため、権利付与対象者(2023/2/20 23:59時点、Coincheck NFT上で本NFTを1点以上保有している方)には詳細の連絡が届きます。 ※エンドロールクレジットへのお名前の掲載には申込が必要です。対象者には申込方法をメールにてご案内いたします NFTを保有することで作品に参加できるという、新たな体験にぜひご参加ください。 紀里谷監督からのコメント 今回の新しい取り組みは、クリエイターが創りたい作品を自由に作ることができる環境創りへの挑戦です。 現在のクリエイティブ業界は、自由な環境やマインドで創作を行い、広くオーディエンスに届けることが難しい状況にあると思います。 新しい挑戦を通じて作品に参加していただく、作品により愛着を持っていただくといったような体験を提供できればと思います。 既存の仕組みに頼るのではなくクリエイティブ主導の世界、新しいあり方の可能性を探求します。 「世界の終わりから」のあらすじ 引用:『世界の終わりから』公式サイト 作品概要 タイトル 『世界の終わりから』 公開日 2023年春全国公開 監督/脚本 紀里谷和明 主演 伊東蒼 コピーライト ©2023 KIRIYA PICTURES INTRODUCTION 紀里谷監督最後の作品!テーマは「女子高生」と「世界の終わり」 『CASSHERN』(2004)で監督デビュー以降、『GOEMON』(2009)、クライブ・オーウェン、モーガン・フリーマン共演のハリウッド映画『ラスト・ナイツ』(2015)などを手掛けてきた紀里谷和明監督。 自身の想いを全て注ぎ込み、最後の作品として長編作品に選んだのは、世界を救うため奔走する一人の女子高生の物語。これまでの男性主人公作品とは異なり、不安な未来を必死に生きようとする女子高生が主人公の作品になっている。 STORY 高校生のハナは、事故で親を亡くし、学校でも居場所を見つけられず、生きる希望を見出せずにいた。 ある日突然訪れた政府の特別機関と名乗る男から自分の見た夢を教えてほしいと頼まれる。心当たりがなく混乱するハナだったが、その夜奇妙な夢を見る...。 公式サイト/公式SNSアカウント 映画公式サイト sekainoowarikara-movie.jp 映画公式Twitter @sekai_movie 「SEKAINOOWARIKARA」を購入する方法 コインチェックが運営するNFTマーケットプレイス「Coincheck NFT」では、2023年2月6日より「SEKAINOOWARIKARA」を独占販売いたします。 ここでは、Coincheck NFTで「SEKAINOOWARIKARA」を購入する方法と、購入したNFTを他のNFTマーケットプレイスに持ち出したりする際に必要になる「出庫方法」についてご紹介します。 ※Coincheck NFTは、Coincehckの暗号資産口座開設が完了している方のみ利用できます。暗号資産口座開設が完了していない方は、以下の記事を参考にして口座開設を行ってください。 Coincheck(コインチェック)の口座開設方法と手順を解説【動画付き】 Coincheck 購入方法 まずはCoincheck NFTにログインします。そして、Home画面の「タイトル」の中から『SEKAINOOWARIKARA』を選択します。 (※)Coincheck NFTでの『SEKAINOOWARIKARA』の取り扱いが開始前のため、一時的に異なるタイトルの画像を使用しています。 次に、購入したいNFTを選んでクリックします。 なお、画面内には入庫したすべてのNFTが表示されているため、画像左上に「出品中」と記載があるものだけを購入することができます。 金額は出品者が「受け取る通貨」として選択した通貨の単位で表示されています。購入者は、出品者が「受け取る通貨」で選択した通貨でのみ購入することができます。 詳細の確認が完了したら「購入確認」→「購入」をクリックすれば、NFTの購入は完了です。 出庫方法 購入したNFTをゲームなどで使用する場合や他のNFTのマーケットプレイスに持ち出したい場合は、出庫して外部のウォレットへ移動する必要があります。 出庫する場合、まずはマイページへ移動します。 マイページより出庫したいNFTを選択します。 出庫したいNFTであることを確認して「出庫」をクリック。 出庫先を選択してください。出庫先の登録がまだの方は「出庫先を編集」より登録することができます。 出庫の際は以下の点に注意してください。 ネットワークの状況によりNFTの送信及び反映に時間がかかる場合がございます。 一度実行した出庫処理は取り消すことができませんのでご注意ください。 誤った宛先へ送付した場合、お客様へご返却することが難しい場合がございますので、ご注意ください。 出庫先は「出庫先を編集」で表示される送金画面にて、Ethereumの送金先アドレスとして登録したものが選択できるようになります。 暗号資産取引口座の状況により出庫ができない場合があります。 手数料に関してはこちらをご確認ください。

2022年9月にイーサリアムのブロック生成・検証メカニズムがプルーフ・オブ・ステーク(PoS)に移行しました。これによってETHを保有する個人投資家や機関投資家がインカムゲインを得られる機会が生まれました。 ここでは、ETHのステーキングに興味のある投資家が知っておくべき情報を網羅的に解説します。 Coincheckの無料登録はこちら   寄稿者小林 真己   京都大学大学院工学研究科を修了後、メーカー勤務を経て2022年4月にコインチェック株式会社に入社。入社後は新規取扱い通貨の審査をはじめ、リサーチ業務を担当する。   目次 イーサリアムのアップグレード「The Merge(ザ・マージ)」 イーサリアムのステーキング概要 バリデーターの条件 バリデーターに必要な鍵 バリデーターのライフサイクル 報酬とペナルティ 報酬の発生方法 ペナルティ Effective Balance Shanghaiアップグレード ステーキングへの参加方法 ソロステーキング Staking as a Serviceの利用 Pooled Stakingの利用 総括 イーサリアムのアップグレード「The Merge(ザ・マージ)」 まず「The Merge」についておさらいします。 The Mergeとは、2022年9月15日に行われたアップグレードのことです。これによってイーサリアムではプルーフ・オブ・ワーク(PoW)が廃止され、PoSに移行しました。具体的には、従来からあるPoWのイーサリアムメインネット(実行レイヤー)とビーコンチェーン(コンセンサスレイヤー)の結合を指します。コンセンサスレイヤーと実行レイヤーの違いは以下の通りです。 コンセンサスレイヤー ブロックの生成や検証を行う。 実行レイヤー トランザクションの実行を行う。 引用:The Merge -- The Beacon Chain イーサリアムのステーキング概要 以下では、イーサリアムのステーキング概要について解説します。 バリデーターの条件 イーサリアムのバリデーター(記録者)になるためには、インターネットに接続されたイーサリアムノードを稼働させ、最初に32 ETHを預け入れる必要があります。32ETHより多く預け入れても報酬が増えることはありません。 例えばこのバリデーターは64ETHをデポジットしていますが、Effective Balanceとしては32ETHのみが反映されています。32ETHより多くのETHをステーキングしたい場合、別のバリデーターとして検証鍵を用意して32ETHをデポジットする必要があります。なお、ステーキングされているETHはこちらのコントラクトアドレスにデポジットされます。 ちなみに、バリデーターの最大Effective Balanceである32 ETHは、バリデーターの分散性/ブロックのファイナリティ時間/メッセージの処理数のトレードオフを加味して決定されています。 参考:EIP-2982: Serenity Phase 0 バリデーターに必要な鍵 先ほど「検証鍵」と書きましたが、イーサリアムには通常の秘密鍵と公開鍵とは別に、バリデーター専用の「検証鍵(The validator key)」と「引出し鍵(The withdrawal key)」が存在します。 検証鍵の目的は、ブロックの提案や証明などのオンチェーン操作に署名することです。そのため、検証鍵はホットウォレットに保持する必要があります。引出し鍵の目的は、バリデーターの残高を移動することです。引出し鍵を紛失するとバリデーターの残高へのアクセスが失われるため、コールドウォレットでの管理が推奨されます。 なお、バリデーターと検証鍵は対応関係にあるため、複数のバリデーターを稼働するためには検証鍵も複数生成する必要があります。ただし、下図のように一つの引出し鍵から複数の検証鍵を生成することも可能です。 引用:Keys in proof-of-stake Ethereum バリデーターのライフサイクル 下図はバリデーターのデポジットから終了、資金の撤収までのフローを表しています。 特に留意するべきは以下の3つです。 1~3:実行レイヤーで32ETHをデポジットしてからバリデーターがアクティブ化するまでの時間(約12時間)3.c:バリデーターが自主終了(voluntary exit)できるようになるまでの最低稼働時間(Minimum service time)(約9日)5.a:終了したバリデーターが資金を引出せるようになるまでの時間(最短27時間) 引用:A note on Ethereum 2.0 phase 0 validator lifecycle - HackMD また、イーサリアムでは一定期間にアクティブ化や終了できるバリデーターの数に制限が設けられており、バリデーター数が大きく増減することを防いでいます。 これはchurnlimitと言うパラメーターで定義されており、以下のように表されます churnlimit = (4, アクティブなバリデーター数/65,536)の大きい方の値 参考:Phase 0 -- The Beacon Chain つまり、以下の表の通りです。 アクティブなバリデーター数 アクティブ化可能なバリデーター数/epoch (1epoch = 384秒) アクティブ化可能なバリデーター数/日 〜327,679 4 900 327,680〜393,215 5 1,125 393,216〜458,751 6 1,350 458,752〜524,287 7 1,575 524,288〜589,823 8 1,800 589,824〜655,359 9 2,025 一定期間に終了可能なバリデーター数も上の表と同じです。 参考:Glossary - Ethereum 2.0 Knowledge Base たとえば、アクティブなバリデーターが25万から50万に増加すると予想される場合、1ヶ月あたり4万のバリデーターがアクティブになると想定すると、このプロセスには6ヶ月以上かかります。つまり、これらすべてのバリデーターが今日キューに入った場合、全バリデーターがアクティブになるまでの長さは6ヶ月になります。 報酬とペナルティ 以下では、バリデーターが受け取る報酬とペナルティについて解説します。 報酬の発生方法 報酬やペナルティは1epoch(384秒)ごとに発生します。 イーサリアムのステーキングには大きく2種類の報酬があります。 1. コンセンサスレイヤーの報酬 コンセンサスレイヤーの報酬は、主にブロックの提案や検証を行うことで得られる報酬です。これは新規に発行されるETHで、PoWのマイニング報酬にあたります。ETHの新規発行量はアクティブなバリデーター数の平方根にほぼ比例するため、多くのバリデーターがネットワークに参加すると各バリデーターが得られる報酬は減るという特徴があります。 また、コンセンサスレイヤーの報酬はShanghaiアップグレード(後述)まで引き出せないことに留意が必要です。 2. 実行レイヤーの報酬 実行レイヤーの報酬には、生成したブロックに含まれるPriority FeeとMEV(Maximal Extractable Value)が含まれます。 Priority Feeとはトランザクションを優先的に処理してもらうために支払われるチップのようなもので、MEVとはブロック内のトランザクションの順序を変更することでアービトラージなどの収益機会を生み出すことです。コンセンサスレイヤーとは異なり、実行レイヤーで発生する報酬はいつでも引き出し可能です。 ペナルティ イーサリアムのバリデーターは、オフラインになった場合や、無効または矛盾するブロックを証明するなど悪意のある行動をとった場合、罰則としてデポジットしている資産の一部を失う可能性があります。 オフラインの場合 バリデーターの圧倒的多数(2/3)がオンラインであるときにオフラインとなっても、ネットワークへの影響は小さいため、ペナルティは比較的小さくなります。ただし、バリデーターの総数の 1/3 以上が同時にオフラインになると、ブロックがファイナライズされなくなるため、より厳しいペナルティが課せられます。 オフライン状態が続き、残高が16ETHまで減ると自動的にバリデーターの権利を失います。 悪意のある行動をした場合 この場合のペナルティをSlashingと呼びます。他のバリデーターが同時にSlashingされる場合、失う額は増加します。これは組織的な攻撃のインセンティブを大幅に低下させることが狙いです。 Slashingを受けたバリデーターは強制的に退場となり、それ以降ネットワークに参加することはできません。 参考:Validator FAQs Effective Balance 報酬やペナルティの量はEffective Balanceを元に計算されます。 Effective Balanceを簡単に説明すると、バリデーターがステーキングしていると見なされるETHの残高で、必ず整数となります。例えばバリデーターの実際の残高が31.2ETHだとしても、31ETHがEffective Balanceとみなされ、これをもとに報酬などが計算されます。 より詳細な説明はこの記事を参考にしてください。 引用:Understanding validator effective balance Shanghaiアップグレード 2023年1月時点で、コンセンサスレイヤー(デポジットコントラクト)にデポジットされたETHやコンセンサスレイヤーで発生した報酬はロックされて引き出すことができません。 2023年3月に予定されているShanghaiアップグレードによってこれらは引き出しが可能になる予定です。 ステーキングへの参加方法 個人投資家がETHのステーキングに参加する方法として大きく以下の3つが挙げられます。 ソロステーキングStaking as a Serviceの利用Pooled Stakingの利用 ソロステーキング ソロステーキングとは、インターネットに接続されたイーサリアムノードを稼働させ、32 ETH を預け入れ、バリデーターを起動し、ネットワークのコンセンサスに直接参加することです。 <メリット> 中間マージンを取られずにプロトコルから直接報酬を獲得できる。クライアントとハードウェアの選択が自由にできる。イーサリアムネットワークの堅牢性、分散性、安全性に貢献できる。秘密鍵、引出し鍵を自身で管理できる。 <デメリット> 32ETH用意する必要がある。ノードをセットアップする必要がある。バリデーターを適切に運用する必要がある。Shanghaiアップグレードまで資産を引き出せない。 Staking as a Serviceの利用 イーサリアムプロトコルは、ポルカドット(DOT)などの他の通貨のようにステーキングの委任をサポートしていません。そこで生まれたのがStaking as a Service(SaaS)です。SaaSとは、手数料を支払うことでバリデーターの運用をサードパーティのプロバイダーに委任できるサービスです。 <メリット> ノードのセットアップが不要。バリデーターの運用・管理が不要。秘密鍵、引出し鍵を自身で管理できる。 <デメリット> 32ETH用意する必要がある。手数料がかかる。Shanghaiアップグレードまで資産を引き出せない。 Pooled Stakingの利用 上記の2つの方法では32ETHを用意しないとステーキングできない欠点がありました。そこで、少額のETHしか持たない人でもステーキングに参加できるPooled Stakingを紹介します。 Pooled Stakingとは少量の ETH を持つ人達が協力して、バリデーターの有効化に必要な 32 ETH を取得する方法です。 特にLiquid Stakingと呼ばれるサービスでは、ETHをステーキングすると自由に移動可能な代替資産を受け取れます。つまり、ステーキング報酬を得ながら代替資産をDeFiで運用できるため、ステーキングのデメリットである機会損失を回避することができます。 <メリット> 少額からステーキングができる。代替資産を利用してステーキング中でも資産を自由に動かせる。ノードのセットアップが不要。バリデーターの運用・管理が不要。 <デメリット> 秘密鍵はスマートコントラクトや第三者が管理するため、スマートコントラクトや資金プールがハッキングされて資産が流出するリスクがある。ETHと比較して流動性が低い。代替資産がETHと比較し価値が下がる(デペグ)可能性がある。一つのプールが多くのETHを集め、イーサリアムの分散性が失われる可能性がある。 ステーキングプールの中で最も資産を集めているのはLidoです。 LidoにステーキングするとstETHと呼ばれる代替資産が受け取れます。stETHはShanghaiアップグレード後にETHと1:1の割合で交換可能ですが、上記のリスクをはらむため、基本的にETHよりも低い価格で流通しています。そのため、stETHを手に入れたい場合はLidoでステーキングする他に、DEXなどで割安に購入する方法が考えられます。 総括 本記事では、イーサリアムのステーキングに関する具体的な情報を網羅的に解説しました。ETHのステーキングは他通貨と異なる部分が多く、また、Shanghaiアップグレードまでデポジットした資金を引き出せないなど参入障壁が大きいかと思います。 本記事が今後、バイブル的な存在としてイーサリアムのステーキングを検討する方のお役に立つことを願います。

2023-08-30NFT

ブロックチェーンゲーム(BCG・NFTゲーム)の心臓部であるエコシステムとは?その特徴と重要性を解説 国内ゲーム会社のブロックチェーンゲーム(以下BCG)開発表明やBCG企業が東京ゲームショウに出展するなど、徐々に日本国内のBCGへの熱が高まりが見受けられます。 娯楽として親しまれていたゲームが「Play to Earn」と言われるようにゲームをプレイしてお金を稼ぐことが可能になりました。本記事では、ブロックチェーンの活用により、これまでとは違った体験や価値を生み出すBCGの心臓部とも言えるエコシステムについて解説をしていきます。 Coincheckの無料登録はこちら   寄稿者工藤北斗   大学卒業後、放送局でテレビドラマ制作、自動車メーカーでエンジニアを経験した後、22年10月コインチェック入社。入社以前は、ブロックチェーンゲームギルドを運営しており、個人としても日々ブロックチェーンゲームをプレイ中。根っからのゲーマーであり、某スマートフォンゲームの国内大会で日本3位の成績を収めた。   目次 ブロックチェーンゲーム(BCG)におけるエコシステム ブロックチェーンゲーム(BCG)とは エコシステムとは BCGにおけるエコシステムの重要性 トークン数によるエコシステムの種類 独自トークンなし シングルトークン デュアルトークン その他の特徴的なエコシステム スカラーシップ ドル建てオラクル型 最近の動向 ブロックチェーンゲーム(BCG・NFTゲーム)におけるエコシステム ブロックチェーンゲーム(BCG)においてエコシステムは非常に重要な存在です。BCGの心臓部分といっても過言ではありません。それらの重要性について説明する前に、まずはBCG、エコシステムのそれぞれについて簡単に説明します。 ブロックチェーンゲーム(BCG・NFTゲーム)とは BCGとは、ブロックチェーンを利用して作られたゲームのことでブロックチェーンゲーム(BlockChain-Game)の頭文字をとったものです。 それぞれのゲームが個々にトークン、NFTを発行するなど独自のエコシステムを有しています。 ゲームをプレイすることでそれらのトークンが入手可能で、「Play to Earn」と呼ばれるようにゲームをして仮想通貨を稼ぐことが可能です。 エコシステムとは エコシステム(ecosystem)とは、ブロックチェーンで発行された仮想通貨によって成り立つ社会・経済・仕組みなどのことです。 ブロックチェーンの活用により、誰もが独自の仮想通貨を容易に発行できるようになりました。特定の仮想通貨が使用できる範囲ないし特定の仮想通貨が新たに創り出す世界のことをエコシステムといい、その仮想通貨を元にした新たな社会が創り出されます。 ブロックチェーンゲーム(BCG・NFTゲーム)におけるエコシステムの重要性 現実世界の社会において紙幣が大量に発行された場合、社会に流通する紙幣が増え、紙幣の価値は下がってしまいます。これと同じ現象がBCGの世界においても起きる可能性があります。 BCGではユーザーがゲームをプレイすることでトークンを入手することが可能です。しかし、それらが無計画かつ無限にプレイヤーが入手できた場合、上記で述べたようなインフレが起きてしまい、トークンの価値は下がってしまいます。 トークンの価値が下がることで新規のユーザーはゲームに参入しにくく、また既存ユーザーの数も減少していってしまい、最終的にはゲーム自体の持続が困難となってしまいます。 このような現象を起こさないために、発行されるトークンの量を制限したり、トークンの使用先などを緻密にエコシステムとして設計する必要があります。 BCGが世に出て以降、様々なエコシステムが設計されていますが、未だ絶対的な正解と言われるエコシステムは登場していません。現実世界において国家ごとに法律や経済政策が異なるように、もしかしたら絶対的な正解がないのかもしれません。 トークン数によるエコシステムの種類 エコシステムと独自のトークン発行は、密接な関係にあり、BCGが世に出て以降、トークンを有した様々なエコシステムが登場しました。最初期のBCGでは、トークン発行は行われておらず、独自トークンがないものでした。 その後、独自トークンを1つ発行したシングルトークンと呼ばれる形態が登場しました。さらに、ガバナンストークン、ユーティリティトークンと言われる2つの独自トークンを発行するデュアルトークンが登場し、現在まで主流となっています。 独自トークンなし 独自トークン発行を行っていないBCGでは、NFTとイーサリアム(ETH)などのブロックチェーンのネットワーク基軸通貨を用いてエコシステムが構成されます。 BCGで発行される独自トークンは市場価格のボラリティが大きく、価格が暴騰暴落しやすい特徴があります。独自トークンを発行しない場合、時価総額、出来高が非常に大きいネットワーク基軸通貨を使用するため、BCGで使用するトークン価格のボラリティが小さくなることが特徴です。 代表的なゲームタイトルは、世界各国のクラブと公認契約を結んでおり、当社のNFTマーケットプレイス「Coincheck NFT」でも取り扱っている「Sorare」です。当初はサッカーリーグのみでしたが、現在はアメリカバスケットボールリーグのNBA、アメリカ野球リーグのMLBなど3種のスポーツを取り扱っています。 引用:Sorare 実名選手のカードであるNFTを集めてオリジナルのチームを結成し、現実世界での試合成績がゲーム上のスコアに反映され、そのスコアによって報酬としてETHやレアカードNFTを入手することができます。報酬で得たETHを取引所などで交換したり、NFTを売買したりすることによってユーザーは利益を得ます。 シングルトークン シングルトークンでは、1種類の独自トークンとNFTを中心にエコシステムが構成されます。 独自トークンの特徴としては、外部環境の影響を受けず、開発運営がコントロールしやすいところです。独自トークンを発行せずにネットワーク基軸通貨を使用する場合、ゲーム本体に関係ない部分での影響を受ける可能性があります。また、デュアルトークンと比較するとトークンが一つのため、エコシステムがシンプルになるメリットもあります。ユーザーは、この独自トークンを取引所などで法定通貨と交換することにより利益を上げることができます。 代表的なゲームタイトルとしては、職業をテーマとしたNFTカードバトルの「JobTribes」です。独自トークンとして、DEAPcoin(DEP)を使用します。 引用:JobTribes 職業をモデルとしたカードは有名漫画家などによってデザインされ、NFTカード化されています。NFTカードは、他のユーザーに貸出や売買することも可能となっています。またDEAPcoinは、JobTribesのゲームだけでなく、NFTゲームプラットフォーム「PlayMining」でも使用可能です。PlayMiningではJobTribes以外にも様々なBCGがあり、複数のBCGで一つのエコシステムを構成しているとも言えます。 デュアルトークン デュアルトークンと言われるエコシステムでは、ガバナンストークン、ユーティリティトークンの2種類の独自トークンが発行されます。ガバナンストークン保有者は、ゲーム運営に関わる一定の権利を得ることができます。ゲームによって異なりますが、ゲームの運営方針をガバナンストークン保有者によって決める仕組みなどがあります。 ユーティリティトークンは、主にゲーム内でアイテム購入などに使用することができるトークンです。ユーティリティの言葉の意味「実用性」にある通り、ゲーム内でキャラクターのレベルアップなど何かしらの目的に対して使用することからユーティリティトークンと名付けられています。 また、デュアルトークンシステムでは、ユーティリティトークンがゲーム内報酬として配布されることが多いです。ユーザーは、ユーティリティトークンを取引所などを通して、法定通貨と交換することで利益を上げることができます。 代表的なゲームタイトルとしては、Move to Earnで知られる「STEPN」があります。ガバナンストークンとしてGMT、ユーティリティトークンとしてGSTを発行しています。 引用:STEPN 靴のNFTを購入し、現実世界で歩いたり走ったりすることでトークンを得ることができます。リリースしてしばらくはユーティリティトークンであるGSTのみがゲーム内報酬として得ることができましたが、現在ではGMTも得ることができます。GSTは靴のレベルアップや修理に使用します。 その他の特徴的なエコシステム 独自トークンの発行数の違い以外にもエコシステムはBCGタイトルごとに様々です。その中のいくつかを紹介します。 スカラーシップ スカラーシップとは、NFT保有者がNFTを他のユーザーに貸出し、そこで得た利益をNFT保有者と借りた方で分配するシステムのことです。 NFT保有者は自らプレイすることなく、トークンを稼ぐことが可能で、借りた方は先行投資でNFTを購入することなくBCGをプレイ、そしてトークンを稼ぐことができます。簡単に言えば、「お金はあるけど時間がない方」と「時間はあるけどお金はない方」のマッチングを実現しています。 先ほどもご紹介した「JobTribes」にもスカラーシップ機能があります。 引用:Scholarship | JobTribes - ジョブトライブス 公式サイト|ブロックチェーン連動トレーディングカードゲーム ドル建てオラクル ブロックチェーン自体にもオラクル問題と言われているものがありますが、BCGのオラクルとは異なるものです。BCGにおいてのオラクルは、報酬で得られる独自トークンの量がアメリカドルの法定通貨ベースになっているものを指します。 ゲーム内のとあるクエストの報酬が常に10ドル分の独自トークンだとします。この場合、トークン価格が低いうちは報酬トークンの量が多く、トークン価格が上がった際に報酬のトークン量が少なくなります。これによって、トークン価格が上がったとしても市場で売却されるトークン数が少なくなるので、トークン価格が下落しにくくなるという原理です。 ただこのシステムには弱点があり、トークン価格が上がっているうちは狙い通りの挙動をするのでいいのですが、トークン価格が下落を始めると報酬トークン量がだんだんと増えていき、市場で売却されるトークン数も比例して増大していきます。結果として、トークン価格の下落がさらに加速していってしまいます。 上記の弱点を持つことから、現在ではゲーム内報酬にオラクル型を採用している新規BCGリリースはあまり見かけなくなりました。 最近の動向 最近のBCGでは、独自トークンの価格を安定させることを狙った特徴的なエコシステムが次々に登場しています。 Tweet to Earnで知られるTwitFiでは、トークン価格の下落を防ぐために、スマートコントラクトによる制御でNFTの売上金の一部でトークンのバイバックを行っています。運営による手動ではなく、スマートコントラクトによる制御なので透明性が高いことも特徴です。 引用:TwitFi また、世界的に有名なIP「キャプテン翼」を題材としたBCG「キャプテン翼 -RIVALS- 」では、トークン価格が一定値を超えると開発運営がトークンを売却、一定値を下回ると買い支えるなどステーブルコインのようにトークン価格を一定値にペッグさせることを目指すようなエコシステムが登場しています。 引用:『キャプテン翼』について 日々新たなBCGがリリースされており、今後も革新的なエコシステムをもったBCGが登場することを期待しています。

「暗号資産(仮想通貨)のエアドロップって、どういうもの?」 「暗号資産のエアドロップに参加したいけど、どうやったらいいのかわからない…」 暗号資産の取引をしていると、よく目にする「エアドロップ」という言葉。暗号資産投資を始めたばかりの方の中には、上記のような疑問や悩みをお持ちの人もいらっしゃるのではないでしょうか。 暗号資産(仮想通貨)のエアドロップとは、取引所や通貨を発行する企業が設定した条件をクリアすることで、暗号資産やNFTを無料でもらえるイベントを指します。 この記事ではエアドロップに興味をお持ちの方に向けて、以下の7つの項目について解説していきます。 この記事でわかること 暗号資産のエアドロップとは エアドロップのメリット エアドロップの安全性・注意点 【2023年最新】暗号資産エアドロップ情報 過去に実施された暗号資産・NFTのエアドロップ エアドロップに参加する方法 エアドロップの情報収集方法 Coincheckの無料登録はこちら 目次 暗号資産のエアドロップとは エアドロップの参加条件 スナップショット(Snapshot)とは Giveaway(ギブアウェイ)との違い 暗号資産エアドロップのメリット 無料で暗号資産やNFTをもらえる 対象の暗号資産の価格が高騰する可能性がある エアドロップの安全性は?注意すべきポイント 詐欺に遭うリスクがある 価値が付かない可能性がある 原則課税対象となる 【2023年最新】暗号資産エアドロップ情報 Flare(FLR/旧Spark) APENFT(NFT) 過去に実施された暗号資産・NFTのエアドロップ Boba Network(BOBA) Symbol(XYM) BAKC、MAYC ApeCoin(APE) ENS(Ethereum Name Service) 3D Generativemasks エアドロップに参加する方法 ①スナップショット期間中に対象通貨・NFTを保有している ②SNSで指定された投稿を行う ③一定期間内に特定の取引所やサービスを利用する エアドロップの情報収集方法 公式サイト Twitter Telegram、Discord CoinMarketCap、CoinGecko、Airdrops.ioなどの情報サイト エアドロップに関するQ&A 暗号資産のエアドロップとは エアドロップとは、企業や取引所が設定した条件をクリアすることで、暗号資産やNFTを無料でもらえるイベントのことです。 新しく発行する暗号資産やNFTの知名度を上げるために、発行体である企業や取引所がマーケティング戦略の一環としてエアドロップを実施するケースが多くなっています。 また、ハードフォークによってブロックチェーンが分岐し、新しい暗号資産が誕生した際にもエアドロップが行われることがあります。例えば、2017年にビットコイン(BTC)のハードフォークでビットコインキャッシュ(BCH)が誕生した際には、BTCの所有枚数と同量のBCHがユーザーに無料配布されました。 エアドロップの参加条件 エアドロップの代表的な参加条件としては、以下の3つが挙げられます。 ①スナップショットが行われる期間内に対象通貨・NFTを保有している②SNSで指定された投稿を行う③一定期間内に特定の取引所やサービスを利用する 上記の中でも、特に①をエアドロップの参加条件として採用する発行体が多いようです。 スナップショット(Snapshot)とは スナップショットとは、特定の時点でのブロックチェーン台帳の内容を記録する行為のことです。スナップショットを行うことで、実行者はブロックチェーンに格納されている既存のすべてのアドレスとそれに関連するデータ(トランザクション、手数料、メタデータなど)を閲覧することができます。 エアドロップの主催者は、参加条件となっている通貨の保有状況をチェックするためにスナップショットを行います。 例えば、エアドロップの参加条件が「8/10の12時の時点で、Aという暗号資産を100枚以上保有していること」というものだったとしたら、「8/10の12時」にスナップショットが行われることを意味します。 この時点でAを100枚以上持っていれば、そのユーザーは参加条件を満たしていると見なされます。そして後日、取引所や発行体によって決められた枚数のトークンが個人用のウォレットに配布されます。 Giveaway(ギブアウェイ)との違い 暗号資産の世界では、エアドロップと似た意味をもつ言葉として「Giveaway」という用語があります。 Giveawayは「無料で与える」という意味をもち、エアドロップとほぼ同じ使われ方をします。発行体によってエアドロップという言葉を使うところと、Giveawayという言葉を使うところが分かれるようですが、意味としては両者に大差はありません。 特に外国の企業や取引所が主催者の場合、AirdropではなくGiveawayが使われることがよくあります。 引用:Twitter(@binance) 暗号資産エアドロップのメリット エアドロップのメリットとしては、主に以下の2つが挙げられます。 無料で暗号資産やNFTをもらえる対象の暗号資産の価格が高騰する可能性がある それぞれ詳しく見ていきましょう。 無料で暗号資産やNFTをもらえる エアドロップの最大のメリットは、暗号資産やNFTを無料で受け取れることです。 読者の方の中には、そもそも無料で暗号資産を受け取ることに対して疑問や不安を抱く方もいらっしゃるかもしれません。「そんなことをして、主催者側にとって何のメリットがあるのか?」と。 先ほども軽く触れましたが、エアドロップには対象となる暗号資産の知名度アップや市場での流動性の向上、ユーザー数の増加などの目的があり、実施する企業にとっては宣伝効果が期待できるというメリットがあります。そして、そのメリットを享受するために、暗号資産を無料で配布しているのです。 一般的な企業が商品広告を出したり、キャンペーンをしたりして自社の商品を宣伝するのと同じように、エアドロップを利用して暗号資産やNFTの宣伝活動をしていると考えるとわかりやすいかもしれません。 対象の暗号資産の価格が高騰する可能性がある エアドロップの参加条件が「特定の暗号資産を保有していること」だった場合、エアドロップを受ける目的で対象通貨を購入する人が増えて、一時的に通貨の価格が高騰することがあります。 ただしこのケースでは、スナップショットが行われるまでに価格が高騰して、スナップショットが終わると一気に価格が下がることが往々にしてあります。つまり、スナップショットを終えエアドロップの権利を得た時点で、対象通貨を売却する人が一定数いるということです。 またそれとは別のパターンとして、エアドロップで受け取った暗号資産が将来的に値上がりして利益を得られるケースもあります。エアドロップされた時点では無名だったとしても、取引所への上場や有名企業との提携などで知名度が上がれば、通貨としての価値が飛躍的に上昇する可能性があります。 エアドロップ参加者の中には、対象通貨を受け取っても知名度が上がるまで保有しておき、価格が上がった時点で売却するという人もいるようです。 エアドロップの安全性は?注意すべきポイント エアドロップに参加する際には、以下の3点に注意する必要があります。 詐欺に遭うリスクがある価値が付かない可能性がある原則課税対象となる どのような内容なのか、順番に解説していきます。 詐欺に遭うリスクがある エアドロップに参加する際に、最も気をつけなくてはいけないのは「詐欺に遭うリスクがある」ということです。 これまで、詐欺を目的にエアドロップを利用する犯罪がいくつも起こっています。例えば、個人情報を悪用するためにメールアドレスの入力を求めたり、エアドロップの参加者からウォレットのパスワードを聞き出して、保管していた暗号資産を盗み取ったりするなど、さまざまな詐欺の手口があります。 また、エアドロップに参加した覚えがないのに、突然ウォレットに知らない暗号資産が送られてくるケースもあります。これもエアドロップを装った詐欺の一種で、送られてきた通貨を取引所で売ろうと試み、ウォレットと取引所の接続を行うと、ウォレットの中身をすべて抜き取られてしまう仕組みになっています。 フィッシング詐欺に注意 フィッシング詐欺とは、送信者を詐称した電子メールを送りつけたり、偽の電子メールから偽のホームページに接続させたりするなどの方法で、クレジットカード番号、アカウント情報(ユーザID、パスワードなど)といった重要な個人情報を盗み出す行為のことを言います。なお、フィッシングはphishingという綴りで、魚釣り(fishing)と洗練(sophisticated)から作られた造語であると言われています。 引用:総務省「フィッシング詐欺に注意|基本的な対策」 エアドロップでよく見られるフィッシング詐欺の手口としては、実在する企業や取引所の公式サイトを装った偽サイトへユーザーを誘導し、サイト上でウォレットや取引所のパスワードを入力させて情報を抜き取り、保管している暗号資産を盗み出すというやり方があります。 この手口の場合、下の例のようにURLの文字を一文字だけ変えて、よく注意して見ないと偽物のサイトだとわからないように偽装して、ユーザーを偽のホームページにアクセスさせるやり方が一般的なようです。 (本物)coincheck.com → (偽物)coinchéck.com ※「e→é」になっている このような手口でフィッシング詐欺に遭わないためにも、エアドロップに参加する際にはサイトのURLが正式なものなのかを確認してからアクセスするようにしましょう。 ウォレットのパスワードは絶対に教えない 暗号資産のエアドロップを実施する際には、受取側のウォレットのパスワード情報は必要ありません。つまり、エアドロップの受取に際して運営者がウォレットのパスワードや秘密鍵を聞いてきた場合は、詐欺の可能性が高いと考えてよいでしょう。 ウォレットのパスワードを第三者に教えてしまうと、保管している暗号資産やNFTを盗まれてしまう危険があるため、絶対に教えないように気をつけましょう。 価値が付かない可能性がある エアドロップで暗号資産を受け取ったとしても、その通貨に価値がなければ利益を得ることはできません。例えば、Aという暗号資産を1,000枚受け取ったとしても、Aの価格が1枚0.1円だったとしたら、すべて売却しても100円の利益しか得られないことになります。 元々無料でもらったものなので、金銭的にマイナスになることは基本的にはありません。ただし、エアドロップに参加するために対象の暗号資産を購入した場合は、エアドロップ後に価格が下がると”含み損”を抱えてしまうので注意が必要です。 原則課税対象となる 暗号資産をエアドロップによって取得すると、原則課税対象となります。詳細については最寄りの税務署や国税庁にご確認いただくか、税理士の方にご相談ください。 【2023年最新】暗号資産エアドロップ情報 2023年に予定されているエアドロップとして、ここでは特に注目度の高い以下の2つをご紹介します。 Flare(FLR/旧Spark)APENFT(NFT) Flare(FLR/旧Spark) Flare(FLR/旧称:Spark)は、Flare Network上で利用できるネイティブトークンです。 Flareは、2020年12月12日に実施されたスナップショット時点でXRPを保有していたウォレットに対し、エアドロップされた暗号資産です。 Flare Networksのトークン配布イベントは2023年1月9日に実施されました。そして、この日から2週間以内にFLRを顧客に配布することに同意した取引所では、対象ユーザーに対して配布が行われました。 なお、Coincheckから対象となるお客様へのFlare付与は、2023年1月19日に実施されました。 通貨単位 FLR 発行可能上限数 なし(初期発行1,000億 FLR) 価格(2023年1月16日時点) 5.54円 時価総額ランキング(2023年1月16日時点) 82位 公式サイト https://flare.network/ 暗号資産FLR(フレア)とは?Flare Networkネイティブトークンを簡単解説! Coincheck APENFT(NFT) こちらは、NFTの取引をメインに行うプロジェクト「APENFT」によるエアドロップです。 毎月10日に実施されるスナップショット時に、100枚以上のTRON(TRX)を保有しているユーザーに対し、「APENFT」のガバナンストークンであるAPENFTトークンが配布されます。 なお、こちらのトークン配布イベントは2023年6月10日まで実施される予定です。 通貨単位 NFT 発行可能上限数 999,990,000,000,000 価格(2023年1月16日時点) 0.00005972円 時価総額ランキング(2023年1月16日時点) 210位 公式サイト https://apenft.io/ 過去に実施された暗号資産・NFTのエアドロップ 続いて、過去に実施されたエアドロップとして以下の6点について解説していきます。 Boba Network(BOBA)Symbol(XYM)BAKC、MAYCApeCoin(APE)ENS(Ethereum Name Service)3D Generativemasks Boba Network(BOBA) 引用:Boba Network Boba Networkは、イーサリアムの課題である「スケーラビリティ問題」などを解決するために誕生したプロジェクトです。 2021年にオーエムジー(OMG)の基盤であるOMG NetworkのシステムがBoba Networkへ移行したことにより、Boba NetworkのガバナンストークンであるBOBAがOMG保有者に1:1の割合でエアドロップされました。 通貨単位 BOBA リリース 2021年11月 発行可能上限数 500,000,000 価格(2023年1月16日時点) 26.14円 時価総額ランキング(2023年1月16日時点) 345位 公式サイト https://boba.network/ オーエムジー(OMG)とは?特徴や購入方法、今後の将来性を解説! Coincheck Symbol(XYM) Symbol(XYM)は、シンボル(Symbol)ブロックチェーンで利用されるネイティブトークンです。 シンボルブロックチェーンとは、もともとネム(NEM/XEM)のブロックチェーンのアップデート案であるカタパルト(Catapault)として構想されていましたが、ユーザー投票によって「シンボル(Symbol)」へと改称されました。 2022年2月、ネム(NEM/XEM)のアップデートとして誕生したSymbol(XYM)のエアドロップが行われ、ネム(NEM/XEM)の保有者に対して1:1の割合でSymbol(XYM)が付与されました。 通貨単位 XYM リリース 2021年3月 発行可能上限数 8,999,999,999 価格(2023年1月16日時点) 4.8円 時価総額ランキング(2023年1月16日時点) 134位 公式サイト https://docs.symbol.dev/ 暗号資産ジム(XYM)とは?シンボル(Symbol)ブロックチェーンの気になる今後・将来性を解説! Coincheck BAKC、MAYC BAKC(Bored Ape Kennel Club)とMAYC(Mutant Ape Yacht Club)は、猿をモチーフにした人気NFT『BAYC(Bored Ape Yacht Club)』から派生したNFTコレクションです。 BAKC(Bored Ape Kennel Club) 引用:OpenSea BAKCは、2021年6月にリリースされた犬をモチーフにしたNFTコレクションです。「BAYC(猿)の相棒の犬」というコンセプトで展開されています。 プロジェクト名 Bored Ape Kennel Club(ボアード・エイプ・ケンネル・クラブ) リリース 2021年6月 発行数 9,602 トークン規格 ERC-721 フロアプライス(2023年1月17日時点) 8.41 ETH(約170万円) 公式サイト https://boredapeyachtclub.com/#/kennel-club BAKCは、2021年6月にBAYCの所有者にエアドロップされました。もともと無料で配られたNFTにも関わらず、2023年1月17日時点のBAKCの最低価格は8.41ETH(約170万円)とかなり高額になっています。爆発的な人気を誇るBAYCの派生コレクションというのが、BAKCが高額で取引されている理由と言えるでしょう。 MAYC(Mutant Ape Yacht Club) 引用:OpenSea MAYC(メイシ―)は2021年8月に誕生したNFTで、BAYCが「Serum」と呼ばれる血清を投与されたことで、「突然変異体(ミュータント)の猿(エイプ)」になったというコンセプトで展開されています。 プロジェクト名 Mutant Ape Yacht Club(ミュータント・エイプ・ヨット・クラブ) リリース 2021年8月 発行数 20,000 トークン規格 ERC-721 フロアプライス(2023年1月17日時点) 15.69 ETH(約316万円) 公式サイト https://boredapeyachtclub.com/#/mayc MAYCが誕生したきっかけとなったのは、2021年8月にBAYCの所有者全員に「Serum(血清)」と呼ばれるNFTがエアドロップされたことでした。 BAYCの保有者は、自身が所有するBAYCにSerumを投与することで、「突然変異した猿=MAYC」を作成することができます。BAYCにSerumを投与すると、皮膚がただれたり、目が飛び出したりしたゾンビのような見た目の猿(MAYC)が生成されます。 BAYCにSerumを使用するとMAYCが生成されますが、元のBAYCは消失せずそのまま残ります。つまり、所有者は元々持っていたBAYCに加え、新たにMAYCを獲得することができるのです。なお、Serum(血清)は一度使用するとバーン(焼却)され、二度と使うことはできません。 MAYC(Mutant Ape Yacht Club)とは?NFTとしての特徴や買い方を解説! Coincheck ApeCoin(APE) 引用:ApeCoin エイプコイン(APE)は、ApeCoin DAOと呼ばれるDAO(分散型自律組織)によって運営されている暗号資産です。 2022年3月17日、BAYCおよびMAYCのガバナンストークンであるエイプコイン(APE)がリリースされ、それに合わせて両コレクションの保有者に対してAPEのエアドロップが実施されました。 配布枚数は、BAYCのホルダーには1人につき10,094枚、MAYCのホルダーには2,042枚が配布されました。APEは現在(2023年1月16日)644円なので、BAYCのホルダーはエアドロップだけで「10,094 × 644 = 6,500,536円」もの利益を得ていることになります。 通貨単位 APE リリース 2022年3月 発行可能上限数 1,000,000,000 価格(2023年1月16日時点) 644円 時価総額ランキング(2023年1月16日時点) 33位 公式サイト https://apecoin.com/ 注目の暗号資産メタバース銘柄12選!将来性や購入方法を徹底解説! Coincheck ENS(Ethereum Name Service) ENSとは、Ethereum Name Service(イーサリアム・ネーム・サービス)というサービスの略称です。 イーサリアムは、通常0xから始まる42桁の英数字で構成されたアドレスを用いています。たとえば、0x1234abcdef……といったようなアドレスになります。 このアドレスは、イーサリアムの送金時や、トークン、NFTの売買・交換・受渡時などに使うことになりますが、42桁の英数字を記憶しておくことは困難を極めることでしょう。ENSは、そんなイーサリアムのアドレスに自分の好きな文字列を名付け、紐づけることができるサービスです。 2021年11月には、ENSの利用者にむけてENSトークンがエアドロップされました。このエアドロップでは、ENSの契約期間や利用期間が長いユーザーに多く配布されました。 通貨単位 ENS リリース 2021年11月 発行可能上限数 100,000,000 価格(2023年1月16日時点) 1,887円 時価総額ランキング(2023年1月16日時点) 100位 公式サイト https://ens.domains/ja/ ENS(Ethereum Name Service)がCoincheck NFTで取扱い開始! ドメイン取得方法や特徴は? Coincheck 3D Generativemasks 引用:OpenSea Generativemasksは、2021年8月にクリエイティブコーダーの高尾俊介氏らが開始したジェネラティブアートのNFTプロジェクトです。アルゴリズムによって、リロードするたびに配色の異なるマスクが自動的に生成される仕組みが特徴的なNFTです。 3D Generativemasksとは、Generativemasksの画像を3D化したNFTで、Generativemasksの1周年を記念して保有者全員にエアドロップされました。 Generativemasksとは?日本発ジェネラティブアートNFTの特徴・買い方 Coincheck エアドロップに参加する方法 記事の前半でも軽く触れましたが、エアドロップの参加条件としては主に以下の3つがあります。 ①スナップショット期間中に対象通貨・NFTを保有している②SNSで指定された投稿を行う③一定期間内に特定の取引所やサービスを利用する それぞれ詳しく見ていきましょう。 ①スナップショット期間中に対象通貨・NFTを保有している 1つ目は、スナップショット期間中に対象となる暗号資産やNFTを保有していることです。 スナップショットとは、特定の時点でのブロックチェーン台帳の内容を記録する行為を指します。スナップショットを行うことで、実行者はブロックチェーンに格納されている既存のすべてのアドレスとそれに関連するデータを閲覧することができます。 エアドロップの主催者は、参加条件となっている通貨の保有状況をチェックするためにスナップショットを行います。 下の画像は、2021年にオーエムジー(OMG)保有者を対象にエアドロップされたBOBAトークンの運営が、スナップショットの日時を告知する際に使用した画像です。 引用:Boba Network この時は、「11月12日 00:00 UTC」がスナップショットの実施日時でした。エアドロップ参加者はこの日時までにOMGを保有していると、それと同じ枚数のBOBAトークンを無料で受け取ることができました。 オーエムジー(OMG)とは?特徴や購入方法、今後の将来性を解説! Coincheck ②SNSで指定された投稿を行う 2つ目は、SNSで指定された投稿を行うことです。 下の画像は、暗号資産取引所のBinanceがTwitterを利用してエアドロップを実施した時のものです。この時は、BinanceのTwitterアカウントをフォローする、当該ツイートをリツイートするなどの条件のもと、抽選で10名に100ドル相当のBNBトークンが配布されました。 引用:Twitter(@binance) このやり方は、取引所や暗号資産の発行体が知名度の向上やSNSのフォロワー数増加を目的として利用するケースが多いようです。 ③一定期間内に特定の取引所やサービスを利用する 3つ目は、特定の取引所やサービスを決められた期間内に利用することです。 2020年9月、分散型取引所(DEX)のUniswapはそれまでUniswapを利用したことがあるすべてのユーザーに対して、400UNI(当時のレートで約1,200ドル相当)をエアドロップしました。 このエアドロップの参加条件には回数制限などは設けられず、過去に1回でもUniswapを利用したことがあるユーザーも配布対象となったことから、非常に好条件なエアドロップとして話題となりました。 引用:UNISWAP HELP CENTER「How do I claim the Uniswap UNI Token Airdrop?」 このタイプのエアドロップは、企業やサービスに対して顧客が抱く愛着や信頼を向上させるだけでなく、メディア露出や口コミなどによる宣伝効果により新規ユーザーを獲得できるというメリットもあります。 エアドロップの情報収集方法 エアドロップに関する情報源としては、主に以下の4つがあります。 公式サイトTwitterTelegram、DiscordCoinMarketCap、CoinGecko、Airdrops.ioなどの情報サイト それぞれ詳しく見ていきましょう。 公式サイト エアドロップの実施が決まると、日程や参加条件、トークンの受け取り方などの詳細が取引所や通貨の発行体の公式サイトに掲載されます。公式サイトだけあって、情報の正確性が高いというメリットがあります。 ただし、取引所や通貨の発行元である企業のサイトを日常的にチェックする人はそれほど多くないでしょう。情報収集の手順としては、TwitterなどのSNSでエアドロップが実施されるという情報を得てから、詳細を公式サイトに確認しにいくというのが一般的です。 Twitter 取引所や通貨の発行体はエアドロップの実施が決まると、TwitterなどのSNSでも告知します。Twitterを利用している人は、取引所や気になる暗号資産(運営企業)のアカウントをフォローしておくと、エアドロップが実施される際に情報を入手しやすくなるのでおすすめです。 Telegram、Discord TelegramやDiscordなどのチャットサービスを利用して、エアドロップの情報収集をする方法もあります。 取引所やトークンの発行体によっては、TelegramやDiscordでチャンネルやコミュニティを運営しているところもあります。それらに参加することで、最新の情報をゲットできるだけでなく、わからないことがある時には運営者や他の一般ユーザーに質問することもできます。 A:「4月に◯◯トークンのエアドロップが行われると聞いたんだけど、実施日は決まっていますか?」 B:「4月15日だよ」 このように、疑問があるとすぐに他のメンバーに質問できる点がTelegramやDiscordの良さと言えるでしょう。 CoinMarketCap、CoinGecko、Airdrops.ioなどの情報サイト 暗号資産関連のニュースを扱っている情報サイトを利用して、エアドロップの情報収集をする方法もあります。 CoinMarketCapとCoinGeckoは、暗号資産の価格や時価総額などがまとめられたサイトですが、エアドロップに関する情報も扱っています。 引用:CoinGecko また、Airdrops.ioやAirdrop Alertなどのように、エアドロップに関する情報だけを専門に扱っているサイトも存在します。 Airdrop Alertでは、暗号資産(トークン)だけでなくNFTのエアドロップ情報も閲覧することができます。 引用:Airdrop Alert エアドロップに関するQ&A エアドロップに関するよくある疑問を、Q&A形式でご紹介します。 暗号資産のエアドロップとは何ですか? エアドロップとは、企業や取引所が設定した条件をクリアすることで、暗号資産やNFTを無料でもらえるイベントのことです。 新しく発行する暗号資産やNFTの知名度を上げるために、発行体である企業や取引所がマーケティング戦略の一環としてエアドロップを実施するケースが多くなっています。 エアドロップの注意点は何ですか? エアドロップに参加する際には、以下の3点に注意する必要があります。 詐欺に遭うリスクがある 価値が付かない可能性がある 原則課税対象となる エアドロップに参加する方法を教えてください。 エアドロップの参加条件としては、主に以下の3つがあります。 スナップショット期間中に対象通貨・NFTを保有している SNSで指定された投稿を行う 一定期間内に特定の取引所やサービスを利用する エアドロップに関する情報はどこで集めたらいいですか? エアドロップに関する情報源としては、主に以下の4つがあります。 公式サイト Twitter Telegram、Discord CoinMarketCap、CoinGecko、Airdrops.ioなどの情報サイト

暗号資産、NFT、メタバース、DAOといった、様々なバズワードが生み出されている昨今のブロックチェーン業界。 しかしながら、そのような言葉を凌駕する勢いで業界内外に認知を得ている言葉があります。それが『Web3.0』です。Web3.0とは、ブロックチェーンやその応用技術によって実現する「次世代の分散型インターネット」のことです。  このような情勢において、Web3.0に関連する銘柄を探し投資をしようという動機が生まれるのは自然な流れでしょう。 本記事では今注目すべき暗号資産(仮想通貨)のWeb3.0関連銘柄について、その一般的な特徴や将来性、具体的な銘柄リストまでを紹介していきます。 Coincheckの無料登録はこちら 目次 Web3.0とは Web3.0とWeb2.0 Web3.0と暗号資産の関係性 Web3.0銘柄の特徴 プラットフォームにおける取引手数料の支払手段 プロジェクトが提供しているサービスや機能の利用 プロジェクトの運営方針の決定に関与する権利 ステーキングの利用 Web3.0銘柄の選び方 プロジェクトの注目度 銘柄の時価総額 有名企業との提携 開発陣の経歴 ホワイトペーパーの充実度 トークンエコノミクスの妥当性 Web3.0銘柄 BAT DOT ENS IOST ETH ASTR FIL JASMY Web3.0銘柄の将来性 政府による推進 大手企業によるWeb3.0事業の推進 Web3.0銘柄の購入方法 ステップ①Coincheckへの口座開設を行う ステップ②日本円を入金する ステップ③投資したいWeb3.0銘柄を選び、購入する まとめ Web3.0とは 具体的な解説に入る前に、Web3.0という概念について軽くおさらいしましょう。 端的に言うとWeb3.0とは、ブロックチェーンやP2P(Peer to Peer)などの技術を活用することで、現在のインターネットを中央集権的な環境から分散的な環境へ昇華すること、またはそのような昇華を実現しようとする気運を指す言葉です。 Web3.0の概念は発展途上であるため、今後の技術進歩によってはWeb3.0の概念が変わる可能性があります。そのため、Web3.0を深く理解するためには、NFTやDAOといったのWeb3.0における重要キーワードの最新情報を常に仕入れ、知識をアップデートし続ける姿勢が重要です。 WEB3.0とは?暗号資産の関係と銘柄やメリット・デメリットを解説 Coincheck Web3.0とWeb2.0 現在私たちが使用しているインターネットは、GoogleやAmazonを代表とするアメリカの巨大IT企業群が多くの領域を占めている状況にあります。 そのため、サイトの閲覧履歴や商品の購入情報といった一部個人情報にあたるデータがプラットフォームを提供している企業に集まり、サイバー攻撃を受けた際の流出リスクやセキュリティ問題、個人情報を含むデータの適性利用への疑念などが発生しています。 他にも、サービス利用時や決済時に発生するプラットフォーム、あるいは決済代行会社への手数料など、Web2.0と言われる現在では、巨大企業であるプラットフォーマーが実質的にあらゆる面で優遇される仕組みが構築されています。 Web3.0の推進は、このような巨大企業による中央集権的な支配を打破すべく運動が進められている側面もあります。 加えて、上述したようなこれまでのインターネットの環境を『Web2.0』として、Web3.0と比較する事例もあります。 引用:note - Web3.0を理解するために vol.1 上の画像は、Web1.0からWeb3.0までのインターネットの変遷を描いたものです。 上図ではWeb2.0とWeb3.0の相違点として、信頼(trust)の有無が挙げられています。Web2.0はインターネットのあらゆる場面において(企業による)信頼が必要でしたが、Web3.0は『信頼が検証可能である』(trust verifiable)ということです。 『検証可能である』とは、確認しようと思えば誰もが(データや取引の正当性を)確認可能であるということを意味します。 Web3.0の文脈における分散化についての議論は多種多様ですが、ブロックチェーンの技術的な側面から考えると『分散化とはインターネットの参加者全員が検証可能性を持つこと』、言い換えるならば、『インターネットにおける秘匿されたシステムや機構(ブラックボックス)を限りなく減らしていく運動』と言えるでしょう。 以上、Web3.0とWeb2.0について叙述してきましたが、全体観としては『Web2.0の世界観において一部の巨大IT企業に一極集中で管理されていたデータや取引を、Web3.0の世界観の下に、インターネットを利用しているユーザー全員で分散的に管理しましょう。』という方向を目指し、技術進歩している段階であるということを認識いただければ問題ないと思います。 Web3.0と暗号資産の関係性 Web3.0の世界観を構築するためには、トークン(暗号資産)が必要です。なぜならば、トークンを用いてエコシステムを構築することが、プロジェクトの恒久的な運営や維持、方向性の決定に繋がるからです。 トークンには代替性トークン(Fungible Token、いわゆる仮想通貨)と、非代替性トークン(Non-Fungible Token、いわゆるNFT)という2種類のトークンが存在します。ちなみに、代替性トークンはファンジブルトークンもしくはFTと略して呼ばれることが多いです。 Web3.0のプロジェクトは、主に運営維持のためのインセンティブとしてFTを発行し、当該プロジェクトのユーザーやコミュニティに配布します。 FTは主にガバナンスへの参加権としての使用や、プロジェクトが提供するサービスへの支払い手段として利用されることが多いです。さらに、そのような決済や送金の際にFTを用いることで、いままで銀行や巨大IT企業に支払っていた中間マージンの圧縮を狙っています。 NFTに関しては、プロジェクトの特色によってインセンティブとして発行されるケースとされないケースがあります。 FTとNFTは、当該プロジェクトのトークン設計(トークンエコノミクス)によって具体的な使用用途が異なっています。本記事においても、Web3.0銘柄の選ぶ際の指標としてトークンエコノミクスを挙げておりますので、詳細が知りたいかたはコチラをご覧いただけますと幸いです。 なお、プロジェクトの発展や将来の期待感に繋がる情報(ファンダメンタルズ)が、トークン(FTおよびNFT)の価格変動に寄与する可能性があるので、投資目的でFTやNFTの購入を行う場合は将来性なども十分に考慮したほうが良いでしょう。 Web3.0銘柄の特徴 Web3.0銘柄の大まかな特徴としては、主に以下の4点が挙げられます。 プラットフォームにおける取引手数料の支払手段 プロジェクトが提供しているサービスや機能の利用 プロジェクトの運営方針の決定に関与する権利 ステーキングの利用 以下より、それぞれの特徴について解説していきます。 プラットフォームにおける取引手数料の支払手段 Web3.0銘柄の最も一般的な特徴として挙げられるのは、プラットフォームやブロックチェーンを利用する際の手数料の支払手段として存在している点です。 ブロックチェーンを利用する際には、多くの場合取引手数料(トランザクション手数料とも呼ばれます)を支払わなければなりません。 プロジェクトが提供しているサービスや機能の利用 Web3.0銘柄は特定のサービスや機能を利用する際にも使用することが可能です。 具体例として挙げられるのは、BATとFILというトークンです。 BAT(Basic Attention Token)は、分散型のWebブラウザである『brave』で利用されるネイティブトークンであり、Braveブラウザ上で表示される広告を閲覧することで獲得できます。BATは投げ銭に使用することができ、BATを通してWebサイトの運営者やクリエイターに対する支援活動を行うことができます。 FILは、Filecoin(ファイルコイン)という分散型データストレージプラットフォーム上で使用されるトークンです。FILを使用することで、分散型データストレージへのデータの保存および取り出しが可能となっています。 プロジェクトの運営方針の決定に関与する権利 Web3.0関連のプロジェクト(プロトコル)やDAO(分散型自律組織)における運営方針の決定は、往々にしてトークンを用いて行われます。このような意思決定プロセスのことを総称してガバナンスと呼びます。 一般的には、Web3.0プロジェクトが開発・運営するプラットフォームにまつわる何らかのアップデート内容について、トークン保有量に応じてガバナンスへの影響力が強まっていく仕組みになっています。 現実世界における株式会社のように、一定数以上の株式を保有している人に対して株主総会の場で議決権を与える仕組みだと認識すると分かりやすいと思います。 なお銘柄によっては、ガバナンスへの参加機能とプラットフォームにおける取引手数料の支払手段の機能を兼任している銘柄も存在しています。(イーサリアムのETHやPolkadotのDOTはこの例に当てはまります) ステーキングの利用 特定のWeb3.0銘柄に関連するプロジェクトでは、ステーキング機能を提供している場合があります。 こういった場合は、Web3.0銘柄(トークン)をステーキングしておくことで、当該トークンの保有量を少しずつ増やしていくことが可能です。 具体例としては、イーサリアムが提供しているステーキング機能が挙げられます。 イーサリアムでは32ETH(2022年12月時点で約500万円)を所有している個人あるいは団体が、所有しているETHをステーキングすることで報酬を獲得できる機能があります。 また、32ETH未満でも暗号資産取引所が提供しているステーキングサービス、およびDeFi(分散型金融)プラットフォームなどが提供している流動性ステーキングの機能を活用することでETHの保有量を増やすことが可能です。 参考:イーサリアム公式サイト - ETHのステーキング方法 Web3.0銘柄の選び方 Web3.0銘柄に投資をすることを決めたら、次に銘柄の選定基準を意識しなければなりません。本項では、投資を行う際に考慮すべき要素をお伝えいたします。 その要素とは主に以下の6点です。 プロジェクトの注目度 銘柄の時価総額 有名企業との提携 開発陣の経歴 ホワイトペーパーの充実度 トークンエコノミクスの妥当性 以下より、各要素に関する詳細を解説していきます。 プロジェクトの注目度 最も重要な指標は、投資を検討しているWeb3.0銘柄に関連するプロジェクトの注目度です。 投資を検討しているプロジェクトの世間的な注目度を見ておくことで、投資に値するプロジェクトなのかどうかを感覚的に判断できると思います。 注目度を観測する手法は枚挙にいとまがなく、具体的にはDiscordコミュニティの盛り上がり具合や、Twitter上で当該プロジェクトについて言及している人がいるか、英語以外のコミュニティ(日本公式Twitterやアンバサダー)が存在しているか、などが挙げられます プロジェクトが積極的にマーケティング戦略を打ち出しているかどうかも考慮すると良いでしょう。具体的な例としては、後述する分散型のウェブブラウザであるBraveが挙げられます。 Braveは2020年9月に、YouTubeおよびテレビで放送するCMを発表しています。 引用元:YouTube - 【公式】自分で選べるブラウザ Brave | 次世代高速ブラウザBrave TV CM動画 銘柄の時価総額 Web3.0銘柄を選ぶ際の指標として、トークンの時価総額を挙げることができます。 トークンの時価総額とは、「トークンの総発行量 × 1トークンの値段」で計算される指標です。 ざっくりとした認識として、時価総額が大きいトークンほど安全性が高く有名、時価総額が小さいトークンほど安全性に懸念があり有名ではない、と言えます。 初めてWeb3.0銘柄を購入する場合は時価総額が大きいトークンを購入し、ある程度の目利きができるようになったら時価総額が小さいトークンにもチャレンジしてみる、という流れがよいかと思います。 有名企業との提携 有名企業との提携事例が多いプロジェクトは有望であると言えます。 なぜならば、提携事例が多いということはそれだけ多くの企業にとって当該プロジェクトとの提携が魅力的に映ったという事実の裏返しだと考えられるからです。 Web3.0と既存ビジネスとの親和性は意見の分かれる議論ではあります。しかしながら事実として、IT企業を始め数多くの業態の企業とWeb3.0関連のプロジェクトが提携を結んでいる傾向にあるのは確かです。 以下に主要なWeb3.0プロジェクトと、その提携先を列挙した表を示しました。 Web3.0関連のプロジェクト名 提携先企業 Brave Binance、Gemini、bitFlyer Astar Network 日本マイクロソフト、NTTドコモ、博報堂、SMBC日興証券、アクセンチュア Filecoin EY、AMD 特に日本発のパブリックブロックチェーンの構築を掲げているAstar Networkは、数多くの日系大手企業との提携を推し進めています。 開発陣の経歴 Web3.0関係のプロジェクトを評価する際に最重要項目の一つとなるのは、当該プロジェクトに参画している開発陣の経歴だと考えられます。 プロジェクトの代表やエンジニア、デザイナー陣の経歴や実績を十分にチェックし、総合的に信頼に足るプロジェクトだと思えた段階で投資を行うとよいでしょう。 プロジェクトの開発陣の経歴は、当該プロジェクトの公式ホームページまたはホワイトペーパーに記載されていることが多いです。 ちなみに、分散型ウェブブラウザであるBraveの発起人はブレンダン・アイク氏という方で、世界的に著名なプログラミング言語であるJavaScriptの開発者として知られています。 以下はBrave公式サイトのメンバー紹介の項目ですが、一番左にブレンダン・アイク氏(Brendan Eich)が創設者&CEOとして紹介されていますね。 引用:Brave公式サイト - Braveについて このような経歴でなくとも、チームメンバーに有名企業での実務経験がある人がいれば信頼感が増すと言えます。 ホワイトペーパーの充実度 ホワイトペーパーを一言で説明するならば、暗号資産またはWeb3.0関連のプロジェクトの設計書である、と表すことが可能です。 ホワイトペーパーには、主に以下のような内容が盛り込まれています。 当該プロジェクトを通してどのような課題を解決するのか(当該プロジェクトの意義) どのようなエコシステムを構築してプロジェクトを成り立たせるのか 開発チームの経歴などの諸情報 株式を購入する際にはその株式を発行している会社のことを良く調べると思います。同じようにWeb3.0銘柄を購入する際には、当該プロジェクトのホワイトペーパーを読み込んでプロジェクトの概要を掴むことをおすすめします。 ただしホワイトペーパーは基本的に英語で書かれていて、かつ技術的な内容も含みます。英語がある程度読める自負のある人でなければ、読解する難易度は高いでしょう。 そのような時は、日本語のホワイトペーパーがあるか探してみるとよいでしょう。有志の方が日本語に翻訳したホワイトペーパーを公開している場合があります。 具体的には、イーサリアムのホワイトペーパーを日本語訳したものが挙げられます。 トークンエコノミクスの妥当性 トークンエコノミクスとは暗号資産業界における専門用語です。 トークンの作成と配布方法、需要と供給の関係性、ステークホルダーへのトークン配布割合、トークン量の削減(バーン)計画などをひっくるめた広義語です。 具体例として以下に、Astar Networkのトークン『ASTR』のステークホルダー別トークン配布割合をご紹介します。なお、このようなトークンの配布割合のことをトークンアロケーション(Token Allocation)と呼びます。 引用:Speaker Deck - [JP/日本語] Astar Introduction Slide 8ページ トークンエコノミクス全体の妥当性を評価するのは中級者以上でなければ中々難しいので、最初の内はトークンアロケーションを眺めてみるだけで良いと思います。 企業の財務諸表を比較するのと似たイメージで、似たようなコンセプトのWeb3.0プロジェクトをいくつかピックアップし、複数のプロジェクトのトークンアロケーションを比較してみるのが良いでしょう。 機関投資家や運営メンバー(上図では、『Institutional Investors』と『Team』)にどのくらいのトークンが渡っているのか、コミュニティにはどの程度トークンが流通しているのか(上図では、『Existing Users』や『Parachain Auctions』など)をざっくりと認識することで、プロジェクトとしてのトークンエコノミクス構築のスタンスが見えてくることがあります。 Web3.0銘柄 ここまでの解説で、おおまかなWeb3.0銘柄の特徴や選び方について理解いただけたと思います。 ここからは具体的にどんなWeb3.0銘柄が存在しているのかについて、当該Web3.0関連プロジェクトの特徴を交えながらトークンの特徴を解説していきたいと思います。 BAT 引用:Brave公式サイト - Brave Branding Assets ネイティブトークンの名前 BAT(Basic Attention Token) トークンの参考価格(2022年12月時点) 1BAT = 約20円 トークンの最大供給量 15億 BAT トークンの時価総額ランキング(2022年12月時点) 約80~100位 現在対応しているブロックチェーン イーサリアム、BNB Smart Chain、Gnosis Chain、Avalanche C-Chain、Solana ホワイトペーパー https://basicattentiontoken.org/static-assets/documents/BasicAttentionTokenWhitePaper-4.pdf 公式HP https://basicattentiontoken.org/ja/ BAT(Basic Attention Token)は、分散型のWebブラウザである『brave』で利用されるネイティブトークンです。 BraveはGoogle ChromeやFirefoxと同様のWebブラウザの一種です。広告ブロックやプライバシー保護機能の搭載によって注目を集めています。 BraveとBATには従来のネット広告ビジネスの在り方を変革する仕組みが施されており、ユーザーと広告主双方のメリットの拡大を実現しています。 BATはBrave上で広告を閲覧することで獲得可能であり、既存の広告モデルの問題を解決するためのトークンと説明されています。 ※なお、当社にBATを入金・送金される場合は、Ethereumネットワーク上のERC20をご利用ください。異なるネットワークから送られた場合は通貨が失われる可能性がありますのでご注意ください。 詳しくはこちらをご参照ください。 暗号資産が貯まるBraveブラウザの使い方や特徴、危険性の有無を解説 Coincheck 仮想通貨BAT(ベーシックアテンショントークン)とは?特徴や今後の将来性、購入方法を解説! Coincheck DOT 引用:Polkadot公式サイト - Brand Assets ネイティブトークンの名前 DOT(Polkadot) トークンの参考価格(2022年12月時点) 1DOT = 約600円 トークンの最大供給量 - トークンの時価総額ランキング(2022年12月時点) 約10~15位 現在対応しているブロックチェーン Polkadot (Relay-Chain)、BNB Smart Chain、HECO ホワイトペーパー https://polkadot.network/PolkaDotPaper.pdf 公式HP https://polkadot.network/ DOT(Polkadot、ポルカドット)は、Web3財団が開発を行っているPoS(Proof-of-Stake)系ブロックチェーンプロジェクトのネイティブトークンです。 Web3財団は、イーサリアムの共同創設者兼元CTOのGavin Wood氏を中心に結成されたWeb3.0の構築および推進を行っている団体です。 Polkadotは異なるブロックチェーン同士をつなぐことでブロックチェーンの世界を円滑化すること(相互運用性の向上)を目的として開発されています。 DOTはPolkadotというマルチチェーンプラットフォームのセキュリティを担保するためのトークンとなっています。 ※なお、当社にDOTを入金・送金される場合は、Polkadotネットワークをご利用ください。異なるネットワークから送られた場合は通貨が失われる可能性がありますのでご注意ください。 詳しくはこちらをご参照ください。 暗号資産ポルカドット(DOT)とは?Web3.0実現を目指すプラットフォームのトークンの特徴や将来性を解説 Coincheck ENS 引用:ENS公式サイト ネイティブトークンの名前 ENS(Ethereum Name Service) トークンの参考価格(2022年12月時点) 1ENS = 約1500円 トークンの最大供給量 1億ENS トークンの時価総額ランキング(2022年12月時点) 約100~150位 現在対応しているブロックチェーン イーサリアム、Solana ホワイトペーパー https://docs.ens.domains/ 公式HP https://ens.domains/ja/ ENSは、Ethereum Name Service(イーサリアム・ネーム・サービス)というサービスのガバナンストークンです。 Ethereum Name Serviceを簡単に言うと、自分のウォレット名を人間でも認識しやすいように加工してくれるサービスです。 イーサリアムは、通常0xから始まる42桁の英数字で構成されたアドレスを用いています。たとえば、0x1234abcdef……といったようなアドレスです。 このアドレスはETHの送金時やNFTの売買を行う際に使用しますが、42桁の英数字からなるアドレスを常時記憶しておくことは大変面倒だと思います。 ENSを使えば、42桁の英数字であるイーサリアムのアドレスを自分の好きな文字列に変換することが可能となります。 これがENSというサービスであり、そのガバナンストークンであるENSを用いることで、ENSというサービスの運営方針の決定に関与することが可能となります。 なお、ENSは自ら名付けたイーサリアムアドレスをNFTとして保存します。 ENS(Ethereum Name Service)がCoincheck NFTで取扱い開始! ドメイン取得方法や特徴は? Coincheck IOST 引用:PRTIMES - IOST/IOS Foundation Ltd. ネイティブトークンの名前 IOST トークンの参考価格(2022年12月時点) 1IOST = 約1円 トークンの最大供給量 900億IOST トークンの時価総額ランキング(2022年12月時点) 約100~150位 現在対応しているブロックチェーン IOST ホワイトペーパー https://www.securities.io/wp-content/uploads/2022/05/IOST.pdf 公式HP https://iost.io/ IOSTはInternet of Services Token(インターネット・オブ・サービス・トークン)の略称です。 IOSTは2018年1月にシンガポールのIOST財団によって立ち上げられ、ブロックチェーン技術が様々なサービスで活用されることを目指して開発が続けられています。 IOSTのユースケースとしては、主にIOSTブロックチェーンを利用する際のガス代が挙げられます。 イメージ的には、イーサリアムブロックチェーンにおけるETH(イーサ)がIOSTブロックチェーンにおけるIOSTと認識いただいて問題ありません。 2022年6月にIOST財団はWeb3.0ビジネスに特化したマーケティング会社『DeNet』と提携を発表し、DeNetが提供するサービスにIOSTを導入することが決定しました。 ※なお、当社にIOSTを入金・送金される場合は、IOSTネットワークをご利用ください。異なるネットワークから送られた場合は通貨が失われる可能性がありますのでご注意ください。 詳しくはこちらをご参照ください。 IOSTとは?メリットと購入方法、今後の将来性を解説! Coincheck ETH 引用:イーサリアム公式サイト ネイティブトークンの名前 ETH(イーサ) トークンの参考価格(2022年12月時点) 1ETH = 約160,000円 トークンの最大供給量 - トークンの時価総額ランキング(2022年12月時点) 2位 現在対応しているブロックチェーン イーサリアム、BNB Smart Chain、Solana、その他EVM対応チェーン ホワイトペーパー https://github.com/ethereum/wiki/wiki/White-Paper 公式HP https://ethereum.org/en/ ETH(イーサ、Ether)は、イーサリアムというブロックチェーンで使われるネイティブトークンです。 イーサリアムは2015年7月にリリースされたブロックチェーンで、Web3.0の文脈で議論されているDApps(分散型アプリケーション)やDeFi(分散型金融)の基盤となったブロックチェーンです。 イーサリアムはスマートコントラクトという機能を搭載することで、決済や価値の移動に特化したブロックチェーンであるBitcoinのブロックチェーンを進化させる形で開発されました。 ETHはイーサリアムのブロックチェーン上で何らかの取引を行う際に必要なトークンであり、主に取引手数料の支払いやNFTの購入の際に使用されます。 【初心者向け】イーサリアムとは?仕組みをわかりやすく解説! Coincheck ASTR 引用:Astar Network公式サイト ネイティブトークンの名前 ASTR(アスター) トークンの参考価格(2022年12月時点) 1ASTR = 約5円 トークンの最大供給量 - トークンの時価総額ランキング(2022年12月時点) 約100-150位 現在対応しているブロックチェーン Astar Network ホワイトペーパー https://docs.astar.network/ 公式HP https://astar.network/ ASTRとは、日本発のパブリックブロックチェーンであるAstar network(アスター・ネットワーク)上で使用されるネイティブトークンです。 Astar Networkは、Polkadot上に構築されたイーサリアムとの互換性を持つブロックチェーン(EVM互換のブロックチェーン)です。Astar Network上でDeFiやNFTプロジェクト、DAO(分散型自律組織)の構築が可能となっています。 Astar NetworkはBinance(バイナンス)やPolychain Capital(ポリチェーン・キャピタル)といったグローバル規模の暗号資産取引所およびベンチャーキャピタルから出資を受けているため、暗号資産やブロックチェーンの専門家から高く評価されていることが伺えます。 ASTRはAstar Network上で行われる取引に使用されるトークンです。イーサリアムブロックチェーンにおけるETH(イーサ)がAstar NetworkにおけるASTRと認識いただいて問題ありません。 FIL 引用:Filecoin公式サイト - Introducing the Filecoin Virtual Machine ネイティブトークンの名前 FIL(Filecoin) トークンの参考価格(2022年12月時点) 1FIL = 約400円 トークンの最大供給量 - トークンの時価総額ランキング(2022年12月時点) 約30-50位 現在対応しているブロックチェーン Filecoin network、BNB Smart Chain、HECO、Hoo Smart Chain ホワイトペーパー https://docs.filecoin.io/ 公式HP https://filecoin.io/ FILは、Filecoin(ファイルコイン)という分散型データストレージプラットフォーム上で使用されるトークンです。 Filecoinは、誰でも自分のコンピュータの空きストレージスペースを貸し出すことができるプラットフォームです。逆に、誰かが貸し出しているスペースを借りることも可能となっています。 FilecoinはWeb2.0時代の中央集権的なデータ(ファイル)の保存は不健全であり、全てのデータはより分散的かつ効率的に保存されるべきという哲学を掲げています。また、Filecoinというプラットフォーム上にファイルの長期保存を実現するための経済的インセンティブが組み込まれているのです。 引用:Filecoin公式サイト - What is Filecoin FILは分散的なデータ(ファイル)保存を実現するエコシステム構築のための要素として存在しています。主なユースケースは、分散型データストレージへのデータの保存および取り出しの際の手数料となっています。 Filecoinの開発および運営を行っているProtocol Labs(プロトコル・ラボ)は、既存のWeb2.0企業に対してWeb3.0への移行を支援する活動を行っています。 この活動にはグローバルで会計やコンサルティング事業を展開しているEYや大手半導体メーカーのAMDなどが参画しており、将来的なFilecoinの普及推進にも関わってくる可能性があります。 引用元:Filecoin公式サイト - Introducing the Decentralized Storage Alliance JASMY 引用:Binance Research - JasmyCoin (JASMY) ネイティブトークンの名前 JASMY(JasmyCoin) トークンの参考価格(2022年12月時点) 1JASMY = 約0.4円 トークンの最大供給量 500億JASMY トークンの時価総額ランキング(2022年12月時点) 約100-150位 現在対応しているブロックチェーン イーサリアム ホワイトペーパー https://www.jasmy.co.jp/images/whitepaper.pdf 公式HP https://www.jasmy.co.jp/index.html JASMY(JasmyCoin)は、Jasmy(ジャスミー)というプラットフォーム内において決済通貨の役割を持つ銘柄です。 JasmyはユーザーがIoTデバイスから生成したデータを様々な企業に販売することができるデータの市場となっており、トークンであるJasmyCoinを使用することでその市場内にあるデータを売買できます。 従来のインターネットではGoogleやAmazonといった巨大IT企業に対して無料で自らのデータを提供していましたが、Jasmyを利用することで個人の利用データの提供で報酬を受け取ることが可能となります。 Jasmyを運営するジャスミー株式会社は、総合電機メーカーであるソニーの元社長である安藤国威氏によって設立されています。 Web3.0銘柄の将来性 この項目では、Web3.0の将来性について解説していきます。 Web3.0の概念はグローバルで広がりを見せており、主に新しい形のビジネスを創出する機会として起業家層から注目されています。 日本の起業家コミュニティからもそのような側面で認識されつつあり、加えて政府機関や日系大手企業のWeb3.0領域への進出も起こっています。 Web3.0銘柄への投資を検討する際には、こういった動向にも目を光らせておく必要があるでしょう。 政府による推進 Web3.0に対する政府による関与が増えてきたのは、将来性に期待できる根拠の一つとなるでしょう。 例えば経済産業省は、『大臣官房Web3.0政策推進室』という組織を組成し、ブロックチェーンを基盤としたWeb3.0関連ビジネスの環境整備の検討を進めていくことを発表しました。 経済産業省が行っている産業構造審議会においても、税や会計、法制度を整備する必要性について提言がされており、Web3.0ビジネスの勃興を受けた政府による改革が検討されていることが伺えます。 参考:経済産業省 - 省内横断組織として「大臣官房Web3.0政策推進室」を設置しました 参考:経済産業省 - 経済秩序の激動期における経済産業政策の方向性 大手企業によるWeb3.0事業の推進 大手企業によるWeb3.0事業の推進も目立っています。 企業の具体例としては、NTTドコモが挙げられます。日本の大手通信会社であるNTTドコモは2022年11月、Web3.0事業への6000億円の投資を今後5〜6年に渡って実施すると発表しています。同社は総合コンサルティング会社であるアクセンチュアおよび日本発のパブリックブロックチェーンの開発を手掛けているAstar Networkとの提携も発表しており、同社のWeb3.0事業をグローバルに展開する計画を立てています。 他の例としては、バンダイナムコホールディングスが挙げられます。ゲームなどのエンターテインメント領域を主軸に事業を展開しているバンダイナムコホールディングスは、2022年4月に30億円規模の投資ファンドを立ち上げています。当該ファンドの投資対象は、ブロックチェーンやVR、ARなどを活用したエンターテインメント関連プロダクトおよびサービスに限定されています。 当該ファンドの投資活動は既に開始されており、2022年12月時点ではブロックチェーン技術を活用したファンエコノミー事業を展開する『Gaudiy』、ソーシャルゲームの開発・運営を行うイギリスの企業『Gangbusters Ltd.』、スマートフォン向けゲーム配信プラットフォームを開発・運営する『株式会社ミラティブ』への投資を行っています。 参考:NTT docomo公式サイト - NTTドコモとアクセンチュア、Web3の普及および社会実装の加速に向けた連携に合意 参考:BANDAI NAMCO公式サイト - 「IPメタバース」の構築および新たなエンターテインメントの創出を目指したスタートアップ投資ファンドを新たに立ち上げ『Bandai Namco Entertainment 021 Fund』 Web3.0銘柄の購入方法 Web3.0銘柄の暗号資産を購入するためには、暗号資産取引所の口座開設をする必要があります。 今回はCoincheckの口座を開設する方法と、実際に暗号資産を購入するまでの手続きについて解説していきます。 2023年1月時点において、Coincheckで取り扱いのあるWeb3.0銘柄は、BAT、DOT、IOST、ETHが挙げられます。 ※Coincheckにおいて、FT(いわゆる仮想通貨)としてのENSの取り扱いはございません。NFTとしてのENSはCoincheck NFTにて取り扱っておりますので、もしご関心がありましたらCoincheck NFTにアクセスいただければ幸いです。 下記より、口座の開設方法とETHの購入例をご紹介いたします。 ステップ①Coincheckへの口座開設を行う Coincheckでは、以下の3ステップで簡単に口座開設が可能となっています。 1.アプリのダウンロード(スマートフォンで開設する場合) 2.アカウント作成 3.本人確認 口座開設はスマートフォンのアプリまたはパソコンのブラウザから行うことができます。 詳細な口座開設方法は、コチラの記事で画像・動画付きで詳しく紹介しています。まだ口座開設がお済みでない方は、記事を参考にして登録を行ってください。 ステップ②日本円を入金する 口座開設が終わったら、次は日本円の入金を行いましょう。 Coincheckでは、アプリかWEB(ブラウザ)のどちらかで入金することができます。 アプリ及びWEB(ブラウザ)での入金方法については、コチラの記事で画像付きで解説しております。まだ入金がお済みでない方は、当該記事を参考に操作いただけるとスムーズかと思います。 ステップ③投資したいWeb3.0銘柄を選び、購入する 入金が完了したら、いよいよWeb3.0銘柄の暗号資産を購入していきましょう。 暗号資産の購入はアプリとWEB(ブラウザ)のどちらからでも可能となっております。 アプリ及びWEB(ブラウザ)での暗号資産の購入方法については、コチラの記事で画像付きで解説しております。 まとめ 本記事では、Web3.0銘柄の特徴や将来性、具体的な銘柄名を紹介してきました。 Web3.0銘柄と一言で表しても、そのユースケースや種類は多様であることが理解いただけたと思います。 Web3.0はある意味、ブロックチェーンやメタバース、NFTといった関連する概念の集合体であると言えます。今後関連サービスの発展することで、、Web3.0の普及も進む可能性が高いと言えます。 今後の発展に備えてWeb3.0に関する出来事をより身近に感じるためにも、少額からでも何かしらのWeb3.0銘柄を保有してみてはいかがでしょうか。 本記事の内容をWeb3.0銘柄に投資するかどうかの判断材料に活用していただければ幸いです。 もしWeb3.0銘柄への投資を始めたいと思った方には、投資への足掛かりとしてCoincheckの口座開設から始めていただければ幸いです。 ※本記事はWeb3.0関連銘柄(暗号資産)について各銘柄を紹介したものであり、価格上昇を保証するものではありません。投資はご自身の判断で行ってください。

2023-08-28NFT

デジタルデータに唯一無二の価値を与えたNFT(Non-Fungible Token)市場は、ここ数年間で過去に類を見ない程の爆発的な成長を私たちに見せてくれましたが、ここ最近の停滞気味な市場動向から「暗号資産と共に、冬の時代を迎えたのではないか」との懐疑的な声も多く聞こえてくるようになりました。 しかし、一部のNFT市場に向けられている否定的な声がある一方で、業界有識者の間では技術的にもビジネス的にも依然として可能性を秘めているNFTという未開拓マーケットに対して、今もなお期待の目が向けられ続けています。 そこで今回の記事では、NFT市場の中でも今最も注目を集めているNFTマーケットプレイスの動向や将来性を考察することで、今後のトレンドについて詳しく解説していきます。 ※本記事は、2022年12月時点の情報を元に作成しています。 Coincheckの無料登録はこちら   寄稿者Levine   I am a researcher and Investment associate at Coincheck Labs. I founded a crypto venture and worked as a trader and researcher at Coincheck. On my days off, I study poker. Twitter: @levine_777   目次 そもそもNFTとは NFTマーケットプレイスの基本情報 従来型(オーダーブック方式) AMM型(自動マーケットメイカー方式) NFTの歴史の大まかな流れ EthreumeHackerSonでCryptoKittiesが誕生した話 CryptoKittiesでNFTの可能性を感じた人たちはBuild開始 取引量推移でわかるNFT市場規模の拡大と縮小 2021年 2022年 海外の主要なNFTマーケットプレイス ①OpenSea ②LooksRare ③X2Y2 ④Sudoswap ⑤MagicEden どのようにロイヤリティ(クリエイターフィー)を配分するのか論争 ロイヤリティ論争が勃発した背景 各社の方針 NFT界隈 これから生き残れるNFTマーケットプレイスとは? 界隈の不満を取り込んだプラットフォーマーが勝者になる アグリゲーターをどこまで取り込めるか NFTマーケットプレイスの次のトレンドを考えてみる 技術的なトレンド:ロイヤリティをオンチェーンで微収処理 ビジネス的なトレンド:Bluechip NFT独自マーケットプレイスの開設 そもそもNFTとは? NFT(Non-Fungible Token)とは主にイーサリアム(ETH)のブロックチェーン上で構築される代替不可能なトークンのことです。 代替不可能なトークンとは、唯一無二の「一点物」の価値を生み出せるトークンという意味です。もう少しわかりやすく、具体的な話をしていきます。 例えば、Aさんが持っている1ビットコインとBさんが持っている1ビットコインは同等の価値であり、交換することができる「代替可能」なものです。一方で、「代替不可能」とは全く同じものが存在しない、例えるなら「金メダル選手の直筆サイン入りTシャツ」のような一点物であることを意味しています。 また、一点物で代わりがないトークンのことをNFTというのに対して、暗号資産のような代替可能なトークンのことをFT(Fungible Token)と呼びます。両者の違いは以下の通りです。 NFTFT 特徴代替不可能同じトークンが存在しない代替可能 同じトークンが存在する トークン規格ERC721ERC721 活用されている分野ゲーム、不動産、スポーツ、アート、会員権など暗号資産 上記の表のような違いがあり、デジタルデータに唯一性を与えることができるNFTは、会員権や不動産の所有の証明、著作権やアートなどさまざまな分野で実用化が進んでいます。 NFTについてより詳しく知りたい方は以下の記事を参考にしてみると良いでしょう。 NFTとは代替不可能なトークンのこと!具体的な活用例を徹底解説 Coincheck NFTマーケットプレイスの基本情報 NFTマーケットプレイスとはユーザーが制作したNFTを販売(一次販売)したり、利用者同士がそれぞれ保有しているNFTを暗号資産にて売買(二次流通)したりすることができる売買プラットフォームのことです。 ユーザーはこのプラットフォームを通じて自由にNFTを取引することができ、NFTを制作して販売することや、購入したNFTを転売することで利益を生み出すことができます。 また現在(2023年2月時点)、NFTマーケットプレイスは日本国内だけでも75つ存在しますが、それらのプラットフォームはオーダーブック方式が採用されている「従来型」と自動マーケットメイカー方式が採用されている「AMM型」の2つの型に分類することができます。 以下では「従来型」と「AMM型」について詳しく解説していきます。 従来型(オーダーブック方式) オーダーブック方式とは、中央集権取引所(例:Coincheck NFT)で採用されているシステムであり、売り手が売りたい値段を提示し、それに買い手が応じることで取引が成立します。 このオーダーブック方式は従来型というだけあり、既存のNFTマーケットプレイスのほとんどがこの方式を採用しています。 例えば、Coincheck NFTで取り扱いをしている『Otherside』の「Otherdeed」の一部は、2023年2月時点で1.68ETHで取引されています。この取引が成立するには「1.68ETHで売りたい」と思う売り手がいて、その提示価格に対して「1.68ETHなら購入したい」と思っている買い手がいることで取引が成立します。 この仕組みはシンプルで便利なものの、売り手からすると同じコレクションのアイテムを何個も保有していた場合、1つずつ価格を決めて出品しなければいけないという手間があります。また保有していたNFTの希少性が高まった場合にも、自分で確認してから価格を設定し直す必要があるといった点が懸念されています。 AMM型(自動マーケットメイカー方式) そして、オーダーブック方式の懸念点を解消するかのように誕生したのが自動マーケットメイカー方式を採用したAMM型のNFTマーケットプレイスです。 AMM型の最大の特徴は、ユーザーは「流動性プール」と呼ばれるスマートコントラクトを相手に売買を実行するという点です。流動性プールとは、簡単に言えば資産(流動性)が貯められている場所です。ここでいう資産とはNFTそれ自体とその購入に使用される通貨を指しています。 参考:Sudoswap 例えば、sudoswapにある『Otherside』の「Otherdeed」の場合、AMM型の流動性プールにはNFTとそれらを購入することができるETHが集められています。 そして「Otherdeed」のトレードを行いたいユーザーは、この流動性プールとやりとりします。具体的には、「Otherdeed」が欲しいユーザーはプールに相応額のETHを投げ入れ「Otherdeed」を貰っていきます。反対に「Otherdeed」を売却してETHが欲しいユーザーはこのプールに「Otherdeed」を入れ、プールから相当額のETHを貰っていきます。 つまり買い手の観点から見ると、予めたくさんのNFTおよび通貨が集められているプールに行き、そのプールから欲しいものを貰い、代金として相応額をプールに戻す仕組みとなっています。オーダーブック式のマーケットプレイスでは、売り手が値段を提示することにより各NFTの価格が決定されていましたが、そもそも売り手と買い手が直接トレードを行わないAMM型のマーケットプレイスでは、プール内にある通貨とNFTの量によって予め設定された数式から取引価格が自動で算出され、取引が実行されます。 この取引価格を自動で決定できるのがAMM型の大きな特徴であり、これにより売り手はNFTの価格を1つ1つ再設定する必要もなく、全てのアイテムを底値で売ってしまうといった状況を簡単に防ぐことができるのです。 NFTの歴史の大まかな流れ 次に、NFTが注目を集めるようになった歴史背景について解説していきます。 EthereumHackerSonでCryptoKittiesが誕生した話 NFTの歴史を語る上で、2017年10月にカナダのウォータールーで開催されたEthereum HackerSonの存在を忘れてはいけません。そこで『NFT』という言葉が世界で広く認知されるようになったきっかけである「Crypto Kitties」が誕生したからです。 それまで世の中のデジタルデータには資産的な価値はありませんでした。なぜならオンライン上の画像やゲームのアイテムなどのデジタルデータは、その「所有権」を示すのが困難だったからです。著作権は存在するものの「自分がこの作品の唯一の所有者である」という証明は不可能で、コピーとの違いを明確にできませんでした。 そしてCryptoKittesないしはNFTがその時代に注目を集めた大きな理由は、このデジタルデータに「所有権の証明」という唯一無二の価値を与えたからです。 また、CryptoKittiesは「所有権の証明」だけでなく、デジタルデータにおける資産的な可能性を示してくれました。リリースしてから3ヶ月で約18万人ものユーザーを獲得し、当時設定された10匹のレアなKittyの市場価値が100,000ドルを超えるといった記録的な盛り上がりを見せたのです。 ◉CryotoKittiesについて 参考:Cryptokitties CryptoKittiesは、Kitty(子猫)と呼ばれるイーサリアムのブロックチェーン上で構築されたトークンを交配させることで新しいKittyを生み出してコレクションするという、内容だけで見ると至ってシンプルなゲームです。 Kittyはそれぞれゲノムと呼ばれる特徴(口、目、尾、色など)を持ち、交配によって生まれたKittyは親Kittyのゲノムを受け継ぐ見た目をしています。なお、交配の中で稀に突然変異と呼ばれるレアゲノムを持ったKittyが生まれることがあり、そのような特徴を持ったKittyはマーケットプレイスで高値で取引される傾向があります。 CryptoKittiesでNFTの可能性を感じた人たちはBuild開始 CryptoKittiesのリリースから、NFT業界は急速に発展していくことになりました。 銀行、投資会社、芸術家など多様な分野からNFTプロジェクトをサポートする資金が流れ込み、急速に市場規模が拡大していきます。 また数多くのNFTプロジェクトが生まれる中、多くのユーザーがNFTの取引環境に不満を抱くようになっていきました。そして、NFTの売買をより簡単にするサービスであるNFTマーケットプレイスの必要性が唱えられ、今では世界最大のNFTマーケットプレイスとして知られるOpenSeaが創業されたのです。(その後、KnownOriginやSuperRare、Gatewayなども誕生) このようにして、CryptoKittiesのリリース後、NFT業界は大きな成長を遂げていったのです。 取引量推移でわかるNFT市場の拡大と減少 それでは次に、ここ1、2年のNFT業界の動向をNFTマーケットでの取引数量と当時の主なニュースを振り返りながらみていきましょう。 2021年 2021年のNFT市場は、CryptoPunksやBeeple、そしてNBA TopShotなどのアートやスポーツ分野で大きな成長がみられた年と言えます。 特にNFTは、デジタルアセットとしての価値を大いに見出され、何千万円〜何億円という高額な単位で取引されたことでさらに話題を呼びました。日本でも2021年の流行語大賞に「NFT」がノミネートされるなど、2021年は「NFT元年」と呼ばれるほどマーケットが拡大していきました。 2021年1月:取引量は僅か2,000万ドル ◉2021年1月の主なニュース 2021年1月CryptoPunksが140ETHで取引される 2021年1月DOGEを筆頭に犬コインが暴騰 2021年2月:取引数量は先月10倍の2億ドルに ◉2021年2月〜7月までの主なニュース 2021年2月HashMasksリリース開始 2021年2月NBA Top Shotが大流行(30分で2.6億円の売上) 2021年3月BeepleのNFTがクリスティーズでオークションに出品。約6,395万ドルで落札される 2021年3月ジャック・ドーシーのツイートがNFTとして販売 2021年3月せきぐちあいみさん初のNFT1300万円で落札 2021年4月BoredApeYC販売開始 2021年5月Meebits販売開始 2021年6月PleasrDAOがDOGEミームを1,696ETH(5億円)で購入 2021年7月Twitterから公式NFTを発表 2021年8月:さらに拡大し、一気に40億ドルへ ◉2021年8月の主なニュース 2021年7月下旬〜8月Axie Infinityが爆発的に流行する 2021年8月Generativemasksがリリース。日本国内での最大売上を達成 2021年8月VISA社がCryptopunksを15万ドルで購入 2021年9月〜:その後も20〜30億ドルを推移 ◉2021年9月〜12月までの主なニュース 2021年9月日本の高校生がbotでNFTを販売、1晩で約1億円稼ぐ 2021年10月TikTok NFT参入 2021年10月Facebook社が社名を「Meta」に変更 2021年12月AdidasがBAYCとコラボ, 4時間で26億円を売り上げる 2021年12月NIKEがCloneXを買収で、NFT価格が高騰する 2021年12月手塚治虫プロダクションからリリースされた初のNFT「鉄腕アトム」が120ETHで落札させる 2022年 2022年のNFT市場はその年の取引量推移からもわかる通り、激動であったいうことがわかります。 1月には取引数量が過去最高の60億ドルを記録した一方で、6月には数億ドルまでその市場規模が縮小してしまいました。また、10月にはブルームバーグからNFTの取引量が1月のピーク時から97%も減少したとの発表があり、NFTを投機対象のプロダクトとして見ていた人々は徐々にNFTから興味を無くしてしまい、いわゆる「NFTの冬の時代」と言われる年となりました。 2022年1月:取引数量60億ドルを記録 ◉2022年1月の主なニュース 2022年1月ジャスティンビーバー、BAYCを500ETHで購入(BAYC史上7番目の高額取引) 2022年1月TwitterでNFTプロフィール(PFP)が実装される 2022年1月NFTホルダーだけが予約可能、NYで世界初のNFTレストラン「Flyfish Club」が誕生 2022年1月“一流NFTだけをまとめた投資信託” Blue-Chip NFT Index Fundが登場 2022年2月〜6月:5月まで30億ドル台をキープしていたが、6月に10億ドルへ急減 ◉2022年2月〜6月までの主なニュース 2022年2月米国最大のビールブランド「Bud Light」が、新ビールのCMにNouns(NFT)を採用 2022年3月OpenSea、32名のユーザーが攻撃者からの悪意のあるペイロードに署名しNFTの一部を盗まれる 2022年4月BAYCがネイティブトークン「ApeCoin」をリリース 2022年5月STEPNが大流行、Solanaが24時間取引量で初めてETHを超える 2022年6月史上初のNFTインサイダー取引容疑でOpenSea元社員を起訴 〜2022年11月:6月以降毎月減少していき、11月では3億ドルまで縮小 ◉2022年7月〜2022年11月までの主なニュース 2022年7月マインクラフト社がNFT参入を否定。関連NFTや暗号通貨のフロア価格が暴落する 2022年7月SudoswapからAMM型のNFTマーケットプレイスが登場 2022年8月ティファニーがブランド初となるNFT「NTFiff」をリリース。30ETHの価格で250個のNFTが20分で完売 2022年8月OpenSeaの取引高が5月のピーク時から99%減少を記録 2022年10月Apple社がNFTサービスのアプリにも従来通り30%の決済手数料を徴収することを発表 2022年11月8,000ETH(2370万ドル相当)で購入されたCryptopunksが「最も高価なNFTコレクション」としてギネスに認定 海外の主要なNFTマーケットプレイス一覧とその特徴 次に海外の主要なNFTマーケットプレイスとその特徴を紹介していきます。 ※以下で紹介しているDAUや売上の数値は、オンチェーンデータから推測したものになります。不確定要素によって、推測値とは異なる可能性があることをご了承ください。 ①OpenSea 参考:OpenSea ◉創業者 ・CEO-Devin Finzer(Twitter:@dfinzer) ・CTO-Alex Atallah(Twitter:@xanderatallah ◉簡単な歴史 2017年12月 OpenSeaのベータ版を立ち上げ 2018年1月プレシードにて12万ドルをY Combinatorから調達 2018年4月シードラウンドにて200万ドルを1confirmationから調達 2021年7月シリーズBにて15億ドルの評価額で1億ドルをAndreessen Horowitzらから調達 2022年1月シリーズCにて133億ドルの評価額で3億ドルをParadigmとCoatueらから調達 ◉ユーザー数 ・245万人 ・DAU 2万人 ◉売上 ・2021年度:4億ドル ・2022年度:6億ドル ◉手数料体系 ・売却手数料2.5%のみ(買い手からは徴収しない) ◉クリエイターフィー(ロイヤリティ) ・有り ◉トークンの有無 ・無し ②LooksRare 参考:LooksRare ◉創業者 ・共同創業者 Guts ・共同創業者 Zodd(Twitter:@ZoddLooksRare) ◉簡単な歴史 2022年1月9日OpenSeaのアクティブユーザーを対象にLOOKSトークンを(※)エアドロップ 2022年1月10日LooksRareローンチ(資金調達無し) (※)トークンを受け取るには、LooksRareでNFTを出品する必要あり ◉ユーザー数 ・15.7万人 ・DAU:356人 ◉売上 ・2022年度:5,000万ドル ・総手数料収入:2.5億(20万ETH)の運用割当分-20% ◉手数料体系 ・2% ・ロイヤリティが設定されてないNFTの場合、1.5% ・ロイヤリティは取引手数料の25%をシェア ◉クリエイターフィー(ロイヤリティ) ・有り(オプション性) ・ロイヤリティは取引手数料の25%をシェア ・残り95%売り手にバック ・5%買い手にバック ◉トークンの有無 ・有り(LooksRare Docs) ・ステーキングをすると手数料収入(WETH)がもらえる ③X2Y2 参考:X2Y2 ◉創業者 ・CEo-TP(Twitter:@tp_x2y2) ◉簡単な歴史 2022年2月16日X2Y2ローンチ(資金調達無し) ◉ユーザー数 ・22.4万人 ・DAU:1,555人 ◉売上 ・2022年度(2月-12月):211万ドル ・総手数料収入:1,050万ドル(8,500ETH)の運用割当分-20% ◉手数料体系 ・0.5%(2022年5月から。それ以前は2%) ◉クリエイターフィー(ロイヤリティ) ・有り ◉トークンの有無 ・有り(X2Y2 Docs) ④Sudoswap 参考:Sudoswap ◉創業者 ・匿名集団 ・開発者 zefram(Twitter:zefram.eth (@boredGenius) ) 0xmons(Twitter:0xmons(@0xmons)) ◉簡単な歴史 2021年4月23日NFTマーケットプレイスSudoswapをローンチ(資金調達無し) 2022年7月9日AMMという形式での売買に大きく仕様変更し、再ローンチ ◉ユーザー数 ・3.6万人 ・DAU:200人 ◉売上 ・2022年度:30万ドル ・AMM形式に変更後だけで261ETH相当 ◉手数料体系 ・0.5% ◉クリエイターフィー(ロイヤリティ) ・無し ◉トークンの有無 ・有り(Sudoswap blog) ⑤MagicEden 参考:Magic Eden ◉共同創業者 ・CEO-Jack Lu(Twitter:Jack Lu (@0xLeoInRio) ) ・COO-Zhuoxun Yin(Twitter:Zhuoxun Yin (@ZhuoxunYin) ) ・CTO-Sidney(Twitter:Sidney MagicEden (@sidazhang) ) ・Chief Engineer-Zhuojie Zhou(Twitter:Rex l Zhuojie Zhou (@zhouzhuojie)) ◉簡単な歴史 2021年9月Magic Eden ローンチ 2021年10月シードラウンドにて250万ドルを調達 2022年3月14日シリーズAにて2700万ドルをParadigm、Sequoia CapitalやSolana Venturesらから調達 2022年6月 シリーズBにて16億ドルの評価額で1.3億ドルをParadigmとCoatueらから調達 ◉ユーザー数 ・122万人  Botという一人で複数のアカウントを所持している割合が、ETH界隈と比べて非常に高い という性質があるので一概にこの規模のリアルなユーザーがいるわけではない ・DAU:8,000万人 ◉売上 ・2022年度:860万ドル(61.6SOL) ・総手数料収入:2.5億(20万ETH)の運用割当分-20% ◉手数料体系 ・2% ◉クリエイターフィー(ロイヤリティ) ・有り ◉トークンの有無 ・無し どのようにロイヤリティを配分するのか論争(クリエイターフィー論争)が勃発 2017年にOpenSeaがサービスを開始した当初、クリエイターが創作するNFTが二次流通市場で取引された際に、取引額の数%がクリエイターに還元されるロイヤリティ(クリエイターフィー)という仕組みは大きな注目と期待を集めていました。 しかし現在、そのロイヤリティという仕組みに対して各所から懐疑的な声が生まれており、各NFTマーケットプレイスもそれぞれ異なった立場を取りはじめているのです。 この章ではNFTマーケットプレイスでのロイヤリティの有無に関して生じた論争に対して、その背景から各社の方針まで詳しく解説します。 ロイヤリティ論争が勃発した背景 そもそもこのロイヤリティ論争が勃発したきっかけは、7月9日にSudoswapという新興マーケットプレイスがロイヤリティを撤廃した安価な手数料設計をしてローンチした後、急速に取引量を伸ばして行ったことが原因でした。 ■編集部意訳 NFTの市場構造は、手数料のため非効率な設計になっています。 市場でのバイヤー(売り手)は、いつも収支を合わせるために商品(NFT)の値上げをする必要があります。しかしsudoswapでの取引では、他のプラットフォームでの通常の取引がバイヤーに対して7.5%もの手数料(2.5%+5%のロイヤリティ)を取るのに対して、0.5%のみの手数料(ロイヤリティは0%)だけで取引をすることができます。 この出来事が発端となり、NFT業界の中である意味神話化されていたロイヤリティの仕組みが崩されたことで各NFTマーケットプレイスもそれぞれ異なる立場を取っていくことになります。 各社の方針 それではこのロイヤリティ論争に対する各社の方針をみていきましょう。 X2Y2 ◉8月26日 買い手が購入時にロイヤリティを支払うかどうかを選択できるFlexible Royaltyという制度を導入。 ◉11月19日 OpenSeaでの手数料強制徴収継続の発表を受け、Flexible Royalty制度を廃止しロイヤリティ強制徴収を再開。 LooksRare ◉10月28日 ロイヤリティ強制徴収を辞め、買い手がロイヤリティを支払うか選択できる制度を導入。さらにクリエイターにはロイヤリティではなく、売買成立時のプラットフォーム手数料(2%)の25%を分配すると発表。 OpenSea ◉11月6日 ロイヤリティをオンチェーン上で受け取るためのツールを発表。これによりクリエイターはロイヤリティの割合を自身で決められるようになり、同時に11月8日以降に生まれたNFTコレクションはMagic EdenやLooksRareなどのコレクターが手数料を拒否しているマーケットプレイスには出品できなくなる。 ◉11月10日 ロイヤリティ強制徴収を維持することを公表。 Sudoswap ◉11月8日 ロイヤリティをオンチェーン上で受け取ることができる仕組みを導入する予定であると公表。 Magic Eden ◉10月15日 ロイヤリティを何%支払うか(0%も可能)買い手が調整できる制度を導入。 ◉12月2日 新規の売り出しを行うNFTプロジェクトにおいては、ロイヤリティを強制徴収することを選択できる仕組みを導入。 NFT界隈 ◉11月8日 Yuga Labs共同創業者であるWylie Aronow氏(Twitter:@GordonGoner)も上記のようなプラットフォーマーらのロイヤリティ論争を受け、自身の考察を公表。 主にこの考察の中でAronow氏は、クリエイター擁護派の立場に立っており以下のような主張を唱えているように読み取れます。 ロイヤリティ文化が無ければ、NFTを発行しようとするインセンティブが薄く、ここまで大きな市場にはならなかっただろう NFTはユーザーにデジタル資産を真に所有することを目的にしていると同時に、クリエイターに力を与えることを目的としている。 この主張はNFTプラットフォーマーに対しては勿論ですが、何よりクリエイターへのロイヤリティは支払う必要はないと考えているバイヤー等に向けて発信しているのではないでしょうか。 ◉11月24日 ApeCoin DAOがコミュニティ向けのマーケットプレイスを開発する方針を発表。 次に声を上げたのはApeCoin DAOでした。その他にも一部のクリエイターの中では、プラットフォームでの取引手数料をほとんど取らない代わりに、ロイヤリティを従来より高く設定するといった、アーティスト自身が独自でマーケットプレイスを作る機運の盛り上がりが見えはじめました。 AZUKIやCloneX等を含むそのほかのNFTコレクションが、今後どのような取引環境を構築するか、独自マーケットプレイスへの移行は次のトレンドになるのかという市場の動きにも大きな注目が集められています。 これから生き残れるNFTマーケットプレイスとは? 今後、NFTマーケットプレイスが生き残っていくためには「NFT界隈は大きな一つのコミュニティである」ということを再認識した上で、ユーザーの不満を常に解消していくといった方法が考えられます。 この章では、これまでに発生したコミュニティの影響力を感じられる出来事や2022年下半期から注目を集めるようになったNFTアグリゲーターについて解説していきます。 界隈の不満を取り込んだプラットフォーマーが勝者になる NFTの世界では、コミュニティの声というものは非常に重要視される傾向があります。なぜなら、強固なコミュニティを築くことができたかどうかがNFTプロジェクトの成否に直結するからです。NFTの販売量や、その後の価格の上昇や維持にも、コミュニティの大きさと熱量が必要になります。 これは勿論、NFTを取り扱っているマーケットプレイスに関しても当てはまります。 つまり、コミュニティが抱える不満を取り除き、利便性や熱量をより高めたNFTマーケットプレイスこそが、その時代の覇権を握ることができるのです。 以下では、コミュニティの不満がどのようにして発生したかやマーケットプレイスがどうやってコミュニティの不満を解消していったかを読み取れるような出来事を、時系列に沿って紹介していきます。 2021年12月6日:OpenseaがIPO検討している旨をCEOがインタビューにて発言 この発言にNFT界隈が「コミュニティやユーザーではなくVC(ベンチャーキャピタル)の事しか考えていない」と反発。コミュニティの動きをみて、12月8日にはCEO自らが「IPO計画は誤解であり、正確な報道ではない」とツイート。 2022年1月10日:コミュニティファーストを掲げてLooksRare登場 取引手数料をユーザーに還元するという仕組みが界隈コミュニティに歓迎され、リリースされてから連日の取引量が4億ドルを超えるなど、Openseaを凌駕する盛り上がりを見せた。 2022年2月14日:LooksRare開発チームが自分たちの割当分である売上(30億円)を換金したところコミュニティの大反発を買う それまで歓迎ムードが漂っていた界隈コミュニティだったが、当時トークン価格が下落調子の局面だったにも関わらずこのような行動をとったLooksRareに対してコミュニティは猛反発。「そのお金はトークン価格を買い支えるために使用するべきだ」との声が上がる。 2022年2月16日:真にコミュニティ100%還元を謳いX2Y2登場 LooksRareの行動が問題にされている渦中、真のコミュニティ100%還元を謳い登場したX2Y2がLooksRareのマーケットシェアを丸ごと吸収し、現在に至るまで業界2位を誇る。 2022年7月9日:SudoswapがAMM型かつロイヤリティ0で再ローンチ AMM型かつロイヤリティ0%を掲げて再ローンチしたSudoswapがコミュニティに歓迎され、そこから界隈でのロイヤリティ論争が勃発。 アグリゲーターをどこまで取り込めるか NFTマーケットプレイスが変化が激しい市場の中で生き残っていくには、どれだけアグリゲーターを取り込めるかという点も非常に重要になります。 アグリゲーターとは、「集める」といった意味をもつ「aggregate」から生まれた造語であり、NFTマーケットプレイスの売買状況や価格などをプロジェクト毎に並列で監視できたり、NFTを一括で売買できるプラットフォームのこと指します。 (表)海外の主要なアグリゲーター アグリゲーター名GemBlurGenie 業界内での立ち位置業界1位業界2位業界4〜5位 ローンチ日2022年1月2022年10月20日2021年9月17日 その他詳細2022年4月25日にOpenSeaが買収するも、その後プロダクトを統合することなく、引き続き独立し運営される。10月末時点ですでにアグリゲーター内シェア40%超えを達成。2022年6月12日Uniswapが買収。 2022年11月30日にリブランドされUniswap.NFTとして再ローンチ。8つのマーケットプレイス( Foundation、Larva Labs、LooksRare、NFT20、NFTX、OpenSea、Sudoswap 、X2Y2)でのアグリゲートをサポート。 また、アグリゲーター間での取引量データをみてみるとその業界の中でも変化が非常に激しく、後発組のアグリゲーターが簡単にシェアを奪っていることがわかります。 (図)アグリゲーター全体の取引量 そして下の図から読み取れるように、2022年12月末のアグリゲーターも含めた全体の取引量をみてみると、海外の主要アグリゲーターであるBlurだけでも全体の50.7%を占めていることがわかります。Blurは2022年10月20日にローンチしたばかりのアグリゲーターではありますが、すでに年末までにはマーケットプレイス側も無視できない規模の流動性や影響力を持つようになりました。 (図)アグリゲーター含む全体の取引量 NFTアグリゲーターが業界の中で存在感を出し始めた一方で、アグリゲーター自体の完成度はまだ初期段階にあるといった声もあります。特に、コントラクトアドレスの取得、メタデータの更新やその他の拡張機能など、テクノロジーの面においてまだ最適化の余地があり、今後NFTマーケットプレイスがこのアグリゲーターをどのようにして取り込み、どれだけ技術的な進化を遂げるための投資をするのかが、今後の各社の業界での立ち位置に大きく影響を及ぼしていくでしょう。 NFTマーケットプレイスの次のトレンドを予想してみた 前章では、マーケットプレイスは常にコミュニティの不安を解消していく方向に進んでいくということをお伝えしました。では最後に、それを踏まえた上でNFTマーケットプレイスの次のトレンドを予想してみましょう。 結論として現在勃発しているロイヤリティ論争を終結させる方向に動いていくのではないかと考えています。もう少し具体的に説明すると、技術的な側面では「ロイヤリティをオンチェーンで徴収処理」するトレンド、そしてビジネス的な側面では「Bluechip NFTでの独自マーケットプレイス開設」という2つトレンドが生まれると予想しています。 それでは以下で、各側面のトレンドについて詳しく説明します。 技術的なトレンド:ロイヤリティをオンチェーンで徴収処理 まず前提として、これまでNFTを構成しているコントラクトにはロイヤリティを分配する仕組みは実装されていませんでした。では、どのようにしてロイヤリティを分配していたかというと、各プラットフォームで計算を行い、都度付与という形をオフチェーンで処理していたのです。 つまり、クリエイターにロイヤリティを分配するかどうかの決定をマーケットプレイスが独自に判断していました。このオフチェーンでしか処理できなかった技術的な背景こそが、そもそもロイヤリティ論争が生まれてしまった原因とも考えられます。 しかし、この論争にある種の終着点を示してくれたのが、11月7日にOpenSeaが公表したロイヤリティをオンチェーンで強制的に徴収する仕組みです。OpenSeaが公表した内容は、すでに存在しているEIP-2981といった拡張規格を採用することで、この規格を採用しているプラットフォームでのNFT取引であれば、オンチェーン上で強制的にロイヤリティを発生させることができるといったものでした。 EIP-2981とは、ERC-721及びERC-1155の規格で発行されているNFTであれば適用することが可能な拡張規格です。この規格を採用することで、NFTのコントラクト内に販売金額を送信するとロイヤリティの金額と振込み先のウォレットアドレスを自動的に出力することができます。ただ、これだけでは通知機能に過ぎません。そこでOpenSeaは、この通知機能とその金額を支払うことを強制させる仕組みを組み合わせてNFTに導入することで、オンチェーン上でロイヤリティを徴収することを可能にしたのです。 なお、このロイヤリティの徴収方法を既存のNFTプロジェクトに適用するには、発行体が対応したコード(OpenSeaが公表したもの)をNFTのコントラクト内に追記する必要があります。 結局、このOpenSeaの発表がロイヤリティ論争をどのような終着点に持っていくかというと、従来はオフチェーンでしかロイヤリティを徴収できなかったという技術的背景により、マーケットプレイスが異なると二次流通のロイヤリティを受け取れなくなるケース(SudoswapやX2Y2で出品されたケース)がありましたが、このオンチェーンでロイヤリティを強制的に徴収する仕組みをが生まれたことによって、クリエイター自身がその仕組みを自分の作品に採用するかしないかという決定を下せるようになったのです。 11月7日にOpenSeaが公表したオンチェーン上でロイヤリティを徴収する仕組みが技術的に転換点となり、これからの業界が進むべき業界のトレンドを大きく決定づけたと言っても良いでしょう。 ビジネス的なトレンド:Bluechip NFT独自マーケットプレイスの開設 またロイヤリティ論争の終結に向けて、ビジネス的な側面ではBluechip NFTによる独自マーケットプレイスの開設といったトレンドに注目が集まっています。 このトレンドが生まれた発端は、11月24日にBAYC関連専用のNFTマーケットプレイス「ApeCoin Marketplace」が誕生したことでした。 引用:ApeCoin Marketplace ApeCoin Marketplaceとは、ApeCoinを発行したApeCoin DAOがSnag Solutionsと提携しリリースされたBAYCシリーズのために特別に構築されたもので、ApeCoinのステーキングや、NFTメタデータの統合などのサービスも提供しているNFTマーケットプレイスです。 このApeCoin Marketplaceの大きな特徴の1つは、取引手数料が安く設定されている分、クリエイターに配分されるロイヤリティが高く設定されているという点です。実際のNFT取引手数料はETH建ての取引で0.5%、ApeCoin建ては0.25%しか発生しません。逆にロイヤリティの配分は高く設定されています。基本的にBAYCシリーズのNFT取引であれば2.5%、さらにその中でもOtherside関連のNFTであれば、ロイヤリティは5%の割合でクリエイターに還元することができるのです。 また、ここで発生する取引手数料はApeCoin DAOに付与されることになっており、その資金はマルチシグウォレットで保管され当組織の運用やガバナンス費用に当てられるそうです。 ロイヤリティが無くなることによる弊害を考えてみると、それはロイヤリティ制度を魅力と感じクリエイターとなった者(発行元)をマーケットから排除してしまうことではないでしょうか。結局NFT業界は、クリエイターが作品を作っているからこそ成り立つと考えられ、クリエイターがこのエコシステムからいなくなることは、NFTの供給源が断たれ、経済圏が崩壊してしまうことを意味します。 つまり、このApeCoin DAOによるApeCoin Marketplaceの開設は、コミュニティがロイヤリティを通じてクリエイター(発行元)を保護する動きだったのです。 そしてこのApeCoin Marketplaceの開設をきっかけとして、AZUKIやCloneX等を含むそのほかのBluechip NFTとして知られるコレクションが、今後どのような取引環境を構築するか、独自マーケットプレイスへの移行は次のトレンドになるのかという市場の動きにも大きな注目が集められています。 最後に、マーケットプレイスを含むNFT市場はまだ発展途上段階にあります。技術の進歩や新しい用途の発見により、今後も変化していくことが予想されるため、市場の動向を注視しながら、今後の展開を見守っていく必要があります。

フィナンシェトークン(FNCT)は、株式会社フィナンシェが運営するブロックチェーンを活用したトークン発行型のクラウドファンディングサービス「FiNANCiE」のプラットフォームトークン(暗号資産)です。 FiNANCiEコミュニティの継続的な成長、およびグローバルエコシステム拡張のために発行されるFNCTは、コミュニティを活性化する活動を行うサポーターへのインセンティブ報酬として使用されます。また、Ethereumのブロックチェーン上で発行されるFNCTは、他の暗号資産と同じように取引所で売買することも可能です。 コインチェックが運営するIEOプラットフォーム「Coincheck IEO」では、IEOプロジェクト第2弾としてフィナンシェトークン(FNCT)の販売を行いました。 この記事では、IEO(Initial Exchange Offering)による販売を終え、注目を集めるFNCTについて解説していきます。 Coincheckの無料登録はこちら 目次 フィナンシェトークン(FNCT)とは FiNANCiE(クラウドファンディング2.0)について ①CT(コミュニティトークン)の発行 ②CTマーケットプレイス(二次流通) FiNANCiEとフィナンシェトークン(FNCT)の関係 フィナンシェトークン(FNCT)の3つのメリット ①ステーキングに参加することで報酬が得られる ②ユーティリティ性が高い ③BuybackとBurnの計画がある FiNANCiEの今後の展望・ロードマップ コインチェックで実施されるIEOについて フィナンシェトークン(FNCT)の保有者分布 調達資金の使途 チーム分の売却制限 フィナンシェトークン(FNCT)の購入方法 販売所で購入する 取引所で購入する 「貸暗号資産サービス」でフィナンシェトークン(FNCT)をレンディングする 「Coincheck貸暗号資産サービス」の利用方法 まとめ フィナンシェトークン(FNCT)とは フィナンシェトークン(FNCT)は、株式会社フィナンシェが運営するブロックチェーンを活用したトークン発行型のクラウドファンディングサービス「FiNANCiE」のプラットフォームトークンです。Ethereumのブロックチェーン上で発行されるトークン(暗号資産)で、ERC20規格に準拠しています。 トークン名 フィナンシェトークン 発行者 株式会社フィナンシェ ティッカー FNCT トークン規格 ERC20 用途 FiNANCiEのプラットフォーム共通トークン 法的位置付 資⾦決済法2条5項1号が定めるいわゆる「1号暗号資産」 総発行上限 20,000,000,000枚 FNCTは、FiNANCiEで発行されているコミュニティトークン同士を効果的に繋げ、コミュニティトークンの価値を長期的に向上させるためのプラットフォームトークンとしての役割を担います。具体的には、FiNANCiEのユーザーに報酬として付与されたり、FiNANCiE上の優良なコミュニティが継続的に成長するためのインセンティブとして活用されたりすることを想定しています。 また、FNCTはFiNANCiEのエコシステム全体におけるガバナンスに参加できる機能も有し、「ユーザー主体の運営」の実現に寄与します。 FiNANCiE(クラウドファンディング2.0)について 引用:FiNANCiE フィナンシェトークン(FNCT)は、FiNANCiEというプラットフォームを活性化させるための暗号資産です。そのため、FNCTについて知るには、まずFiNANCiEがどのようなサービスなのかを理解する必要があります。 FiNANCiEは、ブロックチェーン技術を活用した新世代のクラウドファンディングサービスです。トークンの販売による資金調達に加えて、トークンマーケットによる継続的なコミュニティ運営と手数料収入を得られる点が従来のサービスと異なることから、「新しい・画期的な」という意味を込めて”クラウドファンディング2.0”と呼ばれています。 この項目ではFiNANCiEについて理解するために、FiNANCiEの代表的な機能である以下の2点について解説していきます。 ①CT(コミュニティトークン)の発行②CTマーケットプレイス(二次流通) ①CT(コミュニティトークン)の発行 引用:note「【3分?でわかる】FiNANCiEを簡単にご紹介します!」 FiNANCiEでは、スポーツチームやクリエイターを「オーナー」、オーナーを支援するファンを「サポーター」と呼んでいます。 オーナーは「CT(コミュニティトークン)」を発行・販売(ファンディング)することで、資金を調達しつつコミュニティを形成することができます。 一方のサポーターはCTを購入し、コミュニティのメンバーとなることで、応援するオーナーの活動を支援することが可能になります。具体的には、トークンを保有することでコミュニティ内の投票に参加できるようになったり、メッセージでオーナーに直接意見や思いを伝えたりすることができるようになります。 ②CTマーケットプレイス(二次流通) CTは初期ファンディングによって確定した価格をもとに、専用のマーケットプレイスで取引(日本円と交換)をすることができます。 CTは初期売出以降もこのマーケットで取引できるため、オーナーの活躍によってコミュニティに注目が集まると、CTの需要が高まり価格が上昇することも期待されます。もしCTの価格が上がった場合は、初期にCTを購入したサポーターは売却益を得られる可能性があります。 これまでの実績 引用:FiNANCiE FiNANCiEのクラウドファンディングサービスは、すでにさまざまなジャンルのスポーツチームやクリエイターに利用されています。 以下は、これまでの実績の一部です。 Jリーグプロサッカークラブ(湘南ベルマーレ、アビスパ福岡、ザスパクサツ群馬など) 国内男子プロバスケットボールリーグ(横浜ビー・コルセアーズ) ジャパンサイクルリーグ パラスポーツ団体(日本ボッチャ協会) 国内卓球プロチーム(琉球アスティーダ) 国内eスポーツチーム(広島 TEAM iXA) FiNANCiEでは、これまでスポーツクラブのトークン発行をメインに行ってきましたが、今後は国内IEOとグローバル展開を目指して、映画・音楽・ゲームなどのエンタメやグルメなどさまざまな分野を強化していく予定とのことです。 参考:Wantedly 株式会社フィナンシェ「新世代クラウドファンディングサービス「FiNANCiE」とは?」 FiNANCiEとフィナンシェトークン(FNCT)の関係 FNCTはFiNANCiEのプラットフォームトークンとして、スポーツクラブやクリエイターのコミュニティを活性化するサポーターへの更なるメリットを提供することを目的に設計・開発されています。 FNCTは、FiNANCiEで発行されている各コミュニティのトークン同士を効果的に繋げ、FiNANCiE内だけに留まらないグローバルエコシステムを構築する役割を担います。ユーザーへの報酬や優良なコミュニティが継続的に成長するためのインセンティブ、FiNANCiEのエコシステム全体におけるガバナンスへの参加権として活用されます。また、コミュニティを活性化する人が増えるほどFNCTの価値が上がり、その値上がり分が保有者にインセンティブとして還元されます。 CTとFNCTの違い FiNANCiEプラットフォームでは、CTとFNCTという2種類のトークンが存在します。両者の違いを表にまとめてみました。 トークン名 CT(コミュニティトークン) FNCT(フィナンシェトークン) 用途 クラウドファンディング2.0で発行・販売されるトークン FiNANCiEのプラットフォーム共通トークン 発行者 オーナー FiNANCiEの運営者 特徴 ブロックチェーンへの出納には対応していないデジタルアイテム Ethereumのブロックチェーン上で発行される暗号資産 使用可能な範囲 FiNANCiE上のみ 暗号資産取引所など外部サービスでも使用可能 用途・発行者に関しては、CTがFiNANCiEでファンディングを行う際にオーナーによって発行されるのに対して、FNCTはプラットフォームの継続的な成長のためのインセンティブ、およびグローバルエコシステム拡張のためにFiNANCiEの運営者によって発行されます。 またその他の特徴としては、CTがブロックチェーンへの出納には対応しておらず、FiNANCiE上のみで流通するデジタルアイテムなのに対して、FNCTはEthereumブロックチェーン上で発行される暗号資産で、暗号資産取引所など外部のサービスでも取引することが可能です。 フィナンシェトークン(FNCT)の3つのメリット フィナンシェトークン(FNCT)には、主に以下の3つのメリットがあります。 ①ステーキングに参加することで報酬が得られる②ユーティリティ性が高い③BuybackとBurnの計画がある それぞれ詳しく見ていきましょう。 ①ステーキングに参加することで報酬が得られる FNCTの保有者は、所定のスマートコントラクトに一定期間FNCTをロック(ステーキング)することで「ステーカー」となります。そして、ステーカーはステーキング期間を経た後にインセンティブ報酬を得ることができます。 なお、インセンティブ報酬には「バリデート報酬」と「デリゲート報酬」の2種類があります。 ※FNCTのステーキングは2023年7月13日にローンチされました。 バリデート報酬 FiNANCiE(クラウドファンディング2.0)サービス上で購入・売却されたCTのすべての履歴(ログ)は、「FiNANCiE Lightning」というレイヤー2ソリューションによってEthereumチェーンに記録されます。 バリデート報酬は、そのFiNANCiE Lightningをバリデーションし、トークン価値およびネットワークの信頼性の維持に貢献したステーカーに支払われます。 このバリデーションを行うステーカーを「バリデーター」と呼び、その報酬を「バリデート報酬」と呼びます。バリデート報酬は、FNCT発行上限の42%が割り当てられたコミュニティのアロケーションから支払われます。 なお、バリデーションを実施するバリデーターはロックしているFNCTの量に応じた確率によって選定されます。 デリゲート報酬 バリデーター以外のステーカーは、バリデーターにデリゲート(委譲)することによって「デリゲーター」となり、バリデーターを通じてバリデート報酬の一部を受け取ることができます。これを「デリゲート報酬」と呼びます。 バリデーションの流れやインセンティブ報酬について詳しく知りたい方は、FNCTのホワイトペーパーをご覧ください。 ②ユーティリティ性が高い FiNANCiEのプラットフォームトークンであるFNCTには、主に以下の4つの用途があります。 ガバナンスCT購入(消費)グレード特典コミュニティドネーション ガバナンス FNCTのステーカーは、FNCTエコノミーを成長させるためのガバナンス(投票活動)に参加することができます。投票活動は不定期に実施され、専用のWebサイトやSNS等を通じてFNCT保有者に事前告知されます。(2023年7月ローンチ) CT購入(消費) FNCT保有者はCTの初期売出期間等において、FNCTを使って、CTを購入する際に必要となるFiNANCiEポイントを決済することができます。このようにFNCTをFiNANCiEポイントを購入する際の決済手段として使用することで、通常よりも多くのCTを購入でき、FNCT保有者にとってメリットがあります。 グレード特典 FNCT保有者がその保有数を宣言することで、保有数に応じた特典を受けることができる機能です。保有数が多いほど高いグレードが付与され、FiNANCiE上の決済においてグレードに応じた優遇を受けられる仕組みです。 コミュニティドネーション FNCT保有者が、自身の保有するトークンを特定のコミュニティに寄付できる機能です。 対象コミュニティと量を指定して寄付すると、そのコミュニティのオーナーが設定する受け取り用のウォレットに指定された量のFNCTが直接送付され、寄付の事実がFiNANCiE上に記録・表示されます。 参考:FNCT White paper ③BuybackとBurnの計画がある FiNANCiEではFNCTの流通量調整と価値の下支えのため、四半期に一度、市場からFNCTを買い上げる(Buyback)計画を立てています。 買い上げの原資はFiNANCiE(クラウドファンディング2.0)のCTマーケットプレイス取引手数料の内、発行者が収受する収益の20%を上限とします。Buybackのスケジュールおよび実績については、専用のWebサイトにて報告・開示されます。 引用:FNCT White paper BuybackしたFNCTの一部は報酬プールに移され、残りはBurn(焼却)されます。Burnされる量は、その時点におけるFNCT市場流通量の1%を上限とする予定です。 なお、FiNANCiEが公開したFNCTのホワイトペーパーによると、Burnは総発行量の50%を上限とし、これを超えて焼却されることはないとのことです。また、Burnのスケジュールおよび実績についても、専用のWebサイトにてアナウンスされる予定です。 FiNANCiEの今後の展望・ロードマップ 2019年3月にローンチしたFiNANCiEは、スマートフォンアプリでサービスを提供しており、そのサービス性の高さから多くのユーザーを獲得しています。 FiNANCiEでは、2023年にはFNCTを発行およびIEO(Initial Exchange Offering)にて販売を開始し、FNCTを利用したステーキングやガバナンス、FiNANCiEサービス利用者向けのトークン配布を開始する予定です。さらに、2023年中には国内のエコシステムを充実させ、クリエイターエコノミーに貢献するユーティリティ提供および、エコシステム拡張が実施される予定です。 以下は、FiNANCiEのロードマップです。 【Ver.0】アプリサービスとして安定稼働(2019年〜) 【Ver.1】FNCT IEO (2023年中頃) ステーキング・ガバナンス開始 【Ver.1.5】国内エコシステム拡充(2023年内) スポーツ・クリエイターエコノミーに貢献するユーティリティの提供、エコシステム拡張 *【Ver.2】グローバル版FiNANCiEのローンチ * 【Ver.3】FiNANCiE独自ブロックチェーン(FNBC)の検討 FNBCのネイティブトークンとして運用手数料、バリデータ報酬等に活用 引用:FNCT White paper 前述したように、FNCTはFiNANCiE(クラウドファンディング2.0)のプラットフォームトークンです。そのため、今後FiNANCiEを利用するユーザーが増えるほどFNCTの需要も高まり、価格変動にも影響を与える可能性があります。 FNCTの保有を検討している方は、公式サイトやTwitterなどでFiNANCiEの最新情報を定期的にチェックするようにしましょう。 コインチェックで実施されるIEOについて コインチェックが運営するIEOプラットフォーム「Coincheck IEO」では、IEOプロジェクト第2弾としてフィナンシェトークン(FNCT)の販売を行いました。 トークンセール(IEO)の概要は、以下の通りです。 トークン名 フィナンシェトークン 発行者 株式会社フィナンシェ ティッカー FNCT トークン規格 ERC20 法的位置付 資⾦決済法2条5項1号が定めるいわゆる「1号暗号資産」 総発行上限 20,000,000,000枚 IEO販売枚数 2,600,000,000枚(総発行枚数の13%) 販売価格 0.41円/FNCT IEO実施業者 Coincheck IEO(運営者:コインチェック株式会社) 販売方法 Initial Exchange Offering (IEO)形式での販売 ※詳細はCoincheck IEOのホームページをご確認ください。 購入対象者 「Coincheck IEO」から申し込みを⾏ったユーザー (コインチェックにおける⼝座開設が必要) スケジュール 【2023年 2⽉21⽇ 12:00】購入申し込み開始 【2023年 3⽉7⽇ 12:00】購入申し込み終了 【2023年 3⽉7⽇ 購入申し込み終了後】抽選 【2023年 3⽉8⽇〜3月9日 順次】 フィナンシェトークン受渡しおよび抽選結果通知 【2023年 3⽉16⽇ 12:00】Coincheck取引所においてフィナンシェトークンの取扱い開始 詳細はこちらをご覧ください。 Coincheck IEOは、コインチェックが、企業・プロジェクトによるトークン発行を通じた資金調達を支援するサービスです。 IEO参加者は、トークンを購入することによって企業・プロジェクトを支援することができます。なお、取得したトークンは売買やさまざまなサービスに利用することが可能です。 IEOは資金調達したい企業がトークンを発行し、その販売を取引所に委託します。取引所は自社での上場・販売を前提に、発行されるトークンだけでなく、発行元企業についても十分に調査します。 Coincheck IEOおよびFNCTのトークンセールの詳細については、こちらのページをご覧ください。 フィナンシェトークン(FNCT)の保有者分布 FNCTの発行上限は200億枚となっており、下記の割合に応じて段階的に配分される予定です。 配分先 % 投資家保有(IEO販売) 13% チーム 25% コミュニティ 42% パートナー 20% (1)投資家保有(IEO販売) IEOにて販売された全量はロックアップなく市場で流通します。 (2)チーム トークンエコシステムを牽引するチームメンバーおよび株主へのインセンティブとして使用されます。プロジェクト初期の安定的なガバナンス体制および長期的なコミットメントを前提とするため、チーム分に関しては一定期間の売却制限を設定します。 (3)コミュニティ FNCTのトークンエコシステムを維持・拡大するための活動に使用されます。 (4)パートナー 開発や運営を継続的に維持するためのプロジェクト関係者、FiNANCiEと連携する組織や個人に対してアロケーションされます。 引用:FNCT White paper 調達資金の使途 FNCTのIEOで調達した資金は、以下の内訳で使用される予定です。 使途 % 開発費 30% マーケティング 30% オペレーション運営 10% コントラクター 15% 予備 15% (1)開発費 FNCTの発展に関連するあらゆる開発を促進するために使用されます。 (2)マーケティング FNCTエコシステムの拡⼤、および活性化に寄与するあらゆる活動に使⽤されます。 (3)オペレーション運営 FNCTエコシステム、コミュニティ等、あらゆる運営に関わる活動に使⽤されます。 (4)コントラクター FNCTの安定した運⽤において必要となる、暗号資産交換業者や専門家等、外部業者への⽀払いに使⽤されます。 (5)予備 予備費として保管されます。上記(1)〜(4)の資金使途、および、それに準じる諸経費、または、IEOの調達によって発生する法人税に充当する可能性があります。 引用:FNCT White paper チーム分の売却制限 チームへ配布されるFNCTついては、市場の健全な成長と継続的な開発・運用体制を維持するために売却制限が適用されます。具体的には、配布総量に対して以下の表の通りに売却制限の解除が行われる予定です。 制限期間 (IEOの日を0日とし、1ヶ月を30日とする) 制限割合 0〜12ヶ月 100% 12ヶ月超〜18ヶ月 75% 18ヶ月超〜24ヶ月 62.5% 24ヶ月超〜30ヶ月 50% 30ヶ月超〜36ヶ月 37.5% 36ヶ月超〜42ヶ月 25% 42ヶ月超〜48ヶ月 12.5% 48ヶ月超〜 0% 引用:FNCT White paper フィナンシェトークン(FNCT)の購入方法 フィナンシェトークン(FNCT)の購入方法には、以下の2つがあります。 販売所で購入する取引所で購入する 販売所で購入する Coincheckのスマホアプリを使って、販売所でフィナンシェトークン(FNCT)を購入する方法を紹介します。具体的な手順は以下の通りです。 1.画面下メニューの「販売所」をタップする2.表示されたコインの中から「FNCT(フィナンシェトークン)」をタップする3.「購入」をタップする4.購入金額を入力し、「日本円でFNCTを購入」→「購入」をタップする スマホアプリを使えば、時間や場所を問わずわずかこれだけの操作で取引ができます。 ※Coincheckアプリのダウンロードはこちらから。 パソコンでフィナンシェトークン(FNCT)を購入する際の手順は、以下の通りです。 1.Coincheckにログインし、販売所(購入)ページに移動する2.画面に表示されている銘柄の中から「FNCT」を選択する3.購入する数量を入力し、交換する通貨を選択する4.購入金額を確認し、「購入する」をクリックする パソコンを使う場合でも、スマホアプリと同じく簡単な操作で取引をすることができます。パソコンはスマホよりも画面が大きく、見やすいのが魅力です。 ※なお、当社にフィナンシェトークン(FNCT)を入金・送金される場合は、Ethereumネットワーク上のERC20をご利用ください。異なるネットワークから送られた場合は通貨が失われる可能性がありますのでご注意ください。 詳しくはこちらをご参照ください。 Coincheckの無料登録はこちら 取引所で購入する Coincheck取引所での売買は、ブラウザから利用することができます。取引所での購入方法は以下の記事で詳しく解説しているので、興味がある方はぜひご覧ください。 Coincheck取引所の使い方!パレットトークン(PLT)の売買方法を解説! Coincheck 「貸暗号資産サービス」でフィナンシェトークン(FNCT)をレンディングする IEOや取引所で購入したフィナンシェトークン(FNCT)は、「Coincheck貸暗号資産サービス」で貸付(レンディング)することができます。 「Coincheck貸暗号資産サービス」は、お客様の保有する暗号資産を一定期間コインチェックがお預かりし、契約期間満了後にお預かりした暗号資産と同量・同等の暗号資産をお返しするとともに、一定の料率で計算した利用料をその暗号資産でお支払いするというサービスです。 取引所に通貨を預けるだけのレンディングは、取引スキルに関係なく、暗号資産の価格が長期的に値下がりしなければ初心者でも安定した利益を得られます。また年率が最大5.0%と、一般的な銀行の預金金利と比べて遥かに高く設定されていることもメリットとして挙げられます。 なお、「Coincheck貸暗号資産サービス」には以下の3つの特徴があります。 貸出期間を14日・30日・90日・180日間・365日の5通りから選ぶことができる 貸出期間によって、1%から5%までの年率が設定されている 貸出数量の下限は1万円相当以上、上限は設定されていない 「Coincheck貸暗号資産サービス」について詳しく知りたい方は、こちらをご覧ください。 貸暗号資産についてもっと詳しく知りたい方はこちらから Coincheck 「Coincheck貸暗号資産サービス」の利用方法 続いて、保有する暗号資産を「Coincheck貸暗号資産サービス」で貸付する方法についてご紹介します。 なお、暗号資産の貸出を行うには「取引アカウント」に暗号資産を保有している必要があります。暗号資産を保有していない場合は、「暗号資産を購入」または「外部ウォレットから入金」したうえで、以下の手順で貸出申請を行ってください。 (1)Coincheckにログイン後、「Coincheck貸暗号資産サービス」のページにアクセスし、「貸暗号資産サービスに登録する」をクリックしてください。 ※貸暗号資産サービスはCoincehckの口座開設が完了している方のみ利用できます。口座開設がまだ完了していない場合はこちらをご覧ください。 (2)約款や利用規約をご確認いただき、問題がなければチェックボックスにチェックを入れ、「貸暗号資産サービスに登録する」をクリックしてください。 (3)画面左側の「コインを貸す」をクリックしてください。 (4)貸付したい通貨(画像①)と、貸出期間(画像②)を選択してください。 貸出数量(画像③)を入力し、「貸出申請をする」(画像④)をクリックすれば貸出申請は完了です。当社の承認が完了次第、貸出開始となります。 Coincheckの無料登録はこちら まとめ フィナンシェトークン(FNCT)の特徴、メリット、購入方法などについて解説してきましたが、いかがだったでしょうか? 最後に、記事の要点をおさらいしましょう。 ●FNCT(フィナンシェトークン)とは? FNCTは、株式会社フィナンシェが運営するブロックチェーンを活用したトークン発行型のクラウドファンディングサービス「FiNANCiE」のプラットフォームトークンです。Ethereumブロックチェーン上で発行される暗号資産で、暗号資産取引所など外部のサービスでも取引することが可能です。 ●FNCTの3つのメリット ①ステーキングに参加することで報酬が得られる ②ユーティリティ性が高い ③BuybackとBurnの計画がある ●FNCTの購入方法 ①販売所で購入する ②取引所で購入する この記事がFNCTへの理解を深める一助になれば幸いです。 ※なお、当社にFNCTを入金・送金される場合は、Ethereumネットワーク上のERC20をご利用ください。異なるネットワークから送られた場合は通貨が失われる可能性がありますのでご注意ください。 詳しくはこちらをご参照ください。

2023-10-12NFTメタバース

引用:BAYC BAYC(Bored Ape Yacht Club:ベイシー)は、アメリカのNFT制作スタジオ「Yuga Labs」によって制作された猿がモチーフのNFTコレクションです。 「お金を持て余して退屈している猿たちがクラブを作り、バーでたむろする」というコンセプトで展開されており、全10,000種類のキャラクターはそれぞれ異なる容姿や特性を持っています。 リリース時に0.08ETH(当時のレートで約20,000円)だったBAYCの価格は、現在(2022年12月)フロアプライスで73ETH(約1,168万円)まで高騰しています。短期間に価格が500倍以上も上昇したBAYCは、NFTの取引高ランキングで常に上位に入るほどの人気を誇っています。 この記事では、超人気NFT「BAYC」の特徴や人気の秘密、価格、所有していると受けられる特典などについて解説していきます。 Coincheckの無料登録はこちら 目次 BAYC(Bored Ape Yacht Club)とは BAYC(Bored Ape Yacht Club)の特徴・メリット 発行数10,000点のジェネラティブNFT Yuga Labsが手がける超人気NFT 所有者はエアドロップやイベント参加などの特典が受けられる 商用・プロフィール写真として利用可能 BAYC(Bored Ape Yacht Club)から派生したNFTコレクション BAKC(Bored Ape Kennel Club) MAYC(Mutant Ape Yacht Club) BAYC(Bored Ape Yacht Club)の価格推移 BAYC(Bored Ape Yacht Club)の価格が高騰した理由は? 多くの著名人が購入したことで人気に火が付いた NFTブームで需要が急増した 1体◯億円!? 高額取引されたBAYC(Bored Ape Yacht Club) #8817(約3.9億円) #8585(約3.3億円) #7537(約1億5,800万円) BAYC(Bored Ape Yacht Club)の将来性・今後の展望 BAYCとエイプコイン(APE)の関係 BAYCのメタバース展開 新イベント「The Trial of Jimmy the Monkey」の展開 BAYC(Bored Ape Yacht Club)を購入する際に必要なもの BAYC(Bored Ape Yacht Club)に関するQ&A BAYCとは何ですか? BAYCを所有していると何ができますか? BAYCはいくらで購入できますか? BAYCの価格が高騰した理由について教えてください。 Coincheck NFTではBAYCを扱っていますか? まとめ BAYC(Bored Ape Yacht Club)とは 引用:BAYC BAYC(ベイシー)は、2021年4月にリリースされた猿がモチーフのNFTコレクションです。 「お金を持て余して退屈している猿たちがクラブを作り、バーでたむろする」というコンセプトで展開されており、全10,000種類のキャラクターはそれぞれ異なる容姿や特性を持っています。 プロジェクト名 Bored Ape Yacht Club(ボアード・エイプ・ヨット・クラブ) リリース 2021年4月 発行数 10,000 トークン規格 ERC-721 発行元 Yuga Labs フロアプライス(2022年12月30日時点) 72.99 ETH(約1,168万円) 公式サイト https://boredapeyachtclub.com/#/ アメリカのNFT制作スタジオ「Yuga Labs」によって制作・運営されているBAYCは、2021年4月からNFTマーケットプレイスの「OpenSea」で販売されています。 Yuga Labs(ユガラボ)とは?話題のNFTスタジオを徹底解説 Coincheck BAYC(Bored Ape Yacht Club)の特徴・メリット 引用:BAYC BAYCには、主に以下の4つの特徴・メリットがあります。 発行数10,000点のジェネラティブNFTYuga Labsが手がける超人気NFT所有者はエアドロップやイベント参加などの特典が受けられる商用・プロフィール写真として利用可能 それぞれ詳しく見ていきましょう。 発行数10,000点のジェネラティブNFT BAYCの主な特徴の1つとして、ジェネラティブNFTであることが挙げられます。 ジェネラティブNFTとは、コンピュータのアルゴリズムから生まれる偶然性を取り入れて制作されたNFTのことを指します。NFTのコレクションとしては、BAYCの他にもMAYC、Moonbirds、Art Blocks、Generativemasksなどがあります。 ジェネラティブNFTであるMAYCは、以下の属性を組み合わせてランダムに生成されており、すべて異なる見た目をしています。 背景 衣服 目 口 帽子 イヤリング 体毛 引用:OpenSea このように、さまざまな要素がランダムに選ばれ、それらが組み合わされてオリジナルのキャラクターが発行されるのがBAYCの特徴です。 そして、各要素でレアなスタイルを多く選択して発行されたNFTほど、希少価値が高いものとして市場で高値で取引される傾向があります。 NFTとは?仮想通貨との違いや利益を出す方法、最新の活用例を紹介 Coincheck Yuga Labsが手がける超人気NFT 前述したように、BAYCは2021年4月にアメリカのNFT制作スタジオ「Yuga Labs」によってリリースされました。Yuga LabsはBAYCの他にもCryptoPunksやMeebits、Othersideなどのコレクションも手がけており、NFT業界では規模・知名度ともに最大クラスの組織です。 そのYuga Labsが手がけているということもあり、BAYCは数あるNFTタイトルの中でもトップクラスの人気を誇ります。下の表は、NFTデータサイト「CryptoSlam!」の取引高ランキング(デイリー、2022年12月29日時点)です。 引用:CryptoSlam! 表からもわかる通り、BAYCは取引高ランキングで1位を獲得しています。また、BAYCから派生したNFTコレクションであるBAKC(Bored Ape Kennel Club)が2位、MAYC(Mutant Ape Yacht Club)が3位にランキングしていることもわかります。 取引高は、NFTタイトルの人気度を測る上での重要な指標となります。数あるNFTの中でトップの座についているのは、BAYCがそれだけ多くの人々から注目されている証拠と言えるでしょう。 Yuga Labs(ユガラボ)とは?話題のNFTスタジオを徹底解説 Coincheck 所有者はエアドロップやイベント参加などの特典が受けられる 2022年3月17日、BAYCおよびMAYCのガバナンストークンであるエイプコイン(APE)がリリースされ、それに合わせて両コレクションの保有者に対してAPEのエアドロップが実施されました。具体的には、BAYCのホルダーには1人につき10,094枚、MAYCのホルダーには2,042枚が配布されました。 さらに、BAYCの所有者はホルダー限定のDiscordやイベントに参加することもできます。例えば、BAYCとMAYCの保有者は、Yuga Labsが2021年から毎年開催している「ApeFest」に無料で参加することができます。 引用:ApeFest ApeFestでは、有名アーティストによるライブやアート展示が楽しめるほか、Tシャツやパーカーなどの限定アイテムを購入することもできます。さらに、会場内での飲食はすべて無料で提供されます。 2022年6月に開催されたApeFestでは、エミネム、スヌープ・ドッグ、The Roots、LCD Soundsystemなどのアーティストがライブを行いました。イベントの開催地がアメリカのため日本人は参加しにくいという問題はありますが、NFTを所有しているだけでこれだけ豪華なイベントに無料で参加できるというのは、かなりお得な特典と言えるでしょう。 商用・プロフィール写真として利用可能 BAYCには、次のような用途もあります。 商用利用SNSのプロフィール写真(PFP) 商用利用 BAYCの開発元であるYuga Labsは、BAYC及びMAYC保有者の商用利用権を認めています。 BAYCを商用利用している例としては、カリフォルニア州ロングビーチにあるレストラン「BORED & HUNGRY」が挙げられます。同店では、創業者が購入したBAYCのイラストをメニューのパッケージにプリントして販売しています。 引用:BORED & HUNGRY ストリートウェアショップの「Bored Ape Wear」は、BAYCの所有者たちが自身のNFTを利用してジャケットやパーカー、ハットなどを作って販売できるようにするサービスを展開しています。 引用:Bored Ape Wear 各販売から得られた利益は、BAYCの所有者とBored Ape Wear側で折半されます。 NFTの中には商用利用ができないタイトルも多くあるなか、所有者の商用利用を認めている点はBAYCの大きなメリットと言えるでしょう。 SNSのプロフィール写真(PFP) 引用:Twitter(@Pizza_Later) BAYCはPFP(Profile Picture)タイプのNFTのため、Twitterなどのプロフィール画像として使用するのが基本的な用途となります。 PFPタイプのNFTをTwitterのプロフィール画像にする流れは、2017年にリリースされた『CryptoPunks』から始まりました。昨今のNFTブームもあり、SNSのプロフィール画像をPFPタイプのNFTにする人が増えているようです。 BAYC(Bored Ape Yacht Club)から派生したNFTコレクション BAYCには、以下の2つの派生コレクションがあります。 BAKC(Bored Ape Kennel Club)MAYC(Mutant Ape Yacht Club) それぞれ詳しく見ていきましょう。 BAKC(Bored Ape Kennel Club) 引用:OpenSea BAKCは、2021年6月にリリースされた犬をモチーフにしたNFTコレクションです。BAYCから派生したコレクションで、「BAYC(猿)の相棒の犬」というコンセプトで展開されています。 プロジェクト名 Bored Ape Kennel Club(ボアード・エイプ・ケンネル・クラブ) リリース 2021年6月 発行数 9,602 トークン規格 ERC-721 フロアプライス(2022年12月30日時点) 8 ETH(約128万円) 公式サイト https://boredapeyachtclub.com/#/kennel-club BAKCは、2021年6月にBAYCの所有者にエアドロップされました。もともと無料で配られたNFTにも関わらず、2022年12月30日時点のBAKCの最低価格は8ETH(約128万円)とかなり高額になっています。爆発的な人気を誇るBAYCの派生コレクションというのが、BAKCが高額で取引されている理由と言えるでしょう。 なおYuga Labsは公式サイト上で、OpenSeaでBAKCが二次販売される際に発生する2.5%のロイヤリティを、動物愛護団体に寄付することを明記しています。 MAYC(Mutant Ape Yacht Club) 引用:OpenSea MAYC(メイシ―)は、BAYCが「Serum」と呼ばれる血清を投与されたことで「突然変異体(ミュータント)の猿(エイプ)」になったというコンセプトで展開されています。 プロジェクト名 Mutant Ape Yacht Club(ミュータント・エイプ・ヨット・クラブ) リリース 2021年8月 発行数 20,000 トークン規格 ERC-721 フロアプライス(2022年12月30日時点) 15.469 ETH(約247万円) 公式サイト https://boredapeyachtclub.com/#/mayc BAYCに血清を投与するとMAYCになる 引用:MAYC MAYCが誕生したきっかけとなったのは、2021年8月にBAYCの所有者全員に「Serum(血清)」と呼ばれるNFTがエアドロップ(無料配布)されたことでした。 BAYCの保有者は、自身が所有するBAYCにSerumを投与することで、「突然変異した猿=MAYC」を作成することができます。BAYCにSerumを投与すると、皮膚がただれたり、目が飛び出したりしたゾンビのような見た目の猿(MAYC)が生成されます。 BAYCにSerumを使用するとMAYCが生成されますが、元のBAYCは消失せずそのまま残ります。つまり、所有者は元々持っていたBAYCに加え、新たにMAYCを獲得することができるのです。なお、Serum(血清)は一度使用するとバーン(焼却)され、二度と使うことはできません。 MAYC(Mutant Ape Yacht Club)とは?NFTとしての特徴や買い方を解説! Coincheck BAYC(Bored Ape Yacht Club)の価格推移 引用:CoinGecko 上のグラフは、BAYCのこれまでのフロアプライスの推移を表したものです(2021年8月〜2022年12月)。 リリース当初の2021年4月には、BAYCの価格は0.08ETH(当時のレートで約20,000円)でした。しかし、ジャスティン・ビーバーやマドンナなどの著名人が購入したことにより人気が急激に高まり、同年8月末にはフロアプライスで25ETHまで急騰します。 その後も上昇を続け、2022年5月1日にはフロアプライスの最高値である153.7ETHを記録します。しかし、その後は暗号資産市場の低迷もあり、BAYCの価格も緩やかに下落していきます。 2022年12月30日現在、BAYCのフロアプライスは72.99ETH(約1,168万円)となっています。NFTの価格は暗号資産市場の動きと連動する傾向があるため、今後暗号資産市場が活況を取り戻せば、BAYCの価格も再び上昇する可能性はあると言えるでしょう。 BAYC(Bored Ape Yacht Club)の価格が高騰した理由は? リリース当初に20,000円ほどだったBAYCは、現在は最も安いものでも1,000万円以上で取引されています。BAYCの価格が短期間に500倍以上も高騰した理由には、主に次の2つがあります。 多くの著名人が購入したことで人気に火が付いたNFTブームで需要が急増した それぞれ詳しく見ていきましょう。 多くの著名人が購入したことで人気に火が付いた Yuga LabsのNFTは、著名人のファンが多いことで有名です。特にBAYCは人気が高く、さまざまな業界のセレブリティが保有していることで知られています。 以下は、BAYCを購入した経験がある著名人の一覧です。 ジャスティン・ビーバー(アーティスト) マドンナ(アーティスト) エミネム(アーティスト) スヌープ・ドッグ(アーティスト) ネイマール Jr.(サッカー選手) ステファン・カリー(NBAプレイヤー) スティーブ・アオキ(DJ) このような著名人がNFTを保有しているというニュースが流れ、知名度が一気に高まったことが、BAYCの価格を高騰させた原因と言われています。 (※)ネイマールJr.が約57万ドルで購入したBAYC(#5269) 引用:OpenSea NFTブームで需要が急増した BAYCがリリースされた2021年は世界中でNFTの取引が急増し、まさに”NFTブーム”と言えるような事態が起きた1年でした。世界全体でのNFT取引高は176.9億ドルとなり、前年(2020年)の8,250万ドルの215倍にも拡大しました。 NFT市場が過熱し、完全な売り手市場であったこともBAYCの価格が急騰した理由と言えるでしょう。 NFTとは?仮想通貨との違いや利益を出す方法、最新の活用例を紹介 Coincheck 1体◯億円!? 高額取引されたBAYC(Bored Ape Yacht Club) 前述したように、全10,000種類のBAYCはすべて容姿・販売額が異なります。ここでは、過去に高額で販売された以下3点のBAYCをご紹介します。 #8817(約3.9億円)#8585(約3.3億円)#7537(約1億5,800万円) #8817(約3.9億円) 引用:OpenSea 2021年10月、BAYC「#8817」がNFTマーケットプレイスのOpenSeaで340万ドル(約3.9億円)で落札されました。この金額は、現時点(2022年12月)でのシリーズ史上最高の販売額となります。 全10,000点のBAYCの中で、#8817のように体毛が金色のNFTは1%未満しか存在しないため、その希少性の高さゆえにこれほど高値が付いたとされています。 #8585(約3.3億円) 引用:OpenSea マーブル模様の体と王冠が特徴的なBAYC「#8585」は、2021年10月にOpenSeaで697 ETH(当時のレートで約3.3億円)で売却されています。この金額は、「#8817」に次ぐ2番目に高額な取引となります。 「#8585」が高値で取引された理由としては、被り物が王冠な点(全体の0.77%)と体毛がマーブル模様な点(全体の0.77%)でレア度が高いためと見られています。 #7537(約1億5,800万円) 引用:OpenSea BAYC「#7537」は、2022年6月に1,024ETH(当時のレートで約1億5,800万円)で売却されました。 「#7537」が高値で取引された理由としては、服装としてBandolier(弾帯)を身に付けている点(全体の2%)と、警察用ヘルメットを被っている点(全体の1%)がレアなことが挙げられます。 BAYC(Bored Ape Yacht Club)の将来性・今後の展望 こちらの項目では「BAYCの将来性・今後の展望」に焦点を当てて、以下の3点について解説していきます。 BAYCとエイプコイン(APE)の関係BAYCのメタバース展開新イベント「The Trial of Jimmy the Monkey」の展開 BAYCとエイプコイン(APE)の関係 引用:ApeCoin エイプコイン(APE)は、ApeCoin DAOと呼ばれるDAO(分散型自律組織)によって運営されている暗号資産です。 APEはBAYCのガバナンストークンとして利用されるほか、Yuga Labsが手がけるプロジェクトの決済用の通貨としても利用されています。例えば、メタバースプロジェクトの『Otherside』では、仮想土地「Otherdeed」の決済通貨としてAPEが使用されました。 APEはBAYCと関連性の高い暗号資産のため、APEの価格が上昇することによって、BAYCの価値も高まる傾向があります。今後、APEが有名な暗号資産取引所に上場するなどして注目を集めれば、それに伴いBAYCの需要も高まる可能性は高いでしょう。 「Otherside」とは?注目のNFTコレクションBAYCを手掛けるYuga Labsによるメタバースプロジェクト Coincheck BAYCのメタバース展開 先ほども軽く触れましたが、BAYCを手がけるYuga Labsは『Otherside』というメタバースプロジェクトを開発しています。 OthersideではBAYC、MAYCなどのApe系に加え、Meebits、CryptoPunks、CoolCatsやWorld of Womenなどを3Dゲームキャラクターとしてメタバース内で利用することができます。 引用:Yuga Labs「Otherside Trailer」 Othersideは現時点(2022年12月)ではまだ開発中ですが、リリースされて多くの人々がプレイするようになれば、ゲーム内で使用できるBAYCの価値や注目度も高まることが予想されます。 【わかりやすく】メタバース(仮想空間)とは何か?意味と活用法、事例を紹介 Coincheck 新イベント「The Trial of Jimmy the Monkey」の展開 2022年12月22日、BAYCはTwitter上で新イベント「The Trial of Jimmy the Monkey」の情報について発信しました。 引用:Twitter(@BoredApeYC) これは、BAYC、MAYC、BAKCホルダーを対象とした特典イベントで、特設サイト「MDvMM.xyz」で順次公開されているショートムービーがすべて公開された後に、上記NFTの所有者に対して何かしらのNFTがエアドロップされる予定です。 引用:MDvMM.xyz 現時点(2023年1月6日)では、具体的にどのようなNFTがもらえるかは明らかになっていません。ただ、BAYC、MAYC、BAKCの中でどのNFTを所有しているかによって階層が分かれて、エアドロップされるNFTの内容も変わってくるようです。 このようなホルダー向けのイベントが開催されることで、NFTとしての有益性が改めて評価され、BAYCの需要や注目度がさらに高まることが予想されます。 BAYC(Bored Ape Yacht Club)を購入する際に必要なもの 引用:OpenSea BAYCは、NFTマーケットプレイスのOpenSeaで購入することができます。 BAYCを購入する際には、以下の2点が必要になります。 イーサリアム(ETH)MetaMask(メタマスク)などのウォレット BAYC(Bored Ape Yacht Club)に関するQ&A BAYCに関するよくある疑問を、Q&A形式でご紹介します。 BAYCとは何ですか? BAYC(ベイシー)は、アメリカのNFT制作スタジオ「Yuga Labs」によって制作された猿がモチーフのNFTコレクションです。 「お金を持て余して退屈している猿たちがクラブを作り、バーでたむろする」というコンセプトで展開されており、全10,000種類のキャラクターはそれぞれ異なる容姿や特性を持っています。 BAYCを所有していると何ができますか? BAYCの所有者は、以下の特典を受けることができます。 所有者限定のエアドロップ(暗号資産、NFT)を受けることができる 所有者限定のコミュニティ(Discord)やイベントに参加できる BAYCを商用利用できる BAYCをSNSのプロフィール写真に利用できる BAYCはいくらで購入できますか? 2022年12月30日時点のBAYCのフロアプライス(最低販売価格)は、72.99 ETH(約1,168万円)です。 BAYCの価格が高騰した理由について教えてください。 BAYCの価格が高騰した理由としては、以下の2つが挙げられます。 多くの著名人が購入したことで人気に火が付いた NFTブームで需要が急増した Coincheck NFTではBAYCを扱っていますか? Coincheck NFTではBAYCを取り扱っていません(BAYCから派生したNFTであるMAYCは取り扱いあり)。 ※2023年1月時点 まとめ 世界中で絶大な人気を集めているBAYC(Bored Ape Yacht Club)について解説してきましたが、いかがだったでしょうか? 最後に、特に重要なポイントをまとめてみました。 ◉BAYCの特徴・メリット 発行数10,000点のジェネラティブNFT Yuga Labsが手がける超人気NFT 所有者はエアドロップやイベント参加などの特典が受けられる 商用・プロフィール写真として利用可能 ◉BAYCから派生したNFTコレクション BAKC(Bored Ape Kennel Club) MAYC(Mutant Ape Yacht Club) ◉BAYCの価格が高騰した理由は? 多くの著名人が購入したことで人気に火が付いた NFTブームで需要が急増した コインチェックが運営するNFTマーケットプレイス「Coincheck NFT」では、BAYCから派生したNFTコレクションであるMAYC(Mutant Ape Yacht Club)を取り扱っています。記事を読んでBAYCに興味を持った方は、ぜひCoincheck NFTをチェックしてみてください。