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Coincheck Column
コインチェックコラム

2025-03-25ポリゴン(POL)

ポリゴン(POL/旧MATIC)とは、イーサリアムをより普及させるために開発された「Polygon(旧:Matic Network)」で使用されるトークンです。イーサリアムの拡張を目的とした「レイヤー2スケーリングソリューション」として、開発されています。 今回の記事では、2023年8月8日にコインチェックでも取扱いを開始したポリゴン(POL/旧MATIC)について詳しく解説していきます。 ※POLは複数のブロックチェーン上で取引される暗号資産ですが、当社で取扱うPOLはPolygonチェーンのみに対応しています。そのため、Ethereumチェーンを含む、Polygonチェーン以外を利用したPOLの受取、送金には対応しておりません。 Coincheckの無料登録はこちら 目次 ポリゴン(POL/旧MATIC)とは ポリゴン(POL/旧MATIC)の特徴 特徴①:手数料(ガス代)が安い 特徴②:環境にやさしい 特徴③:分散性が高くセキュリティが強固 ポリゴン(POL/旧MATIC)の将来性 大企業のNFT・メタバースプロジェクトに採用される NFTマーケットプレイスやウォレットに採用される Polygonチェーン上のdAppsやプロジェクトに注目が集まる ポリゴン(POL/旧MATIC)の購入方法 スマホアプリでポリゴン(POL/旧MATIC)を購入する方法 パソコンでポリゴン(POL/旧MATIC)を購入する方法 ポリゴン(POL/旧MATIC)とは 「Polygon(旧:Matic Network)」は、イーサリアムの拡張を目的としたレイヤー2(セカンドレイヤー)スケーリングソリューションです。 レイヤー2(セカンドレイヤー)とは、メインのブロックチェーン(レイヤー1)に重ねて構築されたブロックチェーンのことです。メインのブロックチェーンから離れた場所で処理を行うことで、スケーラビリティ問題などの課題を解決しようとする試みをレイヤー2スケーリングソリューションと呼びます。 暗号資産POLは、2017年10月にMatic Networkのネイティブトークンとして誕生しました。エコシステム内で相互作用する参加者間の支払いと決済の単位として機能するユーティリティ・トークンになるように設計されています。日本では、プロジェクト名のポリゴンが暗号資産の通称としても普及しています。 ※2024年9月4日、Polugon LabsはMATICをPOLトークンへと移行しました。 通貨単位 POL 発行可能上限数 10,000,000,000 POL コンセンサスアルゴリズム PoS(Proof of Stake) 時価総額ランキング (2023年7月時点) 11位 ホワイトペーパー https://polygon.technology/papers/pol-whitepaper 公式サイト https://polygon.technology/ Coincheckの無料登録はこちら ポリゴン(POL/旧MATIC)の特徴 ポリゴン(POL/旧MATIC)は、既に確立されているイーサリアム上のエコシステムを活用するレイヤー2スケーリングソリューションという立場から、イーサリアムが持つガス代高騰や取引処理の遅延といったスケーラビリティ問題を解決しようとしています。 イーサリアムが抱える問題を解決するために開発されたスマートコントラクト・プラットフォームは他にもありますが、ポリゴン(POL/旧MATIC)はイーサリアム上に既に作り上げているプロジェクトや開発者を活かすことでWeb3.0を普及させていく、という立場をとっています。 そのため、ポリゴン(POL/旧MATIC)には次のような特徴があります。 取引が早く手数料(ガス代)も安い 環境にやさしい 分散性が高くセキュリティが強固 それぞれ詳しく見ていきましょう。 特徴①:手数料(ガス代)が安い 出典:polygon.technology - polygon-pos ポリゴン(POL/旧MATIC)の特徴としてまず挙げられるのは、取引が早く手数料(ガス代)も安いことです。 ポリゴン(POL/旧MATIC)のメインネットであるイーサリアムは、アクセスが殺到するとガス代の高騰や取引処理の遅延が発生するスケーラビリティ問題が長らく課題とされています。ポリゴン(POL/旧MATIC)では、トランザクション(取引)処理にサイドチェーンを活用することで、セキュリティを保ちながら取引速度の向上と手数料の削減を同時に実現しています。 また、世界初となるイーサリアムに完全対応したスケーリングソリューションである「zkEVM」を発表しています。 出典:The Polygon Blog - Polygon Announces The World’s First Zero-Knowledge (ZK) Scaling Solution Fully Compatible with Ethereum zkEVMは、ゼロ知識イーサリアム仮想マシン(zero-knowledge Ethereum Virtual Machine)の略で、イーサリアムのセキュリティを継承しつつ、ゼロ知識(ZK)証明を活用することで、取引コストの削減と情報処理能力の大幅な向上を実現する技術のことです。ゼロ知識証明とは、ある人が他の人に、自分の持っている命題が真であることを伝えるために、真であること以外の何の知識も伝えることなく証明できるようなやりとりの手法のことです。ガス代を関係者全員で分配することで手数料の大幅な削減が可能です。 ポリゴン(POL/旧MATIC)は、ゼロ知識証明を使用することで、2022年7月時点のコストと比較して最大90%の手数料を削減することができると推定しています。ポリゴン(POL/旧MATIC)はzkEVMのソースコードの一部とロードマップを公開しており、メインネットのベータ版を2023年3月27日にローンチしました。 今後もさらなる取引速度の向上と、手数料の削減に期待がもてるのではないでしょうか。 特徴②:環境にやさしい 出典:The Polygon Blog - Polygon Is Going Carbon Negative in 2022 With a $20 Million Pledge ポリゴン(POL/旧MATIC)の特徴として、環境にやさしい点も挙げることができるでしょう。 Polygonチェーンはエネルギー効率がよいため、CO2排出量が少ないことが特徴です。調査機関であるCCRI(Crypto Carbon Ratings Institute)によれば、ポリゴン(MATIC)におけるCO2の年間排出量は競合他社に比べても数分の一であり、PolygonチェーンはWeb3業界で最も環境に優しいチェーンの1つとなります。 さらに、2022年9月にイーサリアムで実施された「The Merge」(イーサリアムチェーンのProof-of-Stake移行)の影響で、ポリゴン(POL/旧MATIC)の二酸化炭素排出量は2022年8月時点から最大で99.91%削減が期待されています。 出典:DIGICONOMIST - Ethereum Energy Consumption Index 実際、ビットコインやイーサリアムのエネルギー消費量などを調査する企業「DIGICONOMIST」が公表しているグラフ(上図)を見ると、「The Merge」以降で二酸化炭素排出量が激減していることが見て取れます。 参考:イーサリアム財団- イーサリアムのエネルギー消費 出典:The Polygon Blog - The Merge to Erase 60,000 Tonnes of Polygon’s Carbon Footprint また、ポリゴン(POL/旧MATIC)はSDGsへの取り組みにも積極的です。2022年4月には「グリーン・マニフェスト」を発表し、カーボン・マイナスへの移行とグリーン・プロジェクトのための2,000万ドルの基金設立を約束しました。目標に掲げた創業当時からの累積CO2負債はすでに相殺されるなど、取り組みは順調に進んでいます。 出典:Medium - Polygon and Return launch a campaign for the Polygon community to take individual climate action 2023年3月には、気候変動対策に関する技術を提供する企業Returnと炭素除去マーケットプレイスを運営するNoriと協力して、ユーザーが参加可能な気候変動対策キャンペーンを開催しました。参加したユーザーには、気候変動対策へのコミットメントとポリゴン(POL/旧MATIC)のグリーンマニフェストへの支持を表すNFT「Polygon Skin NFT」が贈られました。 消費電力の少ないチェーンであることやSDGsに配慮するポリシーは、後述する大企業からの採用に大きく寄与していると言えるのではないでしょうか。 特徴③:分散性が高くセキュリティが強固 出典:MATIC Whitepaper ポリゴン(POL/旧MATIC)は、分散性が高くセキュリティが強固である点も特徴です。 ポリゴン(POL/旧MATIC)では、イーサリアムのメインネットに設けたチェックポイント層と、Polygonチェーンに設けたブロックプロデューサー層の二層構造を取ることで、高度な分散性を確保しています。この仕組みにより、ポリゴン(POL/旧MATIC)は、高い分散性とメインチェーン上のセキュリティを確保した上で、高速なトランザクションを実現しています。 セキュリティが高いことは、後述するNFTマーケットプレイスやウォレットからの採用に不可欠であるため、ポリゴン(POL/旧MATIC)には期待を持てるのではないでしょうか。 ポリゴン(POL/旧MATIC)の将来性 ここまでポリゴンの特徴・メリットを解説してきました。ポリゴン(POL/旧MATIC)の将来性については、特に次の場面で価格変動に寄与する可能性があります。 大企業のNFT・メタバースプロジェクトに採用される NFTマーケットプレイスやウォレットが対応する Polygonチェーン上のdAppsやプロジェクトに注目が集まる それぞれ詳しく見ていきましょう。 大企業のNFT・メタバースプロジェクトに採用される 出典:The Polygon Blog - Starbucks Taps Polygon for Its 'Starbucks® Odyssey' Web3 Experience 一つ目は、大企業のNFT・メタバースプロジェクトにPolygonチェーンが採用されるタイミングです。 ポリゴン(POL/旧MATIC)は先述したような優れた特徴やSDGsへの取り組みから、世界的な大企業のNFT・メタバースプロジェクトに採用される(または、他のチェーンと並行して採用される)ことがあります。そのようなタイミングでは、市場の注目が集まり、価格が上昇する可能性があります。 すでに採用が発表されているプロジェクトの中で、特に注目すべきものを紹介します。 まず紹介するのは、スターバックスが発表したWeb3体験「スターバックス® オデッセイ」です。 「スターバックス® オデッセイ」では、米国のスターバックスリワードのロイヤリティプログラム会員とスターバックスのパートナー(従業員)が、NFTの形でデジタルコレクタブルスタンプを獲得・購入できます。 スターバックスは、Polygonチェーンを採用した理由について「Polygonの高速、低コスト、カーボンニュートラルなネットワークは、我々の最初のデジタルコミュニティの完璧な基盤です」と述べています。 出典:Adidas - ADIDAS ORIGINALS AND PRADA ANNOUNCE A FIRST-OF-ITS-KIND OPEN-METAVERSE & USER-GENERATED NFT PROJECT 次に紹介するのは、AdidasとPradaが発表したオープンメタバース&ユーザー生成型NFTプロジェクト「adidas for Prada re-source」です。 「adidas for Prada re-source」では、ファッション、デザイン、クリプトの各分野から参加者を集め、Re-Nylonコレクションにインスパイアされた大規模なデジタルアート作品を共同制作する予定です。そして、各作品のNFTはPolygonチェーン上に構築されています。 AdidasはPolygonチェーンを採用した理由として「エネルギー効率と低料金に最適化されたイーサリアム互換のネットワークである」ことを挙げています。 出典:polygon blog - Nexon Selects Polygon Supernets for Smash Global Hit “MapleStory Universe” 最後に紹介するのは、「メイプルストーリー」のPolygonチェーン採用です。メイプルストーリーとは、登録ユーザーが1.8億人を越える人気ゲームです。東証プライムに上場しているゲーム会社ネクソンが運営をしています。 メイプルストーリーはNFTゲーム化をすることをすでに明言していましたが、Polygonチェーンを基盤に構築されることが発表されました。(2023年3月)多くのユーザー数を誇るメイプルストーリーがPolygonチェーンを採用する点でも、期待されているとチェーンであると言えるのではないでしょうか。 今後も、世界的な大企業のプロジェクトにPolygonチェーンが採用されることが期待できるといえるのではないでしょうか。 NFTマーケットプレイスやウォレットに採用される 出典:The Polygon Blog - Getting Started With MetaMask on Polygon 二つ目は、NFTマーケットプレイスやウォレットがPolygonチェーンに対応するタイミングです。 2021年〜22年にかけてNFTは急速に普及しましたが、同時にアクセスが殺到した際に高騰するガス代問題が顕在化しました。そのため現在は、イーサリアムとの互換性が高く、手数料も安く抑えられるPolygonチェーンに移行する(または並行して採用する)流れが生まれています。 特に代表的だったのは、2021年10月に世界最大のNFTマーケットプレイス「OpenSea」がポリゴン(POL/旧MATIC)に対応したことでしょう。 出典:The Polygon Blog - Sails Up On The OpenSea: NFT Marketplace OpenSea Comes To Polygon 「OpenSea」のような大手NFTマーケットプレイスがPolygonチェーンに対応したことで、ポリゴン(POL/旧MATIC)の普及は進み、実際価格にも影響を与えました。 また、Coincheckが運営するNFTマーケットプレイスである「Coincheck NFT」でも、2022年10月からPolygonチェーンへの対応が開始されました。 出典:【Coincheck NFT】PolygonチェーンのNFTに対応!第一弾として10月12日よりPolygonチェーンの『The Sandbox』LANDの取扱いを開始 今後も、NFTマーケットプレイスやウォレットがPolygonチェーンに対応するニュースが出た場合には、注視する方がよいでしょう。 Polygonチェーン上のdAppsやプロジェクトに注目が集まる 三つ目は、Polygonチェーン上のdAppsやプロジェクトに注目が集まるタイミングです 2023年5月時点、Polygonチェーンでは53,000以上の分散型アプリケーション(dApps)が稼働しています。Polygonチェーン上で構築されたプロジェクトに注目が集まれば、そのインフラを担うポリゴン(POL/旧MATIC)にも注目が集まることが期待できます。 ここでは、特に注目をしたいプロジェクトを紹介します。 出典:The Polygon Blog - Sandbox goes environment friendly with Polygon’s scaling solution for their Decentralised Metaverse まず、紹介するのは「The Sandbox(ザ・サンドボックス)」です。サンドボックスは、クリエイターがブロックチェーン上でボクセルアセットやゲーム体験をマネタイズできるコミュニティ主導のプラットフォームです。 サンドボックスでは、ボクセルゲームのアセットを構築するVoxEdit NFTビルダー、アセットを売買するマーケットプレイス、ゲームメーカーツールにPolygonチェーンを統合することで、処理速度を大幅に改善し、ガス代を安くすることに成功しました。 出典:The Polygon Blog - Project Spotlight: Decentraland — The first Fully Decentralised Metaverse 次に紹介するのは「Decentraland(ディセントラランド)」です。ディセントラランドは、ブロックチェーンを活用したメタバースプロジェクトのパイオニア的な存在です。ポリゴンは、ディセントラランドがサポートできるユーザー数やトランザクションの規模を拡大するために重要な役割を担っています。 以上の2つは、代表的なNFT・メタバースプロジェクトとして市場に認知されています。NFT・メタバースに注目が集まるタイミングには価格が変動する可能性があるので、ポリゴン(POL/旧MATIC)と共に注視する方がよいでしょう。 この他にも、PolygonチェーンにはDeFiやDAOといった様々なプロジェクトが構築されています。セキュリティや取引のインフラとして普及しているポリゴン(POL/旧MATIC)は、将来性に期待がもてるのではないでしょうか。 Coincheckの無料登録はこちら ポリゴン(POL/旧MATIC)の購入方法 Coincheckでポリゴン(POL/旧MATIC)を購入する方法には、以下の2種類があります。 スマホアプリで購入するパソコンで購入する 以下で、それぞれの購入方法をご紹介します。 ※POLは複数のブロックチェーン上で取引される暗号資産ですが、当社で取扱うPOLはPolygonチェーンのみに対応しています。そのため、Ethereumチェーンを含む、Polygonチェーン以外を利用したPOLの受取、送金には対応しておりません。 スマホアプリでポリゴン(POL/旧MATIC)を購入する方法 最初に、Coincheckのスマホアプリを使ってポリゴン(POL/旧MATIC)を購入する方法を紹介します。具体的な手順は以下の通りです。 1. 画面下メニューの「販売所」をタップする2. 表示されたコインの中から「ポリゴン(MATIC)」をタップする3. 「購入」をタップする4. 購入金額を入力し、「日本円でMATICを購入」→「購入」をタップする スマホアプリを使うと、時間や場所を問わず、わずかこれだけの操作で取引を完了できます。 パソコンでポリゴン(POL/旧MATIC)を購入する方法 Coincheckはスマホアプリが便利ですが、パソコンを使っても暗号資産を購入することができます。パソコンでポリゴン(POL/旧MATIC)を購入する際の手順は、以下の通りです。 1. Coincheckにログインして、画面の上にある「ウォレット」を選択する2. ウォレットページで「コインを買う」をクリックして、「MATIC(ポリゴン)」を選択する3. MATICの購入数量を指定し、表示された時価に基づいた購入金額を確認する 4.「OK」をクリックして購入完了 パソコンを使う場合でも、スマホアプリと同じく、簡単な操作で取引をすることができます。パソコンはスマホよりも画面が大きく、見やすいのが魅力です。 場面や投資スタイルに応じて使い分けるのが良いでしょう。

2025-05-20メタバース

「次世代のSNS」と呼ばれ、さまざまな業界から注目を集めているメタバース。 テレビやネットでその言葉を目にすることはあっても、実際にメタバースを利用したことがある人は意外と少ないのではないでしょうか? メタバースは、以下のステップに沿って始めるのが一般的です。 ①メタバースサービスに登録②暗号資産取引所で口座開設③メタバースで必要な暗号資産を購入④ウォレットを作成⑤暗号資産をウォレットに送金 この記事では、「何となく敷居が高そう」と思われがちなメタバースの始め方を徹底解説。「メタバースに興味があるけど、どうやって始めたらいいのかわからない」、「PCや機材は何を揃えたらいいの?」といった方に向けて、始めるまでの手順や用意する機材、注意点などについて解説していきます。 Coincheckの無料登録はこちら 目次 そもそもメタバースとは メタバースを始める際に必要なもの 暗号資産取引所の口座 メタバース内で使用する暗号資産 暗号資産ウォレット(MetaMaskなど) VR対応PC・モニター VRゴーグル、コントローラー メタバースのやり方・始め方 ①メタバースサービスに登録 ②暗号資産取引所で口座開設 ③メタバースで必要な暗号資産を購入 ④ウォレットを作成 ⑤暗号資産をウォレットに送金 メタバースを始める前に確認したい注意点 機材を揃える必要がある パスワードの流出 不当に高額なNFTを購入しない 依存症のリスク メタバースで利益を上げる方法 ゲームをプレイして利益を出す(Play to Earn) メタバース内の施設やゲームを制作する アイテムやキャラクターを制作しNFTとして販売する アバターワーカーとして働く メタバース・NFT銘柄の暗号資産に投資する おすすめのメタバース7選 おすすめのメタバース①『The Sandbox』 おすすめのメタバース②『Decentraland(ディセントラランド)』 おすすめのメタバース③『マインクラフト』 おすすめのメタバース④『フォートナイト』 おすすめのメタバース⑤『VRChat』 おすすめのメタバース⑥『cluster(クラスター)』 おすすめのメタバース⑦『Otherside』 メタバースのやり方に関するQ&A そもそもメタバースとは メタバースとは、「インターネット上に構築された三次元の仮想空間」です。「超越」を意味する”メタ”と「世界」を意味する”ユニバース”が組み合わされた造語で、1992年にアメリカで出版されたSF小説『スノウ・クラッシュ』で初めて使用されました。 メタバースでは現実世界と同じようにさまざまな建物が立ち並び、ユーザーは自身の分身である「アバター」を使って、好みの服や靴、帽子などのアイテムを着用し、自由に空間内を散策したり、他のユーザーとコミュニケーションをとったりして楽しむことができます。 このような特徴を持つことから、現時点ではメタバースは主にゲーム分野で活用されています。代表的なところでは、『マインクラフト』や『あつまれ どうぶつの森』、『The Sandbox』などが有名です。 ただ、コロナ禍によりリモートワークの割合が増加してからは、Meta(旧Facebook)やMicrosoftがVR空間内でミーティングができるサービスを提供するなど、ゲーム以外でもメタバースの用途が拡大してきています。 【初心者向け】メタバースとは?意味や始め方を分かりやすく解説! Coincheck メタバースを始める際に必要なもの メタバースを始める際には、主に以下のものが必要になります。 暗号資産取引所の口座メタバース内で使用する暗号資産暗号資産ウォレット(MetaMaskなど)VR対応PC・モニターVRゴーグル、コントローラー それぞれどのような理由で必要なのか、順番に見ていきましょう。 暗号資産取引所の口座 メタバースには、「サービス内で使用するアイテムやキャラクターをNFTとして売買できる」という特徴があります。 そして、それらのNFTの取引にはイーサリアム(ETH)などの暗号資産が用いられるため、ユーザーはメタバースサービスを利用する前に暗号資産取引所で口座を開設しておく必要があります。 ただし、メタバースの中にはアイテムをNFTとして売買できないサービスも存在します。そのため、メタバースを利用する際には、利用を検討しているプラットフォームで暗号資産が必要になるのかを事前に確認しておきましょう。 Coincheckの無料登録はこちら メタバースとNFTの関係性 メタバースには、NFTと親和性が高いという特徴があります。 NFTとはNon-Fungible-Tokenの略で、日本語で「非代替性」トークンと呼ばれることもあります。NFTはブロックチェーン上に構築されるデジタルデータであり、暗号資産(仮想通貨)と同様に所有や譲渡に関する記録が改ざんされにくいという性質を持ちます。 これまでのデジタルデータは誰でも簡単にコピーが可能であり、それゆえに価値が付きませんでした。 しかしNFTであればブロックチェーンを活用することで当該データの「唯一性」が証明できます。端的に言えば、複製できないデジタルデータであるという証明ができるようになったのです。その結果、NFTが有する希少性や有用性に応じた価値が付くようになったのです。 NFTが暗号資産と異なるのは、データとして代替不可能であるという特徴を持っている点です。 例えば、Aさんが持っている1ビットコインとBさんが持っている1ビットコインは同等の価値であり、交換することができる「代替可能」なものです。 一方で、「代替不可能」とは全く同じものが存在しない、例えば「金メダル選手の直筆サイン入りTシャツ」のような一点物であることを意味しています。 このように、データの唯一性を証明できるNFTを活用することで、メタバース内で使用するアイテムやキャラクターにも一点物としての価値を付与することができ、それらをマーケットプレイスなどで売買することが可能になるのです。 NFTとは?仮想通貨との違いや利益を出す方法、最新の活用例を紹介 Coincheck メタバース内で使用する暗号資産 前述の通り、一部のサービスを除いて、メタバース内で使用されるアイテムやキャラクターはNFTとして売買することが可能です。そして、NFTの売買には暗号資産が使用されます。 現状、世に出回っているNFTの多くがイーサリアムのブロックチェーン上で構築されているため、多くのNFTマーケットプレイスではイーサリアム(ETH)を決済用の通貨として採用しています。 ただし、厳密にはどの暗号資産を決済用の通貨として採用しているかはNFTマーケットプレイスやメタバースサービスによって微妙に異なります。そのため、利用を検討しているサービスで使用できる暗号資産を事前に確認してから、取引所で必要な暗号資産を購入するようにしましょう。 独自トークンを発行しているメタバースもある メタバースの中には、そのプラットフォーム内だけで使用できるトークン(暗号資産)を発行しているところもあります。例えば人気メタバースゲーム『The Sandbox』では、The Sandbox内だけで使用できるサンド(SAND)という独自トークンを発行しています。 サンド(SAND)は、LANDと呼ばれるThe Sandbox内の土地やゲーム内で使用するアイテムを購入する際に使用されます。そのため、これからThe Sandboxをプレイしたいと思っている人は、事前に暗号資産取引所でSANDを購入しておくと、ゲームを始めてからスムーズにアイテムやサービス料金の支払いを済ませることができます。 暗号資産SAND(サンド)とは?『The Sandbox』トークンの気になる今後・将来性を解説! Coincheck 暗号資産ウォレット(MetaMaskなど) 暗号資産取引所で購入した通貨は、取引所が管理するウォレットに保管されています。そのため、メタバースなどのサービスで暗号資産を使用するには、購入した通貨を個人のウォレットに送金する必要があります。 暗号資産のウォレットにはさまざまな種類がありますが、特に多くのユーザーに利用されていて知名度が高いのは、Webブラウザの拡張機能やスマホアプリとして利用できる「Metamask(メタマスク)」です。 MetaMaskは暗号資産だけでなく、メタバースゲームなどで手に入れたNFTも保管することも可能です。誰でも無料で使えるので、メタバースの利用を考えている方はぜひインストールしておきましょう。 MetaMask(メタマスク)とは?PC・スマホでの使い方を解説 Coincheck VR対応PC・モニター メタバースを利用するには、VRに対応したPCを用意する必要があります。 メタバースは3Dグラフィックを動かすため、ディスプレイに画像や映像を流すためのパーツである「グラフィックボード」を搭載したゲーミングPCが使用されるのが一般的です。グラフィックボードを搭載していないPCだと、「処理落ち・その場で固まる」などの問題が発生して、快適にプレイできない可能性が高まります。 ゲーミングPCの価格帯は10〜40万円台と幅広いですが、価格情報サイト「価格.com」の人気売れ筋ランキング(2022年10月10日時点)によると、購入者の割合としては15〜20万円程度の機種を購入する層が多いようです。 引用:価格.com「ゲーミングPC 通販 価格比較」 ゲーミングモニター 3Dゲームを快適にプレイするには、ゲームに特化した「ゲーミングモニター」を用意することも大切です。 一般的なPCモニターの場合、Webサイトの閲覧や文書作成などが主な用途であり、ゲームのような素早い動きの映像をスムーズに表示させるのには適していません。その点、より応答速度やリフレッシュレートに優れたゲーミングモニターを使用することで、滑らかな映像で快適に3Dゲームを楽しむことができます。 ゲーミングモニターの価格はサイズや性能によって異なりますが、2万円〜10万円程度の商品を購入する人が多いようです。 以下は、「価格.com」における「ゲーミングモニター 人気売れ筋ランキング」(2022年10月14日時点)です。 引用:価格.com「ゲーミングモニター 通販 価格比較」 VRゴーグル、コントローラー メタバースを利用するのに、VRゴーグルとコントローラーは必須ではありません。ただし、ゴーグルなどの機器を使用することで、より臨場感や没入感のあるプレイを楽しむことができます。 価格に関してはメーカーや機種、ストレージなどによって異なりますが、もっとも安価なもので数千円、高価なもので15万円程度で販売されているケースが多いようです。 以下は、「価格.com」における「VRゴーグル・VRヘッドセット 人気売れ筋ランキング」(2022年10月10日時点)です。 引用:価格.com「VRゴーグル・VRヘッドセット 通販 価格比較」 メタバースのやり方・始め方 メタバースは、以下のステップに沿って始めるのが一般的です。 ①メタバースサービスに登録②暗号資産取引所で口座開設③メタバースで必要な暗号資産を購入④ウォレットを作成⑤暗号資産をウォレットに送金 それぞれ詳しく見ていきましょう。 ①メタバースサービスに登録 最初に、目的のメタバースサービスに登録しましょう。 登録に必要な作業やものは、サービスによって異なります。 例えば『The Sandbox』の場合、以下の2ステップで簡単にゲームを始めることができます。 アカウント作成 エディターのダウンロード アカウントは、The SandboxとMetamaskなどのウォレットを接続した後、メールアドレス、ニックネーム、パスワードを設定すれば作成することができます。 The Sandboxの始め方について詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。 The Sandbox(ザ・サンドボックス)とは?話題のブロックチェーンゲームの始め方や覚えておきたい用語を解説 Coincheck ②暗号資産取引所で口座開設 前述したように、メタバースの中にはアイテムの購入やサービス料金の支払いに暗号資産が必要になるものがあります。そのため、事前に暗号資産取引所で口座開設して必要な暗号資産を購入しておくと、サービスを利用してからスムーズに決済ができるようになります。 ただし、メタバースの中には暗号資産を使わないサービスもあります。そのタイプのメタバースを利用する際には、②〜⑤の作業は不要です。 口座開設に必要なものや手順は、取引所によって異なります。Coincheckの場合、以下の3ステップで簡単に口座開設ができます。 1.アプリのダウンロード(スマートフォンで開設する場合)2.アカウント作成3.本人確認 また、混雑状況により必要な日数は変わりますが、Coincheckでは口座開設の申し込みをしてから最短で翌営業日には暗号資産の売買が可能です。 Coincheck(コインチェック)の口座開設方法を解説 Coincheck ③メタバースで必要な暗号資産を購入 口座開設が完了したら、次はメタバースで必要になる暗号資産を購入しましょう。 Coincheckでは、以下の2ステップで簡単に暗号資産を購入することができます。 1.日本円を入金する2.暗号資産を購入する 先ほども説明したように、メタバースやNFTマーケットプレイスによって決済に用いられる暗号資産は異なります。暗号資産を購入する際には、利用を検討しているサービスでどの暗号資産が使えるのかを事前に確認しておきましょう。 なお、Coincheckが運営する「Coincheck NFT」では、ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)のほか、Coincheckで取り扱いのある30種類以上の暗号資産を使用することが可能です。 ビットコインの買い方!画像・動画付きで誰でも簡単購入 Coincheck Coincheck NFTはこちらへ ④ウォレットを作成 暗号資産の購入が終わったら、次は暗号資産を保管するためのウォレットを用意しましょう。ウォレットは、購入した暗号資産をメタバースなどのサービスで使用する際に必要になります。 暗号資産ウォレットの代表格ともいえるMetaMaskの場合、Webブラウザの拡張機能を追加するだけですぐに利用することが可能です(PCの場合)。スマートフォンで利用するには、無料のアプリをインストールして使用します。 MetaMaskの詳しい使い方は、以下の記事をご参照ください。 MetaMask(メタマスク)とは?PC・スマホでの使い方を解説 Coincheck ⑤暗号資産をウォレットに送金 最後に、作成したウォレットに暗号資産を送金します。 送金には、送金先ウォレットの「入金用アドレス」が必要になるのであらかじめ用意しておきましょう。次に、暗号資産取引所の「送金ページ」にアクセスし、送金する暗号資産の種類を選択。「宛先」「送金額」などを入力してから送金します。 Coincheckで暗号資産を送金する方法は、以下のページをご参照ください。 ブラウザ:暗号資産を送金する方法 アプリ:ビットコインを送金する方法 メタバースを始める前に確認したい注意点 メタバースを始める際の注意点には、主に以下の4つがあります。 機材を揃える必要があるパスワードの流出不当に高額なNFTを購入しない依存症のリスク それぞれ詳しく見ていきましょう。 機材を揃える必要がある メタバースを利用するには、VRに対応したPCが必要になります。最近はスマートフォンでプレイできるサービスも増えてきていますが、メタバースは3Dグラフィックを動かすため、現状では処理能力の高いデスクトップPCでプレイするのが一般的なようです。 ただし、PCでもCPUやメモリなどの性能が低いと、画面がカクカクしたり動かなかったりすることがあるので注意が必要です。メタバースをプレイする際には、ある程度のスペックを備えたPCを用意しましょう。 例えば、Meta(旧Facebook)が販売しているVRゴーグル「Meta Quest 2」を、PCに接続して使用する場合の推奨スペックは以下の通りです。 プロセッサ Intel i5-4590 / AMD Ryzen 5 1500X以上 メモリ 8GB以上のRAM オペレーティングシステム Windows 11 USBポート USBポートx1 参考:Meta「Meta Quest Linkの適合性」 パスワードの流出 メタバース内で使用しているパスワードが他人に知られてしまうと、アカウントを乗っ取られてしまう危険があるので注意が必要です。 また、MetaMaskなどのウォレットのパスワードやリカバリーフレーズなどの情報も、第三者に流出すると保管している暗号資産やNFTなどを盗まれてしまう危険性があります。 そのようなリスクを防ぐためにも、メタバースを始める際にはハッキング対策を講じておくことが重要です。「怪しいサイトにアクセスしない」、「セキュリティソフトを導入する」など、普段からセキュリティ対策を心がけましょう。 不当に高額なNFTを購入しない メタバースで必要なアイテムをNFTマーケットプレイスなどで購入する際には、売られているNFTが適正な価格であるかを確認するようにしましょう。 マーケットプレイスにおけるNFTの販売方法には、主に以下の2種類の形式があります。 このうち定額販売に関しては、基本的に売り手が自由に価格を設定することができます。そのため、買い手は不当に高い価格で購入してしまわないように、まず販売価格が適正であるかを見極める必要があります。 NFTの取引を始めたばかりの頃は、売られている価格が妥当なのかがわからず、平均的な価格より高値で購入してしまうことがよくあります。定額販売でNFTを購入する際は、類似するコンテンツがどのくらいの価格で売られているのかを下調べして、販売価格が適正であることを確認してから購入するようにしましょう。 NFTの購入方法/始め方!NFT投資で利益をあげるには? Coincheck 依存症のリスク 2019年、WHO(世界保健機関)はゲームのやり過ぎで日常生活が送れなくなる「ゲーム障害」を新たな依存症として認定しました。 娯楽性と没入感の高いメタバースは、他のゲームと同じように連日長時間プレイすると依存症になるリスクがあります。メタバースを利用する際には、「長時間遊ばない」、「こまめに休憩をとる」など節度をもってプレイするようにしましょう。 メタバースで利益を上げる方法 メタバースで利益を上げる方法としては、主に以下の5つがあります。 ゲームをプレイして利益を出す(Play to Earn)メタバース内の施設やゲームを制作するアイテムやキャラクターを制作しNFTとして販売するアバターワーカーとして働くNFT・メタバース銘柄の暗号資産に投資する どのような内容なのか、順番に見ていきましょう。 ゲームをプレイして利益を出す(Play to Earn) メタバースやNFTゲームの世界には、「Play to Earn(遊んで稼ぐ)」という考え方があります。これは、ゲームをプレイすることで報酬を得て、利益を出すことを指します。 メタバース・NFTゲームの中には、プレイ中に一定の条件をクリアすることで独自トークンやNFTを獲得できるものがあります。そうした報酬は暗号資産取引所やNFTマーケットプレイスなどで売却できるため、従来のゲームでは実現できなかった「ゲームをプレイして利益を出す」という仕組みが成立しています。 報酬を獲得するための条件はプラットフォームによって異なりますが、以下のような条件を設定しているところが多いようです。 対戦に勝利するランキングで上位に入る大会で上位入賞する メタバース内の施設やゲームを制作する メタバースの中には、メタバース内で利用される施設やゲームをユーザー自身が制作できるものがあります。 例えば『The Sandbox』の場合、「Game Maker」というツールを使うことで誰でも無料で3Dゲームを作ることができます。Game Makerには使いやすいビジュアルスクリプトツールが搭載されているため、コーディングの技術は必要なく、ほんの数分で完成度の高いゲームを制作することが可能です。 引用:「初めてのThe Sandbox (ブロックチェーンゲーム)」 アイテムやキャラクターを制作しNFTとして販売する 施設やゲームと同じように、メタバースではアバターやアバターが身につける衣装、使用するアイテムなどもユーザーが制作できます。 『The Sandbox』では「VoxEdit」という無料の3Dボクセルモデリングパッケージを使うことで、人や動物、葉、道具などの3Dモデルを制作・アニメーション化することができます。 ボクセルとは、正方体を組み立てて作る作品のことを指します。VoxEditでは積み木を楽しむ感覚で作品を作ることができるため、絵心の無い方でも比較的簡単に制作することが可能です。 引用:「初めてのThe Sandbox (ブロックチェーンゲーム)」 さらに、VoxEditで制作されたアバターやアイテムは、The Sandboxのマーケットプレイスにエクスポートすることでアセットとして販売することもできます。なお、The Sandboxのマーケットプレイスでは決済用の通貨としてサンド(SAND)が使用されています。 今後メタバースが普及していくにつれて、「空き時間にメタバースのアイテムを作って販売し、家計の足しにする」というような副業者も増えてくるかもしれません。 暗号資産SAND(サンド)とは?『The Sandbox』トークンの気になる今後・将来性を解説! Coincheck アバターワーカーとして働く アバターワーカーとは、メタバースの中でアバター姿で働く人のことを指します。 現時点でのアバターワーカーの求人内容としては、コンビニのバーチャルショップの店員や、メタバース上で開催されるイベントの案内スタッフなどの接客業務がメインのようです。 コンビニ大手のLAWSONも現在、ローソン店舗におけるアバター活用実証実験の一環として、アバターワーカーとして2023年1月1日〜2023年2月末まで働ける人を10〜30名程度募集しています。 引用:ローソン研究所「ローソンアバターのオペレーターを募集します!」 アバターワークは場所、年齢、性別、身体的ハンディキャップなどに制約されない新たな働き方として、接客業を中心にさまざまな業界から注目を集めています。 メタバース・NFT銘柄の暗号資産に投資する 暗号資産の中には、特定のメタバース・NFTプラットフォーム内で使用するために開発された銘柄があります。 一般的に、ゲームやプラットフォームなど大元となるNFT・メタバースの需要や知名度が高まると、それに関連する暗号資産の価値も上がる傾向があります。そのため、将来性の高そうなNFT・メタバースに関連する銘柄を取引所で購入し、値上がりしたときに売却すれば利ざやを得ることが可能です。 なお、NFT・メタバース銘柄の中で有名なものには、サンド(SAND)やエンジンコイン(ENJ)などがあります。エンジンコインはブロックチェーン資産発行プラットフォーム「Enjin Platform」で発行される資産(NFT)の裏付けとなる暗号資産で、主にゲーム開発の分野で活用されています。 エンジンコイン(ENJ)とは?特徴や購入方法、今後の展望を解説! Coincheck おすすめのメタバース7選 ここまで、メタバースの始め方や注意点について説明してきました。ここからは、「メタバースを始めたいけど、どのサービスを利用したらいいかわからない」という方に向けて、おすすめのメタバースを紹介していきます。 人気・知名度ともに高いプラットフォームとしては、主に以下の7つがあります。 The SandboxDecentraland(ディセントラランド)マインクラフトフォートナイトVRChatcluster(クラスター)Otherside おすすめのメタバース①『The Sandbox』 引用:The Sandbox 『The Sandbox(ザ・サンドボックス)』はボクセルで表現されたメタバースを構築するプロジェクトです。 ユーザーがメタバース上に制作されたゲームで遊んだり、ユーザー同士でコミュニケーションを取ったりすることができるゲームとなっています。 The Sandboxでは、メタバース上で利用できるアイテム、アバター、ゲーム制作に必要な素材、そして「LAND」と呼ばれる土地を、「ETH」や「SAND」というトークンを用いてNFTマーケットプレイス上で売買できます。 コインチェックでは、NFTマーケットプレイス「Coincheck NFT」を提供しており、LANDの購入が可能です。他のNFTマーケットプレイスと違い、「ETH」や「SAND」のみの決済方法ではなく、Coincheckで取り扱っている30種類以上の暗号資産で決済が可能です。 ビットコイン(BTC) イーサリアム(ETH) イーサリアム クラシック(ETC) リスク(LSK) エックスアールピー(XRP) ネム(XEM) ライトコイン(LTC) ビットコインキャッシュ(BCH) モナコイン(MONA) ステラルーメン(XLM) クアンタム(QTUM) ベーシックアテンショントークン(BAT) アイオーエスティー(IOST) エンジンコイン(ENJ) サンド(SAND) ポルカドット(DOT) フィナンシェトークン(FNCT) チリーズ(CHZ) チェーンリンク(LINK) メイカー(MKR) ポリゴン(MATIC) エイプコイン(APE) アクシーインフィニティ(AXS) イミュータブル(IMX) ラップドビットコイン(WBTC) シバイヌ(SHIB) アバランチ(AVAX) ブリリアンクリプトトークン(BRIL) ブラッドクリスタル(BC) ドージコイン(DOGE) ザ・グラフ(GRT) ディセントラランド(MANA) マスクネットワーク(MASK) ペペ(PEPE) ダイ(DAI) ※現在、Coincheckではパレットトークン(PLT)の取り扱いを停止しております。 Coincheck NFTとは?使い方や取扱い商品を解説 Coincheck OASIS TOKYO 「※OASIS TOKYO」は、コインチェックが『The Sandbox』上で開発・展開しているメタバース都市です。メタバース上での活動を体験する機会を提供することや『The Sandbox』上でのコミュニティ活動の活性化を目的とし、2022年中に一般公開を予定しています。 「OASIS TOKYO」は、”2035年の近未来都市”をコンセプトにしたメタバース×NFTのコミュニティ拠点です。日本を連想させる象徴的な街並みの中に美術館やステージなどのイベント施設を設置し、さまざまな分野のアーティストとファンとの交流や企業のコミュニティ育成の場として活用してもらうことを目指しています。 (※)コインチェック株式会社は、「OASIS」の運営をはじめとするメタバース事業を、マネックスクリプトバンク株式会社に事業譲渡することを決定し、MCBは本年10月2日付けで同事業を承継することといたしました。 詳しくはこちら OASIS TOKYOとは?メタバース上に建設される近未来都市の魅力を解説 Coincheck Coincheck NFTはこちらへ おすすめのメタバース②『Decentraland(ディセントラランド)』 引用:Decentraland Decentralandは、イーサリアムのブロックチェーンを基盤にして開発されたメタバースプロジェクトです。 ユーザーはDecentraland内に建設されている施設を楽しむことができるほか、仮想空間内の土地であるLANDを購入し、その上に自分のコンテンツを作り上げることもできます。また、自身が作成したコンテンツを売却して利益を得ることも可能です。 過去にはコカ・コーラやJPモルガンなどの有名企業ともコラボしており、個人ユーザーだけでなく企業からも大きな注目を集めているプロジェクトです。 Decentraland(ディセントラランド)のメタバースとは?特徴、遊び方を解説! Coincheck OASIS KYOTO 次に、Decentralandのメタバースを活用したプロジェクト「OASIS KYOTO」を紹介します。 『※OASIS KYOTO』は、コインチェックが『Decentraland』のLANDに建設中のメタバース都市です。”2035年の近未来都市”をコンセプトにした「メタバース×NFT」のコミュニティ拠点で、神社仏閣など日本の古都を連想させる街並みになっています。 OASIS KYOTOではファッションや音楽、アートを中心に多彩なイベント施設を設置し、さまざまな分野のアーティストとファンとの交流や企業のコミュニティ育成の場として活用してもらうことを目指しています。 OASIS KYOTOには、神社仏閣や出店など京都の街並みを連想させる多彩なイベント施設があり、一人で散策したり、世界中のユーザーと交流したりして楽しむことができます。 (※)現在、「OASIS KYOTO」はプレオープン中です。プレオープンでは、建設中の「OASIS KYOTO」の一部を公開しています。 (※)コインチェック株式会社は、「OASIS」の運営をはじめとするメタバース事業を、マネックスクリプトバンク株式会社に事業譲渡することを決定し、MCBは本年10月2日付けで同事業を承継することといたしました。 詳しくはこちら 「OASIS KYOTO」の詳細はこちら。 OASIS KYOTOとは?Decentralandのメタバース上に建設される近未来都市の特徴 Coincheck おすすめのメタバース③『マインクラフト』 引用:公式サイト | Minecraft 『マインクラフト』は、3Dのブロックで構成された仮想空間の中で自由に冒険や建築をしながら楽しむゲームです。マインクラフトでは草原、山岳、海底といった多種多様な地形が広がっており、メタバース上でプレイヤーが自由に活動できる点が人気に繋がり、世界的なヒットを記録しました。 マインクラフトはブロックチェーン技術の取り込みに積極的です。デジタル資産の発行プラットフォーム「Enjin platform(エンジン・プラットフォーム)」は、マインクラフトの提供元であるマイクロソフトと連携して、マインクラフト上でのデジタル資産の導入、開発を進めています。 エンジンコイン(ENJ)とは?特徴や購入方法、今後の展望を解説! Coincheck おすすめのメタバース④『フォートナイト』 『フォートナイト』は、複数人のユーザーとバトルロワイアルを楽しめるオンラインゲームです。ボイスチャットの機能を用いて友達と会話しながらゲームを楽しむこともできます。 コロナ禍で家の中で時間を過ごすことが多くなった昨今、フォートナイトは友達とのコミュニケーションの場としてのメタバースとなっています。加えて2020年8月7日には、人気シンガー・ソングライターである米津玄師さんのライブイベントがフォートナイトの仮想空間の中で開催されるなど、バーチャルイベントを開催する際のプラットフォームとしても期待されています。 引用:Kenshi Yonezu 米津玄師 おすすめのメタバース⑤『VRChat』 引用:VRChat 『VRChat』は、「ワールド」と呼ばれるVR空間で世界中の人たちとコミュニケーションを楽しむことができるソーシャルVRプラットフォームです。 2017年にリリースされたVRChatは、2022年1月1日には同時接続ユーザー数が42,000人を超えたほど人気のあるサービスです。 VRChat上ではバーチャルマーケット(通称:Vket)が開催されることがあり、過去にはNTTドコモやバイクメーカーのヤマハ発動機が企業ブースへ出店したことがあります。ヤマハ発動機は同社が発売しているスーパースポーツバイク「YZF-R1」や、コンセプトモデルの「MOTOROiD(モトロイド)」の3Dモデルを展示し、まるで実車のようなシミュレーションができるバーチャル車両に搭乗することができました。 VRChatにはゲームとしてのゴール設定や目的などはなく、純粋にメタバースのコミュニティとして機能しています。そのため、「ゲームには興味ないけど、メタバースは体験してみたい」という方におすすめのサービスとなっています。 おすすめのメタバース⑥『cluster(クラスター)』 引用:cluster 日本の企業であるクラスター株式会社によって開発・運営されている『cluster(クラスター)』は、PCやスマートフォン、VR機器などさまざまな環境からバーチャル空間に集って遊べるメタバースプラットフォームです。音楽ライブや発表会などのイベントの他、いつでも参加できるバーチャルワールドでチャットやゲームを楽しめます。 「無駄な移動を無くす」というコンセプトのもと、どこにいても気軽に好きなイベントやライブに参加できるようにすることで、「集まる」という熱狂体験をインターネット上で共有できるサービスとなっています。 2022年7月には100万ダウンロードを突破したclusterは、国内最大級のメタバースプラットフォームとして注目を集めています。 おすすめのメタバース⑦『Otherside』 引用:Yuga Labs OthersideはYuga Labsと、『The Sandbox』をはじめメタバース・NFT関連のさまざまな企業やプロジェクトを傘下にもつ「Animoca Brands」が主導するメタバースプロジェクトです。 BAYC、MAYCなどのApe系に加え、Meebits、CryptoPunks、CoolCatsやWorld of WomenなどのNFTを、3Dキャラクターとしてメタバース内で利用することができます。 「Otherside」とは?注目のNFTコレクションBAYCを手掛けるYuga Labsによるメタバースプロジェクト Coincheck OASIS MARS 『※OASIS MARS』は、コインチェックが『Otherside』上のOtherdeedに建設中のメタバース都市です。”2035年の火星”をコンセプトにしており、『OASIS TOKYO』や『OASIS KYOTO』と同様に様々なアーティストや著名人、ブランド等とコラボレーションすることで、メタバースとNFTを掛け合わせた新たな顧客体験やデジタル経済圏を創出することをビジョンに持っているプロジェクトです。 (※)コインチェック株式会社は、「OASIS」の運営をはじめとするメタバース事業を、マネックスクリプトバンク株式会社に事業譲渡することを決定し、MCBは本年10月2日付けで同事業を承継することといたしました。 詳しくはこちら Coincheckの無料登録はこちら メタバースのやり方に関するQ&A メタバースのやり方に関するよくある疑問を、Q&A形式でご紹介します。 Q.メタバースを始める際に必要なものは何ですか? A.メタバースを始める際には、主に以下のものが必要になります。 暗号資産取引所の口座 メタバース内で使用する暗号資産 暗号資産ウォレット(MetaMaskなど) VR対応PC・モニター VRゴーグル、コントローラー 詳しくはこちらをご覧ください。 Q.メタバースの始め方を教えてください。 A.メタバースは、以下のステップに沿って始めるのが一般的です。 メタバースサービスに登録 暗号資産取引所で口座開設 メタバースで必要な暗号資産を購入 ウォレットを作成 暗号資産をウォレットに送金 詳しくはこちらをご覧ください。 Q.メタバースを始める際の注意点は何ですか? A.メタバースを始める際の注意点には、主に以下の4つがあります。 機材を揃える必要がある パスワードの流出 不当に高額なNFTを購入しない 依存症のリスク 詳しくはこちらをご覧ください。 執筆柳田孝介 出版社でテレビ情報誌や映画雑誌の編集を経験した後、2019年からフリーライターとして活動。暗号資産の取引は2017年から開始。推し通貨はイーサリアム(ETH)。最近はNFTマーケットでデジタルアートの取引を始め、日々、審美眼磨きにいそしんでいる。

2025-03-25メタバース

みなさんはメタバースが、日本の地方における様々な社会課題を解決するための重要なデジタル技術という位置付けになっていることをご存知でしょうか? 現在もなお首都圏への人口一極集中が続く日本では、主に若年層を中心とした人口流出により地方での少子高齢化・経済衰退・文化財の老朽化などの様々な社会課題が深刻な問題となっています。 そこで近年、数あるデジタル技術の中でもメタバースに対して地方課題の解決策としての注目が集まり、全国の地方自治体や企業が連携を図りながらメタバースを活用した地方創生に注力しているのです。 この記事では、地方で注目されるメタバースの基礎から、地方創生の中で活用するメリット、そして実際に行われている地方での活用事例を紹介していきます。 この記事でわかること メタバース市場の現状 地方創生にメタバースを活用するメリット 地方自治体・企業での活用事例 ※【掲載団体様を随時募集】 本記事では自治体および企業のメタバースの取り組みを募集しております。 事例でのご紹介を希望される方は下記のメールアドレスへご連絡ください。 この記事を読むことで、 「なぜ、メタバースに注目が集まっているのか」 「地方創生の中でメタバースがどのように活用されているのか知りたい」 といった疑問を解決することができるでしょう。 また、みなさんが住んでいる地域の社会課題や地方自治について改めて考える良い機会になるかもしれません。 Coincheckの無料登録はこちら 目次 そもそもメタバースとは メタバースによる地方創生の現状    メタバース市場規模拡大への期待 地方自治体が抱える問題 人口減少・過疎化 地域衰退 文化財の老朽化 地方自治体がメタバースを活用するメリット 関係人口の創出 雇用の創出 ボーダーレスに地域の魅力を発信 現実に近いコミュニケーション 文化財のデジタルアーカイブ 地方自治体や企業によるメタバース活用事例 地方自治体のメタバース活用事例 【新潟県長岡市】メタバースとNFTを活用した「仮想山古志プロジェクト」 【大阪府泉佐野市】バーチャルマーケット上でのふるさと納税返礼品PR活動 【静岡県焼津市】バーチャルマーケット上で「マグロの解体ショー」 【長崎県西海市】次世代の雇用創出を試みる「西海メタバースアカデミー」 【熊本県天草市】天草メタバース計画にて地元メタバース人材育成 【奈良県奈良市】メタバース上でなら写真美術館オープンへ 【長崎県佐世保市】重要文化財である「針尾送信所」のデジタルアーカイブ 【山口県萩市】 ディセントラランド上でふるさと納税キャンペーン 【佐賀県嬉野市】メタバース『デジタルモール嬉野』開設 【広島県三原市】「メタカープ」を活用して三原市の魅力を訴求 【長崎県南島原市】メタバースギャラリー開設 【鹿児島県日置市】ネオ日置計画 【静岡県 藤枝市】メタバース体験商談会を開催 【千葉県 かずさ4市】メタバース上で婚活イベント開催 企業のメタバース活用事例 【九州地方整備局】メタバースを活用した川作り 【ノーボーダーズ】地方創生がテーマのNFTカードゲームシリーズ鳥取県編を発表 【SBINFT】バーチャル白浜を開催 【ハコスコ】日本の重要文化財を活用したメタバース事業を展開へ 【日本旅行】メタバース「さいたまルーム」を展開 まとめ そもそも『メタバース』とは まず初めに、地方創生に活用されるメタバースとはどんなものかについて説明していきます。 メタバースとは「インターネット上に構築された三次元の仮想空間」です。「超越」を意味する”メタ”と「世界」を意味する”ユニバース”が組み合わされた造語で、1992年にアメリカで出版されたSF小説『スノウ・クラッシュ』で初めて使用されました。 その特徴として、メタバースでは現実世界と同じように建造物が立ち並び、ユーザーは自身の分身である「アバター」を用いて仮想空間の中でライブやファッション、さらにはボイスチャットでの他者とのコミュケーションなど現実世界と遜色のない社会的な活動を営むことができる点が挙げられます。 『FORTNITE』や『The Sandbox』などの有名タイトルに代表されるゲーム分野での活用が多くみられるメタバースですが、コロナ禍におけるリモートでの仕事や生活が常態化したことで、物理的距離を保ちながらも密接なコミュニケーションを取ることができるメタバースの活用はゲーム以外の分野でも拡大の動きを見せています。 【初心者向け】メタバースとは?意味や始め方を分かりやすく解説! Coincheck メタバースによる地方創生の現状 では実際に、政府や地方公共団体の地方創生においてメタバースはどれほどの注目や期待を集めているのでしょうか。 2016年に内閣府から発表された「第5次科学技術基本計画」では日本の2050年の理想的な社会像「society5.0」として以下のような明記がされていました。 サイバー空間(仮想空間)とフィジカル空間(現実空間)を高度に融合させたシステムにより、経済発展と社会的課題の解決を両立する、人間中心の社会(Society) 引用元:「ソサエティ5.0とは」内閣府 当時では現在ほどの注目はなかったメタバースですが、「society5.0」と記された日本社会における理想像から考えると、日本行政のメタバースへの活用はこの時からすでに計画されていた可能性もあるのではないかと思います。 また実際に、2022年8月、内閣府が地方創生SDGsプラットフォームにメタバース分科会の設置を発表し、官民連携で地方行政にメタバースを活用したビジネスモデルを導入していくことを示しています。この政府の動きからわかるように、メタバース活用の取り組みが地方を含む日本経済の促進に寄与すると政府が期待していることは間違いないでしょう。 では、上記のようにメタバースが国や地方を挙げて注目されている理由について解説していきます。 メタバース市場拡大への期待 政府がメタバースに注目する理由として、メタバースにおける市場規模拡大への期待の高さが挙げられます。 Statista社が発表した世界のメタバースの市場規模統計では、2021年度の4兆2,640億円から2030年には78兆8,795億円まで約14倍ほど市場規模が拡大するとの予想が見て取れます。 このメタバース市場拡大の背景には、新型コロナウイルスによる非接触型コミュニケーションの常態化以外にも、NFTやブロックチェーン等の暗号技術をメタバースと組み合わせることで生まれる、仮想空間での現実世界と同じ規模での経済圏創出への期待感の高さもあるのではないでしょうか。 出典:Statista(Grand View Research) 地方自治体が抱える問題 依然として日本における地方地域では人口流出や高齢化などが進行し続け、それに起因する様々な社会課題が深刻化しています。 ここでは、そのような日本の地方自治体が抱える社会課題について3つの問題を考えていきます。 人口減少・過疎化 地方衰退 文化財の老朽化 それぞれ詳しく見ていきましょう。 人口減少・過疎化 人口増減の種類は、転入や転出での「社会増減率」と出生や死亡等による「自然増減率」の2つの種類に分類することができます。 2021年に総務省統計局が発表した都道府県別人口の増減要因を見てみると、同年人口が増加しているのは沖縄県のみで、ほとんどの地方地域は自然増減率だけでなく社会増減率においてもマイナスの数値を示しており、深刻な人口減少の問題を抱えていることが見てとれます。 出典:総務省統計局|人口推計 2021年(令和3年) 地方における人口減少は、少子高齢化と若者の都市部への流出という問題も同時に内包しており、人口減少・過疎化という地域課題が起因となって地方の労働力不足や税収不足、さらには整備されない地方のインフラが増えてしまい、地域経済の衰退がより加速度的に進んでしまうのです。 地域の衰退 日本における地方の衰退では、人口流出により労働力不足に陥ると地方に進出していた企業は撤退を余儀なくされると同時に、地方で働く場所が少なくなってしまうため若者がさらに都市圏に流出してしまうという負のサイクルが生まれてしまいます。 そしてこの負のサイクルは経済的なものだけでなく、地方の衰退によって従来の生活・行政サービスの質を保てなくなり「居住環境の悪化」「治安の悪化」「災害危険性の増大」といったような福祉的な環境にも影響をもたらします。 このように地域経済が衰退することで、様々な社会問題が深刻化してしまうのです。 文化財の老朽化 地方での人口減少・少子高齢化の進行は、地方の文化財にも影響を与えています。 地方における文化財は、有形であれ無形であれ、これまでの地域の人々の生活や風土との関わりにおいて生み出されたものとして、各地域の歴史や文化を認識させてくれる重要な財産とされています。 しかし、現在の地方における過疎化・少子高齢化の急激な進行によってその地域の重要な文化財の継承者や管理者が不足してしまい、多くの文化財が開発や老朽化、災害等による消滅の危機のみならず、文化財継承の担い手不足による老朽化の危機に瀕しています。 地方自治体がメタバースを活用するメリット ここまで日本の地方自治体が抱える社会課題について説明してきましたが、この章では実際に自治体が地方創生においてメタバースを導入するメリットを紹介していきます。 地方創生の取り組みにおいてメタバースを活用する代表的なメリットは主に5つあります。 関係人口の創出 雇用の創出 ボーダーレスに地域の魅力を発信 対面に近いコミュニケーション 文化財のデジタルアーカイブ では、それぞれのメリットについて説明していきます。 関係人口の創出 地方創生におけるメタバース導入の動きの中で、最も期待されるメリットの1つが関係人口の創出です。 「関係人口」とは、その地域に住んでいる「定住人口」でもなく、観光などで訪れた「交流人口」でもない、地域と多様に関わる人々を指す言葉です。 出典: 総務省|関係人口ポータルサイト この関係人口創出の成功事例としてよく挙げられるのが「エストニアのデジタル居住権」です。デジタル先進国として注目をされている小国エストニアでは、2014 年から外国人にも政府が発行する各種電子サービスへのアクセス権を付与する「e-Residency(イーレジデンシー:仮想住民制度)」の仕組みを展開し、世界中から約9万人の関係人口の創出とその先進的な取り組みが評価され多くの投資家からの投資を集めることに成功しました。 そして現在、この仮想住民制度の仕組みをメタバースによって実現することで、より現実の世界に近い形でのデジタル仮想住民の創出や日本の地方経済に寄与する関係人口の創出が期待されているのです。 雇用の創出 メタバースは、新しいサービスを提供すると共に、新たな雇用を創出するというメリットがあります。 記事の最後に紹介する地方自治体のメタバース活用例の中でも、長崎県西海市が国から支給される地方創生推進交付金を活用して「西海メタバースアカデミー」という次世代のテクノロジーに対応する地域の人材育成と共に、Web3.0関連事業に力を入れている民間企業を市内に積極的に誘致する等の地域の雇用創出に力を入れています。 WEB3.0について詳しく知りたい方は以下の記事を参考にしてみましょう。 WEB3.0とは?DAOとの関係やメリット・デメリットを解説 Coincheck ボーダーレスに地域の魅力を発信 地方観光におけるメタバースの導入はその地域の魅力をボーダレスに、世界に向けて発信することができます。 コロナ禍において、日本の観光業に関わるあらゆる体験やサービスが止まってしまいましたが、メタバース上であれば、その地域の景観やおすすめスポットなどの地域特有の魅力を世界に向けて発信することが可能になります。 対面に近いコミュニケーション メタバースの強みは、仮想空間上でよりリアルに近いコミュニケーションが取れることです。例えば、従来のECサイト等でのショッピングでは、Webサイトやアプリなどに表示されたテキスト情報だけで購入の是非を判断していました。 しかし、メタバースにおいては高度な3DCG映像や音声技術が導入されることで、よりリアルに近いコミュニケーションを取ることができるようになります。 2022年8月に日本の民間企業によって「AI Avatar AOI」という、メタバース上のAIアバターが相手の発話を高精度で認識し、自然な話し言葉を用いたより、リアルなコミュニケーションを可能にする技術が開発されました。 このようなメタバース上の音声技術の進歩は、メタバース上に展開するECストアでの接客や観光業などでのガイド等に利用されることが期待されています。 文化財のデジタルアーカイブ メタバースは、地方において管理者や継承者が不足している文化財保存のアーカイブツールとしての役割も期待されています。 建築やモノづくりの現場で、過去に造られた建造物や製品をデジタルデータとして設計文書などの情報アーカイブとして残すことで、培ってきた製造ノウハウや保存方法を後世に伝えていくことが可能になります。 Coincheckの無料登録はこちら 地方自治体や企業によるメタバースの導入例 これまで日本の地方自治体の現状やメタバース導入のメリットを確認してきましたが、実際にどのようにメタバースが活用されているのかイメージがわかない方が多いのではないでしょうか。 次は実際にどのようなビジネスモデルが考えられるのか、地方自治体や企業の活用事例とともに紹介します。 地方自治体のメタバース導入例 【新潟県長岡市】メタバースとNFTを活用した「仮想山古志プロジェクト」 新潟県長岡市内の山古志地域では、デジタル上の関係人口を増やす試みとして村の電子住民票を付与したNFTアートの発行と、山古志メタバースをつくる取り組みを行いました。 村の特産である錦鯉をモチーフにした「Nishikigoi NFT」の保有者は、村のデジタル村民として地域活性化のプロジェクトへの出席や、デジタル村民選挙での投票ができるようになり、村外で生活しながらも村の振興プロジェクトやガバナンスに参加することができます。 出典:Nishikigoi NFT そして、同村はNFTの発行だけでなくCluster上で山古志メタバースを展開しており、デジタル村民のためのイベントを定期開催することで、リアル村民とデジタル村民の交流機会を積極的に創出しているようです。 【大阪府泉佐野市】バーチャルマーケット上でふるさと納税返礼品をPR ふるさと納税3年連続日本一に輝く大阪府泉佐野市は、2022年8月13日〜28日にかけて開催されたバーチャルマーケット2022Summerに参加しました。 同市はふるさと納税の返礼品を3Dモデル化してイベントにて展示し、来場者がバーチャル空間上で返礼品を紹介するデジタルポスターに触れると、自動で泉佐野市のふるさと納税サイトに遷移する仕組みが取られていたようです。 参考:泉佐野市|バーチャルマーケット2022Summer出展決定 また泉佐野市は、ふるさと納税の返礼品としてKawaii Girlの作者である「Ame-Chan」がデザインした「いずみさのNFT」を採用しており、全50種類のアート作品を同市のふるさと納税特設サイト「さのちょく」や「ふるなび」にて限定で提供していることもあり、メタバースだけなくNFTを活用した先進的な地方創生モデルとして注目を集めています。 出典:さのちょく 【静岡県焼津市】バーチャルマーケット上でふるさと納税返礼品を展示 静岡県焼津市は、メタバース上で行われる世界最大級のVRイベント「バーチャルマーケット2022Summer」に参加し、焼津市のPR動画や全国第10位の人気を誇るふるさと納税返礼品の紹介など、市の魅力を発信するブースを展示しました。 また焼津市においても、来場者がバーチャル空間上で返礼品を紹介するデジタルポスターに触れると、自動的に同市が運営するふるさと納税サイトに遷移する仕組みが取られていたようです。 参考:焼津市|バーチャルマーケット2022Summerについて 今回出展した焼津市のブースでは、返礼品として人気が高い「ネギトロ」や「カツオのたたき」などの3Dモデル展示に加え、やいづ親善大使を務めるSKE48の青木詩織さんが実演した「ミナミマグロのバーチャル解体ショー」、そして市職員がVR接客に挑戦するなど、積極的に来場者との交流を行い焼津市の魅力発信を行っていました。 【長崎県西海市】次世代の雇用創出を試みる「西海メタバースアカデミー」 長崎県西海市は、株式会社西海クリエイティブカンパニーと連携し同市内でのデジタル人材育成を目的とした「メタバースアカデミー」をThe Sandbox上で開講しました。 西海市が主導するメタバースアカデミーでは、新しい世の中の変化に対応し、地域で活躍するデジタル人材を育てることを目的として2022年9月から約2ヶ月の間で合計8つの講義を開講しています。 10月に予定されるプログラムでは、同月4日から24日にかけて「バーチャル自治体令和市」にて加工センター長を務める川原健吾氏を始めとしたメタバース有識者が計4回の講義を開講するようですので、ご興味がある方は是非参加してみてください。 出典:PRTIMES|西海市、Web3.0とメタバースを活用して新しい働き方を学ぶための学校を開校。 【熊本県天草市】天草メタバース計画で人材育成を図る 熊本県天草市は、VRコンテンツ企画開発を行う株式会社pararerl及び動画制作などの広報物の制作を行う株式会社コーホー部と共同し、メタバース上で天草市の魅力を発信する「パララボ天草」を開設しました。 天草メタバースプロジェクトは、VR観光体験ツアーやメタバース上で接客や案内をするアバターガイドの指導、そして高校生から参加可能なVRエンジニアのへの教育を行い、地元天草市の魅力をメタバースを通じて発信することができる人材育成を目的としています。 出典:PRTIMES|「天草メタバース計画」に向けて、天草市とパララボが進出協定を締結。 【奈良県奈良市】メタバース上で奈良写真美術館オープン 奈良県奈良市にある入江泰吉記念奈良市写真美術館では、日本の写真美術館としては初めての試みであるNFT写真美術館を2022年秋「The Sandbox」と「Decentraland」上で開設する予定です。 このプロジェクトは、15万点以上ある入江泰吉作品のデジタル化及びNFT化を進めることで文化財の保存と共に美術館や奈良の魅力をメタバースを通じて世界に広げるという目的があります。 また、同館ではこのプロジェクトに先駆けて9月23日〜25日の期間にDecentralandでプレオープン特別企画として智辯学園高等学校写真新聞部展を行いました。 出典:入江泰吉記念奈良市写真美術館公式サイト|展覧会を作ろう in メタバース 【長崎県佐世保市】重要文化財である「針尾送信所」のデジタルアーカイブ 長崎県佐世保市は、株式会社ハコスコが結成した「メタバースマスターズ」というVR専門家らと連携を行い、同市にある重要文化財「針尾送信所」のデジタルアーカイブ政策に取り組んでいます。 同市ではメタバースツアーだけでなくユーチューブで公開している「針尾送信所オンラインツアー」や「現地見学会」など、より多くの人に知ってもらうための接点創出にも注力しているようです。 出典:ハコスコ|デジタルアーカイブ「針尾送信所VR」を制作、貴重な文化財の観光資源をVR化 【山口県萩市】 ディセントラランド上でふるさと納税キャンペーン 出典:PRTIMES|【SPECTRUM×山口県萩市】メタバースに関する連携協定を締結 山口県萩市は、メタバース事業を展開しているSPECTRUM(スペクトラム)株式会社と連携し、メタバースを活用して「萩ブランド」を世界に発信していく地方創生活動を始めます。 そしてその活動の第一弾として行われるのが、SPECTRUM株式会社が保有する「Decentraland(ディセントラランド)」の区画を使ったふるさと納税返礼品の展示会です。 期間は2022年11月1日~2023年1月31日(予定)で、展示場では同市で有名な萩焼や地酒など様々な特産品が展示されており、参加者は展示物に触れることで同市のふるさと納税サイトに遷移する仕組みがとられる予定で、暗号資産を必要としない工夫がとられていることも特徴です。 出典:萩市|メタバースを活用した「ふるさと納税キャンペーン」 【佐賀県嬉野市】メタバース『デジタルモール嬉野』開設 佐賀県嬉野市では、新たな観光まちづくりを目指したプロジェクトとして、大日本印刷株式会社、日本工営株式会社、株式会社ケー・シー・エスと連携し『デジタルモール嬉野』をメタバース上で開設しました。 デジタルモール嬉野とは、新幹線の嬉野温泉駅と同時開業する嬉野観光交流センター等の建築データに基づいて高精細に表現されたメタバースで、参加者は自らのアバターを使ってメタバース上を自由に散策することができます。 また、開設時には、メタバース上でコインを集めると、リアルの駅前の交流施設内で景品がもらえるガチャを実施していたようです。今後は獲得コイン数に応じた地域のリアル店舗で使用できるクーポン付与等も計画されており、メタバース上に訪れる多くの参加者が楽しめる仕組みが取られています。 出典:嬉野市|建設部 新幹線・まちづくり課 【広島県三原市】「メタカープ」を活用して三原市の魅力を訴求 引用:三原市|メタバース(仮想空間)を活用した情報発信を実施 広島県三原市は広島テレビ放送株式会社と、広島東洋カープのファンクラブ向けサービス「メタカープ」を活用して、ふるさと納税をはじめとする様々な市内情報の発信を行っていました。 メタカープはプロ野球チームである広島カープファン向けのメタバースとなっており、ファンクラブ会員同士での「チャット」「モーション」「スタンプ」など様々なコミュニケーションが取れるファンクラブ限定サービスです。 そこで、三原市はメタカープに来ているユーザーのほとんどが「現地には行けない遠方のカープファン」であることに着目し、メタカープからふるさと納税へ直接遷移することができる露店風ブースの設置や、一般入場で入ったアバター衣装に三原市をイメージしたデザインを採用するなど、様々な方法を用いて三原市の魅力を発信していました。 ※一般向けイベントは2022年12月11日に終了いたしました。 【長崎県南島原市】メタバースギャラリー開設 引用:南島原市|南島原市メタバース空間開放! 長崎県南島原市はシティプロモーション推進事業の一環として、インターネット上の仮想空間であるメタバースに芸術と文化の複合施設「アートビレッジ・シラキノ」をイメージしたギャラリーを開設しました。 初回ギャラリーでは、「セミナリヨ現代版画展」受賞作品や過去のフォトコンテスト写真、「巨神と氷華の城」イラストなどを展示しています。 また、12月19日にメタバースのリニューアルが行われます。リニューアル版には、ケンドーコバヤシ主演ドラマ「転生みそ五郎どん~ここは異世界?南島原〜」のメイキング動画や当時の撮影の風景などがギャラリーに展示されます。 メタバースの入場方法や操作方法はこちらを参考にしてみてください。 【鹿児島県日置市】ネオ日置計画 引用:ひおきと 鹿児島県日置市は、「ひおき」を想うすべての人の拠り所として、メタバース上に「もうひとつの日置」を創造するプロジェクト、「ネオ日置計画」の立ち上げを行いました。 ネオ日置計画では「すぐそこにある日本のふるさと〜日本は地方こそが面白い〜」、「過疎地域こそメタバースの利点が威力を発揮する」というキャッチコピーを掲げており、メタバース特有の対面のようなコミュニケーションや匿名性という利点を最大限活かした「観光では決して味わうことのできない特別な体験」と「激しい鹿児島弁を語る日置市民との交流というプレミアムな体験」という2つの価値提供を実現できる空間づくりを目指しているようです。 空間づくりに至っては、当自治体の関係人口『日置市公式ファンクラブひおきカメカメ団』をはじめ、日置市民も含めた「DIY」で名所を作っていくような計画がされています。 また日置市民のメタバース操作レベルの向上も計画的に進めており、高齢化率69%の過疎地域での「メタバース体験会(実証実験)」にも精力的に取り組んでいます。 メタバースを活用した社会実験を考える民間企業・各種団体とのコラボを積極的に行っていきたいと考えているとのことですので、興味のある企業や団体様はぜひ検討してみてはいかがでしょうか。 【静岡県 藤枝市】メタバース体験商談会を開催 引用:藤枝市 産業振興部 産業政策課 藤枝ICTコンソーシアムでは、地域産業へのデジタル技術の浸透と競争力強化のため藤枝市が取り組む地域DX推進事業の一環として、2022年2月24日メタバース体験商談会を開催しました。 メタバース「GAIA TOWN」で開かれた商談会は、コロナ禍で対面形式での商談が困難な中でも、地域企業のビジネスマッチングを生む場を提供するという目的のもと企画されています。 商談会に参加する企業はメタバース上の展示会会場にブースを設置することができ、訪問者に対して自社製品等のPRができる仕組みや、訪問者が実際にブース内の店員に話しかけるとそのまま音声会話で商談が行える仕組みが取られました。 【千葉県 かずさ4市】メタバース上で婚活イベント開催 出典:NA-Cord協会 メタバースを使った新たな取り組みとして、かずさ4市メタバース婚活実行委員会は、メタバース(仮想空間)で行う婚活イベントを開催を2023年3月11日に開催します。 先日、かずさ4市(木更津・君津・富津・袖ケ浦)役所職員を対象に行われたメタバースを活用したコンパは、女性のマッチング率100%と成功を収めました。 そこで第2弾として、コロナ禍における新たな出会いの場の創出による「かずさ4市の活性化」及び「少子化対策」を目的とし、婚活事業者である「一般社団法人N​​A-Cord協会」と共同で、かずさ4市住民を対象としたメタバース婚活「かずさメタ婚」の開催が決定しました。 是非、ご興味がある方はこちらのイベントの詳細をご覧ください。 企業による自治体のメタバース支援例 【九州地方整備局】メタバースを活用した川づくり 九州地方整備局は土木研究所と共同で、全国初となるメタバースを活用した川づくりを行いました。そして、同社はこの取り組みで低コストで、よりリアルな3DCGの川モデルの作成を実現させています。 ゲームエンジンを活用してメタバース上に川を作ることは、作業等の効率性を高められるだけでなく、地域住民に対して「川がある街の体験」を仮想空間上で視覚的に提供することができ、従来より地域住民の具体的な意見を反映するインフラ造りが可能なるのではないかと、今後の活用が期待されています。 参考:国土交通省|全国初!メタバース(仮想世界)を用いた川づくり 【ノーボーダーズ】地方創生がテーマのNFTゲームカードシリーズ鳥取県編を発表 NOBORDER.z FZE(ノーボーダーズ)は、手塚プロダクションと連携してメタバースとNFTを活用する地方創生をテーマにしたプロジェクト「ASTROBOY×JAPAN(ご当地アトム)NFT」の鳥取県編の発売を発表しました。 同プロジェクトは、世界的なIPを要する手塚プロダクションと全国の自治体ネットワーク、そしてXANAのメタバース及びNFTゲームという3つの要素を集結させ、コロナ渦下で疲弊した地域経済・観光マーケット回復の支援を目的としているプロジェクトです。 参考:鳥取県|『鉄腕アトム』NFTメタバースゲームで観光振興・地域活性化!日本各地をテーマにしたご当地NFTの共同開発・販売を開始 「astroboyNFT」は手塚作品の中でも世界中で多くのファン抱える「鉄腕アトム」とのコラボ作品ということもあり、現時点(2022年9月執筆)でXANAが運営する公式NFTマーケットプレイスXANALIAでは、26011点発行されたNFTが全て売り切れ状態であるなど、日本IPタイトルの強さが伺えるプロジェクトになりました。 出典:PRTIMES|【世界最大手】バイナンスNFTからXANAの『ご当地アトムNFT』発売決定! 【SBINFT】バーチャル白浜 SBINFT株式会社は、和歌山県白浜町で開催された壁画アートイベント「POW!POW!JAPAN」と連携しバーチャル空間Cryptovoxelwで「バーチャル白浜」を開催しました。 バーチャル白浜では、メタバースを通じた白浜町の魅力発信とともに、NFTマーケットプレイス「nanakusa」公認アーティストのAURORA氏やひかげ氏とのコラボ作品の展示も行い、NFTを通じたメタバース空間での経済効果も期待されたプロジェクトでした。 出典:PRTIMES|アートで白浜町の地方創生!メタバース企画「バーチャル白浜」開催 【ハコスコ】日本の重要文化財を活用したメタバース事業を展開へ ハコスコ株式会社は太陽企画株式会社、スタジオビックル合同会社、VoxelKei氏と共に「メタバースマスターズ」というデジタルアーカイブ制作チームを結成し日本の歴史的建造物などの文化財や、観光地などの再現を目的としたデジタルアーカイブやメタバース空間を制作を行うメタバースソリューション事業を開始しました。 ハコスコはメタバース上でのECサービス「メタストア」を開設しており、本件のメタバース事業では、同社のこれまで培ってきた技術ノウハウである「観光×EC×VR」を活かしたプロジェクトとして、コロナ渦で疲弊した地方経済の再興の寄与に大きな期待が寄せられています。 またハコスコが運営している「メタバースマガジン」では、同社のVR制作ノウハウを記事として共有しているので、もしメタバース作りに興味がある方は読んでみると良いでしょう。 出典:ハコスコ|国内19文化財のデジタルアーカイブをハコスコのメタバースマスターズが制作し、一挙公開 【日本旅行】メタバース「さいたまルーム」を展開 出典:さいたま市|メタバース(さいたまルーム)について(実証実験) 日本旅行は9月26日「メタバースを活用した実証実験に関する基本協定書」をさいたま市と締結し、メタバース「さいたまルーム」上での行政サービス運営の実証実験を行うことを発表しました。 実証実験では、メタバース上で同市のPRや取り組み活動の情報発信、マイナポイント事業に関する広報を実施していき、今後の行政運営におけるメタバースの有効性や課題などを検証していくとされています。 また「さいたまルーム」では、9月27日から11月26日の期間で開設されており、平日9:00〜17:00の間には実際に市の職員がメタバース上で利用者の質問に受け答えしてくれるサービスも展開しているようです。 Coincheckの無料登録はこちら まとめ ここまで日本が抱える地方課題からメタバース活用のメリットやその活用例を紹介してきました。 この記事からもわかるように、メタバースの活用方法は自治体によって同一ではありません。メタバースの活用が地方自治体や企業の既存課題解決の手段の一つとして考えられる場は、今後より拡大していくでしょう。 メタバースはまだまだ私たちの間ではゲーム分野で活用されているイメージが強いですが、もしかしたら数年後にはゲーム分野を飛び越えて、私たちの生活の中でメタバースが当たり前の存在になっているかもしれませんね。

2025-03-25インタビュー記事

今回はバーチャルスニーカーなどを手掛けるクリエイター集団「RTFKT」所属の唯一の日本人、ARアーティストのアサギ東京氏にインタビューを敢行しました。ARの魅力やRTFKTでの活動、世界的なアーティスト、村上隆さんとのコラボの経緯などについて語っています。 本インタビューは2022年7月に開催されたMETAVERSE EXPO JAPAN 2022(主催:Meta)にて行われました。コインチェックのブースではARアーティストアサギ東京氏のプロデュースのもと、メタバース都市「※OASIS TOKYO」の世界観を体験できるARフィルターを展示。会場の様子はこちらのレポート記事をご覧下さい。 (※)コインチェック株式会社は、「OASIS」の運営をはじめとするメタバース事業を、マネックスクリプトバンク株式会社に事業譲渡することを決定し、MCBは本年10月2日付けで同事業を承継することといたしました。 詳しくはこちら Coincheckの無料登録はこちら 目次 ARを始めるきっかけ・その魅力について アサギ東京としての活動 ARやメタバースによる価値観の変貌 今後の活動について ARを始めるきっかけ・その魅力について ARアーティストになる前には何をしていましたか? 普段はクリエイターとして、企業さんやアーティストさんのサポートをしたり、ARフィルターやARアプリの制作をしています。RTFKTではAR Freakというポジションで、AR何でも屋みたいな立ち位置で活動をしています。 その前は広告代理店の制作会社の研究・開発部署で、広告のためにARやVR、ディープラーニングや人工知能がどのように活かせるかということを研究・開発していました。 前職の頃からARを? ARの歴は長くて、5.6年前、大学4年生の頃から触れていました。 Rhizomatiksのメディアアートに影響を受けて、インタラクティブアートを中心に自主制作を始めたのがきっかけですね。 独学で? プログラミングは基本独学です。最初はWebサービスやWebデザイン等のWebプログラミングを学んでいたのですが、プログラミングで違う表現が出来ることから、メディアアートに興味を持ちました。 その後、Apple 社が ARKitを提供し始めた時に、これを使って何か面白いことができたらと思って、色々と試してみたんです。 デジタルアートやVRアートなどの選択肢もある中で、ARを選択した理由や魅力について教えてください 僕はHMD(ヘッドマウントディスプレイ)を持っていないので、そもそも馴染みがなかったんですよね。 ARの魅力は、スマホ一つあれば馴染みのあるこの現実空間に、ARフィルターやアプリを通じて表現できる点です。 VRに比べると、比較的手軽なデバイスで、みんなにも体験してもらうことができる。そういうのが僕の中で面白い領域だなと感じる理由です。 アサギ東京としての活動 普段の活動について教えてください 普段の活動の主軸はRTFKT。Web3、クリプト問わず、AR フィルターやAR アプリを作るクライアントワークもしています。 週末は気になっていたテクノロジーのデモや、メモしていたARの面白い表現を試してみたりしています。 引用:Twitter(@asagi_tokyo) これは5年前に渋谷で試しました。深夜の渋谷のスクランブル交差点とか、人が少なくてARが試しやすくて面白いんですよね。 RTFKTで仕事をすることになったきっかけは? きっかけとしては、まずコレクティブNFTに興味を持ちました。次に情報収集のためにRTFKTのDiscordに入ろうとしたんですけど、BANされていたのか何故か入れなくて... 運営にコンタクトをとりたいと思っている時に、RTFKT Co-Founder Benit0さん がたまたま僕のARを見てTwitterをフォローしてくれていて。 それでDMを送ったのがきっかけです。そこから一緒にコラボレーションしないか、一緒に働こうぜというふうにとんとん拍子に進みました。 村上隆さんとのコラボの経緯を教えてください 今年の5月に、村上さんがRTFKTとのコラボレーションという形で、ニューヨークのガゴシアン・ギャラリーで展示を行いました。その時、僕はARのコンテンツを担当したんですよね。 オープン前日に村上さんに話しかけられて、 「君、日本人なの!? RTFKTで日本人が働いているとは思わなかった。」って言われました。その後LAでも別の展示があったみたいで、村上さんから「サポートしてほしい」と言われ、急遽日本に帰る便を変更してLAに行きましたね。 Coincheckの無料登録はこちら ARやメタバースによる価値観の変貌 ブロックチェーンから派生したサービスは複数ありますが、その中でもNFTに興味をお持ちですか? 全般に興味があります。技術はもちろんなんですけど、むしろ人の価値観とか捉え方に興味があります。 スマートフォンや電子マネー決済の出始めの頃は懐疑的だったと思うんですけど、今は当たり前のように使っていますよね。改札でタップして、なぜか決済が行われる。最初は懐疑的だったけど、今は気にもしていない。ブロックチェーンとかNFTも、おそらく今その段階で、自分が体験しているという感じです。 誤解を恐れずに言うとJPEGだし、存在しないものを売っているわけで、それをAR越しに着れたりはするけど、実際には着れない。だけどそういったことをたくさん体験することで、人はどういうふうに価値観を変えていくのか、捉え方を変えていくのかってところに興味があって、それを体現したい、実際に体験してみたいという気持ちがあります。 今だとSNS上で周りから良く見られようと、カメラのフィルターとかを使って盛ったりするわけじゃないですか。 あれって実体ではない自分だと思うのですが、それがメタバース上のアバターとして起こっても良いですし、バーチャルファッションがあってもいいと思う。 そういう意味でいろんな人のそれぞれの価値観を、いろんな手法というか、色んなプラットフォームで変えていきそうな感じはすごいしますよね。 Coincheckの無料登録はこちら 今後の活動について Q.最後に、今後の目標や展望について教えてください。 僕はテクノロジーやトレンドをひたすらウォッチして、それを自分なりに解釈して、直近と数年先の未来を予想して行動する、ということをやっています。 知らないことを知るのが好きなので、ARを通して、Web3とかNFTをフィールドにしている方々と関われるのは嬉しく、楽しいですね。 今と未来をしっかり見ておけば、いつかどこかでちゃんと理解したり、ある程度のビジョンが見えたときに、はじめて目標とか展望とか見えてくると思っているので。 それを今実際にやっている人たちがWeb3で起業していたりとか、コレクティブNFTのファウンダーだったりする気がします。なので、今後の目標や展望は正直ないのですが、愚直に、謙虚に、貪欲にやっていけたらと思っています。 プロフィール アサギ東京氏プロフィール東京を拠点に活動する表現技術者。バーチャルスニーカーなどを手掛けるクリエイター集団「RTFKT」の AR担当。現実に軸を置いた表現を探求し、技術を用いて実現する。King Gnu、ANREALAGE、YOSHIROTTENといった様々な領域のアーティストやブランドとコラボし、表現の可能性や限界を常に更新し続けている。Facebook Spark ARハッカソン準優勝。https://asagi.tokyo/

2022年9月、コインチェックが『The Sandbox』上に開発・展開しているメタバース都市「※OASIS TOKYO」のクリエイティブディレクターに、小橋賢児さんが就任しました。 小橋さんは、国内外の数多くの大規模イベントのみならず、都市開発や街づくりの実績も有するクリエイティブディレクターであり、2021年には、東京2020パラリンピック競技大会閉会式のショーディレクターを務めました。また、2025年に開催される大阪・関西万博の催事企画プロデューサーにも就任されています。 今回は、9月8日に行われた小橋さんとコインチェック 常務執行役員(NFT・メタバース・IEO・Web3等新規事業担当)天羽健介の対談の模様をお届けします。 対談では、OASIS TOKYOで実現したい理念やストーリー、プロジェクトにかける意気込みなどについてそれぞれの想いを語っていただきました。 (※)コインチェック株式会社は、「OASIS」の運営をはじめとするメタバース事業を、マネックスクリプトバンク株式会社に事業譲渡することを決定し、MCBは本年10月2日付けで同事業を承継することといたしました。 詳しくはこちら Coincheckの無料登録はこちら 目次 世界中を旅した経験をOASIS TOKYOで活かしたい 小橋さんをクリエイティブディレクターに起用した理由 プロデューサーとして大切にしている想い メタバース、NFTが注目を集めている理由 OASIS TOKYOが目指す理念・ストーリー 世界中を旅した経験をOASIS TOKYOで活かしたい ── 最初に、「OASIS TOKYO」プロジェクトの概要について教えてください。 天羽健介(以下、天羽):OASIS TOKYOは、世界で最も有力なメタバースの一つ『The Sandbox』上で展開する2035年の近未来都市TOKYOを舞台にしたメタバースのプロジェクトです。 次世代SNSと言われているメタバースでは、今後今まで以上に滞在時間が長くなり、日々の生活において現実世界と融合が進んでいくと言われています。 これまでのSNSと異なる点として、1強ではなく複数の主要なメタバースが残り、それらが価値そのものを移転できる特徴を持ったブロックチェーンで銀河系のように相互につながっていく。そのメタバース空間で表現されるモノやサービスが同じくブロックチェーンという技術が使われているNFTであり、それらと交換するお金の役割を果たすのが暗号資産やデジタル通貨になるのではないかと考えています。 さらに来るべきWeb3.0の世界では、あらゆる企業やプロジェクトがNFTや暗号資産を発行しホルダーを巻き込んでコミュニティを運営し、ビジネスやプロジェクトを共創する世界観になる。そのNFTと親和性が高い領域とされるアートや音楽、ファッション、スポーツなどの施設をOASIS TOKYO内に建設しています。 (※)OASIS TOKYOは現在制作中です。一般公開は2022年中を予定しています。 (※)コインチェック株式会社は、「OASIS」の運営をはじめとするメタバース事業を、マネックスクリプトバンク株式会社に事業譲渡することを決定し、MCBは本年10月2日付けで同事業を承継することといたしました。 詳しくはこちら OASIS TOKYOとは?メタバース上に建設される近未来都市の魅力を解説 Coincheck WEB3.0について詳しく知りたい方はこちら。 WEB3.0とは?DAOとの関係やメリット・デメリットを解説 Coincheck ── そのOASIS TOKYOのクリエイティブディレクターに、小橋賢児さんが就任されました。コインチェックからオファーの連絡がきた時、どのような心境でしたか? 小橋賢児氏(以下、小橋):天羽さんとは、今年の春に初めてお会いしました。そこから何度か会って話をしていくうちに、天羽さんがOASIS TOKYOにかけている想いと今の自分の思想に共通している点が多くあることがわかってきて、「それなら何か力になれるんじゃないか」ということでご一緒させていただくことになりました。 僕は27歳の時に俳優活動を休止して、しばらく世界中を旅する生活を送っていたのですが、今回のお話をいただいた際に、メタバースと旅って「非日常を体験する」という意味ではとても似ているなと思ったんです。 自分には旅を通じて多くの街の伝統やコミュニティに触れてきた経験があって、それは自身の強みだと感じています。リアルかバーチャルかという点では異なるかもしれませんが、”街づくり”という面で見れば実在する街とメタバースには共通点もたくさんあると思います。なので、これまで旅で培ってきた知識や経験をOASIS TOKYOでは活かしていきたいですね。 小橋さんをクリエイティブディレクターに起用した理由 ── コインチェックとして、小橋さんにクリエイティブディレクターをお願いしようと思った理由を教えてください。 天羽:2022年の6月にNYで行われた世界最大のNFTイベント「NFT.NYC」に行ったときに改めて確信したのですが、盛り上がっているコミュニティには柱となる世界観やストーリーがあります。 OASIS TOKYOコミュニティの根幹となる部分を創っていく話を小橋さんにした時に、自分の中に漠然とあった考えとシンクロし、小橋さんの経験を注入するとより本質的で豊かなメタバースコミュニティをユーザーの皆さんを巻き込んで創ることができると思った…。というのが、小橋さんにクリエイティブディレクターをお願いしようと考えた理由です。 2022年1月から目まぐるしいスピードでこのプロジェクトを進めていく中で、私は今の世の中にとってどういうメタバースやコミュニティが良いのだろうと走りながらずっと考えてきました。 ポーランドの社会学者ジグムント・バウマンは、頭で何かを考えるのではなく自然に生ずる共通の理解がある温かい集まりがコミュニティだといいます。 OASIS TOKYOでは、元AKB48の小嶋陽菜さんやミュージシャンのMIYAVIさん、モデル・女優の水原希子さん、オリンピックメダリストの太田雄貴さん、ファッション業界ではANREALAGEさんやTOMO KOIZUMIさんなど、それぞれのカテゴリーの第一線で活躍している方々とコラボ企画を予定しています。そうした方々との共創やバズワードでもあるメタバース、その中のお洒落なサイバー空間があれば、マスアダプションという意味で初めに体験するためのとても重要なきっかけになると思います。しかし、また訪れたいと思ってもらうにはもう一段何かが必要。それには、他の場所では体験できないようなことや、OASIS TOKYOだけの世界観やストーリーを提供することが不可欠になります。 人はいつもストーリーに共感して感情で動きます。共感する人が増えるとそれがコミュニティになる。小橋さんは既に世界各地の様々なコミュニティを実際にユーザーとして肌で体感されているので、そのエッセンスを還元してもらうことでより良いコミュニティが創れるんじゃないかと思ったんです。 小橋さんとはこの数か月、本当に様々な話をしました。バーニングマン、クリスチャニアなど小橋さんが実際に訪れた世界各地の体験の話や、ULTRA JAPANやパラリンピック閉会式セレモニーなど実際に関わったイベントの話。映画『レディプレーヤー1』のようにテクノロジーが進化した未来はどうなっているんだということに想像を巡らせたかと思いきや、ホモサピエンスや宗教、哲学などの過去の歴史の話やヨガや瞑想などスピリチュアルな話まで。 人間が本質的に豊かになるにはどうすればいいのか、そのためにはどんなコミュニティだと理想的なのか。どうせ創るなら、訪れてくれた人に良い影響を提供することができる意味あるコミュニティを創りたいと思っています。 プロデューサーとして大切にしている想い ── 小橋さんは「東京2020パラリンピック」の閉会式や、2025年に開催される「大阪・関西万博」など様々なイベントのディレクション、プロデュースをされています。イベントをプロデュースをする上で、大切にしていることはありますか? 小橋:イベントをプロデュースする際には、「これからの新しい生き方や豊かさとは何なのか」や、「自然発生的に人が集まる仕組みとはどういうものなのか」といったテーマを掲げることが多いですね。そのような基本となるテーマを設定しつつ、個別のイベントごとに新しい価値観を創出していくのが自分の役割だと考えています。 例えば、去年パラリンピック閉会式のショーディレクターを務めた際には、「二元論ではない世界」というのを個人的なテーマとして掲げていました。これは、僕が最近大切にしている価値観の一つでもあります。 「二元論ではない世界」とは、今いる世界を否定して新しくユートピアを創り上げるのではなく、今ある世界の見方を変え良い部分を取り込みながら新しい世界観を築いていくという調和的な意味合いがあります。「都市と自然の共生」という言葉を耳にすることがありますが、ニュアンス的にはそのような感じですね。 都市と自然という一見すると両極端にあるように見えるものも、それぞれの良いところを上手く調和させることで、単体ではなし得なかった新しい世界観を創出できるようになる。どちらか一方を否定するのではなく、共生することが大切なんだという価値観です。 OASIS TOKYOはメタバースのプロジェクトですが、メタバースやAI、NFTといった新しい技術も、自然の一部である人間とテクノロジーを調和させてより良い世界を創っていくためのツールだと思います。そういった意味では、僕が最近取り組んできたテーマと通ずるものがあるのではないかと考えています。 メタバース、NFTが注目を集めている理由 ── 近年、メタバースやNFT関連のサービスやプロダクトが急増していますが、そういった現象の背景にあるものは何だと思いますか? 天羽:社会的な背景としては、国家や法定通貨といったものに対する信用が徐々に揺らいできていることはあると思います。 ユヴァル・ノア・ハラリという歴史学者が書いた『サピエンス全史』という本があるのですが、最近、小橋さんとこの本に書かれていることがOASIS TOKYOのストーリーを構築する際に役に立つという話になったんです。 本の内容を要約すると、大昔、地球にはネアンデルタール人や北京原人などさまざまな種類の人類が存在していた。そんな中、ホモ・サピエンスだけが生き残れた理由は、ホモ・サピエンスだけが国家や貨幣や宗教といったフィクションを創ることができたからだ、というものなのですが…。 小橋:ホモ・サピエンスだけ、虚構を信じる力があった。 天羽:そうです。つまり、お金はそれを使う人たちが信用しているから価値があるのであって、信用がなければただの紙切れに過ぎない。国家にしても、国境というものを人々が暗黙のうちに認めているから成立しているのであって、それも人が創ったフィクションに過ぎないわけです。 ホモ・サピエンス、つまり私たち人間はそのようなフィクションを創ることができ、さらにそれを信じて価値観を共有することで集団生活が可能となり、そこから農業や科学が生まれて繁栄することができた。 しかし、近年になって法定通貨や国家といったものに対する信用が揺らぎ始めていて、そこに分散化やボーダレスといった思想をもったビットコインやメタバース、Web3.0などが登場した。そうしたカウンターカルチャーのストーリーに共感する人々が増えてきているというのが、メタバースやNFTが注目を集めている理由ではないでしょうか。 フィクションという点からいえば、資本主義も人間が創った虚構の一部だと思います。資本主義のおかげで物質的には豊かになったけれど、競争社会という殺伐とした空気の中で精神的には豊かだとは言えないような面もたくさんある。 私自身そういった問題意識を持っているので、OASIS TOKYOではお金という概念を一度外して原点に立ち返り、「本当の豊かさとは何なのか?」という本質的な価値観を追求していきたいと思っています。 引用:ユヴァル・ノア・ハラリ 著『サピエンス全史 上』(河出書房新社) OASIS TOKYOが目指す理念・ストーリー ── OASIS TOKYOでやってみたいことや実現したい理念などがあったら教えてください。 小橋:参加してくれる人たちが自由に自分を表現できる、「実験解放区」みたいな場所にしていくのが理想です。現実世界のコミュニティや法律を急に変えることはできないけれど、「OASIS TOKYOの中だったら、人が心から本質的だと思えるルールの中で自分を解放できる」みたいな世界観を築いていきたいですね。 現実世界でそれを実現しているのが、アメリカのブラックロックという砂漠で開催されている「バーニングマン」です。バーニングマンでは、「Give&Give」と「No Spectators(傍観者になるな)」という2つのコンセプトによって、映画『ペイ・フォワード』のような利他の精神に満ちた世界が広がっている。 そこでは人種も年齢も関係なく、すべての人が対等な関係を築きながら共存しています。それこそイーロン・マスクやGoogle共同創業者のラリー・ペイジみたいな実業家もいれば、ヨガや瞑想をしている人、旅人、主婦、料理人なんかもいる。参加者全員が身分や年収に関係なく、独自のルールの中で助け合いながら好きなように自分を表現しているんです。 バーニングマンの中では、みんなが自分の殻を破って「ありのままの自分」になることができる。そして様々な人と触れ合ったり、新しいことにチャレンジしたりすることで心がポジティブに変わっていく。 以前、僕もバーニングマンに1週間参加したことがあるのですが、その時に経験したことや感じたことは今も自分の中の思想の一部になっています。 OASIS TOKYOでも同じように、その空間にいるときだけは日常生活では話せなかったことを話せたり、新しいことにチャレンジできるような場所にしていきたいですね。リアルかバーチャルかと線引きするのではなく、メタバースで体験したことで新たな自分の一面に気付いたり、心が豊かになって日常生活を生きる活力になったりする…。そんな、現実世界にポジティブな影響を与えられる空間を創っていきたいですね。 (※)2022年に開催されたバーニングマン 天羽:ほとんどの人は24時間365日ずっとメタバースで過ごすわけではなく、現実世界と行き来することになると思います。しかし現実世界は時に非情で残酷な一面も。競い合って一歩でも差を付けようとする時代、苦しくて助けを求めても他人に頼るなという言葉が返ってくる時代。 OASIS TOKYOは、そんな時に「ありのままで良い」と思えたり、その上で心から「もっとこうなりたい」と思える自分に出会える場所にしていきたいですね。世界的なSBNR(Spiritual But Not Religious=無宗教型スピリチュアル層)のトレンドも踏まえると、今は多くの人がそんな失われた楽園を探しているようにさえ思えてきます。 メタバース都市OASIS TOKYOの世界観に共感してくれた人たちでコミュニティが生まれ、そこから派生して様々なストーリーが生まれていく。そのプロセスで様々な体験をし、発見や気付き、学びがあってそれらは現実世界の過ごし方に豊かな影響を与え、そしてまた現実世界で得た何かをメタバースに持ち込んで様々な影響を与え広がっていく…。そんな好循環を生み出すきっかけになるようなコミュニティを創りたい。 そしてそれは中央集権的に創るのではなく、コミュニティメンバーと一緒に共創していきます。そこにまだ見ぬどんなセレンディピティがあるのか、今から楽しみで仕方ありません。 Coincheckの無料登録はこちら 小橋賢児氏について 小橋 賢児(こはし けんじ)/クリエイティブディレクター 1979年、東京都生まれ。88年に俳優としてデビュー、数多くの人気ドラマに出演。2007年に芸能活動を休止し世界中を旅する。帰国後『ULTRA JAPAN』のクリエイティブディレクターや『STAR ISLAND』の総合プロデューサーを歴任し国内外で成功させる。500機のドローンを使用した夜空のスペクタルショー『CONTACT』はJACE イベントアワードにて最優秀賞の経済産業大臣賞を受賞。2021年、東京2020パラリンピック競技大会閉会式のショーディレクターを務め、また、2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)の催事企画プロデューサーに就任する。その他、地方創生、都市開発に携わるなど常に時代に新しい価値を提供し続けている。 執筆柳田孝介 出版社でテレビ情報誌や映画雑誌の編集を経験した後、2019年からフリーライターとして活動。暗号資産の取引は2017年から開始。推し通貨はイーサリアム(ETH)。最近はNFTマーケットでデジタルアートの取引を始め、日々、審美眼磨きにいそしんでいる。

DAOとは、特定の所有者や管理者が存在せずとも、事業やプロジェクトを推進できる組織を指す言葉です。 DAOは、株式会社をはじめとする従来の組織とは根本的に異なっており、Web3.0が本格化する時代において盛り上がる組織形態として注目されています。 そこで、本記事ではDAOについて、その特徴やメリット・デメリット、歴史などのトピックを、図解などを交えて初心者でも分かりやすく解説していきます。 Coincheckの無料登録はこちら 目次 DAOとは DAOと従来の組織構造との比較 DAOの特徴 中央管理者不在の組織 ガバナンストークン(暗号資産)を利用した投票による意思決定 組織運営に関する透明性が高い 所有権の分配 DAOのメリット 効率的な資金調達 労働のインセンティブが明確かつ有意義 DAOの問題点(デメリット) 法整備が整っていない 意思決定や施策の実行に時間がかかる DAOに関する重要イベント The DAOの誕生とThe DAO事件 MakerDAOの完全な分散化の表明 DAOの代表的な事例5選 Compound Grants BitDAO PleasrDAO Nouns DAO CityDAO まとめ DAOとは DAOとは、特定の所有者や管理者が存在せずとも、事業やプロジェクトを推進できる組織を指す言葉です。 正式名称はDecentralized Autonomous Organization(分散型自律組織)となっており、その頭文字を取ってDAOと呼ばれています。 DAOは、株式会社をはじめとする従来の組織とは根本的に異なっており、Web3.0が本格化する時代において盛り上がる組織形態として注目されています。 有名なDAOの例としては、ビットコイン(BTC)が挙げられます。 ビットコインは、特定のリーダーがいなくとも、世界中のマイナーたちによるマイニング活動によってブロックチェーンネットワークが維持・管理されています。 結果としてBTCの時価総額は約50兆円に到達しており、プロジェクトとしては成功したと言ってよいでしょう。 また2022年10月には、NFTコレクションのMoonbirds(ムーンバーズ)を運営しているPROOFがTwitter上で「Moonbirds DAO」を2023年より本格的に開始する計画を発表し、大きな話題となっています。 本記事ではDAOについて、その特徴やメリット・デメリット、歴史などのトピックを、図解などを交えて初心者でも分かりやすく解説していきます。 WEB3.0とは?DAOとの関係やメリット・デメリットを解説 Coincheck DAOと従来の組織構造との比較 DAOの全体像をつかめた所で、DAOと伝統的な組織との構造の比較について、具体的に見ていきましょう。 イーサリアム財団は、公式ホームページにてDAOと従来の組織構造との比較を、以下のような表で表しています。 DAOが注目されている理由は、この表に全て詰まっているといっても過言ではありません。 参考:イーサリアム財団 ー Why do we need DAOs? 要約すると、DAOは組織の意思決定はコミュニティの投票によって自動的に集計および実行が成されるために民主制や情報の透明性が高い組織で、伝統的な組織は上記のプロセス中に人為的な介入が発生しやすい組織である、とこの表では主張しています。 ※補足 DAOの組織構造として挙げられている点において、「仲介者なし」、「自動的に処理」といったワードが散見されるかと思います。 このワードが意味しているのは、DAOの運営においてスマートコントラクト(ブロックチェーン上で契約を自動的に履行する仕組み)が動作しているということです。 DAOと伝統的な組織の主な相違点の一つは、スマートコントラクトの有無であると言うこともできます。 Coincheckの無料登録はこちら DAOの特徴 これまでの内容で、DAOの概要と伝統的な組織との比較は理解いただけたかと思います。 この項目では、より具体的なDAOの特徴について解説していきます。 DAOには、主に以下の4つの特徴があります。 中央管理者不在の組織ガバナンストークン(暗号資産)を利用した投票による意思決定組織運営に関する透明性が高い所有権の分配 なお、DAOは解説する主体によって定義が異なることが多々あります。ここでは、イーサリアム財団がブログにて公開している情報に基づいて、厳密性を大幅に欠かない程度に平易化してお伝えいたします。 参考:イーサリアム財団ブログ - あいまいな専門用語に関するガイド(DAO、DACs、DAsなど) 中央管理者不在の組織 DAOの特徴として最も代表的なのは、中央管理者が不在の組織であるという点です。 DAOの組織運営には特定のリーダーは存在せず、その運営方針はコミュニティメンバーの総意(投票活動)によって決定されます。 このような運営方式の具体例としてはビットコインが挙げられると先に示しました。 ただし、より発展的なDAOの活用は、イーサリアムブロックチェーンにおけるスマートコントラクト技術が開発されたことによって検討され始めました。 そのため、現在のDAOの議論は、イーサリアムブロックチェーンを始めとしたレイヤー1系統のブロックチェーン、およびそれらのブロックチェーン上に開発されるDappsに関するシステムに導入するためのDAO、といった文脈で語られることが多いです。 スマートコントラクトとは?仕組みやイーサリアム(ETH)との関係を解説! Coincheck ガバナンストークン(暗号資産)を利用した投票による意思決定 DAOの運営方針はコミュニティメンバーの投票活動によって決定されます。 その投票活動を行う際に活用されるのが、ガバナンストークンです。 ガバナンストークンとはトークン(暗号資産)の一種で、ガバナンストークンの保有者はDAOの組織運営に関する提案や投票活動への参加を行うことが可能です。 組織運営に関する透明性が高い 組織運営に当たっての透明性が高いのも、DAOの特徴として挙げられます。 多くのDAOでは、メンバー個々の投票はブロックチェーン上に刻まれるため不正の実行は難しく、さらに投票状況もリアルタイムに反映されます。 コミュニティメンバー間の交流はDiscrod上で行われることが多く、そこでの会話は誰でも閲覧可能であり、必要に応じて過去の会話内容を遡ることもできます。 所有権の分配 DAOでは、当該組織自体の所有権を分配するという思想が色濃く反映されています。 ここで言及している所有権とは、株式会社における株式(会社の所有権)をイメージしていただければ問題ありません。 DAOの所有権に当たるのが、前述したガバナンストークンです。 DAOでは一般的に、開発者、提携パートナー、ユーザーなどといったDAOに参画している人々に対して、DAOへの貢献度合いに応じてガバナンストークンを分配します。 このようなシステムにより、従来の株式会社の文脈で起こっていた創業者や投資家への所有権の集中を防止することができます。 なお実態としては、DAOの発起人や立ち上げ段階からの投資家にガバナンストークンが一定量付与されていることは多いです。ただし、これらの人たちもあくまでコミュニティの一員であるという立場を取ってDAOの所有権を保有しています。 上記のような所有権の分配を実現することで、幅広いステークホルダーに対してDAOへ貢献するインセンティブを付与し、組織としてではなく所属する個々人がDAOに対して価値を生み出すことができるようになるのです。 DAOのメリット DAOの特徴について理解できたところで、次にDAOのメリットについて解説していきます。 DAOには、主に以下の2つのメリットがあります。 効率的な資金調達労働のインセンティブが明確かつ有意義 なぜこんなにもDAOが注目されているのかを理解することで、DAOに関連したビジネスチャンス、投資チャンスに対する情報感度を高められるかと思います。 なお、当記事で言及するDAOのメリットは代表例であり、個々のケースによってはメリットとしてそぐわない場合があることに留意いただけますと幸いです。 効率的な資金調達 DAOはスマートコントラクトを通して資金調達を行うため、従来の組織体系と比較して資金調達を効率的に実行することが可能です。 DAOは一般的に、イーサリアムなどのパブリック・ブロックチェーン上に構築されているため、ガバナンストークンの発行などによって簡単に資金調達を行うことができます。 このようなプロセスは従来の資金調達のプロセスと比べると非常にシンプルで、コストも抑えられます。 労働のインセンティブが明確かつ有意義 DAOに参加しているコミュニティメンバー(貢献者という意味で、コントリビューターとも呼ばれます)は、自分自身が魅力的だと思う報酬や方法で、当該DAOへ貢献することが可能です。 従来の組織体系においては、組織に属する個人が組織に対して行う貢献は従属的なものです。 つまり、会社の要求に応じて業務を処理する形式で、自分自身の意思は関係なかったということです。 一方で、DAOへの貢献、つまりDAOへの価値創造に対しては、コントリビューターは自分で労働を選択します。 このようなアプローチを取ることで、DAOにおいては人々が労働(価値提供)を行う際のインセンティブを整えることができます。それは報酬(トークンの付与)であり、労働内容であり、DAOの運営方針ないし理念です。 トップダウン(上からの命令)で組織運営を行うのではなく、ボトムアップ(コミュニティからの提案)で組織運営を活性化することができるのも、DAO的な労働に付随するメリットでしょう。 DAOの問題点(デメリット) 前述したような利点がある一方で、DAOには次のようなデメリットもあります。 法整備が整っていない意思決定や施策の実行に時間がかかる 法整備が整っていない DAOは株式会社をはじめとした伝統的な組織体系とは異なり、民主的かつシステミックな運営プロセスを前提として統治されています。 そのため、このようなブロックチェーンを基本としたシステムは、既存の法律の管轄外で運営されており、多くの国家や地域においてDAOに関する法整備が追いついていません。 DAOに関する法整備が進んでいないことは、DAOを軸としてプロジェクトを立ち上げる際の障壁になり得るでしょう。 ただし、このトピックについては特定の地域で解決が進んでいます。 2021年4月、アメリカのワイオミング州において、DAOを有限責任会社として正式な法人格を認める法案が承認されています。 加えて、ミクロネシアのマーシャル諸島では2022年2月に、DAOを法人として承認する法改正が可決されています。こちらもワイオミング州と同様に有限責任会社と同等の権利を認めるもので、マーシャル諸島は国家としてDAOを承認した世界初の事例となりました。 意思決定や施策の実行に時間がかかる DAOのメリットとして、中央集権者がおらず民主的に運営される点を挙げました。 この特徴は裏を返すと、組織としての意思決定が遅くなってしまうという懸念に繋がります。 DAOが運営方針を決定をするためにはガバナンストークンによる投票が必要なので、どうしても方向性の決定までに時間がかかってしまいます。 そのため、DAOが運営および管理しているサービスがハッキングされたとき、スマートコントラクト上の欠陥が発見された時、などといった致命的なインシデントが発生した際には、意思決定が遅れてしまう可能性が考えられます。 このような状況下においても、組織の意思決定に際して原則的にガバナンストークンによる投票が必要になります。 もし投票活動によるコミュニティの意思を無視するようなことがあった場合、その組織はDAOとしては機能していないことになってしまうためです。 上記のような不測の事態に対して、トップダウンで素早く事態の収拾を図るような動きが取れないことは、DAO運営上のデメリットと言えるでしょう。 DAOに関する重要イベント DAOの概念は、ビットコインの仕組みに影響を受けて誕生したイーサリアムコミュニティによって、2015年当たりから業界全体に広がっていきました。 その後に様々な出来事を通して今日のDAOに関する議論まで到達している訳ですが、この記事ではDAOの歴史を語る上で外すことのできない2つのイベントについて解説します。 一つ目のイベントが「The DAOの誕生とThe DAO事件」、もう一つが「MakerDAOの完全な分散化の表明」です。 The DAOの誕生とThe DAO事件 DAOの概念を初期段階において反映した代表的なプロジェクトとして「The DAO」が挙げられます。 The DAOは、投資先をDAO参加者の投票で決定し、利益が上がればDAOメンバーに配分するというシステムのDAOでした。 一般的なDAOの類型においては、資本と資本家を集めて投資活動を行うためのDAOである「投資系DAO(Investment DAO)」というカテゴリに属しています。 このようなシステムを採用したThe DAOの登場は当時の業界としては画期的で、2016年5月に行ったICOでは、史上最高額の約150億円(約1207万ETH)を集めることに成功しました。 しかしその後、The DAOにおけるシステム上の脆弱性を突かれ、約364万ETHもの資金が盗まれるという事件が発生します。これが「The DAO事件」です。 The DAO事件の後始末に際してイーサリアムコミュニティ内で分裂が生じ、結果として従来のイーサリアムはハードフォークを行った新しいイーサリアム(現在のイーサリアム)と、The DAO事件以前のイーサリアム(現在のイーサリアムクラシック)とに分裂しました。 The DAO事件はブロックチェーン業界において「Mt.Gox事件(マウントゴックス事件)」以来最大規模の事件として取り上げられ、2016年から2017年間における暫しの低迷期の原因となりました。 上記のようなThe DAOの誕生と失敗は、後世におけるDAO系プロジェクト発展のための礎となっており、DAOの歴史上で重要な出来事となっています。 初心者でもわかる仮想通貨のハードフォークとは?特徴を徹底解説 Coincheck MakerDAOの完全な分散化の表明 DAOの文脈で重要なもう一つの主要プレイヤーとしては、MakerDAOの存在が挙げられます。 MakerDAOは2014年に設立されたDAOで、分散型ステーブルコインを生み出した最初のコミュニティです。 MakerDAOは、DAIというステーブルコインを発行しているDAOで、一般的なDAOの類型においては、プロトコルの開発を支援するために存在するDAOである「プロトコルDAO(Protocol DAO)」というカテゴリに属しています。 MakerDAOの事例を語る上で外せないトピックは、MakerDAOの発展に寄与する組織として組成されているメーカー財団(Maker Foundation)の存在です。 Maker Foundationは2021年7月、将来的なDAO運営を完全にMakerDAOへ移行することを発表し、MakerDAOを完全なDAOとして確立する計画を発表しました。 この計画の最終目的は、2018年にMaker Foundationが設立された時から行われているプロジェクト管理やチーム管理、必要な技術的アップデート、利用促進と普及活動を、MakerDAOのガバナンスによる実行に移行することです。 Maker Foundationが解散することにより、DAOの管理において影響力を持つ主体はDAOコミュニティ以外に存在しなくなり、真のDAOとして歩みを進めることができます。 実際に2021年5月3日には、Maker FoundationがMakerDAOの開発を行うための運営資金を全てMakerDAOに返還しており、Maker Foundationの権利委譲を進めている様が観察できます。 またこのニュースを受けて、MakerDAOのガバナンストークンであるMKR(MakerDAOの所有権とも言える)の価格は急上昇していることが見受けられます。 参考:CoinMarketCapを基に編集部で作成 なお、この価格の上昇は暗号資産全体の価格上昇には起因していないことも確認できます。 暗号資産市場の盛り上がりの指標となるビットコインのチャートを確認すると、2021年5月付近は右下がりです。 参考:CoinMarketCapを基に編集部で作成 この事実より、MakerDAOのガバナンストークンの価格上昇は、前述した2021年5月のニュースに起因していることが明確に理解できると思います。 DAOのガバナンストークンに関する価格形成において、分散性の向上が価格上昇の一要因になり得るということが見受けられますね。 上記のようなMakerDAO及びMaker Foundationの立ち回りは、今後のDAOの展開におけるロールモデルとなり得るでしょう。 【補足】 Dai(DAI)は、イーサリアムブロックチェーン上で稼働する暗号資産(仮想通貨)です。 ※Dai(DAI)は1DAI = 1米ドルを目標価格として設定しており、実際に1米ドル付近で価格が推移していることから、暗号資産(仮想通貨)型ステーブルコインと認識されていますが、1DAI = 1米ドルの価値を保証するための原資産が確保されているものではなく、相場の変動等により目標価格に対して大きく下落する可能性があります。 MakerDAOの仕組みとは?暗号資産メイカー(MKR)とダイ(DAI)との関係性を解説 Coincheck DAOの代表的な事例5選 代表的なDAOとしては、前述したビットコイン(BTC)やMakerDAOなどがありますが、それ以外の事例としてここでは以下の5つのプロジェクトをご紹介します。 Compound GrantsBitDAOPleasrDAONouns DAOCityDAO Compound Grants 引用:Compound Finance Compoundとは、2018年にイーサリアムのブロックチェーン上に構築された、暗号資産の代表的なレンディングプラットフォームです。そして、「Compound Grants」はCompoundの関連DAOの名称です。 Compoundでは、スマートコントラクトを利用することで管理者の仲介を受けずにユーザー同士で直接暗号資産の貸し借りを行うことができます。暗号資産の貸し手となるユーザーは保有する暗号資産を流動性プールに預け入れることで、一定期間を経た後に利息を得ることができます。 Compound Grantsは、Compoundのガバナンストークンである「COMP」の保有者によって構成され、システム内の流動性を高くするためのアイデアを出し合ったり、関連イベントの立ち上げを行ったりするなど、Compoundの発展を目的に活動を行っています。 BitDAO 引用:BitDAO BitDAOは、シンガポールに拠点を置く暗号資産取引所「Bybit」が主導するDAOプロジェクトです。新たなDeFi(分散型金融)プロジェクトの開発を支援するために、2021年6月に設立されました。 ガバナンストークンの「Bit」を発行しており、出資先の選定や是正措置の実施など組織の運営に関わる問題については、Bitトークン保有者たちによる投票によって決められます。 2022年4月には、NFTアート収集を目的とする「PleasrDAO」に650万ドルの出資を決定したことで、BitDAOは大きな注目を集めました。 PleasrDAO PleasrDAOは、NFTの共同購入を目的に2021年3月に設立されたDAOです。個人では購入できない高額なNFTをDAOのメンバーで共同購入し、獲得したNFTの価値が高まったころに売却して利益を分配することを目的としています。 PleasrDAOはこれまで、DEX(分散型取引所)のUniswapが作成したNFTを約5,900万円(52万5,000ドル)で購入したり、NSA(アメリカ国家安全保障局)の元局員であるエドワード・スノーデン氏のNFTを約6億円(540万ドル)で落札するなどして、話題を集めてきました。 Nouns DAO 引用:Nouns DAO Nouns(ナウンズ)とは、オートチューンで作成される32×32ピクセルのドット絵をモチーフにしたNFTアートのシリーズ作品です。 Nounsの特徴的な点としては、発行および販売方法が挙げられます。スマートコントラクトを利用しているNounsは24時間ごとに1点ずつ自動生成され、運営者の介入を経ることなく自動的にオークションに掛けられて販売されます。 Nouns DAOは、そんなNounsのエコシステムを管理する組織です。DAOの運営や財政に関する意思決定は、メンバーによる投票を通じて形成されます。なお、1体のNounsに対して1票の投票権が与えられるため、Nounsを多く所有するメンバーの意見が尊重されやすい仕組みとなっています。 CityDAO 引用:CityDAO CityDAOは、ブロックチェーン上にデジタル都市を構築することを目指すプロジェクトです。土地の証明書がNFTとして販売されており、NFTを購入したユーザーはその土地の「市民」になることができます。 CityDAOのユニークな点としては、ブロックチェーン上の土地が現実世界の土地とリンクしている点が挙げられます。市民となったユーザーは土地の所有権を得ることはできませんが、その土地で起こるさまざまな事象に対して投票する権利を得ることができます。具体的には、その土地にどんな建物を建てるかや、どんなお店を誘致するかといった意思決定に参加することができるのです。 2021年の9月には、CityDAOはNFTの販売で得た利益をもとにワイオミング州にある40エーカーの土地を共同購入しました。この土地のガバナンスは、CItyDAOのメンバーによって行われています。 Coincheckの無料登録はこちら まとめ 今回の記事ではDAOについて、その特徴やメリット・デメリット、歴史なども交えて解説いたしました。 DAOは、伝統的な組織運営のあり方を改善、および民主化するためのソリューションとして構想されていることがご理解いただけたかと思います。 将来的には、ユーザーのリテラシーや意識の差異によって、使われるサービスが変わってくる可能性も予想できます。 DAOの隆盛はまだまだ序盤であり、発展途上の分野です。今のうちからDAOに関する知識を取り入れていくことで、将来的により魅力的な意思決定を実現できるかもしれません。 本記事の内容が、DAOについて知りたい方の一助となりましたら幸いです。 また、DAOに関連する非常に重要な用語としてWeb3.0も挙げられますので、もし関心のある方は「WEB3.0とは?暗号資産の関係と銘柄やメリット・デメリットを解説」 も併せてご覧いただけますと幸いです。

2025-05-20NFT

画像引用:Moonbirds Moonbirds(ムーンバーズ)は、フクロウをモチーフにしたPFP(プロフィール画像)タイプのNFTコレクションです。2022年4月にリリースされ、わずか2日間で330億円の売上を記録し話題となりました。 MoonbirdsのNFT保有者は、”ネスト(巣)”と呼ばれるステーキング機能を利用することでさまざまな特典を得ることができます。PFPや投資としての用途だけでなく、ステーキングによって報酬を得られる点が魅力のNFTです。またMoonbirdsを発行している企業である「PROOF」は、2022年10月4日に保有者向けのDAOである「Moonbirds DAO」を2023年から本格的に開始する計画をTwitter上で発表し、大きな話題となっています。 コインチェックが運営するCoincheck NFTでは、2022年9月21日より『Moonbirds』の取り扱いを開始しました。 この記事ではいま話題のMoonbirdsをピックアップし、以下の5つの項目について解説していきます。 この記事でわかること Moonbirds(ムーンバーズ)の概要 4つの特徴 注目を集めている理由 遊び方・利益を出す方法 購入方法 ※【パートナーを募集中】 コインチェックでは、NFTやメタバースの活用を考えている企業・団体を募集しています。 https://forms.gle/LgmP9GjQgke8RYHn6 Coincheckの無料登録はこちら 目次 Moonbirds(ムーンバーズ)の概要 Moonbirdsの4つの特徴 限定10,000個!フクロウをモチーフにしたジェネラティブNFT 「PROOF Collective」の創設者によって制作 ネスト機能を使うことで報酬や特典が受けられる 2023年に保有者向け分散組織「Moonbirds DAO」のローンチを計画 Moonbirdsが注目を集めている5つの理由 リリースから2日間で約330億円の売上を記録 最高価格は1億3,000万円!超高額NFTが話題に 『The Sandbox』とコラボレーションしている NFT保有者専用のコミュニティがある 独自メタバース「Highrise」の開発計画 Moonbirdsの遊び方・利益を出す方法 SNSのプロフィール画像(PFP)として利用する NFTを転売して利益を得る ネスト機能を使って報酬・特典を受ける Coincheck NFTで『Moonbirds』を購入する方法 Coincheck NFTで購入するメリット Moonbirdsに関するFAQ Moonbirds(ムーンバーズ)の概要 引用:Moonbirds Moonbirdsは、フクロウをモチーフにしたPFP(※)タイプのNFTコレクションです。 ※PFP(Profile Picture)…ツイッターやTikTokなどで使用するプロフィール画像のこと。 コレクション名 Moonbirds(ムーンバーズ) リリース日 2022年4月16日 発行数 10,000点 NFTのタイプ PFP(Profile Picture) 運営者 PROOF Holdings 公式サイト https://www.moonbirds.xyz/ 入手可能なNFTマーケットプレイス Coincheck NFTなど 2022年4月16日にリリースされたMoonbirdsは、わずか2日間で約330億円の売上を記録。NFTデータサイト「CryptoSlam!」の出来高ランキング(週間)で1位を獲得し、大きな話題となりました。 なお、このときの取引量(約2億6,200万ドル)は2位の『Mutant Ape Yacht Club(MAYC)』の取引量(約2,670万ドル)の10倍近くとなり、その圧倒的な人気の高さに注目が集まりました。 Moonbirdsの4つの特徴 Moonbirdsには、主に以下の4つの特徴があります。 限定10,000個!フクロウをモチーフにしたジェネラティブNFT「PROOF Collective」の創設者によって制作ネスト機能を使うことで報酬や特典が受けられる2023年に保有者向け分散組織「Moonbirds DAO」のローンチを計画 それぞれ詳しく見ていきましょう。 限定10,000個!フクロウをモチーフにしたジェネラティブNFT 引用:Twitter(@kevinrose) Moonbirdsは、フクロウがモチーフのジェネラティブNFTです。PFP(Profile Picture)というプロフィール画像用のNFTで、2022年4月に10,000点が発行・配布されました。 ジェネラティブNFTとは、コンピュータのアルゴリズムから生まれる偶然性を取り入れて制作されたNFTのことを指します。NFTのコレクションとしては、Moonbirdsの他にも『Art Blocks』や『Generativemasks』などがあります。 現時点(2022年8月)で、公式から発行された10,000点のNFTはすべて販売・配布が終了しています。そのため、今Moonbirdsを手に入れるためには、Coincheck NFTなどのセカンダリーマーケットに流通しているものを購入する必要があります。 なお、10,000点のNFTは以下の内訳に従って配布されました。 個数 配布先 7,875 一般販売(抽選当選者に1点につき2.5ETHで販売) 2,000 「PROOF Collective」のメンバー 125 Moonbirdsの運営チーム Coincheck NFTとは?使い方や取扱い商品を解説 Coincheck Coincheck NFTはこちらへ 「PROOF Collective」の創設者によって制作 引用:PROOF Collective Moonbirdsは、「PROOF Collective」の創設者であるKevin Rose氏、Ryan Carson氏、 Justin Mezzell氏らによって制作されました。 PROOF Collectiveとは、専用のNFTを所有している人だけが加入できる1,000人限定のプライベートコミュニティです。会員になると、Discordのプライベートチャンネルへの参加権やイベントの早期アクセス権などが特典として与えられます。 他にもメンバーだけが受けられるさまざまな特典があり、Moonbirdsがローンチされた際には、PROOF Collectiveのメンバーには1人2点のNFTが無料で配布されました。 このような特典の魅力から、PROOF Collectiveの会員権NFTは非常に高値で取引されており、米国のNFTマーケットプレイス「Opensea」では61ETH〜150ETHほどで販売されています(2022年8月22日時点)。 ネスト機能を使うことで報酬や特典が受けられる 引用:Moonbirds Moonbirdsには、ネスト(巣)と呼ばれる機能があります。これは暗号資産におけるステーキングと似たような機能で、保有するNFTを一定期間ロックアップ(凍結=自由に動かせない状態にすること)することで、期間終了後に報酬を得る仕組みになります。 ネスティングする期間に応じて巣のランクが「ブロンズ(30日)→シルバー(60日)→ゴールド(90日)」と上がっていき、参加者は期間終了後にそれぞれのランクに応じた報酬を受け取ることができます。 以下の画像は、シルバーランクのネスト達成者に贈られたオリジナルグッズ(ウエストポーチ、ソックス、ピン)です。 引用:Twitter(@moonbirds) PFP(プロフィール画像)としての用途だけでなく、ネスティングによってさまざまな特典が得られる点もMoonbirdsの大きな魅力です。 2023年に保有者向け分散組織「Moonbirds DAO」のローンチを計画 引用:Twitter(@moonbirds) 2022年10月4日、Moonbirdsの発行元「PROOF」は、保有者向けのDAOである「Moonbirds DAO」を2023年から本格的に開始する計画をTwitter上で発表し、大きな話題となっています。 引用:Twitter(@moonbirds) DAOとは特定の所有者や管理者が存在せずとも、事業やプロジェクトを推進できる組織を指す言葉です。正式名称はDecentralized Autonomous Organization(分散型自律組織)となっており、その頭文字を取ってDAOと呼ばれています。 Moonbirds DAOでは、PROOFが発行するNFTの商標権や資金の管理を行う予定です。またMoonbirds DAOに参加する権利があるのは「Moonbirds」または2023年にPROOFが発行予定のNFTコレクションである「Mythics」の保有者です。 PROOFは、最初に約260万ドル相当の資産をMoonbirds DAOに割り当てる計画を発表しています。この資産の内訳としては「①約200万ドル相当のイーサリアム(ETH)」「②企業資金にある10万ドルに相当する7体のMoonBirds」「③約50万ドルで新たに購入される約37体のMoonbirds」となっています。 またDAOの活動を継続的に支援するため、ローンチ後はMoonbirdsとOdditiesの二次売買から得られるロイヤリティーのうち35%がイーサリアム(ETH)としてDAOに送られます。Odditiesとは、2022年5月にPROOFからMoonbirds保有者に向けてエアドロップされた、Moonbirdsとは別のNFTコレクションです。 Moonbirds DAOの管理に関しては、「コールドスタート」というモデルを採用しています。これはDAOの初期段階において、PROOFが悪質なコミュニティ提案に対して拒否する権利があるという設定です。 Moonbirdsが注目を集めている5つの理由 Moonbirdsが注目を集めている理由には、主に以下の5つがあります。 リリースから2日間で約330億円の売上を記録1億円超えの高額取引!超高額NFT『The Sandbox』とコラボレーションしているNFT保有者専用のコミュニティがある独自メタバース「Highrise」の開発計画 それぞれ詳しく見ていきましょう。 リリースから2日間で約330億円の売上を記録 前述したように、2022年4月16日にリリースされたMoonbirdsはわずか2日間で約330億円の売上を記録し、NFTデータサイト「CryptoSlam!」の週間出来高ランキングで1位を獲得しました。 この勢いは時間が経っても継続しており、記事執筆時(2022年8月22日時点)の売上高ランキング(All-time)でもMoonbirdsは10位に入っています。リリースからわずか5ヶ月間で、主要NFTコレクションに迫る出来高を見せているのは、Moonbirdsがいかに人気があるかの証拠と言えるでしょう。 収益性や成長性に優れたNFTのことを「ブルーチップNFT」といいますが、短期間に急成長を遂げたMoonbirdsはまさにそれに該当するでしょう。 引用:CryptoSlam! 最高価格は1億3,000万円!超高額NFTが話題に ジェネラティブNFTであるMoonbirdsはミント(発行)される際、キャラクターを特徴付ける属性がランダムに決定されます。 Moonbirdsの属性には、以下のようなものがあります。 BACKGROUND(背景) BODY(体) EYE(目) BEAK(くちばし) FEATHERS(羽毛) HEADWEAR(被り物) これらの属性の中にそれぞれ複数の種類があり、それらがランダムに選択されてオリジナルのNFTが作成されます。そして、発生する確率が低い属性で構成されたNFTほど希少性が高く、マーケットプレイスで高値で取引されています。 現時点(2022年8月22日)でもっとも高値で取引されたMoonbirdsは、背景と体が”翡翠(ヒスイ)”という珍しい要素で構成されている「#2642」です。2022年4月に、350ETH(当時の価格で約1億3,300万円)でNFTゲームを開発しているThe Sandboxによって購入されました。 引用:Twitter(@TheSandboxGame) 『The Sandbox』とコラボレーションしている 350ETHという価格でNFTを購入したことからもわかるように、人気メタバースゲーム『The Sandbox』はMoonbirdsと密接な関係があります。 具体的には、MoonbirdsのNFTはThe Sandboxのアバターとして使用することができます。MoonbirdsのNFTがThe Sandboxで使用できるようになったのは、2022年8月24日にローンチされたThe Sandboxのシーズン3からです。 引用:Twitter(@moonbirds) The Sandboxはイーサリアムのブロックチェーン技術を基盤とした「ユーザー主導のゲームプラットフォーム」です。ユーザーはメタバースと呼ばれる仮想空間上にLAND(土地)を購入・レンタルをすることで、オリジナルのゲームやアイテム、キャラクター、サービスを作成することができます。 これまでに全世界で4,000万ダウンロードを突破した人気コンテンツ『The Sandbox』とのコラボレーションが始まったことにより、Moonbirdsの注目度はさらに高まっています。 The Sandbox(ザ・サンドボックス)とは?話題のブロックチェーンゲームの始め方や覚えておきたい用語を解説 Coincheck NFT保有者専用のコミュニティがある Moonbirdsには、NFT保有者のみがアクセスできるDiscordのプライベートチャンネルがあります。 チャンネルのメンバーになると、イベントやエアドロップ、ネストに関する情報などを先行して入手することができます。なお、このチャンネルにはPROOF CollectiveのNFT保有者もアクセスすることが可能です。 独自メタバース「Highrise」の開発計画 引用:Moonbirds Moonbirdsは、「Highrise」という独自のメタバースを開発する計画を発表しています。 プロジェクトの詳細については現時点では公表されていませんが、ネストされたMoonbirdsの保有者に先行アクセス権が与えられることだけは明らかにされています。 メタバース領域へ進出しNFTとしての用途が拡大すれば、今まで以上にMoonbirdsの需要や注目度が高まるでしょう。 Coincheckの無料登録はこちら Moonbirdsの遊び方・利益を出す方法 Moonbirdsの遊び方・利益を出す方法としては、主に以下の3つがあります。 SNSのプロフィール画像(PFP)として利用するNFTを転売して利益を得るネスト機能を使って報酬・特典を受ける どのような内容なのか、ひとつずつ見ていきましょう。 SNSのプロフィール画像(PFP)として利用する MoonbirdsはPFP(Profile Picture)タイプのNFTのため、TwitterやTikTokなどのプロフィール画像として使用するのが基本的な用途となります。 引用:Twitter(@kevinrose) PFPタイプのNFTをTwitterのプロフィール画像にする流れは、2017年にリリースされた『CryptoPunks』から始まりました。昨今のNFTブームもあり、SNSのプロフィール画像をPFPにする人が増えているようです。 NFTを転売して利益を得る NFTは株、暗号資産、不動産などと同じように、時間の経過とともに価値が変動します。そのため、購入したNFTの価格が上がったときにCoincheck NFTのようなマーケットプレイスに出品・売却することで、利益を得ることができます。 Moonbirdsに関しても、リリースされた際には1点につき2.5ETHで販売されましたが、現在(2022年8月22日)はフロアプライス(最低価格)で15ETHまで価格が高騰しています。 わずか5ヶ月間で6倍以上も価値が上がっている状況からも、Moonbirdsの注目度の高さをうかがい知ることができます。 NFTの購入方法/始め方!NFT投資で利益をあげるには? Coincheck ネスト機能を使って報酬・特典を受ける 前述したように、Moonbirdsにはネスト(巣)と呼ばれるステーキング機能があり、ネスト期間を終えるとさまざまな特典を得ることができます。 ネスティングによって得られる特典には、主に次のようなものがあります。 オリジナルグッズエアドロップオフラインイベントの参加券 NFTの売買だけでなく、ネスティングによって報酬を獲得できる点もMoonbirdsの特長のひとつです。 ネスティング方法 MoonbirdsのNFTを所有している人は、公式サイトから簡単にネスティングすることができます。 通常、NFTのステーキングに参加するには保有するNFTをブロックチェーンやステーキングをサポートするプラットフォームに一定期間預ける必要があります。しかし、Moonbirdsのネスティングでは、MetaMaskなどのウォレットに入れたままNFTを手放すことなくステーキングすることができます。 ネスティングのやり方は、以下の通りです。 ①トップページ内「NEST YOUR MOONBIRD」をクリックします。 引用:Moonbirds ②「CONNECT WALLET」をクリックし、使用しているウォレットとMoonbirdsを連携させます。 引用:Moonbirds ③個人ページに移動するので、そちらからネスティングを行ってください。 以上でネスティングは完了です。 Coincheckの無料登録はこちら Coincheck NFTで『Moonbirds』を購入する方法 次に、MoonbirdsをCoincheck NFTで購入する方法をご紹介します。 Coincheck NFTはCoincheckの口座開設が完了している方のみご利用いただけます。口座開設がまだ完了していない方はこちらをご覧ください。 (※1)CoincheckでのMoonbirdsの販売は二次流通(過去に販売・配布されたNFTの転売)となります。 (※2)Coincheck NFTでは、2022年9月21日より『Moonbirds』の取り扱いを開始する予定です。 Coincheck NFTはこちらへ (1)購入したいNFTを選択 まずはホーム画面より購入したいNFTを選択します。ホーム画面には入庫した全てのNFTが表示されているため、画像左上に「出品中」と記載があるものだけを購入することができます。 (2)詳細を確認し、「購入確認」をクリック 購入金額は出品者が選択した通貨の単位で表示されます。出品者が「受け取る通貨」として選択した通貨でのみ購入することができます。 詳細の確認が完了したら「購入確認」→「購入」をクリックすれば、NFTの購入は完了です。 Coincheck NFTで購入するメリット Coincheck NFTには、以下の3つのメリットがあります。 ネットワーク手数料不要簡単決済(複数の暗号資産で購入できる)簡単・安心・安全 ネットワーク手数料不要 通常、NFTマーケットプレイスでNFTを購入する際にはガス代と呼ばれるブロックチェーン上での取引手数料がかかりますが、Coincheck NFTでは購入時のガス代は不要です。 簡単決済(複数の暗号資産で購入できる) NFTマーケットプレイスには、決済にイーサリアム(ETH)しか使用できないところが多くあります。 その点、Coincheck NFTは暗号資産取引サービスを行うCoincheckと一体化しているため、ビットコイン(BTC)やイーサリアムの他、Coincheckで取り扱いのある30種類以上の通貨で売買をすることが可能です。 ビットコイン(BTC) イーサリアム(ETH) イーサリアム クラシック(ETC) リスク(LSK) エックスアールピー(XRP) ネム(XEM) ライトコイン(LTC) ビットコインキャッシュ(BCH) モナコイン(MONA) ステラルーメン(XLM) クアンタム(QTUM) ベーシックアテンショントークン(BAT) アイオーエスティー(IOST) エンジンコイン(ENJ) サンド(SAND) ポルカドット(DOT) フィナンシェトークン(FNCT) チリーズ(CHZ) チェーンリンク(LINK) メイカー(MKR) ポリゴン(MATIC) エイプコイン(APE) アクシーインフィニティ(AXS) イミュータブル(IMX) ラップドビットコイン(WBTC) シバイヌ(SHIB) アバランチ(AVAX) ブリリアンクリプトトークン(BRIL) ブラッドクリスタル(BC) ドージコイン(DOGE) ザ・グラフ(GRT) ディセントラランド(MANA) マスクネットワーク(MASK) ペペ(PEPE) ダイ(DAI) ※現在、Coincheckではパレットトークン(PLT)の取り扱いを停止しております。 簡単・安心・安全 Coincheck NFTでは、CoincheckのNFT専用ウォレットによって、お客様が秘密鍵の管理をすることなく安全にお取引いただくことができます。 Coincheck NFTとは? 使い方や取扱い商品を解説 Coincheck Moonbirdsに関するFAQ Moonbirdsに関するよくある疑問を、Q&A形式でご紹介します。 Q. Moonbirdsとは何ですか? A.Moonbirdsは、フクロウをモチーフにしたPFP(プロフィール画像)タイプのNFTコレクションです。2022年4月にリリースされ、わずか2日間で330億円の売上を記録し話題となりました。 詳しくはこちらをご覧ください。 Q. Moonbirdsの特徴を教えてください。 A.Moonbirdsには、主に以下の4つの特徴があります。 限定10,000個!フクロウをモチーフにしたジェネラティブNFT 「PROOF Collective」の創設者によって制作 ネスト機能を使うことで報酬や特典が受けられる 2023年に保有者向け分散組織「Moonbirds DAO」のローンチを計画 詳しくはこちらをご覧ください。 Q. Moonbirdsの遊び方と利益を出す方法を教えてください。 A.Moonbirdsの遊び方・利益を出す方法としては、主に以下の3つがあります。 SNSのプロフィール画像(PFP)として利用する NFTを転売して利益を得る ネスト機能を使って報酬・特典を受ける 詳しくはこちらをご覧ください。 ※【パートナーを募集中】 コインチェックでは、NFTやメタバースの活用を考えている企業・団体を募集しています。 https://forms.gle/LgmP9GjQgke8RYHn6 執筆柳田孝介 出版社でテレビ情報誌や映画雑誌の編集を経験した後、2019年からフリーライターとして活動。暗号資産の取引は2017年から開始。推し通貨はイーサリアム(ETH)。最近はNFTマーケットでデジタルアートの取引を始め、日々、審美眼磨きにいそしんでいる。

2025-03-25メタバース

2022年7月27日より2日間にわたって開催された「METAVERSE EXPO JAPAN 2022」。 同イベントでは、メタバースビジネスを牽引する企業・団体・官公庁が集結、有識者を招いたカンファレンス、エキシビションとしてメタバースに関連したコンテンツの展示が行われました。 コインチェックのエキシビションブースでは、メタバース都市「※OASIS TOKYO」の世界観を体験できる展示ブースを設置、世界を代表するアーティスト村上隆氏とバーチャルスニーカーなどを手掛けるクリエイター集団「RTFKT」所属の唯一の日本人、ARアーティストのアサギ東京氏がプロデュースをしました。 今回の記事では、コインチェックコラム編集部による「METAVERSE EXPO JAPAN 2022」の体験レポートをお届けします。同イベント内で行われたエキシビションやカンファレンスの様子と合わせ、アサギ東京氏にインタビューを敢行したので、ぜひご覧になっていただければと思います。 (※)コインチェック株式会社は、「OASIS」の運営をはじめとするメタバース事業を、マネックスクリプトバンク株式会社に事業譲渡することを決定し、MCBは本年10月2日付けで同事業を承継することといたしました。 詳しくはこちら Coincheckの無料登録はこちら 目次 METAVERSE EXPO JAPAN 2022の概要 Conference Program METAVERSE EXPO JAPAN 2022 オープニング Exhibition Program The Sandbox SHIBUYA109 コインチェック Meta ソフトバンク JAXA×バスキュール 編集後記 METAVERSE EXPO JAPAN 2022の概要 「METAVERSE EXPO JAPAN 2022」は2022年7月27日より2日間にわたって東京・六本木のグランドハイアット東京で開催されました。 同イベントのメインプログラムであるエキシビションでは、メタバース関連サービスの展示が行われ、企業各社それぞれが考える様々なメタバース空間を体験することで、メタバースの今を実感できるプログラムとなっています。 もう一つのメインプログラム、カンファレンスではメタバース有識者として各企業・団体・官公庁の代表者が登壇、メタバースに関連した現在の取り組みやビジョンを共有することで、メタバースの認識を高めるプログラムとなっています。 以下ではそれぞれのプログラムから、注目のプロジェクトを抜粋して紹介します。 Conference Program METAVERSE EXPO JAPAN 2022 オープニング Conference Programのオープニングセッションに登壇したのは、Meta日本法人 Facebook Japan代表取締役味澤将宏氏。 「インターネットがオープンであるように、メタバースも1社で創るものではない」「日本からみんなでメタバースを創る、そういった場にしていきたい」 METAVERSE EXPO JAPAN 2022のテーマが共創であるように、メタバースはみんなで創るものという点を強調しました。 「現時点ではエンタメにおけるユースケースが多いが、今後は働き方、教育、医療、福祉など様々な分野での活用が予想される。今回のイベントを通じて、肌で感じてもらえれば」と語りました。 味澤氏の冒頭挨拶に続き、Meta最高技術責任者のAndrew ‘Boz’ Bosworth氏によるビデオメッセージが紹介されました。 ビデオメッセージ内でも、メタバースは一企業で構築できるものではないと言及。 「日本の企業を始め、開発者や研究者、クリエイターが次世代のテクノロジーを創るにあたって重要な役割を果たす」とコメントしています。 また、Metaはメタバースの研究基金に対し、2年間で5,000万ドルの投資を行っていることも明らかにしました。 次のビデオメッセージではデジタル大臣の牧島かれん氏が登場。 「メタバースの利活用は急速に進展している、プラットフォームとして空間を利用することはもちろん、メタバース上で行われる趣味、コンテンツ、取引、仕事など様々な活動、交流の機会を捉えたあらゆる事業の機会を創立するもの」「メタバースは新しい付加価値をもたらす源泉、日本の地方が抱える過疎化、少子高齢化などの課題を解決するための鍵とする位置づけ」など、政府としてもメタバースの可能性に注目していることを述べました。 続いて場所や移動の制約からの解放について言及しています。 「障害のある方で、移動の制約がある場合でも、スマートフォン、パソコンの操作が可能であれば、メタバースの中では色々な活動ができると述べました。」 その上で政府としても「テクノロジーの推進に合わない制度や規制は大胆に見直す必要がある」メタバース、ブロックチェーン、NFT、Web3といった新たなテクノロジーの促進、新たなサービスが生まれやすい社会の実現を目指すと語りました。 Coincheckの無料登録はこちら Exhibition Program The Sandbox SHIBUYA109 SANDBOX SHIBUYA109の展示では、Sandbox上に渋谷駅前から109までの道のりをボクセルアートで再現。 ハチ公やスクランブル交差点、ギャルメイクのキャラクターなど、随所に渋谷を感じられる仕上がりになっています。 今後はユーザーが作成したボクセルアートを渋谷の街に設置することができ、オリジナルの渋谷を楽しめるという。 コインチェック コインチェックのブースではARアーティストアサギ東京氏のプロデュースのもと、メタバース都市「OASIS TOKYO」の世界観を体験できるARフィルターを展示。インスタグラムのカメラを通すことで、OASISのキャラクターや風神雷神モチーフがブース内に現れる仕組みになっています。 会場ではConference Program「次世代のSNS"メタバース"とNFTの未来」内で放送された「OASIS」の紹介ムービーも流れていました。 OASIS Concept movie 動画は登壇前に流れたOASISプロジェクトのコンセプト映像。 Meta 主催でもあるMetaのブースでは、VRヘッドセット「Meta Quest 2」の体験の他、模型で日本風の街並みを再現。Instagramアプリを用いることで、スマートフォン越しに虹がかかるAR技術のデモンストレーションを行いました。 ソフトバンク ソフトバンクの展示ではメタバース上に忠実に再現される「バーチャルPayPayドーム」を紹介。 普段は入ることのできない選手のロッカールームやベンチ裏などを歩くことができます。 その他にも、実際の試合と連動し、バッターボックスからの視点でピッチャーの投げたボールを体感できる準リアルタイム投球体験の紹介も行っていました。 今後は生の試合をバーチャル上で観戦したり、千賀投手など実在の投手のボールをバッター目線で体験することができるようです。 JAXA×バスキュール JAXAと連携したバスキュールのブースでは国際宇宙ステーション(ISS)を再現したメタバース空間「ISS SPACE WALK in METAVERSE」を展示。 ISS周辺の宇宙遊泳を体験することが可能です。時間によって変化する地球や太陽を眺めることができます。 Coincheckの無料登録はこちら 編集後記 今回の「METAVERSE EXPO JAPAN 2022」を通じて、各社のメタバース領域への取り組み、ビジョンが見えてきたことで、メタバースの今後の発展に期待を抱くことができました。一方で、一般層への認知、ユースケースの確立、VR.AR技術のさらなる発展、法整備といった、様々な課題があるのも事実です。 今回の主催であるMetaが掲げた「競争」ではなく「共創」に表されるように、メタバースはみんなで創るものです。メタバースの今後の発展、課題の解決に向け、我々コインチェックも一旦を担う存在として取り組みを進めていけたらと思います。 イベント体験レポートの後編ではエキシビションブースを担当いただいたARアーティストのアサギ東京氏のインタビューをお届けします。 RTFKT唯一の日本人、アサギ東京氏が語るARの魅力と価値観の変貌 Coincheck

2025-03-25ブロックチェーン

みなさんはブロックチェーンと聞いてどんなものを思いつくでしょうか?ブロックチェーンと聞くと暗号資産等の金融分野に活用される技術、と想像する方も多いかもしれません。 しかし、金融以外の分野にも身近な活用が期待される技術であることは深く知られていないのではないでしょうか。本記事ではブロックチェーンの基礎から、導入のメリットを解説するとともに、公的機関や企業での活用事例を紹介します。 この記事でわかること ブロックチェーン利用のメリット ブロックチェーン市場の現在 地方自治体・企業での活用事例 ※【掲載団体様を随時募集】 本記事では自治体および企業のブロックチェーンの取り組みを募集しております。 事例でのご紹介を希望される方は下記のメールアドレスへご連絡ください。 この記事を読めば 「ブロックチェーンがどのようなことに使われているのか知りたい!」 「ブロックチェーン技術を利用した地方創生、地方活性化が気になる」 という方々の疑問を解決できるでしょう。 また、自治体や企業、ビジネス等におけるブロックチェーンの活用方法についてみなさんも考える良い機会になると思います。 Coincheckの無料登録はこちら 目次 地方自治体が抱える問題点 ブロックチェーンが促進する地方創生 そもそもブロックチェーンとは ブロックチェーンの市場規模 地方自治体や企業がブロックチェーンを導入するメリット 運用コスト削減 不正・改ざんがしづらい 契約業務の効率化 構造の安定性 ブロックチェーンのビジネスモデル・導入例 【福岡県飯塚市】住民票等各種証明書のデジタル化 【長崎県長崎市】契約事務のデジタル化 【熊本県熊本市】行政文書を安全かつ透明性の高い情報として公開 【佐賀県佐賀市】ごみ発電電力の地産支障による環境価値を電子証書化 【石川県加賀市】マイナンバーカードとブロックチェーンを活用した行政サービス 【福島県磐梯町】地域商品券をスマホアプリによって発行 【兵庫県養父市】吉本興業とコラボした地方創生型メタバース 【株式会社ルーラ】 観光促進型デジタル通貨サービスルーラコイン 【株式会社フィッシャーマン・ジャパン・マーケティング】水産物のトレーサビリティ まとめ 地方自治体が抱える問題点 2014年に日本創生会議が発表したレポートでの地方消滅都市という言葉が衝撃を与え、それを背景に政府の政策としても地方創生が意識され始めました。持続可能な自治体のために何が必要なのか注目されるようになったタイミングとも言えるかもしれません。 しかし、近年もなお首都圏への一極集中が進み、地方自治体の多くは人口減少や高齢化等の問題を抱えています。生産年齢人口が減少し、限られた労働力、資本の中で運営するためにはより一層、業務の効率化を進めなければなりません。 ブロックチェーンが促進する地方創生 では、地方の課題に対してブロックチェーンはどのような形で影響を及ぼすのでしょうか。 「ブロックチェーンのビジネスモデル・導入例」で紹介するような国や自治体でも実証実験の取り組みが広まりつつあることからも分かるように、ブロックチェーン技術がこれまでの技術では解決できなかった社会の既存課題を解決するための手段として期待されています。 地域の社会課題解決を考えるうえで何か革新的な方法を模索している方々もいるのではないでしょうか。そのような方々にブロックチェーン技術が選択肢の一つになれるよう、魅力を分かりやすくお伝えしていきたいと思います。 そもそもブロックチェーンとは? ブロックチェーンとは、情報を記録・管理するための技術です。取引の情報をブロックというまとまりで管理し、それらを鎖状にして分散管理していることからブロックチェーンと呼ばれます。 記録された取引情報の全部、あるいは一部を利用者全員が共有し、保存・管理しているのです。これこそがブロックチェーンであり、誰が、いつ、どのような情報を記録したのか明確にして共有し、偽造できないような形で保存・管理する技術になります。 構造はシンプルでありながらも、データの改ざんに強いことから暗号資産の取引の記録にブロックチェーンが使われています。 ブロックチェーンとは?基礎知識やメリット・デメリットをわかりやすく解説 Coincheck ブロックチェーンの市場規模 ブロックチェーン技術を活用するといっても市場の現在の立ち位置を理解しなくては導入へのイメージがわきにくいかもしれません。まずはブロックチェーンの市場規模を把握することで将来性を確認しておきましょう。 国内の研究所は2020年で100〜200億とされている国内市場規模は2025年には1000億を超えるとの予測を立てています。経済産業省が発表した資料では、ブロックチェーン技術関連の国内市場は67兆円もの潜在規模があるとしており、近い将来の大きな市場成長が見込まれています。 参考:経済産業省「平成27年度 我が国経済社会の情報化・サービス化に係る基盤整備(ブロックチェーン技術を利⽤したサービスに関する国内外動向調査)報告書概要資料」 また、ブロックチェーン関連企業の設立数、投資金額も年々増加傾向にあります。企業数については、2020年時点で430社に達するとされる国内の仮想通貨・ブロックチェーン関連企業のうち150社はスタートアップ企業に分類されるといいます。 参考:Blockchain Data Book 2020 環境整備については政府が新しい資本主義の核としてWeb3.0を掲げ、「骨太方針2022」にはweb3.0促進に向けた環境整備が明記され、国として税制や法改正を行う方針を提言しました。 WEB3.0とは?暗号資産の関係と銘柄やメリット・デメリットを解説 Coincheck Coincheckの無料登録はこちら 地方自治体や企業がブロックチェーンを導入するメリット ブロックチェーン市場の拡大の背景には、ブロックチェーンの活用にいくつかの利点があることが考えられます。ここでは導入のメリットについて紹介します。 自治体や企業がブロックチェーンを導入するメリットは4つあります。 運用コスト削減 不正・改ざんがしづらい 契約業務の効率化 構造の安定性 それぞれ詳しく見ていきましょう。 運用コスト削減 従来の中央集権型のサーバクライアント方式では処理がサーバに集中するため高スペックのサーバを用意する必要があります。ブロックチェーンはP2P方式なので、取引に関係するあらゆるノードが処理を受け持つ分、高スペックなサーバーなどを用意する必要がありません。 したがって運用コストの削減が実現されている分、金融業界や不動産業界、役所等の公共機関からも様々な需要があります。 ハッシュ値 不正・改ざんがしづらい 個々の取引記録(トランザクション)はハッシュ関数という特殊な関数によって置き換えられます。 ハッシュ関数とは、規則性のない一定の長さの文字列(ハッシュ値)に置き換える関数のことを言います。ハッシュ値は、入力するデータをわずかにでも変えると全く異なるハッシュ値が導き出されます。ハッシュ値から元データを割り出すことができないことから、不可逆的であり、不正・改ざんが難しいとされています。 スマートコントラクト 契約業務の効率化 スマートコントラクトとは人の手を解さずに契約内容を自動で実行してくれる仕組みのことです。ブロックチェーン技術の利用により、「契約内容が改ざんされない」「中央管理者を介在させず、契約内容が自動で実行される」という二つの条件を満たすことができます。 契約内容とその実行条件をあらかじめプログラミングしておくことが可能であるために、取引期間の短縮化や人件費の削減などが期待されるのがスマートコントラクトのメリットです。 P2P システムの安定性 P2Pシステムとは、複数のコンピューターがデータを分散して情報共有するシステムのことです。 従来の中央集権のクライアントサーバシステムでは、中央のサーバにデータを一極集中で管理するため、一つのサーバがダウンするなどの不具合が起こった場合、システム全体の停止に至る可能性があります。 一方で、P2Pシステムの場合は、中央のサーバにデータを一極集中で管理することはないので、一つのサーバがダウンするなどの不具合が起こってもシステム全体の停止には至ることはありません。 したがって、情報の分散管理によりシステム全体の安定性が高いといえます。 ブロックチェーンのビジネスモデル ・導入例 参考:経済産業省「平成27年度 我が国経済社会の情報化・サービス化に係る基盤整備(ブロックチェーン技術を利⽤したサービスに関する国内外動向調査)報告書概要資料」 ブロックチェーンのメリットが分かっても実際にはどのように活用されるのかイメージがわかない方が多いのではないでしょうか。 次は実際にどのようなビジネスモデルが考えられるのか事例とともに紹介します。 ブロックチェーン技術の展開が有望な事例としてどのようなものがあげられるのでしょうか。経済産業省が公表する資料では上図のような例があげられています。 これをみてもわかるように、ブロックチェーン技術は産業構造へ影響を与える可能性があり、私たちの生活に身近な分野において幅広い活用の可能性があると考えられます。 以下では具体的に導入や実証実験に至っている例を紹介したいと思います。 参考:基礎自治体におけるプロックチェーン技術の活用に関する調査研究 | 公益社団法人東京市町村自治調査会 【福岡県飯塚市】 住民票等各種証明書のデジタル化 福岡県飯塚市では住民票等各種証明書の「申請」「交付」を住民所有の端末から作成可能とする仕組みの実証実験を行っています。一般に行政文書の電子交付では紙の文書に相違ない証明性を保つことが困難であるという課題があります。 そこでブロックチェーン技術を活用し、不正改ざんを見つけやすくすることで電子文書の信頼性の保証を実現しています。窓口での手続きが必要ないことから、コロナ禍による非接触の行政サービスとしても期待されます。 参考:飯塚市のブロックチェーンの取組 | 飯塚市公式ホームページ 【長崎県長崎市】契約事務のデジタル化 2021年9月、長崎市は東芝デジタルソリューションズ株式会社とブロックチェーンを活用した契約事務のデジタル化に関する連携協定を締結しています。東芝デジタルソリューションズ株式会社が長崎市に導入している電子調達システムとブロックチェーンを連携させ、電子契約システムを構築しました。 契約事務手続きの効率化とコロナ禍における接触機会の削減を目的として導入実験を行っており、電子契約システムを通じて決済記録や届出の申請など社会全体のデジタル化を促進することが期待されます。 出典:長崎市理財部契約検査課「長崎市電子契約システムの実証実験について」 【熊本県熊本市】 行政文書を安全かつ透明性の高い情報として公開 行政が保有する情報のオープン化を国から推進されている中で、熊本市では行政文書を安全かつ透明性の高い情報として公開し二次利用の促進を図るため、ブロックチェーン技術を応用した実証実験を行っています。文書開示時に生成されたハッシュ値と文書照合時に生成したハッシュ値とを比較することで改ざんを検知することが可能になります。 この仕組みの活用により、業務負荷軽減・利便性向上等の効率化に加え、行政文書改ざんなどの内部不正の抑止効果が期待されます。 参考:熊本都市政策 vol.7 (2019-2020) 【佐賀県佐賀市】 ごみ発電電力の地産地消による環境価値を電子証書化 2010年に環境都市宣言を行い「地域循環共生圏」を推進している佐賀市。その共生圏内で生まれた環境価値をブロックチェーン技術で可視化するシステムの構築を検証し、一部導入しています。 具体的には、佐賀市清掃工場でのバイオマス発電や公共施設での再生可能エネルギーの電気供給実績をブロックチェーンに記録し、電力の地産地消を証明する「環境価値証書」を発行しています。地域の「資源循環」「炭素循環」を確認できることで地域住民の行動変容を促し、証明された環境価値が魅力として地域の活性化にもつながることが期待されます。 参考:地域循環共生圏とは? | 佐賀市公式ホームページ 【石川県加賀市】 マイナンバーカードとブロックチェーンを活用した行政 サービスの提供 加賀市は2018年に「ブロックチェーン都市宣言」を発表し、ICTの活用でのスマートシティ化による地域課題解決を目指しています。その中でもブロックチェーン技術を活用した幅広い電子行政サービスを検討しています。 スマートフォンとマイナンバーを紐づけし、市民の持つ端末から投票できる電子投票システムや、住民票を持たないながらもマイナンバーとの紐づけで市内各種サービスを受けることができる電子市民制度の実証に至っています。 今後の地方創生で重要視される関係人口の拡大に期待されるサービスだといえます。 参考:e-加賀市民 | 加賀市公式ホームページ 加賀市、コロナワクチンの質問をチャットボットで対応。 | aismiley 【福島県磐梯町】 地域商品券をスマホアプリによって発行 磐梯市では2020年よりデジタル変革戦略室を設け、デジタル技術も活用し町民本位の行政・地域・社会の再デザインに取り組んでいます。 会津大学ですでに導入されていた地域通貨「白虎」を応用し、2021年に商工業の更なる地域活性化を目的として「磐梯町とくとくデジタル商品券」を発行しました。端末のアプリにチャージした金額の25%がポイントとして割増しで付与されるもので、(紙で発行されている商品券では割増しの割合は20%)利便性やコスト削減、高いセキュリティの観点からブロックチェーン技術が生かされています。 町民のアプリ決済の土台が定まりつつある中で、今後、地域通貨「ばんだいコイン」の運用に至る磐梯町の取り組みにも期待できます。 参考:世界最先端のブロックチェーンの技術を活用した「磐梯デジタルとくとく商品券」販売開始 | 磐梯町公式ホームページ 【兵庫県養父市】 吉本興業とコラボした地方創生型メタバース 吉本興業株式会社との連携協定のもと、養父市はメタバース「バーチャルやぶ」をオープンしました。 メタバース内において、市内の観光名所やかつて栄えた明延鉱山のワールドなど体験型コンテンツを用いて市の魅力を発信しています。また、メタバース上には養父市役所も再現されており、「メタバース市民証」なるものも発行することが可能です。 地域の魅力発信に加えて、人々の交流拠点を設ける観点からもつながりの創出が期待されます。 参考:メタバース「バーチャルやぶ」オープン | 養父市公式ホームページ 【株式会社ルーラ】 観光促進型デジタル通貨サービスルーラコイン 出典:ルーラコイン 株式会社ルーラでは、全国の観光地や温泉地のみで使える地域活性化を目的とした日本初の観光促進型デジタル通貨サービス「ルーラコイン」事業を立ち上げています。 2022年7月時点で12地域91店舗と連携し、全国で横断的に使えるデジタル通貨であることから特定の地域でしか使えないといった地域通貨の弱みを観光地、温泉地の連携により克服しています。 ルーラコインのみによってしか購入できない宿泊プランやアクティビティを提供することで独自性を生み、金額では測れない地域の魅力の創出につながっているといえます。 【株式会社フィッシャーマン・ジャパン・マーケティング】水産物のトレーサビリティ 出典:ホヤの朝獲れをブロックチェーンで追跡、水産資源のトレーサビリティ向上に期待 新たな水産業の形を目指す株式会社フィッシャーマンジャパンマーケティング(宮城県石巻市)は2020年にホヤの産地と鮮度を証明する仕組みとして、株式会社chaintopeのトレーサビリティシステムを採用し、実証実験を行いました。 産地や鮮度がきわめて重要であるホヤにブロックチェーンを活用したトレーサビリティシステムを用いることで、商品の適正な管理を消費者に認知してもらい値段以外の価値基準の付与を目的としています。 消費者が端末から簡単にサプライチェーンを確認でき、消費者に安心安全を提供するシステムとして魅力的であると言えます。 参考:Fisherman japan|フィッシャーマン・ジャパン 公式サイト Coincheckの無料登録はこちら まとめ ここまでブロックチェーンの導入メリットからいくつかの活用事例まで紹介してきました。 これらからも分かるようにブロックチェーンの活用方法は考え方によって多岐にわたります。 ブロックチェーンの活用が自治体や企業の既存課題解決の手段の一つとして考えられる場は今後より拡大すると考えられます。 金融・投機に限らず、様々な分野における新たな価値交換の形がすぐそこまで来ているのかもしれません。

2025-05-20NFT

Coincheck NFTにて、ENS(Ethereum Name Service) が取扱い開始されました。ENSとはイーサリアム・ネーム・サービスとの略称であり、イーサリアムのアドレスに任意の名前をつけることができるサービスです。 本記事では、そんなENSの特徴やメリットを解説するほか、公式サイトでのENSの取得方法と、Coincheck NFTでのENSの購入方法を紹介していきます。 Coincheckの無料登録はこちら 目次 ENSはイーサリアムアドレスを任意の文字列に変更できるサービス ENSのメリット ENSを活用することで送受金の際のミスが減る 主要なサービスに対応 有名企業、著名人も購入 過去にはENSのエアドロップが実施 ENSの値段 ENSを取得する際の注意点 購入しただけでは自動でアドレスと紐付けはされない ENSには有効期限がある ENSのドメイン取得方法 公式サイトから取得する コインチェックNFTでのENSの購入方法 ENSをCoincheck NFTに入庫する際の注意点 ENSはイーサリアムアドレスを任意の文字列に変更できるサービス ENSとは、Ethereum Name Service(イーサリアム・ネーム・サービス)というサービスの略称です。 イーサリアムは、通常0xから始まる42桁の英数字で構成されたアドレスを用いています。たとえば、0x1234abcdef……といったようなアドレスになります。 このアドレスは、イーサリアムの送金時や、トークン、NFTの売買・交換・受渡時などに使うことになりますが、42桁の英数字を記憶しておくことは困難を極めることでしょう。 ENSは、そんなイーサリアムのアドレスに、自分の好きな文字列を名付け、紐づけることができるサービスです。 さらに簡単に説明すると、その名の通り、イーサリアムのアドレスに名前をつけるサービスと言えます。 なお、ENSとは、Ethereum Name Serviceというサービスを指す場合と、ENS上で利用されるガバナンストークンであるENSトークンを指す場合があります。 Coincheckの無料登録はこちら ENSのメリット ENSで名付けた名前は、イーサリアムのウォレットアドレスの代わりに使用できます。42桁の英数字の羅列ではなく、あくまでも人間が使う英語や日本語などの自然言語の英数字をウォレットアドレスとして使えるため、イーサリアムアドレスを覚えやすく、使いやすくできることがメリットです。 このような特徴から、ENSはWeb3.0版のDNSともいえるでしょう。 DNSとはDomain Name System(ドメイン・ネーム・システム)の略称で、任意の文字列と、数字の羅列であるIPアドレスを紐づけるシステムです。現代のWEBでも類似のシステムが存在するため、ENSはWEB3.0時代に不可欠と言えるかもしれません。 WEB3.0について詳しく知りたい方はこちら。 WEB3.0とは?DAOとの関係やメリット・デメリットを解説 Coincheck ENSを活用することで送受金の際のミスが減る ENSの最大のメリットは、42桁の英数字の羅列であるイーサリアムアドレスを自由な文字列に代替可能なことが挙げられます。 42桁の複雑な英数字の羅列では、送受金の際にミスが起こる可能性が高く、しかも、送受金先の設定を間違えてしまうと組み戻しは困難です。 今後、イーサリアムを扱うサービスなどが増加した際、イーサリアムアドレスを多くの人たちが理解・記憶しやすい形で扱えるようにすることは、ユーザー側の使いやすさの向上、つまりUI/UXの向上に必要不可欠でしょう。 主要なサービスに対応 ENSは「Metamask」や「イーサスキャン」、「opensea」、「Uniswap」などのイーサリアムアドレスを扱う主要なサービスに対応しています。 イーサリアム系の有名サービスですでに使われていることから、サービスの認知度があがることで、今後より多くの場面でイーサリアムアドレスはENSに置換されたり、利用者が増加する主流になったりする可能性があるでしょう。 有名企業、著名人も購入 アメリカの世界的ビールブランド「Budweiser(バドワイザー)」は、beer(ビール).ethを30ETH(当時の日本円レートでおよそ1,000万円)で購入しています。 また、スポーツブランドの「NIKE」がdotswoosh.ethを取得したことや、「PUMA」もpuma.ethを取得したうえに、Twitterアカウント名を「PUMA.eth」も変更したという事例もあります。 有名企業が暗号資産やNFT、メタバース関連に参入するときのために、あらかじめ関連しそうな名前を取得していると言えるでしょう。これは、現在のWEBでも同様であり、人気のドメインは高価で取引されることが多いです。 また、イーサリアム(イーサリアム)の創業者として有名なヴィタリック・ブテリン氏もイーサリアム Name Service(ENS)を利用しており、自らのアドレスを「vitalik.eth」としています 過去にはENSのエアドロップが実施 2021年11月には、ENSの利用者にむけてENSトークンがエアドロップされました。このエアドロップでは、ENSの契約期間や利用期間が長いユーザーに多く配布されました。このように、エアドロップを期待して所有するといったメリットもあります。 ENSの値段 ENSのドメインは、ドメインの文字数と契約期間により異なります。文字数の少ないドメインのほうが高価になるため、やはりDNSサービスと類似していると言えるでしょう。 ENSの価格表は以下となります。 3文字 0.142ETH/1年 4文字 0.036ETH/1年 5文字以上 0.001ETH /1年 ENSを取得する際の注意点 ENSを購入するだけでは、イーサリアムアドレスとENSは紐づけられません。また、ENSは有効期限があるため、有効期限切れに注意しましょう。 購入しただけでは自動でアドレスと紐付けはされない ENSでは、RegistrantとControllerというアカウントがあります。 Registrantとは、NFTの保有アカウント、NFTの譲渡など様々な設定権限が与えれれるアカウントです。 Controllerとは、ENSとアドレスの紐づけ変更ができるアカウントです。 NFTのオーナーであるENSネームの保有者はRegistrantという状態になります。所有権を別のアカウントに移すことができ、Controllerのアドレスを変更することができます。 そのため、保有するだけではENSネームを使うことができないため、ENSを使う場合はENSとアドレスの紐づけをしなければいけません。 ENSの公式サイトにアクセスし、自身が使いたいアドレスを、メインアドレスとして設定する必要があります。その際、ガス代も少しかかることになります。 ENSには有効期限がある ENSには有効期限があります。 Coincheck NFTでは、所有するENSの有効期限切れ14日前から強調表示されるようになっています。 有効期限が切れると、所有権更新の猶予期間状態となります。この猶予期間が過ぎてしまうとトークンの所有権がなくなるため、注意しましょう。 Coincheck NFTでは、猶予期間のNFTはmypageの一覧からのみ表示され、購入や出品、オファー機能などは利用できなくなります。 有効期限を更新する場合は、このような方法で更新が可能です。有効期限の延長は、こちら のENS公式サイトで行うことが可能です。 Coincheckの無料登録はこちら ENSのドメイン取得方法 ENSでドメインを取得するには、公式サイトとMetaMaskなどのウォレットアプリを利用する方法と、Coincehck NFTのようなNFTマーケットプレイスを利用する方法があります。 公式サイトから取得する 公式サイトから取得する方法は、自分の好みのドメインを購入することができます。 ①公式サイトにアクセスしてアプリを起動をクリック ②メインネットワークの「connect」をクリック ③MetaMaskを選択 ④取得したい名前を検索 ⑤契約期間と価格を確認して購入 ①公式サイトにアクセスしてアプリを起動をクリック 公式サイトにアクセスして、画面右上にあるアプリを起動をというボタンを探します。このボタンの左側で言語の設定ができるため、「JA」を選択しましょう。日本語を選択したら、アプリを起動クリックします。 ②メインネットワークの「connect」をクリック ウォレットをENSに接続します。 画面左上のMain Network(Read Only)の下にある「connect」をクリックしましょう。 ③MetaMaskを選択 ウォレットの選択画面ではMetaMaskを選択しましょう。MetaMaskをまだインストールしていない場合は、以下の記事を参考にMetaMaskを準備しましょう。 ④取得したい名前を検索 検索エンジンに取得したい名前を入力します。既に取得されている場合は名前を取得できないため注意しましょう。 ⑤契約期間と価格を確認して購入 取得したい名前が取得可能なら、契約期間と価格を確認して購入しましょう。なお、ウォレットに事前にETHを入金していないと決済が進まないため、ウォレットにはあらかじめETHを入金しておきましょう。 コインチェックNFTでのENSの購入方法 NFTマーケットプレイスではすでに取得されたドメインの二次流通を購入することができます。NFTマーケットプレイスでは、MetaMaskのようなウォレットアプリの操作が必要なく、基本的にはそのマーケットプレイスに登録していれば、取引することができます。そのため、簡単に取引をしたい場合に向いているでしょう。 コインチェックNFTでのENSの購入方法を紹介します。 NFTを購入する際の手順は、以下の通りです。 ①暗号資産取引所で口座開設をする ②暗号資産取引所に日本円を入金する ③暗号資産を購入する ④NFTマーケットプレイスにログインする ⑤ENSを購入する ①暗号資産取引所で口座開設をする Coincheck NFTを利用するには、まずCoincheckで取引用の口座を開設をする必要があります。 Coincheckでは、以下の2ステップで簡単に口座開設ができます。 1.アカウント作成をする 2.本人確認を行う 口座開設はスマートフォンのアプリまたはパソコンのブラウザから行うことができます。口座開設のやり方については、以下の記事で詳しく解説しています。 Coincheck(コインチェック)の口座開設方法を解説 Coincheck ②暗号資産取引所に日本円を入金する 基本的に、NFTは法定通貨ではなく暗号資産で購入します。そのため、事前に取引所に日本円を入金し、暗号資産を購入しておく必要があります。 なお、Coincheckでは以下3種類の入金が可能です。 銀行振込 コンビニ入金 クイック入金 入金方法の詳細については、以下の記事をご覧ください。 仮想通貨(暗号資産)・ビットコイン(BTC)の入金方法 Coincheck ③暗号資産を購入する 日本円の入金が完了したら、次は取引所で暗号資産を購入します。 Coincheck NFTでは、Coincheckで取り扱っている次の30種類以上の暗号資産を決済に使用することができます。 ビットコイン(BTC) イーサリアム(ETH) イーサリアム クラシック(ETC) リスク(LSK) エックスアールピー(XRP) ネム(XEM) ライトコイン(LTC) ビットコインキャッシュ(BCH) モナコイン(MONA) ステラルーメン(XLM) クアンタム(QTUM) ベーシックアテンショントークン(BAT) アイオーエスティー(IOST) エンジンコイン(ENJ) サンド(SAND) ポルカドット(DOT) フィナンシェトークン(FNCT) チリーズ(CHZ) チェーンリンク(LINK) メイカー(MKR) ポリゴン(MATIC) エイプコイン(APE) アクシーインフィニティ(AXS) イミュータブル(IMX) ラップドビットコイン(WBTC) シバイヌ(SHIB) アバランチ(AVAX) ブリリアンクリプトトークン(BRIL) ブラッドクリスタル(BC) ドージコイン(DOGE) ザ・グラフ(GRT) ディセントラランド(MANA) マスクネットワーク(MASK) ペペ(PEPE) ダイ(DAI) ※現在、Coincheckではパレットトークン(PLT)の取り扱いを停止しております。 暗号資産の購入方法については、以下の記事をご覧ください。 ビットコインの買い方!画像・動画付きで誰でも簡単購入 Coincheck ④NFTマーケットプレイスにログインする 次に、NFTを購入するマーケットプレイスにログインします。 Coincheck NFTには、取引所ページから「Coincheck NFT」をクリックするとログインすることができます。また、以下のボタンからもログインできます。 Coincheck NFTはこちらへ ⑤ENSを購入する 続いて、Coincheck NFTでENSを購入する方法をご紹介します。 まずは購入したいENSを選択します。 Home画面には入庫した全てのNFTが表示されているため、画像左上に「出品中」と記載があるものだけを購入することができます。 購入したいNFTをクリックすると、購入画面へ移動します。 金額は出品者が「受け取る通貨」として選択した通貨の単位で表示されています。 出品者が「受け取る通貨」で選択した通貨でのみ購入することができます。 詳細の確認が完了したら「購入確認」→「購入」をクリックすれば、購入は完了です。 ENSをCoincheck NFTに入庫する際の注意点 ENSをCoincheck NFTに入庫するにあたり、公序良俗違反や著作権違反が疑われるものは、入庫後に弊社判断で取扱い禁止とさせていただく場合がございます。取扱い禁止となる基準については個別では解答できません。ご了承ください。 取扱い不可と判断したENSについては、サービスページ上では【取扱禁止】という状態になり、再入庫/出品ができなくなりますが、お客さまのウォレットアドレスに再度出庫していただくことは可能となります。 また既に有効期限の切れているENS、有効期限が残り14日以下のENSについても、入庫は不可となります。