2021年の夏ごろから爆発的に広まった言葉の一つとして、 NFTが挙げられます。
資産価値が認められるようになったデジタルデータであるNFTは、インターネット上における価値の取引をより効率化することが可能になるという言説が多く見受けられます。
事実として、IT大手のGoogleとNFT関連企業であるDapper Labsの提携、TwitterやInstagramでのNFTプロフィール画像への対応、ゲーム大手であるスクエア・エニックスがNFTコンテンツの開発に着手、といった大手IT企業のNFTへの対応が急ピッチに進んでいます。
このような情勢において、NFTに関連する銘柄を探し投資をしようという動機が生まれるのは自然な流れでしょう。
そこで本記事では、いま注目のNFT関連銘柄(暗号資産・株)について、その一般的な特徴や将来性、具体的な銘柄リストまでを紹介していきます。
目次
暗号資産とNFTの関連性
詳細情報に移る前に、暗号資産とNFTの関連性について軽く復習しましょう。
暗号資産は、非代替性トークン(Non-Fungible Token)の対になる概念として、代替性トークン(Fungible Token)と呼ばれる時もあります。代替性トークンは、ファンジブルトークンもしくはFTと呼ばれることが多いです。
今回の記事で紹介する銘柄は、NFTプロジェクトに関連している暗号資産と言う意味で『NFT銘柄』と便宜的に表現しています。
NFT銘柄(暗号資産)の特徴や使い道を解説
この項目では、暗号資産のNFT銘柄の特徴を使い道と合わせて解説していきます。
先ほども示した通り、暗号資産におけるNFT銘柄とは、NFTプロジェクトに関連した暗号資産(トークン)です。専門的な言葉では、当該NFTプロジェクトのネイティブトークンである、とも表現できます。
NFT銘柄に分類される暗号資産は、主に以下の3つの使い道があります。なお、全てのNFT銘柄に共通している特徴とは限らないので、あくまでも傾向の話であることを念頭においていただけますと幸いです。
- NFTゲーム内におけるアイテムなどの売買
- 保有に応じたガバナンスへの参加権利
- ステーキングの利用権利
以下より、それぞれの特徴の詳細について解説していきます。
NFTゲーム内におけるアイテムなどの売買
暗号資産のNFT銘柄の代表的な使い道(ユーティリティ)としては、当該NFTプロジェクト内におけるアイテムの取引手段などが挙げられます。
特に大規模なNFTゲームでは、各ゲームの公式サイトにて専用のアイテム取引ページ(マーケットプレイス)が用意されており、当該NFTゲームのネイティブトークンを用いることでアイテムや土地などのNFTを取引することが可能です。
具体例としては、「The Sandbox」や 「Axie Infinity」が挙げられます。
The Sandboxでは、SANDというNFT銘柄を用いることでゲーム内アイテムであるASSETを購入できたり、ゲーム内の土地であるLANDを購入可能です。
Axie InfinityではAXSというNFT銘柄を用いることで、NFTゲーム上にてストーリー攻略や対戦に使用するアクシーというキャラクターを購入することが可能です。
以下の画像は、左がThe Sandboxのマーケットプレイス、右がAxie Infinityのマーケットプレイスとなっています。
出典:Axie Infinity - Marketplace
保有に応じたガバナンスへの参加権利
ブロックチェーンに関連したプロジェクト(プロトコル)や DAO(分散型自律組織)における運営方針の決定は、往々にしてトークンを用いて行われます。このような意思決定プロセスのことを総称してガバナンスと呼びます。
NFTプロジェクトにおける運営方針の決定についても、NFT銘柄の暗号資産によるガバナンスが採用されていることが多いです。
一般的には、トークン保有量が多いほどガバナンスへの影響力が強まっていく仕組みになっていきます。
現実世界における株式会社のように、一定数以上の株式を保有している人に対して株主総会の場で議決権を与える仕組みだと認識すると分かりやすいと思います。
なお、NFTプロジェクトの場合はガバナンスへの投票権にNFT銘柄ではなくNFTそのものを使用するケースがあります。ガバナンスへの参加を目的にNFT銘柄を購入する場合には、当該銘柄にガバナンスへの投票機能があるのかをしっかりとリサーチしておく必要があるでしょう。
ステーキングの利用権利
NFTプロジェクトやNFTゲームにおける機能の一つとして、 ステーキング機能を提供している場合があります。
こういった場合は、当該プロジェクトやゲームに対応したNFT銘柄をステーキングしておくことで、当該銘柄の保有量を少しずつ増やしていくことが可能です。
具体例としては、The Sandboxが提供しているステーキングが挙げられます。
このステーキングでは、自らが保有しているSANDをステーキングすることで年利約13%(2022年12月時点)でSANDを得ることが可能です。
出典:The Sandbox - The Sandboxステーキング
NFT銘柄(暗号資産)の選び方
ここまでの内容で、暗号資産のNFT銘柄の特徴を一通り知ることが出来たと思います。
暗号資産のNFT銘柄の特徴や具体的な使い道が分かったところで、次に肝心な選び方について見ていきましょう。
投資の観点から考えた際に考慮すべき事項について、以下で一つずつ解説します。
NFT銘柄の投資を検討している方は、参考にしていただけますと幸いです。
NFTプロジェクトの充実度や注目度
最も重要な指標は、購入を検討しているNFT銘柄に関連するプロジェクトの充実度及び注目度です。
充実度を観測する具体的な方法としては、公式のホームページや当該プロジェクトの設計書とも言えるホワイトペーパーの精査が挙げられます。プロジェクトの代表や開発陣、デザイナー陣のバックグラウンドも十分にチェックし、総合的に信頼に足るプロジェクトだと思えた段階で投資を行うとよいでしょう。
加えて、世間的な注目度も注視する必要があります。注目度を観測する手法は枚挙にいとまがなく、具体的にはDiscordコミュニティの盛り上がり具合や、Twitter上で当該プロジェクトについて言及している人がいるか、英語以外のコミュニティ(日本公式Twitterやアンバサダー)が存在しているか、などが挙げられます。
当該NFTプロジェクトのジャンルや用途
投資を検討しているNFTプロジェクトが、どのようなジャンルに当てはまりどのような使い道が用意されているのか、は最低限抑えておくべきです。
ひとえにNFTプロジェクトと言っても、ゲームやアート、ファッション、スポーツといったように分類されるジャンルは様々です。
特定のジャンルのNFT銘柄にのみ影響を与えるニュースがあることもあります。具体的には元フェイスブック社の社名変更のニュースです。当該ニュースが発表された際、NFT銘柄の中でもゲーム系に分類されるトークンの価格が軒並み暴騰しました。逆にスポーツ系に分類されるトークンの価格は余り変わらないどころか急落しました。
下の図は、ゲーム系のNFT銘柄に分類されるSANDとスポーツ系のNFT銘柄に分類されるBARの価格推移を比較したものです。
社名変更のニュースが報道されたのが2021年10月28日であることを考えると、両トークンの間に顕著に価格推移の仕方が異なっていると理解できると思います。
出典:CoinMarketCap - The Sandbox
出典:CoinMarketCap - FC Barcelona Fan Token
用途としても、ゲーム内アイテムの購入に用いられるようなユーティリティトークン、スポーチチームを応援するために保有するファントークン、プロジェクトの運営方針の議決権として用いられるガバナンストークンといったように、その使用用途は様々です
ちなみに、上述しているSANDはユーティリティトークンとガバナンストークンの用途を兼ね備えたトークン、BARはファントークンとなっています。
以上のように、NFT銘柄のジャンルや用途、過去のニュースの価格へのインパクトなどをしっかりと調べた上で投資を行うのが良いでしょう
有名企業との提携
企業との提携事例が多いNFTプロジェクトやNFTゲームは有望であると言えます。
なぜならば提携事例が多いということは、それだけ多くの企業にとって当該プロジェクトとの提携が魅力的に映ったという事実の裏返しだと考えられるからです。
NFTはビジネスとの親和性が高く、IT企業を始め数多くの業態の企業と提携を結んでいる傾向にあります。
以下に主要なNFTプロジェクトと、その提携先を列挙した表を示しました。
NFTプロジェクト名 | 提携先企業 |
The Sandbox | GUCCI、スクウェア・エニックス、ソフトバンク、LINE Studio |
Decentraland | コカ・コーラ、JPモルガン、ノルウェー政府 |
Enjin platform | Microsoft |
BAYC(Yuga Labs) | Adidas, Animoca Brands |
Flowブロックチェーン(Dapper Labs) |
現状としてNFTプロジェクトは、IT企業との提携以外ではGUCCIやスクウェア・エニックスといった何らかのブランドやIP(知的財産)を所有している企業との提携が多くなっています。
NFTはこのような業種のマネタイズ手段として有用であり、コラボイベントという枠組みでNFTを販売する形式がスタンダードとなっているためだと思われます。
事実として、The Sandbox上において2022年10月27日から11月9日の間で開催されたGUCCIとのコラボイベントでは、イベント内で販売されたNFTのほとんどの種類が売り切れており強い経済効果が観測できています。
通貨の時価総額
NFT銘柄を選ぶ際の指標として、最後にトークンの時価総額を挙げさせていただきます。
トークンの時価総額とは、「トークンの総発行量 × 1トークンの値段」で計算される指標です。
ざっくりとした認識として、時価総額が大きいトークンほど安全性が高く有名、時価総額が小さいトークンほど安全性に懸念があり有名ではない、と言えます。
初めてNFT銘柄を購入する場合は時価総額が大きいトークンを購入し、ある程度の目利きができるようになったら時価総額が小さいトークンにもチャレンジしてみる、という流れがよいかと思います。
大きな躍進を遂げたNFT銘柄の具体例としては、GALAが挙げられます。
GALAは2021年の年初時点では約0.15円でしたが、NFTの注目や元フェイスブック社の社名変更を受けて大きく価格を上昇させ、最終的に同年11月26日には約86円の終値を付けました。価格上昇率は570倍で、時価総額は4,000位から一気に100位以内に上昇しました。
2022年12月時点では1GALAおよそ3.5円で価格が推移していますが、時価総額は150位以内に留まっています。
このような例から分かるように、時価総額が低いから投資をしないという決断は後々の機会損失になり得る可能性があります。適切な調査を経た後であれば、あえて時価総額が低いNFT銘柄に投資をするという戦略も良いと思います。
なお、GALAに関する詳細については コチラにて解説しています。
NFT銘柄(暗号資産)の将来性
資産価値が認められるようになったデジタルデータであるNFT。
その将来性については数多くの機関が将来予測を行っており、ポジティブな見解を示しています。
本項目ではNFTの将来性に関して概観し、それらがNFT銘柄にもたらす影響を解説していきます。
NFT市場は2027年までに4.4倍へ市場規模を拡大
アメリカ、ドイツ、インドを拠点に持つ世界的な調査会社であるMarketsandMarkets Researchは、NFT市場は2022年の30億5,600万米ドル(約4,200億円)から、2027年までに136億7,900万米ドル(約1兆9,000億円)に拡大すると予測を立てています。倍率にして、約4.4倍の規模にまで成長することになります。
エンタ―テインメントやゲーム領域を中心に市場を拡大していくだろうと見込んでいるようです。
さらに、日本国内におけるNFT市場においても、今後発展していくという調査結果があります。
デロイトトーマツコンサルティング合同会社の調査レポートによると、日本国内におけるNFT関連企業の設立数は直近6年間で20倍になっており、LINEやメルカリ、楽天などの大手事業者も相次いで市場参入していることに言及しています。
参考:MarketsandMarkets Research - Non-Fungible Tokens Market worth $13.6 billion by 2027
参考:デロイトトーマツコンサルティング - 日本企業のNFTビジネスの課題と今後の可能性
NFT『ならでは』の市場を開拓
一言でNFTと言っても、そのジャンルは多種多様です。
特定ジャンルの需要が増加することによって、関連するNFT銘柄の価格変動に寄与する可能性は高いでしょう。
そんな中、NFTにしか実現できない、いわばNFT『ならでは』の市場を開拓できたプロジェクトは、他のNFTプロジェクトとの圧倒的な差別化が図れるでしょう。
近年盛り上がりを見せているNFT『ならでは』の市場として、PFP(Profile Picture)が挙げられます。PFPとは、TwitterなどのSNSのプロフィール画像に設定するために作られたNFTのことです。
一時期、海外の著名人を中心にPFPをSNSのアイコンに変更するのが流行していました。
具体的には、アーティストのジャスティン・ビーバーやサッカー選手のネイマールなどが、自身のプロフィール画像をPFPに変更していました(2022年12月時点ではネイマール選手は別の画像に変更されています)。
日本の芸能人では、EXILEメンバーの関口メンディーさんがTwitter上でPFPを使用していました(2022年12月時点では別の画像に変更されています)。
PFPはTwitter上で広がりを見せましたが、今後はInstagramでも利用が可能になる見込みです。現在Instagramは、特定のクリエイターグループ間でNFTの作成や売買、投稿機能のテストを行っているようです。
いま注目の暗号資産のNFT銘柄リスト
ここまでの解説で、おおまかなNFT銘柄の特徴や将来性について理解いただけたと思います。
ここからは具体的にどんなNFT銘柄が存在しているのかについて、そのNFTプロジェクトやNFTゲーム自体の特徴を交えながらトークンの特徴を解説していきたいと思います。
ENJ
ネイティブトークンの名前 | ENJ(エンジ、またはエンジンコイン) |
トークンの参考価格(2022年12月時点) | 1ENJ = 約40円 |
トークンの最大供給量 | 10億 ENJ |
トークンの時価総額ランキング(2022年11月時点) | 約80~90位 |
現在対応しているブロックチェーン | イーサリアム |
ホワイトペーパー | https://cdn.enjin.io/downloads/whitepapers/enjin-coin/en.pdf |
公式HP | https://ja.enjin.io/ |
ENJ(エンジンコイン)は、2009年にシンガポールで創業されたEnjin(エンジン)が立ち上げたブロックチェーン資産発行プラットフォーム「Enjin Platform(エンジン・プラットフォーム)」内で使用される暗号資産です。
Enjin Platformを平たく言うと、既存のアプリケーションに対してNFTといったブロックチェーン上の資産を導入できるプラットフォームであると表現できます。開発者は同サービスを使用して、NFTゲームの作成や管理を簡単に行うことができます。
その際、発行されるアイテム(NFT)の価値の裏付けとなるのが、エンジンコイン(ENJ)です。
総括すると、ENJはNFT関連のプラットフォームを利用するために必要なトークンであると言えます。NFTが今後一般社会に浸透していく過程で価格が上昇していく可能性があります。
SAND
ネイティブトークンの名前 | SAND(サンド) |
トークンの参考価格(2022年12月時点) | 1SAND = 約80円 |
トークンの最大供給量 | 30億 SAND |
トークンの時価総額ランキング(2022年11月時点) | 約40~50位 |
現在対応しているブロックチェーン | イーサリアム、ポリゴン |
ホワイトペーパー | https://installers.sandbox.game/TheSandboxWhitepaper_2020.pdf |
公式HP | https://www.sandbox.game/jp/ |
SANDは、主にThe Sandbox(ザ・サンドボックス)というNFTゲームで使用可能なトークンです。
The Sandboxは、ボクセルで表現されたメタバースを構築できるプロジェクトです。ユーザーがメタバースに制作されたゲームで遊んだり、ユーザー同士でコミュニケーションを取ったりすることができるゲームとなっています。
The Sandboxでは、SANDを用いてゲーム内で利用できるアイテムやアバター、ゲーム制作に必要な素材、そして「LAND」と呼ばれる土地を購入可能です。
なお上記のようなアイテムは全てNFTとして販売されているため、The Sandboxメタバース全体がNFTで構築されていると言っても過言ではありません。
上記より、SANDはThe Sandboxを形作るための重要な役割を持っていると考えられます。
AXS
ネイティブトークンの名前 | AXS(エーエックスエス) |
トークンの参考価格(2022年12月時点) | 1AXS = 約1100円 |
トークンの最大供給量 | 2.7億 AXS |
トークンの時価総額ランキング(2022年11月時点) | 約50~60位 |
現在対応しているブロックチェーン | イーサリアム、Roninブロックチェーン |
ホワイトペーパー | https://whitepaper.axieinfinity.com/ |
公式HP | https://axieinfinity.com/ |
AXSは、Axie Infinity(アクシー・インフィニティ)というNFTゲームで使用可能なトークンです。
Axie InfinityはAxie(アクシー)と呼ばれるモンスターを集め、戦わせる対戦ゲームとなっています。
Axie Infinityは2020年頃からお金が稼げるゲーム、いわゆるGameFiの代表的なプロジェクトとしてフィリピンで大流行し、NFTゲームとしての地位を比較的早期に確立しています。
Axie Infinityはゲームプレイを行うために専用のNFTであるアクシーを用意しなければならないというハードルがありました。しかし、2022年9月より新たにAxie Infinity OriginというFree to Playゲームをリリースしており、NFTゲームというポジションを取りながらもNFTという枠を飛び越えてユーザーを獲得する動きを見せています。
MANA
ネイティブトークンの名前 | MANA(マナ) |
トークンの参考価格(2022年12月時点) | 1MANA = 約55円 |
トークンの最大供給量 | 約21.9億 MANA |
トークンの時価総額ランキング(2022年11月時点) | 約40~50位 |
現在対応しているブロックチェーン | イーサリアム、ポリゴン |
ホワイトペーパー | https://decentraland.org/whitepaper.pdf |
公式HP | https://decentraland.org/ |
MANAは、主にDecentraland(ディセントラランド)というNFTゲームで使用可能なトークンです。
Decentralandは、最も歴史が長いとされるメタバース構想のブロックチェーンプロジェクトの一つです。イーサリアムブロックチェーンをメインとして開発されています。
ユーザーはDecentralandのメタバースにおいて、様々なNFTを購入および活用することが可能となっており、代表的な例としてはアバターの着せ替えアイテムなどが挙げられます。
加えて、メタバース内のコンテンツを自ら展開することも可能です。Decentralandメタバース上の土地はLANDというNFTとして販売されており、その土地を購入することで自分の作品を公開可能となっています。
APE
出典:Bored Ape Yacht Club - 公式インスタグラム
ネイティブトークンの名前 | ApeCoin(APE) |
トークンの参考価格(2022年12月時点) | 1APE = 約550円 |
トークンの最大供給量 | 10億 APE |
トークンの時価総額ランキング(2022年11月時点) | 約40~50位 |
現在対応しているブロックチェーン | イーサリアム |
ホワイトペーパー | - |
公式HP | https://apecoin.com/ |
APEとは、世界的に著名なNFTプロジェクトであるBAYC(Bored Ape Yatch Club)に関連するトークンです。
BAYCはサルをモチーフにしたNFTシリーズで、ラッパーのエミネムといった海外の有名人らが購入したことで話題となりました。
APEは今後、BAYCを生み出したYuga Labs(ユガラボ)が展開するプロジェクトの主要トークンとしての利用が計画されています。実際にYuga Labsが開発を手掛けるメタバースプロジェクト『Otherside(アザーサイド)』では、当該メタバース上の土地である『Otherdeeds』の販売がAPEで決済されました。
APEの購入を考えている方は、今後のYuga Labsの動向を注視する必要があるでしょう。
CHZ
ネイティブトークンの名前 | Chiliz(チリーズ) |
トークンの参考価格(2022年12月時点) | 1CHZ = 約20円 |
トークンの最大供給量 | 8,888,888,888 CHZ |
トークンの時価総額ランキング(2022年11月時点) | 約40~50位 |
現在対応しているブロックチェーン | イーサリアム、BNBビーコンチェーン、ソラナ |
ホワイトペーパー | - |
公式HP | https://www.chiliz.com/jp/ |
CHZは、ファントークンの発行を支援するプロジェクトであるチリーズ(Chiliz)にて使用可能なトークンです。
ファントークンとは、スポーツチームやコンテンツに関するファンが購入することを想定して設計された暗号資産(トークン)のことです。
ファントークンを購入すると、チーム運営の方針決定に投票を通して関わることができたり、チケットの抽選や様々な企画に参加する権利が付与されたりします。
2020年6月24日にスペインのサッカーチームであるFCバルセロナがChilizを用いてファントークンを発行したことを皮切りに、他のサッカーチームやeスポーツチームなども相次いで発行を行いました。なおFCバルセロナのファントークンであるBARは、初期販売分が全て完売となっています。
今後ファントークンがスポーツ等の分野で浸透していくことにより、CHZの価格変動に寄与することが予想されます。
参考:FCバルセロナ公式サイト
FLOW
出典:flow - 公式サイト
ネイティブトークンの名前 | FLOW(フロー) |
トークンの参考価格(2022年12月時点) | 1FLOW = 約140円 |
トークンの最大供給量 | - |
トークンの時価総額ランキング(2022年11月時点) | 約40~50位 |
現在対応しているブロックチェーン | flowブロックチェーン |
ホワイトペーパー | https://flow.com/technical-paper |
公式HP | https://flow.com/ |
FLOWは、NFTやメタバースに特化したブロックチェーンのネイティブトークンです。
このブロックチェーンはflowブロックチェーンと呼ばれ、カナダに本社を置くブロックチェーン企業のDapper Labs(ダッパーラボ)社が開発を行っています。
flowブロックチェーンはNFTやメタバースを活用した次世代のゲームやアプリ、それに付随するデジタル資産全般の基盤となることを目標に設計されており、イーサリアムが抱えているスケーラビリティ問題(取引手数料の高騰など)の解決を掲げているブロックチェーンです。
加えて、開発元のDapper labsはGoogleやインスタグラムといった大手企業、サービスとの連携も進めており、NFTやメタバースの一般人への普及を念頭に置いて戦略を立てています。
ネイティブトークンとしてのFLOWは今後、NFTが一般社会に広まっていくに連れてエコシステムの成長が見込まれる可能性があります。
DEP
出典:Digital Entertainment Asset社 - 公式サイト
ネイティブトークンの名前 | DEAPcoin(ディープコイン) |
トークンの参考価格(2022年12月時点) | 1DEAPcoin = 約0.5円 |
トークンの最大供給量 | 300億枚 |
トークンの時価総額ランキング(2022年11月時点) | 約400~500位 |
現在対応しているブロックチェーン | イーサリアム、バイナンススマートチェーン、ソラナ、ファントム、ポリゴン、アバランチ |
ホワイトペーパー | https://playmining.gitbook.io/whitepaper/ |
公式HP | https://dea.sg/ |
DEPとは、NFTゲームプラットフォームであるPlayMining(プレイマイニング)で使用することができるトークンです。
PlayMiningはシンガポールに本社を置くDigital Entertainment Asset社が開発を手掛けており、公式発表によると世界100ヶ国以上のユーザー230万人に対してサービスを提供している大規模なプラットフォームとのことです。
DEPはPlayMiningのエコシステムを構築するための重要な要素として開発されており、DEPを使用することで当該プラットフォーム上でのNFTの購入が可能です。
さらにPlayMining上で展開されているゲームをプレイすることでDEPを獲得することも可能になっており、いわゆるGameFi分野におけるトークンの特性も持ち合わせています。
PLT
出典:HashPort公式YouTube - HashPalette movie full version
ネイティブトークンの名前 | Palette token(パレットトークン) |
トークンの参考価格(2022年12月時点) | 1PLT = 約9円 |
トークンの最大供給量 | 10億 PLT |
トークンの時価総額ランキング(2022年11月時点) | 約3000~3500位 |
現在対応しているブロックチェーン | Palette Chain(パレットチェーン) |
ホワイトペーパー | https://document.hashpalette.com/HashpalettePaper_EN.pdf |
公式HP | https://hashpalette.com/ |
PLTは、エンターテインメント領域に特化したNFTプラットフォームである『パレット(Palette)』で利用されるトークンです。
Paletteは、複数企業によって構成される団体が運営するブロックチェーンネットワークであり、イーサリアムなどの公に誰でも参加が可能なパブリックブロックチェーンとはその性質を異にします。
ちなみに、Paletteのようなブロックチェーンの形式のことをコンソーシアムブロックチェーンと呼びます。
上述した性質により、従来環境におけるNFTが抱えていたスケーラビリティ問題(取引手数料の高騰や取引の遅延)を解決します。結果として、NFTの発行・配布・流通を全て透明性の高いパレットチェーン上で、高速、安価かつ簡単に行うことが可能となるのです。
PLTはPaletteを使用する際の取引手数料やNFTの購入に使用することが可能となっています。
GALA
ネイティブトークンの名前 | GALA(ガラ) |
トークンの参考価格(2022年12月時点) | 1GALA = 約4円 |
トークンの最大供給量 | - |
トークンの時価総額ランキング(2022年11月時点) | 約100~150位 |
現在対応しているブロックチェーン | イーサリアム、バイナンススマートチェーン、ソラナ |
ホワイトペーパー | - |
公式HP | https://games.gala.com/ |
GALAは、Gala Games(ガラ・ゲームズ)というプラットフォーム上で使用可能なトークンです。
Gala Gamesは、NFTゲームの集積地を目指して展開しているプラットフォームで、NFTゲーム版のSteamというイメージです。GALAはGala Games内で配信されているゲーム上で使用することができ、NFTとして存在しているキャラクターやゲーム内アイテム等の購入に使用できます。
Gala Gamesでは既に複数のゲームが運営されており、ゲーム中で得たアイテム等はブロックチェーンを介してのユーザー間取引が可能となっています。
Gala Gamesが注目されている理由としては、開発チームが非常に強力であることが挙げられます。フォートナイトといった有名ゲームを手掛けてきたEpic Games社出身のクリエイターが多く在席しています。
将来的にNFTゲームの市場が拡大していけば、GALAの価格上昇が起こる可能性があります。
株式のNFT関連銘柄
NFT関連の銘柄は暗号資産のみならず株式にも存在しています。
本項目では、暗号資産から離れて株式におけるNFT関連の銘柄を紹介していきたいと思います。
Meta(ティッカーシンボル:META)
Meta社はアメリカに本社を構えるIT企業です。
2022年以前はFacebookという名前の会社でしたが、2021年の年末に社名変更の声明を発表してMetaとなりました。
子会社であるInstagramはNFT機能の導入を予定しているため、NFT関連企業として投資候補に挙がります。
Twitter(ティッカーシンボル:TWTR)
Twitter社は、TwitterというSNSサービスを開発、運営している大手IT企業です。
著名な企業の中では率先して、NFTないしは暗号資産領域におけるサービス内機能を充実させてきました。
具体的には、2021年9月に発表されたビットコインの投げ銭受付機能、2022年1月に発表されたNFTアートのプロフィール画像の設定機能が挙げられます。
参考:Twitter Blog - Bringing Tips to everyone
VISA(ティッカーシンボル:V)
VISA社はグローバルにサービスを展開する決済会社です。
VISAはアーティストやミュージシャンといったクリエイター向けに、NFTに関する支援プログラムを提供しています。
加えてVISAは、2021年の8月にNFTコレクションであるCryptoPunksを49.5ETH(約1700万円)で購入しています。CryptoPunksは最古級のNFTとして認知されており、BAYCと並び著名なNFTコレクションの一つです。
このような事実から、VISAがNFT領域に対して前向きな姿勢であることが伺えます。
ミクシィ(証券コード:2121)
ミクシィ(MIXI)とは、SNSのmixiやスマホゲームの『モンスターストライク』などを開発、運営する日本のIT企業です。
ミクシィはスポーツ専門の映像配信サービス『DAZN(ダゾーン)』と協力し、様々なスポーツのスーパープレイシーンをコレクションできるNFTマーケットプレイス『DAZN MOMENTS(ダゾーンモーメンツ)』を提供しています。
ミクシィは2021年にFlowブロックチェーンの開発を行うDapper Labs社との業務提携を行っており、先のマーケットプレイスもDapper Labs社の技術やノウハウを活用する形でFlowブロックチェーンを基盤にサービス構築が行われています。
モンスターストライクといった自社IP(知的財産)も持ち合わせていることを考えると、今後NFT領域でのビジネスを展開していくにあたって競争優位性を持てる可能性があります。
参考:ミクシル - NFT×スポーツ『DAZN MOMENTS』始動!サービス概要と展望をNFT事業責任者に聞いてみた
スクウェア・エニックス・ホールディングス(証券コード:9684)
スクウェア・エニックス・ホールディングスは、株式会社スクウェア・エニックスを傘下に持つ日本の持ち株会社です。
株式会社スクウェア・エニックスは、ドラゴンクエストなどの開発を行うゲーム事業を主軸に、出版や音楽事業を展開しています。
スクウェア・エニックス・ホールディングスは比較的早期にNFT領域への出資を開始しており、2020年3月にはThe Sandboxへの出資を行っています。
さらに2021年3月には、NFTゲーム及びNFTビジネス支援事業を展開するdouble jump.tokyoとの協業を発表し、スクウェア・エニックス株式会社の持つIPを活用したNFTビジネスの展開を予定しています。
参考:PRTIMES - double jump.tokyoがスクウェア・エニックスとNFTコンテンツ開発での協業を発表
マネックスグループ(証券コード:8698)
マネックスグループとは、大手ネット証券のマネックス証券を主軸に事業を展開する日本の企業グループです。
暗号資産取引所CoincheckやNFTマーケットプレイスのCoincheck NFTも運営しています。
特にCoincheckはグローバルで展開しているNFTプロジェクト(The SandboxやDapper Labs、Enjinなど)との提携を数多く行っているため、将来的にNFT市場における存在感をグローバルで高めていく可能性があるでしょう。
NFT銘柄の暗号資産を購入するには?
NFT銘柄の暗号資産を購入するためには、暗号資産取引所の口座開設をする必要があります。
今回はCoincheckの口座を開設する方法と、実際に暗号資産を購入するまでの手続きについて解説していきます。
なお、2022年12月時点においてCoincheckで取り扱いのあるNFT銘柄としては、ETH、ENJ、PLT、SANDが挙げられます。
下記より、口座の開設方法とETHの購入例をご紹介いたします。
ステップ①Coincheckへの口座開設を行う
Coincheckでは、以下の3ステップで簡単に口座開設が可能となっています。
- 1.アプリのダウンロード(スマートフォンで開設する場合)
- 2.アカウント作成
- 3.本人確認
口座開設はスマートフォンのアプリまたはパソコンのブラウザから行うことができます。
詳細な口座開設方法は、コチラの記事で画像・動画付きで詳しく紹介しています。まだ口座開設がお済みでない方は、記事を参考にして登録を行ってください。
ステップ②日本円を入金する
口座開設が終わったら、次は日本円の入金を行いましょう。
Coincheckでは、アプリかWEB(ブラウザ)のどちらかで入金することができます。
アプリ及びWEB(ブラウザ)での入金方法については、コチラの記事で画像付きで解説しております。まだ入金がお済みでない方は、当該記事を参考に操作いただけるとスムーズかと思います。
ステップ③投資したいNFT銘柄を選び、購入する
入金が完了したら、いよいよNFT銘柄の暗号資産を購入していきましょう。
暗号資産の購入はアプリとWEB(ブラウザ)のどちらからでも可能となっております。
アプリ及びWEB(ブラウザ)での暗号資産の購入方法については、コチラの記事で画像付きで解説しております。
まとめ
本記事では、NFT銘柄の特徴や将来性、具体的な銘柄名を紹介してきました。
NFT銘柄と一言で表しても、そのユースケースや種類は多様であることが理解いただけたと思います。
NFTはメタバースとも関連の深い概念であり、今後のメタバースの発展に追随してNFTの普及も進む可能性が高いです。
今後の発展に備えてNFT周りの知識をアップデートしていくためにも、少額からでも何かしらのNFT銘柄を保有してみてはいかがでしょうか。
本記事の内容をNFT銘柄に投資するかどうかの判断材料に活用していただければ幸いです。
もしNFT銘柄への投資を始めたいと思った方には、投資への足掛かりとしてCoincheckの口座開設から始めていただければ幸いです。
※本記事はNFT関連銘柄(暗号資産・株)について各銘柄を紹介したものであり、価格上昇を保証するものではありません。投資はご自身の判断で行ってください。