メタバースのやり方・始め方!必要な機材とおすすめサービスを紹介

「次世代のSNS」と呼ばれ、さまざまな業界から注目を集めているメタバース

テレビやネットでその言葉を目にすることはあっても、実際にメタバースを利用したことがある人は意外と少ないのではないでしょうか?

メタバースは、以下のステップに沿って始めるのが一般的です。

  • ①メタバースサービスに登録
  • ②暗号資産取引所で口座開設
  • ③メタバースで必要な暗号資産を購入
  • ④ウォレットを作成
  • ⑤暗号資産をウォレットに送金

この記事では、「何となく敷居が高そう」と思われがちなメタバースの始め方を徹底解説。「メタバースに興味があるけど、どうやって始めたらいいのかわからない」、「PCや機材は何を揃えたらいいの?」といった方に向けて、始めるまでの手順や用意する機材、注意点などについて解説していきます。

目次

そもそもメタバースとは

メタバースとは

メタバースとは、「インターネット上に構築された三次元の仮想空間」です。「超越」を意味する”メタ”と「世界」を意味する”ユニバース”が組み合わされた造語で、1992年にアメリカで出版されたSF小説『スノウ・クラッシュ』で初めて使用されました。

メタバースでは現実世界と同じようにさまざまな建物が立ち並び、ユーザーは自身の分身である「アバター」を使って、好みの服や靴、帽子などのアイテムを着用し、自由に空間内を散策したり、他のユーザーとコミュニケーションをとったりして楽しむことができます。

このような特徴を持つことから、現時点ではメタバースは主にゲーム分野で活用されています。代表的なところでは、『マインクラフト』や『あつまれ どうぶつの森』、『The Sandbox』などが有名です。

ただ、コロナ禍によりリモートワークの割合が増加してからは、Meta(旧Facebook)やMicrosoftがVR空間内でミーティングができるサービスを提供するなど、ゲーム以外でもメタバースの用途が拡大してきています。

メタバースを始める際に必要なもの

メタバースを始める際に必要なもの

メタバースを始める際には、主に以下のものが必要になります。

  • 暗号資産取引所の口座
  • メタバース内で使用する暗号資産
  • 暗号資産ウォレット(MetaMaskなど)
  • VR対応PC・モニター
  • VRゴーグル、コントローラー

それぞれどのような理由で必要なのか、順番に見ていきましょう。

暗号資産取引所の口座

メタバースには、「サービス内で使用するアイテムやキャラクターをNFTとして売買できる」という特徴があります。

そして、それらのNFTの取引にはイーサリアム(ETH)などの暗号資産が用いられるため、ユーザーはメタバースサービスを利用する前に暗号資産取引所で口座を開設しておく必要があります。

ただし、メタバースの中にはアイテムをNFTとして売買できないサービスも存在します。そのため、メタバースを利用する際には、利用を検討しているプラットフォームで暗号資産が必要になるのかを事前に確認しておきましょう。

メタバースとNFTの関係性

メタバースには、NFTと親和性が高いという特徴があります。

NFTとはNon-Fungible-Tokenの略で、日本語で「非代替性」トークンと呼ばれることもあります。NFTはブロックチェーン上に構築されるデジタルデータであり、暗号資産(仮想通貨)と同様に所有や譲渡に関する記録が改ざんされにくいという性質を持ちます。

これまでのデジタルデータは誰でも簡単にコピーが可能であり、それゆえに価値が付きませんでした。

しかしNFTであればブロックチェーンを活用することで当該データの「唯一性」が証明できます。端的に言えば、複製できないデジタルデータであるという証明ができるようになったのです。その結果、NFTが有する希少性や有用性に応じた価値が付くようになったのです。

NFTが暗号資産と異なるのは、データとして代替不可能であるという特徴を持っている点です。

Non-Fungible Token

例えば、Aさんが持っている1ビットコインとBさんが持っている1ビットコインは同等の価値であり、交換することができる「代替可能」なものです。

一方で、「代替不可能」とは全く同じものが存在しない、例えば「金メダル選手の直筆サイン入りTシャツ」のような一点物であることを意味しています。

このように、データの唯一性を証明できるNFTを活用することで、メタバース内で使用するアイテムやキャラクターにも一点物としての価値を付与することができ、それらをマーケットプレイスなどで売買することが可能になるのです。

メタバース内で使用する暗号資産

前述の通り、一部のサービスを除いて、メタバース内で使用されるアイテムやキャラクターはNFTとして売買することが可能です。そして、NFTの売買には暗号資産が使用されます。

現状、世に出回っているNFTの多くがイーサリアムのブロックチェーン上で構築されているため、多くのNFTマーケットプレイスではイーサリアム(ETH)を決済用の通貨として採用しています。

ただし、厳密にはどの暗号資産を決済用の通貨として採用しているかはNFTマーケットプレイスやメタバースサービスによって微妙に異なります。そのため、利用を検討しているサービスで使用できる暗号資産を事前に確認してから、取引所で必要な暗号資産を購入するようにしましょう。

独自トークンを発行しているメタバースもある

メタバースの中には、そのプラットフォーム内だけで使用できるトークン(暗号資産)を発行しているところもあります。例えば人気メタバースゲーム『The Sandbox』では、The Sandbox内だけで使用できるサンド(SAND)という独自トークンを発行しています。

サンド(SAND)は、LANDと呼ばれるThe Sandbox内の土地やゲーム内で使用するアイテムを購入する際に使用されます。そのため、これからThe Sandboxをプレイしたいと思っている人は、事前に暗号資産取引所でSANDを購入しておくと、ゲームを始めてからスムーズにアイテムやサービス料金の支払いを済ませることができます。

暗号資産ウォレット(MetaMaskなど)

暗号資産取引所で購入した通貨は、取引所が管理するウォレットに保管されています。そのため、メタバースなどのサービスで暗号資産を使用するには、購入した通貨を個人のウォレットに送金する必要があります。

暗号資産のウォレットにはさまざまな種類がありますが、特に多くのユーザーに利用されていて知名度が高いのは、Webブラウザの拡張機能やスマホアプリとして利用できる「Metamask(メタマスク)」です。

MetaMaskは暗号資産だけでなく、メタバースゲームなどで手に入れたNFTも保管することも可能です。誰でも無料で使えるので、メタバースの利用を考えている方はぜひインストールしておきましょう。

VR対応PC・モニター

メタバース

メタバースを利用するには、VRに対応したPCを用意する必要があります。

メタバースは3Dグラフィックを動かすため、ディスプレイに画像や映像を流すためのパーツである「グラフィックボード」を搭載したゲーミングPCが使用されるのが一般的です。グラフィックボードを搭載していないPCだと、「処理落ち・その場で固まる」などの問題が発生して、快適にプレイできない可能性が高まります。

ゲーミングPCの価格帯は10〜40万円台と幅広いですが、価格情報サイト「価格.com」の人気売れ筋ランキング(2022年10月10日時点)によると、購入者の割合としては15〜20万円程度の機種を購入する層が多いようです。

価格.com「ゲーミングPC 通販 価格比較」

引用:価格.com「ゲーミングPC 通販 価格比較」

ゲーミングモニター

3Dゲームを快適にプレイするには、ゲームに特化した「ゲーミングモニター」を用意することも大切です。

一般的なPCモニターの場合、Webサイトの閲覧や文書作成などが主な用途であり、ゲームのような素早い動きの映像をスムーズに表示させるのには適していません。その点、より応答速度やリフレッシュレートに優れたゲーミングモニターを使用することで、滑らかな映像で快適に3Dゲームを楽しむことができます。

ゲーミングモニターの価格はサイズや性能によって異なりますが、2万円〜10万円程度の商品を購入する人が多いようです。

以下は、「価格.com」における「ゲーミングモニター 人気売れ筋ランキング」(2022年10月14日時点)です。

価格.com「ゲーミングモニター 通販 価格比較」

引用:価格.com「ゲーミングモニター 通販 価格比較」

VRゴーグル、コントローラー

メタバースを利用するのに、VRゴーグルとコントローラーは必須ではありません。ただし、ゴーグルなどの機器を使用することで、より臨場感や没入感のあるプレイを楽しむことができます。

価格に関してはメーカーや機種、ストレージなどによって異なりますが、もっとも安価なもので数千円、高価なもので15万円程度で販売されているケースが多いようです。

以下は、「価格.com」における「VRゴーグル・VRヘッドセット 人気売れ筋ランキング」(2022年10月10日時点)です。

価格.com「VRゴーグル・VRヘッドセット 通販 価格比較」

引用:価格.com「VRゴーグル・VRヘッドセット 通販 価格比較」

メタバースのやり方・始め方

メタバース

メタバースは、以下のステップに沿って始めるのが一般的です。

  • ①メタバースサービスに登録
  • ②暗号資産取引所で口座開設
  • ③メタバースで必要な暗号資産を購入
  • ④ウォレットを作成
  • ⑤暗号資産をウォレットに送金

それぞれ詳しく見ていきましょう。

①メタバースサービスに登録

最初に、目的のメタバースサービスに登録しましょう。

登録に必要な作業やものは、サービスによって異なります。

例えば『The Sandbox』の場合、以下の2ステップで簡単にゲームを始めることができます。

  1. アカウント作成
  2. エディターのダウンロード

アカウントは、The SandboxとMetamaskなどのウォレットを接続した後、メールアドレス、ニックネーム、パスワードを設定すれば作成することができます。

The Sandboxの始め方について詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

②暗号資産取引所で口座開設

前述したように、メタバースの中にはアイテムの購入やサービス料金の支払いに暗号資産が必要になるものがあります。そのため、事前に暗号資産取引所で口座開設して必要な暗号資産を購入しておくと、サービスを利用してからスムーズに決済ができるようになります。

ただし、メタバースの中には暗号資産を使わないサービスもあります。そのタイプのメタバースを利用する際には、②〜⑤の作業は不要です。

口座開設に必要なものや手順は、取引所によって異なります。Coincheckの場合、以下の3ステップで簡単に口座開設ができます。

  • 1.アプリのダウンロード(スマートフォンで開設する場合)
  • 2.アカウント作成
  • 3.本人確認

また、混雑状況により必要な日数は変わりますが、Coincheckでは口座開設の申し込みをしてから最短で翌営業日には暗号資産の売買が可能です。

③メタバースで必要な暗号資産を購入

口座開設が完了したら、次はメタバースで必要になる暗号資産を購入しましょう。

Coincheckでは、以下の2ステップで簡単に暗号資産を購入することができます。

  • 1.日本円を入金する
  • 2.暗号資産を購入する

先ほども説明したように、メタバースやNFTマーケットプレイスによって決済に用いられる暗号資産は異なります。暗号資産を購入する際には、利用を検討しているサービスでどの暗号資産が使えるのかを事前に確認しておきましょう。

なお、Coincheckが運営する「Coincheck NFT」では、ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)のほか、Coincheckで取り扱いのある30種類以上の暗号資産を使用することが可能です。

④ウォレットを作成

暗号資産の購入が終わったら、次は暗号資産を保管するためのウォレットを用意しましょう。ウォレットは、購入した暗号資産をメタバースなどのサービスで使用する際に必要になります。

暗号資産ウォレットの代表格ともいえるMetaMaskの場合、Webブラウザの拡張機能を追加するだけですぐに利用することが可能です(PCの場合)。スマートフォンで利用するには、無料のアプリをインストールして使用します。

MetaMaskの詳しい使い方は、以下の記事をご参照ください。

⑤暗号資産をウォレットに送金

暗号資産の送金

最後に、作成したウォレットに暗号資産を送金します。

送金には、送金先ウォレットの「入金用アドレス」が必要になるのであらかじめ用意しておきましょう。次に、暗号資産取引所の「送金ページ」にアクセスし、送金する暗号資産の種類を選択。「宛先」「送金額」などを入力してから送金します。

Coincheckで暗号資産を送金する方法は、以下のページをご参照ください。

ブラウザ:暗号資産を送金する方法

アプリ:ビットコインを送金する方法

メタバースを始める前に確認したい注意点

メタバース

メタバースを始める際の注意点には、主に以下の4つがあります。

  • 機材を揃える必要がある
  • パスワードの流出
  • 不当に高額なNFTを購入しない
  • 依存症のリスク

それぞれ詳しく見ていきましょう。

機材を揃える必要がある

メタバースを利用するには、VRに対応したPCが必要になります。最近はスマートフォンでプレイできるサービスも増えてきていますが、メタバースは3Dグラフィックを動かすため、現状では処理能力の高いデスクトップPCでプレイするのが一般的なようです。

ただし、PCでもCPUやメモリなどの性能が低いと、画面がカクカクしたり動かなかったりすることがあるので注意が必要です。メタバースをプレイする際には、ある程度のスペックを備えたPCを用意しましょう。

例えば、Meta(旧Facebook)が販売しているVRゴーグル「Meta Quest 2」を、PCに接続して使用する場合の推奨スペックは以下の通りです。

プロセッサ
Intel i5-4590 / AMD Ryzen 5 1500X以上
メモリ 8GB以上のRAM
オペレーティングシステム Windows 11
USBポート USBポートx1

参考:Meta「Meta Quest Linkの適合性」

パスワードの流出

メタバース内で使用しているパスワードが他人に知られてしまうと、アカウントを乗っ取られてしまう危険があるので注意が必要です。

また、MetaMaskなどのウォレットのパスワードやリカバリーフレーズなどの情報も、第三者に流出すると保管している暗号資産NFTなどを盗まれてしまう危険性があります。

そのようなリスクを防ぐためにも、メタバースを始める際にはハッキング対策を講じておくことが重要です。「怪しいサイトにアクセスしない」、「セキュリティソフトを導入する」など、普段からセキュリティ対策を心がけましょう。

不当に高額なNFTを購入しない

メタバースで必要なアイテムをNFTマーケットプレイスなどで購入する際には、売られているNFTが適正な価格であるかを確認するようにしましょう。

マーケットプレイスにおけるNFTの販売方法には、主に以下の2種類の形式があります。

マーケットプレイスにおけるNFTの販売方法

このうち定額販売に関しては、基本的に売り手が自由に価格を設定することができます。そのため、買い手は不当に高い価格で購入してしまわないように、まず販売価格が適正であるかを見極める必要があります。

NFTの取引を始めたばかりの頃は、売られている価格が妥当なのかがわからず、平均的な価格より高値で購入してしまうことがよくあります。定額販売でNFTを購入する際は、類似するコンテンツがどのくらいの価格で売られているのかを下調べして、販売価格が適正であることを確認してから購入するようにしましょう。

依存症のリスク

2019年、WHO(世界保健機関)はゲームのやり過ぎで日常生活が送れなくなる「ゲーム障害」を新たな依存症として認定しました。

娯楽性と没入感の高いメタバースは、他のゲームと同じように連日長時間プレイすると依存症になるリスクがあります。メタバースを利用する際には、「長時間遊ばない」、「こまめに休憩をとる」など節度をもってプレイするようにしましょう。

メタバースで利益を上げる方法

メタバースで利益を上げる方法としては、主に以下の5つがあります。

  • ゲームをプレイして利益を出す(Play to Earn)
  • メタバース内の施設やゲームを制作する
  • アイテムやキャラクターを制作しNFTとして販売する
  • アバターワーカーとして働く
  • NFT・メタバース銘柄の暗号資産に投資する

どのような内容なのか、順番に見ていきましょう。

ゲームをプレイして利益を出す(Play to Earn)

メタバースやNFTゲームの世界には、「Play to Earn(遊んで稼ぐ)」という考え方があります。これは、ゲームをプレイすることで報酬を得て、利益を出すことを指します。

メタバース・NFTゲームの中には、プレイ中に一定の条件をクリアすることで独自トークンやNFTを獲得できるものがあります。そうした報酬は暗号資産取引所やNFTマーケットプレイスなどで売却できるため、従来のゲームでは実現できなかった「ゲームをプレイして利益を出す」という仕組みが成立しています。

報酬を獲得するための条件はプラットフォームによって異なりますが、以下のような条件を設定しているところが多いようです。

  • 対戦に勝利する
  • ランキングで上位に入る
  • 大会で上位入賞する

メタバース内の施設やゲームを制作する

メタバースの中には、メタバース内で利用される施設やゲームをユーザー自身が制作できるものがあります。

例えば『The Sandbox』の場合、「Game Maker」というツールを使うことで誰でも無料で3Dゲームを作ることができます。Game Makerには使いやすいビジュアルスクリプトツールが搭載されているため、コーディングの技術は必要なく、ほんの数分で完成度の高いゲームを制作することが可能です。

Game Maker

引用:「初めてのThe Sandbox (ブロックチェーンゲーム)」

アイテムやキャラクターを制作しNFTとして販売する

施設やゲームと同じように、メタバースではアバターやアバターが身につける衣装、使用するアイテムなどもユーザーが制作できます。

『The Sandbox』では「VoxEdit」という無料の3Dボクセルモデリングパッケージを使うことで、人や動物、葉、道具などの3Dモデルを制作・アニメーション化することができます。

ボクセルとは、正方体を組み立てて作る作品のことを指します。VoxEditでは積み木を楽しむ感覚で作品を作ることができるため、絵心の無い方でも比較的簡単に制作することが可能です。

ボクセルアート

引用:「初めてのThe Sandbox (ブロックチェーンゲーム)」

さらに、VoxEditで制作されたアバターやアイテムは、The Sandboxのマーケットプレイスにエクスポートすることでアセットとして販売することもできます。なお、The Sandboxのマーケットプレイスでは決済用の通貨としてサンド(SAND)が使用されています。

今後メタバースが普及していくにつれて、「空き時間にメタバースのアイテムを作って販売し、家計の足しにする」というような副業者も増えてくるかもしれません。

アバターワーカーとして働く

アバターワーカーとは、メタバースの中でアバター姿で働く人のことを指します。

現時点でのアバターワーカーの求人内容としては、コンビニのバーチャルショップの店員や、メタバース上で開催されるイベントの案内スタッフなどの接客業務がメインのようです。

コンビニ大手のLAWSONも現在、ローソン店舗におけるアバター活用実証実験の一環として、アバターワーカーとして2023年1月1日〜2023年2月末まで働ける人を10〜30名程度募集しています。

LAWSON

引用:ローソン研究所「ローソンアバターのオペレーターを募集します!」

アバターワークは場所、年齢、性別、身体的ハンディキャップなどに制約されない新たな働き方として、接客業を中心にさまざまな業界から注目を集めています。

メタバース・NFT銘柄の暗号資産に投資する

暗号資産の中には、特定のメタバース・NFTプラットフォーム内で使用するために開発された銘柄があります。

一般的に、ゲームやプラットフォームなど大元となるNFT・メタバースの需要や知名度が高まると、それに関連する暗号資産の価値も上がる傾向があります。そのため、将来性の高そうなNFT・メタバースに関連する銘柄を取引所で購入し、値上がりしたときに売却すれば利ざやを得ることが可能です。

なお、NFT・メタバース銘柄の中で有名なものには、サンド(SAND)やエンジンコイン(ENJ)などがあります。エンジンコインはブロックチェーン資産発行プラットフォーム「Enjin Platform」で発行される資産(NFT)の裏付けとなる暗号資産で、主にゲーム開発の分野で活用されています。

おすすめのメタバース7選

ここまで、メタバースの始め方や注意点について説明してきました。ここからは、「メタバースを始めたいけど、どのサービスを利用したらいいかわからない」という方に向けて、おすすめのメタバースを紹介していきます。

人気・知名度ともに高いプラットフォームとしては、主に以下の7つがあります。

  • The Sandbox
  • Decentraland(ディセントラランド)
  • マインクラフト
  • フォートナイト
  • VRChat
  • cluster(クラスター)
  • Otherside

おすすめのメタバース①『The Sandbox』

引用:The Sandbox

The Sandbox(ザ・サンドボックス)』はボクセルで表現されたメタバースを構築するプロジェクトです。

ユーザーがメタバース上に制作されたゲームで遊んだり、ユーザー同士でコミュニケーションを取ったりすることができるゲームとなっています。

The Sandboxでは、メタバース上で利用できるアイテム、アバター、ゲーム制作に必要な素材、そして「LAND」と呼ばれる土地を、「ETH」や「SAND」というトークンを用いてNFTマーケットプレイス上で売買できます。

コインチェックでは、NFTマーケットプレイス「Coincheck NFT」を提供しており、LANDの購入が可能です。他のNFTマーケットプレイスと違い、「ETH」や「SAND」のみの決済方法ではなく、Coincheckで取り扱っている30種類以上の暗号資産で決済が可能です。ぜひご利用ください。

OASIS TOKYO

OASIS TOKYO

「※OASIS TOKYO」は、コインチェックが『The Sandbox』上で開発・展開しているメタバース都市です。メタバース上での活動を体験する機会を提供することや『The Sandbox』上でのコミュニティ活動の活性化を目的とし、2022年中に一般公開を予定しています。

「OASIS TOKYO」は、”2035年の近未来都市”をコンセプトにしたメタバース×NFTのコミュニティ拠点です。日本を連想させる象徴的な街並みの中に美術館やステージなどのイベント施設を設置し、さまざまな分野のアーティストとファンとの交流や企業のコミュニティ育成の場として活用してもらうことを目指しています。

(※)コインチェック株式会社は、「OASIS」の運営をはじめとするメタバース事業を、マネックスクリプトバンク株式会社に事業譲渡することを決定し、MCBは本年10月2日付けで同事業を承継することといたしました。 詳しくはこちら

おすすめのメタバース②『Decentraland(ディセントラランド)』

Decentraland

引用:Decentraland

Decentralandは、イーサリアムブロックチェーンを基盤にして開発されたメタバースプロジェクトです。

ユーザーはDecentraland内に建設されている施設を楽しむことができるほか、仮想空間内の土地であるLANDを購入し、その上に自分のコンテンツを作り上げることもできます。また、自身が作成したコンテンツを売却して利益を得ることも可能です。

過去にはコカ・コーラやJPモルガンなどの有名企業ともコラボしており、個人ユーザーだけでなく企業からも大きな注目を集めているプロジェクトです。

OASIS KYOTO

OASIS KYOTO

次に、Decentralandのメタバースを活用したプロジェクト「OASIS KYOTO」を紹介します。

『※OASIS KYOTO』は、コインチェックが『Decentraland』のLANDに建設中のメタバース都市です。”2035年の近未来都市”をコンセプトにした「メタバース×NFT」のコミュニティ拠点で、神社仏閣など日本の古都を連想させる街並みになっています。

OASIS KYOTOではファッションや音楽、アートを中心に多彩なイベント施設を設置し、さまざまな分野のアーティストとファンとの交流や企業のコミュニティ育成の場として活用してもらうことを目指しています。

OASIS KYOTOには、神社仏閣や出店など京都の街並みを連想させる多彩なイベント施設があり、一人で散策したり、世界中のユーザーと交流したりして楽しむことができます。

(※)現在、「OASIS KYOTO」はプレオープン中です。プレオープンでは、建設中の「OASIS KYOTO」の一部を公開しています。

(※)コインチェック株式会社は、「OASIS」の運営をはじめとするメタバース事業を、マネックスクリプトバンク株式会社に事業譲渡することを決定し、MCBは本年10月2日付けで同事業を承継することといたしました。 詳しくはこちら

「OASIS KYOTO」の詳細はこちら。

おすすめのメタバース③『マインクラフト』

マインクラフト

引用:公式サイト | Minecraft

『マインクラフト』は、3Dのブロックで構成された仮想空間の中で自由に冒険や建築をしながら楽しむゲームです。マインクラフトでは草原、山岳、海底といった多種多様な地形が広がっており、メタバース上でプレイヤーが自由に活動できる点が人気に繋がり、世界的なヒットを記録しました。

マインクラフトはブロックチェーン技術の取り込みに積極的です。デジタル資産の発行プラットフォーム「Enjin platform(エンジン・プラットフォーム)」は、マインクラフトの提供元であるマイクロソフトと連携して、マインクラフト上でのデジタル資産の導入、開発を進めています。

おすすめのメタバース④『フォートナイト』

『フォートナイト』は、複数人のユーザーとバトルロワイアルを楽しめるオンラインゲームです。ボイスチャットの機能を用いて友達と会話しながらゲームを楽しむこともできます。

コロナ禍で家の中で時間を過ごすことが多くなった昨今、フォートナイトは友達とのコミュニケーションの場としてのメタバースとなっています。加えて2020年8月7日には、人気シンガー・ソングライターである米津玄師さんのライブイベントがフォートナイトの仮想空間の中で開催されるなど、バーチャルイベントを開催する際のプラットフォームとしても期待されています。

引用:Kenshi Yonezu 米津玄師

おすすめのメタバース⑤『VRChat』

引用:VRChat

『VRChat』は、「ワールド」と呼ばれるVR空間で世界中の人たちとコミュニケーションを楽しむことができるソーシャルVRプラットフォームです。

2017年にリリースされたVRChatは、2022年1月1日には同時接続ユーザー数が42,000人を超えたほど人気のあるサービスです。

VRChat上ではバーチャルマーケット(通称:Vket)が開催されることがあり、過去にはNTTドコモやバイクメーカーのヤマハ発動機が企業ブースへ出店したことがあります。ヤマハ発動機は同社が発売しているスーパースポーツバイク「YZF-R1」や、コンセプトモデルの「MOTOROiD(モトロイド)」の3Dモデルを展示し、まるで実車のようなシミュレーションができるバーチャル車両に搭乗することができました。

VRChatにはゲームとしてのゴール設定や目的などはなく、純粋にメタバースのコミュニティとして機能しています。そのため、「ゲームには興味ないけど、メタバースは体験してみたい」という方におすすめのサービスとなっています。

おすすめのメタバース⑥『cluster(クラスター)』

cluster

引用:cluster

日本の企業であるクラスター株式会社によって開発・運営されている『cluster(クラスター)』は、PCやスマートフォン、VR機器などさまざまな環境からバーチャル空間に集って遊べるメタバースプラットフォームです。音楽ライブや発表会などのイベントの他、いつでも参加できるバーチャルワールドでチャットやゲームを楽しめます。

「無駄な移動を無くす」というコンセプトのもと、どこにいても気軽に好きなイベントやライブに参加できるようにすることで、「集まる」という熱狂体験をインターネット上で共有できるサービスとなっています。

2022年7月には100万ダウンロードを突破したclusterは、国内最大級のメタバースプラットフォームとして注目を集めています。

おすすめのメタバース⑦『Otherside』

引用:Yuga Labs

OthersideはYuga Labsと、『The Sandbox』をはじめメタバースNFT関連のさまざまな企業やプロジェクトを傘下にもつ「Animoca Brands」が主導するメタバースプロジェクトです。

BAYC、MAYCなどのApe系に加え、Meebits、CryptoPunks、CoolCatsやWorld of WomenなどのNFTを、3Dキャラクターとしてメタバース内で利用することができます。

OASIS MARS

Coincheck NFT

※OASIS MARS』は、コインチェックが『Otherside』上のOtherdeedに建設中のメタバース都市です。”2035年の火星”をコンセプトにしており、『OASIS TOKYO』や『OASIS KYOTO』と同様に様々なアーティストや著名人、ブランド等とコラボレーションすることで、メタバースとNFTを掛け合わせた新たな顧客体験やデジタル経済圏を創出することをビジョンに持っているプロジェクトです。

(※)コインチェック株式会社は、「OASIS」の運営をはじめとするメタバース事業を、マネックスクリプトバンク株式会社に事業譲渡することを決定し、MCBは本年10月2日付けで同事業を承継することといたしました。 詳しくはこちら

メタバースのやり方に関するQ&A

メタバースのやり方に関するよくある疑問を、Q&A形式でご紹介します。

Q.メタバースを始める際に必要なものは何ですか?

A.メタバースを始める際には、主に以下のものが必要になります。

  • 暗号資産取引所の口座
  • メタバース内で使用する暗号資産
  • 暗号資産ウォレット(MetaMaskなど)
  • VR対応PC・モニター
  • VRゴーグル、コントローラー

詳しくはこちらをご覧ください。

Q.メタバースの始め方を教えてください。

A.メタバースは、以下のステップに沿って始めるのが一般的です。

  1. メタバースサービスに登録
  2. 暗号資産取引所で口座開設
  3. メタバースで必要な暗号資産を購入
  4. ウォレットを作成
  5. 暗号資産をウォレットに送金

詳しくはこちらをご覧ください。

Q.メタバースを始める際の注意点は何ですか?

A.メタバースを始める際の注意点には、主に以下の4つがあります。

  • 機材を揃える必要がある
  • パスワードの流出
  • 不当に高額なNFTを購入しない
  • 依存症のリスク

詳しくはこちらをご覧ください。

執筆柳田孝介

出版社でテレビ情報誌や映画雑誌の編集を経験した後、2019年からフリーライターとして活動。暗号資産の取引は2017年から開始。推し通貨はイーサリアム(ETH)。最近はNFTマーケットでデジタルアートの取引を始め、日々、審美眼磨きにいそしんでいる。